JP2018096841A - 材料試験機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘弾性を持つ材料に対しても、安定した制御を実現する。
【解決手段】 主制御部40は、ロードセル14により測定した試験力を表示するための表示器48と、データ処理用のパーソナルコンピュータ(PC)49に接続されている。また、主制御部40は、機能的構成として、試験片10を含む系の粘性係数を推定する粘性推定部46と、サーボモータ31を駆動するサーボアンプ44に対する指令を演算する指令演算部47とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、負荷機構を制御する制御装置を備えた材料試験機に関する。
材料の力学的特性を評価するための材料試験を実行する材料試験機は、試験片などの試験対象に試験力を負荷する負荷機構と、負荷機構を制御する制御装置とを備えている。そして、試験片に与えられる試験力は、ロードセルなどの力測定器により測定され、試験片に生じる伸びなどの変形は伸び計などの変位測定器により測定される。制御装置は、試験中に、制御量に選択されている物理量の刻々の検出値を目標値にフィードバックして負荷機構を制御している。
制御装置による試験制御において、制御ゲインの設定が不適切であると、ロードセルにより測定された試験力が目標とする試験力指令に安定に追従せず、場合によってはハンチングを起こしてしまう。また、制御ゲインの設定をオペレータの手動に任せると、設定に時間がかかるうえに、オペレータの熟練度により正確さに欠けることもある。このため、特許文献1には、アクチュエータの駆動によりクロスヘッドを移動させて試験片に負荷をあたえる負荷機構をフィードバック制御する材料試験機において、試験中のクロスヘッドの変位量と実際に発生した試験力を用いて、試験中の試験片を含んだ系の弾性率を算出し、その算出結果と目標値から負荷機構のアクチュエータの動作量を算出することで、制御におけるパラメータ(フィードバックゲイン)の値を自動的に設定することが提案されている。
また、特許文献2には、モータを負荷機構の駆動源とする材料試験機において、制御ゲインを自動的に設定することが可能な材料試験機が提案されている。なお、特許文献2の材料試験機における自動設定は、制御量とモータの回転角の関係が、瞬時的に比例し、かつ、試験に進行に伴う試験片の可塑性変形により、その比例定数が変化していくことを前提としている。
特開2005−337812号公報 特開2009−14499号公報
従来の材料試験機では、材料の弾性(変位量と試験力の関係)に着目し、制御ゲインの自動設定を行っている(例えば、特許文献1参照)。従来の制御則におけるモータ等の駆動源への駆動指令を次式に示す。
Figure 2018096841
dxは駆動源への指令、aは弾性に関する基本的な応答性を決める定数、Ferrは制御対象に印加されている試験力と指令値との誤差、Kは従来則によって推定されている弾性係数である。
材料の性質によっては、式(1)に示すような弾性係数Kのみによる制御では、安定しない場合がある。そのような材料としては、粘性と弾性を併せ持つ粘弾性の性質を持つ材料が挙げられる。なお、粘弾性は、降伏応力以下の力と変位に比例関係が成立する弾性体としての変形特性(弾性率)と、変位速度と荷重は正比例するという粘性体としての変形特性(粘性率)と、を併せた性質である。
例えば、粘弾性を持つ試験片に対して、試験力をある目標値まで一定の速度で増加させたのち、試験力をその目標値で保持する試験条件で試験を行う場合、試験力を保持させる状態(ホールド)に移行したときに、制御が外れ試験力が急減するなどの問題が生じる。一定速度で増加していた試験力が目標値に到達した際には、ロードセルなどの力のセンサ系からフィードバックした試験力と指令している試験力との差分値Ferrがゼロとなり、式(1)より駆動指令dxもゼロとなる。駆動指令dxがゼロとなれば、試験片の変化も停止し、変位速度もゼロになる。そうすると、本来は存在しているところの粘性力もゼロとされ、指令に応答した力が急減してしまう。このような現象は、粘性力の比率が大きい部材(樹脂材等)を試験対象としたときに顕著であり、制御の安定において好ましくない。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、粘弾性を持つ材料に対しても、安定した制御を実現することが可能な材料試験機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、負荷部材の移動により試験片に試験力を与える負荷機構と、試験力を検出する検出器と、前記負荷機構を制御する制御装置と、を備える材料試験機において、前記制御装置は、前記試験片の粘性係数を推定する粘性推定部と、前記負荷機構の駆動源へ与える指令を演算する指令演算部と、を備え、前記指令演算部は、試験条件として、試験力を制御量とし、試験力を目標値に到達するまで所定の速度で増加させた後に目標値に保持する前記負荷機構の動作パターンが設定されているときに、前記粘性推定部により推定された粘性係数を利用して、前記駆動源へ与える指令を演算する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の材料試験機において、前記粘性推定部は、試験力の指令速度を等比的に変化させることにより試験力の指令値を変化させたときの前記負荷部材または前記試験片の変位量と試験力の変化量を利用して、粘性係数を推定する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の材料試験機において、前記指令演算部は、弾性に関する基本的な応答を決める定数をa、推定される弾性係数をK、前記試験片に与えられている試験力と指令値との誤差をFerr、前記粘性推定部により推定された粘性係数を利用して求めるn回目の制御周期での速度補償項をf(n)としたときに、前記駆動源への指令dxを次式により演算する。
Figure 2018096841
請求項1から請求項3に記載の発明によれば、試験中における試験片を含む系の弾性要素の成分だけでなく、粘性要素の成分を考慮して、指令速度を修正しつつ、負荷機構の駆動源への駆動指令を補償することから、粘弾性の試験片に対する試験において、試験力がホールドに移行する際の力の急減を抑制することが可能となる。これにより、粘弾性の試験片に対しても、安定かつ正確な試験制御を実行することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、試験力の指令速度を等比的に変化させることにより試験力の指令値を変化させたときの負荷部材または試験片の変位量と試験力の変化量を利用して、粘性係数を推定することから、より滑らかにホールド目標値に試験力を制御することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、式における速度補償項f(n)により、粘弾性の試験片における粘性分の力を補償することができ、試験力がホールド目標値に到達し、差分値Ferrがゼロとなっても駆動源への指令dxがゼロとなることを抑制することができる。これにより、ホールド移行時の指令に応答した力の急減が抑制され、安定かつ正確な試験制御を実行することが可能となる。
この発明に係る材料試験機の概要図である。 試験力の指令速度を等比的に変化させたときの試験力の変化の概要を示すグラフである。 試験力の指令速度を等比的に変化させたときの変位と試験力の関係を示すグラフである。 試験結果を示すグラフである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る材料試験機の概要図である。この概要図においては、機械的構成を表す模式図と電気的構成を表すブロック図とを併記している。
この材料試験機は、試験機本体1と、試験片10の物理的変化を測定するために試験機本体1や試験片10に配置された物理量の検出器との間で信号を送受信する制御装置2と、から構成される。試験機本体1は、テーブル16と、このテーブル16上に鉛直方向を向く状態で回転可能に立設された一対のねじ棹11、12と、これらのねじ棹11、12に沿って移動可能なクロスヘッド13と、このクロスヘッド13を移動させて試験片10に対して負荷を付与するための負荷機構30と、試験対象である試験片10に与えられる試験力を検出する検出器であるロードセル14とを備える。
クロスヘッド13は、ボールねじからなる一対のねじ棹11、12に対して、図示を省略したナットを介して連結されている。各ねじ棹11、12の下端部には、負荷機構30におけるウォーム減速機32、33が連結されている。このウォーム減速機32、33は、負荷機構30の駆動源であるサーボモータ31と連結されており、サーボモータ31の回転がウォーム減速機32、33を介して、一対のねじ棹11、12に伝達される構成となっている。サーボモータ31の動作は、主制御部40によりサーボアンプ44を介して制御され、サーボモータ31の回転はロータリエンコーダ34により検出される。サーボモータ31の回転によって、一対のねじ棹11、12が同期して回転することにより、クロスヘッド13は、これらのねじ棹11、12に沿って昇降する。なお、ロータリエンコーダ34がサーボモータ31の回転を検出することで、制御装置2によるクロスヘッド13の位置の監視が実現される。
クロスヘッド13には、試験片10の上端部を把持するための上つかみ具21が付設されている。一方、テーブル16には、試験片10の下端部を把持するための下つかみ具22が付設されている。引張試験を行う場合には、試験片10の両端部をこれらの上つかみ具21および下つかみ具22により把持した状態で、クロスヘッド13を上昇させることにより、試験片10に試験力(引張荷重)を負荷する。
制御装置2は、コンピュータやシーケンサーおよびこれらの周辺機器によって構成されており、演算装置や、材料試験機の制御に必要な動作プログラムやデータ等が一時的にストアされるメモリを有し、装置全体を制御する主制御部40を備える。主制御部40は、ロードセル14により測定した試験力を表示するための表示器48と、試験条件の設定やデータ処理用のパーソナルコンピュータ(PC)49に接続されている。また、主制御部40は、機能的構成として、試験片10を含む系の粘性係数を推定する粘性推定部46と、サーボモータ31を駆動するサーボアンプ44に対する指令を演算する指令演算部47とを備える。
負荷機構30を動作させたときに、上つかみ具21および下つかみ具22により両端を把持された試験片10に作用する試験力はロードセル14によって検出され、センサアンプ41を介して主制御部40に入力される。主制御部40では、デジタル回路やメモリに格納された制御プログラムの動作により、ロードセル14からの試験力データを取り込み、表示器48に表示させる表示制御が実行される。また主制御部40は、デジタルデータとして入力された試験力の変動を利用して、クロスヘッド13の位置を制御するためにサーボモータ31の回転駆動をフィードバック制御する。
また、この実施形態では、試験片10に生じた伸びは、ロータリエンコーダ34からカウンタ43を介して主制御部40に入力された値に基づいて求められる。すなわち、クロスヘッド13の試験開始時の位置からの移動量を試験片10の変位量として表示器48に表示している。なお、検出器として伸び計を試験片10に取り付け、伸び計用のセンサアンプを介して、伸び計が検出した試験片10の伸びの値を主制御部40に入力するようにしてもよい。
パーソナルコンピュータ49には、試験機本体1の動作を制御する制御ソフトウェアがインストールされている。オペレータは、ソフトウェアのユーザインターフェースから試験機の動作パターンを、試験力を増加させる動作、試験力を保持(ホールド)する動作などを選択して任意の時間間隔で組合せることにより、所望の試験条件での試験制御を、制御装置2に実行させることが可能となっている。
このような構成を有するこの発明の材料試験機での試験制御について、粘弾性をもつ材料である試験片10に、目標値まで試験力を定速増加させる引張荷重を与えた後に試験力を目標値にホールドさせる条件で試験を行う場合を例に説明する。
試験が開始され、主制御部40にロードセル14からセンサアンプ41を介して試験力Fが入力されると、駆動源であるサーボモータ31への駆動指令は、所定の制御周期ごとに、以下の式(2)により求められる。
Figure 2018096841
ここで、dxは駆動源への駆動指令、aは弾性に関する基本的な応答性を決める定数、Ferrは制御対象(試験片10)に印加されている試験力と指令値との誤差、Kは従来の制御則によって推定される弾性係数、f(n)はn回目の制御周期での速度補償項である。この速度補償項は、粘弾性の試験片10における粘性分の力を補償する粘性補償項でもある。速度補償項は、式(1)に示した、従来の弾性のみに着目した制御則において、dxがゼロとなることによる力の急減を抑制するために、粘性分の力を補償するものである。すなわち、この式(2)により、試験力が目標値に到達し、定速増加から保持に転じたときに弾性要素の成分(Ferr)がゼロとなったとしても、速度補償項(粘性補償項)によりサーボモータ31への指令dxをゼロにならないようにしている。
式(2)の速度補償項は、次の式(3)により表される。
Figure 2018096841
ここで、bは基本的な応答性を決める定数であり、Dは粘性係数である。また、x´はホールド時の変位速度である。式(2)(3)を利用したサーボモータ31への駆動指令の演算は、指令演算部47により実行される。
なお、試験中の試験片10を含む系の粘性係数Dは、試験対象(試験片10の種類)が異なると変化する。この粘性係数Dを推定しつつ、ホールド移行時の試験力の変化が滑らかになるように制御するため、この実施形態では、試験力を増加からホールドに移行させる際の試験力速度の指令(F´)を、等比的に減少させる次の式(4)を導入している。
Figure 2018096841
図2は、試験力の指令速度を等比的に変化させたときの試験力の変化の概要を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は時間t、縦軸は試験力Fを示す。
式(4)のpは減少比率である。図2に示すように、F´k−1、F´、F´k+1と、直線の傾きをゼロに向かって段階的に変化させる。すなわち、試験力速度の指令を、減少比率pにより段階的に変化させる。なお、初速(k=0の場合)は、ホールド移行時に指令している試験力速度である。そして、試験力速度の変化を開始させるタイミングである試験力の閾値Fは、ホールドへの移行の直前に指令している試験力速度に比例して決められる。
式(3)の粘性係数Dは、式(4)による試験力速度の指令を変化させた際の、変位量と試験力の変化量を利用して推定することができる。
図3は、試験力の指令速度を等比的に変化させたときの変位と試験力の関係を示すグラフである。図3(a)の縦軸は試験力F、横軸は時間tを示し、試験力の指令値の変化を示す。図3(b)の縦軸は変位x、横軸は時間tを示し、従来の制御則により予想される変位の変化を破線で、実際の変位の変化を実線で示している。また、グラフ中のtは、試験制御で試験力が定速増加からホールドに移行する時刻であり、tは、ホールドに移行してから目標値に試験力が到達する時刻である。
従来の制御則のように、弾性のみを考慮して変位を想定すると、試験力が目標値に到達するとき(t)の変位位置はxhdと推定される。そしてホールド移行前後で推定される力の関係式は、次の式(5)となる。
Figure 2018096841
粘弾性の試験片10では、弾性だけでなく粘性もある。このため、粘性があることを考慮して実際の変位の変化をシミュレーションすると、図3(b)に実線で示す変化となる。従来の制御則での指令に対する応答では、図3(b)に破線で示すように、ホールドに移行する時刻tで実際の変位量xに到達しない。この時刻tの前と後、すなわちホールド移行前後の力の関係式は次の式(6)となる。
Figure 2018096841
式(5)および式(6)の連立方程式を解き、力の変化(F−F)を求め、それらを粘性係数Dでまとめると、次の式(7)となる。
Figure 2018096841
ここで、xおよびxは、次の式(8)で表される。
Figure 2018096841
図3(b)および式(8)に示すように、xは、従来の弾性のみにより予想される変位の変化分であり、サーボモータ31を回転させる予想パルス数に相当する。また、xは、実際の変位の変化分であり、サーボモータ31に実際に与える駆動パルス数に相当する。したがって、式(7)に示すように、従来の制御則での予想パルス数x、実際の駆動パルス数x、ホールドに移行する前後での変位速度値を利用して、試験中の試験片10ごとに粘性係数Dを推定することができる。上述した式(7)を利用した粘性係数Dの推定は、粘性推定部46により実行される。
粘性係数Dの推定ができれば、式(3)により速度補償項f(n)を求めることができる。そうすると、式(2)を用いて算出された弾性だけでなく粘性を考慮した指令値により、駆動源を制御することが可能となる。したがって、粘弾性を持つ材料に対しても、安定した試験制御を実現することが可能となる。
上述した制御則による試験結果を、従来の制御則による試験結果と対比しながら説明する。図4は、試験結果を示すグラフである。図4(a)は、従来の制御則による試験結果を示し、図4(b)は、この発明の粘性による速度成分を補償する制御則による試験結果を示している。なお、図4のグラフの縦軸は試験力(N:ニュートン)、横軸は時間(s:秒)である。グラフ中の実線はポリプロプレン(PP)、破線はポリエチレン(PE)、一点鎖線はフッ素樹脂(PTFE)、点線はポリカーボネート(PC)を示す。
試験力を制御量とした同一サイズの樹脂材料に対する同一条件の材料試験を、式(1)の従来の制御則での制御と、式(2)から式(8)によるこの発明の制御則での制御とで行った。なお、このときの試験条件は、試験力増加速度を10N/s、ホールド目標値を200Nとした。また、式(1)〜(3)においてa=1、b=0.075とした。この発明の制御系における定数制御パラメータであるaおよびbの値は、系全体の制御特性に応じて、経験的に適切な値が設定される。
比較試験の結果、従来の制御則では、図4(a)に示すように、試験力が200Nに到達した15秒付近で、各材料とも試験力が急減している。特に粘性の比率が大きいとされるPTFEやPEでは、最大で目標値よりマイナス6Nの試験力の減少がみられ、45秒付近でも、目標値よりマイナス3N程度、試験力が目標値の200Nより低い状態が続いている。
一方で、この発明の制御則では、図4(b)に示すように、試験力が200Nに到達した15秒付近での試験力の急減が各材料とも低減され、45秒付近では、試験力が目標値にほぼ収束しており、最終的な収束性が改善している。特にPTFEやPEでの改善が顕著に確認できる。
このように、試験片10の弾性だけでなく粘性にも考慮した負荷機構30の制御を行うことで、粘弾性を持つ材料に対する試験で、試験力がホールドに移行した直後の試験力の急減を抑制し、ホールド目標値に従来よりも早く収束させることが可能となる。したがって、試験の精度が向上する。
なお、上述した実施形態では、負荷機構30の駆動源として電磁式のサーボモータ31、負荷部材としクロスヘッド13を備える材料試験機について説明したが、駆動源は、動作原理として負荷部材の位置を制御するものであればよく、コントローラからの駆動指令に従って動作するものであれば、例えば、油圧式のラムシリンダであってもよい。
また、上述した実施形態では、粘弾性の性質を持つ試験片10に対して、この発明の制御則を適用する場合について説明したが、粘性を考慮する必要のない試験片10に対しては、パーソナルコンピュータ49の入力装置を介した選択により、従来の制御則を選択して試験を行うようにしてもよい。
1 試験機本体
2 制御装置
10 試験片
12 ねじ棹
13 クロスヘッド
14 ロードセル
21 上つかみ具
22 下つかみ具
31 サーボモータ
32 ウォーム減速機
33 ウォーム減速機
34 ロータリエンコーダ
40 主制御部
41 センサアンプ
43 カウンタ
44 サーボアンプ
46 粘性推定部
47 指令演算部
48 表示器
49 パーソナルコンピュータ

Claims (3)

  1. 負荷部材の移動により試験片に試験力を与える負荷機構と、試験力を検出する検出器と、前記負荷機構を制御する制御装置と、を備える材料試験機において、
    前記制御装置は、
    前記試験片の粘性係数を推定する粘性推定部と、
    前記負荷機構の駆動源へ与える指令を演算する指令演算部と、
    を備え、
    前記指令演算部は、試験条件として、試験力を制御量とし、試験力を目標値に到達するまで所定の速度で増加させた後に目標値に保持する前記負荷機構の動作パターンが設定されているときに、前記粘性推定部により推定された粘性係数を利用して、前記駆動源へ与える指令を演算する材料試験機。
  2. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記粘性推定部は、試験力の指令速度を等比的に変化させることにより試験力の指令値を変化させたときの前記負荷部材または前記試験片の変位量と試験力の変化量を利用して、粘性係数を推定する材料試験機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の材料試験機において、
    前記指令演算部は、弾性に関する基本的な応答を決める定数をa、推定される弾性係数をK、前記試験片に与えられている試験力と指令値との誤差をFerr、前記粘性推定部により推定された粘性係数を利用して求めるn回目の制御周期での速度補償項をf(n)としたときに、前記駆動源への指令dxを次式により演算する材料試験機。
    Figure 2018096841

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