JP2020159762A - 電子時計及び電子時計の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指針の表示分解能の向上と運針の安定化との両立を図る。【解決手段】電子時計は、N極とS極との少なくとも2極に着磁され、指針を回転させるロータと、ロータに対して回転力を生じさせる磁束を与えるステータと、ステータの両端のうち第1端に磁束を供給する第1コイルと、第2端に磁束を供給する第2コイルとを備えるモータと、第1コイル及び第2コイルそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、ロータを回転制御する駆動制御部と、を備え、駆動制御部は、ロータの回転角度が所定の基準角度である第1状態の継続時間を、ロータの回転角度が基準角度以外の角度である第2状態の継続時間よりも長くしてロータを回転制御する第1制御モードと、第1状態の継続時間と第2状態の継続時間とを区別せずにロータを回転制御する第2制御モードとによって、ロータを回転制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子時計及び電子時計の制御方法に関する。
従来からアナログ電子時計には、時針や分針、秒針等の指針を動作させるためのステッピングモータが使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開昭57−156662号公報
時計の機能によっては、指針の表示分解能を高めたいという要求があるものがある。この場合、特許文献1に記載のような従来技術において、指針1周あたりのステッピングモータのステップ数を増加させれば、指針の表示分解能を向上させることができる。しかしながら、指針1周あたりのステッピングモータのステップ数を増加させると、指針1周あたりに要する時間が増加してしまうという課題があった。また、指針1周あたりに要する時間を短縮しようとして運針速度を高めると、運針の安定度が低下してしまうこともあった。すなわち、従来技術においては、指針の表示分解能の向上と運針の安定化との両立を図ることが困難であるという課題があった。
本発明の一態様に係る電子時計は、N極とS極との少なくとも2極に着磁され、指針を回転させるロータと、前記ロータに対して回転力を生じさせる磁束を与えるステータと、前記ステータの両端のうち第1端に磁束を供給する第1コイルと、第2端に磁束を供給する第2コイルとを備えるモータと、前記第1コイル及び前記第2コイルそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、前記ロータを回転制御する駆動制御部と、を備え、前記駆動制御部は、前記ロータの回転角度が所定の基準角度である第1状態の継続時間を、前記ロータの回転角度が前記基準角度以外の角度である第2状態の継続時間よりも長くして前記ロータを回転制御する第1制御モードと、前記第1状態の継続時間と前記第2状態の継続時間とを区別せずに前記ロータを回転制御する第2制御モードとによって、前記ロータを回転制御する。
本発明の一態様に係る電子時計において、前記駆動制御部は、前記第2制御モードにおいて、前記ロータの1回転当たりの前記制御角度の分割数を、前記指針の運針速度に応じた分割数にして、前記ロータを回転制御する。
本発明の一態様に係る電子時計において、前記駆動制御部は、前記ロータの回転角度に応じて駆動電流の出力継続時間を異ならせて、前記ロータを回転制御する。
本発明の一態様に係る電子時計において、前記制御角度とは、前記ロータの1回転ぶんの角度が等分割された角度である。
本発明の一態様に係る電子時計の制御方法は、N極とS極との少なくとも2極に着磁され、指針を回転させるロータと、前記ロータに対して回転力を生じさせる磁束を与えるステータと、前記ステータの両端のうち第1端に磁束を供給する第1コイルと、第2端に磁束を供給する第2コイルとを備えるモータと、前記第1コイル及び前記第2コイルそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、前記ロータを回転制御する駆動制御部と、を備える電子時計の制御方法であって、前記ロータの回転角度が所定の基準角度である第1状態の継続時間を、前記ロータの回転角度が前記基準角度以外の角度である第2状態の継続時間よりも長くして前記ロータを回転制御する第1制御モードと、前記第1状態の継続時間と前記第2状態の継続時間とを区別せずに前記ロータを回転制御する第2制御モードとによって、前記ロータを回転制御する。
本発明によれば、指針の表示分解能の向上と運針の安定化との両立を図ることが可能な電子時計及び電子時計の制御方法を提供することができる。
実施形態に係るアナログ電子時計を示すブロック図である。 実施形態に係るステッピングモータの概略図である。 実施形態に係るアナログ電子時計の制御処理のタイムチャートである。 実施形態に係るステッピングモータの動作図である。 実施形態の秒針の運針状態の一例を示す図である。 実施形態の制御部の動作の流れの一例を示す図である。
[実施形態]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[アナログ電子時計の構成]
図1は、実施形態に係るアナログ電子時計を示すブロック図である。
図1に示すように、アナログ電子時計1は、発振回路101と、分周回路102と、制御回路103と、駆動パルス発生回路104と、ステッピングモータ105と、回転検出回路111と、図示しない輪列と、アナログ表示部106と、を備えている。
発振回路101は、所定周波数の信号を発生する。
分周回路102は、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する。
制御回路103は、アナログ電子時計1を構成する各電子回路要素の制御や、モータ回転駆動用のパルス信号の制御を行う。
駆動パルス発生回路104は、制御回路103からの制御信号に基づいてモータ回転駆動用のパルス信号を出力する。
ステッピングモータ105は、駆動パルス発生回路104から出力されたモータ回転駆動用のパルス信号によって回転駆動する。
回転検出回路111は、ステッピングモータ105が発生する検出信号を検出する。
発振回路101、分周回路102、制御回路103、駆動パルス発生回路104および回転検出回路111は、アナログ電子時計1の制御部112を構成している。
輪列(不図示)は、ステッピングモータ105によって回転駆動される。
アナログ表示部106は、輪列によって回転駆動される指針(時針107、分針108および秒針109)や、日にち表示用のカレンダ表示部110等を有している。
また、アナログ電子時計1は、時計ケース113を備えている。時計ケース113の外面側には、アナログ表示部106が配設されている。また、時計ケース113の内部には、上述した輪列を含む時計用ムーブメント114が配設されている。
図2は、実施形態に係るステッピングモータ105の概略図である。
図2に示すように、ステッピングモータ105は、ロータ収容孔25を有するステータ20(固定子)と、径方向に2極に着磁されることにより磁気的な極性を有し、ロータ収容孔25に回転可能に配設されたロータ30(回転子)と、を備えている。ステッピングモータ105は、単位ステップ毎に動作し、時針107、分針108および秒針109を回転させる。
ステータ20は、ステータ本体21と、ステータ本体21と磁気的に接合された第1磁心40Aおよび第2磁心40Bと、各磁心40A,40Bに巻回された第1コイル50Aおよび第2コイル50Bと、を備えている。
ステータ本体21は、例えばパーマロイ等の高透磁率材料を用いた板材により形成されている。ステータ本体21は、所定の第1方向に延びる直状部22a、および直状部22aの一端部から第1方向に直交する第2方向の両側に張り出した一対の張出部22b,22cを備えたT字状の第1ヨーク22と、直状部22aの他端部から第2方向の両側に張り出した一対の第2ヨーク23,24と、を有し、平面視H状に形成されている。第1ヨーク22および第2ヨーク23,24は、一体形成されている。第2ヨーク23は、直状部22aから、第2方向における張出部22bと同じ側に張り出している。第2ヨーク24は、直状部22aから、第2方向における張出部22cと同じ側に張り出している。
ステータ本体21の第1ヨーク22と第2ヨーク23,24との交点には、上述した円孔状のロータ収容孔25が形成されている。ロータ収容孔25の内周面には、一対の切欠部25aが第2方向に並んで互いに対向するように形成されている。切欠部25aは、円弧状に切り欠かれている。これら切欠部25aは、ロータ30の停止位置を決めるための位置決め部として構成されている。ロータ30は、その磁極軸が一対の切欠部25aを結ぶ線分と直交する位置、すなわち磁極軸が第1方向に沿う位置にあるときに、最もポテンシャルエネルギーが低くなり、安定して停止する。以下、ロータ30の磁極軸が第1方向に沿い、かつロータ30のS極が第1ヨーク22側を向くときのロータ30の停止位置(図2に示す位置)を第1停止位置という。また、ロータ30の磁極軸が第1方向に沿い、かつロータ30のN極が第1ヨーク22側を向くときのロータ30の停止位置を第2停止位置という。
また、ステータ本体21におけるロータ収容孔25の周囲には、平面視におけるステータ本体21の外周縁からロータ収容孔25に向かって切り欠かれた切欠部26が3箇所に形成されている。各切欠部26は、第1ヨーク22と第2ヨーク23とが接続する隅部と、第1ヨーク22と第2ヨーク24とが接続する隅部と、第2ヨーク23と第2ヨーク24とが接続する部分と、に形成されている。各切欠部26は、円弧状に切り欠かれている。
ステータ本体21におけるロータ収容孔25の周囲は、各切欠部26によって局所的に狭くなっている。これにより、ステータ本体21は、狭小部が磁気飽和しやすく、かつ磁気飽和が生じることによってロータ収容孔25の周囲において磁気的に3つに分割されている。ステータ本体21は、ロータ30の周囲における第2ヨーク23に対応する位置に配設された第1磁極部20Aと、ロータ30の周囲における第2ヨーク24に対応する位置に配設された第2磁極部20Bと、ロータ30の周囲における第1ヨーク22の直状部22aに対応する位置に配設された第3磁極部20Cと、を有している。第1磁極部20Aおよび第2磁極部20Bは、第1停止位置に位置するロータ30のN極(第2停止位置に位置するロータ30のS極)に対向配置されている。第3磁極部20Cは、第1停止位置に位置するロータ30のS極(第2停止位置に位置するロータ30のN極)に対向配置されている。
各磁心40A,40Bは、例えばパーマロイ等の高透磁率材料により形成されている。
磁心40Aは、張出部22bの先端部と、第2ヨーク23の先端部と、に磁気的に接続されている。磁心40Bは、張出部22cの先端部と、第2ヨーク24の先端部と、に磁気的に接続されている。各磁心40A,40Bの両端部は、ステータ本体21に対して例えばビス止め等により連結されている。
第1コイル50Aは、第1磁心40Aに巻回され、第1磁極部20Aおよび第3磁極部20Cに磁気的に結合している。第1コイル50Aは、第1端子50Aaおよび第2端子50Abを有している。第1コイル50Aは、第1端子50Aaから第2端子50Abに向けて電流を流したときに、第1コイル50A内に張出部22b側から第2ヨーク23側に向かう磁界が発生するように巻回されている。
第2コイル50Bは、第2磁心40Bに巻回され、第2磁極部20Bおよび第3磁極部20Cに磁気的に結合している。第2コイル50Bは、第1端子50Baおよび第2端子50Bbを有している。第2コイル50Bの第2端子50Bbは、第1コイル50Aの第2端子50Abと同電位となるように設けられている。第2コイル50Bは、第1端子50Baから第2端子50Bbに向けて電流を流したときに、第2コイル50B内に張出部22c側から第2ヨーク24側に向かう磁界が発生するように巻回されている。
第1コイル50Aおよび第2コイル50Bは、導線の線径、および巻線回数がそれぞれ同じとなっている。各コイル50A,50Bの端子は、駆動パルス発生回路104に接続されている。以下の説明では、第1コイル50Aの第1端子50Aaの電位をout1とし、第1コイル50Aの第2端子50Abの電位をout2とし、第2コイル50Bの第1端子50Baの電位をout3とし、第2コイル50Bの第2端子50Bbの電位をout4とする。
このように構成されたステータ20は、コイル50A,50Bから磁束が生じると、各磁心40A,40Bおよびステータ本体21に沿って磁束が流れる。そして、各コイル50A,50Bへの通電状態に応じて、上述した第1磁極部20A、第2磁極部20Bおよび第3磁極部20Cの極性が切り替えられる。
すなわち、ステッピングモータ105は、ロータ30と、ステータ20と、第1コイル50Aと、第2コイル50Bとを備える。ステータ20は、ロータ30に対して回転力を生じさせる磁束を与える。ロータ30は、N極とS極との少なくとも2極に着磁され、秒針109(指針)を回転させる。第1コイル50Aは、ステータ20の両端のうち第1磁心40A(第1端)に磁束を供給する。第2コイル50Bは、ステータ20の両端のうち第2磁心40B(第2端)に磁束を供給する。
また、制御部112(駆動制御部)は、第1コイル50A及び第2コイル50Bそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、ロータ30を回転制御する。
なお、ここでいう制御角度とは、ロータ30の1回転ぶんの角度が等分割された角度であってもよい。例えば、制御角度とは、ロータ30の1回転ぶんの角度が8等分された角度(45°)である。
[ステッピングモータ105の動作例]
本実施形態のステッピングモータ105の動作について説明する。
図3は、実施形態に係るアナログ電子時計の制御処理のタイムチャートである。
図4は、実施形態に係るステッピングモータの動作図である。なお、図4において、ステータ20上に示した矢印は各コイル50A,50Bから発生する磁束の向きを示している。
本実施形態の制御部112は、所定のパルス群PGを各コイル50A,50Bに印加することで、ロータ30をパルス群PGの各々に応じて単位ステップ(180°)毎に制御する。アナログ電子時計1の制御部112は、各コイル50A,50Bへの駆動パルスの印加制御を繰り返し実行することで秒針109を運針する。
上述したパルス群PGには、各磁極部20A〜20Cの励磁状態に応じた駆動パルス(第1駆動パルス〜第6駆動パルス)が含まれる。
なお、以下の説明においては記載を省略するが、パルス群PGには、ロータ30の回転を制動する制動パルスが含まれていてもよい。
図3に示すタイムチャート開始時(タイミングt0〜タイミングt1;初期状態)においては、各磁極部20A〜20Cが励磁されておらず、ロータ30が第1停止位置に位置している状態を示している(図4(A))。
制御部112は、第1パルス群PGを各コイル50A,50Bに印加して、ロータ30を第1停止位置から第2停止位置に向けて単位ステップ回転させる。
(タイミングt1)
制御部112は、第1パルス印加ステップを実行する。タイミングt1において、駆動パルス発生回路104は、第1パルス群PG1の第1パルスとして、第2コイル50Bの第1端子50Baに所定の電圧Vを印加する(out1=0、out2=0、out3=V、out4=0)。これにより、第2コイル50Bには、第1端子50Baから第2端子50Bbに向けて電流が流れる。また、第1コイル50Aは、非通電状態となる。
図4(B)に示すように、第1パルスが第2コイル50Bに印加されることで、ロータ30のN極に対向配置された第1磁極部20Aおよび第3磁極部20Cは、S極となるように励磁される。また、ロータ30のS極に対向配置された第2磁極部20Bは、N極となるように励磁される。その結果、ロータ30は、1/4ステップぶん(例えば約45°程度)回転する。
(タイミングt2)
制御部112は、第2パルス印加ステップを実行する。第1パルス群PG1の第1パルスを印加後、タイミングt2において、駆動パルス発生回路104は、第2パルスを各コイル50A,50Bに印加する。駆動パルス発生回路104は、第1パルス群PG1の第2パルスとして、第1コイル50Aの第2端子50Ab及び第2コイル50Bの第1端子50Baに所定の電圧Vを印加する(out1=0、out2=V、out3=V、out4=0)。これにより、第1コイル50Aには、第2端子50Abから第1端子50Aaに向けて、第2コイル50Bには、第1端子50Baから第2端子50Bbに向けて、それぞれ電流が流れる。
図4(C)に示すように、第2パルスが各コイル50A,50Bに印加されることで、第1磁極部20AはS極となるように、第2磁極部20BはN極となるように、それぞれ励磁される。その結果、ロータ30は、そのN極が第1磁極部20Aから離間して第2磁極部20Bに吸引されるとともに、S極が第2磁極部20Bから離間するように、1/4ステップぶん(例えば約45°程度)、所定方向に回転する。以下、この回転方向を「所定回転方向」という。
(タイミングt3)
制御部112は、第3パルス印加ステップを実行する。第1パルス群PG1の第2パルスを印加後、タイミングt3において、駆動パルス発生回路104は、第3パルスを第1コイル50Aに印加する。駆動パルス発生回路104は、第1パルス群PG1の第3パルスとして、第1コイル50Aの第2端子50Abに所定の電圧Vを印加する(out1=0、out2=V、out3=0、out4=0)。これにより、第1コイル50Aには、第2端子50Abから第1端子50Aaに向けて電流が流れる。また、第2コイル50Bは、非通電状態となる。
図4(D)に示すように、第3パルスが第1コイル50Aに印加されることで、第1磁極部20Aは、S極となるように励磁される。また、第2磁極部20Bおよび第3磁極部20Cは、N極となるように励磁される。その結果、ロータ30は、そのN極が第1磁極部20Aから離間して第2磁極部20Bに吸引されるとともに、S極が第3磁極部20Cに吸引されるように、1/4ステップぶん(例えば約45°程度)、所定回転方向に回転する。
(タイミングt4)
第1パルス群PG1の第3パルスを印加後、タイミングt4において、駆動パルス発生回路104は、パルスの印加を停止する(out1=0、out2=0、out3=0、out4=0)。すると、図4(E)に示すように、ロータ30は、ポテンシャルエネルギーが低くなる第2停止位置に向かって所定回転方向に回転する。
なお、第2停止位置近傍まで回転したロータ30は、第2停止位置近傍で自由振動する。このロータ30の自由振動により、各コイル50A,50Bには、誘起電圧が発生する。各コイル50A,50Bにおいて発生した誘起電圧は、回転検出回路111により検出される。制御回路103は、回転検出回路111により検出された信号に基づいて、時間T4経過後のタイミングt5までロータ30の回転状態を検出する。この回転状態を検出する期間を回転検出期間と呼ぶ。
以上により、ロータ30を第1停止位置から第2停止位置に向けて単位ステップ回転させることができる。
(タイミングt5〜タイミングt8)
制御部112は、タイミングt5〜タイミングt7において、第2パルス群PG2(第4パルス、第5パルス、及び第6パルス)を各コイル50A,50Bに印加するとともに、タイミングt8においてパルスの印加を停止して、ロータ30を第2停止位置から第1停止位置に向けて単位ステップ回転させる(図4(F)〜(H)及び図4(A))。
なお、タイミングt5〜タイミングt8までの制御部112の動作は、上述したタイミングt1〜タイミングt4までの各タイミングにおいて、ロータ30の極性及び各コイル50A,50Bに供給される電流の方向がそれぞれ逆になったものであり、その動作原理は上述と同様であるため、詳細な説明を省略する。
[ステッピングモータ105の制御モードMD]
本実施形態のステッピングモータ105は、低分解能モードMD1と、高分解能モードMD2との2つの制御モードMDによって、秒針109を駆動する。以下、低分解能モードMD1の場合のステッピングモータ105の動作、及び高分解能モードMD2の場合のステッピングモータ105の動作についてそれぞれ説明する。
[低分解能モードMD1]
上述したタイミングt0〜タイミングt1の期間、及びタイミングt4〜タイミングt5の期間をそれぞれ第1状態ST1とも称する。第1状態ST1において、ロータ30の回転角度は、所定の基準角度(例えば、0°又は180°)である。また、第1状態ST1以外の期間(つまり、タイミングt2〜タイミングt4の期間、及びタイミングt5〜タイミングt8の期間)を第2状態ST2とも称する。第2状態ST2において、ロータ30の回転角度は、所定の基準角度以外の角度である。
低分解能モードMD1において制御部112は、第1状態ST1の継続時間を、第2状態ST2の継続時間よりも長くして、ロータ30を回転制御する。
すなわち、低分解能モードMD1とは、制御モードMDのうち、ロータ30の回転角度が所定の基準角度である第1状態ST1の継続時間を、ロータ30の回転角度が基準角度以外の角度である第2状態ST2の継続時間よりも長くしてロータ30を回転制御するモードである。
この結果、低分解能モードMD1においては、指針(例えば、秒針109)が、所定の基準角度において第1状態ST1の継続時間だけ停止し、次の基準角度まで第2状態ST2の継続時間(つまり、第1状態ST1の継続時間よりも短時間)によって移動するように運針される。
一例として、第1状態ST1の継続時間と第2状態ST2の継続時間との合計時間が1秒に設定されている場合には、低分解能モードMD1においては、秒針109が移動と停止を繰り返して1秒ずつを刻む(例えば、秒針109が6°ずつ回転する)ように運針される。
図5は、実施形態の秒針109の運針状態の一例を示す図である。図5(A)に低分解能モードMD1における秒針109の運針状態の一例を示す。
[高分解能モードMD2]
高分解能モードMD2において制御部112は、第1状態ST1の継続時間と第2状態ST2の継続時間とを区別せずにロータ30を回転制御する。
すなわち、高分解能モードMD2とは、制御モードMDのうち、ロータ30の回転角度が所定の基準角度である第1状態ST1の継続時間と、ロータ30の回転角度が基準角度以外の角度である第2状態ST2の継続時間とを区別せずに(例えば、等長にして)ロータ30を回転制御するモードである。
この結果、高分解能モードMD2においては、指針(例えば、秒針109)の回転位置に依存せずに(例えば、一定の角速度によって)移動するように運針される。図5(B)に高分解能モードMD2における秒針109の運針状態の一例を示す。
[制御部112の動作の流れ]
図6は、実施形態の制御部112の動作の流れの一例を示す図である。
(ステップS10)制御部112は、動作モード情報を取得する。動作モード情報とは、制御モードMDが低分解能モードMD1と高分解能モードMD2とのいずれであるかを示す情報である。動作モード情報は、アナログ電子時計1が備える種々の機能(例えば、方位計、高度計、歩数計、カレンダー、タイマー、クロノグラフ、ストップウォッチなど)の動作状況により変化する。例えば、方位計とは、秒針109を方位磁針の代わりとして動作させる機能である。方位計機能が動作している場合には、動作モード情報は、高分解能モードMD2を示す。また、方位計機能が動作しておらず、秒針109を時刻表示の指針(つまり、本来の機能としての秒針)として機能させる場合には、動作モード情報は、低分解能モードMD1を示す。
(ステップS20)制御部112は、取得した動作モード情報に基づいて、現在の制御モードMDが、低分解能モードMD1と高分解能モードMD2とのいずれであるかを判定する。制御部112は、高分解能モードMD2であると判定した場合(ステップS20;YES)には、高分解能モードMD2による動作を行う(ステップS30)。また、制御部112は、低分解能モードMD1であると判定した場合(ステップS20;NO)には、低分解能モードMD1による動作を行う(ステップS40)。
以上説明したように、本実施形態のアナログ電子時計1によれば、例えば、方位計など、指針の表示分解能が不足すると機能の価値が低下してしまう機能が動作する場合には、高分解能モードMD2によって制御することにより、指針の表示分解能を高めることができる。一方で、指針の表示分解能を高めた場合には、例えば指針を高速運針させた場合などにおいて、ステッピングモータの脱調などが生じる場合がある。本実施形態のアナログ電子時計1によれば、指針の表示分解能を高める必要がない場合には、低分解能モードMD1によって制御することにより、指針の運針を安定化することができる。
つまり、本実施形態のアナログ電子時計1によれば、指針の運針目的に応じて指針の表示分解能を切り替えることにより、表示分解能の向上と運針の安定化とを両立させることができる。
[変形例(1)]
制御部112(駆動制御部)は、高分解能モードMD2(第2制御モード)において、ロータ30の1回転当たりの制御角度の分割数を、秒針109(指針)の運針速度に応じた分割数にして、ロータ30を回転制御するように構成されていてもよい。
例えば、高分解能モードMD2において、制御部112は、秒針109の運針速度が比較的低速である場合には、分割数を例えば8(制御角度を45°)にし、運針速度が比較的高速である場合には、分割数を例えば4(制御角度を90°)にする。
ここで、指針の表示分解能と運針速度とがトレードオフの関係になっている場合がある。例えば、指針の表示分解能をより向上させると、制御ステップ数が多くなり運針速度が低下する場合がある。
上述のように構成されたアナログ電子時計1によれば、指針の運針速度によって指針の表示分解能を切り替えることができるため、表示分解能と運針速度とのいずれを優先するかを状況により選択可能にすることができる。
[変形例(2)]
上述において、制御部112は、ロータ30の回転角度180°ぶんに対して角度を等分割して駆動パルスを出力すると説明したがこれに限られない。制御部112(駆動制御部)は、ロータ30の回転角度に応じて駆動電流の出力継続時間を異ならせて、ロータ30を回転制御するように構成されていてもよい。このように構成されたアナログ電子時計1によれば、指針の運針目的にあわせて運針状態を変更することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、ロータ30を所定回転方向に回転させる場合についてのみ説明したが、ロータ30を所定回転方向とは反対方向に回転させることも可能である。この場合には、第1コイル50Aの第1端子50Aaに印加する電圧と、第2コイル50Bの第1端子50Baに印加する電圧と、を入れ替えることで、ロータ30を所定回転方向とは反対方向に回転させることができる。
また、各パルス群PGは、制動パルスと、制動パルスに連続する回転パルスと、により構成されていてもよく、制動パルスと回転パルスとの間に、各磁極部20A〜20Cの残留磁束を消磁する消磁パルスを含んでいてもよい。
また、上記実施形態においては、ステータ20は、3個の磁極部20A〜20Cと2個のコイル50A,50Bを備えているが、この構成に限定されず、2個の磁極部と1個のコイルを備えていてもよいし、4個以上の磁極部を備えていてもよい。
また、上記実施形態においては、ステータ20は、2極に着磁されているが、これに限定されず、4極以上に着磁されていてもよい。
また、指針は、針状の指針、棒状の指針、円板状の指針など、指針の役割を担う構成を含む。
また、上記実施形態においては、ステータ本体21、第1磁心40A、および第2磁心40Bは一体成型品であってもよく、一枚の板状に形成されてもよい。
また、例えば、上記実施形態においては、第1コイル50Aと第1磁心40A、および、第2コイル50Bと第2磁心40Bは、T字状の第1ヨーク22の直状部22aに略平行に形成されていたが、本発明の効果を奏する構造としてこれに限定されるものではない。例えば、第1コイル50Aと第1磁心40Aとを第2ヨーク23に略平行になる向きに形成し、第2コイル50Bと第2磁心40Bとを第2ヨーク24に略平行になる向きに形成することもできる。つまり、本発明のコイルと磁心の向きは、上記実施形態のような縦向きに配置するのみならず、横向きに配置することも可能となる。
また、制御部112は、第1コイル50Aに流す駆動電流と、第2コイル50Bに流す駆動電流との間のエネルギー比率を調整することにより、指針の運針制御角度を調整するように構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…アナログ電子時計、20…ステータ(固定子)、20A…第1磁極部(磁極部)、20B…第2磁極部(磁極部)、20C…第3磁極部(磁極部)、30…ロータ(回転子)、50A…第1コイル(コイル)、50B…第2コイル(コイル)、105…ステッピングモータ、107…時針(指針)、108…分針(指針)、109…秒針(指針)、112…制御部

Claims (5)

  1. N極とS極との少なくとも2極に着磁され、指針を回転させるロータと、前記ロータに対して回転力を生じさせる磁束を与えるステータと、前記ステータの両端のうち第1端に磁束を供給する第1コイルと、第2端に磁束を供給する第2コイルとを備えるモータと、
    前記第1コイル及び前記第2コイルそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、前記ロータを回転制御する駆動制御部と、
    を備え、
    前記駆動制御部は、
    前記ロータの回転角度が所定の基準角度である第1状態の継続時間を、前記ロータの回転角度が前記基準角度以外の角度である第2状態の継続時間よりも長くして前記ロータを回転制御する第1制御モードと、前記第1状態の継続時間と前記第2状態の継続時間とを区別せずに前記ロータを回転制御する第2制御モードとによって、前記ロータを回転制御する
    電子時計。
  2. 前記駆動制御部は、
    前記第2制御モードにおいて、前記ロータの1回転当たりの前記制御角度の分割数を、前記指針の運針速度に応じた分割数にして、前記ロータを回転制御する
    請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記駆動制御部は、
    前記ロータの回転角度に応じて駆動電流の出力継続時間を異ならせて、前記ロータを回転制御する
    請求項1又は請求項2に記載の電子時計。
  4. 前記制御角度とは、前記ロータの1回転ぶんの角度が等分割された角度である
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計。
  5. N極とS極との少なくとも2極に着磁され、指針を回転させるロータと、前記ロータに対して回転力を生じさせる磁束を与えるステータと、前記ステータの両端のうち第1端に磁束を供給する第1コイルと、第2端に磁束を供給する第2コイルとを備えるモータと、
    前記第1コイル及び前記第2コイルそれぞれに流れる駆動電流の変化状態に応じた制御角度によって、前記ロータを回転制御する駆動制御部と、
    を備える電子時計の制御方法であって、
    前記ロータの回転角度が所定の基準角度である第1状態の継続時間を、前記ロータの回転角度が前記基準角度以外の角度である第2状態の継続時間よりも長くして前記ロータを回転制御する第1制御モードと、前記第1状態の継続時間と前記第2状態の継続時間とを区別せずに前記ロータを回転制御する第2制御モードとによって、前記ロータを回転制御する
    電子時計の制御方法。
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