JP2020159323A - 音響ダンパ、燃焼器及びガスタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな構成としつつ、振動発生源から発せられる空気振動を好適に減衰させることができる音響ダンパ等を提供する。【解決手段】振動発生源としての燃焼器12に設けられ、燃焼器12から発せられる空気振動を導入する音響ダンパ空間としての通路3を内部に形成するハウジング2と、ハウジング2内の通路3に設けられ、ハウジング2の内壁面に形成される凹凸部としての複数の突起部50と、を備え、複数の突起部50は、通路3内に導入された空気振動の有効速度を、導入前に比して減速させる形状となっている。複数の突起部50は、ハウジング2の内壁面から突出し、空気振動の伝搬方向において異なる形状となっている。【選択図】図3

Description

本発明は、音響ダンパ、燃焼器及びガスタービンに関するものである。
従来、音響ダンパとして、ガスタービンの燃焼器における燃焼振動を減衰させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示す音響ダンパは、その内壁面にキャビティを形成している。
米国特許出願公開第2015/0113991号明細書
ところで、音響ダンパを配置するための設置空間には、制約がある。このとき、減衰させたい振動の周波数が低い場合、低い周波数の波長は長いことから、音響ダンパの体積が大きくなってしまう。しかしながら、音響ダンパの設置空間の制約により、音響ダンパの体積を大きくすることができないため、低い周波数の振動を十分に減衰させることは困難である。
そこで、本発明は、コンパクトな構成としつつ、振動発生源から発せられる空気振動を好適に減衰させることができる音響ダンパ、燃焼器及びガスタービンを提供することを課題とする。
本発明の音響ダンパは、振動発生源に設けられ、前記振動発生源から発せられる空気振動を導入する音響ダンパ空間を内部に形成するダンパ本体と、前記ダンパ本体内の前記音響ダンパ空間に設けられ、前記ダンパ本体の内壁面に形成される凹凸部と、を備え、前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に導入された前記空気振動である音の有効速度を、導入前に比して減速させる形状となっている。
この構成によれば、凹凸部により音響ダンパ空間内に導入される空気振動である音の有効速度を低減させることができるため、音響ダンパ空間を小さいものとすることができる。このとき、凹凸部の大きさを、低減したい空気振動の周波数に基づいて形成することで、振動発生源から発せられる空気振動を好適に減衰させることができる。以上から、コンパクトな構成としつつ、振動発生源から発せられる空気振動を好適に減衰させることができる。
また、前記凹凸部は、前記内壁面から突出する突起部であり、前記音響ダンパ空間内におけるストローハル数をStとし、前記空気振動の減衰対象となる振動数をfとし、前記突起部の前記内壁面からの高さをDとし、前記音響ダンパ空間内における前記空気振動の導入方向における流速をUとすると、前記突起部の高さDは、「St=f・D/U≒0.2」に基づいて導出される高さとなっていることが、好ましい。
この構成によれば、突起部の高さを、ストローハル数が約0.2となるカルマン渦を発生可能な高さとすることができる。このため、突起部は、発生する乱流により、空気振動の有効速度を適切に減速させることが可能な高さとすることができる。
また、前記凹凸部は、前記ダンパ本体の内壁面から突出する複数の突起部であり、複数の前記突起部は、前記空気振動の導入方向において異なる形状となっていることが、好ましい。
この構成によれば、空気振動の導入方向において、複数の突起部を異なる形状とすることで、複数の突起部により発生させる乱流を多様なものとすることができる。
また、前記突起部は、前記空気振動の導入方向に対して、周囲に環状に連なって形成されることが、好ましい。
この構成によれば、ダンパ本体の内壁面に沿って進む空気振動を、突起部に当てることができるため、乱流を適切に発生することができる。
また、前記突起部は、前記ダンパ本体の内壁面に対して、点在して複数形成され、複数の前記突起部は、前記空気振動の導入方向を軸方向とすると、周方向に所定の間隔を空けて周期的に設けられることが、好ましい。
この構成によれば、ダンパ本体の内壁面に沿って進む空気振動を、複数の突起部に当てることができるため、乱流を適切に発生することができる。
また、前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に収容されるコイルばねであり、前記コイルばねは、コイルばねの線間であるピッチの間隔が、温度によって変化することが、好ましい。
この構成によれば、温度によってコイルばねのピッチ間隔が変化することにより、凹凸部の形状を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。このため、温度によって発生する空気振動の周波数が変わる場合、空気振動を適切に減衰させることができる。
また、前記コイルばねは、高温時において熱膨張することにより前記ピッチの間隔が狭くなる一方で、低温時において熱収縮することにより前記ピッチの間隔が広くなるように変化することが、好ましい。
この構成によれば、高温時においてコイルばねのピッチ間隔を狭くすることができる一方で、低温時においてコイルばねのピッチ間隔を広くすることができる。このため、高温時と低温時とで、空気振動の有効速度を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。
また、前記コイルばねは、一端部が、前記ダンパ本体に固定される固定端となっており、他端部が、自由端となっていることが、好ましい。
この構成によれば、コイルばねの温度が高くなることにより、ダンパ本体内にてコイルばねが固定端から自由端へ向かって熱伸びすることができる。このため、コイルばねのピッチ間隔を容易に変化させることができる。
また、前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に、前記空気振動の導入方向における開口を形成する開口部材であり、前記開口部材は、前記開口の大きさが、温度によって変化することが、好ましい。
この構成によれば、温度によって開口の大きさが変化することにより、凹凸部の形状を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。このため、温度によって発生する空気振動の周波数が変わる場合、空気振動を適切に減衰させることができる。
また、前記開口部材は、高温時において熱膨張することにより前記開口の大きさが大きくなる一方で、低温時において熱収縮することにより前記開口の大きさが小さくなるように変化することが、好ましい。
この構成によれば、高温時において開口部材の開口を大きくすることができる一方で、低温時において開口部材の開口を小さくすることができる。このため、高温時と低温時とで、空気振動の有効速度を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。
また、前記開口部材は、前記開口の周囲に沿って設けられる皿ばねであり、前記皿ばねは、前記開口側から離れる方向に延びて形成される第1のスリットを有することが、好ましい。
この構成によれば、皿ばねの温度が変化することにより、皿ばねの伸縮が第1のスリットによって許容されて、皿ばねの開口の大きさが変化する。このため、皿ばねの開口の大きさを容易に変化させることができる。
また、前記皿ばねは、前記開口側の端部とは反対側の端部の周縁に沿って形成される第2のスリットを有することが、好ましい。
この構成によれば、第2のスリットを形成することで、開口側の端部とは反対側の端部を熱変形させ易いものとすることができる。
本発明の燃焼器は、上記の音響ダンパを燃焼筒の前記外面に取り付け、前記燃焼筒から発せられる空気振動を前記音響ダンパに導入させる。
この構成によれば、コンパクトな音響ダンパにより、燃焼器の振動を良好に減衰させることができる。
本発明のガスタービンは、上記の燃焼器を備える。
この構成によれば、燃焼器の振動を良好に減衰させることができるため、燃焼器による燃焼を好適に行うことができ、ガスタービンを安定して作動させることができる。
図1は、実施形態1に係るガスタービンの概略構成図である。 図2は、実施形態1に係る燃焼器の側面図である。 図3は、実施形態1に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。 図4は、実施形態1に係る音響ダンパの一例を示す模式図である。 図5は、実施形態1に係る音響ダンパの一例を示す模式図である。 図6は、実施形態2に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。 図7は、実施形態2に係る音響ダンパの低温時及び高温時における一例を示す模式図である。 図8は、実施形態3に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。 図9は、実施形態3に係る音響ダンパの低温時及び高温時における一例を示す模式図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るガスタービンの概略構成図である。図1を参照しながら、実施形態1に係るガスタービン100の概略構成を説明する。実施形態1に係るガスタービン100は、図1に示すように、圧縮機11と、燃焼器12と、タービン13と、排気室14とを備え、圧縮機11には、図示しない発電機が連結されている。圧縮機11は、空気を取り込む空気取入口15を有し、圧縮機車室16内に複数の静翼17と動翼18が交互に配設されている。燃焼器12は、圧縮機11で圧縮された圧縮空気に対して燃料を供給し、バーナで点火することで燃焼可能となっている。タービン13は、タービン車室20内に複数の静翼21と動翼22が交互に配設されている。排気室14は、タービン13に連続する排気ディフューザ23を有している。また、圧縮機11、燃焼器12、タービン13、排気室14の中心部を貫通するようにロータ24が位置しており、圧縮機11側の端部が軸受部25により回転自在に支持される一方、排気室14側の端部が軸受部26により回転自在に支持されている。そして、このロータ24に複数のディスクプレートが固定され、各動翼18,22が連結されると共に、圧縮機11側の端部に図示しない発電機の駆動軸が連結されている。
従って、圧縮機11の空気取入口15から取り込まれた空気が、複数の静翼17と動翼18を通過して圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器12にて、この圧縮空気に対して所定の燃料が供給されることで燃焼する。そして、この燃焼器12で生成された作動流体である高温・高圧の燃焼ガスが、タービン13を構成する複数の静翼21と動翼22を通過することでロータ24を駆動回転し、このロータ24に連結された発電機を駆動する一方、排気ガスは排気室14の排気ディフューザ23で静圧に変換されてから大気に放出される。
図2は、実施形態1に係る燃焼器の側面図である。燃焼器12は、車室ハウジング30および外筒31の内部に内筒32が支持され、内筒32の先端部に燃焼筒としての尾筒33が連結されている。
外筒31は、車室ハウジング30に締結されている。内筒32は、外筒31内で当該外筒31と間隔をおいて設けられ、その内部の中心部であって燃焼器軸Sの延在方向である軸方向に沿ってパイロットノズル35が配設されている。また、内筒32は、その内部の内周面に周方向に沿ってパイロットノズル35を取り囲むように複数のメインノズル36が燃焼器軸Sと平行に配設されている。尾筒33は、基端が円筒状に形成されて内筒32の先端に連結され、先端側に向けて断面積が小さくなりつつ湾曲して変形し、先端がほぼ矩形状に形成されてタービン13の1段目の静翼21に向けて開口しており、ガセット37を介して車室ハウジング30に締結されている。この尾筒33は、内側が燃焼室として構成されている。なお、車室ハウジング30は、その内側が車室38として形成されて、尾筒33は車室38に設けられている。
このような燃焼器12は、圧縮機11からの高温・高圧の圧縮空気が車室38を経て内筒32の基端側から内筒32の内部に流れこむ。この圧縮空気は、パイロットノズル35およびメインノズル36に誘導される。そして、圧縮空気は、メインノズル36から噴射された燃料と混合され、予混合気となって尾筒33内に流れ込む。また、圧縮空気は、パイロットノズル35から噴射された燃料と混合され、図示しない種火により着火されて燃焼し、燃焼ガスとなって尾筒33内に噴出する。このとき、燃焼ガスの一部が尾筒33内に火炎を伴って周囲に拡散するように噴出することで、各メインノズル36から尾筒33内に流れ込んだ予混合気に着火されて燃焼する。すなわち、パイロットノズル35から噴射したパイロット燃料による拡散火炎により、メインノズル36からの希薄予混合燃料の安定燃焼を行うための保炎を行うことができる。また、メインノズル36によって燃料を予混合することで燃料濃度を均一化することで低NOx化を図ることができる。そして、燃焼ガスは、尾筒33を通じてタービン13に供給される。
上述したガスタービン100の燃焼器12は、燃料が燃焼する際に振動(燃焼振動)が発生する。この燃焼振動は、ガスタービン100の運転時の騒音や振動の原因となる。そこで、燃焼ガスが流通する振動発生源としての燃焼器12(尾筒33)に対し、サイドブランチ型の音響ダンパ1が設けられる。
音響ダンパ1は、図2に示すように、燃焼器12における尾筒33の基端側の外面に設けられている。音響ダンパ1は、振動発生源としての燃焼器12の尾筒33の外側において、尾筒33から分岐して延びるダンパ本体としてのハウジング2を有している。ハウジング2は、円筒形状に形成されており、尾筒33の外面に接合される。ダンパ本体としてのハウジング2は、いわゆる4分の1波長管である。
なお、実施形態1では、音響ダンパ1として、サイドブランチ型の音響ダンパ1に適用したが、特に限定されず、円筒形状の尾筒33の外周に沿って、周方向の全周に亘って設けられる円環形状の音響ダンパに適用してもよい。
音響ダンパ1は、ハウジング2の内部に音響ダンパ空間を構成する通路3が形成されている。通路3は、一連に繋がって形成され、一端が振動発生源で発生する空気振動を取り込む入口5となっている。入口5は、尾筒33の外面に向けて開口して設けられている。そして、尾筒33は、入口5が向く位置において、内側の燃焼振動による空気振動(圧力波)を外側に通過させる複数の小孔からなる貫通孔(図示せず)が形成されており、この貫通孔を介して入口から通路3内に空気振動が取り込まれる。また、通路3は、他端が空気振動の伝搬の下流側を閉塞して空気振動の抵抗となる終端(図示省略)として構成されている。
音響ダンパ1は、尾筒33において燃料ガスが流通する際、この燃焼ガスの燃焼振動による空気振動(圧力波)が、尾筒33の貫通孔を通過して通路3内に取り込まれる。そして、通路3において、その入口5と終端との間で伝搬した空気振動が共鳴し、燃焼器12内の圧力変動が減衰される。
実施形態1において、音響ダンパ1は、ハウジング2の内壁面から突出する複数の突起部50を備えており、複数の突起部50によりハウジング2の内壁面に凹凸部を形成している。図3は、実施形態1に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。図4は、実施形態1に係る音響ダンパの一例を示す模式図である。図5は、実施形態1に係る音響ダンパの一例を示す模式図である。
図3に示すように、複数の突起部50は、通路3内に導入される空気振動の伝搬方向(導入方向)において異なる形状となっている。つまり、図3に示すように、複数の突起部50は、伝搬方向に並べて設けられ、入口5側の突起部50の突出方向における高さが低く、終端側の突起部50の突出方向における高さが高くなっている。また、複数の突起部50は、伝搬方向において所定の間隔を空けて設けられている。なお、突起部50同士の間隔は、等間隔であってもよいし、不等間隔であってもよく、特に限定されない。複数の突起部50は、その大きさ、形状、及び突起部50同士の間隔が、減衰させたい空気振動である音の減衰対象となる周波数に基づいて適宜設定される。
例えば、複数の突起部50の高さDは、下記する(1)式に基づいて算出される。
St=f・D/U≒0.2 ・・・・・・・(1)
ここで、Stは、ストローハル数であり、fは、空気振動の減衰対象となる振動数であり、Dは、突起部50の高さであり、Uは、ハウジング2内の伝搬方向における流速である。
次に、図4を参照して、複数の突起部50の一例について説明する。図4に示す複数の突起部50は、空気振動の伝搬方向を軸方向として、周方向に円環状に形成される円環リング50aとなっている。円環リング50aは、伝搬方向に所定の間隔を空けて複数並べて配置されている。
次に、図5を参照して、複数の突起部50の他の一例について説明する。図5に示す複数の突起部50は、ボルテックスジェネレータ50bであり、ハウジング2の内壁面において乱流を発生させると共に、内壁面における空気層のはく離を抑制するものとなっている。ボルテックスジェネレータ50bは、ハウジング2の内壁面に対して、点在して複数形成されている。複数のボルテックスジェネレータ50bは、ハウジング2の周方向において、所定の間隔を空けて周期的に設けられている。
ここで、図4及び図5に示す突起部50の高さは、上記したように、(1)式に基づいて算出してもよい。また、図4及び図5に示す突起部50は、その大きさ、形状、及び突起部50同士の間隔が、減衰させたい空気振動の減衰対象となる周波数に基づいて適宜設定される。
以上のように、実施形態1によれば、複数の突起部50により乱流を発生させることができるため、通路3内に導入される空気振動である音の有効速度を低減させることができる分、通路3を校正する空間を小さいものとすることができる。このとき、複数の突起部50を、低減したい空気振動の周波数に基づいて形成することで、空気振動を好適に減衰させることができる。以上から、音響ダンパ1をコンパクトな構成としつつ、振動発生源から発せられる空気振動を好適に減衰させることができる。
また、実施形態1によれば、空気振動の伝搬方向において、複数の突起部50を異なる形状とすることで、複数の突起部50により発生させる乱流を多様なものとすることができる。
また、複数の突起部50を円環リング50aとしたり、ボルテックスジェネレータ50bとしたりすることで、ハウジング2の内壁面に沿って進む空気振動を、複数の突起部50に適切に当てることができるため、乱流を適切に発生することができる。
[実施形態2]
次に、図6及び図7を参照して、実施形態2に係る音響ダンパ60について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図6は、実施形態2に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。図7は、実施形態2に係る音響ダンパの低温時及び高温時における一例を示す模式図である。
実施形態1の音響ダンパ1では、複数の突起部50によりハウジング2の内壁面に凹凸部を形成した。実施形態2の音響ダンパ60では、コイルばね61によりハウジング2の内壁面に凹凸部を形成している。
実施形態2の音響ダンパ60は、実施形態1と同様に、尾筒33から分岐して延びるダンパ本体としてのハウジング2と、ハウジング2の内部に音響ダンパ空間として形成される通路3とを有している。なお、ハウジング2と通路3とは、同様の構成であるため、説明を省略する。
図6に示すように、コイルばね61は、その軸方向が、伝搬方向となるように配置されている。コイルばね61は、その一端がハウジング2に固定される固定端となっており、その他端がハウジング2に対して自由となる自由端となっている。また、コイルばね61は、金属を用いて構成され、温度によって熱膨張したり熱収縮したりする。このため、図7の右図に示すように、コイルばね61は、温度が高くなると、固定端から自由端へ向かって熱伸びすることにより、巻き数が増え、これにより、コイルばね61の線間であるピッチ間隔Pが狭くなる。一方で、コイルばね61は、温度が低くなると、自由端から固定端へ向かって熱収縮することにより、巻き数が減り、これにより、コイルばね61の線間であるピッチ間隔Pが広くなる。このように、コイルばね61は、ピッチ間隔Pが、温度によって変化するため、通路3内における凹凸部の形状が変化する。
また、コイルばね61は、固定端においてハウジング2に接合されているため、固定端以外の部位は、ハウジング2の内壁面に対して摺動可能に当接している。このため、通路3内に入り込んだ空気振動により、コイルばね61は、ハウジング2に対して摺動する。
以上のように、実施形態2によれば、温度によってコイルばね61のピッチ間隔Pが変化することにより、凹凸部の形状を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。このため、温度によって発生する空気振動の周波数が変わる場合、空気振動を適切に減衰させることができる。また、空気振動によりコイルばね61がハウジング2に対して摺動することによっても、空気振動を適切に減衰させることができる。
また、実施形態2によれば、コイルばね61の一端を固定端とし、他端を自由端とすることで、コイルばね61のピッチ間隔を容易に変化させることができる。
なお、実施形態2では、サイドブランチ型の音響ダンパ60に適用して説明したが、円環形状の音響ダンパに適用する場合、コイルばね61の軸方向を、尾筒33の周方向に沿って配置することになるため、尾筒33の内周側におけるピッチ間隔Pが狭くなり、尾筒33の外周側におけるピッチ間隔Pが広くなる。この場合、ハウジング2の内壁面における凹凸部の形状を乱流を発生させ易い形状にできるため、円環形状の音響ダンパをより低周波向けの音響ダンパにできる可能性がある。
[実施形態3]
次に、図8及び図9を参照して、実施形態3に係る音響ダンパ70について説明する。なお、実施形態3では、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図8は、実施形態3に係る音響ダンパを模式的に示す説明図である。図9は、実施形態3に係る音響ダンパの低温時及び高温時における一例を示す模式図である。
実施形態1の音響ダンパ1では、複数の突起部50によりハウジング2の内壁面に凹凸部を形成した。実施形態2の音響ダンパ60では、皿ばね71によりハウジング2の内壁面に凹凸部を形成している。
実施形態3の音響ダンパ70は、実施形態1と同様に、尾筒33から分岐して延びるダンパ本体としてのハウジング2と、ハウジング2の内部に音響ダンパ空間として形成される通路3とを有している。なお、ハウジング2と通路3とは、同様の構成であるため、説明を省略する。
図8に示すように、皿ばね71は、ハウジング2の内部に設けられている。皿ばね71は、空気振動の伝搬方向に開口を有する円環形状に形成されている。また、皿ばね71は、金属を用いて構成され、温度によって熱膨張したり熱収縮したりする。皿ばね71は、開口側(内側)から離れる側に向かって、つまりハウジング2側(外側)に向かって延びて形成されるスリット72を有する。スリット72は、皿ばね71の開口側に形成されており、皿ばね71の開口側における熱膨張時において、変形を許容するための隙間となっている。また、皿ばね71は、図9に示すように、周方向に所定の間隔を空けて形成されるスリット73を有する。スリット73は、皿ばね71のハウジング2側に形成されており、皿ばね71のハウジング2側における熱変形時において、変形し易くするための隙間となっている。
このような皿ばね71は、図9の右図に示すように、温度が高くなると、開口側及びハウジング2側の周方向において熱伸びすることにより、開口側のスリット72の間隔が狭くなると共に、開口の周長が熱膨張により長くなることで、皿ばね71の開口が大きくなる。皿ばね71の開口が大きくなると、ハウジング2の内壁面から皿ばね71の開口までの高さが低くなることから、ストローハル数が低くなる。このため、空気振動が皿ばね71の開口を通過することによって生じる乱流75aは小さい渦となる。一方で、皿ばね71は、温度が低くなると、開口側及びハウジング2側の周方向において熱収縮することにより、開口側のスリット72の間隔が広くなると共に、開口の周長が熱収縮により短くなることで、皿ばね71の開口が小さくなる。皿ばね71の開口が小さくなると、ハウジング2の内壁面から皿ばね71の開口までの高さが高くなることから、ストローハル数が高くなる。このため、空気振動が皿ばね71の開口を通過することによって生じる乱流75bは大きい渦となる。このように、皿ばね71は、開口が温度によって変化するため、通路3内における凹凸部の形状が変化する。
以上のように、実施形態3によれば、温度によって皿ばね71の開口が変化することにより、凹凸部の形状を変化させることができるため、減衰させる空気振動の周波数を変化させることができる。このため、温度によって発生する空気振動の周波数が変わる場合、空気振動を適切に減衰させることができる。
また、実施形態3によれば、皿ばね71にスリット72,73を形成することで、コイルばね61の開口の大きさを容易に変化させることができる。
1 音響ダンパ
2 ハウジング
3 通路
5 入口
12 燃焼器
33 尾筒
50 突起部
60 音響ダンパ
61 コイルばね
70 音響ダンパ
71 皿ばね
72,73 スリット

Claims (14)

  1. 振動発生源に設けられ、前記振動発生源から発せられる空気振動を導入する音響ダンパ空間を内部に形成するダンパ本体と、
    前記ダンパ本体内の前記音響ダンパ空間に設けられ、前記ダンパ本体の内壁面に形成される凹凸部と、を備え、
    前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に導入された前記空気振動である音の有効速度を、導入前に比して減速させる形状となっている音響ダンパ。
  2. 前記凹凸部は、前記内壁面から突出する突起部であり、
    前記音響ダンパ空間内におけるストローハル数をStとし、前記空気振動の減衰対象となる振動数をfとし、前記突起部の前記内壁面からの高さをDとし、前記音響ダンパ空間内における前記空気振動の導入方向における流速をUとすると、
    前記突起部の高さDは、「St=f・D/U≒0.2」に基づいて導出される高さとなっている請求項1に記載の音響ダンパ。
  3. 前記凹凸部は、前記ダンパ本体の内壁面から突出する複数の突起部であり、
    複数の前記突起部は、前記空気振動の導入方向において異なる形状となっている請求項1または2に記載の音響ダンパ。
  4. 前記突起部は、前記空気振動の導入方向に対して、周囲に環状に連なって形成される請求項2または3に記載の音響ダンパ。
  5. 前記突起部は、前記ダンパ本体の内壁面に対して、点在して複数形成され、
    複数の前記突起部は、前記空気振動の導入方向を軸方向とすると、周方向に所定の間隔を空けて周期的に設けられる請求項2または3に記載の音響ダンパ。
  6. 前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に収容されるコイルばねであり、
    前記コイルばねは、コイルばねの線間であるピッチの間隔が、温度によって変化する請求項1に記載の音響ダンパ。
  7. 前記コイルばねは、高温時において熱膨張することにより前記ピッチの間隔が狭くなる一方で、低温時において熱収縮することにより前記ピッチの間隔が広くなるように変化する請求項6に記載の音響ダンパ。
  8. 前記コイルばねは、一端部が、前記ダンパ本体に固定される固定端となっており、他端部が、自由端となっている請求項6または7に記載の音響ダンパ。
  9. 前記凹凸部は、前記音響ダンパ空間に、前記空気振動の導入方向における開口を形成する開口部材であり、
    前記開口部材は、前記開口の大きさが、温度によって変化する請求項1に記載の音響ダンパ。
  10. 前記開口部材は、高温時において熱膨張することにより前記開口の大きさが大きくなる一方で、低温時において熱収縮することにより前記開口の大きさが小さくなるように変化する請求項9に記載の音響ダンパ。
  11. 前記開口部材は、前記開口の周囲に沿って設けられる皿ばねであり、
    前記皿ばねは、前記開口側から離れる方向に延びて形成される第1のスリットを有する請求項9または10に記載の音響ダンパ。
  12. 前記皿ばねは、前記開口側の端部とは反対側の端部の周縁に沿って形成される第2のスリットを有する請求項11に記載の音響ダンパ。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の音響ダンパを燃焼筒の外面に取り付け、前記燃焼筒から発せられる空気振動を前記音響ダンパに導入させる燃焼器。
  14. 請求項13に記載の燃焼器を備えるガスタービン。
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