JP2020158897A - 高通気性織物 - Google Patents
高通気性織物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020158897A JP2020158897A JP2019057624A JP2019057624A JP2020158897A JP 2020158897 A JP2020158897 A JP 2020158897A JP 2019057624 A JP2019057624 A JP 2019057624A JP 2019057624 A JP2019057624 A JP 2019057624A JP 2020158897 A JP2020158897 A JP 2020158897A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- woven fabric
- multifilament
- filaments
- polyester fiber
- coefficient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
【課題】本発明の目的は、従来技術における問題を解決するものであり、強撚マルチフィラメントを低密度に織り成した高通気性織物に、後加工によりタフタ調の適度なハリ感と光沢感、または優れた撥水性を付与させた新しい織物規格を提供することにある。【解決手段】撚係数が20000〜30000のマルチフィラメントの撚糸を含有し、通気度が250〜500cm3/cm2・sec、ドレープ係数が0.20〜0.40である織物。カレンダー加工されていること、前記マルチフィラメントの総繊度が50〜110dtexであること、前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1〜5dtexであること、前記マルチフィラメントがポリエステル繊維または常圧カチオン可染ポリエステル繊維であることが好ましい。【選択図】 なし
Description
本発明は衣料用途で使用される、強撚マルチフィラメントを用いた通気性・撥水性に優れた低密度織物に関係するものである。
これまで、軽くて薄く、緻密な織密度から織り成されることで適度なハリ感と光沢感が特徴となるタフタ素材は、ドレスやブラウスといった婦人衣料用途に好まれて使われてきた。また、更に高密度に織り成したタフタ素材に撥水加工を施したものは、雨や風から身を守るための防寒用途などに広く用いられている。
しかしながら、高密度織物からなる衣料は雨や風を防ぐ反面、発汗時、特に梅雨や夏にかけて衣服内のムレにより不快感が増すといった欠点があった。
これらの問題を解決するために、例えば特許文献1には、生地の表面から裏面に貫通した穴をあけ、生地の通気性を高めることでムレ感を抑制させることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の織編物では、織密度の高い生地に部分的に穴をあけていることから、通気性は十分ではなかった。
本発明の目的は、従来技術における問題を解決するものであり、強撚マルチフィラメントを低密度に織り成した高通気性織物に、後加工によりタフタ調の適度なハリ感と光沢感、または優れた撥水性を付与させた新しい織物規格を提供することにある。
[1]撚係数が20000〜30000のマルチフィラメントの撚糸を含有し、通気度が250〜500cm3/cm2・sec、ドレープ係数が0.20〜0.40である織物。
[2]カレンダー加工された[1]に記載の織物。
[3]前記マルチフィラメントの総繊度が50〜110dtexである、[1]または[2]に記載の織物。
[4]前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1〜5dtexである、[1]〜[3]のいずれかに記載の織物。
[5]前記マルチフィラメントがポリエステル繊維である、[1]〜[4]のいずれかに記載の織物。
[6]前記マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維である、[1]〜[5]のいずれかに記載の織物。
[7]織物の目付が50〜100g/m2、布厚が0.1〜0.3、カバーファクターが1200〜2000である、[1]〜[6]のいずれかに記載の織物。
[8]洗濯20回後の撥水度が2級以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載の織物
[2]カレンダー加工された[1]に記載の織物。
[3]前記マルチフィラメントの総繊度が50〜110dtexである、[1]または[2]に記載の織物。
[4]前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1〜5dtexである、[1]〜[3]のいずれかに記載の織物。
[5]前記マルチフィラメントがポリエステル繊維である、[1]〜[4]のいずれかに記載の織物。
[6]前記マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維である、[1]〜[5]のいずれかに記載の織物。
[7]織物の目付が50〜100g/m2、布厚が0.1〜0.3、カバーファクターが1200〜2000である、[1]〜[6]のいずれかに記載の織物。
[8]洗濯20回後の撥水度が2級以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載の織物
本発明によれば、強撚マルチフィラメントからなる、通気性に優れ、適度なハリ感を有したタフタ調織物が得られる。
本発明の織物は、撚係数が20000〜30000のマルチフィラメントの撚糸を含有し、通気度が250〜500cm3/cm2・sec、ドレープ係数が0.20〜0.40である。
前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数が20000以上であると低密度に織り成した際にも、十分な滑脱抵抗力が得られる。これは、強撚糸を用いた織物に共通していえることであるが、経糸と緯糸にそれぞれ発生する強撚糸特有のビリ(スナール)により、経糸と緯糸の交絡点にスリップを防止する力が発生するためである。
また、前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数が30000以下であれば、撚糸時の糸切れが少なく、生産性が向上する。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数は21000〜29000が好ましく、22000〜27000がより好ましい。
前記撚糸は、1種類のマルチフィラメントからなる撚糸であることが好ましい。
前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数が20000以上であると低密度に織り成した際にも、十分な滑脱抵抗力が得られる。これは、強撚糸を用いた織物に共通していえることであるが、経糸と緯糸にそれぞれ発生する強撚糸特有のビリ(スナール)により、経糸と緯糸の交絡点にスリップを防止する力が発生するためである。
また、前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数が30000以下であれば、撚糸時の糸切れが少なく、生産性が向上する。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの撚糸の撚係数は21000〜29000が好ましく、22000〜27000がより好ましい。
前記撚糸は、1種類のマルチフィラメントからなる撚糸であることが好ましい。
前記通気度が250cm3/cm2・sec以上であると、梅雨や夏にかけて発汗した際も、衣服内のムレ感が少なくでき、快適な衣服内環境となりやすく、500cm3/cm2・sec以下であると、織密度が小さくなり過ぎず、織物に撥水加工による撥水性を付与させやすい。
これらの観点から、前記通気度は270〜480cm3/cm2・secが好ましく、290〜450cm3/cm2・secがより好ましい。
これらの観点から、前記通気度は270〜480cm3/cm2・secが好ましく、290〜450cm3/cm2・secがより好ましい。
前記ドレープ係数が0.20以上であれば発汗時でも肌離れのよい適度なハリ感の織物が得られ、0.40以下であると、柔らかい風合いの織物が得られる。
これらの観点から、前記ドレープ係数は、0.22〜0.38が好ましく、0.25〜0.35がより好ましい。
これらの観点から、前記ドレープ係数は、0.22〜0.38が好ましく、0.25〜0.35がより好ましい。
本発明の織物は、カレンダー加工されることが好ましい。一般的に強撚マルチフィラメントを用いるとハリ感や光沢感に乏しい織物となるが、カレンダー加工がされることで、強撚マルチフィラメントを用いた際も、適度なハリ感と光沢感のある織物が得られ易い。
本発明の織物は、前記マルチフィラメントの総繊度が50〜110dtexであることが好ましい。前記マルチフィラメントの総繊度が50dtex以上であると、十分な引張強さや引裂強さの織物が得られ、110dtex以下であると、軽くて薄い織物が得られ易い。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの総繊度は、53〜100dtexがより好ましく、55〜90dtexがさらに好ましい。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの総繊度は、53〜100dtexがより好ましく、55〜90dtexがさらに好ましい。
本発明の織物は、前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1〜5dtexであることが好ましい。前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1dtex以上であると、織物にした際にソフトな風合いが過度に強調され、5dtex以下であると、織編物にした際に程よいドレープ感を伴うことができ易い。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの単繊維繊度は、1.2〜4dtexがより好ましく、1.4〜3dtexがさらに好ましい。
これらの観点から、前記マルチフィラメントの単繊維繊度は、1.2〜4dtexがより好ましく、1.4〜3dtexがさらに好ましい。
本発明の織物は、前記マルチフィラメントがポリエステル繊維であることが好ましい。
前記マルチフィラメントがポリエステル繊維であると、繊維強度が高いために撚数を高くすることができやすい。また、アルカリ減量加工、カレンダー加工、撥水加工といった後加工を施すことが可能である。
前記マルチフィラメントがポリエステル繊維であると、繊維強度が高いために撚数を高くすることができやすい。また、アルカリ減量加工、カレンダー加工、撥水加工といった後加工を施すことが可能である。
本発明の織物は、前記マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維であることが好ましい。
一般的に、常圧カチオン可染ポリエステル繊維は、その特性上、結晶性をルーズにし分散染料の入りやすいポリマー設計となっている。そのため、通常のポリエステル繊維と比較し、初期弾性率(ヤング率)が小さく、柔らかい繊維となる。
マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維であると、強撚をかけた際もガリついた風合いになりにくく、繊細なシャリ感を含んだ柔らかいタッチの織物が得られ易い。
一般的に、常圧カチオン可染ポリエステル繊維は、その特性上、結晶性をルーズにし分散染料の入りやすいポリマー設計となっている。そのため、通常のポリエステル繊維と比較し、初期弾性率(ヤング率)が小さく、柔らかい繊維となる。
マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維であると、強撚をかけた際もガリついた風合いになりにくく、繊細なシャリ感を含んだ柔らかいタッチの織物が得られ易い。
本発明の織物は、目付が50〜100g/m2、また布厚が0.1〜0.3mmであり、カバーファクターが1200〜2000であることが好ましい。
織物の目付が50g/m2以上であれば、透け感の少ない織物が得られ易く、100g/m2以下であれば軽くて薄い織物が得られ易い。
これらの観点から、前記目付は、55〜95g/m2がより好ましく、60〜90g/m2がさらに好ましい。
また前記布厚が0.1mm以上であると、適度なハリ感を得ることができやすく、0.3mm以下であると通気性が高くできやすい。
これらの観点から、前記布厚は、0.11〜0.2mmがより好ましく、0.12〜0,15mmがさらに好ましい。
織物の目付が50g/m2以上であれば、透け感の少ない織物が得られ易く、100g/m2以下であれば軽くて薄い織物が得られ易い。
これらの観点から、前記目付は、55〜95g/m2がより好ましく、60〜90g/m2がさらに好ましい。
また前記布厚が0.1mm以上であると、適度なハリ感を得ることができやすく、0.3mm以下であると通気性が高くできやすい。
これらの観点から、前記布厚は、0.11〜0.2mmがより好ましく、0.12〜0,15mmがさらに好ましい。
前記カバーファクターが1200以上であると、滑脱抵抗力に耐えうる織物が得られ易く、2000以下であると、低密度な織密度のため、経糸と緯糸に共通し、隣り合った糸同士の間に大きな隙間ができ、高い通気性の織物が得られ易い。
なお、カバーファクターが2000以下の織物に甘撚り等の撚係数の少ないマルチフィラメントを用いた際は、経糸と緯糸の交絡点でスリップが起きやすく滑脱抵抗力に乏しい織物となる。
なお、カバーファクターが2000以下の織物に甘撚り等の撚係数の少ないマルチフィラメントを用いた際は、経糸と緯糸の交絡点でスリップが起きやすく滑脱抵抗力に乏しい織物となる。
本発明の織物は、洗濯20回後の撥水度が2級以上であることが好ましい。洗濯20回後の撥水度が2級以上であれば、生地表面で水滴が転がるほどの撥水性であり雨などの水滴を衣服内に通しにくい。
本発明の織物は、アルカリ減量加工を行うことができる。
カチオン可染ポリエステル繊維を使用する場合、アルカリ減量加工を行うと、繊維が細くなるためシルクのような柔らかい風合いにできる。ドレープ係数が下がるが、ドレープ係数が0.20〜0.40の範囲であれば、ハリコシ感と風合いのバランスを取りながら適宜行うことができる。
カチオン可染ポリエステル繊維を使用する場合、アルカリ減量加工を行うと、繊維が細くなるためシルクのような柔らかい風合いにできる。ドレープ係数が下がるが、ドレープ係数が0.20〜0.40の範囲であれば、ハリコシ感と風合いのバランスを取りながら適宜行うことができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。尚、実施例における各項目の測定は次の方法に拠った。
(総繊度の測定方法)
本実施形態において「総繊度」とは、マルチフィラメント全体の繊度であり、JIS L 1013(2010) 8.3.1 A法に規定される方法で測定した。
本実施形態において「総繊度」とは、マルチフィラメント全体の繊度であり、JIS L 1013(2010) 8.3.1 A法に規定される方法で測定した。
(単繊維繊度の算出方法)
本実施形態において「単繊維繊度」とは、総繊度を繊維数で除することで算出した値とする。
本実施形態において「単繊維繊度」とは、総繊度を繊維数で除することで算出した値とする。
(撚数の測定方法)
本実施形態において、「撚数」とは、1mあたりの撚数であり、JIS L 1013(2010) 8.13.1に規定される方法で測定した。
本実施形態において、「撚数」とは、1mあたりの撚数であり、JIS L 1013(2010) 8.13.1に規定される方法で測定した。
(撚係数の算出方法)
本実施形態において、「撚係数」は、以下の式で表される。
K=T×D1/2
K:撚係数、T:撚数(T/m)、D:総繊度(dtex)
本実施形態において、「撚係数」は、以下の式で表される。
K=T×D1/2
K:撚係数、T:撚数(T/m)、D:総繊度(dtex)
(アルカリ減量率の算出方法)
本実施形態において、「アルカリ減量率」は、以下の式で表される。
N=(M−M´)/M×100
N:アルカリ減量率(%)
M:アルカリ減量加工前の単位面積あたりの生地重量(g)
M´:アルカリ減量加工後の単位面積あたりの生地重量(g)
本実施形態において、「アルカリ減量率」は、以下の式で表される。
N=(M−M´)/M×100
N:アルカリ減量率(%)
M:アルカリ減量加工前の単位面積あたりの生地重量(g)
M´:アルカリ減量加工後の単位面積あたりの生地重量(g)
(見なし総繊度の算出方法)
本実施形態において、「見なし総繊度」とは、アルカリ減量加工後のマルチフィラメント全体の推算繊度のことであり、以下の式で表される。
D´=D×(100−N)/100
D´:見なし総繊度(dtex)
D:総繊度(dtex)
N:アルカリ減量率(%)
本実施形態において、「見なし総繊度」とは、アルカリ減量加工後のマルチフィラメント全体の推算繊度のことであり、以下の式で表される。
D´=D×(100−N)/100
D´:見なし総繊度(dtex)
D:総繊度(dtex)
N:アルカリ減量率(%)
(経糸密度、緯糸密度の測定方法)
本実施形態において「経糸密度」、「緯糸密度」とは、経糸と緯糸それぞれの1インチ(2.54cm)あたりの糸本数のことであり、JIS L 1096(2010) 8.6.1に規定される方法で測定した。
本実施形態において「経糸密度」、「緯糸密度」とは、経糸と緯糸それぞれの1インチ(2.54cm)あたりの糸本数のことであり、JIS L 1096(2010) 8.6.1に規定される方法で測定した。
(目付の測定方法)
本実施形態において、「目付」とは、織物の単位面積あたりの質量のことであり、JIS L 1096(2010) 8.4.1に規定される方法で測定した。
本実施形態において、「目付」とは、織物の単位面積あたりの質量のことであり、JIS L 1096(2010) 8.4.1に規定される方法で測定した。
(布厚の測定方法)
本実施形態において、「布厚」とは、織物の厚さのことであり、JIS L 1096(2010) 8.5.1に規定される方法で測定した。一定圧力は、23.5kPaとした。
本実施形態において、「布厚」とは、織物の厚さのことであり、JIS L 1096(2010) 8.5.1に規定される方法で測定した。一定圧力は、23.5kPaとした。
(カバーファクターの算出方法)
本実施形態において、「カバーファクター」とは、アルカリ減量加工後の織物の粗密を数値化したものであり、以下の式で表される。
CF=DT´1/2×経糸密度(本/2.54cm)+DY´1/2×緯糸密度(本/2.54cm)
CF:カバーファクター
DT´:経糸の見なし総繊度(dtex)
DY´:緯糸の見なし総繊度(dtex)
本実施形態において、「カバーファクター」とは、アルカリ減量加工後の織物の粗密を数値化したものであり、以下の式で表される。
CF=DT´1/2×経糸密度(本/2.54cm)+DY´1/2×緯糸密度(本/2.54cm)
CF:カバーファクター
DT´:経糸の見なし総繊度(dtex)
DY´:緯糸の見なし総繊度(dtex)
(通気性の測定方法)
本実施形態において、「通気性」は、JIS L 1096(2010) 8.27.1 A法(フラジール形法)に規定される方法で測定した。
本実施形態において、「通気性」は、JIS L 1096(2010) 8.27.1 A法(フラジール形法)に規定される方法で測定した。
(ドレープ係数の測定方法)
本実施形態において、「ドレープ係数」とは、織物の剛軟性のことであり、JIS L 1096(2010) 8.19.7 G法(ドレープ係数)に規定される方法で測定した。
本実施形態において、「ドレープ係数」とは、織物の剛軟性のことであり、JIS L 1096(2010) 8.19.7 G法(ドレープ係数)に規定される方法で測定した。
(撥水度の測定方法)
本実施形態において、「撥水度」は、JIS L 1092(2009) 5.b) はっ水度試験(スプレー試験)に規定される方法で、洗濯20回後に3カ所を測定した。洗濯処理はJIS L 1092 C法(JIS L 0217 103法)吊干しとした。
本実施形態において、「撥水度」は、JIS L 1092(2009) 5.b) はっ水度試験(スプレー試験)に規定される方法で、洗濯20回後に3カ所を測定した。洗濯処理はJIS L 1092 C法(JIS L 0217 103法)吊干しとした。
(滑脱抵抗力の測定方法)
本実施形態において、滑脱抵抗力は、JIS L 1096(2010) 8.21.1 B法に規定される方法で測定した。荷重は、49.0Nとした。
本実施形態において、滑脱抵抗力は、JIS L 1096(2010) 8.21.1 B法に規定される方法で測定した。荷重は、49.0Nとした。
(実施例1)
マルチフィラメントとして、常圧カチオン可染ポリエステル繊維A(三菱ケミカル社製、84T48f)、常圧カチオン可染ポリエステル繊維B(三菱ケミカル社製、56T36f)を準備した。
マルチフィラメントとして、常圧カチオン可染ポリエステル繊維A(三菱ケミカル社製、84T48f)、常圧カチオン可染ポリエステル繊維B(三菱ケミカル社製、56T36f)を準備した。
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に3200T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Bを用いて経糸規格91本/インチ、緯糸規格88本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス、アルカリ減量加工後、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、撥水加工、カレンダー加工を施し、経糸密度115本/インチ、緯糸密度92本/インチ、通気度403.0cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.266、目付65.1g/m2、布厚0.12mm、カバーファクター1578の織物を得た。
得られた織物は、通気性および撥水性に優れ、適度なハリ感と光沢感を有する織物であった。詳細は表1に示す。
(実施例2)
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に3200T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Bを用いて経糸規格91本/インチ、緯糸規格88本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス後、アルカリ減量加工せずに、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、撥水加工、カレンダー加工を施し、経糸密度115本/インチ、緯糸密度96本/インチ、通気度308.4cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.338、目付86.1g/m2、布厚0.13mm、カバーファクター1772の織物を得た。
実施例1に対する変更点は、アルカリ減量加工を行っていない点である。
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に3200T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Bを用いて経糸規格91本/インチ、緯糸規格88本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス後、アルカリ減量加工せずに、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、撥水加工、カレンダー加工を施し、経糸密度115本/インチ、緯糸密度96本/インチ、通気度308.4cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.338、目付86.1g/m2、布厚0.13mm、カバーファクター1772の織物を得た。
実施例1に対する変更点は、アルカリ減量加工を行っていない点である。
得られた織物は、通気性および撥水性に優れ、適度なハリ感と光沢感を有する織物であった。詳細は表1に示す。
(実施例3)
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に2800T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Aを用いて経糸規格87本/インチ、緯糸規格74本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス、アルカリ減量加工後、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、撥水加工、カレンダー加工を施し、経糸密度138本/インチ、緯糸密度102本/インチ、通気度300.2cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.293、目付81.2g/m2、布厚0.14mm、カバーファクター1691の織物を得た。
実施例1に対する主な変更点は、緯糸を変更している点である。
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に2800T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Aを用いて経糸規格87本/インチ、緯糸規格74本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス、アルカリ減量加工後、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、撥水加工、カレンダー加工を施し、経糸密度138本/インチ、緯糸密度102本/インチ、通気度300.2cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.293、目付81.2g/m2、布厚0.14mm、カバーファクター1691の織物を得た。
実施例1に対する主な変更点は、緯糸を変更している点である。
得られた織物は、通気性および撥水性に優れ、適度なハリ感と光沢感を有する織物であった。詳細は表1に示す。
(比較例1)
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に3200T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Bを用いて経糸規格91本/インチ、緯糸規格88本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス、アルカリ減量加工後、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、経糸密度120本/インチ、緯糸密度102本/インチ、通気度518.4cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.183、目付74.9g/m2、布厚0.18mm、カバーファクター1687の織物を得た。
実施例1に対する変更点は、カレンダー加工、撥水加工を行っていない点である。
経糸に2800T/m(S方向)の撚りをかけた繊維A、緯糸に3200T/m(Z方向)の撚りをかけた繊維Bを用いて経糸規格91本/インチ、緯糸規格88本/インチの平組織の織物を製織し、精練、リラックス、アルカリ減量加工後、液流染色機にて110℃で染色加工を行い、経糸密度120本/インチ、緯糸密度102本/インチ、通気度518.4cm3/cm2・sec、ドレープ係数0.183、目付74.9g/m2、布厚0.18mm、カバーファクター1687の織物を得た。
実施例1に対する変更点は、カレンダー加工、撥水加工を行っていない点である。
得られた織物は、通気性は優れていたが、撥水性、及びハリ感と光沢感に乏しい織物であった。詳細は表1に示す。
本発明の織物は、強撚マルチフィラメントからなる、通気性に優れ、適度なハリ感を有するものである。タフタ素材のような軽さ、ハリ感に加えて、低密度な織密度のため、高い通気性を有する。これらのことから、特に衣料分野での製品の機能性やデザインの多様化に当たり、好ましく用いられるものである。
Claims (8)
- 撚係数が20000〜30000のマルチフィラメントの撚糸を含有し、通気度が250〜500cm3/cm2・sec、ドレープ係数が0.20〜0.40である織物。
- カレンダー加工された請求項1に記載の織物。
- 前記マルチフィラメントの総繊度が50〜110dtexである、請求項1または2に記載の織物。
- 前記マルチフィラメントの単繊維繊度が1〜5dtexである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の織物。
- 前記マルチフィラメントがポリエステル繊維である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の織物。
- 前記マルチフィラメントが常圧カチオン可染ポリエステル繊維である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の織物。
- 織物の目付が50〜100g/m2、布厚が0.1〜0.3mm、カバーファクターが1200〜2000である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の織物。
- 洗濯20回後の撥水度が2級以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の織物
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019057624A JP2020158897A (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 高通気性織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019057624A JP2020158897A (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 高通気性織物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020158897A true JP2020158897A (ja) | 2020-10-01 |
Family
ID=72642114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019057624A Pending JP2020158897A (ja) | 2019-03-26 | 2019-03-26 | 高通気性織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020158897A (ja) |
-
2019
- 2019-03-26 JP JP2019057624A patent/JP2020158897A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI527948B (zh) | Plush fabric and manufacturing method | |
JP4145333B2 (ja) | 薄地織物 | |
KR20150105996A (ko) | 복수의 탄성 얀을 갖는 신축성 얀 및 직물 | |
JP5737735B1 (ja) | ガーゼ織物 | |
JP3208614U (ja) | 多重ガーゼ織物 | |
WO2016125838A1 (ja) | 薄地軽量織物 | |
CN105209674A (zh) | 耐磨耗织物 | |
JP5254580B2 (ja) | 織物裏地 | |
JP5272855B2 (ja) | 織物 | |
US20170233905A1 (en) | Textile material and fabrication method | |
JP2020158897A (ja) | 高通気性織物 | |
JP2007270358A (ja) | 着用快適性に優れる厚地織物およびデニム商品 | |
JP7209590B2 (ja) | 複合撚糸 | |
JP4467813B2 (ja) | 透過性伸縮織物 | |
JP2018044271A (ja) | ビジネスシャツ用編地 | |
JP6302608B1 (ja) | ビジネスシャツ用編地 | |
JP2000355812A (ja) | 吹き出し防止裏地 | |
JP3546999B2 (ja) | ビジネスシャツ用編地 | |
JP6856422B2 (ja) | 耐摩耗織物 | |
JP4214612B2 (ja) | 洋装用布帛 | |
CN211897560U (zh) | 一种苎麻面料及服装 | |
JP6622010B2 (ja) | ポリエステル系裏地 | |
JP2005105455A (ja) | 織物 | |
JP3181214B2 (ja) | ストレッチ性を有する接着芯地用布帛および接着芯地 | |
JP2002317348A (ja) | ボトム用ストレッチ織物 |