JP2020158752A - 研磨用組成物および研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生菌の繁殖を抑制して優れた保存安定性を有し、かつケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができる手段を提供する。【解決手段】シリカ粒子、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する研磨速度調整剤、およびバイオサイドを含む研磨用組成物であって、前記バイオサイドは、炭素原子、水素原子、および酸素原子から構成される研磨用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物および研磨方法に関する。
近年、半導体基板表面の多層配線化に伴い、デバイスを製造する際に、半導体基板を研磨して平坦化する、いわゆる、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)技術が利用されている。CMPは、シリカやアルミナ、セリア等の砥粒、防食剤、界面活性剤等を含む研磨用組成物(スラリー)を用いて、半導体基板等の研磨対象物(被研磨物)の表面を平坦化する方法であり、研磨対象物(被研磨物)は、シリコン、ポリシリコン、シリコン酸化膜(酸化ケイ素)、シリコン窒化物や、金属等からなる配線、プラグ等である。
かような研磨用組成物は、生菌の繁殖が進み保存安定性が低下する場合がある。この保存安定性を確保する観点から、例えば、特許文献1では、(a)表面の一部がアルミニウム原子で覆われているコロイダルシリカと、(b)少なくとも一種類以上のイソチアゾリン−3−オン骨格を有する化合物と、を含有することを特徴とする研磨用組成物が提案されている。
特開2007−88379号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術をポリシリコン等のケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に適用した場合、研磨用組成物が本来有している研磨対象物に対する研磨性能を変化させてしまうという問題があることがわかった。
したがって、本発明は、生菌の繁殖を抑制して優れた保存安定性を有し、かつケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができる手段を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を積み重ねた。その結果、シリカ粒子、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する研磨速度調整剤、およびバイオサイドを含む研磨用組成物であって、前記バイオサイドは、炭素原子、水素原子、および酸素原子から構成される研磨用組成物により、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、生菌の繁殖を抑制して優れた保存安定性を有し、かつケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができる手段が提供されうる。
本発明は、シリカ粒子、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する研磨速度調整剤、およびバイオサイドを含む研磨用組成物であって、前記バイオサイドは、炭素原子、水素原子、および酸素原子から構成される研磨用組成物である。かような構成を有することにより、生菌の繁殖を抑制して優れた保存安定性を有し、かつケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができる研磨用組成物となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件で行う。
<研磨対象物>
本発明に係る研磨対象物は、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む。ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料としては、例えば、ポリシリコン(Poly−Si)、アモルファスシリコン、単結晶シリコン、n型ドープ単結晶シリコン、p型ドープ単結晶シリコン、SiGe等のSi系合金等が挙げられる。これらの中でも、ポリシリコンが好ましい。
該研磨対象物は、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料以外の他の材料をさらに含んでもよい。他の材料の例としては、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭窒化ケイ素(SiCN)、金属等が挙げられる。
[シリカ粒子]
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、砥粒としてシリカ粒子を含む。砥粒は、研磨対象物を機械的に研磨する作用を有する。
シリカ粒子の種類としては、特に制限されず、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられるが、好ましくはコロイダルシリカである。コロイダルシリカの製造方法としては、ケイ酸ソーダ法、ゾルゲル法が挙げられ、いずれの製造方法で製造されたコロイダルシリカであっても、本発明に係るシリカ粒子として好適に用いられる。しかしながら、金属不純物低減の観点から、ゾルゲル法により製造されたコロイダルシリカが好ましい。ゾルゲル法によって製造されたコロイダルシリカは、半導体中で拡散する性質を有する金属不純物や塩化物イオン等の腐食性イオンの含有量が少ないため好ましい。ゾルゲル法によるコロイダルシリカの製造は、従来公知の手法を用いて行うことができ、具体的には、加水分解可能なケイ素化合物(例えば、アルコキシシランまたはその誘導体)を原料とし、加水分解・縮合反応を行うことにより、コロイダルシリカを得ることができる。
シリカ粒子は、カチオン性基を有してもよい。すなわち、シリカ粒子は、カチオン変性シリカ粒子であってもよく、カチオン変性コロイダルシリカであってもよい。カチオン性基を有するコロイダルシリカ(カチオン変性コロイダルシリカ)として、アミノ基が表面に固定化されたコロイダルシリカが好ましく挙げられる。このようなカチオン性基を有するコロイダルシリカの製造方法としては、特開2005−162533号公報に記載されているような、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルジメチルエトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤をシリカ粒子の表面に固定化する方法が挙げられる。これにより、アミノ基が表面に固定化されたコロイダルシリカ(アミノ基修飾コロイダルシリカ)を得ることができる。
コロイダルシリカは、アニオン性基を有してもよい。すなわち、シリカ粒子は、アニオン変性シリカ粒子であってもよく、アニオン変性コロイダルシリカであってもよい。アニオン性基を有するコロイダルシリカ(アニオン変性コロイダルシリカ)として、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、アルミン酸基等のアニオン性基が表面に固定化されたコロイダルシリカが好ましく挙げられる。このようなアニオン性基を有するコロイダルシリカの製造方法としては、特に制限されず、例えば、末端にアニオン性基を有するシランカップリング剤とコロイダルシリカとを反応させる方法が挙げられる。
具体例として、スルホン酸基をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Sulfonic acid−functionalized silica through of thiol groups”,Chem.Commun.246−247(2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤をコロイダルシリカにカプリングさせた後に過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸基が表面に固定化されたコロイダルシリカ(スルホン酸修飾コロイダルシリカ)を得ることができる。
カルボン酸基をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2−Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”,Chemistry Letters,3,228−229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸基が表面に固定化されたコロイダルシリカ(カルボン酸修飾コロイダルシリカ)を得ることができる。
これらの中でも、本発明の所期の効果を効率的に奏するという観点から、シリカ粒子はカチオン変性シリカ粒子であることが好ましい。
シリカ粒子の形状は、特に制限されず、球形状であってもよいし、非球形状であってもよい。非球形状の具体例としては、三角柱や四角柱等の多角柱状、円柱状、円柱の中央部が端部よりも膨らんだ俵状、円盤の中央部が貫通しているドーナツ状、板状、中央部にくびれを有するいわゆる繭型形状、複数の粒子が一体化しているいわゆる会合型球形状、表面に複数の突起を有するいわゆる金平糖形状、ラグビーボール形状等、種々の形状が挙げられ、特に制限されない。
シリカ粒子の大きさは特に制限されない。しかしながら、シリカ粒子の平均一次粒子径の下限は、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。また、本発明の研磨用組成物中、シリカ粒子の平均一次粒子径の上限は、120nm以下が好ましく、80nm以下がより好ましく、50nm以下がさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にスクラッチ等のディフェクトを抑えることができる。すなわち、シリカ粒子の平均一次粒子径は、5nm以上120nm以下であることが好ましく、7nm以上80nm以下であることがより好ましく、10nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。なお、シリカ粒子の平均一次粒子径は、例えば、BET法で測定されるシリカ粒子の比表面積に基づいて算出される。
シリカ粒子の平均二次粒子径の下限は、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、30nm以上であることがさらに好ましい。また、シリカ粒子の平均二次粒子径の上限は、250nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、150nm以下がさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にスクラッチ等のディフェクトを抑えることができる。すなわち、シリカ粒子の平均二次粒子径は、10nm以上250nm以下であることが好ましく、20nm以上200nm以下であることがより好ましく、30nm以上150nm以下であることがさらに好ましい。なお、シリカ粒子の平均二次粒子径は、例えば、レーザー回折散乱法に代表される動的光散乱法により測定することができる。
シリカ粒子の平均会合度は、5.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.5以下であることがさらに好ましい。シリカ粒子の平均会合度が小さくなるにつれて、研磨対象物表面の欠陥発生をより低減することができる。また、シリカ粒子の平均会合度は、1.0以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましい。シリカ粒子の平均会合度が大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨速度が向上する利点がある。なお、シリカ粒子の平均会合度は、シリカ粒子の平均二次粒子径の値を平均一次粒子径の値で除することにより得られる。
シリカ粒子のアスペクト比の上限は、特に制限されないが、2.0未満であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨対象物表面の欠陥をより低減することができる。なお、アスペクト比は、走査型電子顕微鏡によりシリカ粒子の画像に外接する最小の長方形をとり、その長方形の長辺の長さを同じ長方形の短辺の長さで除することにより得られる値の平均であり、一般的な画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。シリカ粒子のアスペクト比の下限は、特に制限されないが、1.0以上であることが好ましい。
シリカ粒子のレーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の90%に達するときの粒子の直径(D90)と全粒子の全粒子重量の10%に達するときの粒子の直径(D10)との比であるD90/D10の下限は、特に制限されないが、1.1以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましく、1.3以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物中のシリカ粒子における、レーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の90%に達するときの粒子の直径(D90)と全粒子の全粒子重量の10%に達するときの粒子の直径(D10)との比D90/D10の上限は特に制限されないが、2.04以下であることが好ましい。このような範囲であれば、研磨対象物表面の欠陥をより低減することができる。
シリカ粒子の大きさ(平均一次粒子径、平均二次粒子径、アスペクト比、D90/D10等)は、シリカ粒子の製造方法の選択等により適切に制御することができる。
本発明の一実施形態による研磨用組成物中のシリカ粒子の含有量(濃度)の下限は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。また、本発明の一実施形態による研磨用組成物中のシリカ粒子の含有量の上限は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、3質量%以下であることがよりさらに好ましい。シリカ粒子の含有量がこのような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面に表面欠陥が生じるのをより抑えることができる。なお、研磨用組成物が2種以上のシリカ粒子を含む場合には、シリカ粒子の含有量はこれらの合計量を意図する。
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、シリカ粒子に加えて、他の砥粒を含んでもよい。他の砥粒の例としては、例えば、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、チタニア粒子等の金属酸化物粒子が挙げられる。
[研磨速度調整剤]
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物の研磨速度を調整する機能を有する研磨速度調整剤を含む。
研磨速度調整剤には、研磨対象物の研磨速度を向上させる機能を有する研磨速度向上剤と、研磨対象物の研磨速度を抑制する機能を有する研磨速度抑制剤と、があるが、本発明の一実施形態による研磨用組成物においては、そのいずれも使用することができる。
<研磨速度向上剤>
研磨速度向上剤の例としては、例えば、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸アミド、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸塩、ポリスルホン酸、ポリホスホン酸、ビニル系ポリマー等の水溶性高分子や、アミド化合物、イミド化合物、アミン化合物等が挙げられる。
さらに具体的な例として、ポリカルボン酸としては、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリンゴ酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアミド酸等が挙げられる。
ポリカルボン酸アミドとしては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、アミノポリメタクリルアミド等が挙げられる。
ポリカルボン酸エステルとしては、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸エチル等が挙げられる。
ポリカルボン酸塩の例としては、例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩等が挙げられる。
ポリスルホン酸の例としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、スルホン酸(塩)基含有ポリビニルアルコール(スルホン酸変性ポリビニルアルコール)、スルホン酸(塩)基含有ポリ酢酸ビニル(スルホン酸変性ポリ酢酸ビニル)、スルホン酸(塩)基含有ポリエステル、(メタ)アクリル基含有モノマー−スルホン酸(塩)基含有モノマーの共重合体、スルホン酸(塩)含有アリルポリマー等が挙げられる。
ビニル系ポリマーの例としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびそれらの共重合体等が挙げられる。
アミド化合物の例としては、例えば、アセトアミド、マロンアミド、スクシンアミド、マレアミド、フマルアミド、ベンズアミド、ナフトアミド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミド、ニコチンアミド、イソニコチンアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、イソブチルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、パルミトアミド、ステアリルアミド、オレアミド、オキサミド、グルタルアミド、アジプアミド、シンナムアミド、グリコールアミド、ラクトアミド、グリセルアミド、タルタルアミド、シトルアミド、グリオキシルアミド、ピルボアミド、アセトアセトアミド、ジメチルアセトアミド、ベンジルアミド、アントラニルアミド、エチレンジアミンテトラアセトアミド、ジアセトアミド、トリアセトアミド、ジベンズアミド、トリベンズアミド、ローダニン、尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、ビウレット、ブチル尿素、ジブチル尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素等およびこれらの誘導体等が挙げられる。
イミド化合物の例としては、例えば、スクシンイミド、マレイミド、フタル酸イミド、およびこれらの誘導体等が挙げられる。
アミン化合物の例としては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、グリシン、アラニン、バリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N−メチルグリシン、およびこれらの誘導体等が挙げられる。
これら研磨速度向上剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
<研磨速度抑制剤>
研磨速度抑制剤の例としては、例えば、ポリアルキレン鎖を有する水溶性高分子、ポリオキシアルキレン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。
さらに具体的な例として、ポリアルキレン鎖を有する水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコール;オキシエチレン(EO)とオキシプロピレン(PO)とのブロック共重合体(ジブロック体、PEO−PPO−PEO型トリブロック体、PPO−PEO−PPO型トリブロック体等)、EOとPOとのランダム共重合体等のポリアルキレン共重合体等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン鎖を有する界面活性剤の例としては、4個以上のオキシアルキレン単位を有する界面活性剤が挙げられる。具体的には、例えば、ポリオキシエチレンプロピルエーテル、ポリオキシエチレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンペンチルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、ポリオキシエチレンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジオレイン酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルチミン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル硫酸;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル硫酸アミン、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンオクチルスルホン酸、ポリオキシエチレンドデシルスルホン酸、ポリオキシエチレンセチルスルホン酸、ポリオキシエチレンオクチルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンドデシルベンゼンスルホン酸;ポリオキシエチレンオクチルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンオクチルエーテル酢酸;ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸アンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸アンモニウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル酢酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル(12−15)エーテルリン酸;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(12−15)エーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸二ナトリウム塩、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム塩等のアニオン性界面活性剤等が挙げられる。
これら研磨速度抑制剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
上記の研磨速度調整剤の中でも、ポリアルキレン鎖を有する水溶性高分子およびポリオキシアルキレン鎖を有する界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、ポリアルキレングリコールおよびポリアルキレン共重合体がより好ましい。加えて、上記ポリアルキレングリコールは、ポリプロピレングリコールおよびポリブチレングリコールの少なくとも一方であることがさらに好ましい。
研磨速度向上剤が水溶性高分子である場合、その重量平均分子量(Mw)の下限は、特に制限されないが、500以上であることが好ましく、2000以上であることがより好ましく、4000以上であることがさらに好ましく、6000以上であることが特に好ましい。また該重量平均分子量の上限は、特に制限されないが、100万以下であることが好ましく、50万以下であることがより好ましく、10万以下であることがさらに好ましく、5万以下であることが特に好ましい。このような範囲であれば、研磨速度向上の効果が効率よく得られる。
研磨速度抑制剤が水溶性高分子である場合、その重量平均分子量の下限は、特に制限されないが、200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましく、300以上であることがさらに好ましく、500以上であることが特に好ましい。また、該重量平均分子量の上限は、特に制限されないが、10万以下であることが好ましく、1万以下であることがより好ましく、5000以下であることがさらに好ましく、2000以下であることが特に好ましい。このような範囲であれば、水中に分散した状態を長く維持できるという効果が得られる。
なお、該重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本発明の一実施形態による研磨用組成物中の研磨速度調整剤の含有量(濃度)の下限は、特に制限されないが、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.005質量%以上であることがさらに好ましく、0.01質量%以上であることが特に好ましい。また、本発明の一実施形態による研磨用組成物中の研磨速度調整剤の含有量(濃度)の上限は、特に制限されないが、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%以下であることが特に好ましい。すなわち、研磨用組成物中の研磨速度調整剤の含有量(濃度)は、好ましくは0.0001質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上5質量%以下、さらに好ましくは0.005質量%以上1質量%以下、特に好ましくは0.01質量%以上0.5質量%以下である。このような範囲であれば、水中に安定に分散し、研磨速度調整の効果が効率よく得られる。なお、研磨用組成物が2種以上の研磨速度調整剤を含む場合には、上記含有量はこれらの合計量を意図する。
[バイオサイド]
本発明の一実施形態による研磨用組成物は、バイオサイドを含む。バイオサイドは「殺生物剤」とも呼ばれ、微生物(生菌)を不活化または破壊する薬剤を意味する。バイオサイドには、防腐剤、防かび剤、防藻剤、防虫剤、忌避剤等が含まれる。これらバイオサイドは、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。また、バイオサイドは市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る研磨用組成物に含まれるバイオサイドは、炭素原子、水素原子、および酸素原子から構成される。上記3種類の原子以外の原子(例えば窒素原子、硫黄原子等)を有するバイオサイドを用いた場合、研磨速度調整剤よりもバイオサイドのほうが分子の大きさとしては小さく、また、バイオサイドが極性を有するようになるため、研磨対象物が有するケイ素−ケイ素結合に対して、研磨速度調整剤よりもバイオサイドが速く作用する。その結果、ケイ素−ケイ素結合を伸ばしたりあるいは縮めたりして、ケイ素−ケイ素結合を脆くしてしまい、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する本来の研磨性能が維持されなくなると考えられる。
なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、その正誤が本発明の技術的範囲に影響を及ぼすものではない。
<化学式1で表される化合物>
本発明に係るバイオサイドとしては、下記化学式1で表される化合物が好ましい。
前記化学式1中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基である。
炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基の例としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のヒドロキシアルコキシ基、炭素数2〜21のアルコキシカルボニル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜31のアラルキル基(アリールアルキル基)、炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数6〜30のアリールオキシカルボニル基、炭素数8〜32のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアシル基、炭素数2〜20のアシルオキシ基等が挙げられる。
さらに具体的には、炭素数1〜20のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、ネオペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−ジプロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基等の分岐状のアルキル基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルネニル基等の環状のアルキル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基の例としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ペンチル基、3−ヒドロキシ−n−ペンチル基、4−ヒドロキシ−n−ペンチル基、5−ヒドロキシ−n−ペンチル基、2−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、3−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、4−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、5−ヒドロキシ−n−ヘキシル基、6−ヒドロキシ−n−ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等の直鎖状のアルコキシ基;イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、t−アミルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジエチルプロピルオキシ基、1,1−ジメチルブチルオキシ基、1−メチル−1−プロピルブチルオキシ基、1,1−ジプロピルブチルオキシ基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピルオキシ基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピルオキシ基等の分岐状のアルコキシ基;シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、ノルボルネニルオキシ基等の環状のアルコキシ基等が挙げられる。
炭素数1〜20のヒドロキシアルコキシ基の例としては、ヒドロキシメトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−ヒドロキシ−n−プロピルオキシ基、3−ヒドロキシ−n−プロピルオキシ基、2−ヒドロキシ−n−ブチルオキシ基、3−ヒドロキシ−n−ブチルオキシ基、4−ヒドロキシ−n−ブチルオキシ基、2−ヒドロキシ−n−ペンチルオキシ基、3−ヒドロキシ−n−ペンチルオキシ基、4−ヒドロキシ−n−ペンチルオキシ基、5−ヒドロキシ−n−ペンチルオキシ基、2−ヒドロキシ−n−ヘキシルオキシ基、3−ヒドロキシ−n−ヘキシルオキシ基、4−ヒドロキシ−n−ヘキシルオキシ基、5−ヒドロキシ−n−ヘキシルオキシ基、6−ヒドロキシ−n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数2〜21のアルコキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
炭素数6〜30のアリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ピレニル基等が挙げられる。
炭素数7〜31のアラルキル基(アリールアルキル基)の例としては、ベンジル基、フェネチル基(フェニルエチル基)等が挙げられ、炭素数6〜30のアリールオキシ基の例としては、フェニルオキシ基(フェノキシ基)、ナフチルオキシ基、アントラニルオキシ基、ピレニルオキシ基等が挙げられる。
炭素数7〜31のアリールオキシカルボニル基の例としては、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、アントラニルオキシカルボニル基、ピレニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
炭素数8〜32のアラルキルオキシカルボニル基としては、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
炭素数2〜21のアシル基の例としては、メタノイル基(ホルミル基)、エタノイル基(アセチル基)、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
炭素数2〜20のアシルオキシ基の例としては、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
さらに、上記化学式1で表されるバイオサイドは、下記化学式1−a〜1−cで表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
前記化学式1中、R〜Rは、それぞれ独立して、炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基である。
炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基の例は、上記と同様であるため、ここでは説明を省略する。
上記化学式1で表される化合物のより具体的な例としては、パラオキシ安息香酸メチル(パラヒドロキシ安息香酸メチル)、パラオキシ安息香酸エチル(パラヒドロキシ安息香酸エチル)、パラオキシ安息香酸ブチル(パラヒドロキシ安息香酸ブチル)、パラオキシ安息香酸ベンジル(パラヒドロキシ安息香酸ベンジル)等のパラオキシ安息香酸エステル(パラヒドロキシ安息香酸エステル);、サリチル酸、サリチル酸メチル、フェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、イソプロピルフェノール、クレゾール、チモール、フェノキシエタノール、フェニルフェノール(2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール)、2−フェニルエチルアルコール(フェネチルアルコール)等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の所期の効果がより効果的に奏されるという観点から、上記化学式1で表される化合物としては、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、およびフェニルフェノールからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、パラオキシ安息香酸ブチルがより好ましい。
<不飽和脂肪酸>
本発明に用いられるバイオサイドとしては、不飽和脂肪酸もまた好ましい。不飽和脂肪酸の例としては、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノール酸等のモノ不飽和脂肪酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸等のジ不飽和脂肪酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸等のトリ不飽和脂肪酸;ステアリドン酸やアラキドン酸等のテトラ不飽和脂肪酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸等のペンタ不飽和脂肪酸;ドコサヘキサエン酸、ニシン酸等のヘキサ不飽和脂肪酸;等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の所期の効果がより効果的に奏されるという観点から、不飽和脂肪酸としては、ソルビン酸がより好ましく。
また、上記以外に、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の1,2−アルカンジオール;2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(エチルヘキシルグリセリン)等のアルキルグリセリルエーテル;カプリン酸、デヒドロ酢酸等の化合物も、本発明に係るバイオサイドとして用いることができる。
本発明の一実施形態による研磨用組成物中のバイオサイドの含有量(濃度)の下限は、特に制限されないが、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.005質量%以上であることがさらに好ましく、0.01質量%以上であることが特に好ましい。また、本発明の一実施形態による研磨用組成物中のバイオサイドの含有量(濃度)の上限は、特に制限されないが、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましく、0.1質量%以下であることが特に好ましい。すなわち、研磨用組成物中のバイオサイドの含有量(濃度)は、好ましくは0.0001質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.001質量%以上1質量%以下、さらに好ましくは0.005質量%以上0.5質量%以下、特に好ましくは0.01質量%以上0.1質量%以下である。このような範囲であれば、微生物を不活性化または破壊するのに十分な効果が得られる。なお、研磨用組成物が2種以上のバイオサイドを含む場合には、上記含有量はこれらの合計量を意図する。
[分散媒]
本発明の研磨用組成物は、研磨用組成物を構成する各成分の分散のために分散媒を用いることが好ましい。分散媒としては、有機溶媒、水が挙げられるが、その中でも水を含むことが好ましい。
研磨対象物の汚染や他の成分の作用を阻害することを抑制するという観点から、分散媒としては不純物をできる限り含有しない水が好ましい。このような水としては、例えば、遷移金属イオンの合計含有量が100ppb以下である水が好ましい。ここで、水の純度は、例えば、イオン交換樹脂を用いる不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって高めることができる。具体的には、水としては、例えば、脱イオン水(イオン交換水)、純水、超純水、蒸留水等を用いることが好ましい。通常は、研磨用組成物に含まれる分散媒の90体積%以上が水であることが好ましく、95体積%以上が水であることがより好ましく、99体積%以上が水であることがさらに好ましく、100体積%が水であることが特に好ましい。
[研磨用組成物のpH]
本発明の研磨用組成物のpHは、特に制限されないが、7未満(7.0未満)であることが好ましい。pHが7以上(7.0以上)であると、研磨対象物の研磨速度が低下する場合がある。該pHは、好ましくは6.5以下であり、より好ましくは6以下(6.0以下)であり、さらに好ましくは5.5以下であり、特に好ましくは5以下(5.0以下)である。また、該pHの下限は、好ましくは1以上(1.0以上)であり、より好ましくは2以上(2.0以上)であり、さらに好ましくは3以上(3.0以上)であり、よりさらに好ましくは3.5を超え、特に好ましくは3.8以上である。
なお、研磨用組成物のpHは、実施例に記載の方法により測定することができる。
<pH調整剤>
本発明に係る研磨用組成物は、pHを上記範囲内に調整する目的で、pH調整剤をさらに含んでいてもよい。
pH調整剤としては、公知の酸、塩基、またはこれらの塩を使用することができる。pH調整剤として使用できる酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸、およびリン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ジグリコール酸、2−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、3−フランカルボン酸、2−テトラヒドロフランカルボン酸、メトキシ酢酸、メトキシフェニル酢酸、およびフェノキシ酢酸等の有機酸が挙げられる。
pH調整剤として使用できる塩基の具体例としては、例えば、エタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン、水酸化第四アンモニウム等の有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、第2族金属の水酸化物、水酸化テトラメチルアンモニウム、アンモニア等が挙げられる。
上記pH調整剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
また、上記の酸と組み合わせて、上記酸のアンモニウム塩や、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩をpH緩衝剤として用いてもよい。
pH調整剤およびpH緩衝剤の添加量は、特に制限されず、研磨用組成物のpHが所望の範囲内となるよう適宜調整すればよい。
[その他の添加剤]
本発明の研磨用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、キレート剤、増粘剤、酸化剤、分散剤、表面保護剤、濡れ剤、界面活性剤、溶解助剤等の公知の添加剤をさらに含有してもよい。上記添加剤の含有量は、その添加目的に応じて適宜設定すればよい。以下では、好ましい添加剤である溶解助剤について説明する。
<溶解助剤>
溶解助剤とは、本発明に係るバイオサイドを分散媒(溶媒)に溶解させる際に共存させて、バイオサイドの溶解性を向上させる物質である。本発明の一実施形態による研磨用組成物は、溶解助剤をさらに含むことが好ましい。
溶解助剤の例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール化合物;ジエチレングリコールジエチルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物等が挙げられる。これら溶解助剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。
本発明の一実施形態による研磨用組成物中の溶解助剤の含有量(濃度)の下限は、特に制限されないが、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらに好ましい。また、本発明の一実施形態による研磨用組成物中の溶解助剤の含有量(濃度)の上限は、特に制限されないが、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、4質量%以下であることがさらに好ましい。すなわち、研磨用組成物中の溶解助剤の含有量(濃度)は、好ましくは0.05質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上5質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以上4質量%以下である。このような範囲であれば、バイオサイドを水中で分散安定化させることができる。なお、研磨用組成物が2種以上の溶解助剤を含む場合には、上記含有量はこれらの合計量を意図する。
[研磨用組成物の製造方法]
本発明の研磨用組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、シリカ粒子、研磨速度調整剤、バイオサイド、および必要に応じて他の添加剤を、分散媒中で攪拌混合することにより得ることができる。各成分の詳細は上述した通りである。
各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10℃以上40℃以下が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も、均一混合できれば特に制限されない。
<研磨方法および半導体基板の製造方法>
本発明は、本発明の一実施形態に係る研磨用組成物を用いてケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物を研磨することを有する研磨方法を提供する。また、本発明は、上記研磨方法を有する、半導体基板の製造方法を提供する。
研磨装置としては、研磨対象物を有する基板等を保持するホルダーと回転数を変更可能なモータ等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用することができる。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨液が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件については、例えば、研磨定盤の回転速度は、10rpm(0.17s−1)以上500rpm(8.3s−1)が好ましい。研磨対象物を有する基板にかける圧力(研磨圧力)は、0.5psi(3.4kPa)以上10psi(68.9kPa)以下が好ましい。研磨パッドに研磨用組成物を供給する方法も特に制限されず、例えば、ポンプ等で連続的に供給する方法が採用される。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に本発明の研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
研磨終了後、基板を流水中で洗浄し、スピンドライヤ等により基板上に付着した水滴を払い落として乾燥させることにより、金属を含む層を有する基板が得られる。
本発明の研磨用組成物は一液型であってもよいし、二液型をはじめとする多液型であってもよい。また、本発明の研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水等の希釈液を使って、例えば10倍以上に希釈することによって調製されてもよい。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。また、下記実施例において、特記しない限り、操作は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件下で行われた。
<シリカ粒子の準備>
カチオン変性シリカとして、平均一次粒子径31nm、平均二次粒子径62nm、平均会合度2.0のアミノ基修飾コロイダルシリカを準備した。また、アニオン変性シリカとして、スルホン酸修飾コロイダルシリカ(“Sulfonic acid−functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”, Chem. Commun. 246−247 (2003)に記載の方法で作製したもの、平均一次粒子径32nm、平均二次粒子径69nm、平均会合度2.2)を準備した。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、マイクロメリティックス社製の“Flow Sorb II 2300”を用いて測定されたBET法によるシリカ粒子の比表面積と、シリカ粒子の密度とから算出した。また、シリカ粒子の平均二次粒子径は、日機装株式会社製 動的光散乱式粒子径・粒度分布装置 UPA−UTI151により測定した。
<研磨用組成物の調製>
(実施例1)
シリカ粒子であるカチオン変性シリカを、研磨用組成物の総量に対して0.25質量%の添加量となるように、研磨速度調整剤としてポリエチレングリコール(重量平均分子量(Mw):600)を、研磨用組成物の総量に対して0.01質量%の添加量となるように、バイオサイドとしてパラオキシ安息香酸エチルを、研磨用組成物の総量に対して0.03質量%の添加量となるように、溶解助剤としてエタノールを研磨用組成物の総量に対して0.5質量%の添加量となるように、それぞれ分散媒である水に加えた。
その後、pH調整剤として酒石酸を、pHが4(3.5を超え4.5未満)となるように添加し、室温(25℃)で30分攪拌混合し、研磨用組成物を調製した。
研磨用組成物(液温:25℃)のpHは、pHメーター(株式会社堀場製作所製 型番:LAQUA)により確認した。
(実施例2〜15、比較例1〜13)
シリカ粒子の種類、研磨速度調整剤(研磨速度抑制剤)の種類、バイオサイドの種類および量、ならびに溶解助剤の種類および量を下記表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各研磨用組成物を調製した。なお、下記表1中の「−」は、その剤を使用していないことを表す。
[評価]
研磨対象物として、表面に厚さ5000Åのポリシリコン(Poly−Si)膜を形成したシリコンウェーハ(200mm、ブランケットウェーハ:株式会社アドバンテック製)を準備した。上記で得られた各研磨用組成物を用いて、基板を以下の研磨条件で研磨した。
<防腐性能>
各研磨用組成物について防腐性能を評価するために、以下の通り微生物を強制的に添加し、一定期間培養する試験を行った。各研磨用組成物50gに種菌を添加した工業用水(総菌数10個/mL以上)2gを添加し、35℃で5日間または10日間静置した。その後、三愛石油株式会社製のバイオチェッカー(型番:サンアイバイオチェッカーTTC)を用いて、35℃、5日間または10日間の培養条件での生菌数を測定した。
<研磨速度>
(研磨条件)
研磨機として、Mirra(アプライド マテリアル社製)、研磨パッドとしてIC1000(ロームアンドハース社製)、研磨パッドのコンディショナーとしてA165(3M社製)をそれぞれ用いた。研磨圧力4.0psi(27.59kPa)、定盤回転数123rpm、ヘッド回転数117rpm、研磨用組成物の供給速度130ml/minの条件で、研磨時間は60秒で研磨を実施した。コンディショナーによるパッドコンディショニングは、研磨中に回転数120rpm、圧力5lbf(22.24N)、in−situで行った。
研磨速度(Removal Rate;RR)は、以下の式により計算した。
膜厚は、光干渉式膜厚測定装置(ケーエルエー・テンコール(KLA−Tencor)株式会社製 型番:ASET−f5x)によって求めて、研磨前後の膜厚の差を研磨時間で除することにより研磨速度を評価した。
<バイオサイドの溶解性>
各研磨用組成物1Lを0℃にて24時間保管後、メンブレンフィルタを用いて以下の条件で吸引濾過した。このフィルタを乾燥させた後の状態を目視にて確認した:
[濾過条件]
使用フィルタ:種類 東洋濾紙株式会社製のメンブレンフィルタ(φ47mm、ディスク型)
材質 混合セルロースエステル
孔径 1.0μm
吸引ポンプ:アルバック機工株式会社製のポータブルアスピレーターMDA−015
[判断基準]
溶け残りあり:乾燥後のメンブレンフィルタ上にバイオサイド由来の鱗片状の析出物が目視で確認される
良好:乾燥後のメンブレンフィルタ上にバイオサイド由来の鱗片状の析出物が目視で確認されない
−:バイオサイド未添加のため、データなし。
各研磨用組成物の構成を下記表1に、評価結果を下記表2に、それぞれ示す。
上記表1〜2から明らかなように、実施例1〜15の研磨用組成物は、比較例の研磨用組成物と比べて、生菌の繁殖を抑制して、かつ研磨対象物の研磨速度を抑制するという、研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができることがわかった。
また、上記化学式1で表される化合物は、不飽和脂肪酸を用いた場合と比較して、研磨対象物の研磨速度を抑制するという本来の研磨性能の維持において、より優れることが分かった(実施例3と4の比較)。実施例4の研磨用組成物からソルビン酸の含有量を減らした実施例14の研磨用組成物の場合、10日後の防腐性能がやや低下する現象が見られた。
さらに、パラオキシ安息香酸ベンジルおよびカプリン酸は、水に溶けにくいため、溶解助剤が多めに必要になることが分かった(実施例12、13の組成参照)。
(実施例16〜19、比較例14〜21)
シリカ粒子の種類、研磨速度調整剤(研磨速度向上剤)の種類および量、バイオサイドの種類および量、ならびに溶解助剤の種類を下記表3のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、各研磨用組成物を調製した。なお、下記表3中の「−」は、その剤を使用していないことを表す。
得られた各研磨用組成物について、上記と同様の方法で、防腐性能、研磨速度、およびバイオサイドの溶解性を評価した。
各研磨用組成物の構成を下記表3に、評価結果を下記表4に、それぞれ示す。
上記表3〜4から明らかなように、実施例16〜19の研磨用組成物は、比較例14〜21の研磨用組成物と比べて、生菌の繁殖を抑制して、かつ研磨対象物の研磨速度が高いという、研磨対象物に対する本来の研磨性能を維持することができることがわかった。

Claims (13)

  1. シリカ粒子、ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する研磨速度調整剤、およびバイオサイドを含む研磨用組成物であって、
    前記バイオサイドは、炭素原子、水素原子および酸素原子から構成される、研磨用組成物。
  2. 前記シリカ粒子が、カチオン変性シリカ粒子である、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記バイオサイドは、下記化学式1で表される化合物である、請求項1または2に記載の研磨用組成物:

    前記化学式1中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基である。
  4. 前記バイオサイドは、下記化学式1−a〜1−cで表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の研磨用組成物:

    前記化学式1中、R〜Rは、それぞれ独立して、炭素原子、水素原子、および酸素原子からなる群より選択される少なくとも2種の原子から構成される置換基である。
  5. 前記バイオサイドは、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、およびフェニルフェノールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3または4に記載の研磨用組成物。
  6. 前記バイオサイドは、不飽和脂肪酸である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  7. 前記不飽和脂肪酸は、ソルビン酸である、請求項6に記載の研磨用組成物。
  8. 前記ケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物に対する研磨速度調整剤は、ポリアルキレン鎖を有する水溶性高分子およびポリオキシアルキレン鎖を持つ界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  9. 前記ポリアルキレン鎖を有する水溶性高分子は、ポリアルキレングリコールおよびポリアルキレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8に記載の研磨用組成物。
  10. 前記ポリアルキレングリコールは、ポリプロピレングリコールおよびポリブチレングリコールの少なくとも一方である、請求項9に記載の研磨用組成物。
  11. pHが3.5を超える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  12. 前記バイオサイドの溶解助剤をさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の研磨用組成物を用いてケイ素−ケイ素結合を有するケイ素材料を含む研磨対象物を研磨することを有する、研磨方法。
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