JP2020158336A - 熱交換型改質装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】改質原料の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる熱交換型改質装置を提供すること。【解決手段】アンモニアNH3の導入方向を第1方向Aとし、改質部20と加熱部21とが層状に並ぶ方向を第2方向Bとし、第1方向A及び第2方向Bに直交する方向を第3方向Cとすると、改質部20及び加熱部21は、第3方向Cにおけるケース30の側壁31に固定される複数の板状部材40とケース30とにより区画されることで形成され、改質部20の内部における板状部材40の上面40aの全域には、改質触媒が担持され、加熱部21の内部における板状部材40の上面40aの全域には、燃焼触媒が担持され、加熱部21を区画する第3方向Cにおけるケース30の側壁31には、酸素含有ガスOgを加熱部21に導入するためのガス導入口36が設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、熱交換型改質装置に関する。
従来、特許文献1に記載されるような熱交換型改質装置が知られている。
上記の熱交換型改質装置は、改質触媒により改質原料から水素を含有する改質ガスを生成する改質部としての改質流路と、改質部に積層されるとともに供給される燃料の触媒燃焼により発生した熱を改質部に供給する加熱部としての加熱流路と、を備えている。加熱流路には、燃焼触媒が担持されている。加熱流路には、燃料及び酸素を含有する空気が入り込むガスの入口とガスの出口とが設けられている。加熱流路では、燃料を酸素とともに燃焼触媒に接触させて触媒燃焼を生じさせることで発生する熱を改質流路に供給する。改質流路には、改質触媒が担持されている。改質流路には、加熱流路により発生した熱が供給される。改質流路には、改質原料が入り込むガスの入口とガスの出口が設けられている。改質流路では、改質原料と改質触媒とが加熱流路から供給された熱により改質反応し、水素を含む改質ガスが発生する。改質流路で発生した改質ガスは、改質流路のガスの出口から送出される。
上記の熱交換型改質装置は、改質触媒により改質原料から水素を含有する改質ガスを生成する改質部としての改質流路と、改質部に積層されるとともに供給される燃料の触媒燃焼により発生した熱を改質部に供給する加熱部としての加熱流路と、を備えている。加熱流路には、燃焼触媒が担持されている。加熱流路には、燃料及び酸素を含有する空気が入り込むガスの入口とガスの出口とが設けられている。加熱流路では、燃料を酸素とともに燃焼触媒に接触させて触媒燃焼を生じさせることで発生する熱を改質流路に供給する。改質流路には、改質触媒が担持されている。改質流路には、加熱流路により発生した熱が供給される。改質流路には、改質原料が入り込むガスの入口とガスの出口が設けられている。改質流路では、改質原料と改質触媒とが加熱流路から供給された熱により改質反応し、水素を含む改質ガスが発生する。改質流路で発生した改質ガスは、改質流路のガスの出口から送出される。
ここで、加熱流路では、ガスの入口寄りでの触媒燃焼の方がガスの出口寄りでの触媒反応よりも大きくなることが考えられる。そのため、加熱流路では、ガスの導入方向においてガスの入口からガスの出口に向かうにつれて触媒燃焼による発熱温度が低下する。すなわち、改質流路における改質反応も改質流路のガスの入口からガスの出口に向かうにつれて小さくなるため、改質流路のガスの出口寄りにおける改質原料の改質率が低下する。
このような課題を解決するために特許文献2に記載されるアンモニア分解装置のように、酸素を含有した空気を導入する箇所として、ガス流路の途中にガスの導入方向と異なる方向から空気を導入する空気導入口を追加することが考えられる。
ところで、特許文献2では、ガスの入り口寄りにおいてガスの導入方向に沿ってアンモニア燃焼触媒及びアンモニア改質触媒がこの順にも設けられ、且つ空気導入口が設けられる位置からガスの導入方向に沿ってアンモニア燃焼触媒及びアンモニア改質触媒が設けられている。そのため、空気導入口の位置を基準として触媒が分割された状態となっており、当該触媒が分割されている位置に空気導入口から酸素を含有する空気が導入されている。すなわち、触媒が分割された状態で設けられることによりガスの導入方向にガスの流路が長くなる。特許文献2は、オートサーマルリフォーマー装置で燃焼ガスと改質ガスが混合状態で排出される場合であるが、ガスの流れ方向の途中から酸素を追加導入する場合は、熱交換型改質装置の場合でも同様で体格が大型化してしまう。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、改質原料の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる熱交換型改質装置を提供することにある。
上記課題を解決する熱交換型改質装置は、改質触媒により改質原料から水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、前記改質部に層状に並べられるとともに供給された燃料と酸素を含有する酸素含有ガスとを燃焼触媒により燃焼させることで発生した熱を前記改質部に供給する加熱部と、前記改質部及び前記加熱部が収容された筒状のケースとを備える熱交換型改質装置であって、前記改質部に前記改質原料を導入する改質原料導入口と、前記加熱部に前記燃料を導入する燃料導入口と、前記改質ガスを前記ケースから送出する改質ガス送出口と、前記加熱部により発生する燃焼ガスを前記ケースから送出する燃焼ガス送出口と、を備え、前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の少なくとも一方に設けられ、前記改質原料及び前記燃料の導入方向を第1方向とし、前記改質部と前記加熱部とが層状に並ぶ方向を第2方向とし、前記第1方向及び前記第2方向に直交する方向を第3方向とすると、前記改質部及び前記加熱部は、前記第3方向における前記ケースの壁部に固定される複数の板状部材と前記ケースとにより区画されることで形成され、前記改質部の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記改質触媒が担持され、前記加熱部の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記燃焼触媒が担持され、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記酸素含有ガスを前記加熱部に導入するためのガス導入口が設けられている。
これによれば、燃焼触媒が担持されている加熱部に燃料が導入される。加熱部には、第3方向からガス導入口を通じて酸素含有ガスが導入される。加熱部では触媒燃焼が発生し、触媒燃焼により生じる熱は改質部に供給される。ガス導入口が加熱部を区画する第3方向におけるケースの壁部に設けられ、且つ加熱部の内部における板状部材の上面の全域には燃焼触媒が担持されている。そのため、加熱部の燃料導入口寄りでの触媒燃焼だけでなく、ガス導入口に対応する位置に担持されている燃焼触媒と燃料との触媒燃焼も促進させることができる。よって、加熱部において第1方向に沿って発熱温度が低下することを抑制できる。そして、改質部の内部における板状部材の上面の全域に改質触媒が担持されている。加熱部における第1方向に沿った発熱温度の低下が抑制されていることと合わせて改質部においても改質原料の第1方向に沿って改質反応が小さくなることを抑制できる。したがって、改質原料の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記加熱部が設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に前記第2方向に沿って設けられ、複数の前記ガス導入口が設けられている前記ケースの壁部には、複数の前記ガス導入口に前記酸素含有ガスを一括導入するための供給ヘッダが設けられているとよい。
これによれば、複数のガス導入口に酸素含有ガスを一括導入することができる。複数のガス導入口のそれぞれに酸素含有ガスを導入する構成と比較すると、酸素含有ガスの供給元からケース内の加熱部への酸素含有ガスの供給をより簡易的にすることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの内面には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部に前記第2方向に沿って設けられ、複数の前記改質ガス送出口が設けられている前記ケースの壁部には、複数の前記改質ガス送出口から前記改質ガスを一括送出するための改質ガス送出ヘッダが設けられているとよい。
これによれば、複数の改質ガス送出口から送出された改質ガスをまとめてケース外に送出することができる。複数の改質ガス送出口のそれぞれから送出された改質ガスを後工程でまとめる場合と比較すると、改質ガスの送出先に対する改質ガスの送出をより簡易的にすることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記板状部材には、前記第1方向及び前記第3方向において複数のフィンが配列されているとよい。
板状部材が平板状をなしている場合、改質原料、燃料、及び酸素含有ガスが改質部及び加熱部の内部で滞留してしまうことがある。
板状部材が平板状をなしている場合、改質原料、燃料、及び酸素含有ガスが改質部及び加熱部の内部で滞留してしまうことがある。
その点、これによれば、板状部材に第1方向及び第3方向において複数のフィンが設けられることで改質原料、燃料、及び酸素含有ガスが拡散される。したがって、改質部及び加熱部における改質原料、燃料、及び酸素含有ガスの滞留を抑制し、効率的に触媒燃焼及び改質反応を発生させることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記フィンは、半球状をなし、前記複数のフィンは、千鳥配列されているとよい。
これによれば、改質部及び加熱部において、改質原料、燃料、及び酸素含有ガスをより拡散させた状態にすることができる。したがって、より効率的に触媒燃焼及び改質反応を発生させることができる。
これによれば、改質部及び加熱部において、改質原料、燃料、及び酸素含有ガスをより拡散させた状態にすることができる。したがって、より効率的に触媒燃焼及び改質反応を発生させることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記板状部材の前記フィンは、隣り合う前記板状部材に接触しているとよい。
これによれば、複数の板状部材はケースの壁面だけでなく隣り合う板状部材同士で支え合う構成となる。したがって、熱交換型改質装置の耐久性を向上させることができる。
これによれば、複数の板状部材はケースの壁面だけでなく隣り合う板状部材同士で支え合う構成となる。したがって、熱交換型改質装置の耐久性を向上させることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記燃料導入口から導入される前記燃料の流量と、前記改質原料導入口から導入される前記改質原料の流量との流量比を調整する流量調整部を更に備えるとよい。
これによれば、加熱部に導入される燃料の流量と改質部に導入される改質原料の流量との流量比を調整することにより触媒燃焼により発生する熱の量、改質反応により発生する改質ガスの量を調整することができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記改質原料及び前記燃料は、同一であるとよい。
これによれば、改質原料及び燃料が異なる場合よりも管理を少なくすることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の一方に設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部に設けられるとともに前記ケースの一対の開口部の他方寄りに配置され、前記燃焼ガス送出口は、前記ケースの一対の開口部の他方に前記燃料導入口と連通するように設けられ、前記ケースの一対の開口部の他方において、前記改質部に対応する位置には、前記改質部を閉塞する蓋部材が設けられているとよい。
これによれば、改質原料及び燃料が異なる場合よりも管理を少なくすることができる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の一方に設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部に設けられるとともに前記ケースの一対の開口部の他方寄りに配置され、前記燃焼ガス送出口は、前記ケースの一対の開口部の他方に前記燃料導入口と連通するように設けられ、前記ケースの一対の開口部の他方において、前記改質部に対応する位置には、前記改質部を閉塞する蓋部材が設けられているとよい。
これによれば、加熱部での触媒燃焼において発生した燃焼ガスは、燃料の導入方向である第1方向に沿ってそのまま燃焼ガス送出口から送出される。改質部での改質反応において発生した改質ガスは、改質原料の導入方向である第1方向に沿って移動し、改質部を閉塞する蓋部材に衝突する。蓋部材に衝突した改質ガスは、ケースの壁部におけるケースの一対の開口部の他方寄りに配置された改質ガス送出口から効率良くケース外に向けて送出できる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、前記燃焼ガス送出口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置されているとよい。
これによれば、改質原料導入口及び燃料導入口は、ケースの一対の開口部の両側に設けられている。そのため、改質部及び加熱部に導入される改質原料及び燃料は、改質部及び加熱部の中央部、すなわちケースの中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガス及び改質ガスは、ケースの中央部寄りに集まる。ケースの中央部寄りに集まった燃焼ガス及び改質ガスは、改質部及び加熱部を区画する第3方向におけるケースの壁部のうちガス導入口と反対側に位置するケースの壁部の中央部寄りに配置された改質ガス送出口及び燃焼ガス送出口から効率良くケース外に向けて送出できる。
上記の熱交換型改質装置において、前記ケースは、四角筒状をなし、前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、前記複数の加熱部の中には、2つの前記板状部材によって区画されることで形成され、前記改質部に層状に並べられる燃焼層と、前記燃焼層に層状に並べられる空気導入層とにより構成される前記加熱部が含まれ、前記燃焼層の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記燃焼触媒が担持され、前記改質原料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記燃焼層に対応する位置に設けられ、前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記空気導入層を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、前記燃焼ガス送出口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記燃焼層を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の他方に設けられ、前記空気導入層を区画している前記板状部材には、前記燃焼層と前記空気導入層とを連通する貫通孔が設けられ、前記ケースの一対の開口部の両側において、前記空気導入層に対応する位置には、前記空気導入層を閉塞する蓋部材が設けられているとよい。
これによれば、ガス導入口から空気導入層に導入される酸素含有ガスは、燃焼層と空気導入層とを区画する板状部材の貫通孔を通じて燃焼層に導入される。燃焼層で発生する触媒燃焼により生じる熱は改質部に供給される。また、改質原料導入口及び燃料導入口は、ケースの一対の開口部の両側に設けられている。そのため、改質部及び加熱部の燃焼層に導入される改質原料及び燃料は、改質部及び加熱部の燃焼層の中央部、すなわちケースの中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガス及び改質ガスは、ケースの中央部寄りに集まる。ケースの中央部寄りに集まった燃焼ガス及び改質ガスは、改質部及び燃焼層を区画する第3方向におけるケースの壁部のうちガス導入口と反対側に位置するケース壁部の中央部寄りに配置された改質ガス送出口及び燃焼ガス送出口から効率良くケース外に向けて送出できる。
この発明によれば、改質原料の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる。
<第1の実施形態>
以下、熱交換型改質装置を具体化した実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
図1に示すように、熱交換型改質装置10は、アンモニアNH3を分解することで水素を含む改質ガスRgを生成する装置である。熱交換型改質装置10は、複数の改質部20と、複数の加熱部21と、ケース30と、を備えている。複数の改質部20と、複数の加熱部21とは層状に並べられた状態でケース30に収容されている。加熱部21には、燃料としてのアンモニアNH3が供給される。加熱部21は、供給されたアンモニアNH3と酸素を含有した酸素含有ガスOgとを燃焼触媒により燃焼させることで発生した熱を改質部20に供給する。改質部20には、改質原料としてのアンモニアNH3が導入される。改質部20には、加熱部21で発生した熱が供給される。改質部20は、加熱部21で発生した熱を用いて改質触媒によりアンモニアNH3から水素を含有する改質ガスRgを生成する。なお、本実施形態では、複数の改質部20と複数の加熱部21とが層状に並べられた状態で最上部及び最下部には、改質部20が位置している。逆の配置で最上部と最下部に加熱部21が位置してもよい。
以下、熱交換型改質装置を具体化した実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
図1に示すように、熱交換型改質装置10は、アンモニアNH3を分解することで水素を含む改質ガスRgを生成する装置である。熱交換型改質装置10は、複数の改質部20と、複数の加熱部21と、ケース30と、を備えている。複数の改質部20と、複数の加熱部21とは層状に並べられた状態でケース30に収容されている。加熱部21には、燃料としてのアンモニアNH3が供給される。加熱部21は、供給されたアンモニアNH3と酸素を含有した酸素含有ガスOgとを燃焼触媒により燃焼させることで発生した熱を改質部20に供給する。改質部20には、改質原料としてのアンモニアNH3が導入される。改質部20には、加熱部21で発生した熱が供給される。改質部20は、加熱部21で発生した熱を用いて改質触媒によりアンモニアNH3から水素を含有する改質ガスRgを生成する。なお、本実施形態では、複数の改質部20と複数の加熱部21とが層状に並べられた状態で最上部及び最下部には、改質部20が位置している。逆の配置で最上部と最下部に加熱部21が位置してもよい。
ケース30は、長四角筒状をなしている。ケース30の互いに向かい合う一対の側壁31の内面31aには、長四角板状の複数の板状部材40が改質部20と加熱部21とが層状に並ぶ方向である第2方向Bに沿って所定間隔で固定されている。すなわち、改質部20及び加熱部21は、板状部材40とケース30の壁部により区画されることで形成されている。
具体的には、最上部に位置する改質部20は、ケース30の壁部のうちケース30の最上部に位置する上壁部32と、ケース30の一対の側壁31と、板状部材40とにより区画されることで形成されている。最上部の改質部20を除く改質部20及び加熱部21は、隣り合う板状部材40とケース30の一対の側壁31により区画されることで形成されている。最下部の改質部20を構成する板状部材40は、ケース30の壁部のうちケース30の最下部に位置する下壁部33に接触している。また、改質部20の内部における板状部材40の上面40aの全域には、改質触媒が担持されている。加熱部21の内部における板状部材40の上面40aの全域には、燃焼触媒が担持されている。本実施形態において、改質触媒及び燃焼触媒はウォッシュコート方で形成した触媒である。
熱交換型改質装置10は、改質部20にアンモニアNH3を導入する改質原料導入口34と、加熱部21にアンモニアNH3を導入する燃料導入口35とを備えている。改質原料導入口34は、ケース30の一対の開口部31bの一方において、改質部20に対応する位置における2つの板状部材40とケース30の一対の側壁31により囲まれることで形成されている。また、最上部の改質部20に対応する位置の改質原料導入口34は、ケース30の一対の開口部31bの一方において、板状部材40と、ケース30の上壁部32と、ケース30の一対の側壁31とにより囲まれることで形成されている。
燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの一方において、加熱部21に対応する位置における2つの板状部材40とケース30の一対の側壁31とにより囲まれることで形成されている。
ここで、アンモニアNH3の導入方向を第1方向Aとし、改質部20と加熱部21とが並ぶ方向を第2方向Bとし、第1方向A及び第2方向Bに直交する方向を第3方向Cとする。そのため、上述したケース30の一対の側壁31は、第3方向Cにおけるケース30の壁部である。
図2に示すように、加熱部21を区画するケース30の一対の側壁31の一方には、加熱部21に対応する位置に酸素含有ガスOgを加熱部21に導入するためのガス導入口36が設けられている。
複数のガス導入口36は、改質部20と加熱部21とが並ぶ第2方向Bに沿って設けられている。第2方向Bに沿って設けられている複数のガス導入口36を酸素含有ガス導入群L1としたとき、ケース30には、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aにおいて2つの酸素含有ガス導入群L1が設けられている。2つの酸素含有ガス導入群L1の一方は、ケース30の一対の開口部31bの一方寄りに配置されている。また、2つの酸素含有ガス導入群L1の他方は、ケース30の一対の側壁31の一方の中央部寄りに配置されている。複数のガス導入口36が設けられているケース30の側壁31には、複数のガス導入口36で構成される酸素含有ガス導入群L1を覆うように供給ヘッダ50が設けられている。供給ヘッダ50は、酸素含有ガス導入群L1に酸素含有ガスOgを一括導入するために設けられている。具体的には、供給ヘッダ50は、有底四角筒状をなし酸素含有ガス導入群L1を構成する全てのガス導入口36を覆うことができる程度の大きさを有している。供給ヘッダ50の底部には、供給ヘッダ50の内部に連通する供給ポート51が設けられている。供給ヘッダ50は、酸素含有ガス導入群L1を覆った状態でケース30の側壁31に溶接されることで固定される。供給ヘッダ50がケース30に固定された状態で、供給ヘッダ50の供給ポート51には、酸素含有ガスOgが供給され、複数のガス導入口36を通じて加熱部21に酸素含有ガスOgが導入される。
図3に示すように、改質部20を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31には、改質ガスRgをケース30から送出する改質ガス送出口37が設けられている。複数の改質ガス送出口37は、改質部20と加熱部21とが並ぶ方向である第2方向Bに沿って設けられている。第2方向Bに沿って設けられている複数の改質ガス送出口37は、ケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されている。複数の改質ガス送出口37が設けられているケース30の側壁31には、複数の改質ガス送出口37を覆うように改質ガス送出ヘッダ60が設けられている。改質ガス送出ヘッダ60は、複数の改質ガス送出口37から改質ガスRgを一括送出するために設けられている。具体的には、改質ガス送出ヘッダ60は、有底四角筒状をなし全ての改質ガス送出口37を覆うことができる程度の大きさを有している。改質ガス送出ヘッダ60の底部には、改質ガス送出ヘッダ60の内部に連通する改質ガスポート61が設けられている。改質ガス送出ヘッダ60は、複数の改質ガス送出口37を覆った状態でケース30の側壁31に溶接されることで固定される。改質ガス送出ヘッダ60がケース30に固定された状態で、複数の改質ガス送出口37から送出された改質ガスRgは、改質ガス送出ヘッダ60の改質ガスポート61を通じて外部装置に向けて送出される。なお、外部装置とは例えば改質ガスRg中に含有される水素を分離するための分離装置等である。
図1及び図4(b)に示すように、ケース30の一対の開口部31bの他方には、加熱部21により発生する燃焼ガスEgをケース30から送出する燃焼ガス送出口38が設けられている。燃焼ガス送出口38は、ケース30の一対の開口部31bの他方において、加熱部21に対応する位置における2つの板状部材40とケース30の一対の側壁31とにより囲まれることで形成される。そのため、燃焼ガス送出口38は、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aにおいて燃料導入口35と連通している。
ケース30の一対の開口部31bの他方において、改質部20に対応する位置には、改質部20を閉塞する板状の蓋部材70が設けられている。ケース30の一対の開口部31bの他方において、改質部20が蓋部材70で閉塞されることで改質部20から送出される改質ガスRgの流れる経路が限定される。図3に示すように、具体的には、改質部20は、改質原料導入口34とケース30の側壁31に設けられている改質ガス送出口37とを連通している。
図4(a)に示すように、複数の板状部材40の上面40aには、複数のフィン41が設けられている。複数のフィン41は、半球状をなしている。複数の板状部材40がケース30の内面31aに固定された状態で、板状部材40の複数のフィン41は、隣り合う板状部材40の下面40bに接触している。
ここで、板状部材40の複数のフィン41の配置についてアンモニアNH3の流れとともに説明する。
図5(a)及び図5(b)に示すように、板状部材40の上面40aには、第1方向A及び第3方向Cにおいて複数のフィン41が配列されている。板状部材40の上面40aの複数のフィン41は、2種類の配置が採用されている。図5(a)に示される板状部材40の複数のフィン41の配置は、改質部20の内部における複数のフィン41の配置を示している。図5(b)に示される板状部材40の複数のフィン41の配置は、加熱部21の内部における複数のフィン41の配置を示している。
図5(a)及び図5(b)に示すように、板状部材40の上面40aには、第1方向A及び第3方向Cにおいて複数のフィン41が配列されている。板状部材40の上面40aの複数のフィン41は、2種類の配置が採用されている。図5(a)に示される板状部材40の複数のフィン41の配置は、改質部20の内部における複数のフィン41の配置を示している。図5(b)に示される板状部材40の複数のフィン41の配置は、加熱部21の内部における複数のフィン41の配置を示している。
図5(a)に示すように、改質部20の内部のおける板状部材40の複数のフィン41は、板状部材40の長辺方向の両端寄りの2つの領域R1,R2に千鳥配列されている。例えば、領域R1は、ケース30の改質原料導入口34寄りの領域とし、領域R2は、ケース30に設けられている蓋部材70寄りの領域とする。なお、2つの領域R1,R2における複数のフィン41の配置は同じであるため、領域R1における複数のフィン41の配置について説明し、領域R2における複数のフィン41の配置については説明を割愛する。なお、図5(a)に示される領域R1と領域R2は、同じ広さを有しているが、領域R1と領域R2との広さが異なっていてもよい。
板状部材40の上面40aにおいて、複数のフィン41は、領域R1において改質部20に導入されるアンモニアNH3の導入方向である第1方向Aにおいて常に対向するフィン41が存在するように千鳥配列されている。具体的には、フィン41に接触したアンモニアNH3がフィン41を基準として両側に分かれて流動する。フィン41の両側に分かれたアンモニアNH3も更に異なるフィン41に衝突し、当該フィン41の両側に分かれて流動する。すなわち、複数のフィン41が千鳥配列されることで流動するアンモニアNH3は、板状部材40の長辺方向に流動しつつ、板状部材40の短辺方向に向けて広がりながら流動する。
領域R2に進入するアンモニアNH3も領域R1と同様の流れが発生する。よって、複数のフィン41は、改質原料としてのアンモニアNH3が板状部材40の上面40aで拡散するように配置されている。
また、ケース30の側壁31に設けられている改質ガス送出口37は、ケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されているが、より具体的には、第3方向Cにおいて板状部材40の領域R2に設けられている複数のフィン41に対応する位置に設けられている。
図5(b)に示すように、加熱部21の内部における板状部材40の複数フィン41は、板状部材40の長辺方向の両端寄りの2つの領域R3,R4に千鳥配列されている。このように構成されることで、上記したとおり板状部材40の上面40aで燃料としてのアンモニアNH3が拡散する。また、加熱部21の内部における板状部材40の複数のフィン41については、ケース30のガス導入口36から酸素含有ガスOgが導入される。酸素含有ガスOgにおいても、複数のフィン41が酸素含有ガスOgの導入方向に常に対向しているため、板状部材40の上面40aで拡散する。なお、図5(b)に示される領域R3と領域R4は、同じ広さを有しているが、領域R3と領域R4との広さが異なっていてもよい。
また、ケース30の側壁31に設けられているガス導入口36は、ケース30の一対の開口部31bの一方寄り、及びケース30の側壁31の中央部寄りに配置されている。具体的には、ケース30の一対の開口部31bの一方寄りに配置されているガス導入口36は、第3方向Cにおいて板状部材40の領域R3に設けられている複数のフィン41に対応する位置に設けられている。また、ケース30の側壁31の中央部寄りに配置されているガス導入口36は、第3方向Cにおいて板状部材40の領域R4におけるケース30の中央部寄りの複数のフィン41に対応する位置に設けられている。
図5(a)及び図5(b)に示すように、複数のフィン41は千鳥配列とされることで改質原料及び燃料としてのアンモニアNH3が板状部材40の上面40aで拡散していたが、改質部20の内部における複数のフィン41の配置と、加熱部21の内部における複数フィン41の配置とは、第1方向A及び第3方向Cにおいて異なっている。
具体的には、改質部20の内部における複数のフィン41と、加熱部21の内部における複数のフィン41とは、第2方向Bにおいて互いに重なり合わないように第1方向A及び第3方向Cにおいて互いに位置をずらして配置されている。
図6に示すように、この理由は、板状部材40の複数のフィン41は、一枚の平板の一部を凹ませて形成されているからである。改質部20の内部における複数のフィン41と、加熱部21の内部における複数のフィン41とが互いに板状部材40の長辺方向及び短辺方向における位置が重なるように配置されてしまう場合を考える。この場合、例えば板状部材40のケース30の内面31a(図1参照)に対する固定が外れてしまったとき、隣り合う板状部材40同士が重なり合ってしまい、改質部20又は加熱部21がなくなる可能性がある。そのため、図4(a)に示すように、板状部材40の複数のフィン41が隣り合う板状部材40の下面40bに接触した状態が常に維持される。
次に、熱交換型改質装置10の製造方法について説明する。
図7に示すように、最初に、複数の板状部材40をケース30の一対の側壁31の内面31aに固定する板状部材固定工程を実施する。このとき、板状部材40の長辺方向に延びる一対の長辺側端部42をケース30の内面31aにロウ付け(図7の斜線領域で示す)することで固定する。板状部材40をケース30の内面31aに固定するとき、板状部材40の複数のフィン41を隣り合う板状部材40の下面40bに接触させる。板状部材40の一対の長辺側端部42とケース30の内面31aとの間に塗工されているロウが固まった時点で板状部材固定工程が完了する。
図7に示すように、最初に、複数の板状部材40をケース30の一対の側壁31の内面31aに固定する板状部材固定工程を実施する。このとき、板状部材40の長辺方向に延びる一対の長辺側端部42をケース30の内面31aにロウ付け(図7の斜線領域で示す)することで固定する。板状部材40をケース30の内面31aに固定するとき、板状部材40の複数のフィン41を隣り合う板状部材40の下面40bに接触させる。板状部材40の一対の長辺側端部42とケース30の内面31aとの間に塗工されているロウが固まった時点で板状部材固定工程が完了する。
図8に示すように、次に、改質触媒及び燃焼触媒を塗布する触媒塗布工程を実施する。板状部材固定工程において、ケース30の内面31aに複数の板状部材40が固定されることで複数の改質部20及び複数の加熱部21が層状に並べられた状態でケース30に収容された状態となる。触媒塗布工程では、ケース30の改質原料導入口34からスラリー状の改質触媒を、ケース30の燃料導入口35からスラリー状の燃焼触媒を導入する。同時に、触媒塗布工程では、ケース30の一対の開口部31bの他方から吸引機等を使用して改質部20及び加熱部21に導入された改質触媒及び燃焼触媒を吸引する。これにより、板状部材40の上面40aの全域に改質触媒及び燃焼触媒を塗布する。なお、改質触媒及び燃焼触媒は同一のものを採用してもよいし、改質触媒及び燃焼触媒はスラリー状のものから形成した触媒でなく、ペレット状の固形触媒を採用してもよい。
図6に示すように、触媒塗布工程では、改質部20及び加熱部21に導入した改質触媒及び燃焼触媒が均一に塗工されたか否かを確認する必要がある。所望の表面均一性は、目視による膜形成の確認又は顕微鏡法、例えば、光顕微鏡による直接可視化、走査電子顕微鏡、金属組織学等によって確認する。また、塗布量については、触媒塗布量は工程後の重量管理等によって確認する。
図2及び図3に示すように、触媒塗布工程の完了後、ケース30にガス導入口36及び改質ガス送出口37を形成する穴開け工程を実施する。穴開け工程後に、供給ヘッダ50及び改質ガス送出ヘッダ60をケース30の一対の側壁31に溶接することで熱交換型改質装置10の製造が完了する。
本実施形態では以下の作用及び効果を得ることができる。
(1−1)本実施形態では、燃焼触媒が担持されている加熱部21にアンモニアNH3が導入される。加熱部21には、第3方向Cからガス導入口36を通じて酸素含有ガスOgが導入される。加熱部21では触媒燃焼が発生し、触媒燃焼により生じる熱は改質部20に供給される。ガス導入口36が加熱部21を区画する第3方向Cにおけるケース30の壁部である一対の側壁31に設けられ、且つ加熱部21の内部における板状部材40の上面40aの全域には燃焼触媒が担持されている。そのため、加熱部21の燃料導入口35寄りでの触媒燃焼だけでなく、ガス導入口36に対応する位置に担持されている燃焼触媒とアンモニアNH3との触媒燃焼も促進させることができる。よって、加熱部21において第1方向Aに沿って発熱温度が低下することを抑制できる。そして、改質部20の内部における板状部材40の上面40aの全域に改質触媒が担持されている。加熱部21における第1方向Aに沿った発熱温度の低下が抑制されていることと合わせて改質部20においても改質原料の第1方向Aに沿って改質反応が小さくなることを抑制できる。したがって、アンモニアNH3の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる。
(1−1)本実施形態では、燃焼触媒が担持されている加熱部21にアンモニアNH3が導入される。加熱部21には、第3方向Cからガス導入口36を通じて酸素含有ガスOgが導入される。加熱部21では触媒燃焼が発生し、触媒燃焼により生じる熱は改質部20に供給される。ガス導入口36が加熱部21を区画する第3方向Cにおけるケース30の壁部である一対の側壁31に設けられ、且つ加熱部21の内部における板状部材40の上面40aの全域には燃焼触媒が担持されている。そのため、加熱部21の燃料導入口35寄りでの触媒燃焼だけでなく、ガス導入口36に対応する位置に担持されている燃焼触媒とアンモニアNH3との触媒燃焼も促進させることができる。よって、加熱部21において第1方向Aに沿って発熱温度が低下することを抑制できる。そして、改質部20の内部における板状部材40の上面40aの全域に改質触媒が担持されている。加熱部21における第1方向Aに沿った発熱温度の低下が抑制されていることと合わせて改質部20においても改質原料の第1方向Aに沿って改質反応が小さくなることを抑制できる。したがって、アンモニアNH3の改質率を向上させつつ大型化を抑制できる。
(1−2)本実施形態では、供給ヘッダ50により複数のガス導入口36に酸素含有ガスOgを一括導入することができる。複数のガス導入口36のそれぞれに酸素含有ガスOgを導入する構成と比較すると、酸素含有ガスOgの供給元からケース30内の加熱部21への酸素含有ガスOgの供給をより簡易的にすることができる。
(1−3)本実施形態では、改質ガス送出ヘッダ60により複数の改質ガス送出口37から送出された改質ガスRgをまとめてケース30外に送出することができる。複数の改質ガス送出口37のそれぞれから送出された改質ガスRgを後工程でまとめる場合と比較すると、改質ガスRgの送出先に対する改質ガスRgの送出をより簡易的にすることができる。
(1−4)板状部材40が平板状をなしている場合、すなわち板状部材40の上面40aが平面をなしている場合、アンモニアNH3及び酸素含有ガスOgが改質部20及び加熱部21の内部で滞留してしまうことがある。
その点、本実施形態では、板状部材40の上面40aに第1方向A及び第3方向Cにおいて複数のフィン41が設けられることでアンモニアNH3及び酸素含有ガスOgが板状部材40の上面40aに拡散される。したがって、改質部20及び加熱部21におけるアンモニアNH3及び酸素含有ガスOgの滞留を抑制し、効率的に触媒燃焼及び改質反応を発生させることができる。
(1−5)本実施形態では、複数のフィン41が千鳥配列となっている。改質部20及び加熱部21において、アンモニアNH3及び酸素含有ガスOgをより拡散させた状態にすることができる。したがって、より効率的に触媒燃焼及び改質反応を発生させることができる。
(1−6)本実施形態では、板状部材40の複数のフィン41が隣り合う板状部材40の下面40bに接触している。したがって、複数の板状部材40はケース30の内面31aだけでなく隣り合う板状部材40同士で支え合う構成となる。したがって、熱交換型改質装置10の耐久性を向上させることができる。
(1−7)本実施形態では、改質原料と燃料とが同一のアンモニアNH3である。したがって、改質原料及び燃料が異なる場合よりも管理を少なくすることができる。
(1−8)本実施形態では、加熱部21での触媒燃焼において発生した燃焼ガスEgは、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aに沿ってそのまま燃焼ガス送出口38から送出される。改質部20での改質反応において発生した改質ガスRgは、第1方向Aに沿って移動し、改質部20を閉塞する蓋部材70に衝突する。蓋部材70に衝突した改質ガスRgは、ケース30の側壁31におけるケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置された改質ガス送出口37から効率良くケース30外に向けて送出できる。
(1−8)本実施形態では、加熱部21での触媒燃焼において発生した燃焼ガスEgは、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aに沿ってそのまま燃焼ガス送出口38から送出される。改質部20での改質反応において発生した改質ガスRgは、第1方向Aに沿って移動し、改質部20を閉塞する蓋部材70に衝突する。蓋部材70に衝突した改質ガスRgは、ケース30の側壁31におけるケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置された改質ガス送出口37から効率良くケース30外に向けて送出できる。
<第2の実施形態>
熱交換型改質装置を具体化した第2の実施形態を図9〜図11にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様の構成を有している。そのため、第1の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
熱交換型改質装置を具体化した第2の実施形態を図9〜図11にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様の構成を有している。そのため、第1の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
図9に示すように、熱交換型改質装置10のケース30の改質原料導入口34及び燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。なお、ケース30の一対の開口部31bの一方に設けられている改質原料導入口34及び燃料導入口35のそれぞれと、ケース30の一対の開口部31bの他方に設けられている改質原料導入口34及び燃料導入口35のそれぞれとは同一の構成であり、且つ互いに連通している。
図10に示すように、ケース30の一対の側壁31の一方には、複数のガス導入口36が設けられている。複数のガス導入口36は、改質部20と加熱部21とが層状に並ぶ方向である第2方向Bに沿って設けられている。第2方向Bに沿って設けられている複数のガス導入口36を酸素含有ガス導入群L1としたとき、ケース30には、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aに沿って2つの酸素含有ガス導入群L1が設けられている。2つの酸素含有ガス導入群L1の一方は、ケース30の一対の開口部31bの一方寄りに配置されている。また、2つの酸素含有ガス導入群L1の他方は、ケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されている。すなわち、ケース30の側壁31におけるケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されているガス導入口36は、図5(b)に示す板状部材40の領域R4に設けられている複数のフィン41に対応する位置に設けられている。なお、第1の実施形態と同様に供給ヘッダ50が酸素含有ガス導入群L1を覆うように設けられる。
図11に示すように、複数の改質ガス送出口37は、改質部20を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置されている。複数の改質ガス送出口37は、第2方向Bに沿って設けられている。なお、第1の実施形態と同様に改質ガス送出ヘッダ60が複数の改質ガス送出口37の全てを覆うように設けられる。
また、加熱部21を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31には、燃焼ガスEgをケース30から送出する燃焼ガス送出口39が設けられている。複数の燃焼ガス送出口39は、改質部20と加熱部21とが層状に並ぶ第2方向Bに沿って設けられている。第2方向Bに沿って設けられている複数の燃焼ガス送出口39は、加熱部21を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置されている。複数の燃焼ガス送出口39は、複数の改質ガス送出口37よりもケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されている。すなわち、複数の改質ガス送出口37と複数の燃焼ガス送出口39とは、第2方向Bにおいて互いに重ならないように配置されている。
複数の改質ガス送出口37が設けられているケース30の側壁31には、複数の改質ガス送出口37を覆うように改質ガス送出ヘッダ60が設けられている。改質ガス送出ヘッダ60は、複数の改質ガス送出口37から改質ガスRgを一括送出するために設けられている。具体的には、改質ガス送出ヘッダ60は、有底四角筒状をなし全ての改質ガス送出口37を覆うことができる程度の大きさを有している。改質ガス送出ヘッダ60の底部には、改質ガス送出ヘッダ60の内部に連通する改質ガスポート61が設けられている。改質ガス送出ヘッダ60は、複数の改質ガス送出口37を覆った状態でケース30の側壁31に溶接されることで固定される。改質ガス送出ヘッダ60がケース30に固定された状態で、複数の改質ガス送出口37から送出された改質ガスRgは、改質ガス送出ヘッダ60の改質ガスポート61を通じて外部装置に向けて送出される。なお、外部装置とは例えば改質ガスRg中に含有される水素を分離するための分離装置等である。
複数の燃焼ガス送出口39が設けられているケース30の側壁31には、複数の燃焼ガス送出口39を覆うように燃焼ガス送出ヘッダ80が設けられている。燃焼ガス送出ヘッダ80は、複数の燃焼ガス送出口39から燃焼ガスEgを一括送出するために設けられている。具体的には、燃焼ガス送出ヘッダ80は、有底四角筒状をなし全ての燃焼ガス送出口39を覆うことができる程度の大きさを有している。燃焼ガス送出ヘッダ80の底部には、燃焼ガス送出ヘッダ80の内部に連通する燃焼ガスポート81が設けられている。燃焼ガス送出ヘッダ80は、複数の燃焼ガス送出口39を覆った状態でケース30の側壁31に溶接されることで固定される。燃焼ガス送出ヘッダ80がケース30に固定された状態で、複数の燃焼ガス送出口39から送出された燃焼ガスEgは、燃焼ガス送出ヘッダ80の燃焼ガスポート81を通じてケース30の外部に送出される。
本実施形態によれば、第1の実施形態の(1−8)を除く効果を得られるとともに以下の作用及び効果を得ることができる。
(2−1)本実施形態では、改質原料導入口34及び燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。そのため、改質部20及び加熱部21に導入されるアンモニアNH3は、改質部20及び加熱部21の中央部、すなわちケース30の中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、ケース30の中央部寄りに集まる。ケース30の中央部寄りに集まった燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、改質部20及び加熱部21を区画する第3方向Cにおけるケース30の壁部である一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置された改質ガス送出口37及び燃焼ガス送出口39から効率良くケース30外に向けて送出できる。
(2−1)本実施形態では、改質原料導入口34及び燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。そのため、改質部20及び加熱部21に導入されるアンモニアNH3は、改質部20及び加熱部21の中央部、すなわちケース30の中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、ケース30の中央部寄りに集まる。ケース30の中央部寄りに集まった燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、改質部20及び加熱部21を区画する第3方向Cにおけるケース30の壁部である一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置された改質ガス送出口37及び燃焼ガス送出口39から効率良くケース30外に向けて送出できる。
<第3の実施形態>
熱交換型改質装置を具体化した第3の実施形態を図12〜図17にしたがって説明する。なお、第1及び第2の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
熱交換型改質装置を具体化した第3の実施形態を図12〜図17にしたがって説明する。なお、第1及び第2の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
図12に示すように、ケース30には、複数の改質部20と複数の加熱部21とが層状に並んでいる状態で収容されている。本実施形態では、第1及び第2の実施形態と異なり、ケース30の最上部と最下部に加熱部21を設けている。また、改質部20は、加熱部21で挟み込むように配置されている。加熱部21は、空気導入層21aと燃焼層21bとを有している。具体的には、ケース30の最上部及び最下部に位置する加熱部21は、1つの空気導入層21aと、1つの燃焼層21bとにより構成されている。複数の加熱部21のうちケース30の最上部及び最下部に位置する加熱部21を除く残りの加熱部21は、1つの空気導入層21aと、2つの燃焼層21bとにより構成されている。1つの空気導入層21a及び2つの燃焼層21bにより構成される加熱部21は、1つの空気導入層21aを2つの燃焼層21bで挟み込むように層状に並べることにより構成されている。
ケース30の最上部に位置する空気導入層21aは、ケース30の上壁部32と、ケース30の一対の側壁31と、板状部材40とにより区画されることで形成される。ケース30の最下部に位置する空気導入層21aは、ケース30の下壁部33と、ケース30の一対の側壁31と、板状部材40とにより区画されることで形成される。ケース30の最上部及び最下部に位置する空気導入層21aを除く残りの空気導入層21aは、隣り合う2つの板状部材40により区画されることで形成される。空気導入層21aを区画する板状部材40には、複数のフィン41が設けられておらず平板状をなしている。燃焼層21bは、隣り合う2つの板状部材40により区画されることで形成される。燃焼層21bは、改質部20に層状に並べられた状態となっている。
ここで、本実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態と比較して板状部材40の複数のフィン41の配置が異なる。複数のフィン41の配置について以下説明する。なお、改質部20を挟み込む燃焼層21bのうちケース30の上壁部32寄りに配置されている燃焼層21bを第1燃焼層211とし、ケース30の下壁部33寄りに配置されている燃焼層21bを第2燃焼層212として以下説明する。
図12及び図13(a)に示すように、第1燃焼層211を区画する板状部材40のうちケース30の下壁部33寄りの板状部材40を第1板状部材401とすると、第1板状部材401には、複数のフィン41が第1方向A及び第3方向Cに沿って整列して設けられている。第1板状部材401に設けられている複数のフィン41は、第1方向A及び第3方向Cにおいて隣り合うフィン41が交互に第1板状部材401の上面40a、第1板状部材401の下面40bから突出している。第1板状部材401の複数のフィン41は、第1板状部材401の長辺方向の両端寄りに設けられている。
図12及び図13(b)に示すように、改質部20を区画する板状部材40のうちケース30の下壁部33寄りの板状部材40を第2板状部材402とすると、改質部20は、第1板状部材401と第2板状部材402とにより区画されることで形成される。第2板状部材402には、複数のフィン41が第1方向A及び第3方向Cに沿って整列して設けられている。第2板状部材402に設けられている複数のフィン41は、第1方向A及び第3方向Cにおいて隣り合うフィン41が交互に第2板状部材402の上面40a、第2板状部材402の下面40bから突出している。第2板状部材402の複数のフィン41は、第2板状部材402の長辺方向の両端寄りに設けられている。
図13(a)及び図13(b)に示すように、第1板状部材401に設けられている複数のフィン41の配置と、第2板状部材402に設けられている複数のフィン41の配置とは、第1方向A及び第3方向Cにおいて異なっている。
具体的には、第1板状部材401の下面40bに設けられている複数のフィン41は、第2方向Bにおいて第2板状部材402の上面40aに設けられている複数のフィン41と接触しないように設けられている。また、第1板状部材401の下面40bに設けられている複数のフィン41は、第2方向Bにおいて第2板状部材402の下面40bに複数のフィン41を設けることにより第2板状部材402の上面40aに形成されている凹みに重なり合わないように設けられている。同様に、第2板状部材402の上面40aに設けられている複数のフィン41は、第2方向Bにおいて第1板状部材401の下面40bに設けられている複数のフィン41と接触しないように設けられている。また、第2板状部材402の上面40aに設けられている複数のフィン41は、第2方向Bにおいて第1板状部材401の上面40aに複数のフィン41を設けることにより第1板状部材401の下面40bに形成されている凹みに重なり合わないように設けられている。
図14に示すように、第1燃焼層211の内部には、第1板状部材401の上面40aに設けられている複数のフィン41が配置されている。改質部20の内部には、第1板状部材401の下面40bに設けられている複数のフィン41が配置されている。第2燃焼層212の内部には、第2板状部材402の下面40bに設けられている複数のフィン41が配置されている。第1板状部材401及び第2板状部材402に設けられている複数のフィン41は、隣り合う板状部材40に接触している。
また、第1燃焼層211の内部において第1板状部材401の上面40aの全域(複数のフィン41を含む)には、第1の実施形態と同一の燃焼触媒が担持されている。また、改質部20の内部において、第2板状部材402の上面40aの全域(複数のフィン41を含む)及び第1板状部材401の下面40bに設けられている複数のフィン41には、第1の実施形態と同一の改質触媒が担持されている。また、第2燃焼層212の内部において第2板状部材402の下面40bに設けられた複数のフィン41及び第2燃焼層212に層状に並べられた空気導入層21aを区画する板状部材40の上面40aの全域には、第1の実施形態と同一の燃焼触媒が担持されている。
図12に示すように、改質原料導入口34は、第2の実施形態と同様にケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。
燃料導入口35は、第2の実施形態と同様にケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。空気導入層21aと燃焼層21bとにより構成される加熱部21において、燃料導入口35は、燃焼層21bに対応する位置に設けられている。
燃料導入口35は、第2の実施形態と同様にケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。空気導入層21aと燃焼層21bとにより構成される加熱部21において、燃料導入口35は、燃焼層21bに対応する位置に設けられている。
図15に示すように、ガス導入口36は、第1及び第2の実施形態と同様に加熱部21を区画するケース30の一対の側壁31の一方に設けられている。特に、空気導入層21aと燃焼層21bとにより構成される加熱部21においては、空気導入層21aを区画するケース30の一対の側壁31の一方にガス導入口36が設けられている。改質部20と加熱部21とが層状に並ぶ方向である第2方向Bに沿って設けられている複数のガス導入口36を酸素含有ガス導入群L1としたとき、ケース30には、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aに沿って2つの酸素含有ガス導入群L1が設けられている。2つの酸素含有ガス導入群L1の一方は、ケース30の一対の開口部31bの一方寄りに配置されている。また、2つの酸素含有ガス導入群L1の他方は、ケース30の一対の開口部31bの他方寄りに配置されている。なお、第1及び第2の実施形態と同様に供給ヘッダ50が酸素含有ガス導入群L1を覆うように設けられる。
図16に示すように、複数の改質ガス送出口37は、第2の実施形態と同様に改質部20を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置されている。なお、第1及び第2の実施形態と同様に改質ガス送出ヘッダ60が複数の改質ガス送出口37を覆うように設けられている。
燃焼ガス送出口39は、第2の実施形態と同様に加熱部21を区画するケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置されている。特に、空気導入層21aと燃焼層21bとにより構成される加熱部21においては、燃焼層21bを区画するケース30の一対の側壁31の一方に燃焼ガス送出口39が設けられている。なお、第2の実施形態と同様に燃焼ガス送出ヘッダ80が複数の燃焼ガス送出口39を覆うように設けられている。
図17に示すように、加熱部21の空気導入層21aを、アンモニアNH3の導入方向である第1方向Aに沿って切断したときの断面を、ケース30の上壁部32及びケース30の下壁部33側から確認すると、空気導入層21aを区画している板状部材40の両面は、平面をなしている。空気導入層21aを区画している板状部材40には、板厚方向に貫通する2つの貫通孔43が設けられている。2つの貫通孔43は、空気導入層21aに層状に並べられた燃焼層21b(図12参照)に連通している。2つの貫通孔43は、板状部材40の長辺方向の両端寄りに配置されている。そのため、2つの貫通孔43は、燃焼層21bを区画している第1板状部材401の上面40a及び第2板状部材402の下面40bに設けられている複数のフィン41に対向する位置に配置されている。なお、2つの貫通孔43をケース30の上壁部32側から見ると、2つの貫通孔43の内部には、第1板状部材401の上面40aに設けられている複数のフィン41が確認できる。また、2つの貫通孔43をケース30の下壁部33側から見ると、2つの貫通孔43の内部には、第2板状部材402の下面40bに設けられている複数のフィン41が確認できる。しかし、図17では説明の便宜上、2つの貫通孔43の内部から確認できる複数のフィン41の図示は割愛する。
図12に示すように、ケース30の一対の開口部31bの両側において、空気導入層21aに対応する位置には、空気導入層21aを閉塞する板状の蓋部材90が設けられている。ケース30の一対の開口部31bの両側において、空気導入層21aが蓋部材90で閉塞されることで空気導入層21aに導入される酸素含有ガスOgの流れる経路が限定される。具体的には、空気導入層21aは、ガス導入口36と、板状部材40に設けられている2つの貫通孔43とを連通している。
本実施形態によれば、第1の実施形態の(1−8)を除く効果を得らえるとともに以下の作用及び効果を得ることができる。
(3−1)本実施形態では、ガス導入口36から空気導入層21aに導入される酸素含有ガスOgは、燃焼層21bと空気導入層21aとを区画する板状部材40の貫通孔43を通じて燃焼層21bに導入される。燃焼層21bで発生する触媒燃焼により生じる熱は改質部20に供給される。また、改質原料導入口34及び燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。そのため、改質部20及び加熱部21の燃焼層21bに導入されるアンモニアNH3は、改質部20及び加熱部21の燃焼層21bの中央部、すなわちケース30の中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、ケース30の中央部寄りに集まる。ケース30の中央部寄りに集まった燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、改質部20及び燃焼層21bを区画する第3方向Cにおけるケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置された改質ガス送出口37及び燃焼ガス送出口39から効率良くケース30外に向けて送出できる。
(3−1)本実施形態では、ガス導入口36から空気導入層21aに導入される酸素含有ガスOgは、燃焼層21bと空気導入層21aとを区画する板状部材40の貫通孔43を通じて燃焼層21bに導入される。燃焼層21bで発生する触媒燃焼により生じる熱は改質部20に供給される。また、改質原料導入口34及び燃料導入口35は、ケース30の一対の開口部31bの両側に設けられている。そのため、改質部20及び加熱部21の燃焼層21bに導入されるアンモニアNH3は、改質部20及び加熱部21の燃焼層21bの中央部、すなわちケース30の中央部に向けて流動する。そのため、触媒燃焼及び改質反応したときの燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、ケース30の中央部寄りに集まる。ケース30の中央部寄りに集まった燃焼ガスEg及び改質ガスRgは、改質部20及び燃焼層21bを区画する第3方向Cにおけるケース30の一対の側壁31のうちガス導入口36と反対側に位置するケース30の側壁31の中央部寄りに配置された改質ガス送出口37及び燃焼ガス送出口39から効率良くケース30外に向けて送出できる。
<第4の実施形態>
熱交換型改質装置を具体化した第4の実施形態を図18にしたがって説明する。なお、第4の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様の構成を有している。そのため、第1の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
熱交換型改質装置を具体化した第4の実施形態を図18にしたがって説明する。なお、第4の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様の構成を有している。そのため、第1の実施形態と同一の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
図18に示すように、熱交換型改質装置10は、燃料導入口35から導入される燃料としてのアンモニアNH3の流量と、改質原料導入口34から導入される改質原料としてのアンモニアNH3の流量との流量比を調整する流量調整部としての長板状の封止部材100を有している。封止部材100は、改質原料導入口34及び燃料導入口35を隙間なく塞ぐことができる程度の大きさを有している。封止部材100は、改質原料導入口34及び燃料導入口35の開口の大きさを調整するために第3方向Cにおいて往復移動できるように図示しない支持機構によって支持されている。
封止部材100は、図示しない動力源によって改質原料導入口34及び燃料導入口35の開口の大きさを調整する。なお、図17には、3つの封止部材100が図示されているが、本実施形態では、改質部20及び加熱部21の数だけ封止部材100が設けられている。なお、改質原料導入口34の開口の大きさを調整する封止部材100と、燃料導入口35の開口の大きさを調整する封止部材100とは互いに独立して動作してもよい。例えば、改質ガスRgの送出量を抑制したい場合には、改質原料導入口34の開口の大きさのみを小さくし、加熱部21での発熱量を抑制したい場合には、燃料導入口35の開口の大きさのみを小さくするといったように目的別に分けてアンモニアNH3の流量を調整するためである。
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を得られるとともに以下の作用及び効果を得ることができる。
(4−1)これによれば、加熱部21に導入されるアンモニアNH3の流量と改質部20に導入されるアンモニアNH3の流量との流量比を調整することにより触媒燃焼により発生する熱の量、改質反応により発生する改質ガスの量を調整することができる。
(4−1)これによれば、加熱部21に導入されるアンモニアNH3の流量と改質部20に導入されるアンモニアNH3の流量との流量比を調整することにより触媒燃焼により発生する熱の量、改質反応により発生する改質ガスの量を調整することができる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
〇 第1〜第4の実施形態において、改質原料及び燃料としてアンモニアNH3を採用していたが、これに限らない。例えば、アンモニアNH3でなくても炭化水素系の改質原料及び燃料を採用してもよい。また、改質原料及び燃料を同一としなくてもよい。例えば、改質原料としてアンモニアNH3を採用し、燃料として炭化水素系の燃料を採用してもよい。また、炭化水素系の改質原料を採用し、燃料としてアンモニアNH3を採用してもよい。
〇 第4の実施形態で用いた封止部材100は、第1〜第3の実施形態のそれぞれで適用してもよい。
〇 第4の実施形態において、封止部材100により燃料導入口35の開口の大きさを調整することで燃料導入口35から導入されるアンモニアNH3の流量を調整していたがこれに限らない。例えば、燃焼ガス送出口38の開口の大きさを調整するために封止部材100を用いてもよい。この場合、加熱部21により発生した燃焼ガスEgがケース30外に送出され難くなる。それに伴い、加熱部21の内部における圧力が増大し、燃料導入口35からアンモニアNH3が加熱部21に導入される量を抑制することができる。
〇 第4の実施形態において、封止部材100により燃料導入口35の開口の大きさを調整することで燃料導入口35から導入されるアンモニアNH3の流量を調整していたがこれに限らない。例えば、燃焼ガス送出口38の開口の大きさを調整するために封止部材100を用いてもよい。この場合、加熱部21により発生した燃焼ガスEgがケース30外に送出され難くなる。それに伴い、加熱部21の内部における圧力が増大し、燃料導入口35からアンモニアNH3が加熱部21に導入される量を抑制することができる。
第2実施形態及び第3実施形態であれば、燃焼ガス送出ヘッダ80の燃焼ガスポート81の開口の大きさを封止部材100で調整してもよいし、封止部材100に代替して燃焼ガスポート81からの燃焼ガスEgの送出量を調整する流量調整部としての流量制御バルブを用いてもよい。また、燃焼ガス送出ヘッダ80を割愛し、複数の燃焼ガス送出口39の開口の大きさを封止部材100で調整してもよい。なお、熱交換型改質装置10の構成として流量調整部を割愛してもよい。
〇 複数のフィン41は、例えば板状部材40を凹ませることなく、板状部材40の上面40aに半球をなす突起を配置してもよい。
〇 第3の実施形態において、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の上面40aは、平面をなしていたが、例えば、2つの貫通孔43に重ならないように複数のフィン41を配置してもよい。
〇 第3の実施形態において、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の上面40aは、平面をなしていたが、例えば、2つの貫通孔43に重ならないように複数のフィン41を配置してもよい。
〇 第3の実施形態において、2つの貫通孔43を採用したが、貫通孔43は1つでもよい。
〇 第1〜第3の実施形態において、複数のフィン41は、半球状に限らず、円柱状や角柱状等をなしていてもよい。
〇 第1〜第3の実施形態において、複数のフィン41は、半球状に限らず、円柱状や角柱状等をなしていてもよい。
特に、第3の実施形態において、燃焼層21bの内部における複数のフィン41の形状は、以下のように変更してもよい。
図19に示すように、複数のフィン41を、板状部材40の短辺方向において山部Lmと谷部Lvとが交互に設けられ、且つ板状部材40の長辺方向に沿って延びる折フィンとしてもよい。このようにしても、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の2つの貫通孔43から酸素含有ガスOgが進入し、複数のフィン41の谷部Lvに沿って燃焼層21bを構成する板状部材40の上面40aに酸素含有ガスOgが拡散する。なお、折フィンの山部Lmは、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の下面40bに接触させることが好ましい。
図19に示すように、複数のフィン41を、板状部材40の短辺方向において山部Lmと谷部Lvとが交互に設けられ、且つ板状部材40の長辺方向に沿って延びる折フィンとしてもよい。このようにしても、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の2つの貫通孔43から酸素含有ガスOgが進入し、複数のフィン41の谷部Lvに沿って燃焼層21bを構成する板状部材40の上面40aに酸素含有ガスOgが拡散する。なお、折フィンの山部Lmは、空気導入層21aと燃焼層21bとを区画する板状部材40の下面40bに接触させることが好ましい。
〇 第3の実施形態では、加熱部21は、空気導入層21aと燃焼層21bとにより構成されていたが、第1の実施形態、第2の実施形態、第4の実施形態で採用されている加熱部21を含めて構成してもよい。例えば、ケース30の最上部及び最下部を第1の実施形態で採用されている加熱部21とし、複数の加熱部21のうち最上部及び最下部を除く残りの加熱部21を1つの空気導入層21a及び2つの燃焼層21bにより構成されるように変更してもよい。また、複数の加熱部21は、2つの空気導入層21aと、3つの燃焼層21bとにより構成される加熱部21を含んでいてもよい。この場合、空気導入層21aと燃焼層21bとは互いに交互に層状となるように並べられた状態となる。そして、燃焼層21bが改質部20に層状に並べられるようにする。第3の実施形態及び上記の変更例によれば、複数の加熱部21の中には、空気導入層21aと燃焼層21bとで構成される加熱部21が含まれるように構成されていればどのように変更してもよい。
〇 第1の実施形態、第2の実施形態、及び第4の実施形態において、複数のフィン41は、千鳥配列されていたが、アンモニアNH3及び酸素含有ガスOgの流動を拡散できる配置であればどのように変更してもよい。例えば、第3の実施形態のように第1方向A及び第3方向Cにおいて複数のフィン41が整列するように設けられていてもよい。
〇 第1及び第2の実施形態において、複数のフィン41は、板状部材40の下面40bに接触していたが、例えば接触させなくてもよい。また、第3の実施形態において、複数のフィン41を隣り合う板状部材40に接触させなくてもよい。
〇 第1の実施形態において、ケース30は、長四角筒状であったが、これに限らず適宜変更してもよい。例えば、以下のように変更してもよい。
図20に示すように、ケース30は、円筒状をなしていてもよい。円筒状のケース30に改質部20と加熱部21とを構成するべく板状部材40をケース30の内面に固定するが、板状部材40の短辺方向の長さを適宜変更することが好ましい。
図20に示すように、ケース30は、円筒状をなしていてもよい。円筒状のケース30に改質部20と加熱部21とを構成するべく板状部材40をケース30の内面に固定するが、板状部材40の短辺方向の長さを適宜変更することが好ましい。
また、第1の実施形態におけるガス導入口36及び改質ガス送出口37は、第3方向Cにおけるケース30の壁部の複数の加熱部21及び複数の改質部20のそれぞれに対応する位置に配置されることが好ましい。このとき、複数のガス導入口36は、加熱部21を区画するケース30の壁部の一方に設けられていてもよいし、加熱部21を区画するケース30の壁部の他方に設けられていてもよいし、加熱部21を区画するケース30の壁部の両方に設けられていてもよい。また、複数の改質ガス送出口37は、改質部20を区画するケース30の壁部の一方に設けられていてもよいし、改質部20を区画するケース30の壁部の他方に設けられていてもよいし、改質部20を区画するケース30の壁部の両方に設けられていてもよい。
また、第1の実施形態では、有底四角筒状の供給ヘッダ50及び改質ガス送出ヘッダ60が採用されていたが、円筒状のケース30が採用されるときには、円環状の供給ヘッダ55及び円環状の改質ガス送出ヘッダ65を採用してもよい。供給ヘッダ55及び改質ガス送出ヘッダ65は、円筒状のケース30の側壁に固定された状態で内部が空洞となっている。そして、供給ヘッダ55及び改質ガス送出ヘッダ65のそれぞれには、酸素含有ガスOgを供給ヘッダ55の内部に導入するための供給ポート56、及び改質ガス送出口37から改質ガス送出ヘッダ65の内部に送出された改質ガスRgを外部装置に送出するための改質ガスポート66が設けられている。また、板状部材40の上面40aに設けられている複数のフィン41の個数も適宜変更することが好ましい。また、蓋部材70も改質部20の開口を隙間なく閉塞できるように適宜大きさ及び形状を変更する。
また、同様に、第2の実施形態、第3の実施形態、及び第4の実施形態においてもケース30を円筒状にしてもよく、同時に上記変更例の構成を採用してもよい。
〇 第1の実施形態において、改質ガス送出口37と、燃焼ガス送出口38との構成を逆に構成してもよい。すなわち、改質ガス送出口37がケース30の一対の開口部31bの他方に設けられ、燃焼ガス送出口38がケース30の側壁31に設けられるように変更してもよい。このとき、ケース30の一対の開口部31bの他方において、加熱部21に対応する位置に蓋部材70を設けることが好ましい。
〇 第1の実施形態において、改質ガス送出口37と、燃焼ガス送出口38との構成を逆に構成してもよい。すなわち、改質ガス送出口37がケース30の一対の開口部31bの他方に設けられ、燃焼ガス送出口38がケース30の側壁31に設けられるように変更してもよい。このとき、ケース30の一対の開口部31bの他方において、加熱部21に対応する位置に蓋部材70を設けることが好ましい。
〇 供給ヘッダ50,55を採用していたが、熱交換型改質装置10の構成として割愛してもよい。この場合、複数のガス導入口36のそれぞれに接続される配管を接続するように変更することが好ましい。
〇 改質ガス送出ヘッダ60,65を採用していたが、熱交換型改質装置10の構成として割愛してもよい。この場合、複数の改質ガス送出口37のそれぞれに接続される配管を接続するように変更することが好ましい。
〇 熱交換型改質装置10の製造方法において、板状部材固定工程後に穴開け工程と実施して、触媒塗布工程を実施してもよい。この場合、触媒塗布工程時にガス導入口36及び改質ガス送出口37からスラリー状の改質触媒及び燃焼触媒が溢れ出す可能性があるため、穴開け工程後にケース30の一対の側壁31を覆うように板部材を配置してから触媒塗布工程を実施することが好ましい。
〇 第1〜第4の実施形態において、スラリー状のものから形成した触媒、あるいはペレット触媒の代わりに、金属箔上に触媒層を設けた金属箔触媒を使用してもよい。この場合、触媒塗布工程が不要となり、工程を簡略化することが可能である。
10…熱交換型改質装置、20…改質部、21…加熱部、21a…空気導入層、21b…燃焼層、30…ケース、31…側壁、32…上壁部、33…下壁部、34…改質原料導入口、35…燃料導入口、36…ガス導入口、37…改質ガス送出口、38,39…燃焼ガス送出口、40…板状部材、40a…板状部材の上面、40b…板状部材の下面、41…フィン、43…貫通孔、50,55…供給ヘッダ、60,65…改質ガス送出ヘッダ、70,90…蓋部材、100…流量調整部としての封止部材、Rg…改質ガス、Eg…燃焼ガス、Og…酸素含有ガス、NH3…改質原料及び燃料としてのアンモニア、A…第1方向、B…第2方向、C…第3方向。
Claims (11)
- 改質触媒により改質原料から水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、
前記改質部に層状に並べられるとともに供給された燃料と酸素を含有する酸素含有ガスとを燃焼触媒により燃焼させることで発生した熱を前記改質部に供給する加熱部と、前記改質部及び前記加熱部が収容された筒状のケースとを備える熱交換型改質装置であって、
前記改質部に前記改質原料を導入する改質原料導入口と、
前記加熱部に前記燃料を導入する燃料導入口と、
前記改質ガスを前記ケースから送出する改質ガス送出口と、
前記加熱部により発生する燃焼ガスを前記ケースから送出する燃焼ガス送出口と、を備え、
前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の少なくとも一方に設けられ、
前記改質原料及び前記燃料の導入方向を第1方向とし、前記改質部と前記加熱部とが層状に並ぶ方向を第2方向とし、前記第1方向及び前記第2方向に直交する方向を第3方向とすると、前記改質部及び前記加熱部は、前記第3方向における前記ケースの壁部に固定される複数の板状部材と前記ケースとにより区画されることで形成され、
前記改質部の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記改質触媒が担持され、
前記加熱部の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記燃焼触媒が担持され、
前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記酸素含有ガスを前記加熱部に導入するためのガス導入口が設けられていることを特徴とする熱交換型改質装置。 - 前記ケースは、四角筒状をなし、
前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、
前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に前記第2方向に沿って設けられ、
複数の前記ガス導入口が設けられている前記ケースの壁部には、複数の前記ガス導入口に前記酸素含有ガスを一括導入するための供給ヘッダが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換型改質装置。 - 前記ケースは、四角筒状をなし、
前記第3方向における前記ケースの内面には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、
前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、
前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部に前記第2方向に沿って設けられ、
複数の前記改質ガス送出口が設けられている前記ケースの壁部には、複数の前記改質ガス送出口から前記改質ガスを一括送出するための改質ガス送出ヘッダが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱交換型改質装置。 - 前記板状部材には、前記第1方向及び前記第3方向において複数のフィンが配列されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。
- 前記フィンは、半球状をなし、
前記複数のフィンは、千鳥配列されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換型改質装置。 - 前記板状部材の前記フィンは、隣り合う前記板状部材に接触していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の熱交換型改質装置。
- 前記燃料導入口から導入される前記燃料の流量と、前記改質原料導入口から導入される前記改質原料の流量との流量比を調整する流量調整部を更に備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。
- 前記改質原料及び前記燃料は、同一であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。
- 前記ケースは、四角筒状をなし、
前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、
前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の一方に設けられ、
前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、
前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部に設けられるとともに前記ケースの一対の開口部の他方寄りに配置され、
前記燃焼ガス送出口は、前記ケースの一対の開口部の他方に前記燃料導入口と連通するように設けられ、
前記ケースの一対の開口部の他方において、前記改質部に対応する位置には、前記改質部を閉塞する蓋部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。 - 前記ケースは、四角筒状をなし、
前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、
前記改質原料導入口及び前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、
前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、
前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、
前記燃焼ガス送出口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。 - 前記ケースは、四角筒状をなし、
前記第3方向における前記ケースの壁部には、前記第2方向に沿って所定間隔で複数の前記板状部材が固定されることにより複数の前記改質部及び複数の前記加熱部が設けられ、
前記複数の加熱部の中には、2つの前記板状部材によって区画されることで形成され、前記改質部に層状に並べられる燃焼層と、前記燃焼層に層状に並べられる空気導入層とにより構成される前記加熱部が含まれ、
前記燃焼層の内部における前記板状部材の上面の全域には、前記燃焼触媒が担持され、
前記改質原料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、
前記燃料導入口は、前記ケースの一対の開口部の両側に設けられ、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記燃焼層に対応する位置に設けられ、
前記ガス導入口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記空気導入層を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の一方に設けられ、
前記改質ガス送出口は、前記改質部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、
前記燃焼ガス送出口は、前記加熱部を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部のうち前記ガス導入口と反対側に位置する前記ケースの壁部の中央部寄りに配置され、且つ前記燃焼層と前記空気導入層とにより構成される前記加熱部においては前記燃焼層を区画する前記第3方向における前記ケースの壁部の他方に設けられ、
前記空気導入層を区画している前記板状部材には、前記燃焼層と前記空気導入層とを連通する貫通孔が設けられ、
前記ケースの一対の開口部の両側において、前記空気導入層に対応する位置には、前記空気導入層を閉塞する蓋部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の熱交換型改質装置。
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