JP2020157603A - 成形構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材が反る事態を抑制することが可能な成形構造体を提供する。【解決手段】繊維及び熱可塑性樹脂を含み、板状をなす基材30と、基材30の端面35Aと接合する延設部55を有する樹脂成形体40と、基材30を構成する面のうち延設部55とは反対側を向く主面34Aに少なくとも貼り付けられた樹脂シート60と、を備え、樹脂シート60の成形収縮率は、基材30の成形収縮率よりも大きい。【選択図】図3

Description

本明細書で開示される技術は、成形構造体に関する。
従来、繊維と熱可塑性樹脂を含む基材に対して樹脂成形体を一体的に形成した成形構造体が知られている。下記特許文献1には、一対の成形型によって基材を成形した後、基材上に溶融樹脂を射出することで樹脂成形体を成形する製造方法が記載されている。基材上に射出された溶融樹脂は、基材を構成する熱可塑性樹脂と混ざり合う。この結果、樹脂成形体は基材に対して接合される。
特許第5186883号公報
ところで、基材に対して樹脂成形体を一体的に成形した成形構造体としては、基材の端面に対して樹脂成形体を接合させる構成が考えられる。このような樹脂成形体を成形する過程では、成形時に樹脂成形体が冷却固化する際の収縮に伴って基材に応力が発生し、基材が反ってしまう事態が懸念される。
本明細書で開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、基材が反る事態を抑制することが可能な成形構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本明細書で開示される成形構造体は、繊維及び熱可塑性樹脂を含み、板状をなす基材と、前記基材の一部と接合する接合部を有する樹脂成形体と、前記基材を構成する面のうち前記接合部とは反対側を向く面に少なくとも貼り付けられた樹脂シートと、を備え、前記樹脂シートの成形収縮率は、前記基材の成形収縮率よりも大きいことに特徴を有する。
一般的に樹脂成形体は、繊維を含む基材に対して、成形収縮率が大きいものとされる。このため、仮に樹脂シートを備えていない構成では、基材及び樹脂成形体が冷却固化する過程で、接合部が基材よりも収縮する結果、基材に応力が作用し、基材が反ってしまう事態が懸念される。上記構成では、基材を構成する面のうち接合部とは反対側を向く面に樹脂シートが貼り付けられており、樹脂シートの成形収縮率は、基材の成形収縮率よりも大きいものとされる。つまり、樹脂シートが収縮すると、基材に対しては、接合部と反対側が凹となるように基材を反らせる力が作用する。このため、基材、樹脂成形体、樹脂シートが成形時に冷却固化する過程では、樹脂シートが収縮することで、接合部の収縮に起因した基材の反りを抑制することができる。
また、当該成形構造体は、乗物用内装材であり、前記基材は、乗物室内側を向く主面を有する主壁部と、前記主壁部の端部から乗物室外側に立ち上がる立壁部と、を備え、前記接合部は、前記立壁部における乗物室外側の端面に接合されており、前記樹脂シートは、前記主面に少なくとも貼り付けられているものとすることができる。上記構成によれば、樹脂シートが基材に対して接合部とは反対側に配される。この結果、基材が反る事態を抑制することができる。
また、前記樹脂シートは、不織布であるものとすることができる。不織布を基材の表面に貼り付けることで、基材成形時にその表面を冷え難くすることができる。この結果、基材の表面付近では基材を構成する分子の配向が揃い易くなり、結晶化し易くなるため密度が高くなる。つまり、基材において、接合部に近い部分に比べて、不織布側の密度を高くすることができる。このような密度差が生じると、接合部の収縮に起因した基材の反りとは、反対側に基材が反ることになるため、基材が反る事態を抑制することができる。
本発明によれば、基材が反る事態を抑制することが可能な成形構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるピラーガーニッシュを車室内側から視た斜視図 ピラーガーニッシュを車室外側から視た斜視図 ピラーガーニッシュを示す断面図(図2のIII−III線で切断した図に対応) プレボード成形工程を示す断面図 成形装置を示す断面図(コア型及びキャビ型が型開き状態) プレス成形工程を示す断面図 射出成形工程を示す断面図 図7に示す状態からスライド型を移動させた状態を示す断面図 押出ピンによって、ピラーガーニッシュを押し出した状態を示す断面図 成形収縮率の異なる2種類の樹脂材料11,12が接合されてなる成形構造体を示す断面図 図10の2種類の樹脂材料11,12が成形時に収縮した状態を示す断面図 図10の樹脂材料12に樹脂材料13が接合されてなる成形構造体を示す断面図 比較例のピラーガーニッシュが反った状態を示す側面図 比較例のピラーガーニッシュが反った状態を車室外側から視た断面図 ピラーガーニッシュを示す側面図 ピラーガーニッシュを車室外側から視た断面図
本発明の一実施形態を図1から図16によって説明する。本実施形態では、成形構造体として車両用のピラーガーニッシュ20を例示する。ピラーガーニッシュ20は、車室の側壁に配設されているセンターピラー(Bピラー、図示せず)に対して車室内側から取り付けられる車両用内装材(乗物用内装材の一例)である。ピラーガーニッシュ20は、図1に示すように、主面(乗員と対向する面)を構成する主壁部24と、主壁部24における両側の端部(車両前後方向における両端部)にそれぞれ設けられた一対の側壁部25,26と、を備える。
主壁部24は、上下方向に長い板状をなし、その中央部には、スライドプレート(図示せず)を車室内側に露出されるための開口部24Aが形成されている。主壁部24の下端部24Bには、センターピラーに取り付けられる一対の取付片27,28が設けられている。主壁部24の上端部の裏面(車室外側の面)には、図2に示すように、クリップ座51が車室外側に突出する形で形成されている。クリップ座51は、図示しないクリップを保持することが可能な構成となっており、このクリップはセンターピラーに対して取り付けられる。また、側壁部25,26の各裏面には、上下方向に並ぶ複数の補強リブ49が形成されている。また、側壁部25,26の各裏面には、側壁部25,26の各側端部に沿って延びる延設リブ50が形成されている。延設リブ50は、上下方向に並ぶ複数の補強リブ49を連結する形で設けられている。
ピラーガーニッシュ20は、図2及び図3に示すように、繊維及び熱可塑性樹脂を含む部分である基材30と、熱可塑性樹脂によって構成されている樹脂成形体40と、基材30を車室内側から覆う樹脂シート60と、を備える。なお、樹脂シート60は、図1及び図2では図示省略している。また、図2においては、ピラーガーニッシュ20のうち、樹脂成形体40を網掛けで図示している。基材30及び樹脂シート60はプレス成形によって一体的に成形され、樹脂成形体40は射出成形によって成形される。また、図3に示すように、ピラーガーニッシュ20が、樹脂成形体40及び樹脂シート60を車室内側から覆う表皮材21をさらに備えていてもよい。
基材30に用いられる繊維としては、例えば、ケナフ繊維が用いられるが、繊維の種類はこれに限定されない。基材30に用いられる繊維として、木質繊維、ガラス繊維や炭素繊維などを用いてもよい。また、基材30において、繊維は熱可塑性樹脂により結着されている。基材30に用いられる熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンを例示することができ、樹脂成形体40に用いられる熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンを例示することができるが、これらに限定されない。なお、基材30及び樹脂成形体40に用いられる熱可塑性樹脂は、それぞれ異なる材質であってもよいし、同じ材質であってもよい。
基材30は、板状をなす板状部33と、板状部33における裏面33Aに設けられるリブ39(図3参照)と、を備える。板状部33は、主壁部24の大部分(上端部以外の部分)を構成する基材側主壁部34と、側壁部25の大部分(上端部及び側端部以外の部分)を構成する基材側側壁部35と、側壁部26の大部分(上端部及び側端部以外の部分)を構成する基材側側壁部36と、を備える。
基材側主壁部34(基材の主壁部)は、図3に示すように、車室内側(乗物室内側、図3では下側)を向く主面34Aを有するものとされる。基材側側壁部35(基材の立壁部)は、基材側主壁部34に対して屈曲する形で基材側主壁部34の車両前端部(図3では右側、主壁部の端部)から車室外側に立ち上がる形態をなしている。また、基材側側壁部36(基材の立壁部)は、基材側主壁部34に対して屈曲する形で基材側主壁部34の車両後端部から車室外側に立ち上がる形態をなしている。
樹脂成形体40は、図2の網掛けで示すように、板状をなす板状部43、クリップ座51、補強リブ49、延設リブ50を構成するものとされる。板状部43は、ピラーガーニッシュ20における下端以外の端部(上端部及び車室外側の端部)を構成するものとされる。具体的には、板状部43は、主壁部24の上端部を構成する樹脂成形体側主壁部44と、側壁部25の上端部を構成する樹脂成形体側側壁部45と、側壁部26の上端部を構成する樹脂成形体側側壁部46と、側壁部25における車室外側の端部の大部分を構成する延設部55と、側壁部26における車室外側の端部の大部分を構成する延設部56と、を備える。
延設部55は、樹脂成形体側側壁部45から下方に向かって延びており、延設部56は、樹脂成形体側側壁部46から下方に向かって延びている。延設部55(接合部)は、図1及び図3に示すように、基材側側壁部35の端面35A(立壁部における乗物室外側の端面)に沿って延び、端面35A(基材の一部)に対して接合されている。また、延設部56(接合部)は、図1及び図3に示すように、基材側側壁部36の端面36A(立壁部における乗物室外側の端面)に沿って延び、端面36A(基材の一部)に対して接合されている。
図3に示すように、板状部33の裏面33A(基材側側壁部35の裏面及び基材側側壁部36の裏面)には、リブ39が一体的に設けられている。また、各リブ39は、各補強リブ49と上下方向について同じ箇所に配されており、図3に示すように、補強リブ49とリブ39が互いに接合されることで一体的に形成されている。
樹脂シート60は、熱可塑性樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)の繊維が交絡したシート状の不織布である。樹脂シート60は、基材30の表面を覆う形で設けられている。具体的には、樹脂シート60は、図3に示すように、基材側主壁部34の主面34Aに貼り付けられた第1シート部61と、基材側側壁部35の表面(車両前方を向く面)に貼り付けられた第2シート部62と、基材側側壁部36の表面(車両後方を向く面)に貼り付けられた第3シート部63と、を備える(図15及び図16も参照)。図3に示すように、主面34Aは、基材30を構成する面のうち、延設部55及び延設部56とは反対側を向く面である。つまり、第1シート部61は、基材側側壁部35に対して延設部55とは反対側に配されると共に基材側側壁部36に対して延設部56とは反対側に配されている。
そして、樹脂シート60の成形収縮率は、基材30の成形収縮率よりも大きいものとされる。また、樹脂成形体40の成形収縮率は、基材30の成形収縮率よりも大きいものとされる。なお、基材30の成形収縮率は、例えば、1000分の0.5であり、樹脂成形体40の成形収縮率は、例えば、1000分の8.5である。樹脂シート60の成形収縮率は、例えば、1000分の50である。基材30、樹脂成形体40及び樹脂シート60の各成形収縮率の値は上述したものに限定されない。なお、ここで言う成形収縮率とは、成形時に樹脂部品が冷却固化する際の寸法の収縮率である。例えば、成形収縮率が「1000分の0.5」とは、1000mmの全長の樹脂部品が成形時の冷却固化に伴って、0.5mmだけ縮むことを意味する。
次に本実施形態のピラーガーニッシュ20を成形するための成形装置70について説明する。成形装置70は、図5に示すように、成形型71と、射出装置78と、を備える。成形型71は、コア型72及びキャビ型73と、スライド型74,75と、を備える。コア型72及びキャビ型73は、対向配置され、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって接近又は離間させることが可能となっている。これにより、コア型72及びキャビ型73の型閉じ及び型開きが可能な構成となっている。
図6に示す型閉じ状態では、コア型72、キャビ型73、スライド型74,75によって、基材30(及び樹脂シート60)を成形するための成形空間S1及び樹脂成形体40を成形するための成形空間S2が形成される。射出装置78から供給された溶融樹脂はゲート76を介して、成形空間S1内に射出される。
本実施形態のピラーガーニッシュ20の製造方法は、樹脂シート60が貼り付けられた状態のプレボードP1(樹脂シート付プレボード)を成形するプレボード成形工程と、樹脂シート60及びプレボードP1を加熱する加熱工程と、樹脂シート60及びプレボードP1をコア型72及びスライド型74,75と、キャビ型73によってプレス成形して基材30とするプレス成形工程と、成形空間S2に溶融樹脂を射出することで基材30と接合する形で樹脂成形体40を成形する射出成形工程と、を備える。
図4に示すように、プレボード成形工程では、繊維と熱可塑性樹脂からからなる繊維マット80と樹脂シート60とを一対のプレス型81A,81Bによって加熱プレスする。これにより、繊維マット80が圧縮されることでプレボードP1になると共に、繊維マット80及び樹脂シート60に含まれる熱可塑性樹脂が溶融することで互いの接触面において混ざり合う。その後、繊維マット80に含まれる熱可塑性樹脂が冷却固化することで、樹脂シート60が貼り付けられた状態のプレボードP1が成形される。
加熱工程では、樹脂シート60及びプレボードP1を図示しないヒータによって加熱する。これにより、樹脂シート60及びプレボードP1が軟化状態となる。プレス成形工程では、図5に示すように、軟化状態となっている樹脂シート60及びプレボードP1を、コア型72、スライド型74,75及びキャビ型73の間に配置する。なお、この状態では、樹脂シート60をキャビ型73側に配置する。続いて、図6に示すように、コア型72とキャビ型73とを型閉じすることで、樹脂シート60及びプレボードP1がコア型72、スライド型74,75と、キャビ型73の各成形面によってプレス成形される。これにより、プレボードP1が成形空間S1の形状に倣う形状となり、基材30になると共に、樹脂シート60が基材30の表面に倣う形状に成形される。
プレス成形工程の後に行われる射出成形工程では、図7に示すように、コア型72、スライド型74,75及びキャビ型73によって樹脂シート60及び基材30が挟持された状態で、成形空間S2に溶融樹脂(例えばポリプロピレン等)を射出する。成形空間S2に溶融樹脂が充填される過程では、溶融樹脂が基材30との接触箇所(例えば端面35A,36A)において基材30の繊維の内部へと浸透する。これと同時に、繊維の内部に浸透した溶融樹脂は、基材30内部の軟化した熱可塑性樹脂と混ざり合い、渾然一体となる(混融される)。
その後、溶融樹脂が冷却固化されることで、成形空間S2に充填された溶融樹脂は、基材30と接合された樹脂成形体40となる。例えば、樹脂成形体40の延設部55は、基材側側壁部35の端面35Aに対して接合された状態で成形され、樹脂成形体40の延設部56は、基材側側壁部36の端面36Aに対して接合された状態で成形される。このようにして基材30と樹脂成形体40とが一体的に形成されることで、ピラーガーニッシュ20が完成する。その後、図8に示すように、スライド型74,75を移動させることで、ピラーガーニッシュ20におけるアンダーカット部分(例えば延設部55,56)を型抜き可能な状態とし、図9に示すように、コア型72に設けられた押出ピン77によって、ピラーガーニッシュ20を押し出すことで、ピラーガーニッシュ20を型抜きすることができる。
次に本実施形態の効果について説明する。図10に示すように、成形収縮率の異なる2種類の樹脂材料11,12が接合されている場合には、成形時に樹脂材料11,12が冷却固化する過程で、成形収縮率がより大きい樹脂材料11がより収縮する結果、図11に示すように、樹脂材料12側が凸となるように反ってしまう。このような事態を抑制するためには、図12に示すように、樹脂材料12において、樹脂材料11とは反対側を向く面に樹脂材料11よりも成形収縮率の大きい樹脂材料13を接合すればよい。このようにすれば、樹脂材料13の収縮によって、樹脂材料11の収縮に伴う樹脂材料12の反りを抑制することができる。
本実施形態では、ピラーガーニッシュ20が、樹脂成形体40と、基材30と、を備えており、一般的に樹脂成形体40は、繊維を含む基材30に対して、成形収縮率が大きいものとされる。このため、成形時に基材30及び樹脂成形体40が冷却固化する過程では、樹脂成形体40が基材30よりも収縮する結果、基材30に応力が作用する。ここで、延設部55,56は、長手状をなすため収縮による影響が大きくなり易い。このため、図13の比較例に示すように、仮に樹脂シート60を備えていないピラーガーニッシュ2において、成形時に延設部55,56(図13では延設部56のみ図示)が収縮すると、主面34A側が凸となるように基材30(ひいてはピラーガーニッシュ2)が反ってしまう事態が懸念される。そして、主壁部24側が凸となるようにピラーガーニッシュ2が反ることで、一対の側壁部25,26は、図14に示すように、外側が凸となるように反る。この結果、ピラーガーニッシュ2の端末精度が低下する事態が懸念される。
これに対して、本実施形態では、図3及び図15に示すように、基材30の主面34Aに樹脂シート60の第1シート部61が貼り付けられており、樹脂シート60の成形収縮率は、基材30の成形収縮率よりも大きいものとされる。このため、成形時に樹脂シート60(主に第1シート部61)がその長手方向(図15の左右方向)に収縮すると、基材30に対しては、図15の側面視において、延設部55,56と反対側が凹となるように基材30を反らせる力が作用する。つまり、延設部55,56の収縮によって生じる基材30の反りを第1シート部61の収縮によって相殺することができる。このため、基材30、樹脂成形体40、樹脂シート60が成形時に冷却固化する過程では、樹脂成形体40及び樹脂シート60がそれぞれ収縮することで、延設部55,56の収縮に起因した基材30の反りを抑制することができる。
また、本実施形態では、樹脂シート60として不織布を用いている。不織布を基材30の表面に貼り付けることで、基材30の成形時にその表面を冷え難くすることができる。この結果、基材30の表面付近では基材30を構成する分子の配向が揃い易くなり、結晶化し易くなるため密度が高くなる。つまり、基材30において、延設部55,56に近い部分に比べて、樹脂シート60側の密度を高くすることができる。このような密度差が生じると、延設部55,56の収縮に起因した基材30の反りとは反対側に基材30が反ることになるため、基材30が反る事態を抑制することができる。なお、樹脂シート60として不織布を用いる構成とすれば、不織布の目付量を適宜設定することで、樹脂シート60の成形収縮率を設定することができ、好適である。具体的には、不織布の目付量を多くする程、樹脂シート60の成形収縮率を大きくすることができる。
また、本実施形態では、図16に示すように、樹脂シート60の第2シート部62が基材側側壁部35の表面に貼り付けられ、樹脂シート60の第3シート部63が基材側側壁部36の表面にそれぞれ貼り付けられている。上述したようにピラーガーニッシュ20が、主壁部24側が凸となるように反った場合には、一対の側壁部25,26は、図14に示すように、外側が凸となるように反る。このため、基材側側壁部35の表面に第2シート部62を貼り付けるようにすれば、外側が凸となるように側壁部25が反る事態を第2シート部62の収縮によって抑制できる。また、基材側側壁部36の表面に第3シート部63を貼り付けるようにすれば、外側が凸となるように側壁部26が反る事態を第3シート部63の収縮によって抑制できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、成形構造体としてピラーガーニッシュを例示したが、これに限定されない。成形構造体としては、ドアトリムを構成するボード部材(アッパーボード等)、インストルメントパネル、ラゲージトリム、パッケージトレイ等の車両用内装材であってもよい。また、成形構造体は、車両以外の乗物に搭載される内装材(乗物用内装材)であってもよく、内装材以外の部材であってもよい。
(2)上記実施形態では、樹脂シート60が不織布であるものを例示したが、これに限定されない。
20…ピラーガーニッシュ(成形構造体、乗物用内装材)、24…主壁部、30…基材、34A…主面(基材を構成する面のうち接合部とは反対側を向く面)、35,36…基材側側壁部(立壁部)、35A,36A…端面(立壁部における乗物室外側の端面、基材の一部)、40…樹脂成形体、55,56…延設部(接合部)、60…樹脂シート

Claims (3)

  1. 繊維及び熱可塑性樹脂を含み、板状をなす基材と、
    前記基材の一部と接合する接合部を有する樹脂成形体と、
    前記基材を構成する面のうち前記接合部とは反対側を向く面に少なくとも貼り付けられた樹脂シートと、を備え、
    前記樹脂シートの成形収縮率は、前記基材の成形収縮率よりも大きい成形構造体。
  2. 当該成形構造体は、乗物用内装材であり、
    前記基材は、乗物室内側を向く主面を有する主壁部と、前記主壁部の端部から乗物室外側に立ち上がる立壁部と、を備え、
    前記接合部は、前記立壁部における乗物室外側の端面に接合されており、
    前記樹脂シートは、前記主面に少なくとも貼り付けられている請求項1に記載の成形構造体。
  3. 前記樹脂シートは、不織布である請求項1又は請求項2に記載の成形構造体。
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