JP2020156122A - サージ低減装置及びワイヤハーネス - Google Patents

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Junji Iizuka
隼士 飯塚
一真 加用
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一真 加用
敬次 滝澤
Keiji Takizawa
敬次 滝澤
弘樹 加藤
Hiroki Kato
弘樹 加藤
尚人 越野
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尚人 越野
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Abstract

【課題】コアを保護すること。【解決手段】環状の磁性体から成る磁性体コア11を有し、かつ、一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせの挿通が可能な挿通孔10aを有する環状コア10と、挿通孔に一方から挿通させた第1分割導電体の一端に電気接続させ、かつ、挿通孔に他方から挿通させた第2分割導電体の一端に電気接続させる電気接続部品20と、環状コア、一対の第1分割導電体及び第2分割導電体の組み合わせ並びに電気接続部品の収容が可能なハウジング30と、環状コアとハウジングとの間に介在させ且つ環状コア及びハウジングよりも柔軟性を持たせた部材であり、環状コアを収容し且つ保持すると共に、ハウジングに保持させる収容部材40と、を備えること。【選択図】図4

Description

本発明は、サージ低減装置及びワイヤハーネスに関する。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両においては、三相の電線でインバータと回転機との間を繋いだワイヤハーネスが設けられており、そのインバータを介して二次電池等の電源からの電力が回転機に供給される。そのワイヤハーネスによる電気回路では、インバータで立ち上がりの急峻なサージ電圧が発生し、そのサージ電圧に伴うサージ電流が導電体としての電線を介して回転機に入力されてしまう虞がある。ここで、この種のワイヤハーネスにおいては、かかるサージ電流を低減させるためのサージ低減装置が設けられる。そのサージ低減装置とは、磁性体により環状に形成されたコアの貫通孔に電線等の導電体を挿通させたり、そのコアに電線等の導電体を巻き付けたりすることによって、その導電体に流れるサージ電流を低減させるものである。このサージ低減装置については、例えば、下記の特許文献1から3に開示されている。
特開2017−005921号公報 特開2017−076511号公報 特開2018−064428号公報
ところで、サージ低減装置には、車両等に搭載された場合、振動等の外部からの入力が作用する虞がある。よって、サージ低減装置においては、そのような外部入力からコアを保護する必要がある。
そこで、本発明は、コアの保護を図り得るサージ低減装置及びワイヤハーネスを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係るサージ低減装置は、環状の磁性体から成る磁性体コアを有し、かつ、一対の第1分割導電体及び第2分割導電体の組み合わせの挿通が可能な挿通孔を有する環状コアと、前記挿通孔の孔軸方向における一方から他方に向けて挿通させた前記第1分割導電体の一端に電気接続させ、かつ、前記挿通孔の孔軸方向における前記他方から前記一方に向けて挿通させた前記第2分割導電体の一端に電気接続させる導電性の電気接続部品と、前記環状コア、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせ並びに前記電気接続部品の収容が可能な絶縁性のハウジングと、前記環状コアと前記ハウジングとの間に介在させ且つ前記環状コア及び前記ハウジングよりも柔軟性を持たせた部材であり、前記環状コアを収容し且つ保持すると共に、前記ハウジングに保持させる絶縁性の収容部材と、を備えることを特徴としている。
ここで、前記収容部材は、弾性を有し且つ絶縁性を有する高分子材料を用いて成形されることが望ましい。
また、前記収容部材を前記ハウジングに保持させる保持構造を備え、前記保持構造は、前記収容部材に設けた被係合部と、前記ハウジングに設け、前記被係合部に係合させることで前記収容部材を保持する係合部と、を備えることが望ましい。
また、前記収容部材は、前記環状コアの外周面を同じ孔軸上で覆う環状に成形されることが望ましい。
また、前記収容部材を前記ハウジングに保持させる保持構造を備え、前記保持構造は、前記ハウジングと前記収容部材の内の一方に設けた凹部と、その内の他方に設け、前記凹部に嵌入させる凸部と、を備えることが望ましい。
また、前記収容部材は、前記環状コアが収容され且つ保持される収容室と、前記環状コアを前記収容室に挿入させる挿入口と、を有する箱状に成形されることが望ましい。
また、前記ハウジングは、前記収容部材が載せ置かれる載置壁体を有し、前記電気接続部品は、前記第1分割導電体の一端に電気接続させる第1電気接続部と、前記第2分割導電体の一端に電気接続させる第2電気接続部と、前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部を連結させると共に前記載置壁体に対して間隔を空けて対向配置させ、かつ、前記載置壁体との間で前記環状コア及び前記収容部材を挟持させる連結部と、を有し、前記載置壁体には、前記第1分割導電体の一端及び前記第1電気接続部を共締め固定させるための第1締結部材と、前記第2分割導電体の一端及び前記第2電気接続部を共締め固定させるための第2締結部材と、が設けられることが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係るワイヤハーネスは、一対の第1分割導電体及び第2分割導電体の組み合わせと、環状の磁性体から成る磁性体コアを有し、かつ、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせの挿通が可能な挿通孔を有する環状コアと、前記挿通孔の孔軸方向における一方から他方に向けて挿通させた前記第1分割導電体の一端に電気接続させ、かつ、前記挿通孔の孔軸方向における前記他方から前記一方に向けて挿通させた前記第2分割導電体の一端に電気接続させる導電性の電気接続部品と、前記環状コア、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせ並びに前記電気接続部品の収容が可能な絶縁性のハウジングと、前記環状コアと前記ハウジングとの間に介在させ且つ前記環状コア及び前記ハウジングよりも柔軟性を持たせた部材であり、前記環状コアを収容し且つ保持すると共に、前記ハウジングに保持させる絶縁性の収容部材と、を備えることを特徴としている。
本発明に係るサージ低減装置においては、環状コアとハウジングとの間に環状コア及びハウジングよりも柔軟性を持たせた収容部材を介在させ、その収容部材を介して環状コアをハウジングに保持させる。よって、このサージ低減装置においては、車両走行等に伴って振動等の外部入力が作用した際に、その収容部材が緩衝部材として機能して外部入力を吸収するので、その外部入力の環状コアへの伝達を抑えることができる。従って、本発明に係るサージ低減装置は、外部入力が作用しても、環状コアに対して過荷重が加わり難くなっているので、環状コアの保護が可能になり、この環状コアの耐久性を向上させることができる。また、本発明に係るワイヤハーネスは、そのサージ低減装置を備えるものであり、そのサージ低減装置が得られる効果を奏することができる。
図1は、実施形態のサージ低減装置及びワイヤハーネスを示す斜視図である。 図2は、実施形態のサージ低減装置及びワイヤハーネスを示す分解斜視図である。 図3は、実施形態のサージ低減装置の内部構造を示す上面図である。 図4は、実施形態のサージ低減装置の内部構造を示す分解斜視図である。 図5は、実施形態の環状コアを示す斜視図である。 図6は、実施形態の環状コアと収容部材とを示す斜視図である。 図7は、実施形態の電気接続部品を示す斜視図である。 図8は、実施形態のハウジング、第1嵌合体及び第2嵌合体を示す分解斜視図である。 図9は、実施形態のハウジングを示す上面図である。 図10は、実施形態のサージ低減装置を示す下面図である。 図11は、図3のX1−X1線断面図である。 図12は、変形例のサージ低減装置の内部構造を示す上面図である。 図13は、変形例のサージ低減装置の内部構造を示す分解斜視図である。 図14は、変形例の収容部材について説明する斜視図である。 図15は、変形例のハウジング、第1嵌合体及び第2嵌合体を示す分解斜視図である。 図16は、変形例のハウジングを示す上面図である。 図17は、変形例における別形態の収容部材と保持構造とについて説明する斜視図である。 図18は、変形例における別形態の収容部材について環状コアと共に示す分解斜視図である。
以下に、本発明に係るサージ低減装置及びワイヤハーネスの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係るサージ低減装置及びワイヤハーネスの実施形態の1つを図1から図11に基づいて説明する。
図1及び図2の符号1は、本実施形態のサージ低減装置を示す。また、図1及び図2の符号WHは、そのサージ低減装置1が設けられているワイヤハーネスを示す。
サージ低減装置1は、環状に形成され、その内方の貫通孔に一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせ(以下、必要に応じて「組み合わせ電線」と称する。)を挿通させる環状コア10と、その一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2を電気接続させる導電性の電気接続部品20と、その環状コア10及び電気接続部品20を収容させる絶縁性のハウジング30と、を備える(図1から図4)。更に、このサージ低減装置1は、環状コア10とハウジング30との間に介在させ且つ環状コア10及びハウジング30よりも柔軟性を持たせた部材であり、環状コア10を収容し且つ保持すると共に、ハウジング30に保持させる絶縁性の収容部材40を備える(図1から図4)。このサージ低減装置1においては、その環状コア10で一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2に流れるサージ電流を低減させる。
ここで例示するサージ低減装置1は、複数の環状コア10の取り付けが可能な形態のものとして構成する。これにより、このサージ低減装置1は、少なくとも1つの環状コア10を備えることができるので、低減対象となるサージ電流の周波数帯域に応じて、環状コア10を1つだけ備えるものとして構成することもできれば、複数の環状コア10を備えるものとして構成することもできる。例えば、このサージ低減装置1は、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が1つの場合、その周波数帯域に適応させた環状コア10を1つ又は複数備えることができる。一方、このサージ低減装置1は、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が複数の場合、その周波数帯域毎に適応させた環状コア10(第1から第3の環状コア10A,10B,10C)を各々備えることができる。
ここで、環状コア10とは、環状の磁性体から成る磁性体コア11を有するもののことである(図5)。この環状コア10は、その磁性体コア11のみを備えるものであってもよい。また、この環状コア10は、その磁性体コア11と、この磁性体コア11を内方の空間部に収める収容体12と、を備えるものであってもよい(図5)。磁性体コア11は、強磁性材料で環状に成形される。強磁性材料としては、フェライト等が用いられる。収容体12は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。この収容体12は、例えば、内方の空間部に収容体12を収めた上で互いに嵌合可能な複数の分割体として成形されたものであってもよく、収容体12に対してインサート成形されたものであってもよい。
この環状コア10は、内方に貫通孔を有している。その貫通孔は、一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせの挿通が可能な挿通孔10aとして利用される(図5)。ここで、この例示のワイヤハーネスWHは、サージ電流の低減対象となる一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを少なくとも1組備えている。換言するならば、この例示のワイヤハーネスWHは、その組み合わせ電線を複数組備える場合がある。そこで、挿通孔10aは、その組み合わせ電線を複数組挿通させることが可能な形状のものとして形成されている。よって、この挿通孔10aには、ワイヤハーネスWHにてサージ電流の低減対象となる組み合わせ電線が1組だけならば、その1組の組み合わせ電線が挿通させられ、ワイヤハーネスWHにてサージ電流の低減対象となる組み合わせ電線が複数組存在しているならば、その複数組の組み合わせ電線が挿通させられる。
第1分割導電体We1と第2分割導電体We2は、各々軸状に形成されており、その軸線を孔軸方向に沿わせて挿通孔10aに挿通させる。挿通孔10aにおいては、その一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2を孔軸方向に対する直交方向の内の載置壁体31に沿う方向に並べて挿通させる(図4)。その際、第1分割導電体We1は、その一端を挿通孔10aの孔軸方向における一方から他方に向けて挿通させる。また、第2分割導電体We2は、その一端を挿通孔10aの孔軸方向における他方から一方に向けて挿通させる。更に、この挿通孔10aにおいては、その一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを複数組挿通させる際に、それぞれの組み合わせを第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の配列方向に並べて挿通させる(図4)。よって、環状コア10は、その第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の配列方向を長手方向とする所謂レーストラック形状に形成されている(図5)。この環状コア10の外周面は、互いに間隔を空けて配置された半弧状の第1弧状壁面10b及び第2弧状壁面10cと、その第1弧状壁面10b及び第2弧状壁面10cを長手方向で繋ぐ第1連結壁面10d及び第2連結壁面10eと、を有している(図5及び図6)。その第1連結壁面10d及び第2連結壁面10eは、孔軸方向に平行な平面状に形成されている。
電気接続部品20は、金属等の導電性材料で成形される。この例示の電気接続部品20は、金属板を母材にしてプレス成形された所謂バスバとして用意されている。この電気接続部品20は、第1分割導電体We1の一端に電気接続させ、かつ、第2分割導電体We2の一端に電気接続させることによって、その第1分割導電体We1と第2分割導電体We2とを電気接続させる。この例示のサージ低減装置1においては、一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせ毎に電気接続部品20が設けられている。
ここで示す電気接続部品20は、第1分割導電体We1の一端に電気接続させる第1電気接続部21と、第2分割導電体We2の一端に電気接続させる第2電気接続部22と、第1電気接続部21及び第2電気接続部22を連結させる連結部23と、を有する(図7)。この電気接続部品20においては、第1電気接続部21を第1分割導電体We1の一端と共にハウジング30における後述する載置壁体31に固定し、かつ、第2電気接続部22を第2分割導電体We2の一端と共にその載置壁体31に固定する。連結部23は、載置壁体31に対して間隔を空けて対向配置させ、かつ、その載置壁体31との間で環状コア10及び収容部材40を挟持させるものとして形成される。また、この連結部23は、複数の環状コア10を孔軸方向で跨がせることが可能な形状に形成される。
ハウジング30は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。このハウジング30は、環状コア10、一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせ並びに電気接続部品20の収容が可能な形状のものとして成形される。この例示のハウジング30は、孔軸方向に並べた複数の環状コア10の収容が可能で、かつ、複数の環状コア10のそれぞれの挿通孔10aに挿通させた一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを複数組収容可能で、かつ、複数の電気接続部品20の収容が可能な形状のものとして成形されている。このハウジング30においては、一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2を各々挿通孔10a内での配列方向に沿って並べたまま互いに逆向きで外方に引き出させる。また、このハウジング30においては、組み合わせ電線を複数組収容する場合、そのそれぞれの組み合わせ電線における第1分割導電体We1と第2分割導電体We2を各々挿通孔10a内での配列方向に沿って並べたまま外方に引き出させる。また、このハウジング30においては、複数の電気接続部品20を収容する場合、それぞれの電気接続部品20を第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の配列方向に並べて収容させる。このハウジング30においては、箱状に成形された内方の空間が収容室30aとなり(図1から図3)、その収容室30aに環状コア10と第1分割導電体We1と第2分割導電体We2と電気接続部品20とが収容される。
このハウジング30は、収容部材40が載せ置かれる載置壁体31を有している(図8及び図9)。この例示の載置壁体31は、矩形の平板状に形成されている。
このハウジング30は、その載置壁体31の4つの辺部から各々立設させた第1から第4の側壁体32−35を有している(図8及び図9)。第1側壁体32と第2側壁体33は、矩形の平板状に形成され、かつ、互いに間隔を空けて対向配置されている。また、第3側壁体34と第4側壁体35は、方体状に形成され、かつ、互いに間隔を空けて対向配置されている。
ここで、このハウジング30においては、環状コア10が、孔軸方向における一端を第3側壁体34に対向配置させ、かつ、孔軸方向における他端を第4側壁体35に対向配置させた状態で収容される。そして、このハウジング30においては、収容室30aに収容された環状コア10の孔軸方向に第1分割導電体We1と第2分割導電体We2の電線引出方向を合わせる。よって、このハウジング30においては、収容室30a内の第1分割導電体We1を第3側壁体34側から外方に引き出させ、収容室30a内の第2分割導電体We2を第4側壁体35側から外方に引き出させる。
そこで、その第3側壁体34と第4側壁体35は、載置壁体31からの突出量を第1側壁体32及び第2側壁体33よりも少なくしている。そして、第3側壁体34の突出方向側の端部には、収容室30a内の第1分割導電体We1を外方に引き出させるための第1分割導電体We1毎の引出口34aが形成されている(図8及び図9)。その引出口34aは、第3側壁体34の突出方向側の端面から第1分割導電体We1を差し込ませる形状のものであり、その第1分割導電体We1の軸線に対する直交断面が半割されたが如き形状に形成されている。また、第4側壁体35の突出方向側の端部には、収容室30a内の第2分割導電体We2を外方に引き出させるための第2分割導電体We2毎の引出口35aが形成されている(図8及び図9)。その引出口35aは、第4側壁体35の突出方向側の端面から第2分割導電体We2を差し込ませる形状のものであり、その第2分割導電体We2の軸線に対する直交断面が半割されたが如き形状に形成されている。
更に、このハウジング30には、第1側壁体32及び第2側壁体33と第3側壁体34との間の突出量の差でできた空間部を埋める第1嵌合体38と、第1側壁体32及び第2側壁体33と第4側壁体35との間の突出量の差でできた空間部を埋める第2嵌合体39と、が取り付けられる(図1から図4及び図8)。その第1嵌合体38と第2嵌合体39は、合成樹脂等の絶縁性材料で方体状に成形される。第1嵌合体38には、収容室30a内の第1分割導電体We1を外方に引き出させるための第1分割導電体We1毎の引出口38aが形成されている(図8)。その引出口38aは、第1嵌合体38における第3側壁体34の突出方向側の端面との当接面から第1分割導電体We1を差し込ませる形状のものであり、その第1分割導電体We1の軸線に対する直交断面が半割されたが如き形状に形成されている。つまり、第1分割導電体We1は、第3側壁体34の引出口34aと第1嵌合体38の引出口38aとで挟み込まれた形で収容室30aの外に引き出される。また、第2嵌合体39には、収容室30a内の第2分割導電体We2を外方に引き出させるための第2分割導電体We2毎の引出口39aが形成されている(図8)。その引出口39aは、第2嵌合体39における第4側壁体35の突出方向側の端面との当接面から第2分割導電体We2を差し込ませる形状のものであり、その第2分割導電体We2の軸線に対する直交断面が半割されたが如き形状に形成されている。つまり、第2分割導電体We2は、第4側壁体35の引出口35aと第2嵌合体39の引出口39aとで挟み込まれた形で収容室30aの外に引き出される。
このハウジング30においては、載置壁体31と第1から第4の側壁体32−35と第1嵌合体38と第2嵌合体39とで囲まれた空間が収容室30aとして利用される。この例示の収容室30aには、最大で3つの環状コア10(第1から第3の環状コア10A,10B,10C)と、最大で3つの電気接続部品20と、最大で3組の一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせと、が収容される。
収容部材40は、環状コア10及びハウジング30よりも柔軟性を持たせると共に、絶縁性を持たせるべく、弾性を有し且つ絶縁性を有する高分子材料(例えば、天然ゴムや合成ゴム等のゴム材料)を用いて成形される。ここで示す収容部材40は、環状コア10の外周面を同じ孔軸上で覆う環状に成形されている。この収容部材40は、環状コア10とは別に成形された別部材で且つその環状コア10を内方の貫通孔40aに嵌入固定させるものであってもよく、その環状コア10の外周面に対してインサート成形されたものであってもよい。この収容部材40の外周面は、互いに間隔を空けて配置された半弧状の第1弧状壁面40b及び第2弧状壁面40cと、その第1弧状壁面40b及び第2弧状壁面40cを長手方向で繋ぐ第1連結壁面40d及び第2連結壁面40eと、を有している(図6)。その第1連結壁面40d及び第2連結壁面40eは、孔軸方向に平行な平面状に形成されている。この収容部材40は、環状コア10毎に設ける。
このサージ低減装置1は、収容部材40をハウジング30に保持させる保持構造50を備える(図4、図6及び図8から図11)。その保持構造50は、収容部材40毎に設ける。このサージ低減装置1は、設置対象として選ばれた1つ又は複数の環状コア10の収容部材40をハウジング30に保持させることが可能なものであって、最大で3つの環状コア10の収容部材40をハウジング30に保持させることができるものとして保持構造50を構成している。よって、この例示のサージ低減装置1は、保持構造50を3箇所に備えている。
この保持構造50は、収容部材40に設けた被係合部51と、ハウジング30に設け、その被係合部51に係合させることで収容部材40を保持する係合部52と、を備える(図10及び図11)。この保持構造50においては、対となる被係合部51と係合部52の組み合わせを少なくとも1組設ける。ここでは、その一対の被係合部51と係合部52の組み合わせを1組備えている。
その被係合部51と係合部52は、その内の一方が突起部として形成され、その内の他方が突起部を嵌入接続させる貫通孔部又は溝部として形成される。この例示では、被係合部51を突起部として形成し(図6及び図11)、係合部52を貫通孔部として形成している(図8、図9及び図11)。
この例示の被係合部51は、収容部材40における第1連結壁面40dの中央部分から突出させている(図6)。この被係合部51は、第1連結壁面40dから突出させた矩形の平板状の片部51aと、その片部51aにおける突出方向側の端部から片部51aの平面に対する直交方向に突出させた係止部51bと、を有する。係止部51bは、その直交方向における双方に向けて片部51aの平面よりも突出させている。係合部52は、載置壁体31に形成された貫通孔であり、被係合部51の係止部51bを挿通させた上で、この係止部51bを載置壁体31の外壁面に係止させる(図10及び図11)。この例示では、載置壁体31の外壁面に対して係合部52毎の凹部31aが形成されており、その凹部31aの中に被係合部51が収まり、かつ、その被係合部51が凹部31aの底面に係止されるように構成している(図10及び図11)。
保持構造50は、このような一対の被係合部51と係合部52の組み合わせによるものだけで構成されていてもよい。但し、この例示の保持構造50は、更に、載置壁体31から立設させ、環状コア10を四方から各々係止する第1から第4の壁部53−56を備える(図8及び図9)。
この保持構造50においては、ハウジング30に対する環状コア10及び収容部材40の孔軸方向への相対移動を抑制させるべく、その収容部材40を第1壁部53と第2壁部54とによって孔軸方向で挟み込ませる。よって、第1壁部53は、環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における一端を孔軸方向で係止させる壁部として形成する。これに対して、第2壁部54は、環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における他端を孔軸方向で係止させる壁部として形成する。その第1壁部53と第2壁部54は、互いの電線引出方向における間隔を環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における最大の幅と同等の大きさとし、その間に嵌入させた環状コア10及び収容部材40を挟持させることによって、保持構造50からの環状コア10及び収容部材40の脱離が抑制されるように形成する。
また、この保持構造50においては、ハウジング30に対しての環状コア10の孔軸方向に対する直交方向で且つ載置壁体31に沿う方向に向けた相対移動(つまり、第1弧状壁面10bと第2弧状壁面10cとを繋ぐ方向でのハウジング30に対する環状コア10の相対移動)を抑制させるべく、収容部材40の第1弧状壁面40bと第2弧状壁面40cを第3壁部55と第4壁部56とで挟み込ませる。よって、第3壁部55は、収容部材40の第1弧状壁面40bを孔軸方向に対する直交方向の内の載置壁体31に沿う方向で係止させる壁部として形成する。これに対して、第4壁部56は、収容部材40の第2弧状壁面40cを孔軸方向に対する直交方向の内の載置壁体31に沿う方向で係止させる壁部として形成する。その第3壁部55と第4壁部56は、互いの間隔を収容部材40における第1弧状壁面40b及び第2弧状壁面40cの最大の間隔と同等の大きさとし、その間に嵌入させた環状コア10及び収容部材40を挟持させることによって、保持構造50からの環状コア10及び収容部材40の脱離が抑制されるように形成する。
ここで、この例示のハウジング30は、載置壁体31から立設させた第1から第4の仕切り壁36A−36Dを有している(図8、図9及び図11)。その第1から第4の仕切り壁36A−36Dは、電線引出方向で互いに間隔を空けて対向配置させた壁体であり、各々矩形の平板状に形成されている。このハウジング30においては、第1仕切り壁36Aと第2仕切り壁36Bとの間で第3側壁体34側の環状コア10及び収容部材40を挟み込んで係止させ、第2仕切り壁36Bと第3仕切り壁36Cとの間で真ん中の環状コア10及び収容部材40を挟み込んで係止させ、第3仕切り壁36Cと第4仕切り壁36Dとの間で第4側壁体35側の環状コア10及び収容部材40を挟み込んで係止させる。つまり、第1仕切り壁36Aは、第3側壁体34側に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における一端を係止させる第1壁部53として利用される。また、第2仕切り壁36Bは、第3側壁体34側に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における他端を係止させる第2壁部54として利用され、かつ、真ん中に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における一端を係止させる第1壁部53として利用される。また、第3仕切り壁36Cは、真ん中に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における他端を係止させる第2壁部54として利用され、かつ、第4側壁体35側に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における一端を係止させる第1壁部53として利用される。また、第4仕切り壁36Dは、第4側壁体35側に収容される環状コア10及び収容部材40の孔軸方向における他端を係止させる第2壁部54として利用される。
ここで、この例示のハウジング30においては、複数の環状コア10に対応させたそれぞれの第3壁部55として第1側壁体32を利用し、かつ、複数の環状コア10に対応させたそれぞれの第4壁部56として第2側壁体33を利用している(図8及び図9)。
ここでは、第1から第4の壁部53−56として、載置壁体31から立設させた第1から第4の仕切り壁36A−36Dと第1側壁体32と第2側壁体33とを利用している。但し、ハウジング30においては、載置壁体31の内壁面側に環状コア10毎の方体状の凹部を形成し、その凹部のそれぞれの側壁面を第1から第4の壁部53−56として利用してもよい。
載置壁体31には、第1分割導電体We1の一端及び電気接続部品20の第1電気接続部21を共締め固定させるための第1締結部材61と、第2分割導電体We2の一端及び電気接続部品20の第2電気接続部22を共締め固定させるための第2締結部材62と、が設けられている(図4、図8及び図9)。よって、このサージ低減装置1は、その第1締結部材61と対になる第3締結部材63と、その第2締結部材62と対になる第4締結部材64と、を備えている。この例示の載置壁体31には、その第1締結部材61と第2締結部材62とが電気接続部品20毎に設けられている。
その第1締結部材61及び第2締結部材62としては、ナットなどの雌螺子部材又はボルト等の雄螺子部材が利用される。この例示の第1締結部材61及び第2締結部材62は、その双方に同じ形状の雌螺子部材を用いており、載置壁体31に嵌入固定されている。よって、第3締結部材63及び第4締結部材64には、その双方に同じ形状の雄螺子部材が用いられる。
ここで、電気接続部品20においては、第1電気接続部21と第2電気接続部22とが各々片体状に形成されている。そして、その第1電気接続部21には、第3締結部材63の雄螺子部を挿通させるための貫通孔21aが形成されている(図7)。また、第2電気接続部22には、第4締結部材64の雄螺子部を挿通させるための貫通孔22aが形成されている(図7)。
更に、このサージ低減装置1においては、第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2として電線が用いられている。その第1分割導電体We1の一端と第2分割導電体We2の一端には、各々、丸型端子65が物理的且つ電気的に接続されている。
対となる第1分割導電体We1と第2分割導電体We2は、第1締結部材61と第3締結部材63で第1電気接続部21と第1分割導電体We1の一端の丸型端子65を共締め固定し、かつ、第2締結部材62と第4締結部材64で第2電気接続部22と第2分割導電体We2の一端の丸型端子65を共締め固定することによって、互いに電気接続される。
このサージ低減装置1においては、電気接続部品20がハウジング30に固定されることによって、その電気接続部品20の連結部23が収容部材40の第2連結壁面40eに対向配置される。そこで、その連結部23は、電気接続部品20がハウジング30に固定されているときに、先に示したように、載置壁体31との間で環状コア10及び収容部材40を挟持させるものとして形成する。
本実施形態のハウジング30においては、第1側壁体32と第2側壁体33と第1嵌合体38と第2嵌合体39とで矩形の開口が形成される。このハウジング30は、その開口を塞ぐ蓋体が取り付けられるものであってもよい。この例示のハウジング30は、そのような蓋体が取り付けられるものではない。但し、この例示のハウジング30は、第1シールドシェル71及び第2シールドシェル72に囲われることによって、その開口が塞がれる(図1及び図2)。
第1シールドシェル71と第2シールドシェル72は、互いに組み付けられることによって、内方に空間部を形成する。ハウジング30は、その空間部に収容される。第1シールドシェル71と第2シールドシェル72は、ハウジング30の収容室30aへのノイズの侵入を抑制させるべく設けられた部品であり、金属等の導電性材料で成形されている。
以上示したサージ低減装置1においては、環状コア10とハウジング30との間に環状コア10及びハウジング30よりも柔軟性を持たせた収容部材40を介在させ、その収容部材40を介して環状コア10をハウジング30に保持させる。よって、このサージ低減装置1においては、車両走行等に伴って振動等の外部入力が作用した際に、その収容部材40が緩衝部材として機能して外部入力を吸収するので、その外部入力の環状コア10への伝達を抑えることができる。例えば、このサージ低減装置1においては、ハウジング30に作用する外部入力が収容部材40で吸収されるので、その外部入力の環状コア10への伝達が抑制される。従って、本実施形態のサージ低減装置1は、外部入力が作用しても、環状コア10に対して過荷重が加わり難くなっているので、環状コア10の保護が可能になり、この環状コア10の耐久性を向上させることができる。特に、この例示のサージ低減装置1においては、弾性を有するゴム材料等の高分子材料で収容部材40が成形されており、その収容部材40の緩衝部材としての機能を高めることができるので、環状コア10を適切に保護することができる。
更に、本実施形態のサージ低減装置1においては、電気接続部品20の連結部23とハウジング30の載置壁体31との間に、環状コア10と収容部材40とを挟持させている。よって、このサージ低減装置1においては、外部入力が作用した際に、電気接続部品20やハウジング30に対する環状コア10や収容部材40のがたつきが抑えられる。また、このサージ低減装置1においては、収容部材40が環状コア10とは別部品の場合、外部入力が作用した際に、その収容部材40に対する環状コア10のがたつきが抑えられる。従って、本実施形態のサージ低減装置1は、この点からも環状コア10の保護が可能になっており、かつ、これらの部品間での打音の発生を抑えることができる。特に、この例示のサージ低減装置1においては、収容部材40が柔軟性を有するものとして成形されているので、連結部23と載置壁体31との間で発生させる挟持力の設定を容易に行うことができ、環状コア10への過大な挟持力の印加を抑えることができる。これ故に、本実施形態のサージ低減装置1は、環状コア10の保護機能を高めることができる。
ここで、環状コアを成すフェライトは、磁性を持つセラミックスであり、脆性が大きいので衝撃に弱い。このため、一般に、サージ低減装置においては、ポッティング剤を注入して、環状コアとハウジングとの間のがたつきを抑える。しかしながら、このサージ低減装置1においては、ハウジング30等の周辺部品に対する環状コア10のがたつきが抑えられているので、ポッティング剤の注入が不要になる。よって、このサージ低減装置1は、ポッティング剤を注入せずとも、環状コア10を保護することができる。また、このサージ低減装置1は、ポッティング剤で固められていないので、それぞれの構成部品間の分解作業を容易に実施でき、メンテナンス性に優れたものとなる。
また更に、本実施形態のサージ低減装置1においては、低減対象となるサージ電流の周波数帯域に応じて、それぞれの保持構造50の内の少なくとも1つを利用した環状コア10の保持が可能になっている。例えば、このサージ低減装置1は、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が1つの場合、その周波数帯域に適応させた第1環状コア10Aを3つの保持構造50の内の何れか1つを利用してハウジング30に保持させることによって、そのサージ電流の低減を図ることができる。また、このサージ低減装置1は、例えば、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が低周波と中周波と高周波の3つの場合、その3つの周波数帯域に適応させた第1から第3の環状コア10A,10B,10Cを3つの保持構造50を利用してハウジング30に1つずつ保持させることによって、そのそれぞれの周波数帯域のサージ電流の低減を図ることができる。このように、本実施形態のサージ低減装置1は、環状コア10を1つ又は複数搭載することができるので、1つの周波数帯域のサージ電流だけでなく、複数の周波数帯域のサージ電流についても低減させることができる。
また更に、このサージ低減装置1は、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が1つの場合、例えば、その周波数帯域に適応させた2つの第1環状コア10Aを3つの保持構造50の内の2つを利用してハウジング30に1つずつ保持させることによっても、また、その周波数帯域に適応させた3つの第1環状コア10Aを3つの保持構造50を利用してハウジング30に1つずつ保持させることによっても、そのサージ電流の低減を図ることができる。そして、この場合には、第1環状コア10Aを1つしか備えない場合と比較して、そのサージ電流の低減効果を向上させることができる。
本実施形態のサージ低減装置1は、これらの環状コア10の数量や対応周波数帯域を変更するに際して、その仕様違いの形態の間で電気接続部品20やハウジング30や別部品の場合の収容部材40を流用することができる。よって、このサージ低減装置1は、電気接続部品20やハウジング30や別部品の場合の収容部材40の共用化を図りつつ、低減対象となるサージ電流の周波数帯域に応じて、1つ又は複数の周波数帯域のサージ電流を低減させることができる。また、このサージ低減装置1は、その電気接続部品20やハウジング30や別部品の場合の収容部材40の共用化に伴い、部品管理が容易になり、延いては原価の低減を図ることができる。
また更に、このサージ低減装置1は、第1分割導電体We1や第2分割導電体We2を環状コア10の挿通孔10aに挿通させるだけで、従来のように環状コアに電線を巻回させる必要がない。よって、本実施形態のサージ低減装置1は、そのような電線の巻回作業を省略させることができるので、組付け作業性の向上が可能になる。
本実施形態のワイヤハーネスWHは、そのサージ低減装置1と少なくとも1組の一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを備えるものであり、そのサージ低減装置1が得られる効果を奏することができる。
[変形例]
図12及び図13の符号2は、本変形例のサージ低減装置を示す。本変形例では、そのサージ低減装置2と少なくとも1組の一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを備えるものがワイヤハーネスWHとなる。
本変形例のサージ低減装置2は、前述した実施形態のサージ低減装置1において、収容部材40を下記の収容部材140に変更したものである(図12及び図13)。そして、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1において、その収容部材140への変更に伴い、ハウジング30と保持構造50を各々下記のハウジング130と保持構造150に置き換えたものである(図12及び図13)。そこで、以下の説明においては、実施形態のサージ低減装置1と同じ部品や同等の機能を為す部位等について、便宜上、そのサージ低減装置1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本変形例の収容部材140は、実施形態の収容部材40と同じように、環状コア10とハウジング130との間に介在させ且つ環状コア10及びハウジング130よりも柔軟性を持たせた絶縁性の部材であり、その環状コア10を収容し且つ保持すると共に、そのハウジング130に保持させる。この収容部材140は、弾性を有し且つ絶縁性を有する高分子材料(例えば、天然ゴムや合成ゴム等のゴム材料)を用いて成形される。この収容部材140は、環状コア10毎に設ける。
本変形例の収容部材140は、環状コア10とは別に成形された別部材であり、環状コア10が収容され且つ保持される収容室140aと、その環状コア10を収容室140aに挿入させる挿入口140bと、を有する箱状に成形されている(図14)。ここで示す収容部材140は、矩形で且つ平板状に形成された底壁体141と、この底壁体141の4つの辺部から各々立設させた第1から第4の側壁体142−145と、を有している。第1から第4の側壁体142−145は、矩形で且つ平板状に形成されている。この収容部材140においては、底壁体141と第1から第4の側壁体142−145とで囲まれた空間が収容室140aとして利用される。また、この収容部材140においては、第1から第4の側壁体142−145によって形成される矩形の開口が挿入口140bとして利用される。
収容室140aにおいては、収容部材140に対しての環状コア10の孔軸方向に対する直交方向で且つ底壁体141に沿う方向に向けた相対移動(つまり、第1弧状壁面10bと第2弧状壁面10cとを繋ぐ方向での収容部材140に対する環状コア10の相対移動)を抑制させるべく、環状コア10の第1弧状壁面10bと第2弧状壁面10cを第1側壁体142と第2側壁体143とで挟み込ませる。よって、第1側壁体142は、環状コア10の第1弧状壁面10bを孔軸方向に対する直交方向の内の底壁体141に沿う方向で係止させる壁体として形成する。これに対して、第2側壁体143は、環状コア10の第2弧状壁面10cを孔軸方向に対する直交方向の内の底壁体141に沿う方向で係止させる壁体として形成する。その第1側壁体142と第4側壁体145は、互いの間隔を環状コア10における第1弧状壁面10b及び第2弧状壁面10cの最大の間隔と同等の大きさとし、その間に嵌入させた環状コア10を挟持させることによって、収容室140aからの環状コア10の脱離が抑制されるように形成する。
また、この収容室140aにおいては、収容部材140に対する環状コア10の孔軸方向への相対移動を抑制させるべく、その環状コア10を第3側壁体144と第4側壁体145とによって孔軸方向で挟み込ませる。よって、第3側壁体144は、環状コア10の孔軸方向における一端を孔軸方向で係止させる壁体として形成する。これに対して、第4側壁体145は、環状コア10の孔軸方向における他端を孔軸方向で係止させる壁体として形成する。その第3側壁体144と第4側壁体145は、互いの電線引出方向における間隔を環状コア10の孔軸方向における幅と同等の大きさとし、その間に嵌入させた環状コア10を挟持させることによって、収容室140aからの環状コア10の脱離が抑制されるように形成する。
本変形例のハウジング130は、実施形態のハウジング30と同じように、合成樹脂等の絶縁性材料で成形される。このハウジング130は、後述する保持構造150に関わる部位を除き、実施形態のハウジング30と同等の形状に形成されている。よって、このハウジング130は、実施形態のハウジング30と同じように収容部材140が載せ置かれる載置壁体131と、その矩形で且つ平板状の載置壁体131の4つの辺部から各々立設させた第1から第4の側壁体132−135と、を有している(図15及び図16)。そして、このハウジング130には、実施形態のハウジング30と同じように、第1側壁体132及び第2側壁体133と第3側壁体134との間の突出量の差でできた空間部を埋める第1嵌合体38と、第1側壁体132及び第2側壁体133と第4側壁体135との間の突出量の差でできた空間部を埋める第2嵌合体39と、が取り付けられる。よって、このハウジング130においては、収容室130a(図12)内の第1分割導電体We1を第1嵌合体38の引出口38aと相俟って外方に引き出させるための第1分割導電体We1毎の引出口134aが第3側壁体134に形成され、かつ、収容室130a内の第2分割導電体We2を第2嵌合体39の引出口39aと相俟って外方に引き出させるための第2分割導電体We2毎の引出口135aが第4側壁体135に形成されている(図15及び図16)。このハウジング130においては、載置壁体131と第1から第4の側壁体132−135と第1嵌合体38と第2嵌合体39とで囲まれた空間が収容室130aとして利用される。
本変形例のハウジング130には、環状コア10を収容部材140と共に収容させる収容室130bが形成されている(図15及び図16)。その収容室130bは、載置壁体131に形成される。この収容室130bは、収容部材140毎に形成されたものであってもよく、複数の収容部材140を収容させる1つの部屋として形成されたものであってもよい。この例示の収容室130bは、全ての収容部材140を収容させる1つの部屋として方体状に形成されている。
この収容室130bにおいては、それぞれの環状コア10を孔軸方向に並べて収容室130aに収容させるべく、それぞれの収容部材140がその孔軸方向に並べて収容される。そして、この収容室130bにおいては、保持構造150を用いて収容部材140がハウジング130に保持される。
この収容室130bは、第1側壁体132側に配置された矩形の第1壁部130bと、第2側壁体133側に配置された矩形の第2壁部130bと、第3側壁体134側に配置された矩形の第3壁部130bと、第4側壁体135側に配置された矩形の第4壁部130bと、を有する(図15及び図16)。この収容室130bにおいては、それぞれの収容部材140が収容されているときに、それぞれの収容部材140の第1側壁体142を第1壁部130bに対向配置させ、かつ、それぞれの収容部材140の第2側壁体143を第2壁部130bに対向配置させる。また、この収容室130bにおいては、それぞれの収容部材140が収容されているときに、第3側壁体134側の収容部材140の第3側壁体144を第3壁部130bに対向配置させ、かつ、第4側壁体135側の収容部材140の第4側壁体145を第4壁部130bに対向配置させる。更に、この収容室130bは、収容部材140が載せ置かれる矩形の底壁部130bを有する(図15及び図16)。その底壁部130bには、収容部材140の底壁体141が載せ置かれる。
本変形例の保持構造150は、実施形態の保持構造50と同じように、収容部材140をハウジング130に保持させるためのものである。この保持構造150は、設置対象として選ばれた1つ又は複数の環状コア10の収容部材140をハウジング130に保持させることが可能なものであって、最大で3つの環状コア10の収容部材140をハウジング130に保持させることができるものとして構成している。
この保持構造150は、ハウジングと収容部材140の内の一方に設けた凹部151と、その内の他方に設け、その凹部151に嵌入させる凸部152と、を備える(図12及び図13)。この保持構造150は、その一対の凹部151と凸部152を互いに嵌め合わせることによって、収容部材140のハウジング130からの脱離が抑制されるように、この収容部材140をハウジング130の収容室130bに保持させる。この保持構造150は、その一対の凹部151と凸部152の組み合わせを収容部材140毎に少なくとも1組ずつ備えている。この例示では、ハウジング130に凹部151が形成され、かつ、収容部材140に凸部152が形成されている。
この例示では、ハウジング130における収容室130bの第1壁部130bと第2壁部130bとに各々凹部151が形成され(図15及び図16)、かつ、収容部材140の第1側壁体142と第2側壁体143とに各々凸部152が形成されている(図14)。第1壁部130bには、収容部材140の孔軸方向(つまり、収容室130bにおけるそれぞれの収容部材140の配列方向)に沿い、かつ、少なくとも収容室130b内のそれぞれの収容部材140の第1側壁体142に対向配置される部分に亘って、断面三角形の山と谷が交互に形成されている。また、第2壁部130bには、その収容部材140の孔軸方向に沿い、かつ、少なくとも収容室130b内のそれぞれの収容部材140の第2側壁体143に対向配置される部分に亘って、断面三角形の山と谷が交互に形成されている。第1壁部130bと第2壁部130bにおいては、その谷の部分が凹部151として利用される。第1側壁体142と第2側壁体143には、各々、収容部材140の孔軸方向に沿って、断面三角形の山と谷が交互に形成されている。この第1側壁体142と第2側壁体143においては、その山の部分が凸部152として利用される。ここで、これらの断面三角形とは、収容室130bと収容部材140との間の挿抜方向に対する直交断面の断面形状のことを示している。
この保持構造150においては、収容部材140を収容室130bに収容していくことによって、収容部材140における第1側壁体142の凸部152がハウジング130における第1壁部130bの凹部151に嵌入されていき、かつ、収容部材140における第2側壁体143の凸部152がハウジング130における第2壁部130bの凹部151に嵌入されていく。よって、収容部材140は、この保持構造150によって、底壁部130bや底壁体141の平面方向に沿ったハウジング130に対する相対移動が抑制される。また、電気接続部品20の連結部23は、実施形態と同じように、電気接続部品20がハウジング130に固定されているときに、載置壁体131との間で環状コア10及び収容部材140を挟持させるものとして形成する。よって、収容部材140は、ハウジング130に対する収容室130bからの脱離方向への相対移動についても抑制される。
以上示した本変形例のサージ低減装置2においては、実施形態のサージ低減装置1と同じように、収容部材140が緩衝部材として機能して外部入力を吸収するので、その外部入力の環状コア10への伝達を抑えることができる。従って、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、環状コア10の保護が可能になり、この環状コア10の耐久性を向上させることができる。特に、この例示のサージ低減装置2においては、弾性を有するゴム材料等の高分子材料で収容部材140が成形されており、その収容部材140の緩衝部材としての機能を高めることができるので、環状コア10を適切に保護することができる。
更に、本変形例のサージ低減装置2においては、実施形態のサージ低減装置1と同じように、電気接続部品20の連結部23とハウジング130の載置壁体131との間に、環状コア10と収容部材140とを挟持させているので、外部入力が作用した際に、電気接続部品20やハウジング130に対する環状コア10や収容部材140のがたつきが抑えられ、かつ、収容部材140に対する環状コア10のがたつきが抑えられる。従って、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、この点からも環状コア10の保護が可能になっており、かつ、これらの部品間での打音の発生を抑えることができる。特に、この例示のサージ低減装置2においては、収容部材140が柔軟性を有するものとして成形されているので、連結部23と載置壁体131との間で発生させる挟持力の設定を容易に行うことができ、環状コア10への過大な挟持力の印加を抑えることができる。これ故に、本変形例のサージ低減装置2は、環状コア10の保護機能を高めることができる。また、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、ポッティング剤を注入せずとも、環状コア10を保護することができるので、それぞれの構成部品間の分解作業を容易に実施でき、メンテナンス性に優れたものとなる。
また更に、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、環状コア10を1つ又は複数搭載することができるので、1つの周波数帯域のサージ電流だけでなく、複数の周波数帯域のサージ電流についても低減させることができる。
また更に、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、低減対象となるサージ電流の周波数帯域が1つの場合、例えば、その周波数帯域に適応させた2つの第1環状コア10Aをそれぞれの収容部材140と共にハウジング130に1つずつ保持させることもできれば、その周波数帯域に適応させた3つの第1環状コア10Aをそれぞれの収容部材140と共にハウジング130に1つずつ保持させることもできる。よって、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、サージ電流の低減効果を向上させることができる。
本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、これらの環状コア10の数量や対応周波数帯域を変更するに際して、その仕様違いの形態の間で電気接続部品20やハウジング130や収容部材140を流用することができる。よって、このサージ低減装置2は、電気接続部品20やハウジング130や収容部材140の共用化を図りつつ、低減対象となるサージ電流の周波数帯域に応じて、1つ又は複数の周波数帯域のサージ電流を低減させることができる。また、このサージ低減装置2は、その電気接続部品20やハウジング130や収容部材140の共用化に伴い、部品管理が容易になり、延いては原価の低減を図ることができる。
また更に、本変形例のサージ低減装置2は、実施形態のサージ低減装置1と同じように、第1分割導電体We1や第2分割導電体We2を環状コア10の挿通孔10aに挿通させるだけで、従来のように環状コアに電線を巻回させる必要がない。よって、本変形例のサージ低減装置2は、そのような電線の巻回作業を省略させることができるので、組付け作業性の向上が可能になる。
本変形例のワイヤハーネスWHは、そのサージ低減装置2と少なくとも1組の一対の第1分割導電体We1及び第2分割導電体We2の組み合わせを備えるものであり、そのサージ低減装置2が得られる効果を奏することができる。
ところで、ここまでは、環状コア10毎に収容部材140を設けるものとして説明をしてきた。しかしながら、本変形例のサージ低減装置2においては、複数の環状コア10を収容し且つ保持するものとして形成された収容部材240を用いてもよい(図17及び図18)。その収容部材240は、先の収容部材140と同じように、環状コア10とハウジング130との間に介在させ且つ環状コア10及びハウジング130よりも柔軟性を持たせた絶縁性の部材であり、その環状コア10を収容し且つ保持すると共に、そのハウジング130に保持させる。この収容部材240は、弾性を有し且つ絶縁性を有する高分子材料(例えば、天然ゴムや合成ゴム等のゴム材料)を用いて成形される。
ここで示す収容部材240は、配列方向に並べられた先の複数の収容部材140が1つに纏められたが如き形状のものに相当する。よって、この収容部材240は、環状コア10が収容され且つ保持される環状コア10毎の収容室240aと、その環状コア10を収容室240aに挿入させる環状コア10毎の挿入口240bと、を有する箱状に成形されている(図17)。
この収容部材240は、矩形で且つ平板状に形成された底壁体241と、この底壁体241の4つの辺部から各々立設させた第1から第4の側壁体242−245と、を有している(図17及び図18)。第1から第4の側壁体242−245は、矩形で且つ平板状に形成されている。更に、この収容部材240は、底壁体241から立設させ、かつ、第3側壁体244に間隔を空けて対向配置させた第1仕切り壁体246と、底壁体241から立設させ、かつ、第4側壁体245と第1仕切り壁体246とに各々間隔を空けて対向配置させた第2仕切り壁体247と、を有している(図17及び図18)。第1仕切り壁体246と第2仕切り壁体247は、矩形で且つ平板状に形成されている。また、この第1仕切り壁体246と第2仕切り壁体247は、第1側壁体242と第2側壁体243とを繋ぐものであってもよく、第1側壁体242と第2側壁体243から切り離されたものであってもよい。この例示の第1仕切り壁体246と第2仕切り壁体247は、第1側壁体242と第2側壁体243とを繋いでいる。
この収容部材240においては、底壁体241と第1側壁体242と第2側壁体243と第3側壁体244と第1仕切り壁体246とで囲まれた空間が第1環状コア10Aの収容室240aとして利用される(図18)。また、この収容部材240においては、底壁体241と第1側壁体242と第2側壁体243と第1仕切り壁体246と第2仕切り壁体247とで囲まれた空間が第2環状コア10Bの収容室240aとして利用される(図18)。また、この収容部材240においては、底壁体241と第1側壁体242と第2側壁体243と第4側壁体245と第2仕切り壁体247とで囲まれた空間が第3環状コア10Cの収容室240aとして利用される(図18)。
この収容部材240を用いる場合、保持構造250は、先に示したハウジング130の凹部151と、この収容部材240に設けた凸部252と、を備える(図17)。尚、この保持構造250は、その一対の凹部151と凸部252の組み合わせを少なくとも1組備えていればよい。
収容部材240においては、収容室130bの第1壁部130bに対向配置される第1側壁体242に凸部252が形成され、かつ、収容室130bの第2壁部130bに対向配置される第2側壁体243に凸部252が形成される(図17及び図18)。その第1側壁体242と第2側壁体243には、各々、収容室240aの配列方向に沿って、断面三角形の山と谷が交互に形成されている。この第1側壁体242と第2側壁体243においては、その山の部分が凸部252として利用される。
この保持構造250においては、収容部材240を収容室130bに収容していくことによって、収容部材240における第1側壁体242の凸部252がハウジング130における第1壁部130bの凹部151に嵌入されていき、かつ、収容部材240における第2側壁体243の凸部252がハウジング130における第2壁部130bの凹部151に嵌入されていく。よって、収容部材240は、この保持構造250によって、底壁部130bや底壁体241の平面方向に沿ったハウジング130に対する相対移動が抑制される。また、電気接続部品20の連結部23は、先の例示と同じように、電気接続部品20がハウジング130に固定されているときに、載置壁体131との間で環状コア10及び収容部材240を挟持させるものとして形成する。よって、収容部材240は、ハウジング130に対する収容室130bからの脱離方向への相対移動についても抑制される。
本変形例のサージ低減装置2及びワイヤハーネスWHは、このような収容部材240を用いたとしても、先の収容部材140を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
1,2 サージ低減装置
10 環状コア
10A 第1環状コア
10B 第2環状コア
10C 第3環状コア
10a 挿通孔
11 磁性体コア
20 電気接続部品
21 第1電気接続部
22 第2電気接続部
23 連結部
30,130 ハウジング
31,131 載置壁体
40 収容部材
50 保持構造
51 被係合部
52 係合部
61 第1締結部材
62 第2締結部材
140,240 収容部材
140a,240a 収容室
140b,240b 挿入口
150,250 保持構造
151 凹部
152,252 凸部
We1 第1分割導電体
We2 第2分割導電体
WH ワイヤハーネス

Claims (8)

  1. 環状の磁性体から成る磁性体コアを有し、かつ、一対の第1分割導電体及び第2分割導電体の組み合わせの挿通が可能な挿通孔を有する環状コアと、
    前記挿通孔の孔軸方向における一方から他方に向けて挿通させた前記第1分割導電体の一端に電気接続させ、かつ、前記挿通孔の孔軸方向における前記他方から前記一方に向けて挿通させた前記第2分割導電体の一端に電気接続させる導電性の電気接続部品と、
    前記環状コア、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせ並びに前記電気接続部品の収容が可能な絶縁性のハウジングと、
    前記環状コアと前記ハウジングとの間に介在させ且つ前記環状コア及び前記ハウジングよりも柔軟性を持たせた部材であり、前記環状コアを収容し且つ保持すると共に、前記ハウジングに保持させる絶縁性の収容部材と、
    を備えることを特徴としたサージ低減装置。
  2. 前記収容部材は、弾性を有し且つ絶縁性を有する高分子材料を用いて成形されることを特徴とした請求項1に記載のサージ低減装置。
  3. 前記収容部材を前記ハウジングに保持させる保持構造を備え、
    前記保持構造は、前記収容部材に設けた被係合部と、前記ハウジングに設け、前記被係合部に係合させることで前記収容部材を保持する係合部と、を備えることを特徴とした請求項1又は2に記載のサージ低減装置。
  4. 前記収容部材は、前記環状コアの外周面を同じ孔軸上で覆う環状に成形されることを特徴とした請求項3に記載のサージ低減装置。
  5. 前記収容部材を前記ハウジングに保持させる保持構造を備え、
    前記保持構造は、前記ハウジングと前記収容部材の内の一方に設けた凹部と、その内の他方に設け、前記凹部に嵌入させる凸部と、を備えることを特徴とした請求項1又は2に記載のサージ低減装置。
  6. 前記収容部材は、前記環状コアが収容され且つ保持される収容室と、前記環状コアを前記収容室に挿入させる挿入口と、を有する箱状に成形されることを特徴とした請求項5に記載のサージ低減装置。
  7. 前記ハウジングは、前記収容部材が載せ置かれる載置壁体を有し、
    前記電気接続部品は、前記第1分割導電体の一端に電気接続させる第1電気接続部と、前記第2分割導電体の一端に電気接続させる第2電気接続部と、前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部を連結させると共に前記載置壁体に対して間隔を空けて対向配置させ、かつ、前記載置壁体との間で前記環状コア及び前記収容部材を挟持させる連結部と、を有し、
    前記載置壁体には、前記第1分割導電体の一端及び前記第1電気接続部を共締め固定させるための第1締結部材と、前記第2分割導電体の一端及び前記第2電気接続部を共締め固定させるための第2締結部材と、が設けられることを特徴とした請求項1から6の内の何れか1つに記載のサージ低減装置。
  8. 一対の第1分割導電体及び第2分割導電体の組み合わせと、
    環状の磁性体から成る磁性体コアを有し、かつ、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせの挿通が可能な挿通孔を有する環状コアと、
    前記挿通孔の孔軸方向における一方から他方に向けて挿通させた前記第1分割導電体の一端に電気接続させ、かつ、前記挿通孔の孔軸方向における前記他方から前記一方に向けて挿通させた前記第2分割導電体の一端に電気接続させる導電性の電気接続部品と、
    前記環状コア、一対の前記第1分割導電体及び前記第2分割導電体の組み合わせ並びに前記電気接続部品の収容が可能な絶縁性のハウジングと、
    前記環状コアと前記ハウジングとの間に介在させ且つ前記環状コア及び前記ハウジングよりも柔軟性を持たせた部材であり、前記環状コアを収容し且つ保持すると共に、前記ハウジングに保持させる絶縁性の収容部材と、
    を備えることを特徴としたワイヤハーネス。
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