JP2020155447A - 半導体デバイスの形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性の良い、イオン注入欠陥の残留を防止する半導体デバイスの形成方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、半導体デバイスの形成方法であって、少なくとも、シリコン基板表面に、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行う工程と、ドーパントのイオン注入Bを行う工程とを有し、前記イオン注入A及び前記イオン注入Bを行った後の前記シリコン基板に熱処理Bを行い、前記シリコン基板の前記ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させる工程とを含む半導体デバイスの形成方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイスの形成方法に関し、特に、シリコン基板などの半導体基板にイオンを注入した後、結晶性回復熱処理を施した場合に残留するイオン注入残留欠陥の低減法に関する。
半導体装置の製造工程においては、不純物原子をイオン化して加速し、シリコン基板などの半導体基板に打ち込むイオン注入法が使われている。ソース・ドレイン領域の拡散層を形成するために、n型不純物としてはリン、砒素、アンチモンを、p型不純物としてはボロン、2フッ化ボロンを注入している。シリコン単結晶基板に対してイオンを注入すると、格子位置のシリコン原子が弾き出されて、格子間シリコン(以下、「I」と称する)とその抜け殻である空孔(以下、「V」と称する)が生成し、結晶性が低下する。イオンの注入量が多い場合には、結晶構造が変化し、長距離秩序はないが短距離秩序がある非晶質層(以下、「アモルファス層」と称する)が形成される。
上述のイオン注入の後、結晶性を回復させるために熱処理を行うが、熱処理後にIが凝集した欠陥が残留し、デバイス特性を悪化させるのが問題となることがある。イオン注入残留欠陥は基板構造に依らずに形成され、従来のプレーナ型だけでなく、微細な先端デバイスで使用されているFin構造においても形成される。また、特に、近年はプロセスが低温化しており、十分に結晶性が回復せず、欠陥が残留することが懸念されている。
特開平5−55232号公報 特開平6−338507号公報 特開2015−176913号公報
イオン注入残留欠陥を低減する手法として、特許文献1には、イオン注入を行う前に半導体基板の表面にバッファ層を被膜し、バッファ層の上からイオン注入することで、結晶欠陥をバッファ層と拡散層の間に取り込む方法が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、一度形成したバッファ層をイオン注入後に取り除く必要があり、プロセスが複雑になるという問題があった。
特許文献2には、シリコン基板に炭素をイオン注入した後に、エピタキシャル層を形成した半導体基板を用いることで、炭素により酸素の析出を加速して高密度の結晶欠陥を形成し、結晶欠陥により残留欠陥をゲッタリングすることで、欠陥を低減する方法が提案されている。しかしながら、特許文献2には、ドーパントのイオン注入欠陥の残留を防止するための具体的な方法について何ら記載されていない。
特許文献3には、クラスターイオン照射とドーパントのイオン注入を行った後に、エピタキシャル層を形成する工程を有し、クラスターイオン照射工程において、クラスターイオンの構成元素の濃度プロファイルのピークが表面から150nm以内となるように照射を行うこと、ドーパントのイオン注入工程において、ドーパントの濃度プロファイルのピークを表面から300nm以上離して照射することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法が提案されている。しかしながら、特許文献3に記載の方法は、ドーパントのイオン注入欠陥の残留を防止するための具体的な方法について何ら記載されていない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、利便性の良い、イオン注入欠陥の残留を防止する半導体デバイスの形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、半導体デバイスの形成方法であって、少なくとも、シリコン基板表面に、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行う工程と、ドーパントのイオン注入Bを行う工程とを有し、前記イオン注入A及び前記イオン注入Bを行った後の前記シリコン基板に熱処理Bを行い、前記シリコン基板の前記ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させる工程とを含む半導体デバイスの形成方法を提供する。
このような半導体デバイスの形成方法によれば、イオン注入Aにより炭素をイオン注入することで、ドーパントのイオン注入Bにより導入されたI(格子間シリコン)と炭素とが結合し、熱処理後にドーパントのイオン注入欠陥が残留することを防止できる。
このとき、イオン注入Aを行う工程の後に熱処理Aを行い、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入残留欠陥を低減させる工程をさらに含むことができる。
このように炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行った後に熱処理Aを行うことで、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入により生じるイオン注入残留を低減することができ、ドーパントのイオン注入欠陥の残留をより効果的に防止することができる。
このとき、イオン注入Aのドーズ量を、1×1011atoms/cm以上、かつ、シリコン基板の一部がアモルファス化する臨界ドーズ量以下とすることができる。
このようなイオン注入Aのドーズ量とすることで、安定したイオン注入が可能となる。また、イオン注入Aのドーズ量をアモルファス化する臨界ドーズ量以下とすることで、イオン注入Aに起因する欠陥の残留をより効果的に防止できる。
このとき、イオン注入Bのドーズ量を、1×1011atoms/cm以上、かつ、1×1016atoms/cm以下とすることができる。
このようなイオン注入Bのドーズ量とすることで、安定してイオン注入ができ、かつ、欠陥の形成の防止効果をより高くすることができる。
このとき、イオン注入Aにより注入された炭素の、シリコン基板の表面からのピーク位置Rと、イオン注入Bにより注入されたドーパントの、シリコン基板の表面からのピーク位置Rの関係を、R<Rとすることができる。
これにより、イオン注入Aに起因する欠陥と、イオン注入Bに起因する欠陥の、両方の残留をより効果的に防止できる。
このとき、イオン注入Aにより注入された炭素のピーク濃度を、イオン注入Bにより注入されたドーパントのピーク濃度の1/5以上とすることができる。
これにより、イオン注入欠陥の残留をより効果的に防止できる。
このとき、熱処理Bを、RTAで行うことができる。
これにより、炭素とIが結合するのに十分な時間、高温を維持でき、イオン注入欠陥の残留(発生)をより効果的に防止できる。
このとき、熱処理Bの熱処理条件を、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることができる。
このようなRTA熱処理条件とすることで、結晶性を回復しながら、欠陥の残留(発生)をより確実に防止できる。また、生産性の低下を防止することができる。
このとき、熱処理Bを、フラッシュランプアニールで行うことができる。
これにより、炭素とIとが結合するのに十分な時間、高温を維持でき、イオン注入欠陥の残留(発生)をより効果的に防止できる。
このとき、熱処理Bの熱処理条件を、1000℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1ミリ秒以上かつ100ミリ秒以下保持する条件とすることができる。
このように、0.1ミリ秒以上の加熱とすることで、より確実に結晶性を回復しながら、欠陥の残留(発生)をより確実に防止できる。また、100ミリ秒以下の加熱とすることでウェーハにスリップが生じるのを効果的に防ぐことができる。
このとき、熱処理AをRTAで行うことができる。
これにより、炭素のイオン注入A後の結晶性回復に十分な時間、高温を維持でき、イオン注入欠陥の残留をより効果的に防止できる。
このとき、熱処理Aの熱処理条件を、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることができる。
このようなRTA熱処理条件とすることで、結晶性を回復しながら、イオン注入Aに起因する欠陥の残留(発生)をより確実に防止できる。また、生産性の低下を防止することができる。
以上のように、本発明によれば、利便性の良い、イオン注入欠陥の残留を防止する半導体デバイスの形成方法を提供することができる。特に、本発明によれば、炭素をイオン注入した基板を用いることで、ドーパントのイオン注入欠陥の残留を防止でき、高い歩留まりを得ることができる。
本発明に係る半導体デバイスの形成方法のフローを示す。 I(格子間シリコン)、V(空孔)、C(炭素)の化学反応式、及び、各々の反応定数(k)の関係を示す説明図である。 炭素濃度とIクラスター濃度の関係の計算例を示す。 実施例1と比較例1におけるシリコン基板の断面の透過電子顕微鏡像を示す。 実施例2における炭素のイオン注入後、RTA処理後、砒素のイオン注入後、RTA処理後の断面の透過電子顕微鏡像を示す。 実施例2と比較例2におけるシリコン基板の平面の透過電子顕微鏡像を示す。 実施例3と比較例3におけるシリコン基板の平面の透過電子顕微鏡像を示す。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、従来技術では、イオン注入残留欠陥を低減する手法として複雑なプロセスを行う必要があり、利便性の良い、イオン注入残留欠陥の発生しない、半導体デバイスの形成方法の開発が求められていた。
そこで、本発明者は、イオン注入残留欠陥の発生を簡単かつ確実に防止する方法について鋭意検討を重ねた結果、炭素をイオン注入したシリコン基板を用いることで、炭素がIの凝集を阻害し、イオン注入残留欠陥の発生を防止できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者らは、半導体デバイスの形成方法であって、少なくとも、シリコン基板表面に、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行う工程と、ドーパントのイオン注入Bを行う工程とを有し、前記イオン注入A及び前記イオン注入Bを行った後の前記シリコン基板に熱処理Bを行い、前記シリコン基板の前記ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させる工程とを含む半導体デバイスの形成方法により、イオン注入Aにより炭素をイオン注入することで、ドーパントのイオン注入Bにより導入されたI(格子間シリコン)と炭素とが結合し、熱処理後にドーパントのイオン注入欠陥が残留することを防止できることを見出し、本発明を完成した。
シリコン単結晶基板に対して、イオンを注入すると、格子位置のシリコン原子が弾き出されて、Iとその抜け殻であるV(空孔)が生成される。結晶性を回復させるために熱処理を行うと、VはI又は注入された原子と結合し、過剰なIが残留する。過剰なIは熱処理の過程で凝集し、{311}欠陥や転位ループが形成される。{311}欠陥は、{311}面に沿ってIが凝集した欠陥である。欠陥の形成を防止するためには、Iの凝集を阻害することが重要である。本発明では、イオン注入により導入されたIが炭素と結合することで、Iの凝集を阻害することができる。
図1に、本発明に係る半導体デバイスの形成方法のフローを示す。図1のS11の工程は、炭素のイオン注入Aを行う工程である。イオン注入により導入されたIが炭素と結合することで、Iの凝集を阻害することができる。
ここで、シリコン基板の製造方法は特に限定されない。チョクラルスキー法(Czochralski Method:以下CZ法という)により製造されたシリコン基板を用いても良いし、フローティングゾーン法(Floating Zone Method:以下FZ法という)により製造されたシリコン基板を用いても良い。また、シリコン基板上にシリコンをエピタキシャル成長した基板を用いても良い。
イオン注入Aには、イオン源、特定のイオンのみを取り出す質量分析器、イオンを加速する加速器、ウェーハを配置するチャンバーを別々に兼ね揃えた従来のイオン注入機などを用いても良いし、イオン源と加速部とウェーハが同一チャンバー内に配置してあるプラズマドーピング装置を用いても良い。プラズマドーピング装置では、従来のイオン注入装置よりも低エネルギーのイオンを短時間に高濃度で注入できる利点がある。
イオン注入する炭素は、炭素または炭素を含む分子を用いることができる。分子としては、例えば、C(x、yは数字)を用いることができる。
本発明者の検討によれば、水素、ヘリウム、ボロン、炭素、窒素、酸素、フッ素の中では炭素が最もイオン注入欠陥の残留を防止できる。これは、上記の元素の中では炭素が最も強くIと結合するためと考えられる。
炭素によりイオン注入残留欠陥が減少するモデルとして、例えば以下のような化学反応に基づくモデルが考えられる。
IはI同士のクラスタリングに加えて、Vや炭素と反応する。この化学反応式を図2に示す。ここで図2に示すk(x=0〜nのうちのいずれかである)は反応定数である。
IがIn−1に捕獲される確率P(I,In−1)は下記式(1)で表せる。
ここで、[X]はXの濃度を意味し、Iはy個のIが結合したものを意味する。
そして、I濃度([I])は、確率P(I、In−1)に、I濃度([I])をかけたものであり、下記式(2)で表せる。
式(2)は漸化式であり、残留欠陥の核となるIと、I及びIの関係は下記式(3)で表せる。
式(3)を式(2)に代入し、[I]/[I]に関して整理すると、下記式(4)が得られる。
式(4)は(n−1)次の方程式であり、その解は数値計算により求められる。式(4)の解を式(3)に代入することで、炭素濃度とI濃度の関係がわかる。
炭素濃度とI濃度の関係について計算した一例を図3に示す。炭素がある濃度以上になるとI濃度が急激に減少することがわかる。ここでは、nを9として計算したが、nの値が変わっても炭素によりIが減少することは変わらない。また、欠陥の残留防止に必要な炭素濃度はI濃度により変化する。すなわち、I濃度が高いほど欠陥の残留防止に必要な炭素濃度は高くなる。結晶成長時に高濃度の炭素をドープすることは困難であるため、本発明では、イオン注入により炭素を導入することとしている。
図1のS12の工程は、S11の工程で得た、イオン注入Aを行ったシリコン基板表面に、ドーパントのイオン注入Bを行う工程である。イオン注入Bには、従来のイオン注入機を用いてもよいし、プラズマドーピング装置を用いてもよい。どのようなドーパントをイオン注入してもIが生成されるので、ドーパントの種類は特に限定されない。分子を注入する場合にも有効である。なお、炭素のイオン注入Aを行うS11の工程と、ドーパントのイオン注入Bを行うS12の工程との順序は問わず、S12→S11としてもよい。
図1のS13の工程は、S12の工程で得た、イオン注入Bでドーパントをイオン注入したシリコン基板に熱処理Bを行い、該シリコン基板の結晶性を回復し、イオン注入残留欠陥を低減させる工程である。
ここで、イオン注入Aの後に熱処理Aを行い、イオン注入Aを行ったシリコン基板のイオン注入残留欠陥を低減させる工程を追加することができる。このように炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行った後に熱処理を行うことで、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入により生じ得るイオン注入残留欠陥を低減することができる。特に、炭素又は炭素を含む分子を高ドーズ量で注入した場合に、炭素起因の欠陥が残留するのを防止し、かつ、ドーパントのイオン注入欠陥の残留を防止するのに有効である。
また、イオン注入Aのドーズ量は、1×1011atoms/cm以上、より好ましくは、1×1015atoms/cm以上とすることができる。イオン注入Aのドーズ量を1×1011atoms/cm以上とすることで、より安定したイオン注入が可能となる。さらに、イオン注入Aのドーズ量を1×1015atoms/cm以上とすることで、イオン注入残留欠陥の低減効果をより高くできる。また、イオン注入Aのドーズ量は、アモルファス化する臨界ドーズ量以下とすることが好ましい。このようにすると、イオン注入Aに起因する欠陥の残留を効果的に防止でき、イオン注入残留欠陥がより低減された基板を得ることができる。
ここで、アモルファス化する臨界ドーズ量は、注入するイオン種、エネルギー、注入温度などに依存する。イオン注入Aで炭素分子を用いる場合のドーズ量として、炭素原子換算のドーズ量を用いると、容易に適切なドーズ量の設定ができる。
イオン注入Aのエネルギーとしては、例えば原子を用いる場合には0.1〜600keVとすることができるし、分子を用いる場合には、3〜100keV/分子とすることができる。
また、イオン注入Bのドーズ量は、1×1011atoms/cm以上、かつ、1×1016atoms/cm以下とすることができる。イオン注入Bにおいてはアモルファス層が形成されていてもイオン注入Bに起因する欠陥の残留を防止できる。このようなイオン注入Bのドーズ量とすることで、安定してイオン注入ができ、かつ、より効果的に欠陥の形成を防止できる程度のイオン注入量とすることができる。イオン注入Bのエネルギーは、例えば、0.1〜900keVとすることができる。
また、イオン注入Aにより注入された炭素の、前記シリコン基板の表面からのピーク位置Rと、イオン注入Bにより注入されたドーパントの、前記シリコン基板の表面からのピーク位置Rの関係を、R<Rとすることができる。このようなピーク位置の関係とすることで、イオン注入Aに起因する欠陥の残留をより効果的に防止できる。特に、イオン注入Bにより形成されたアモルファス層にイオン注入Aによる残留欠陥が含まれた場合、残留欠陥はアモルファス化することで消去され、熱処理Bによる再結晶化後にも欠陥は再形成されないことから、イオン注入Aに起因する欠陥の残留をより効率的に防止できる。
また、イオン注入Aにより注入された炭素のピーク濃度を、イオン注入Bにより注入されたドーパントのピーク濃度の1/5以上とすることができる。このようなピーク濃度の関係とすることで、より効果的にイオン注入欠陥の残留を防止することができる。
また、熱処理Bは、RTA(Rapid Thermal Annealing)で行うことができる。RTAを用いることで、炭素とIが結合するのに十分な時間、高温を維持することが容易となり、イオン注入欠陥の残留をより効果的に防止できる。この場合、熱処理BのRTA熱処理条件は、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることができる。このようなRTA熱処理条件とすることで、より確実に結晶性の回復をして欠陥の残留(発生)を防止でき、かつ、プロセスが長くなり過ぎることによる生産性の低下を有効に防止することができる。
また、前記熱処理Bは、フラッシュランプアニール(FLA)で行うこともできる。このようにFLAを用いることで、炭素とIが結合するのに十分な時間、高温を維持することが容易となり、イオン注入欠陥の残留をより効果的に防止できる。FLAの熱処理条件は、1000℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1ミリ秒以上かつ100ミリ秒以下保持する条件とすることができる。このように0.1ミリ秒以上加熱することで、より確実に結晶性の回復をして欠陥の発生を防止できる。また、100ミリ秒以下とすることで、ウェーハにスリップが生じるのを防ぐことができる。
また、熱処理Aは、RTAで行うことができる。RTAを用いることで、炭素のイオン注入Aに起因する結晶性を回復させるのに十分な時間、高温を維持することが容易となり、イオン注入欠陥の残留をより効果的に防止できる。熱処理Aの熱処理条件は、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることができる。このような熱処理条件とすることで、結晶性を回復しながら、欠陥の発生をより確実に防止できる。また、プロセスが長くなり過ぎないようにすることができ、生産性の低下を有効に防止することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について詳細に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
なお、実施例1,2、及び、比較例1,2で用いたシリコン基板の導電型、直径、結晶面方位、抵抗率は以下のとおりである。
基板の導電型 :p型
直径 :200mm
結晶面方位 :(100)
抵抗率 :10Ω・cm
(実施例1)
準備したシリコン基板に、イオン注入Aとして炭素をイオン注入した。ドーズ量は3×1015atoms/cmとし、エネルギーは20keVとした。次に、イオン注入Bとして砒素をイオン注入した。ドーズ量は3×1015atoms/cmとし、エネルギーは100keVとした。次に、ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させ、結晶性を回復させるための熱処理Bとして、RTAを用いた熱処理を行った。熱処理の温度は1000℃とし、時間は10秒とし、雰囲気は窒素とした。
(比較例1)
イオン注入Aを行わない以外は、実施例1と同様のプロセスを行った。
その後、実施例1及び比較例1で形成した基板について、イオン注入残留欠陥を断面TEM(Transmission Electron Microscopy)観察した。図4に観察結果を示す。比較例1ではイオン注入残留欠陥が観察されたが、実施例1では砒素起因の欠陥(ドーパントのイオン注入に起因する欠陥)は残留していない。また、炭素のイオン注入に起因する欠陥が、砒素をイオン注入した時にアモルファス化して消去されるので、炭素と砒素の両方の欠陥が残留しない。
(実施例2)
準備したシリコン基板に、イオン注入Aとして炭素をイオン注入した。ドーズ量は1×1015〜7×1015atoms/cmとし、イオン注入のエネルギーは20〜100keVとした。次に、イオン注入Aにより導入されたイオン注入残留欠陥を低減させ結晶性を回復させるために、RTAを用いた熱処理Aを行った。熱処理の温度は1000℃とし、時間は10秒とし、雰囲気は窒素とした。次に、イオン注入Bとして砒素をイオン注入した。ドーズ量は3×1015atoms/cmとし、エネルギーは100keVとした。次に、ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させ、結晶性を回復させるための熱処理Bとして、RTAを用いた熱処理を行った。熱処理の温度は1000℃とし、時間は10秒とし、雰囲気は窒素とした。
(比較例2)
イオン注入Aと熱処理Aを行わない以外は、実施例2と同様のプロセスを行った。
イオン注入残留欠陥の評価として、実施例2で形成した基板の断面TEM観察を行った。また、実施例2及び比較例2で形成した基板について、イオン注入残留欠陥の平面TEM観察を行った。
図5に、実施例2で形成した基板の断面TEM観察結果を示す。イオン注入Aのイオン注入エネルギーが20keV、ドーズ量が3×1015atoms/cmの場合、ドーパントのイオン注入残留欠陥はほとんど観察されなかった。熱処理A(RTA)後には、炭素のイオン注入起因の欠陥が観察されるが、砒素のイオン注入によりアモルファス化することで欠陥が消去され、その後のRTA処理を行っても欠陥は残留しないことがわかる。
図6に、実施例2及び比較例2で形成した基板についての、イオン注入残留欠陥の平面TEM観察結果を示す。炭素を20keVでイオン注入した場合には、欠陥密度が劇的に低減されることがわかる。また、イオン注入Aのイオン注入エネルギーを大きくしていくと、欠陥がみられるようになるが、比較例2の画像と比較すると明らかなように、イオン注入Aのイオン注入エネルギーが100keVの場合であっても、顕著な欠陥低減効果が確認できた。
(実施例3)
準備したシリコン基板の導電型、直径、結晶面方位、抵抗率、は以下のとおりである。
基板の導電型 :p型
直径 :300mm
結晶面方位 :(100)
抵抗率 :25Ω・cm
準備したシリコン基板に、イオン注入Aとして炭素をイオン注入した。ドーズ量は1×1014〜2×1015atoms/cmとし、エネルギーは5keVとした。次に、イオン注入Aにより導入されたイオン注入残留欠陥を低減させ、結晶性を回復させるために、RTAを用いた熱処理Aを行った。熱処理の温度は1000℃とし、時間は10秒とし、雰囲気は窒素とした。次に、イオン注入Bとして砒素をイオン注入した。ドーズ量は3×1015atoms/cmとし、エネルギーは20keVとした。次に、ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させ、結晶性を回復させるための熱処理Bとして、フラッシュランプアニールを行った。温度は1150℃とし、時間は10ミリ秒とし、雰囲気は窒素とした。
(比較例3)
実施例3で用いたシリコン基板と同じ仕様のシリコン基板を用い、イオン注入Aと熱処理Aを行わない以外は、実施例3と同様のプロセスを行った。
実施例3及び比較例3で形成した基板について、イオン注入残留欠陥を平面TEM観察した。図7に観察結果を示す。図7から明らかなように、特に、炭素のドーズ量が、1×1015atoms/cm、2×1015atoms/cmの場合、欠陥の残留を防止する効果がより高くなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (12)

  1. 半導体デバイスの形成方法であって、
    少なくとも、
    シリコン基板表面に、炭素又は炭素を含む分子のイオン注入Aを行う工程と、
    ドーパントのイオン注入Bを行う工程とを有し、
    前記イオン注入A及び前記イオン注入Bを行った後の前記シリコン基板に熱処理Bを行い、前記シリコン基板の前記ドーパントのイオン注入残留欠陥を低減させる工程とを含むことを特徴とする半導体デバイスの形成方法。
  2. 前記イオン注入Aを行う工程の後に熱処理Aを行い、前記炭素又は炭素を含む分子のイオン注入残留欠陥を低減させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイスの形成方法。
  3. 前記イオン注入Aのドーズ量を、1×1011atoms/cm以上、かつ、前記シリコン基板の一部がアモルファス化する臨界ドーズ量以下とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体デバイスの形成方法。
  4. 前記イオン注入Bのドーズ量を、1×1011atoms/cm以上、かつ、1×1016atoms/cm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体デバイスの形成方法。
  5. 前記イオン注入Aにより注入された炭素の、前記シリコン基板の表面からのピーク位置Rと、前記イオン注入Bにより注入されたドーパントの、前記シリコン基板の表面からのピーク位置Rの関係を、R<Rとすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体デバイスの形成方法。
  6. 前記イオン注入Aにより注入された炭素のピーク濃度を、前記イオン注入Bにより注入されたドーパントのピーク濃度の1/5以上とすることを特徴とする請求項1から請求項5に記載のいずれか1項に記載の半導体デバイスの形成方法。
  7. 前記熱処理Bを、RTAで行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体デバイスの形成方法。
  8. 前記熱処理Bの熱処理条件を、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることを特徴とする請求項7に記載の半導体デバイスの形成方法。
  9. 前記熱処理Bを、フラッシュランプアニールで行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体デバイスの形成方法。
  10. 前記熱処理Bの熱処理条件を、1000℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1ミリ秒以上かつ100ミリ秒以下保持する条件とすることを特徴とする請求項9に記載の半導体デバイスの形成方法。
  11. 前記熱処理AをRTAで行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体デバイスの形成方法。
  12. 前記熱処理Aの熱処理条件を、800℃以上かつ1300℃以下の温度で、0.1秒以上かつ100秒以下保持する条件とすることを特徴とする請求項11に記載の半導体デバイスの形成方法。
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