JP2020153434A - 車両用変速機 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施形態1の車両用変速機のギヤトレインを示すスケルトン図である。
図1に基づき、車両用変速機1の構成を説明する。
車両用変速機1は、入力変速部2と主変速部3を備えている。
入力変速部2は、遊星ギヤ(2段変速機構)4と、第1クラッチ5、第2クラッチ6および主変速部3へ駆動力を伝達する内外二重の第1回転軸8と第2回転軸9を備えている。
遊星ギヤ4のサンギヤ4Sは、変速機ケースCに固定され、リングギヤ4Rは、入力軸25に常時連結し、入力軸25はエンジンあるいは電動モータ等の駆動源23に常時連結している。
また、リングギヤ4Rは、湿式多板クラッチ(第2クラッチ)6を介して第2回転軸9に連結可能とされ、ピニオンギヤを支持するキャリア4Cは、湿式多板クラッチ(第1クラッチ)5を介して第1回転軸8に連結可能とされている。
すなわち、リングギヤ4Rは駆動源23の回転と同一回転(Highギヤ比)を、湿式多板クラッチ6の締結により、第2回転軸9へ伝達し、キャリア4Cは駆動源23の回転を減速(Lowギヤ比)して、湿式多板クラッチ5の締結により、第1回転軸8へ伝達する。
また、主変速部3は、第1回転軸8または第2回転軸9から各ドライブギヤ12、14、16、18への回転を選択的に切り替える2個のドグクラッチ10、11を有している。
ドグクラッチ10は、第2回転軸9と一体に回転するハブ10bとドライブギヤ12と一体に回転するスプライン10dとドライブギヤ14と一体に回転するスプライン10cと、ハブ10bと噛合い第2回転軸9の軸方向に移動可能なスリーブ10aから構成されている。
同様に、ドグクラッチ11は、第1回転軸8と一体に回転するハブ11bとドライブギヤ16と一体に回転するスプライン11dとドライブギヤ18と一体に回転するスプライン11cと、ハブ11bと噛合い第1回転軸8の軸方向に移動可能なスリーブ11aから構成されている。
第2回転軸9上の第1速および第3速用のドライブギヤ12、14は、第2回転軸9上に回転自在に支持され、その間に配置されたドグクラッチ10のスリーブ10aの第2回転軸9の軸方向移動により、スリーブ10aがスプライン10dまたはスプライン10cと噛合い係合することにより、第2回転軸9と連結可能となっている。
これら、第1速および第3速用のドライブギヤ12、14と対をなすそれぞれのドリブンギヤ13、15は、出力軸26に一体回転可能に連結されている。
また、第1回転軸8上の第2速および第4速用のドライブギヤ16、18は、第1回転
軸8上に回転自在に支持され、その間に配置されたドグクラッチ11のスリーブ11aの
第1回転軸8の軸方向移動により、スリーブ11aがスプライン11dまたはスプライン
11cと噛合い係合することにより、第1回転軸8と連結可能となっている。
これら、第2速および第4速用のドライブギヤ16、18と対をなすそれぞれのドリブ
ンギヤ17、19は、出力軸26に一体回転可能に連結されている。
ドグクラッチ7は、第2回転軸9と一体に回転するハブ7bとリバース用のドライブギヤ20と一体に回転するスプライン7dと第1回転軸8と一体に回転するスプライン7cと、ハブ7bと噛合い第2回転軸9の軸方向に移動可能なスリーブ7aから構成されている。
ドグクラッチ7のスリーブ7aが、第2回転軸9の軸方向の図示左側へ移動することにより、スリーブ7aがスプライン7dと噛合い係合し、第2回転軸9の回転をリバース用のドライブギヤ20に伝達する。
また、ドグクラッチ7のスリーブ7aが、第2回転軸9の軸方向の図示右側へ移動することにより、スリーブ7aがスプライン7cと噛合い係合し、第1回転軸8と第2回転軸9を連結する。
また、リバース用のドライブギヤ20は、出力軸26に一体回転可能に連結されているリバース用のドリブンギヤ22とカウンタギヤ21を介して相互に噛み合い、回転を伝達する。
なお、図3の速度線図の縦軸は、下方向ほど変速比が大きい。
図2、図3に基づき、車両用変速機1の作用を説明する。
前述した構成からなる車両用変速機1の前進用の第1速は、主変速部3の第1歯車対12、13をドグクラッチ10のスリーブ10aが第2回転軸9の軸方向の図示左側へ移動して、スリーブ10aがスプライン10dと噛合うことにより、第2回転軸9に連結し、ドグクラッチ7のスリーブ7aが、第2回転軸9の軸方向の図示右側へ移動して、スリーブ7aがスプライン7cと噛合い係合することにより、第1回転軸8と第2回転軸9とが連結し、入力変速部2の湿式多板クラッチ5を締結することで、車両用変速機1の前進用の第1速を達成する。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のLowギヤ比(キャリア4C出力)、湿式多板クラッチ5、第1回転軸8、ドグクラッチ7、第2回転軸9に伝達され、ドグクラッチ10を経由し、ドライブギヤ12に入力され、さらに第1歯車対12、13で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のLowギヤ比と主変速部3の第1歯車対12、13のギヤ比(主変速部3の第1速)による第1速の変速比となり、車両用変速機1の最低変速段となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9に伝達され、ドグクラッチ10を経由し、ドライブギヤ12に入力され、さらに第1歯車対12、13で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第1歯車対12、13のギヤ比(主変速部3の第1速)による第2速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のLowギヤ比(キャリア4C出力)、湿式多板クラッチ5、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由してドライブギヤ16に入力され、さらに第2歯車対16、17で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のLowギヤ比と主変速部3の第1歯車対16、17のギヤ比(主変速部3の第2速)による第3速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9、ドグクラッチ7、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由し、ドライブギヤ16に入力され、さらに第2歯車対16、17で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第2歯車対16、17のギヤ比(主変速部3の第2速)による第4速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のLowギヤ比(キャリア4C出力)、湿式多板クラッチ5、第1回転軸8、ドグクラッチ7、第2回転軸9に伝達され、ドグクラッチ10を経由し、ドライブギヤ14に入力され、さらに第3歯車対14、15で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のLowギヤ比と主変速部3の第3歯車対14、15のギヤ比(主変速部3の第3速)による第5速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9に伝達され、ドグクラッチ10を経由し、ドライブギヤ14に入力され、さらに第3歯車対14、15で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第3歯車対14、15のギヤ比(主変速部3の第3速)による第6速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のLowギヤ比(キャリア4C出力)、湿式多板クラッチ5、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由し、ドライブギヤ18に入力され、さらに第4歯車対18、19で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のLowギヤ比と主変速部3の第4歯車対18、19のギヤ比(主変速部3の第4速)による第7速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9、ドグクラッチ7、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由し、ドライブギヤ18に入力され、さらに第4歯車対18、19で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第4歯車対18、19のギヤ比(主変速部3の第4速)による第8速の変速比となる。
すなわち、主変速部3の1つの変速比を、入力変速部2の遊星ギヤ4の変速比を切換えることで、隣接する2つの車両用変速比を達成している。
これにより、湿式多板クラッチ5、6の2つとすることで、油圧制御部を含めた車両用変速機1の重量、サイズ等の増加を抑制することができる。
また、フリクションを少なくできるので、燃費の向上も図ることができる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9に伝達され、ドグクラッチ7を経由し、リバース用のドライブギヤ20に入力され、さらに第5歯車対20、22で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第5歯車対20、22のギヤ比によるリバース用の変速比となる。
なお、カウンタギヤ21を介しているので、出力軸26の回転は、前進とは逆の回転になる。
実施形態1の車両用変速機にあっては、以下に列挙する作用効果を奏する。
よって、湿式多板クラッチ5、6の2つとすることで、油圧制御部を含めた車両用変速機1の重量、サイズ等の増加を抑制することができる。
また、フリクションを少なくできるので、燃費の向上も図ることができる。
よって、締結制御が実行しやすくなる。
よって、湿式多板クラッチに比べ、油圧室等が必要なく構造がシンプルなため、主変速部3をよりコンパクトにできる。
以上、本発明を実施するための形態を実施形態に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
2 入力変速部
3 主変速部
4 遊星ギヤ(2段変速機構)
5 湿式多板クラッチ(第1クラッチ)
6 湿式多板クラッチ(第2クラッチ)
7 ドグクラッチ(第3クラッチ)
8 第1回転軸
9 第2回転軸
車両用変速機1は、入力変速部2と主変速部3を備えている。
入力変速部2は、遊星ギヤ4と、第1クラッチ(第1締結手段)5、第2クラッチ(第2締結手段)6および主変速部3へ駆動力を伝達する内外二重の第1回転軸8と第2回転軸9を備えている。
遊星ギヤ4のサンギヤ4Sは、変速機ケースCに固定され、リングギヤ4Rは、入力軸25に常時連結し、入力軸25はエンジンあるいは電動モータ等の駆動源23に常時連結している。
また、リングギヤ(第2回転要素)4Rは、湿式多板クラッチ(第2クラッチ)6を介して第2回転軸9に連結可能とされ、ピニオンギヤを支持するキャリア(第1回転要素)4Cは、湿式多板クラッチ(第1クラッチ)5を介して第1回転軸8に連結可能とされている。
すなわち、リングギヤ4Rは駆動源23の回転と同一回転(Highギヤ比)を、第2クラッチ6の締結により、第2回転軸9へ伝達し、キャリア4Cは駆動源23の回転を減速(Lowギヤ比)して、湿式多板クラッチ5の締結により、第1回転軸8へ伝達することで、遊星ギヤ4は、2段の変速機構を構成している。
また、主変速部3は、第1回転軸8または第2回転軸9から各ドライブギヤ12、14、16、18への回転を選択的に切り替える2個のドグクラッチ10、11を有している。
ドグクラッチ10は、第2回転軸9と一体に回転するハブ10bとドライブギヤ12と一体に回転するスプライン10dとドライブギヤ14と一体に回転するスプライン10cと、ハブ10bと噛合い第2回転軸9の軸方向に移動可能なスリーブ10aから構成されている。
同様に、ドグクラッチ11は、第1回転軸8と一体に回転するハブ11bとドライブギヤ16と一体に回転するスプライン11dとドライブギヤ18と一体に回転するスプライン11cと、ハブ11bと噛合い第1回転軸8の軸方向に移動可能なスリーブ11aから構成されている。
第2回転軸9上の第1速および第3速用のドライブギヤ12、14は、第2回転軸9上に回転自在に支持され、その間に配置されたドグクラッチ10のスリーブ10aの第2回転軸9の軸方向移動により、スリーブ10aがスプライン10dまたはスプライン10cと噛合い係合(締結)することにより、第2回転軸9と連結可能となっている。
これら、第1速および第3速用のドライブギヤ12、14と対をなすそれぞれのドリブンギヤ13、15は、出力軸26に一体回転可能に連結されている。
また、第1回転軸8上の第2速および第4速用のドライブギヤ16、18は、
第1回転軸8上に回転自在に支持され、その間に配置されたドグクラッチ11の
スリーブ11aの第1回転軸8の軸方向移動により、スリーブ11aがスプライ
ン11dまたはスプライン11cと噛合い係合することにより、第1回転軸8と
連結可能となっている。
これら、第2速および第4速用のドライブギヤ16、18と対をなすそれぞれ
のドリブンギヤ17、19は、出力軸26に一体回転可能に連結されている。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のHighギヤ比(リングギヤ4R出力)、湿式多板クラッチ6、第2回転軸9、ドグクラッチ7、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由し、ドライブギヤ16に入力され、さらに第2歯車対16、17で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のHighギヤ比(駆動源23と同一回転)であるため、主変速部3の第2歯車対16、17のギヤ比(主変速部3の第2速)による第4速の変速比となる。
動力伝達経路は、駆動源23の回転が、入力変速部2のLowギヤ比(キャリア4C出力)、湿式多板クラッチ5、第1回転軸8に伝達され、ドグクラッチ11を経由し、ドライブギヤ18に入力され、さらに第4歯車対18、19で減速されて、出力軸26に伝達される。
車両用変速機1の変速比は、入力変速部2のLowギヤ比と主変速部3の第4歯車対18、19のギヤ比(主変速部3の第4速)による第7速の変速比となる。
2 入力変速部
3 主変速部
4 遊星ギヤ
4S サンギヤ
4C キャリア(第1回転要素)
4R リングギヤ(第2回転要素)
5 湿式多板クラッチ(第1クラッチ、第1締結要素)
6 湿式多板クラッチ(第2クラッチ、第2締結要素)
7 ドグクラッチ(第3クラッチ)
8 第1回転軸
9 第2回転軸
Claims (3)
- 駆動源に連結する2段変速機構を有する入力変速部と複数のギヤセットを有する主変速部と、前記入力変速部と前記主変速部を連結する2つの第1回転軸と第2回転軸を備える車両用変速機において、
前記入力変速部は、前記2段変速機構と前記第1回転軸とを断接する第1クラッチと、前記2段変速機構と前記第2回転軸とを断接する第2クラッチとを有し、
前記主変速部は、前記第1回転軸および第2回転軸を連結可能な第3クラッチを有する、
ことを特徴とする車両用変速機。 - 請求項1に記載の車両用変速機において、
前記複数のギヤセットは、異なる変速比をドグクラッチにより選択可能である、
ことを特徴とする車両用変速機。 - 請求項1に記載の車両用変速機において、
前記第3クラッチは、ドグクラッチである、
ことを特徴とする車両用変速機。
Priority Applications (1)
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JP2019052087A JP7166735B2 (ja) | 2019-03-20 | 2019-03-20 | 車両用変速機 |
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JP2019052087A JP7166735B2 (ja) | 2019-03-20 | 2019-03-20 | 車両用変速機 |
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JP7166735B2 JP7166735B2 (ja) | 2022-11-08 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61282649A (ja) * | 1985-06-07 | 1986-12-12 | Honda Motor Co Ltd | 自動2輪車等の変速装置 |
JPH05187490A (ja) * | 1992-01-08 | 1993-07-27 | Jatco Corp | 車両用自動変速機 |
JP2004100941A (ja) * | 2002-03-05 | 2004-04-02 | Aisin Aw Co Ltd | 車両用変速機 |
WO2013118402A1 (ja) * | 2012-02-10 | 2013-08-15 | ジヤトコ株式会社 | 車両用変速機 |
-
2019
- 2019-03-20 JP JP2019052087A patent/JP7166735B2/ja active Active
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---|---|---|---|---|
JPS61282649A (ja) * | 1985-06-07 | 1986-12-12 | Honda Motor Co Ltd | 自動2輪車等の変速装置 |
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