JP2020151649A - フッ素含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フッ素濃度計を用いることなく、カルシウム化合物添加を的確に行うことができるフッ素含有排水の処理方法及び装置を提供する。【解決手段】複数の電子部品製造ラインから排出されるフッ素含有排水を受入槽2に導入し、該受入槽2内のフッ素含有排水を反応槽3に送水し、カルシウム化合物を添加し、生じたフッ化カルシウムを固液分離するフッ素含有排水の処理方法において、各電子部品製造ラインの作動を管理する生産管理装置の生産予定データに基づいて各電子部品製造ラインから発生するフッ素含有排水の流量及び濃度の時系列値を演算し、この演算データに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とするフッ素含有排水の処理方法及び装置。【選択図】図1
Description
本発明は、フッ素含有排水にカルシウム化合物を添加してフッ素を除去する方法及び装置に関する。
半導体製造工程等から排出されるフッ素含有排水を処理する方法として、消石灰(水酸化カルシウム)等のカルシウム化合物を添加して不溶性のフッ化カルシウムを生成させて分離する方法が行われている(特許文献1,2等)。
従来、フッ素含有排水の発生源が複数ある場合各発生源からのフッ素含有排水を混合されて処理される(特許文献2の0005段落)。
フッ素含有排水にカルシウム化合物を添加する場合、フッ素含有排水中のフッ素濃度に応じてカルシウム化合物の添加量が制御されるが、そのためにはフッ素含有排水中のフッ素濃度をフッ素濃度計等によって測定する必要がある。
フッ素濃度計でフッ素含有排水中のフッ素濃度を測定するには、フッ素含有排水の一部をサンプリング槽に流入させ、NaOH水溶液を添加してpHを中性とするようにしており、NaOH添加機構が必要であり、設備コストや薬品コストが嵩んでいた。
また、フッ素濃度計にカルシウムスケールが付着するので、頻繁にメンテナンス(スケール除去)する必要があり、人件費コストも嵩んでいた。
本発明は、フッ素濃度計を用いることなく、カルシウム化合物添加を的確に行うことができるフッ素含有排水の処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は次を要旨とする。
[1] 複数の電子部品製造ラインから排出されるフッ素含有排水を受入槽に導入し、該受入槽内のフッ素含有排水を反応槽に送水し、カルシウム化合物を添加し、生じたフッ化カルシウムを固液分離するフッ素含有排水の処理方法において、各電子部品製造ラインの作動を管理する生産管理装置の生産予定データに基づいて各電子部品製造ラインから発生するフッ素含有排水の流量及び濃度の時系列値を演算し、この演算データに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とするフッ素含有排水の処理方法。
[2] 前記演算データに基づいて、前記受入槽内の水量を所定範囲とするための前記受入槽から反応槽への送水量を制御し、この送水量とその時点での前記受入槽内のフッ素含有排水のフッ素濃度データとに基づいて前記カルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とする[1]に記載のフッ素含有排水の処理方法。
[3] 前記送水量と前記受入槽内のフッ素濃度との積とからフッ素負荷を求めると共に、予め設定されたフッ素負荷とカルシウム化合物添加量との検量線データに基づいてカルシウム化合物添加量を制御することを特徴とする[2]に記載のフッ素含有排水の処理方法。
[4] 複数の電子部品製造ラインから排出されるフッ素含有排水の受入槽と、該受入槽内のフッ素含有排水がポンプによって移送される反応槽と、該反応槽にカルシウム化合物を添加するカルシウム化合物添加装置と、該カルシウム化合物添加装置及び前記ポンプを制御する水処理管理装置とを有するフッ素含有排水の処理装置において、該水処理管理装置は、前記電子部品製造ラインを制御する生産管理装置から受け入れた各電子部品製造ラインの運転予定データに基づいて電子部品製造ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値を演算するライン別流量及び濃度解析部と、該ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値に基づいて前記受入槽内の貯留水量を演算する貯留水量演算部と、該ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値に基づいて前記受入槽内の貯留水のフッ素濃度を演算する貯留水フッ素濃度演算部と、該受入槽内の水量が所定範囲となるように前記ポンプを制御するポンプ制御部と、該ポンプの吐出量とその時点での前記受入槽内のフッ素濃度データとに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御するカルシウム化合物添加制御部とを備えたことを特徴とするフッ素含有排水の処理装置。
[5] 前記水処理管理装置は、フッ素含有排水の流量とフッ素濃度との積であるフッ素負荷と、カルシウム化合物添加量との関係を示す検量線データの記憶部を備えており、前記カルシウム化合物添加制御部は、前記ポンプの吐出量、その時点での受入槽内のフッ素濃度及び該検量線データに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とする[4]に記載のフッ素含有排水の処理装置。
[6] フッ素含有排水のフッ素濃度を検出するフッ素濃度センサを具備しないことを特徴とする[4]又は[5]に記載のフッ素含有排水の処理装置。
なお、電子部品としては、半導体、液晶パネルなどが例示されるが、これらに限定されない。
電子部品製造ラインにあっては、各ラインでの洗浄工程におけるフッ酸水溶液の濃度及び使用量が厳密に管理されているので、フッ素含有排水の発生量及びそのフッ素濃度の時系列値は各ラインの稼動予定データから高精度で推定することができる。
そのため、各ラインからのフッ素含有排水を受け入れる受入槽内のフッ素含有排水の量及びフッ素濃度の時系列値も上記稼動予定データから高精度で推定することができる。
本発明では、このように推定されたフッ素含有排水中のフッ素濃度に基づいてカルシウム化合物の添加量を制御するので、フッ素濃度測定用のサンプリング槽や、該サンプリング槽へのNaOH水溶液注入設備等が不要となる。また、フッ素濃度センサを頻繁にメンテナンスすることも不要となる。
以下、図1〜3を参照して実施の形態について説明する。
図1は電子部品製造工場におけるフッ素含有排水処理装置を示すものである。この工場では、複数(n個)の電子部品製造ラインが設置されており、各ラインにそれぞれ洗浄機A1,A2,A3,A4〜Anが設置されている。
各洗浄機A1〜Anで発生したフッ素含有排水は、配管1を介して共通の受入槽2に流入し、混合される。受入槽2内のフッ素含有排水は、ポンプ3を有する配管4を介して反応槽5に供給され、消石灰添加装置6によって消石灰が添加されると共に、必要に応じpH調整された後、凝集槽7に移送され、次いで沈殿槽8に移送され、固液分離処理される。上澄水は処理水として取り出され、沈殿物は底部から排出され、その一部は汚泥返送管9を介して凝集槽7へ返送される。
各電子部品製造ラインは、生産管理装置10によって管理されており、各洗浄機A1〜Anも生産管理装置10からの指令信号に基づいて洗浄動作する。
生産管理装置10は、各ラインでの生産予定データに基づいて各ラインを制御するので、各洗浄機A1〜Anから発生するフッ素含有排水の流量及び濃度の時系列値を、該生産予定データから正確に算出することができる。
水処理管理装置20は、生産管理装置10から生産予定データを受け取り、ポンプ3及び消石灰添加装置6を制御する。
図2は、水処理管理装置20の機能を示すブロック図である。管理装置20は、CPU(中央演算処理装置)や、フラッシュメモリ、ROM、RAM、ハードディスク等からなる記憶部21を有したコンピュータである。
記憶部21は、管理プログラム31、フッ素濃度と消石灰との添加量の関係を示す検量線データ34等を格納している。記憶部21は、受入槽2の貯留水量データを記憶するメモリ32、貯留水フッ素濃度データのメモリ33を有する。
管理装置20のCPUが管理プログラムを実行することで、ライン別流量及び濃度解析部22、貯留水量演算部23、貯留水フッ素濃度演算部24、消石灰添加制御部25、及びポンプ制御部26が実現される。
ライン別流量及び濃度解析部22は、生産管理装置10からの各ラインの運転指令データに基づいて、各ラインから排出されるフッ素含有排水の流量及びフッ素濃度の時系列データを算出する。
貯留水量演算部23は、ライン別流量及び濃度解析部22より、各ラインから受入槽2に流入するフッ素含有排水の濃度及び流量を示す時系列データを受け取り、各ラインからの流入流量の合算値からポンプ3の吐出量を減算することにより、受入槽2内の貯留水量をの時系列値を演算する。
貯留水フッ素濃度演算部23は、ライン別流量及び濃度解析部22より、各ラインから受入槽2に流入するフッ素含有排水の流量及びフッ素濃度を示すデータを受け取ると共にポンプ2の吐出量データを受け取り、流入水量及びそのフッ素濃度と、流出水量及びそのフッ素濃度とに基づいて、受入槽2内の貯留水のフッ素濃度の時系列値を演算する。
消石灰添加制御部25は、ポンプ3の吐出水量と、受入槽2内のフッ素濃度とに基づいてフッ素負荷を演算し、検量線データをルックアップして消石灰の添加量を演算し、消石灰添加装置6に添加量信号を与える。ポンプ制御部26は、受入槽2内の現時点での貯留水量と、将来の流入水量予測とに基づいて、受入槽2内の水位が所定範囲となるようにポンプ3の吐出量を決定し、ポンプ3に回転数指示信号を与える。
図3は水処理管理装置20によるポンプ3及び及び消石灰添加装置6の制御方法を示すフローチャートである。図3の通り、生産管理装置10から各ラインの運転予定データを受信し(ステップS1)、各ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値を演算する(ステップS2)。
各ラインの洗浄機A1〜Anからのフッ素含有排水の流量及びフッ素濃度並びにポンプ3の吐出量の時系列データに基づいて、受入槽2内の貯留水量とフッ素濃度の時系列値を求める(ステップS3)。
受入槽2内の水位が所定範囲内となるようにポンプ3の吐出量(回転数)を演算する。そして、ポンプ吐出量とそのときのフッ素濃度との積に基づいてフッ素負荷を算出し、フッ素負荷と消石灰添加量との検量線データに基づいて消石灰添加量を演算する(ステップS4)。
このポンプ回転数指示データと消石灰添加量指示データとに従ってポンプ3及び消石灰添加装置6を作動させるよう制御信号を出力する(ステップS5)。
このステップS1〜S5を繰り返すことにより、各ラインから排出されるフッ素含有排水の流量及びフッ素濃度を直接に計測することなく、的確に消石灰を過不足なく添加して適正なフッ素除去処理を行うことができる。
なお、各洗浄機A1〜Anからの排水中には、フッ素以外にも、凝集特性に与える種々のイオンが含まれている。この各種イオンの濃度も予測できるので、この予測値に基づいて消石灰添加量を補正してもよい。
2 受入槽
5 反応槽
7 凝集槽
8 沈殿槽
5 反応槽
7 凝集槽
8 沈殿槽
Claims (6)
- 複数の電子部品製造ラインから排出されるフッ素含有排水を受入槽に導入し、該受入槽内のフッ素含有排水を反応槽に送水し、カルシウム化合物を添加し、生じたフッ化カルシウムを固液分離するフッ素含有排水の処理方法において、
各電子部品製造ラインの作動を管理する生産管理装置の生産予定データに基づいて各電子部品製造ラインから発生するフッ素含有排水の流量及び濃度の時系列値を演算し、
この演算データに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とするフッ素含有排水の処理方法。 - 前記演算データに基づいて、前記受入槽内の水量を所定範囲とするための前記受入槽から反応槽への送水量を制御し、この送水量とその時点での前記受入槽内のフッ素含有排水のフッ素濃度データとに基づいて前記カルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とする請求項1に記載のフッ素含有排水の処理方法。
- 前記送水量と前記受入槽内のフッ素濃度との積とからフッ素負荷を求めると共に、予め設定されたフッ素負荷とカルシウム化合物添加量との検量線データに基づいてカルシウム化合物添加量を制御することを特徴とする請求項2に記載のフッ素含有排水の処理方法。
- 複数の電子部品製造ラインから排出されるフッ素含有排水の受入槽と、
該受入槽内のフッ素含有排水がポンプによって移送される反応槽と、
該反応槽にカルシウム化合物を添加するカルシウム化合物添加装置と、
該カルシウム化合物添加装置及び前記ポンプを制御する水処理管理装置と
を有するフッ素含有排水の処理装置において、
該水処理管理装置は、前記電子部品製造ラインを制御する生産管理装置から受け入れた各電子部品製造ラインの運転予定データに基づいて電子部品製造ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値を演算するライン別流量及び濃度解析部と、
該ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値に基づいて前記受入槽内の貯留水量を演算する貯留水量演算部と、
該ライン別のフッ素含有排水流量及びフッ素濃度の時系列値に基づいて前記受入槽内の貯留水のフッ素濃度を演算する貯留水フッ素濃度演算部と、
該受入槽内の水量が所定範囲となるように前記ポンプを制御するポンプ制御部と、
該ポンプの吐出量とその時点での前記受入槽内のフッ素濃度データとに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御するカルシウム化合物添加制御部と
を備えたことを特徴とするフッ素含有排水の処理装置。 - 前記水処理管理装置は、フッ素含有排水の流量とフッ素濃度との積であるフッ素負荷と、カルシウム化合物添加量との関係を示す検量線データの記憶部を備えており、
前記カルシウム化合物添加制御部は、前記ポンプの吐出量、その時点での受入槽内のフッ素濃度及び該検量線データに基づいてカルシウム化合物の添加量を制御することを特徴とする請求項4に記載のフッ素含有排水の処理装置。 - フッ素含有排水のフッ素濃度を検出するフッ素濃度センサを具備しないことを特徴とする請求項4又は5に記載のフッ素含有排水の処理装置。
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