JP2020150647A - 電流制限装置 - Google Patents

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健太 佐々木
Kenta Sasaki
健太 佐々木
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Abstract

【課題】電源電圧が変動した場合でも誤遮断の発生を抑制すること。【解決手段】電源から負荷に流れる電流を遮断する遮断回路と、電源から負荷に流れる電流を対応する電圧に変換して検出電圧として出力する変換回路と、電源の電圧に基づいて閾値電圧を生成する生成回路と、検出電圧が閾値電圧を超える場合には、電源から負荷に流れる電流を遮断回路によって遮断する制御を行う制御回路と、を有し、Vs=α・Vb(α<1)の関係を有し、Vth=β・Vb(β<1)の関係を有し、VsおよびVthによって定まる、遮断回路が電流を遮断する閾値電流をIthとするとき、電源の電圧Vbが変動した場合において、Ithが負荷に流れる最大の電流よりも大きく、かつ、負荷に電力を供給する電線の限界電流よりも小さくなるように、αおよびβが設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電流制限装置に関するものである。
特許文献1には、電源から負荷に供給される電流を遮断可能なスイッチング素子と、負荷に供給される電流を検出してセンス電流を出力する電流検出回路と、センス電流が所定の過電流判定閾値以上のときに過電流信号を出力する比較回路と、過電流信号を入力してこれが所定時間連続して入力されたときに遮断信号を出力するタイマ回路と、外部から負荷制御信号を入力すると所定の電源供給信号を出力する一方、タイマ回路から遮断信号を入力すると電源供給信号を遮断する制御回路と、を具備する過電流保護回路を1以上備え、スイッチング素子は、電源供給信号が入力されると負荷に供給される電流を供給させる一方、タイマ回路で過電流信号を所定時間以上連続して入力したときには負荷に供給される電流を遮断する電源供給装置が記載されている。
このような従来技術によれば、部品点数を削減し低コストで実現可能な過電流保護回路を備えた電源供給装置を提供することができる。
特開2011−80849号公報
ところで、特許文献1に開示された技術では、電源電圧の変動に起因して遮断閾値が変化する場合がある。このような場合、オルタネータ(車載発電機)等の正常な動作で発生する電圧変動によって誤遮断が発生するという問題点がある。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、電源電圧が変動した場合でも誤遮断の発生を抑制する電流制限装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、電源から負荷に供給される電流を制限する電流制限装置において、前記電源と前記負荷の間に配置され、前記電源から前記負荷に流れる電流を遮断する遮断回路と、前記電源から前記負荷に流れる電流を対応する電圧に変換して検出電圧として出力する変換回路と、前記電源の電圧に基づいて閾値電圧を生成する生成回路と、前記変換回路によって得られる前記検出電圧が、前記閾値電圧を超える場合には、前記電源から前記負荷に流れる電流を前記遮断回路によって遮断する制御を行う制御回路と、を有し、前記電源の電圧をVbとし、前記変換回路から出力される前記検出電圧をVsとするとき、これらの間にVs=α・Vb(α<1)の関係を有し、前記電源の電圧をVbとし、前記生成回路から出力される前記閾値電圧をVthとするとき、これらの間にVth=β・Vb(β<1)の関係を有し、前記Vsおよび前記Vthによって定まる前記遮断回路が電流を遮断する閾値電流をIthとするとき、前記電源の電圧Vbが変動した場合において、前記Ithが前記負荷に流れる最大の電流よりも大きく、かつ、前記負荷に電力を供給する電線の限界電流よりも小さくなるように、前記αおよび前記βが設定されている、ことを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧が変動した場合でも誤遮断の発生を抑制する電流制限装置を提供することが可能になる。
また、本発明は、前記αおよび前記βは、これらが略等しくなるように設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧が変動した場合でも誤遮断を生じない電流制限装置を簡易な構成によって実現することが可能になる。
また、本発明は、前記変換回路は前記電源の電圧Vbの変動に対する時定数τsを有し、前記生成回路は前記電源の電圧Vbの変動に対する時定数τthを有し、これらの時定数τsと時定数τthとが略等しくなるように設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧が短時間で変動した場合でも誤遮断を生じない電流制限装置を提供することが可能になる。
また、本発明は、前記変換回路および前記生成回路の前記時定数は、抵抗およびコンデンサによって形成されることを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧が短時間で変動した場合でも誤遮断を生じない電流制限装置を簡易な構成によって実現することが可能になる。
また、本発明は、前記変換回路は前記電源の電圧Vbが増加する場合の時定数τsiを有するとともに減少する場合の時定数τsdを有し、前記生成回路は前記電源の電圧Vbが増加する場合の時定数τthiを有するとともに減少する場合の時定数τthdを有し、これらの時定数の間に、τthi≦τsi,τsd≦τthdが成立するように設定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧の変動における立ち上がりおよび立ち下がりの双方において、誤遮断の発生を防ぐことが可能な電流制限装置を提供することができる。
また、本発明は、前記変換回路および前記生成回路の前記時定数は、抵抗、コンデンサ、および、ダイオードによって形成されることを特徴とする。
このような構成によれば、電源電圧の変動における立ち上がりおよび立ち下がりの双方において、誤遮断の発生を防ぐことが可能な電流制限装置を簡易な構成によって提供することができる。
本発明によれば、電源電圧が変動した場合でも誤遮断の発生を抑制する電流制限装置を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電流制限装置の構成例を示す図である。 図1に示す電源制限装置の動作を説明するための図である。 図1に示す電源制限装置の動作を説明するための図である。 図1に示す電源制限装置の動作を説明するための図である。 図1に示す電源制限装置の動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る電流制限装置の構成例を示す図である。 バッテリの電圧および電流の変動を示す図である。 バッテリの電圧が変動した場合のVthおよびVsの変動を示す図である。 バッテリの電圧が変動した場合のVthおよびVsの変動を示す図である。 図6に示すVthに関連する部分の他の構成例を示す図である。 図6に示すVthに関連する部分の他の構成例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)本発明の第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る電流制限装置を示す図である。なお、図1に示す第1実施形態に係る電流制限回路は、例えば、車両に搭載され、図示しないバッテリから電線31を介して負荷30に供給される電流を制限する。図1において、電流制限装置は、ラッチ回路11、チャージポンプ回路12、半導体スイッチ13、抵抗14,15、演算増幅回路16、半導体スイッチ17、抵抗18〜20、および、演算増幅回路21を有する。
ラッチ回路11は、外部入力信号が入力された場合には、チャージポンプ回路12を介して、半導体スイッチ13のゲートを駆動してオンの状態にし、負荷30に電力を供給する。また、演算増幅回路21の出力がハイの状態になった場合にはチャージポンプ回路12を介して、半導体スイッチ13のゲートを駆動してオフの状態にし、負荷30に供給される電力を遮断する。
チャージポンプ回路12は、例えば、スイッチとコンデンサとによって構成され、ラッチ回路11から出力される制御信号の電圧を昇圧して半導体スイッチ13のゲートに供給する。
半導体スイッチ13は、例えば、MOS−FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等によって構成され、チャージポンプ回路12から供給される制御信号に応じてオン/オフする。半導体スイッチ13がオンの状態になると、バッテリから負荷30に電力が供給される。また、半導体スイッチ13がオフの状態になると、負荷30への電力の供給が遮断される。
抵抗14,15、演算増幅回路16、および、半導体スイッチ17は、電流検出回路を構成し、負荷30に流れる電流ILを検出して抵抗18に出力する。より詳細には、抵抗14は、半導体スイッチ13と負荷30の間に配置され、負荷30に流れる電流ILを検出する検出抵抗である。抵抗15は、演算増幅回路16の入力抵抗である。演算増幅回路16は、抵抗14,15に印加される電圧を増幅して出力する。半導体スイッチ17は、演算増幅回路16の出力信号に応じてオン/オフする。
抵抗18は、出力変換回路を構成し、半導体スイッチ17から出力される検出電流Isに応じた電圧を出力する。
抵抗19,20、演算増幅回路21は、異常判定回路を構成し、負荷30に対して遮断すべき電流が流れた場合には異常と判定し、ラッチ回路11を制御して半導体スイッチ13をオフの状態にすることで、負荷30に流れる電流を遮断する。なお、抵抗19,20は、閾値電圧Vthを生成する生成回路を構成する。
負荷30は、例えば、車載の電装品であり、バッテリから供給される直流電力によって動作する。なお、負荷30として、複数の電装品が接続されるようにしてもよい。電線31は、半導体スイッチ13から出力される電力を負荷30に供給するワイヤハーネス等によって構成される。
(B)第1実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第1実施形態の動作について説明する。例えば、車両のイグニッションスイッチが操作されると、図示しないECU(Electric Control Unit)が動作を開始し、ラッチ回路11に供給する外部入力信号をハイの状態にする。ラッチ回路11へ供給される外部入力信号がハイの状態になると、ラッチ回路11は出力をハイの状態にする。ラッチ回路11の出力がハイの状態になると、チャージポンプ回路12は、ラッチ回路11から出力される信号の電圧を昇圧して出力する。この結果、半導体スイッチ13がオンの状態になる。
半導体スイッチ13がオンの状態になると、バッテリから負荷30に負荷電流ILが供給される。抵抗14に負荷電流ILが流れると、半導体スイッチ17には、検出電流Isが流れる。ここで、検出電流Isと負荷電流ILとの間には以下の式(1)が成立する。
Is=Rc/Rd×IL ・・・(1)
なお、Rc/Rdは、例えば、1/1000程度になるように設定されているので、例えば、負荷電流IL=50Aである場合には、検出電流Is=50mAとなる。なお、1/1000は一例であって、これ以外の値になるように抵抗14,15の素子値を設定してもよい。
半導体スイッチ17から検出電流Isが出力されると抵抗Rsには検出電圧Vs=Rs×Isが生じる。一方、抵抗19,20は、バッテリの電圧Vbを分圧し、閾値電圧Vth=Vb×Rb/(Ra+Rb)を出力する。
演算増幅回路21は、検出電圧Vsと閾値電圧Vthを比較し、Vs>Vthの場合には出力をハイの状態にし、それ以外の場合には出力をローの状態にする。例えば、Rs=100Ωで、Vth=5Vである場合、負荷電流ILとして50Aが流れると、検出電流Isとして50mAが流れる。この結果、抵抗Rsには5V=(100Ω×50mA)が発生する。このため、負荷電流ILが50Aを超える場合には、Vs>Vthとなるので、演算増幅回路21の出力がハイの状態となる。
演算増幅回路21の出力がハイの状態になると、ラッチ回路11は出力をローの状態にする。ラッチ回路11の出力がローの状態になると、チャージポンプ回路12の出力もローの状態になり、半導体スイッチ13がオフとなるので、負荷30への電力の供給が遮断される。なお、負荷30への電力の供給が遮断される際の負荷電流を、以下では閾値電流Ithと称する。
以上の動作によって、負荷30に流れる電流を制限することができる。
ところで、バッテリの電圧Vbは、負荷30に流れる電流の大小および図示しないオルタネータによる充電電圧等によって変動する。バッテリの電圧Vbが変動すると、検出電圧Vsおよび閾値電圧Vthも変動する。
図2は、バッテリの電圧VbとVs,Vth等の関係を示す図である。図2において横軸はバッテリの電圧Vbを示し、縦軸は電流および電圧を示している。鉛蓄電池等のバッテリは、定格電圧が約12Vであるが、負荷に流れる電流の変化やオルタネータの電圧の変化によって、例えば、8V〜16Vの間で変動する。このように、バッテリの電圧Vbが変動すると、図2に菱形およびバツで示すようにVthとVsも変動し、閾値電流Ithも変動する。このため、バッテリの電圧Vbの変動によって、意図しない閾値電流Ithによって負荷30への電力の供給が遮断される場合がある。
本実施形態では、以下のような方法によって、バッテリの電圧Vbの変動による誤遮断を防止する。
検出電圧Vsは以下の式(2)によって表される。
Vs=Is×Rs
=(Rc/Rd)×IL×Rs
≒(Rc/Rd)×(Vb/RL)×Rs
=(Rc/Rd)×(Rs/RL)×Vb
=α×Vb ・・・(2)
また、閾値電圧Vthは以下の式(3)によって表される。
Vth=(Rb/(Ra+Rb))×Vb
=β×Vb ・・・(3)
第1実施形態では、検出電圧Vsおよび閾値電圧Vthによって定まる閾値電流をIthとするとき、バッテリの電圧Vbが変動した場合でも、閾値電流Ithが、負荷30に流れる最大負荷電流ILmaxよりも大きく、かつ、負荷30に電力を供給する電線31の限界電流Ifよりも小さくなるようにαおよびβを設定している。なお、最大負荷電流ILmaxは、負荷30が動作時に流れる最大の電流をいい、また、限界電流Ifは、電線31が、例えば、発煙する電流をいう。なお、限界電流Ifは、図2に三角形で示すように、バッテリの電圧Vbの変動に拘わらず略一定である。
図3は、Vth,Vs,Ithの関係を示す図である。この図において、横軸は電流を示し、縦軸は電圧を示している。図3に示すように、閾値電圧Vthは、バッテリの電圧Vbが通常の電圧(例えば、12V)の場合には実線で示す状態となり、バッテリの電圧Vbが高い場合(例えば、16V)には間隔が長い破線で示す状態となり、バッテリの電圧Vbが低い場合(例えば、8V)には間隔が短い破線で示す状態となる。また、検出電圧Vsは、バッテリの電圧Vbが通常の電圧(例えば、12V)の場合には実線で示す状態となり、バッテリの電圧Vbが高い場合(例えば、16V)には間隔が長い破線で示す状態となり、バッテリの電圧Vbが低い場合(例えば、8V)には間隔が短い破線で示す状態となる。なお、バッテリの通常の電圧とは、例えば、バッテリを充放電しないで長時間放置した場合の電圧をいうものとする。
Vs=Vthの場合の電流が閾値電流Ithとなるので、閾値電流Ithは、バッテリの電圧Vbが通常の場合には実線で示すIth0となり、バッテリの電圧Vbの電圧が低い場合には間隔が短い破線で示すIth1となり、バッテリの電圧Vbの電圧が高い場合には間隔が長い破線で示すIth2となる。
図4は、限界電流If、最大負荷電流ILmax、および、閾値電流Ith0〜Ith2の関係を示す図である。図4において、横軸は時間を示し、縦軸は電流を示している。曲線は電線31の限界電流Ifの特性を示している。すなわち、電線31が発煙する電流値は、電流の流れる時間の長さに応じて変化し、短時間の電流であれば限界電流が大きくなる傾向を有している。図4に示すように、第1実施形態では、閾値電流Ithは、バッテリの電圧Vbが高い場合(Ith1)または低い場合(Ith2)であっても電線31の限界電流Ifよりも小さくなるとともに、最大負荷電流ILmaxよりも大きくなるように、前述したα,βが設定されている。
これにより、バッテリの電圧Vbが変動した場合であっても、負荷30への電力の供給が誤って遮断されたり、電線31が発煙したりすることを防止できる。
なお、以上では、バッテリの電圧Vbが高い場合(Ith1)または低い場合(Ith2)であっても電線31の限界電流Ifよりも小さくなるとともに、最大負荷電流ILmaxよりも大きくなるようにα,βを設定するようにしたが、例えば、α≒βとなるように設定してもよい。
図5は、α=βとなるように設定した場合の、Vth,Vs,Ithの関係を示す図である。図5の例では、バッテリの電圧Vbが高い場合の間隔が長い破線の交点はIth0であり、また、バッテリの電圧Vbが低い場合の間隔が短い破線の交点もIth0である。このため、バッテリの電圧Vbが変動しても、閾値電流Ithは常に一定となる。このような構成によれば、バッテリの電圧Vbによる誤動作を確実に防止できる。
(C)第2実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の第2実施形態の構成について説明する。図6は、本発明の第2実施形態の構成例を示す図である。なお、図6において、図1と対応する部分には同一の符号を付しているので、その説明を省略する。図6では、図1と比較すると、抵抗18に対してコンデンサ41が並列に接続され、抵抗20に対してコンデンサ40が並列に接続されている。これら以外の構成は、図1と同様である。
コンデンサ40は、抵抗19,20との間で時定数を形成する。また、コンデンサ41は、抵抗18,15との間で時定数を形成する。これらの時定数によって、バッテリの電圧Vbが変化した場合における、閾値電圧Vthおよび検出電圧Vsの変化を調整し、誤動作が生じることを防止する。
(D)第2実施形態の動作の説明
つぎに、第2実施形態の動作について説明する。第2実施形態では、以下の動作によって、バッテリの電圧Vbが短時間で変化する場合でも、誤遮断が発生することを防止する。
図7は、バッテリの電圧Vbの時間的な変化を示す図である。図7の横軸は時間を示し、縦軸はバッテリの電圧を示している。時刻t1〜t2は、エンジンを始動するためのスタータモータが回転された場合を示し、この期間(数ms程度)では電圧Vbが大幅に低くなっている。また、時刻t3〜t4は、オルタネータが発電を開始した場合を示し、この期間(数s程度)では電圧が増加している。さらに、時刻t5〜t6は、オルタネータが発電を停止した場合を示し、この期間(数ms程度)では電圧が減少している。図7に示すように、スタータモータが回転したり、オルタネータが発電を開始したり、停止したりする場合には、バッテリの電圧Vbが短時間で大きく変化する。
図8は、図6に示すコンデンサ40,41を除外した場合において、バッテリの電圧Vbが変動したときの閾値電圧Vthと検出電圧Vsの時間的な変動を示す図である。図8の例では、Vthに係る時定数τthが、Vsに係る時定数τsよりも小さい場合(τth<τsの場合)を示している。そのような場合、バッテリの電圧Vbの立ち下がり時(破線の楕円で囲んだ部分)に、破線で示すVthが実線で示すVsと交差している。このような場合、Vs>Vthとなるので、このタイミングで、負荷30への電力の供給が遮断され、誤遮断が生じる。
そこで、第2実施形態では、Vthに係る時定数τthとVsに係る時定数τsが略同じ(τth≒τs)となるように設定している。このような設定により、図9に示すように、バッテリの電圧Vbの変化の立ち下がり時(例えば、図7に示すオルタネータの発電開始時)に、破線で示すVthが実線で示すVsと交差しなくなる。この結果、負荷30への電力の供給が遮断される誤遮断が生じない。
すなわち、図6に示す第2実施形態では、Vthに係る時定数τthは以下の式(4)で表され、Vsに係る時定数τsは以下の式(5)で表される。
τth=(C1・Ra)/(1+(Ra/Rb)) ・・・(4)
τs=C2・((Rc+RL)・Rd/Rc)/(1+(Rc+RL)・Rd/Rc・Rs)
・・・(5)
第2実施形態では、式(4)および式(5)で示されるτthとτsとが等しくなるように抵抗およびコンデンサの素子値が設定されている。このため、図9に示すように、バッテリの電圧Vbが変動した場合であっても、破線で示すVthが実線で示すVsと交差して負荷30への電力の供給が遮断される誤遮断が発生することを防止できる。
なお、図6に示す構成例では、Vthに係る時定数は図10(A)に示す構成によって生成するようにしたが、例えば、図10(B)に示す構成によって生成するようにしてもよい。図10(B)に示す構成では、抵抗42を調整することで、時定数を調整することができる。
また、図8および図9に示す、バッテリの電圧Vbの立ち上がりおよび立ち下がりのそれぞれを個別に調整可能としてもよい。
図11(A)は、バッテリの電圧Vbの立ち上がりおよび立ち下がりのそれぞれを個別に調整可能とする構成例を示している。図11(A)は、図10(B)と比較すると、直列接続された抵抗43およびダイオード44が抵抗42に並列接続されている。これ以外は、図10(B)と同様である。
そして、バッテリの電圧Vbの立ち上がり時における検出電圧Vsに係る時定数をτsiとし、立ち下がり時における検出電圧Vsに係る時定数をτsdとすると、τthi≦τsiおよびτsd≦τthdとなるように、抵抗およびコンデンサの素子値を調整することで、誤遮断の発生を抑制することができる。なお、図6の構成例では、τsi=τsd=τsである。
図11(B)は、バッテリの電圧Vbの立ち上がりおよび立ち下がりのそれぞれを個別に調整可能とする他の構成例を示している。図11(B)は、図11(A)と比較すると、ダイオード44の向きが逆になっている。これ以外は、図11(A)と同様である。図11(B)も図11(A)と同様に、バッテリの電圧Vbの立ち上がりおよび立ち下がりのそれぞれを個別に調整することができる。
以上に説明したように、本発明の第2実施形態によれば、例えば、スタータモータの動作開始/動作停止、あるいは、負荷の急激な増大によってバッテリの電圧Vbが短時間で変化した場合であっても、誤遮断が発生することを防止できる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、バッテリから電源電力が供給される場合を例に挙げて説明したが、これ以外の電源から供給されるようにしてもよい。
また、図1、図6、図10、および、図11に示す回路は一例であって、本発明がこれらの回路に限定されるものではない。
また、図4の例では、電線31の限界電流Ifとしては、発煙電流を例に挙げて説明したが、これ以外の電流(例えば、許容電流)を用いるようにしてもよい。
11 ラッチ回路
12 チャージポンプ回路
13 半導体スイッチ
14 抵抗
15 抵抗
16 演算増幅回路
17 半導体スイッチ
18〜20 抵抗
21 演算増幅回路
30 負荷
31 電線
40〜41 コンデンサ
42〜43 抵抗
44 ダイオード

Claims (6)

  1. 電源から負荷に供給される電流を制限する電流制限装置において、
    前記電源と前記負荷の間に配置され、前記電源から前記負荷に流れる電流を遮断する遮断回路と、
    前記電源から前記負荷に流れる電流を対応する電圧に変換して検出電圧として出力する変換回路と、
    前記電源の電圧に基づいて閾値電圧を生成する生成回路と、
    前記変換回路によって得られる前記検出電圧が、前記閾値電圧を超える場合には、前記電源から前記負荷に流れる電流を前記遮断回路によって遮断する制御を行う制御回路と、を有し、
    前記電源の電圧をVbとし、前記変換回路から出力される前記検出電圧をVsとするとき、これらの間にVs=α・Vb(α<1)の関係を有し、
    前記電源の電圧をVbとし、前記生成回路から出力される前記閾値電圧をVthとするとき、これらの間にVth=β・Vb(β<1)の関係を有し、
    前記Vsおよび前記Vthによって定まる、前記遮断回路が電流を遮断する閾値電流をIthとするとき、前記電源の電圧Vbが変動した場合において、前記Ithが前記負荷に流れる最大の電流よりも大きく、かつ、前記負荷に電力を供給する電線の限界電流よりも小さくなるように、前記αおよび前記βが設定されている、
    ことを特徴とする電流制限装置。
  2. 前記αおよび前記βは、これらが略等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電流制限装置。
  3. 前記変換回路は前記電源の電圧Vbの変動に対する時定数τsを有し、前記生成回路は前記電源の電圧Vbの変動に対する時定数τthを有し、これらの時定数τsと時定数τthとが略等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電流制限装置。
  4. 前記変換回路および前記生成回路の前記時定数は、抵抗およびコンデンサによって形成されることを特徴とする請求項3に記載の電流制限装置。
  5. 前記変換回路は前記電源の電圧Vbが増加する場合の時定数τsiを有するとともに減少する場合の時定数τsdを有し、前記生成回路は前記電源の電圧Vbが増加する場合の時定数τthiを有するとともに減少する場合の時定数τthdを有し、これらの時定数の間に、τthi≦τsi,τsd≦τthdが成立するように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電流制限装置。
  6. 前記変換回路および前記生成回路の前記時定数は、抵抗、コンデンサ、および、ダイオードによって形成されることを特徴とする請求項5に記載の電流制限装置。
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JPH04138379A (ja) * 1990-09-28 1992-05-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 過電流防止回路
JP2010110091A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Tokai Rika Co Ltd 負荷駆動装置
JP2012217271A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 電源供給装置および電源供給方法

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