JP2020149160A - シミュレーションシステム、シミュレーション方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シミュレーションシステムは、位置特定操作を受け付ける位置入力部と、地図データおよび標高データを取得する地図データ取得部と、建設される建物の設計データである新築建物設計データを取得する新築建物設計データ取得部と、地図データが示す地図上に、新築建物設計データが示す建物を配置するデータ合成部と、地図に対する建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方を修正する修正部とを備え、地図データが示す地図には、新築建物設計データが示す建物の建設予定位置が含まれ、地図データおよび標高データには、建設予定位置の標高データと、建設予定位置の周辺の位置の既存建物である周辺既存建物の情報とが含まれ、周辺既存建物の情報には、周辺既存建物の位置の標高データと周辺既存建物の高さ情報と周辺既存建物の輪郭形状情報とが含まれる。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、周辺建物の位置および形状が、周辺建物の外郭の平面的な形状が示された住宅地図情報から特定される例が記載されている。
また、特許文献1には、建物データが、建物の建設地情報(例えば建物の建設地(敷地)の形状の情報)、建物の外装部や内部構成の情報などを含む旨が記載されている。建物の建設地情報(例えば建物の建設地(敷地)の形状の情報)は、通常、その建物の建設地(敷地)の測量を行うことによって得られる。建物の外装部や内部構成の情報としては、通常、その建物の設計データが用いられる。
つまり、特許文献1に記載されているような建物の内部における空気流値のシミュレーションが行われる場合には、住宅地図情報と、測量により得られた情報と、建物の設計データとを合成することによって、その建物と周辺建物との相対位置関係が得られる。
ところで、住宅地図における建物の敷地の形状・位置と、測量により得られたその建物の建設地(敷地)の形状・位置とは、通常一致しない。
そのため、特許文献1に記載されているような建物の内部における空気流値のシミュレーションが行われる場合に、住宅地図情報と、測量により得られた情報と、建物の設計データとを合成しただけでは、その建物と周辺建物との相対位置関係を正確に得ることができないおそれがある。当然のことながら、その建物と周辺建物との相対位置関係を正確に得ることができない場合には、周辺建物の影響を高精度に反映したその建物の内部の空気流値のシミュレーションを行うことができない。
ところで、特許文献2には、建物の総合的な通風状態を算出するために、地図情報を利用するか否か、建物の建設地(敷地)の測量結果を利用するか否か、および、建物の設計データを利用するか否かについて記載されていない。
ところで、特許文献3には、屋内の昼光の明るさを予測するために、地図情報を利用するか否か、建物の建設地(敷地)の測量結果を利用するか否か、および、建物の設計データを利用するか否かについて記載されていない。
ところで、特許文献4には、日照の度合いをシミュレーションするために、地図情報を利用するか否か、および、建物の建設地(敷地)の測量結果を利用するか否かについて記載されていない。
また、特許文献4に記載された技術では、日照の度合いをシミュレーションするために設計データが利用されるのではなく、日照の度合いのシミュレーションの結果が、住宅(建物)の設計に利用される。
ところで、特許文献5には、建物全体を設計することなく住宅用日照シミュレーションが行われる旨が記載されているものの、住宅用日照シミュレーションを行うために、地図情報を利用するか否か、および、建物の建設地(敷地)の測量結果を利用するか否かについて記載されていない。
図1は第1実施形態のシミュレーションシステム1の一例などを示す図である。詳細には、図1(A)は第1実施形態のシミュレーションシステム1の一例を示しており、図1(B)は第1実施形態のシミュレーションシステム1の適用例を示している。
図1に示す例では、シミュレーションシステム1が、新築建物の環境設計シミュレーションを実行する。シミュレーションシステム1は、位置入力部10と、地図データ取得部11と、新築建物設計データ取得部12と、データ合成部13と、修正部14と、3次元表示処理部15と、シミュレーション部16と、出力部17とを備えている。
位置入力部10は、新築建物の環境設計シミュレーションが行われる位置を特定する操作(例えば、住所の入力操作、地図の表示画面上の1点を例えばマウスなどによって指定する操作など)を受け付ける。
地図データ取得部11は、位置入力部10に対する位置特定操作において特定される位置を含む地図データおよび標高データを取得する。詳細には、図1(B)に示す例では、地図データ取得部11が、シミュレーションシステム1の外部に配置された地図データベースD1から、地図データおよび標高データを取得する。
図1に示す例では、地図データ取得部11が、地図データベースD1から、例えば数百メートル×数百メートルの範囲の地図データおよび標高データを取得する。そのため、新築建物の環境設計シミュレーションに不要な地図データおよび標高データ(冗長な地図データおよび標高データ)が地図データベースD1から取得され、シミュレーションシステム1における処理負荷が大きくなってしまうおそれを抑制することができる。また、後述する修正部14による処理負荷を抑制することができる。
他の例では、地図データ取得部11が、地図データベースD1から、数百メートル×数百メートルとは異なる大きさの範囲の地図データおよび標高データを取得してもよい。
詳細には、図1(B)に示す例では、新築建物設計データ取得部12が、シミュレーションシステム1の外部に配置された新築建物設計データベースD2から、新築建物設計データを取得する。
他の例では、新築建物設計データベースD2がシミュレーションシステム1の内部に配置され、新築建物設計データ取得部12がその新築建物設計データベースD2から新築建物設計データを取得してもよい。
修正部14は、データ合成部13によって合成が実行された後に、地図MP(地図データが示す地図MP)に対する建物BG(新築建物設計データが示す建物BG)の相対位置および相対角度を修正する。
他の例では、修正部14が、データ合成部13によって合成が実行された後に、地図MP(地図データが示す地図MP)に対する建物BG(新築建物設計データが示す建物BG)の相対位置のみを修正してもよい。
更に他の例では、修正部14が、データ合成部13によって合成が実行された後に、地図MP(地図データが示す地図MP)に対する建物BG(新築建物設計データが示す建物BG)の相対角度のみを修正してもよい。
シミュレーション部16は、新築建物設計データが示す建物BGの環境設計シミュレーションを実行する。シミュレーション部16は、日射シミュレーション部16Aと、通風シミュレーション部16Bと、日照シミュレーション部16Cと、採光シミュレーション部16Dとを備えている。
日射シミュレーション部16Aは、例えば特許第4761787号公報に記載されているような日射シミュレーションを実行する。通風シミュレーション部16Bは、例えば特許文献1に記載されているような通風シミュレーションを実行する。日照シミュレーション部16Cは、例えば特許文献5に記載されているような日照シミュレーションを実行する。採光シミュレーション部16Dは、例えば特許文献2に記載されているような採光シミュレーションを実行する。
出力部17は、例えばシミュレーション部16によって実行された環境設計シミュレーションの結果などを出力する。出力部17は、例えば環境設計シミュレーションの結果などをディスプレイ(図示せず)などに表示する。
他の例では、出力部17が、例えば環境設計シミュレーションの結果などを印刷によって出力してもよい。
詳細には、地図データ取得部11によって取得される地図データおよび標高データに、建設予定位置CSの標高データおよび位置情報が含まれる。つまり、地図データ取得部11によって取得される地図データには、建設予定位置CSの外周線CSLの形状の情報(外周線CSLの位置情報)が含まれる。更に、地図データ取得部11によって取得される地図データおよび標高データには、建設予定位置CSの周辺の位置の既存建物である周辺既存建物SB1〜SB6の情報が含まれる。
周辺既存建物SB1の情報には、周辺既存建物SB1の位置の標高データと、周辺既存建物SB1の高さ情報と、周辺既存建物SB1の輪郭T1の形状の情報(輪郭形状情報)とが含まれる。周辺既存建物SB1は、土地SL1上に配置されている。
周辺既存建物SB2の情報には、周辺既存建物SB2の位置の標高データと、周辺既存建物SB2の高さ情報と、周辺既存建物SB2の輪郭T2の形状の情報とが含まれる。周辺既存建物SB2は、土地SL2上に配置されている。
周辺既存建物SB3の情報には、周辺既存建物SB3の位置の標高データと、周辺既存建物SB3の高さ情報と、周辺既存建物SB3の輪郭T3の形状の情報とが含まれる。周辺既存建物SB3は、土地SL3上に配置されている。
周辺既存建物SB4の情報には、周辺既存建物SB4の位置の標高データと、周辺既存建物SB4の高さ情報と、周辺既存建物SB4の輪郭T4の形状の情報とが含まれる。周辺既存建物SB4は、土地SL4上に配置されている。
周辺既存建物SB6の情報には、周辺既存建物SB6の位置の標高データと、周辺既存建物SB6の高さ情報と、周辺既存建物SB6の輪郭T6の形状の情報とが含まれる。周辺既存建物SB6は、土地SL6上に配置されている。土地SL5、SL7上には、周辺既存建物が配置されていない。
周辺既存建物SB1の高さ情報には、周辺既存建物SB1の階数情報が含まれ、周辺既存建物SB2の高さ情報には、周辺既存建物SB2の階数情報が含まれ、周辺既存建物SB3の高さ情報には、周辺既存建物SB3の階数情報が含まれる。また、周辺既存建物SB4の高さ情報には、周辺既存建物SB4の階数情報が含まれ、周辺既存建物SB6の高さ情報には、周辺既存建物SB6の階数情報が含まれる。
更に、地図データ取得部11によって取得される地図データには、建設予定位置CSに隣接する道路RDと建設予定位置CSとの境界線RDBの情報が含まれる。
また、新築建物設計データ取得部12によって取得される新築建物設計データには、建物BGの敷地STの外周線STLの位置情報(形状の情報も含む)が含まれる。建物BGの敷地STの外周線STLの位置情報は、例えば測量を行うことによって得られ、新築建物設計データベースD2に予め格納されている。
他の例では、新築建物設計データ取得部12によって取得される新築建物設計データに、建物BGの敷地STの外周線STLの位置情報(形状の情報も含む)が含まれなくてもよい。
また、地図データ取得部11は、都道府県市区町村の境界線の情報(つまり、建物BGの環境設計シミュレーションに不要な情報)が除かれたものを、地図データベースD1から地図データおよび標高データとして取得する。そのため、都道府県市区町村の境界線の情報が地図データおよび標高データとして取得される場合よりも、地図データおよび標高データを取得する負荷を抑制することができ、地図データ取得部11によって取得された地図データおよび標高データの記憶容量を抑制することができる。
すなわち、例えば周辺の土地SL1〜SL7の形質の変更、周辺既存建物SB1、SB2、SB3、SB4、SB6の改築などが行われた場合には、地図データ取得部11によって取得された地図データおよび標高データが、シミュレーションシステム1において更新されるのではなく、地図データベースD1において更新された地図データおよび標高データが、地図データ取得部11によって地図データベースD1から取得される。
そのため、シミュレーションシステム1は、シミュレーションシステム1において地図データおよび標高データの更新が行われる場合よりも、シミュレーションシステム1における処理負荷を抑制することができる。
つまり、地図データ取得部11は、地図データベースD1において建設予定位置CSの標高データと周辺既存建物SB1〜SB6の位置の標高データとが地図データに対して付加されたものを、地図データおよび標高データとして地図データベースD1から取得する。
そのため、シミュレーションシステム1は、シミュレーションシステム1によって標高データの取得および付加が行われる場合よりも、シミュレーションシステム1における処理負荷を抑制することができる。
図3(A)に示す例では、データ合成部13が、地図データ取得部11によって取得された地図データと、新築建物設計データ取得部12によって取得された新築建物設計データとを合成する。詳細には、データ合成部13は、地図データ取得部11によって取得された地図データが示す地図MP(図2(A)および図2(B)参照)上に、新築建物設計データ取得部12によって取得された新築建物設計データが示す建物BG(図2(C)参照)を配置する。
上述したように、住宅地図における建物の敷地の形状・位置と、測量により得られたその建物の建設地(敷地)の形状・位置とは、通常一致しない。
そのため、データ合成部13による処理が実行された後の状態の図3(A)に示す例においても、地図データ取得部11によって取得された地図データが示す地図MP中の建設予定位置CSの外周線CSLと、新築建物設計データ取得部12によって取得された新築建物設計データが示す建物BGの敷地STの外周線STLとがずれている。
つまり、図3(A)に示す状態では、地図データが示す地図MP(図2(A)および図2(B)参照)に含まれる周辺の土地SL1〜SL7(図2(A)参照)、周辺既存建物SB1、SB2、SB3、SB4、SB6(図2(A)参照)、道路RD(図2(A)参照)等と、新築建物設計データが示す建物BG(図2(C)および図3(A)参照)との相対位置関係が不正確である。
仮に、周辺の土地SL1〜SL7、周辺既存建物SB1、SB2、SB3、SB4、SB6、道路RD等と建物BGとの相対位置関係が不正確な状態(図3(A)に示す状態)で建物BGの環境設計シミュレーションが実行されると、当然のことながら、周辺既存建物SB1、SB2、SB3、SB4、SB6の影響を高精度に反映した建物BGの環境設計シミュレーション結果は得られない。
詳細には、図3(B)に示す例では、修正部14が、図3(A)に示す地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度を修正する処理を実行する。
具体的には、図3(A)および図3(B)に示す例では、修正部14は、新築建物設計データが示す敷地STおよび建物BGを移動させることなく、地図データが示す地図MP(および地図MPに含まれる建設予定位置CS等)を、敷地STおよび建物BGに対して左下向き(図3(A)および図3(B)の左下向き)に移動させると共に、反時計回りに回転させる。
その結果、図3(A)および図3(B)に示す例では、地図データが示す地図MPに含まれる建設予定位置CSの外周線CSLの右上部分CSPと、新築建物設計データが示す敷地STの外周線STLの右上部分STPとが一致する。
すなわち、図3(B)に示す例では、修正部14は、地図データが示す建設予定位置CSの外周線CSLの右上部分CSPと、新築建物設計データが示す敷地STの外周線STLの右上部分STPとが一致するように、地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度を修正する。
そのため、図3(B)に示す例では、新築建物設計データが示す敷地STの外周線STLに一致させる部分として、建設予定位置CSの外周線CSLの右上部分CSPが利用される。
一方、地図データ取得部11によって取得される地図データによっては、地図データが示す建設予定位置CSの外周線CSLが、地図データに含まれていないか、あるいは、不明瞭である場合がある。
そのような場合に、修正部14は、地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度の修正を実行する前に、地図データが示す建設予定位置CSの外周線CSLを追加する。
そのため、地図データ取得部11によって取得される地図データが示す建設予定位置CSの外周線CSLが地図データに含まれていない場合や、不明瞭である場合であっても、シミュレーションシステム1は建物BGの環境設計シミュレーションを実行することができる。
そこで、第1実施形態のシミュレーションシステム1では、地図データ取得部11によって取得される地図データが示す地図MPに含まれる建設予定位置CS上に、新築建物設計データ取得部12によって取得される新築建物設計データが示す建物BGとは異なる既存建物EBGが存在する場合に、修正部14は、その既存建物EBGを消去する処理を実行する。
図2および図3に示す例では、地図データ取得部11によって取得される地図データが示す地図MPに含まれる建設予定位置CS上に、新築建物設計データ取得部12によって取得される新築建物設計データが示す建物BGとは異なる既存建物EBGが存在する。
そこで、図4(A)および図4(B)に示すように、修正部14は、地図データが示す地図MPに含まれる建設予定位置CS上に存在する既存建物EBGを消去する処理を実行する。
そのため、第1実施形態のシミュレーションシステム1では、建設予定位置CS上に実在しない既存建物EBGが、建物BGの環境設計シミュレーションに悪影響を与えるおそれを回避することができる。
図3および図4に示す例では、データ合成部13による処理(図3(A)に示す処理)および修正部14による地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度の修正(図3(B)に示す処理)が実行された後に、修正部14による既存建物EBGの消去(図4(A)および図4(B)に示す処理)が実行される。
他の例では、データ合成部13による処理(図3(A)に示す処理)および/または修正部14による地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度の修正(図3(B)に示す処理)が実行される前に、修正部14による既存建物EBGの消去(図4(A)および図4(B)に示す処理)が実行されてもよい。
図5に示す例では、3次元表示処理部15が、地図データ取得部11によって取得された地図データに含まれる建設予定位置CSの標高データおよび位置情報に基づいて、建設予定位置CSを3次元表示処理すると共に、新築建物設計データ取得部12によって取得された新築建物設計データに基づいて、建物BGを建設予定位置CS上に3次元表示処理している。
また、図5に示す例では、3次元表示処理部15が、地図データ取得部11によって取得された地図データおよび標高データに含まれる建設予定位置CSの周辺の周辺既存建物SB1〜SB4の情報(詳細には、周辺既存建物SB1〜SB4の位置の標高データ、周辺既存建物SB1〜SB4の高さ情報、および、周辺既存建物SB1〜SB4の輪郭T1〜T4の形状の情報)に基づいて、周辺既存建物SB1〜SB4を3次元表示処理している。
図5に示す例では、建設される建物BGと周辺既存建物SB1〜SB4とが、3次元表示処理部15によって3次元表示処理されているため、シミュレーションシステム1の利用者は、建設される建物BGと周辺既存建物SB1〜SB4との関係を容易に把握することができる。
つまり、3次元表示処理部15は、周辺既存建物SB1〜SB4の位置の標高データと、周辺既存建物SB1〜SB4の階数情報とに基づいて、周辺既存建物SB1〜SB4を3次元表示処理している。
そのため、3次元表示処理部15は、処理負荷を抑制しつつ、周辺既存建物SB1〜SB4を3次元表示処理することができる。
更に、3次元表示処理部15は、例えばシミュレーションシステム1の利用者の入力操作に応じて、周辺既存建物SB1〜SB4の位置の高さ(標高)を、地図データ取得部11によって取得された地図データおよび標高データが示す高さ(標高)から、利用者が指定する任意の高さ(標高)に変更する機能を有する。
また、3次元表示処理部15は、例えばシミュレーションシステム1の利用者の入力操作に応じて、周辺既存建物SB1〜SB4の高さを、地図データ取得部11によって取得された地図データおよび標高データに含まれる周辺既存建物SB1〜SB4の階数情報に相当する高さから、利用者が指定する任意の高さに変更する機能を有する。
図6に示す例では、ステップS0において、位置入力部10が、新築建物の環境設計シミュレーションが行われる位置を特定する操作(位置特定操作)を受け付ける。
次いで、ステップS1では、地図データ取得部11が地図データベースD1から、ステップS0における位置特定操作において特定された位置を含む地図データおよび標高データを取得する。
次いで、ステップS2では、新築建物設計データ取得部12が新築建物設計データベースD2から、新築建物設計データを取得する。
次いで、ステップS3では、データ合成部13が、ステップS1において取得された地図データが示す地図上に、ステップS2において取得された新築建物設計データが示す建物を配置する。つまり、ステップS3では、データ合成部13が、ステップS1において取得された地図データと、ステップS2において取得された新築建物設計データとを合成する。
次いで、ステップS4では、修正部14が、地図に対する建物の相対位置および相対角度を修正する。
次いで、ステップS5では、3次元表示処理部15が、新築建物設計データが示す建物などの3次元表示処理を実行する。
次いで、ステップS6では、シミュレーション部16が、新築建物設計データが示す建物の環境設計シミュレーションを実行する。
そのため、第1実施形態のシミュレーションシステム1は、周辺既存建物SB1〜SB6の影響を高精度に反映した建物BGの環境設計シミュレーションを行うことができる。
以下、本発明のシミュレーションシステム、シミュレーション方法およびプログラムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態のシミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のシミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第2実施形態のシミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のシミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
一方、第2実施形態のシミュレーションシステム1では、シミュレーション部16が、日射シミュレーション部16A、通風シミュレーション部16B、日照シミュレーション部16Cおよび採光シミュレーション部16Dのいずれか1つのみを備えている。
つまり、第2実施形態のシミュレーションシステム1は、新築建物設計データ取得部12によって取得される新築建物設計データが示す建物BGの日射シミュレーション、通風シミュレーション、日照シミュレーションおよび採光シミュレーションのいずれかを実行する。
第2実施形態のシミュレーションシステム1は、周辺の土地SL1〜SL7および周辺既存建物SB1〜SB6の影響を高精度に反映した建物BGの日射シミュレーション、通風シミュレーション、日照シミュレーションおよび採光シミュレーションのいずれかを実行することができる。
以下、本発明のシミュレーションシステム、シミュレーション方法およびプログラムの第3実施形態について説明する。
第3実施形態のシミュレーションシステム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のシミュレーションシステム1と同様に構成されている。従って、第3実施形態のシミュレーションシステム1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のシミュレーションシステム1と同様の効果を奏することができる。
一方、第3実施形態のシミュレーションシステム1は、新築建物の環境設計シミュレーションを実行する。シミュレーションシステム1は、地図データ取得部11と、新築建物設計データ取得部12と、データ合成部13と、修正部14と、出力部17とを備えているものの、3次元表示処理部15およびシミュレーション部16を備えていない。
つまり、第3実施形態のシミュレーションシステム1は、第3実施形態のシミュレーションシステム1の外部に配置されたシミュレーション部16において高精度な建物BGの環境設計シミュレーションを実行するために必要な合成データ(地図データと新築建物設計データとを合成したデータであって、地図MPに対する建物BGの相対位置および相対角度が修正されたデータ)を生成する前処理システムとして機能する。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (12)
- 位置特定操作を受け付ける位置入力部と、
前記位置入力部に対する前記位置特定操作において特定される位置を含む地図データおよび標高データを取得する地図データ取得部と、
建設される建物の設計データである新築建物設計データを取得する新築建物設計データ取得部と、
前記地図データ取得部によって取得される前記地図データが示す地図上に、前記新築建物設計データ取得部によって取得される前記新築建物設計データが示す前記建物を配置するデータ合成部と、
前記地図に対する前記建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方を修正する修正部とを備え、
前記地図データが示す前記地図には、前記新築建物設計データが示す前記建物の建設予定位置が含まれ、
前記地図データ取得部によって取得される前記地図データおよび標高データには、前記建設予定位置の標高データと、前記建設予定位置の周辺の位置の既存建物である周辺既存建物の情報とが含まれ、
前記周辺既存建物の情報には、前記周辺既存建物の位置の標高データと、前記周辺既存建物の高さ情報と、前記周辺既存建物の輪郭形状情報とが含まれる、
シミュレーションシステム。 - 前記修正部は、
前記地図データ取得部によって取得される前記地図データが示す前記地図に含まれる前記建設予定位置に、前記建物とは異なる既存建物が存在する場合に、
前記既存建物を消去する、
請求項1に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データ取得部によって取得される前記地図データおよび標高データに含まれる前記建設予定位置の標高データと前記周辺既存建物の情報とに基づいて、前記建設予定位置と前記周辺既存建物とを3次元表示処理すると共に、
前記新築建物設計データに基づいて、前記建物を前記建設予定位置上に3次元表示処理する3次元表示処理部を更に備える、
請求項2に記載のシミュレーションシステム。 - 前記周辺既存建物の高さ情報には、前記周辺既存建物の階数情報が含まれ、
前記3次元表示処理部は、前記周辺既存建物の位置の標高データと、前記周辺既存建物の階数情報とに基づいて、前記周辺既存建物を3次元表示処理する、
請求項3に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データ取得部は、数百メートル×数百メートルの範囲の前記地図データおよび標高データを取得する、
請求項1に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データ取得部は、
前記周辺既存建物の属性の情報および住所番地の情報が除かれたものであって、都道府県市区町村の境界線の情報が除かれたものであって、前記建設予定位置に隣接する道路と前記建設予定位置との境界線の情報が含まれるものを、前記地図データおよび標高データとして取得する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データ取得部は、
地図データベースにおいて更新された前記地図データおよび標高データを、前記地図データベースから取得する、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データ取得部は、
前記地図データベースにおいて前記建設予定位置の標高データと前記周辺既存建物の位置の標高データとが前記地図データに対して付加されたものを、前記地図データおよび標高データとして前記地図データベースから取得する、
請求項7に記載のシミュレーションシステム。 - 前記新築建物設計データには、前記建物の敷地の外周線の位置情報が含まれ、
前記修正部は、
前記地図データが示す前記建設予定位置の外周線の少なくとも一部分と、前記新築建物設計データが示す前記敷地の外周線の少なくとも一部分とが一致するように、前記地図に対する前記建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方を修正する、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のシミュレーションシステム。 - 前記地図データが示す前記建設予定位置の前記外周線が、前記地図データに含まれていないか、あるいは、不明瞭である場合、
前記修正部は、
前記地図に対する前記建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方の修正を実行する前に、
前記地図データが示す前記建設予定位置の前記外周線を追加する、
請求項9に記載のシミュレーションシステム。 - 位置特定操作を受け付ける位置入力ステップと、
前記位置入力ステップにおける前記位置特定操作において特定される位置を含む地図データおよび標高データを取得する地図データ取得ステップと、
建設される建物の設計データである新築建物設計データを取得する新築建物設計データ取得ステップと、
前記地図データ取得ステップにおいて取得される前記地図データが示す地図上に、前記新築建物設計データ取得ステップにおいて取得される前記新築建物設計データが示す前記建物を配置するデータ合成ステップと、
前記地図に対する前記建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方を修正する修正ステップとを備えるシミュレーション方法であって、
前記地図データが示す前記地図には、前記新築建物設計データが示す前記建物の建設予定位置が含まれ、
前記地図データ取得ステップにおいて取得される前記地図データおよび標高データには、前記建設予定位置の標高データと、前記建設予定位置の周辺の位置の既存建物である周辺既存建物の情報とが含まれ、
前記周辺既存建物の情報には、前記周辺既存建物の位置の標高データと、前記周辺既存建物の高さ情報と、前記周辺既存建物の輪郭形状情報とが含まれる、
シミュレーション方法。 - コンピュータに、
位置特定操作を受け付ける位置入力ステップと、
前記位置入力ステップにおける前記位置特定操作において特定される位置を含む地図データおよび標高データを取得する地図データ取得ステップと、
建設される建物の設計データである新築建物設計データを取得する新築建物設計データ取得ステップと、
前記地図データ取得ステップにおいて取得される前記地図データが示す地図上に、前記新築建物設計データ取得ステップにおいて取得される前記新築建物設計データが示す前記建物を配置するデータ合成ステップと、
前記地図に対する前記建物の相対位置および相対角度の少なくとも一方を修正する修正ステップと
を実行させるためのプログラムであって、
前記地図データが示す前記地図には、前記新築建物設計データが示す前記建物の建設予定位置が含まれ、
前記地図データ取得ステップにおいて取得される前記地図データおよび標高データには、前記建設予定位置の標高データと、前記建設予定位置の周辺の位置の既存建物である周辺既存建物の情報とが含まれ、
前記周辺既存建物の情報には、前記周辺既存建物の位置の標高データと、前記周辺既存建物の高さ情報と、前記周辺既存建物の輪郭形状情報とが含まれる、
プログラム。
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