JP2020148713A - 解析装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを精度良く測定する。【解決手段】本解析装置は、ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、ある物質の異なる複数の状態について取得する手段と、取得された複数回分の伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出する算出手段と、他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された関係データに基づき、算出された所定の特徴量に対応する他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は他の物質が含まれているか否かを決定する手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを解析する技術に関する。
例えば、米等の粉状、粒状又は不定形のバラ状の対象物の水分量や材料の特性を、体積充填率の変動に影響されず、オンラインでリアルタイムに非接触且つ非破壊で測定する技術として、例えば以下に示す特許文献1には、周波数105乃至1012[Hz]にある所定周波数の電磁波を照射する電磁波送信手段と、透過または反射した電磁波を受信する電磁波受信手段と、送受信波の位相と振幅を測定する測定器と、測定器での測定から振幅変化と位相差を検出し解析する解析装置とを備える水分量測定装置が開示されている。この解析装置は、予め既知の水分量の物質について振幅変化と位相差を検出し、振幅変化と位相差の関係を直線近似した直線の傾きを求め、さらに、傾きと水分量との関係を表す検量線を求めて記憶手段に記憶しておき、処理ラインを流れる物質に所定周波数の電磁波を照射して検出した振幅変化と位相差との組の複数の関係を直線近似した直線の傾きを求め、当該傾きを検量線に当てはめることにより水分量を検出するものである。
この技術は、直線近似できるような結果が得られ、検量線も線形性を維持できる周波数での測定が前提となっており、感度が悪いという問題点がある。
特許第6253096号公報
よって、本発明の目的は、一側面としては、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを精度良く測定できるようにするための技術を提供することである。
本発明に係る解析装置は、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを解析する解析装置であって、(A)ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、ある物質の異なる複数の状態について取得する手段と、(B)取得された複数回分の伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出する算出手段と、(C)他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された関係データに基づき、算出された所定の特徴量に対応する他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は他の物質が含まれているか否かを決定する手段とを有する。
一側面によれば、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを、精度良く測定できるようになる。
図1は、システム全体の概要を示す図である。 図2は、被測定物による共振周波数のシフトを説明するための図である。 図3(a)は、振幅変化量を説明するための図であり、図3(b)は、位相変化量を説明するための図である。 図4は、解析装置の機能ブロック図である。 図5は、解析装置の処理フローを示す図である。 図6は、振幅変化量と位相変化量とで張られる平面における2次関数のフィッティングを説明するための図である。 図7は、複素平面における2次関数のフィッティングを説明するための図である。 図8は、検量線を説明するための図である。 図9は、複素平面における円フィッティングを説明するための図である。 図10は、コンピュータの機能ブロック図である。 図11(a)は、狭帯域アンテナの一例としてマイクロストリップのライン型アンテナを用いた場合におけるシステム全体の概要を示す図であり、(b)は、狭帯域アンテナの一例としてパッチ型アンテナを用いた場合におけるシステム全体の概要を示す図である。 図12(a)は、狭帯域アンテナの一例としてマイクロストリップのライン型アンテナを用いた場合におけるシステム全体の概要を示す図であり、(b)は、狭帯域アンテナの一例としてパッチ型アンテナを用いた場合におけるシステム全体の概要を示す図である。 図13(a)及び(b)は、ベクトルネットワークアナライザを用いない場合の測定系の例を示す図である。
上で述べた特許文献1では、例えば米が処理ラインを空気と共に流れてくる際に、所定の周波数の電磁波を照射して、その透過電磁波または反射電磁波についての振幅変化及び位相差を複数時点で検出し、振幅変化及び位相差で張られる平面において直線近似した際の傾きにて、米の水分量を特定していた。
この技術においては、RF波、マイクロ波、ミリ波といった周波数帯の中で任意の周波数を選択できることになっているが、実際は、直線近似できるような測定結果が得られる周波数、そして水分量と直線の傾きとが線形関係を維持できるような周波数を用いて測定を行っている。
このような前提の下の測定では、感度が悪くて測定精度が落ちてしまうという問題がある。
そこで、本実施の形態では、共振を用いて測定系における感度を高めることで、測定精度を上げるものとする。但し、このような測定の結果は、非線形性を有しているので、それに対応した解析処理を行うことになる。共振を用いた測定系としては、干渉計を用いる場合や、狭帯域アンテナを用いる場合などがある。
なお、本実施の形態では、特許文献1のような粉状、粒状又は不定形のバラ状の物質の水分量だけではなく、ある物質(主たる物質)に含まれる他の物質の濃度又は含有量を測定する場合にも対応する。さらに、ある物質(主たる物質)に他の物質(糖分、塩分、アルコール、脂肪、二酸化炭素、尿素など。何らかの異物の場合もある。)が含まれているか否かを判定することにも対応する。
干渉計を用いる例を図1に示す。
本実施の形態に係るシステムは、干渉計100と、測定器であるベクトルネットワークアナライザ200と、解析装置300とを有する。
干渉計100は、ベクトルネットワークアナライザ200の出力に接続された同軸ケーブル101と、T分岐回路103と、マイクロストリップライン104と、ベクトルネットワークアナライザ200の入力に接続される同軸ケーブル102とを有する。
ベクトルネットワークアナライザ200から出力された信号S1は、T分岐回路103において、マイクロストリップライン104を通らない信号S2と、マイクロストリップライン104への信号S3とに分岐される。マイクロストリップライン104へ分岐した信号S3は、マイクロストリップライン104を伝搬し、他端の短絡器で反射して反射信号S4がT分岐回路103へ戻ってくる。そして、T分岐回路103では、信号S2と信号S3とが合成され、合成された信号S5が、ベクトルネットワークアナライザ200に入力される。
ベクトルネットワークアナライザ200は、一般的なものであって、被測定物の伝送特性、反射特性、インピーダンス特性などを測定するものである。なお、これらの特性を表すデータとしては、振幅及び位相の組み合わせと、実部及び虚部の組み合わせとがある。両者は実質的に同じものを表しており、一方から他方に変換可能である。
T分岐回路103の分岐点からマイクロストリップライン104の短絡器までの電気長Leは、物理的な長さLと、基板及びケーブルやパターンなどの実効的な誘電率εrとから、Le=L/{εr0.5で決まる。実効的な誘電率εrは、マイクロストリップライン104上に載せられた被測定物によっても変化する。
この電気長Leに基づき、信号の波長λ/2=2*Leの時に共振状態となり、信号の振幅が極小になる。このようすを図2に示す。
図2において、横軸は周波数を表し、縦軸は信号の振幅を表す。図2に示すように、電気長Leに基づき、周期的に振幅極小のノッチが現れる。カーブAは、マイクロストリップライン104上に被測定物を載せていない状態での特性を表しており、カーブBは、マイクロストリップライン104上に被測定物を載せた場合の特性を表している。このように、被測定物によって実効誘電率が変化したため、共振周波数がずれて、ノッチがシフトしていることが分かる。
本実施の形態では、このような現象を用いて測定を行う。なお、図3(a)に示すように、振幅については、干渉計100の共振周波数を含む所定帯域Wにおける特定の観測周波数fvにおけるカーブBの値とカーブAの値との差である振幅変化量をベースに解析を行う。また、図3(b)に示すように、位相についても、特定の観測周波数fvにおける、マイクロストリップライン104上に被測定物を載せない場合のカーブCの値とマイクロストリップライン104上に被測定物を載せた場合のカーブDの値の差である位相変化量をベースに解析を行う。
なお、所定帯域Wは、共振を用いて感度を高められる範囲であって、測定系によっても異なるし、被測定物によっても異なる。観測周波数fvは、例えば共振周波数以外で、振幅変化量及び位相変化量が十分大きくなるような周波数として、所定帯域W内で指定される。
このような振幅変化及び位相変化の組み合わせを、実部及び虚部の組み合わせとして測定する場合もある。
図1に示したような測定系では、被測定物は、マイクロストリップライン104上に載せられて測定される。例えば、液体であれば袋などの容器に入れて載せることになる。この際、載せ方を変えたり、被測定物の体積や量を変えたりすることで、被測定物の状態を変化させて複数回測定する。
そして、解析装置300は、ベクトルネットワークアナライザ200から出力された複数回分の測定結果に基づき、ある物質に含まれる他の物質の濃度又は含有量などを決定する。
解析装置300の機能構成例を、図4に示す。
解析装置300は、データ取得部301と、測定データ格納部303と、特徴量算出部305と、特徴量格納部307と、決定部309と、検量線データ格納部311と、出力部313とを有する。
データ取得部301は、ベクトルネットワークアナライザ200から測定データを取得し、測定データ格納部303に格納する。特徴量算出部305は、測定データ格納部303に格納されている測定データから、特徴量を算出する処理を実行し、算出された特徴量を特徴量格納部307に格納する。本実施の形態では、複数回分の測定データから、2次関数フィッティング又は円フィッティングを行って、フィッティングカーブの係数を算出する。
検量線データ格納部311は、例えば、フィッティングカーブの係数毎に、検量線のデータを格納している。検量線も、例えば2次関数である。決定部309は、検量線データ格納部311に格納されているデータに基づき、特徴量格納部307に格納されている特徴量に対応する他の物質の含有量若しくは濃度、又はある物質に他の物質が含まれるか否か等を決定する。出力部313は、例えば表示装置などの出力装置に、決定部309の処理結果を出力する。
次に、解析装置300の処理内容について、図5乃至図9を用いて説明する。
まず、データ取得部301は、ベクトルネットワークアナライザ200などの測定器から、被測定物の異なる状態について、複数回分の測定データを取得し、測定データ格納部303に格納する(図5:ステップS101)。
特徴量算出部305は、測定データ格納部303に格納されたデータから、特徴量として、2次関数のフィッティングカーブの係数を算出し、特徴量格納部307に格納する(ステップS103)。
なお、測定器から、振幅変化量及び位相変化量、又はその実部及び虚部とを得るものとして説明しているが、測定器からの測定データからこれらの値をデータ取得部301又は特徴量算出部305等により算出するようにしてもよい。
振幅変化量及び位相変化量のデータを取得した場合について、図6を用いて説明する。図6において、縦軸は振幅変化量[dB]を表し、横軸は位相変化量[deg]を表している。ここでは、周波数300MHzにおける、高純度水と、塩素を不純物として混ぜた不純物水溶液との測定結果を表している。このように、振幅変化量と位相変化量とで張られる平面において測定データをプロットすると、いずれについても、それぞれ2次関数のカーブにフィッティングされる。図6の例では、高純度水の場合、カーブaにフィッティングされ、不純物水溶液についてはカーブbにフィッティングされる。フィッティングの方法は、最小自乗法などの周知の方法を用いれば良い。
なお、高純度水の場合、位相変化量−50°付近においては、変化が急峻でデータが欠落してしまっている。
そうすると、図6に示されているように、y=ax2+bx+cの形で係数a、b及びcが、それぞれのカーブについて算出される。
なお、位相については、一般的に測定器の出力は−180°から+180の範囲になるが、測定データによっては−180°付近と+180°付近とに分離してしまう場合もある。この場合には、例えば−170°を+190°に変換する折り返し処理を行うことで、データを一方にまとめてフィッティングを行いやすくする。
一方、実部及び虚部のデータを取得した場合については、図7を用いて説明する。図7において、縦軸は虚部(Imaginary)を表し、横軸は実部(Real)を表す。ここでは、周波数300MHzにおける、高純度水と不純物水溶液との測定結果を表している。このように、実部及び虚部で張られる平面(すなわち複素平面)において測定データをプロットすると、いずれについても、それぞれ2次関数のカーブにフィッティングされる。図7の例では、高純度水の場合、カーブcにフィッティングされ、不純物水溶液についてはカーブdにフィッティングされる。
そうすると、図7の場合でも、y=ax2+bx+cの形で係数a、b及びcが、それぞれのカーブについて算出される。
なお、実部及び虚部のデータの場合には、折り返し処理が不要であるという利点がある。
次に、決定部309は、検量線データ格納部311に格納されている検量線のデータに基づき、特徴量格納部307に格納されている特徴量のデータ(すなわちフィッティングカーブの係数)に対応する濃度又は含有量などを決定する(ステップS107)。
検量線データ格納部311には、例えば図8に示すようなデータが格納されている。図8の例では、横軸が濃度[ppm]を表しており、左の縦軸は係数aの値を表し、右の縦軸は係数b又はc/100の値を表している。なお、図8に示したものは、図6に示した振幅変化量と位相変化量についての検量線のデータである
本実施の形態では、各係数について2次関数でフィッティングされた検量線が引かれている。すなわち、濃度が既知のサンプルについて上記の測定系で測定し、上で述べたように振幅変化量と位相変化量についてのフィッティングカーブの係数を算出し、係数と濃度との関係を2次関数のカーブにフィッティングさせれば、検量線が得られる。
3つの係数があるので3本の検量線が得られるが、いずれか1つ信頼性の高い検量線を特定してその検量線から濃度を決定するようにしてもよい。
一方、3つの係数それぞれについて検量線から濃度を特定した上で、平均などによって濃度を決定しても良い。加重平均するようにしてもよい。
測定データが実部及び虚部であっても、同様に検量線を用意すれば、濃度を特定できる。また、濃度ではなく含有量であっても同様である。
なお、ある物質に他の物質が含まれているか否かについて判定する場合には、例えば各係数について、他の物質が含まれている場合の値域又は他の物質が含まれていない場合の値域を特定して、そのデータを検量線データ格納部311に格納しておく。そして、例えば、全ての係数又は特定の係数について、他の物質が含まれている場合の値域に入っているか否か又は他の物質が含まれていない場合の値域に入っているか否かを確認すれば良い。
場合によっては、物質Aに、物質Bと物質Cが入っている可能性がある場合、物質Aのみのケース、物質Aに物質Bが入っているケース、物質Aに物質Cが入っているケース、物質Aに物質B及び物質Cが入っているケースとについて、各係数の値域を特定しておけば、上記のようなケースを区別できる場合もある。
出力部309は、決定部309による処理結果を、出力装置である表示装置などに出力する(ステップS107)。なお、ネットワークに接続されている他のコンピュータなどに出力する場合もある。
なお、図7では、2次関数でのフィッティングについて述べたが、被測定物の状態(配置状態、量、空気との粗密度合いなど)の変化が大きい場合等には、非線形性が強くなるため、円フィッティングが好ましい場合もある。
図9に円フィッティングの例を示す。図9において、縦軸は虚部を表し、横軸は実部を表しており、カーブeは高純度水の円弧を表しており、カーブfは不純物水溶液の円弧を表している。円フィッティングの場合には、x2+y2+Ax+By+C=0という関数における係数A、B及びCを算出する。図9の場合、カーブeについてA=−0.726、B=0.830、C=0.122であり、カーブfについてはA=−1.226、B=1.448、C=0.302である。
当然、円フィッティングの係数A、B及びCを算出する場合には、検量線データ格納部311には、係数A、B及びCのそれぞれについて検量線データを用意する。また、ある物質に他の物質が含まれているか否かについて判定する場合には、例えば各係数について、他の物質が含まれている場合の値域又は他の物質が含まれていない場合の値域を特定して、そのデータを検量線データ格納部311に格納しておく。
このようにすれば、被測定物の状態が変化しても、共振により感度を向上させて精度良く測定できるようになる。
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図4に示した機能ブロック構成は一例であって、プログラムモジュール構成とは一致しない場合もある。また、解析装置300は、1台の装置ではなく複数台の装置にて実現される場合もある。解析装置3は、測定器と一体化されることもある。
また、干渉計100を用いる測定系についても一例であって、被測定物によって共振周波数が変化することを利用して共振周波数付近の周波数にて測定できる他の測定系を採用しても良い。
図1に示したような干渉計100に代わって、図11及び図12に示すような狭帯域アンテナを用いるようにしてもよい。図11及び図12の例で狭帯域アンテナ400は、マイクロストリップのライン型アンテナ(図11(a)及び図12(a))及びパッチ型アンテナ(図11(b)及び図12(b))である。このような狭帯域アンテナ400は、共振の原理に基づくものであり、特定の周波数(共振周波数に対応)を含む狭い帯域で電磁波を放出し、そのような帯域の電磁波を受信する。図11(a)及び(b)では、狭帯域アンテナ400をベクトルネットワークアナライザ200の1つのポートに接続する反射型の例を示す。すなわち狭帯域アンテナ400の共振周波数付近の周波数の電磁波を被測定物に放射して、狭帯域アンテナ400で被測定物からの反射波を受信して、ベクトルネットワークアナライザ200が反射特性を表すデータを測定する。一方、図12(a)及び(b)の例では、狭帯域アンテナ400をベクトルネットワークアナライザ200の2つのポートに接続する干渉型の例を示す。これは、狭帯域アンテナ400から被測定物に放射される電磁波と、被測定物から反射された電磁波との干渉の状態を、上で述べた干渉計と同様にベクトルネットワークアナライザ200にて測定するものである。
また、被測定物の体積や量を変えたりすることで、被測定物の状態を変化させて複数回測定するが、袋などの容器に入れた被測定物を、例えばベルトコンベアなどの搬送器で移動させている途中で容器毎に測定を行うようにしてもよい。また、パイプ等に流れる被測定物についても、干渉計100又は狭帯域アンテナ400の配置を工夫することで、複数のタイミングで測定できるようになる。このようにすれば、オンラインでの解析が可能となる。
また、ベクトルネットワークアナライザ200は、信号を出力し、伝送路又は物体を伝送した後の信号若しくはそれらからの反射信号の特性を、振幅及び位相、又は実数部及び虚数部として検出する装置である。上で述べた例では、ベクトルネットワークアナライザ200を用いる例のみを示したが、図13に示すように、ベクトルネットワークアナライザ200に代わって、信号源、受信機及びそれに付随する装置の組み合わせを用いるようにしてもよい。図13(a)では、受信機1にて信号源からの信号を受信すると共に、受信機2にてセンサまたは回路(共振回路など)からの反射信号を受信することで、それらの出力から振幅変化量及び位相変化量などを例えば解析装置300にて算出するものである。同様に、図13(b)では、受信機1にて信号源からの信号を受信すると共に、受信機2にてセンサまたは回路からの出力である伝送信号を受信することで、それらの出力から振幅変化量及び位相変化量などを例えば解析装置300にて算出するものである。
なお、上で述べた解析装置300は、例えばコンピュータ装置であって、図10に示すように、メモリ2501とCPU(Central Processing Unit)2503とハードディスク・ドライブ(HDD:Hard Disk Drive)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。なお、HDDはソリッドステート・ドライブ(SSD:Solid State Drive)などの記憶装置でもよい。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本発明の実施の形態における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。CPU2503は、アプリケーション・プログラムの処理内容に応じて表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、所定の動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、主としてメモリ2501に格納されるが、HDD2505に格納されるようにしてもよい。本発明の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及びアプリケーション・プログラムなどのプログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
なお、上で述べたような処理を実行することで用いられるデータは、処理途中のものであるか、処理結果であるかを問わず、メモリ2501又はHDD2505等の記憶装置に格納される。
以上述べた実施の形態をまとめると以下のようになる。
本実施の形態に係る解析装置は、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質(単数の場合もあれば複数の場合もある)が含まれるか否かを解析する解析装置であって、(A)ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、ある物質の異なる複数の状態について取得する手段と、(B)取得された複数回分の伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出する算出手段と、(C)他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された関係データに基づき、算出された所定の特徴量に対応する他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は他の物質が含まれているか否かを決定する手段とを有する。
このように共振によって感度を向上させることで、精度良く、ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又はある物質に他の物質が含まれるか否かを特定できるようになる。
なお、上で述べた算出手段が、複数回分の伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータで特定される振幅変化量及び位相変化量のデータから、振幅変化量及び位相変化量で張られる平面におけるフィッティングカーブを算出し、当該フィッティングカーブの係数を所定の特徴量として算出するようにしてもよい。これによって、ある物質の特徴量を適切に抽出することができるようになる。なお、この場合には、2次関数フィッティングが好ましい。
また、上で述べた算出手段が、複数回分の伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータで特定される実数部及び虚数部のデータから、実数部及び虚数部で張られる平面におけるフィッティングカーブを算出し、当該フィッティングカーブの係数を所定の特徴量として算出するようにしてもよい。位相及び振幅ではなく、実部及び虚部に着目することで、位相に係る値域の変換を行わずに済む。この場合も、2次関数フィッティングが行われる場合もあるが、円フィッティングを行う方が好ましい場合もある。
以上述べた解析装置の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成することができて、そのプログラムは、様々な記憶媒体に記憶される。
100 干渉計
200 ベクトルネットワークアナライザ
300 解析装置
301 データ取得部
303 測定データ格納部
305 特徴量算出部
307 特徴量格納部
309 決定部
311 検量線データ格納部
313 出力部

Claims (7)

  1. ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記ある物質に他の物質が含まれるか否かを解析する解析装置であって、
    前記ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、前記測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、前記ある物質の異なる複数の状態について取得する手段と、
    取得された複数回分の前記伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出する算出手段と、
    前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は前記他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された前記関係データに基づき、算出された前記所定の特徴量に対応する前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記他の物質が含まれているか否かを決定する手段と、
    を有する解析装置。
  2. 前記算出手段が、
    複数回分の前記伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータで特定される振幅変化量及び位相変化量のデータから、振幅変化量及び位相変化量で張られる平面におけるフィッティングカーブを算出し、当該フィッティングカーブの係数を前記所定の特徴量として算出する
    請求項1記載の解析装置。
  3. 前記算出手段が、
    複数回分の前記伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータで特定される実数部及び虚数部のデータから、実数部及び虚数部で張られる平面におけるフィッティングカーブを算出し、当該フィッティングカーブの係数を前記所定の特徴量として算出する
    請求項1記載の解析装置。
  4. 前記フィッティングカーブが、2次関数のフィッティングカーブである
    請求項2記載の解析装置。
  5. 前記フィッティングカーブが、2次関数のフィッティングカーブ又は円のフィッティングカーブである
    請求項3記載の解析装置。
  6. ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記ある物質に他の物質が含まれるか否かを解析する解析方法であって、
    コンピュータが、
    前記ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、前記測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、前記ある物質の異なる複数の状態について取得するステップと、
    取得された複数回分の前記伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出するステップと、
    前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は前記他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された前記関係データに基づき、算出された前記所定の特徴量に対応する前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記他の物質が含まれているか否かを決定するステップと、
    を実行する解析方法。
  7. ある物質に含まれる他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記ある物質に他の物質が含まれるか否かを解析する解析プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記ある物質によって共振周波数に変化が生ずる測定系について、前記測定系本来の共振周波数を含む所定帯域内の特定の周波数における伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータを、前記ある物質の異なる複数の状態について取得するステップと、
    取得された複数回分の前記伝送特性、反射特性又はインピーダンス特性を表すデータから、所定の特徴量を算出するステップと、
    前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量と所定の特徴量との関係又は前記他の物質が含まれているか否かと所定の特徴量との関係を表す関係データを格納したデータ格納部に格納された前記関係データに基づき、算出された前記所定の特徴量に対応する前記他の特定の物質の濃度若しくは含有量、又は前記他の物質が含まれているか否かを決定するステップと、
    を実行させるための解析プログラム。
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