JP2020148598A - 分析用基板の作製方法 - Google Patents

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辻田 公二
Koji Tsujita
公二 辻田
糸長 誠
Makoto Itonaga
誠 糸長
雅之 小野
Masayuki Ono
雅之 小野
齋藤 敦
Atsushi Saito
敦 齋藤
茂彦 岩間
Shigehiko Iwama
茂彦 岩間
勝恵 堀越
Katsue Horikoshi
勝恵 堀越
祐一 長谷川
Yuichi Hasegawa
祐一 長谷川
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Abstract

【課題】エクソソーム等の検出対象物質の、洗浄による分析用基板からの剥離を低減することができる分析用基板の作製方法を提供する。【解決手段】検出対象物質50が有する特定の抗原52に対してと特異的に反応する抗体41を分析用基板10上に固定する。分析用基板10を所定の処理液で浸漬処理して、抗体41が凝集した抗体凝集塊42を分析用基板10上の凹部と凸部との境界近傍に形成する。抗原52と抗体41とを反応させて検出対象物質50を抗体凝集塊42により分析用基板10上に捕捉する。【選択図】図17

Description

本発明は、生体試料を分析するための分析用基板の作製方法に関する。
疾病に関連付けられた特定の抗原または抗体をバイオマーカーとして検出することで、疾病の発見及び治療の効果等を定量的に分析する免疫検定法(immunoassay)が知られている。
エクソソームは多くの種類の細胞から分泌され、大きさが50nm〜100nm程度の脂質二重膜でできている膜小胞であり、血液、唾液、尿等の体液中を循環している。エクソソームはその表面または内包物にタンパク質または脂質、RNA、mRNA、microRNA等の種々の物質が含有されており、それら種々の物質が悪性腫瘍またはアルツハイマー病等の様々な疾患のバイオマーカーになると期待されている。
エクソソームを定量する分析方法が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている定量方法によれば、複数のウェルを有する分析用ユニットを用いて、分析用基板上に抗体を固定し、この抗体に検出対象物質であるエクソソームを結合させ、このエクソソームに微粒子を結合させ、この微粒子を標識として定量することにより、エクソソームを間接的に定量することができる。
具体的には、まず、ウェル内に抗体を含む緩衝液を注入してインキュベートさせることにより、分析用基板上に抗体を固定する。次に、洗浄液を吐出ノズルでウェル内に吐出するとともに、洗浄液及び余剰の緩衝液を吸引ノズルで吸引することによってウェル内を洗浄し、ウェル内を乾燥する。以降、分析用基板上に固定された抗体にエクソソームを結合させ、このエクソソームに微粒子を結合させることにより分析用基板上にエクソソームを捕捉する。
特開2014−219384号公報
しかしながら、エクソソームの定量を行う際に、洗浄工程において分析用基板上に捕捉されたエクソソームの剥離が発生することがある。エクソソームの剥離が発生すると、分析用基板上のエクソソームの総数が減少し、エクソソームの定量値が減り分析の精度が低下する。その結果、発病の初期段階における疾病に由来する特定の抗原を有するエクソソームの含有量が少ない場合に、疾病を早期に発見することができない虞がある。従って、抗体に結合したエクソソームの剥離を低減し、分析用基板に捕捉されたエクソソームの洗浄による個数の低減を防ぐことが課題となっている。
本発明は、分析用基板に捕捉されたエクソソーム等の検出対象物質の洗浄による剥離を低減することができる分析用基板の作製方法を提供することを目的とする。
本発明は、検出対象物質が有する特定の抗原に対して反応する抗体を、凸部と凹部とが交互に形成されている分析用基板上に固定し、前記抗体が固定された前記分析用基板を所定の処理液で浸漬処理して、前記抗体が凝集した抗体凝集塊を前記凹部と前記凸部との境界近傍に形成し、前記抗体凝集塊が形成された前記分析用基板上に、前記検出対象物質を含む試料液を注入し、前記検出対象物質を前記分析用基板上に捕捉する、分析用基板の作製方法を提供する。
本発明の分析用基板の作製方法によれば、エクソソーム等の検出対象物質の洗浄による剥離を低減することができる。
分析用ユニットの構成例を示す平面図である。 図1のA−Aで切断した分析用ユニットの断面図である。 カートリッジを分析用基板より取り外した状態を示す断面図である。 図1のB−Bで切断したウェルを示す拡大斜視図である。 一実施形態の分析用基板の作製方法の一例を示すフローチャートである。 分析用基板上の凹部に抗体が疎水吸着している状態を模式的に示す図である。 分析用基板上の凹部に抗体凝集塊が形成されている状態を模式的に示す図である。 分析用基板上の凹部に抗体凝集塊が形成されている状態を示すSEM写真である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上に抗体凝集塊が形成されている状態を原子間力顕微鏡により観察した図である。 分析用基板上の凹部にエクソソームが捕捉されている状態を模式的に示す図である。 分析用基板上の凹部にエクソソームが抗体と微粒子とによって捕捉されている状態を模式的に示す図である。 比較例1及び2、及び、実施例1及び2における検出感度を微粒子のカウント値として示す図である。
[分析用ユニット]
図1〜図4を用いて、分析用ユニットの一例を説明する。図1に示すように、分析用ユニット1は、分析用基板10とカートリッジ20とを備える。図1は分析用ユニット1をカートリッジ20側から見た状態を示している。
分析用基板10は、例えば、ブルーレイディスク(BD)、DVD、コンパクトディスク(CD)等の光ディスクと同等の円板形状を有する。分析用基板10は、例えば、一般的に光ディスクに用いられるポリカーボネート樹脂またはシクロオレフィンポリマー等の樹脂材料で形成されている。なお、分析用基板10は、上記の光ディスクに限定されるものではなく、他の形態または所定の規格に準拠した光ディスクを用いることもできる。
図2は図1のA−Aで切断した分析用ユニット1の断面を示している。図3はカートリッジ20を分析用基板10より取り外した状態を示している。図1、図2、または図3に示すように、分析用基板10は、中心孔11と切欠き部12とを有する。中心孔11は分析用基板10の中心部に形成されている。切欠き部12は分析用基板10の外周部に形成されている。切欠き部12は、分析用基板10の回転方向における基準位置を識別するための基準位置識別部である。
図4は図1のウェル30をB−Bで切断した状態を部分的に拡大して示している。分析用基板10の表面には、凹部13と凸部14とが半径方向に交互に配置されたトラック領域15が形成されている。凹部13と凸部14とは、分析用基板10の内周部から外周部に向かってスパイラル状または同心円状に形成されている。凹部13は光ディスクのグルーブに相当する。凸部14は光ディスクのランドに相当する。光ディスクのトラックピッチに相当する分析用基板10のトラックピッチは例えば340nmである。
図1、図2、または図3に示すように、カートリッジ20は、周方向に複数の円筒状の貫通孔21が形成されている。複数の貫通孔21は、それぞれの中心が同一円周上に位置するように等間隔に形成されている。カートリッジ20は、中心部に形成された凸部22と、外周部に形成された凸部23とを有する。
オペレータは、カートリッジ20を分析用基板10に取り付ける場合、凸部22を分析用基板10の中心孔11に挿入し、凸部23を切欠き部12に挿入する。これにより、カートリッジ20と分析用基板10とは互いに位置決めされる。
図2または図4に示すように、分析用ユニット1は、カートリッジ20の貫通孔21と分析用基板10の表面(トラック領域15)とによって形成される複数のウェル30を有する。ウェル30は、底面B30と内周面P30と開口部A30とによって構成された穴形状を有する。分析用基板10の表面はウェル30の底面B30を構成している。貫通孔21の内側の面である内周面はウェル30の内周面P30を構成している。
開口部A30は、カートリッジ20において底面B30とは反対側の面に形成されている。ウェル30は試料液、緩衝液、及び、洗浄液等の溶液を溜めるための容器である。なお、図1では、一例として8個のウェル30を示しているが、ウェル30の数はこれに限定されるものではない。
図3に示すように、カートリッジ20を分析用基板10から分離することができる。検出対象物質を標識する微粒子の検出及び計測は、カートリッジ20が分離された分析用基板10単体で行われる。
[分析用基板の作製方法]
図5に示すフローチャート、及び図6〜図9を用いて、一実施形態の分析用基板の作製方法の一例を説明する。具体的には、検出対象物質の特定の抗原と特異的に反応する抗体が固定されている分析用基板10の作製方法の一例について説明する。以下、検出対象物質がエクソソームである場合について説明する。
図5において、注入装置は、ステップS1にて、抗体緩衝液をウェル30内へ注入する。抗体緩衝液として、エクソソームの特定の抗原と特異的に反応する抗体41(第1の抗体)を含む炭酸−重炭酸緩衝液を用いてもよい。反応装置は、ステップS2にて、ウェル30内に抗体緩衝液が注入された分析用ユニット1をインキュベートさせる。これにより、抗体41の疎水性を有する部分が分析用基板10の疎水性を有する部分に吸着する。
図6に示すように、抗体41は、分析用基板10上においてウェル30の底面B30に対応する領域に疎水吸着する。抗体41は分析用基板10上に固定される。図6は、分析用基板10のトラック領域15における凹部13の断面を拡大して示しており、凹部13に抗体41が疎水吸着されている状態を模式的に示している。
洗浄装置は、ステップS3にて、ウェル30から抗体緩衝液を除去する。注入装置は、ステップS4にて、界面活性剤を含む処理液をウェル30内へ注入し、設定された温度で設定された時間だけ浸漬処理を実行する。注入装置は、分析用ユニット1を静止させた状態で浸漬処理を実行してもよいし、分析用ユニット1を振盪させた状態で浸漬処理を実行してもよい。
処理液としてバイオアッセイ用の緩衝液を用いることができる。バイオアッセイ用の緩衝液としてはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が好適である。処理液に含まれる界面活性剤としてノニオン系の界面活性剤を用いることができる。ノニオン系の界面活性剤としてはポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート(Tween20)またはオクチルフェノールエトキシレート(TritonX100)が好適である。
図7または図8に示すように、ステップS4における浸漬処理により、分析用基板10上に疎水吸着した抗体41は凝集し、抗体凝集塊42を形成する。即ち、1つの抗体凝集塊42は、複数の抗体41により構成されている。図7は図6に対応し、抗体41が凝集した状態の抗体凝集塊42を模式的に示している。図8は分析用基板10上におけるウェル30の底面B30に対応するトラック領域15のSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。抗体凝集塊42は、分析用基板10の主に凹部113に形成される。具体的には、抗体41が凝集した抗体凝集塊42は、主に凹部13と凸部14との境界近傍から内側面P13にかけて形成される。
図9〜図14を用いて、処理液における界面活性剤の濃度と分析用基板10上に形成される抗体凝集塊42との関係について説明する。図9〜図11は分析用基板10上にトラック領域15が形成されていない場合の比較例であり、図12〜図14は分析用基板10上にトラック領域15が形成されている場合の実施例である。
図9及び図12は第1の濃度の界面活性剤を含む処理液で浸漬処理することにより分析用基板10上に抗体凝集塊42が形成されている状態を示している。図10及び図13は第1の濃度よりも高い第2の濃度の界面活性剤を含む処理液で浸漬処理することにより分析用基板10上に抗体凝集塊42が形成されている状態を示している。図11及び図14は第2の濃度よりも高い第3の濃度の界面活性剤を含む処理液で浸漬処理することにより分析用基板10上に抗体凝集塊42が形成されている状態を示している。
図9〜図11に示すように、分析用基板10上にトラック領域15が形成されていない場合には、抗体凝集塊42の分布及び大きさは処理液における界面活性剤の濃度の影響を受けやすいため、抗体凝集塊42の分布及び大きさを精度よく調整することは困難である。図12〜図14に示すように、分析用基板10上にトラック領域15が形成されている場合には、抗体凝集塊42の分布及び大きさは処理液における界面活性剤の濃度の影響を受けにくいため、抗体凝集塊42の分布及び大きさを精度よく調整することができる。
図15及び図16を用いて、凹部13の幅と分析用基板10上に形成される抗体凝集塊42との関係について説明する。図15は、凹部13及び凸部14における分析用基板10の半径方向のピッチが740nmであり、凹部13の幅が370nmである状態を示している。図16は、凹部13及び凸部14における分析用基板10の半径方向のピッチが340nmであり、凹部13の幅が220nmである状態を示している。
凹部13の幅を凸部14の幅よりも大きくすることにより、凹部13の近傍における抗体41の密度が凸部14の近傍における抗体41の密度よりも大きくなるため、抗体凝集塊42を凹部13に選択的に形成することができる。即ち、凸部14の幅は、凹部13の幅よりも小さい。
凹部13及び凸部14における分析用基板10の半径方向のピッチが340nmである場合、抗体凝集塊42を主に凹部13に形成させるためには、分析用基板10の半径方向における凹部13の幅は150nm〜250nmの範囲内であり、凹部13の深さ(凸部14の高さ)は20nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、65nm〜70nmの範囲内であることがさらに好ましい。
抗体凝集塊42は、その大きさが5nm〜40nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜20nmの範囲内であることがさらに好ましい。抗体凝集塊42の大きさは、処理液における界面活性剤の濃度及び浸漬時間に応じて調整することができる。例えば、界面活性剤としてはTween20を用い、処理液における界面活性剤の濃度を0.05wt%に調整して1時間〜2時間の範囲内で浸漬処理することにより、抗体凝集塊42を10nm〜20nm程度の大きさに調整することができる。
洗浄装置は、ステップS5にて、ウェル30から処理液を除去する。洗浄装置は、処理液を除去した後に、ウェル30内を洗浄液を用いて洗浄する。洗浄液は、純水でもよいし、界面活性剤を含んでいてもよい。洗浄液が界面活性剤を含んでいる場合、ステップS4における浸漬時間は、ステップS5における洗浄時間よりも長く、処理液における界面活性剤の濃度は、洗浄液における界面活性剤の濃度以上である。
注入装置は、ステップS6にて、検出対象のエクソソームを含む、または含んでいる可能性を有する試料液をウェル30内へ注入する。説明をわかりやすくするために、試料液に検出対象のエクソソームが含まれている場合について説明する。
図17に示すように、エクソソーム50は、脂質二重膜51で覆われている。図17は図7に対応する。脂質二重膜51には、複数の膜貫通型の膜たんぱく質が存在している。膜たんぱく質の個数及び脂質二重膜51における位置は、エクソソームの種類によって異なる。図17には、一例として、脂質二重膜51に9個の膜貫通型の膜たんぱく質が存在し、そのうちの4個の膜たんぱく質が検出対象の抗原52であるエクソソーム50を模式的に示している。
反応装置は、ステップS7にて、設定された温度で設定された時間だけ分析用ユニット1をインキュベートする。試料液中のエクソソーム50の抗原52は、抗体凝集塊42を構成する抗体41と特異的に反応する。これにより、エクソソーム50は分析用基板10上に捕捉される。
抗体凝集塊42を構成する複数の抗体41により、試料液中のエクソソーム50を捕捉する。図17に示すように、エクソソーム50の複数の抗原52と抗体凝集塊42の複数の抗体41とが特異的に反応する場合もある。抗体凝集塊42は主に凹部13の内側面P13に接して形成されているため、抗体凝集塊42が形成されていない場合と比較して、エクソソーム50を凹部13の内側面P13の近傍に強固に捕捉することができる。
洗浄装置は、ステップS8にて、ウェル30から試料液を除去する。洗浄装置は、試料液を除去した後に、ウェル30内を洗浄液を用いて洗浄する。エクソソーム50は主に凹部13の内側面P13の近傍に捕捉されているため、洗浄液の流動の影響を受けにくい。従って、エクソソーム50は分析用基板10上から離脱しにくいため、分析用基板10上のエクソソーム50の剥離を抑制することができる。
注入装置は、ステップS9にて、微粒子を含む緩衝液(以下、微粒子緩衝液とする)をウェル30内へ注入する。図18に示すように、微粒子60の表面には、エクソソーム50の抗原52と特異的に反応する複数の抗体61(第2の抗体)が形成されている。
反応装置は、ステップS10にて、設定された温度で設定された時間だけ分析用ユニット1をインキュベートする。微粒子緩衝液中の微粒子60の抗体61は、エクソソーム50の抗原52と特異的に反応する。これにより、微粒子60は分析用基板10上に捕捉され、エクソソーム50は抗体41と微粒子60とによって分析用基板10上にサンドイッチ法で捕捉される。即ち、抗体凝集塊42と微粒子60との間に検出対象物質であるエクソソーム50が配置される。
エクソソーム50は微粒子60によって標識される。分析装置は、分析用基板10上に捕捉されている微粒子60を定量(カウント)することにより、エクソソーム50を間接的に定量することができる。なお、ステップS1〜S10の少なくともいずれかのステップ、または、そのステップの一部の処理をオペレータが実行してもよい。なお、微粒子60の表面に形成される抗体61はエクソソーム50の抗原52と特異的に反応する抗体でもよく、また、エクソソーム50の表面に発現している他の抗原またはタンパク質と特異的に反応する抗体またはタンパク質でもよい。
図19を用いて、本実施形態の分析用基板の作製方法の作用効果について説明する。図19の縦軸は、エクソソーム50の検出感度を、ウェル30における微粒子60のカウント値として示している。
図19に示す比較例1及び2は、本実施形態のステップS4の界面活性剤を含む処理液による浸漬処理を実行しない場合の検出感度を示している。比較例1は、本実施形態のステップS3の後に界面活性剤を含まない洗浄液でウェル30内を洗浄した場合の検出感度を示している。比較例2は、本実施形態のステップS3の後に界面活性剤を含む洗浄液でウェル30内を洗浄した場合の検出感度を示している。ステップS3の後に界面活性剤を含む洗浄液でウェル30内を洗浄することにより、界面活性剤を含まない洗浄液でウェル30内を洗浄した場合と比較して、検出感度は洗浄液中の界面活性剤によってある程度だけ向上する。
図19に示す実施例1及び2は、本実施形態のステップS4の界面活性剤を含む処理液による浸漬処理を実行した場合の検出感度を示している。実施例1は、比較例1に対応し、本実施形態のステップS4の界面活性剤を含む処理液による浸漬処理を実行した後に界面活性剤を含まない洗浄液でウェル30内を洗浄した場合の検出感度を示している。実施例2は、比較例2に対応し、本実施形態のステップS4の界面活性剤を含む処理液による浸漬処理を実行した後に界面活性剤を含む洗浄液でウェル30内を洗浄した場合の検出感度を示している。
実施例1における検出感度は、比較例1と比較しておよそ8倍の検出感度を有し、実施例2における検出感度は、比較例2と比較しておよそ3倍の検出感度を有する。即ち、実施例1及び2は、比較例1及び2と比較して検出感度が大幅に向上している。
本実施形態の分析用基板の作製方法では、検出対象のエクソソーム50の特定の抗原52と特異的に反応する抗体41を、分析用基板10上のトラック領域15を構成する凹部13に疎水吸着させる。さらに、分析用基板10を界面活性剤を含む処理液で浸漬処理し、凹部13に抗体凝集塊42を形成する。
本実施形態の分析用基板の作製方法によれば、試料液中のエクソソーム50を、分析用基板10のトラック領域15を構成する凹部13と凸部14との境界に形成した抗体凝集塊42によって捕捉するようにしたことにより、洗浄工程におけるエクソソーム50の剥離を低減することができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
10 分析用基板
41 抗体(第1の抗体)
42 抗体凝集塊
50 エクソソーム(検出対象物質)
52 抗原
60 微粒子
61 抗体(第2の抗体)

Claims (4)

  1. 検出対象物質が有する特定の抗原に対して反応する抗体を、凸部と凹部とが交互に形成されている分析用基板上に固定し、
    前記抗体が固定された前記分析用基板を所定の処理液で浸漬処理して、前記抗体が凝集した抗体凝集塊を前記凹部と前記凸部との境界近傍に形成し、
    前記抗体凝集塊が形成された前記分析用基板上に、前記検出対象物質を含む試料液を注入し、
    前記検出対象物質を前記分析用基板上に捕捉する、
    分析用基板の作製方法。
  2. 前記抗体を前記分析用基板上に疎水吸着により固定し、
    前記所定の処理液として界面活性剤を用いることにより前記抗体凝集塊を形成する、
    請求項1に記載の分析用基板の作製方法。
  3. 前記凸部の幅が前記凹部の幅よりも小さい、
    請求項1または2に記載の分析用基板の作製方法。
  4. 前記抗体または前記抗体とは異なる抗体が表面に形成された微粒子を前記検出対象物質に固定し、
    前記抗体凝集塊と前記微粒子との間に前記検出対象物質を配置する、
    請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の分析用基板の作製方法。
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