JP2020148408A - コンテナ型急速凍結冷凍保存作業ステーションプラント - Google Patents
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Abstract
Description
この例のコンテナ型急速凍結冷凍保存作業ステーションプラント1は、例えばエビ、カニ、魚類等の海産物や、根菜、果実等の農産物などの被凍結対象物を短時間で急速液体凍結ユニット11によって急速凍結させる作業ステーションを移動可能にすることを目的としたものである。このため、急速液体凍結ユニット11等を収容する作業ステーションコンテナ10としては、トレーラー等に積載して移送することが容易な規格サイズ、例えば全長40フィート(約12メートル)のものを用いることを想定しているが、このようなサイズには限定されない。なおコンテナ10は、車輪を備えた移動可能な車両になっていてもよい。
主室10aには、食品を急速凍結させる急速液体凍結ユニット11と、その付属設備として、凍結された後の食品から不凍液を吹き飛ばして除去するブラスト式不凍液吹き飛ばしユニット12とが設置されている。更に、前処理作業ユニットとして、常温水槽13、低温水槽14、乾燥台15、作業台16等も設置して、食材に凍結の前処理を施す作業空間を設けている。なお主室10aは図に明示してはいないが、食品を搬出、搬入するための扉等が壁面の適所に設けられている。
一方機械室10bには、急速液体凍結ユニット11に冷媒を供給する室外機17が設置され、図に明示していないが、外部から室外機17に空気を供給するための吸気口と、室外機17が放出した熱気を外部に排気するための排気口とが壁面の適所に設けられている。
またコンテナ10は、冷媒や不凍液の管路18を隠蔽敷設するため二重床構造になっている。このようなコンテナは、スチール、アルミ合金などの他、発泡スチレンにと塗装を施した軽量で組み立て容易なドームハウスなどであってもよい。
常温水槽13は、食品を洗浄するための常温水を満たした水槽である。低温水槽14は、例えば生きた状態の海産物を仮死状態にするための冷水を満たした水槽である。乾燥台15は、洗浄された食品等を乾燥させるための台であって、図に明示していないが、ドライヤー等が設けられている。乾燥台15において、食品を真空パックするため、真空パック装置を設置してもよい。作業台16は、食品をバスケット20に詰め込む作業等を行うための台である。
急速液体凍結ユニット11は、冷媒としては例えばR−404A又はR−410Aを用い、ヒートポンプ21によって、凍結槽11aに満たした例えばメチルアルコール等の不凍液を冷却し、冷凍食品とされるべき常温食品をその不凍液に浸漬することによって、摂氏マイナス40度あるいはそれ以下の極低温度域まで急冷して凍結させるものである。凍結槽11aは当然であるが高断熱構造になっている。ヒートポンプ21は、凍結槽11aに設けられた蒸発器11bと、室外機17に設けられた凝集器とを管路18によって結合させて構成されており、その管路18にはコンプレッサーC等が介設されている。
これにより冷凍食品を輸送する保冷車等が到着するまでの間、食品を冷凍状態で保持できる。乾燥・冷凍庫12aは観音開きの扉12cを有する。冷風生成部12bは、気流を生じさせるブロア12dと、ブロア12dで生じさせた気流を不凍液との熱交換によって冷却する熱交換器12eとで構成されている。熱交換器12eは、急速液体凍結ユニット11の凍結槽11aと管路18によって結合されている。この管路18にはポンプP等が介設されている。このようにブラスト式不凍液吹き飛ばしユニット12は、冷風の低温源として急速液体凍結ユニット用の不凍液を用いているので、別途ヒートポンプ等を必要とせず、低コストで構成できる。
乾燥・冷凍庫12aの底面には、食品から吹き飛ばされた不凍液を回収するためのパン12fが設けられており、回収された不凍液は、管路18を通じて凍結槽11aに戻されるようになっている。その管路18にはポンプが介設されている。また乾燥・冷凍庫は、前後にスライド可能なバスケット支持台12gを備えており、バスケット20をバスケット支持台12gに載せることで入出庫が容易に行えるようになっている。
低温水槽14は、水を溜める水槽14aと、その水を冷却する熱交換器14bとで構成されている。急速液体凍結ユニット11の凍結槽11aと管路18によって結合されている。この管路18にはポンプP等が介設されている。このように低温水槽14は、低温水の低温源として急速液体凍結ユニット用の不凍液を用いているので、別途ヒートポンプ等を必要とせず、低コストである。
コンテナ型急速凍結冷凍保存作業ステーションプラン1はトレーラー等に積載して移送することができるので、食料品生産地に近接させて配置できる。その結果、必要な時期に食品生産地に移動させれば、採りたての生鮮食材を、その場で凍結し、冷凍保存でき、輸送時間による食材の劣化は著しく改善される。
コンテナ型急速凍結冷凍保存作業ステーションプラントで凍結、冷凍された冷凍食品は、保冷車等によって大規模冷凍庫に輸送され、その後、更に保冷車によって食品販売店等まで輸送すれば、食材の輸送コストや保存コスト、食材のロスが最小限に抑えられる。
このように本発明では、食品生産地で生産されたばかり食品を、その生産地において凍結、冷凍するので、劣化が最小限に抑えられた冷凍食品を食品販売店まで届けられる。またコンテナ型凍結装置は複数の生産地を巡回移送等させるような高稼働率運用も可能である。
10 コンテナ
11 急速液体凍結ユニット
11a 凍結槽
12 ブラスト式不凍液吹き飛ばしユニット
12b 冷風生成部
16 作業台
19 輸送手段
20 バスケット
Claims (5)
- 被凍結物に凍結の前処理を施すための作業台を含む前処理作業ユニットと、
前記前処理が施された被凍結物を不凍液内に浸漬して急速凍結する凍結槽を備えた急速液体凍結ユニットと、
凍結後の被凍結物に冷風を吹き付けて、表面に付着している不凍液を除去した後、不凍結物を冷凍保存するブラスト式不凍液吹き飛ばし冷凍ユニットと、
被凍結物を収容したバスケットを吊り下げて空間内を移送させる移送手段とを、
1つの作業ステーションコンテナ内に配備したことを特徴とする、コンテナ型急速凍結冷凍保存作業ステーションプラント。 - 前記ブラスト式不凍液吹き飛ばし冷凍ユニットの冷風生成部は、前記急速液体凍結ユニットの凍結槽に管路によって接続されて、被凍結物から吹き飛ばされ除去された不凍液が前記急速液体凍結ユニットの凍結槽に回収される構成にしていることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ型急速凍結冷凍保存ステーションプラント。
- 前記移送手段は、被凍結物を収容するバスケットを吊り下げて、昇降移動する構成にしている請求項1または2に記載のコンテナ型急速凍結冷凍保存ステーションプラント。
- 請求項1〜3のいずれかの項において、前記作業ステーションコンテナが、トレーラー等の交通移動手段に積載されて移送されるようにした、コンテナ型急速凍結冷凍保存ステーションプラント。
- 請求項1〜3のいずれかの項において、前記作業ステーションコンテナが車輪を備えた自走車両になっている、コンテナ型急速凍結冷凍保存ステーションプラント。
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