JP2020147966A - コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法及び積層構造体 - Google Patents

コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法及び積層構造体 Download PDF

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【課題】床版防水材を施工したコンクリート版のブリスタリングの発生を抑制することが可能な、コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法を提供する。【解決手段】施工方法は、床版防水材を上部に施工するコンクリート版1の水分の蒸発を抑制する施工方法であって、コンクリート版1上に床版防水材を施工する前に、コンクリート版1の上面に樹脂組成物を塗布し、固化して、蒸発抑制層3を形成することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法及び積層構造体に関する。
一般にコンクリート床版上には、床版防水のために、塗膜系防水材、シート系防水材、加熱アスファルト混合物などの防水機能を有する材料を施工して防水層を設ける。例えば、特許文献1には、コンクリート床版に樹脂接着剤を塗布、浸潤させた状態で硬化させたエポキシ樹脂接着剤よりなる樹脂接着剤層と、この樹脂接着剤層の上に塗布して硬化させたアスファルト塗膜とで構成される防水層をコンクリート床版に形成させる技術が記載されている。
特開2008−57119号公報
しかしながら、防水層を設けたコンクリート版が加熱されるとコンクリート版の内部の水分が蒸発し、コンクリート版と防水層との界面に水蒸気が溜まり、水蒸気圧が高まるために膨れが発生する場合がある。水分は水蒸気になることで、最大、液体時の1200倍の体積に膨張するため、僅かな水分でも膨張した水蒸気は防水層を押し上げ、舗装表面に膨れ現象(ブリスタリング)を発生させる。
また、コンクリート版上に床版防水材を直接施工しようとすると、この施工の際にもコンクリート版と床版防水材との界面に水蒸気が溜まり、ブリスタリングが発生する場合があった。
ブリスタリングが発生した舗装は、車両の走行性能が悪くなるだけでなく、舗装の破損を誘発し、本来有している防水機能を低下させ、コンクリート版の劣化を早める恐れがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、床版防水材を施工したコンクリート版のブリスタリングの発生を抑制することが可能な、コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る施工方法は、
床版防水材を上部に施工するコンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法であって、
前記コンクリート版上に前記床版防水材を施工する前に、前記コンクリート版の上面に樹脂組成物を塗布し、固化して、蒸発抑制層を形成することを特徴とする。
前記床版防水材は、加熱アスファルト混合物、シート系防水材又は塗膜系防水材のいずれかであると好ましい。
前記樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び/又はアクリル樹脂を含み、粘度が300mPa・s以下(5℃)であると好ましい。
前記床版防水材が前記加熱アスファルト混合物である場合には、
前記加熱アスファルト混合物の施工温度が170〜210℃であり前記樹脂組成物の塗布量が0.35〜0.5kg/m、又は
前記加熱アスファルト混合物の施工温度が210〜230℃であり前記樹脂組成物の塗布量が0.5〜0.7kg/m、であると好ましい。
また、前記床版防水材がシート系防水材又は塗膜系防水材である場合には、前記樹脂組成物の塗布量は0.35〜0.5kg/mであると好ましい。
前述の目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る積層構造体は、
コンクリート版と、
前記コンクリート版上に積層する、耐熱性と防水性を有する蒸発抑制層と、
前記蒸発抑制層上に積層する床版防水材層と、を有する。
本発明によれば、床版防水材を施工したコンクリート版のブリスタリングを防止可能な、コンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層構造の概念図。 実施例1及び2の積層体L1−1及びL2−1の写真。 実施例3及び4の積層体L3−1及びL4−1の写真。
以下、本発明の施工方法について詳述する。
本発明の施工方法は、床版防水材を上部に施工するコンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法であり、前記コンクリート版上に前記床版防水材を施工する前に、前記コンクリート版の上面に樹脂組成物を塗布し、固化して、蒸発抑制層を形成する。
本発明に係るコンクリート版は、セメント、水、細骨材、粗骨材及び必要に応じて加える混和材を構成材料として、これらを練混ぜその他の方法によって一体化した構造体である。このコンクリート版には、コンクリート打設時のエントラップドエアによる孔や、ブリージングによる細孔、微細なひび割れが存在する。これらの空隙は、コンクリート版の表層部分に多く存在し、これらの空隙中に水分が存在する場合がある。
本発明に係る床版防水材は、防水機能を有する材料である。床版防水材としては、例えば加熱アスファルト混合物、シート系防水材、塗膜系防水材が挙げられる。
加熱アスファルト混合物は、アスファルトと骨材とを配合して加熱装置を用いて高温(例えば180〜260℃程度)で撹拌、混合して得られる化合物であり、作業性(流動性)と安定性を有する。
加熱アスファルト混合物としては、例えば、グースアスファルト混合物、合成ゴムで改質した改質アスファルト、樹脂で改質した改質アスファルトなどが挙げられる。
グースアスファルト混合物は、アスファルトと骨材とを少なくとも含有し、既往の混合物では210〜260℃の温度範囲で、最近開発された混合物では180〜220℃の温度範囲で高流動性を有するアスファルト混合物である。例えば、舗装用石油アスファルトに、トリニダッドレイクアスファルト又は熱可塑性エラストマーなどの改質材を混合したアスファルトと、粗骨材と、細骨材と、フィラーとを配合して、予めプラント等で混合し、クッカの中で高温(180〜260℃程度)で撹拌、混合しながら、流し込み施工が可能な作業性(流動性)と安定性を有する混合物として作業現場に搬送される。グースアスファルト混合物の流動性は、リュエル流動性(240℃)で3〜20秒である。また、グースアスファルト混合物中のアスファルト量は、7〜10質量%である。
加熱アスファルト混合物を舗設することで床版防水材層を形成する。
シート系防水材は、防水性を有するシートであり、例えばポリエステル不織布に改質アスファルトを含浸させたシート、ガラス繊維に改質アスファルトを含浸させたシートなどが挙げられる。
シート系防水材を貼り付けることで床版防水材層を形成する。
塗膜系防水材は、防水性の塗膜を形成する材料である。塗膜系防水材としては、例えばクロロプレンゴムなどの合成ゴムを揮発性溶剤に溶かした材料、化学反応で塗膜を形成するウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂の原料などが挙げられる。
塗膜系防水材を塗布し、乾燥又は化学反応させることにより防水性の塗膜を形成し、床版防水材層を形成する。
例えば、クロロプレンゴムなどの合成ゴムを揮発性溶剤に溶かした材料を、刷毛などで数回に分けて重ね塗りして、床版防水材層を形成する。また、合成樹脂の原料は、化学反応で塗膜を形成するウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂の原料を機械吹きなどで塗布し、現場で直接防水膜を形成する。
床版防水材を施工したコンクリート版の空隙中に水分が存在する場合、コンクリート版が加熱されるとその水分が気化して体積膨脹するが、本発明の施工方法により蒸発抑制層を形成することで、コンクリート版に含まれる水分の床版防水材側への蒸発を抑制し、ブリスタリングの発生を抑制することができる。
床版防水材が加熱アスファルト混合物である場合には、床版防水材をコンクリート版の上部に施工する際に、加熱アスファルト混合物が高温であるため、コンクリート版も高温になる。そのため、コンクリート版の空隙中に水分が存在すると、床版防水材を施工する際の高温で、水分は、気化し、体積膨脹するが、蒸発抑制層が、コンクリート版に含まれる水分の蒸発を抑制し、床版防水材を施工する際のブリスタリングの発生を抑制することができる。
本発明に係る樹脂組成物は、塗布後に固化してコンクリート版に含まれる水分の蒸発を抑制する防水性の蒸発抑制層と成りうるものであれば特に限定されないが、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及びこれらを稀釈剤で稀釈したもの等が挙げられる。
硬化性樹脂は、コンクリート版上に塗布されて層を形成し、その後硬化(固化)して硬化性樹脂の蒸発抑制層となり、コンクリート版に含まれる水分がコンクリート版上に現れることを抑制する。硬化性樹脂は、コンクリート版の空隙に浸透して、空隙を閉塞させるとともに、アンカー作用により蒸発抑制層をより強固にする。
熱可塑性樹脂は、溶融してコンクリート版上に塗布されて層を形成し、その後冷却されて固化し、蒸発抑制層とすることができる。溶融した熱可塑性樹脂は、コンクリート版の空隙に浸透して、空隙を閉塞させるとともに、アンカー作用により蒸発抑制層をより強固にする。
また、熱可塑性樹脂は、稀釈剤で稀釈してコンクリート版上に塗布されて層を形成し、その後稀釈剤が蒸発して固化し、蒸発抑制層とすることができる。稀釈した熱可塑性樹脂は、コンクリート版の空隙に浸透して、空隙を閉塞させるとともに、アンカー作用により蒸発抑制層をより強固にする。
本発明に係る樹脂組成物の具体例としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂は、主鎖のエポキシ基を持つ熱硬化性樹脂であり、例えばビスフェノール類等の多価フェノール、多価アルコール等と、エピクロルヒドリンとの縮合反応により得られる。
アクリル樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステルの重合体であり、単重合体、モノマーとの共重合体、これらの変性体などが挙げられる。エステルとしては、メタクリル酸メチル等が挙げられ、その重合体としてはメタクリル樹脂等が挙げられる。
アクリル樹脂のより具体的な例としては、アクリル系ラジカル硬化性樹脂が挙げられる。
アクリル系ラジカル硬化性樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、それらのエステル類及びそれらの誘導体であるアクリル系モノマー類を主成分とし、水酸基、酸基、N−メチロール基、不飽和基、エポキシ基などの反応性官能基を含有する熱硬化性樹脂である。
アクリル系ラジカル硬化性樹脂としては、メチルメタクリレート架橋反応型アクリル樹脂及びエポキシアクリレート樹脂が好ましい。メチルメタクリレート架橋反応型アクリル樹脂及びエポキシアクリレート樹脂を含有したアクリル系樹脂は、特開平10−88820号公報に記載されているように、低温環境下又は湿潤環境下で工事した場合でも、コンクリート表面と床版防水材層との間において優れた接着性を発揮することができるとともに、施工を短時間で行うことができる。
アクリル系ラジカル硬化性樹脂は、市販品を用いることができる。
コンクリート版上で固化した樹脂は、後に積層する床版防水材を施工する際の温度(例えば、床版防水材が260℃の加熱アスファルト混合物である場合には260℃)に対して、軟化や熱分解などを起こさない、耐熱性の樹脂であることが好ましい。これにより、耐熱性と防水性を有する蒸発抑制層がコンクリート版上に積層される。ただし、加熱アスファルト混合物は施工の際の短時間でのみ高温となるため、用いる樹脂の常用耐熱温度が、施工温度(例えば260℃)未満であっても、使用可能な場合がある。
樹脂組成物の粘度は特に限定されないが、5℃における粘度が300mPa・s以下のものを用いることができ、100mPa・s以下であると好ましく、50mPa・s以下であるとさらに好ましい。粘度がこの範囲にあると、コンクリート版の空隙への浸透性の点で好ましい。
樹脂組成物の塗布は、刷毛、ローラー等を用いた方法の他、スプレーにより行う等、種々の方法で行うことができる。この塗布により、樹脂組成物は、コンクリート版の表面に浸透する。
樹脂組成物の塗布量は、樹脂組成物の層が全体に形成される量であれば特に限定されないが、床版防水材が前記加熱アスファルト混合物であり、加熱アスファルト混合物の施工温度が170〜210℃の場合には0.35〜0.5kg/m、加熱アスファルト混合物の施工温度が210〜230℃の場合には0.5〜0.7kg/mであると好ましい。また、床版防水材がシート系防水材又は塗膜系防水材である場合には、前記樹脂組成物の塗布量は0.35〜0.5kg/mであると好ましい。樹脂組成物の塗布量をこの範囲にすると、コンクリート版内部からの水蒸気発生をより抑制することができブリスタリングの発生をより抑制することができるので好ましい。
樹脂組成物を塗布した後、その樹脂組成物が固化する前に、その樹脂組成物の層に硅砂を散布することができる。硅砂は、蒸発抑制層と床版防水材の層との密着度を向上させることができる。
前記硅砂として、天然にて石英砂の状態で存在するものを採取し、水洗・乾燥篩い分けした天然硅砂、岩石状硅砂を人工的に粉砕し篩い分けした人造硅砂や、ガラス粉砕品等を使うことができるが、コストや入手し易さを基準に選定することができる。しかし、散布時の飛散を防ぐため、予めメーカーで篩い分けして製品化しているものを使うことが好ましい。硅砂の粒度は特に限定されないが、具体的には粒子径が1.2mm〜0.6mmである4号珪砂が好ましい。また、硅砂の散布量は特に限定されないが、0.2〜0.3kg/mであると好ましい。
本発明の施工方法では、コンクリート版に樹脂組成物を塗布する前に、コンクリート版の樹脂組成物を塗布する面を、スチールショットブラストすることができる。スチールショットブラストは、投射材(球状の金属粒)を、コンクリート版に衝突させる。これによりコンクリート版面上のレイタンス、脆弱部、油脂、汚れ、その他の樹脂組成物の付着性に有害な物質を除去する。不純物を除去するとともに、最適な粗さに仕上げることができるので、不純物による樹脂性状の変質を防ぎ、コンクリート版と蒸発抑制層との接着力を強くして付着性能を向上させることができる。
本発明の施工方法によって、床版防水材を上部に施工するための、水分の蒸発が抑制されたコンクリート版が得られる。
得られたコンクリート版に床版防水材を施工した積層構造体は、床版防水材を表層の舗装面として道路などに使用することができる。また、床版防水材を基層の床版防水材層とし更に表層としてアスファルト混合物層を施工し使用することができる。床版防水材層とアスファルト混合物層との間には、タックコート層など他の層を設けることができる。床版防水材層の厚さは特に限定されないが、30〜50mm程度とすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る施工方法によって得られたコンクリート版を用いた舗装道路の概念図である。コンクリート版1のスチールショットブラスト面2に、樹脂組成物が塗布され、固化した蒸発抑制層3が積層されている。この積層体には、床版防水材層4が形成され、更にタックコート層5を介してアスファルト混合物層6が積層されている。
(実施例)
以下、本発明の具体的な実施例、比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
コンクリート平板上面のスチールショットブラスト処理を2回行った。次いで、水洗いし、乾燥した。乾燥後、コンクリート平板のスチールショットブラスト処理した上面に、反応性樹脂(アクリル系ラジカル硬化性樹脂)を塗布し(塗布量0.35kg/m)、硬化前に4号珪砂を散布して(散布量0.25kg/m)珪砂層を有する蒸発抑制層を形成させた。指触で樹脂の硬化を確認した後、コンクリート平板を、上面が水面から出るように浸水して3〜4日間静置して下面と側面から吸水させて、供試体S1−1を得た(水分量:5〜7重量%)。同様にして、供試体S1−2、S1−3、S1−4を作成した。
供試体S1−1〜S1−4の蒸発抑制層の上面に、それぞれ、床版防水材として加熱アスファルト混合物である240℃、220℃、200℃、180℃のグースアスファルト混合物を施工して積層構造体L1−1〜L1−4を得た。積層構造体L1−1〜L1−4のブリスタリングの発生の有無を観察した。結果を表1に示す。なお、表1のグースアスファルト混合物の施工温度±10℃の幅は誤差である。グースアスファルト混合物の施工温度を200℃以下にすることで、ブリスタリングの発生を防ぐことができた。また、図2に、ブリスタリングが発生した積層構造体L1−1の写真を示す。
(実施例2)
反応性樹脂の塗布量を0.5kg/mに変えた他は実施例1と同様にして、供試体S2−1〜S2−4を作成した。
供試体S2−1〜S2−4の蒸発抑制層の上面に、それぞれ、240℃、220℃、200℃、180℃のグースアスファルト混合物を施工して積層構造体L2−1〜L2−4を得た。積層構造体L2−1〜L2−4のブリスタリングの発生の有無を観察した。結果を表1に示す。グースアスファルト混合物の施工温度を200℃以下にすることで、ブリスタリングの発生を防ぐことができた。また、図2に、ブリスタリングが発生した積層構造体L2−1の写真を示す。
(実施例3)
反応性樹脂の塗布量を0.7kg/mに変えた他は実施例1と同様にして、供試体S3−1〜S3−4を作成した。
供試体S3−1〜S3−4の蒸発抑制層の上面に、それぞれ、240℃、220℃、200℃、180℃のグースアスファルト混合物を施工して積層構造体L3−1〜L3−4を得た。積層構造体L3−1〜L3−4のブリスタリングの発生の有無を観察した。結果を表1に示す。グースアスファルト混合物の施工温度を220℃以下にすることで、ブリスタリングの発生を防ぐことができた。また、図3に、ブリスタリングが発生した積層構造体L3−1の写真を示す。
(実施例4)
反応性樹脂の塗布を、塗布量0.25kg/mの二度塗りとし、4号珪砂の散布を二度塗りの後で行った他は実施例1と同様にして、供試体S4−1〜S4−4を作成した。
供試体S4−1〜S4−4の蒸発抑制層の上面に、それぞれ、240℃、220℃、200℃、180℃のグースアスファルト混合物を施工して積層構造体L4−1〜L4−4を得た。積層構造体L4−1〜L4−4のブリスタリングの発生の有無を観察した。結果を表1に示す。グースアスファルト混合物の施工温度を220℃以下にすることで、ブリスタリングの発生を防ぐことができた。また、図3に、ブリスタリングが発生した積層構造体L4−1の写真を示す。
実施例1〜4から、コンクリート版上に床版防水材を施工する前に、コンクリート版の上面に樹脂組成物を塗布し、固化して、蒸発抑制層を形成することで、コンクリート版の水分の蒸発を抑制することができ、床版防水材の施工温度を適宜調整すれば、ブリスタリングを発生させずに、床版防水材を施工することができた。なお、樹脂組成物の塗布量が同じ場合では、樹脂組成物の塗布を二度に分けて蒸発抑制層を2層とした場合にブリスタリングが発生しないことがわかった(L2−1〜L2−4、L4−1〜L4−4)。
図2及び図3に示すブリスタリングの発生状態を比較すると、樹脂組成物の塗布量が多くなるにつれて発生個数が減少する傾向がみられた。
1 コンクリート版
2 スチールショットブラスト面
3 蒸発抑制層
4 床版防水材層
5 タックコート層
6 アスファルト混合物層

Claims (6)

  1. 床版防水材を上部に施工するコンクリート版の水分の蒸発を抑制する施工方法であって、
    前記コンクリート版上に前記床版防水材を施工する前に、前記コンクリート版の上面に樹脂組成物を塗布し、固化して、蒸発抑制層を形成することを特徴とする施工方法。
  2. 前記床版防水材は、加熱アスファルト混合物、シート系防水材又は塗膜系防水材のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の施工方法。
  3. 前記樹脂組成物は、エポキシ樹脂及び/又はアクリル樹脂を含み、粘度が300mPa・s以下(5℃)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の施工方法。
  4. 前記床版防水材が前記加熱アスファルト混合物であり、
    前記加熱アスファルト混合物の施工温度が170〜210℃であり前記樹脂組成物の塗布量が0.35〜0.5kg/m、又は
    前記加熱アスファルト混合物の施工温度が210〜230℃であり前記樹脂組成物の塗布量が0.5〜0.7kg/m、であることを特徴とする請求項2又は3に記載の施工方法。
  5. 前記床版防水材がシート系防水材又は塗膜系防水材であり、前記樹脂組成物の塗布量は0.35〜0.5kg/mであることを特徴とする請求項2又は3に記載の施工方法。
  6. コンクリート版と、
    前記コンクリート版上に積層する、耐熱性と防水性を有する蒸発抑制層と、
    前記蒸発抑制層上に積層する床版防水材層と、を有する積層構造体。
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