JP2020147138A - 車両接近通報装置の補正装置および補正方法 - Google Patents

車両接近通報装置の補正装置および補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不必要に大きな音圧とせずに、適切な音圧にすることができる車両用接近通報装置の補正装置および補正方法を提供する。【解決手段】暗騒音レベルが十分に低い環境下において、補正用マイク位置と規定マイク位置それぞれの周波数特性の測定結果より、発音体から補正用マイク位置までと発音体から規定マイク位置までの音の伝達特性の差を予め測定し、伝達特性の差の測定結果を用いて補正係数を設定する。その後は、補正係数を用いて、補正用マイク位置での音圧測定結果から規定マイク位置での音圧を算出し、規定マイク位置での音圧と目標音圧との差に基づく補正を行うことで、最低音圧規定で定められた最低値に近い音圧に補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両から音声を発生させることにより、車両が接近していることを周囲に通報する車両接近通報装置の補正装置および補正方法に関するものである。
近年、電気自動車(EV車)やハイブリッド車(HV車)などでは、その構造的に発生騒音が小さく、これらの車両の接近を歩行者が気付き難いということから、歩行者など周囲に車両が近くにいるという認知度を上げるために擬似エンジン音や擬似モータ音などの車両接近通報音を発生させる車両接近通報装置が搭載されつつある(例えば、特許文献1参照)。
車両接近通報の法規制(UN−R138やFMVSS141)では、車両が発音すべき音圧の最低値を規定した最低音圧規定がある。また、その測定方法の規定として、音圧測定を行うマイク位置、具体的には車両の前端の両側方において前端中央から2m離れた位置をマイク位置とすることが決められている。
特開2012−006474号公報
上記のように、車両接近通報の法規制において車両が発音すべき音圧の最低値が規定されていることから、車両に車両接近通報装置を搭載した状態で発音を行い、決められたマイク位置で音圧測定を行って、最低値以上の音圧が得られていることを確認する必要がある。
しかしながら、音圧測定においては、規定マイク位置における測定対象の音圧レベルに対し、暗騒音レベルが十分に低い環境を確保した上で測定を行う必要がある。また、車両無響室やテストコース等の半自由音場が必要となり、広大なスペースも必要となる。
このことが車両工場における完成車両の全数検査・補正や、出荷後の車検場での検査、補正を困難にさせており、最低音圧規定を確実に満足するために、製造や経年変化による音圧ばらつき分のマージンを設定する必要が生じている。
このため、車両用接近通報装置の音量を最低音圧規定で決められた最低値よりもマージン分を見込んだ値以上に車両用接近通報装置の音量を大きく設定せざるを得ず、交通騒音となったり、車室内への透過音が運転者の煩わしさとなり、車両の商品性を低下させてしまうことが懸念される。
本発明は上記点に鑑みて、不必要に大きな音圧とせずに、適切な音圧にすることができる車両用接近通報装置の補正装置および補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両用接近通報装置における発音体(1)での発音の音圧の補正を行う補正装置であって、補正係数の設定のために発音体から発音を行い、所定の規定マイク位置に設置された第1マイク(3)で測定した音の周波数特性である第1特性と、規定マイク位置よりも発音体に近い補正用マイク位置に設置された第2マイク(4)で測定した音の周波数特性である第2特性とを測定する第1周波数特性測定部(11)と、第1特性と第2特性との差に基づいて補正係数を生成する補正係数生成部(13)と、を有する補正係数設定部(10)と、発音体での発音の音圧の補正のために発音体から発音を行い、補正用マイク位置に設置された第3マイク(4)で測定された音の周波数特性である第3特性を測定する第2周波数特性測定部(21)と、第3特性と補正係数生成部で生成する補正係数との差に基づいて、規定マイク位置での音圧である推定音圧を算出する規定位置音圧算出部(24)と、規定マイク位置での目標音圧を記憶した目標音圧記憶部(25)と、推定音圧と目標音圧との差に基づいて、発音体における音量設定補正値を算出する音圧補正量算出部(28)と、を有する音圧補正部(20)と、を備えていることを特徴としている。
このように、補正係数設定部にて、補正係数を設定しているため、この後は、補正用マイク位置での音圧測定結果から規定マイク位置での音圧を算出できる。このため、暗騒音レベルが十分に低くない環境下でも、規定マイク位置での音圧を得ることが可能となる。したがって、例えば、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での推定音圧を得ることができる。
そして、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での推定音圧を得ることができることから、規定マイク位置での推定音圧と目標音圧との差に基づく補正を行うことで、最低音圧規定で定められた最低値に近い音圧に補正できる。よって、不必要に大きな音圧とせずに、適切な音圧にすることが可能となる。
請求項2に記載の発明では、音圧補正部は、推定音圧と目標音圧との差が合否判定範囲内であるか否かを判定する合否判定部(27)を有し、合否判定部において、合否判定範囲内ではないと判定されると、音圧補正量算出部にて音量設定補正値を算出することを特徴としている。
このように、合否判定部を備え、推定音圧と目標音圧との差が合否判定範囲内であるか否かを判定し、合否判定範囲内ではないと判定されると、音圧補正量算出部にて音量設定補正値を算出すれば良い。
その場合、例えば、請求項3に記載したように、音圧補正部は、合否判定部において、合否判定範囲内ではないと判定されると、音圧補正量算出部にて、推定音圧と目標音圧との差を音量設定補正値として算出することができる。
請求項4に記載の発明では、車両用接近通報装置における発音体(1)での発音の音圧の補正を行う補正方法であって、所定の規定マイク位置に第1マイク(3)を設置すると共に、規定マイク位置よりも発音体に近い補正用マイク位置に第2マイク(4)を設置し、補正係数の設定のために発音体から発音を行って、第1マイクで測定した音の周波数特性である第1特性と、第2マイクで測定した音の周波数特性である第2特性とを測定すると共に、第1特性と第2特性との差に基づいて補正係数を生成することと、補正用マイク位置に第3マイク(4)を設置し、発音体での発音の音圧の補正のために発音体から発音を行って、第3マイクで測定された音の周波数特性である第3特性を測定したのち、第3特性と補正係数との差に基づいて、規定マイク位置での音圧である推定音圧を算出し、さらに、該推定音圧と規定マイク位置での目標音圧との差に基づいて、発音体における音量設定補正値を算出することと、を含むことを特徴としている。
このように、第1特性と第2特性との差に基づいて補正係数を設定しているため、この後は、補正用マイク位置での音圧測定結果から規定マイク位置での推定音圧を算出できる。このため、暗騒音レベルが十分に低くない環境下でも、規定マイク位置での推定音圧を得ることが可能となる。したがって、例えば、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での推定音圧を得ることができる。
そして、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での推定音圧を得ることができることから、規定マイク位置での推定音圧と目標音圧との差に基づく補正を行うことで、最低音圧規定で定められた最低値に近い音圧に補正できる。よって、不必要に大きな音圧とせずに、適切な音圧にすることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、補正係数を生成することにおいては、第2マイクを遮音板(4a)で囲んだ状態で第2特性の測定を行い、音量設定補正値を算出することにおいても、第3マイクを遮音板で囲んだ状態で第3特性の測定を行うことを特徴としている。
このように、遮音板を用いることで、外部からのノイズがマイクに伝わりにくくなるようにできる。ただし、補正係数を生成する際と、実際の測定を行う際の測定条件と同様にすることが好ましいため、遮蔽板を用いる場合には、いずれの場合にも用いるようにすると良い。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
車両接近通報装置のマイク位置と音圧の測定方法との関係の一つの例を示した図である。 車両接近通報装置のマイク位置と音圧の測定方法との関係のもう一つの例を示した図である。 第1実施形態にかかる車両用接近通報装置の補正装置に備えられる補正係数設定部の詳細を示したブロック図である。 第1実施形態にかかる車両用接近通報装置の補正装置に備えられる音圧補正部の詳細を示したブロック図である。 補正係数設定部や音圧補正部を用いて補正係数や音圧補正を行う際のマイク位置と音圧の測定方法との関係の一つの例を示した図である。 補正係数設定部や音圧補正部を用いて補正係数や音圧補正を行う際のマイク位置と音圧の測定方法との関係のもう一つの例を示した図である。 補正用マイク位置での周波数特性の測定結果を示した図である。 規定マイク位置での周波数特性の測定結果を示した図である。 補正用マイク位置と規定マイク位置での周波数特性の差を示した図である。 従来の音圧設定のマージン分を見込む場合における最低音圧規定で設定される音圧の最低値と実際の製品の音圧分布の関係を示した図である。 第1実施形態の音圧設定に基づいて設定される音圧分布と最低音圧規定で設定される音圧の最低値との関係を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる車両用接近通報装置の補正装置および補正方法について説明する。まず、図1Aおよび図1Bを用いて車両接近通報装置の形態および音圧の測定方法について説明すると共に、さらに図1A、図1Bに加えて図2〜図6Aおよび図6Bを用いて、車両用接近通報装置の補正装置および補正方法について説明する。
まず、車両用接近通報装置は、図1Aに示されるように発音体1が車両2の先端中央に配置される形態や、図1Bに示されるように発音体1が車両の両前方の少なくとも一方、つまり前輪の近傍に配置される形態で使用される。なお、図1Bでは、発音体1が車両の両前方に配置される例を示してあるが、少なくとも一方に発音体1が配置される形態とされる。
そして、車両用接近通報装置における音圧測定については、車両用接近通報装置の配置形態にかかわらず、車両の前進時には、車両の前端中央から2m離れた位置を規定マイク位置として、マイク3を配置して音圧測定を行うという測定方法の規定に基づいて行われる。図1Bの形態において、いずれか一方の発音体1のみが備えられる場合であっても、車両の両側に配置されたマイク3での音圧測定が行われる。
しかしながら、上記したように、音圧測定においては、規定マイク位置における測定対象の音圧レベルに対し、暗騒音レベルが十分に低い環境を確保した上で測定を行う必要がある。また、車両無響室やテストコース等の半自由音場が必要となり、広大なスペースも必要となる。したがって、全数検査、すなわち車両用接近通報装置を搭載した全車両について、音圧測定を行うということが困難である。
このため、本実施形態では、規定マイク位置とそれよりも車両用接近通報装置の発音体1に近接したマイク位置(以下、補正用マイク位置という)とで音圧測定を行い、発音体1から補正用マイク位置までと発音体1から規定マイク位置までの音の伝達特性の差を予め計測しておく。このときには、規定マイク位置における測定対象の音圧レベルに対し、暗騒音レベルが十分に低い環境を確保した上で測定を行う。この伝達特性の差は、補正用マイク位置まで音が伝わった場合と規定マイク位置まで音が伝わった場合に想定される音圧差に相当する。このため、その後は、車両用接近通報装置を搭載した全車両について、補正用マイク位置での音圧測定を行い、伝達特性の差の測定結果を用いて、補正用マイク位置での測定結果を補正して、規定マイク位置での音圧を算出する。
具体的には、車両用接近通報装置の補正装置に、図2に示す補正係数設定部10と、図3に示す音圧補正部20とを備え、これらを用いて補正係数の設定や、規定マイク位置での音圧の算出、および、音圧補正を行う。なお、車両用接近通報装置の補正装置は、例えば音圧測定を行う整備工場などに備えられた設備やテスターなどであり、車両の外部設備として備えられる。
図2および図3に示すように、車両用接近通報装置は、発音体駆動回路5や発音体1を備えており、発音体駆動回路5から発音体1に対して、発音したい音に応じた電流を流すことで、発音体1による所望の発音が行われる。
図2に示す補正係数設定部10は、図4Aもしくは図4Bに示すように、規定マイク位置のマイク3に加えて補正用マイク位置にマイク4を配置し、この状態で発音体駆動回路5から発音体1に対して所望の電圧を印加して発音を行わせ、補正係数を設定する。なお、マイク4での測定について、マイク4の周囲を遮音板4aで囲み、外部からのノイズがマイク4に伝わりにくくなるようにするとS/N比をより高めることができる。この補正係数の設定の段階では、暗騒音レベルが十分に低い環境を確保して行うことになるため、マイク4の周囲を遮音板4aで囲むことは必須ではない。しかしながら、後述するように、車両用接近通報装置を搭載した全車両について補正用マイク位置での音圧測定を行う際には、暗騒音レベルが必ずしも十分に低い場所で行わなくても済むように、遮音板4aを用いるのが好ましい。このため、補正係数を設定する際にも、遮音板4aを用いた状態で設定を行うように、つまり実際の補正を行う際の測定条件と同じ条件で補正係数の設定を行うようにしている。
具体的には、補正係数設定部10は、周波数特性測定部11と減算器12および補正係数生成部13を有した構成とされている。
周波数特性測定部11は、第1周波数特性測定部に相当し、マイク3、4で測定された音の周波数特性を測定する部分である。なお、マイク3で測定された音の周波数特性が第1特性、マイク4で測定された音の周波数特性が第2特性に相当する。例えば、周波数特性測定部11は、マイク3、4で測定した音声波形をフーリエ変換することで、規定マイク位置と補正用マイク位置での音の周波数特性を測定している。例えば、図5Aおよび図5Bに示すように、補正用マイク位置と規定マイク位置での周波数特性の測定結果として、周波数(f)−デシベル(dB)特性が得られる。
減算器12は、周波数特性測定部11で測定された補正マイク位置と規定用マイク位置それぞれの周波数特性の測定結果の差を算出するものである。具体的には、減算器12では、図5Aおよび図5Bのように示される各周波数特性について、周波数毎の測定結果の信号強度を示すデシベル値の差を算出することで、図5Cに示すようにその差分を示す周波数特性を得ている。
補正係数生成部13は、減算器12の算出結果に基づいて補正係数を生成する。図5Cに示すように、補正用マイク位置と規定マイク位置それぞれの周波数特性の測定結果の差が算出されているが、これは補正用マイク位置に音が伝わった場合と比較して規定マイク位置に音が伝わった場合の音圧の減衰量に相当している。このため、補正係数生成部13は、図5Cに示す差分を補正係数として記憶しており、車両用接近通報装置を搭載した全車両について補正用マイク位置での音圧測定を行って規定マイク位置での音圧を推定する際に、その記憶した補正係数を利用できるようにする。
このようにして、補正係数設定部10により、補正係数が記憶され、実際の補正を行う際には、補正係数設定部10で設定された補正係数が音圧補正部20に伝えられるようにしている。
一方、図3に示す音圧補正部20は、補正用マイク位置のみにマイク4を配置し、この状態で発音体駆動回路5から発音体1に対して所望の電圧を印加して発音を行わせ、音圧が所望の音圧になっているか否か判定し、なっていなければ補正を行う。このときには、暗騒音レベルが十分に低い環境で行えるとは限らないことから、補正用マイク位置のマイク4の周囲を遮音板4aで囲むことで、外部からのノイズがマイク4に伝わりにくくなるようにしている。なお、マイク4については、規定マイク位置よりも発音体1に近い補正用マイク位置に設置されることになるため、暗騒音レベルが十分に低い環境でなくても音圧測定可能であるが、遮音板4aを用いることで、より精度良い音圧測定が可能となる。
図3に示すように、音圧補正部20は、周波数特性測定部21、補正係数入力部22、減算器23、規定位置音圧算出部24、目標音圧記憶部25、減算器26、合否判定部27および音圧補正量算出部28を有している。
周波数特性測定部21は、第2周波数特性測定部に相当し、マイク4で測定された音の周波数特性を測定する部分である。この周波数特性が第3特性に相当する。例えば、周波数特性測定部21は、マイク4で測定した音声波形をフーリエ変換することで、補正用マイク位置での音の周波数特性を測定している。この場合、上記した図5Aのような周波数特性の測定結果が得られることになる。
補正係数入力部22は、図2に示した補正係数生成部13で設定された補正係数を入力する部分である。周波数毎の差分が補正係数として入力されるようになっている。なお、ここでは補正係数入力部22を備えるようにしているが、補正係数生成部13がその役割を果たすようにしても良い。
減算器23は、周波数特性測定部21での測定結果と補正係数入力部22で入力された補正係数との差を算出する。
規定位置音圧算出部24は、減算器23での算出結果に基づいて規定マイク位置での音圧を算出する。この音圧が推定音圧に相当する。減算器23において、周波数特性測定部21で測定された補正用マイク位置での音圧測定結果から補正係数分を減算すると、基本的には、規定マイク位置に伝わったときに想定される音圧となる。したがって、減算器23の算出結果をそのまま規定位置での音圧としても良い。また、減算器23の算出結果に対して所定の係数を掛けるなどの補正を行っても良い。
目標音圧記憶部25は、規定位置での目標音圧を記憶している部分であり、周波数特性測定部21等で得ている周波数毎の特性と同様に、周波数毎の音圧特性を記憶している。
減算器26は、規定位置音圧算出部24での算出結果と目標音圧記憶部25に記憶されている目標音圧との差を算出する。目標音圧記憶部25に記憶されている目標音圧から規定位置音圧算出部24での算出結果を差し引いても、その逆でも、いずれでも良いが、ここでは前者としている。この差は、規定マイク位置での音圧の目標音圧からのズレ量に相当する。
合否判定部27は、減算器26で算出された規定マイク位置での音圧と目標音圧とのズレ量が合否判定範囲内であるか否かを判定し、範囲内であれば合格、範囲外であれば不合格と判定する。例えば、合否判定範囲は、目標音圧を中心とした一定範囲で設定されており、目標音圧であれば0、それ未満であればマイナス値、それより大きければプラス値となる。目標音圧を最低音圧規定で設定されている音圧の最低値よりも若干高い値に設定してあり、合否判定範囲のマイナス側の最低値が最低音圧規定で設定されている音圧の最低値となるようにしてある。合否判定部27で合格と判定された場合には、補正をせずに終了するという動作が行われ、合否判定部27で不合格と判定された場合は、音圧補正量算出部28に対して補正値算出に用いるデータを伝えている。
音圧補正量算出部28は、合否判定部27から伝えられたデータに基づいて、音圧補正を行うための音圧設定補正値を算出する。例えば、合否判定部27から、減算器26での算出結果、つまり規定マイク位置での音圧と目標音圧とのズレ量を示すデータが伝えられる場合、音圧補正量算出部28は、そのズレ量分を音量設定補正値として発音体駆動回路5に出力する。
以上のようにして、補正係数設定部10および音圧補正部20が構成されている。そして、まず、補正係数設定部10において、補正用マイク位置や規定マイク位置における測定対象の音圧レベルに対して、暗騒音レベルが十分に低い環境下で補正係数を算出している。その後、音圧補正部20において、車両用接近通報装置を搭載した全車両について、補正用マイク位置での音圧測定を行い、伝達特性の差の測定結果を用いて、補正用マイク位置での測定結果を補正して、規定マイク位置での音圧を算出し、合否判定範囲に入らずに不合格の場合には音量設定補正値を算出するようにしている。
このように、補正係数設定部10にて、補正係数を設定しているため、この後は、補正用マイク位置での音圧測定結果から規定マイク位置での音圧を算出できる。このため、暗騒音レベルが十分に低くない環境下でも、規定マイク位置での音圧を得ることが可能となる。したがって、例えば、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での音圧を得ることができる。
そして、車両用接近通報装置を搭載した全車両について規定マイク位置での音圧を得ることができることから、規定マイク位置での音圧と目標音圧との差に基づく補正を行うことで、最低音圧規定で定められた最低値に近い音圧に補正できる。よって、不必要に大きな音圧とせずに、適切な音圧にすることが可能となる。
また、補正装置を用いて、経年変化後にも、改めて補正を行うことができるため、必ずしも経年変化を加味した音圧に設定しておく必要も無い。このため、より適切な音圧を設定することが可能となる。
参考として、従来の音圧設定と、本実施形態による音圧設定とについて比較説明する。
従来の音圧設定においては、試験的に音圧測定を行い、それの測定結果に対して製造や経年変化による音圧ばらつきのマージン分を見込んだ設計を行っている。このため、図6Aに示すように、典型的な製品の音圧、つまり製品ばらつきによる音圧分布の中央値が、最低音圧規定で設定された最低値に対して製品および経年変化による音圧ばらつきを加えた値となるような設計が行われる。したがって、最低値よりもかなり大きな音圧に設定せざるを得なかった。
これに対して、本実施形態による音圧設定においては、音圧測定結果と目標音圧との差に基づいて音圧補正を行ってことから、図6Bに示すように、製造や経年変化による音圧ばらつきのマージン分を見込む必要が無く、最低値に近い音圧に設定できる。このため、製品間での音圧ばらつきも少なくなるし、不必要に大きな音圧にならないようにできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、遮音板4aを備えて音圧測定を行うようにしているが、遮音板4aはよりS/N比を高めるために用いているのであり、必須のものではない。
また、上記実施形態では、音圧補正部20により音量設定補正値をフィードバックした補正を1度行う場合について説明しているが、1度補正を行ってから、再度音圧補正部20にて合否判定を行うことで再検査を行うようにしても良い。そして、再検査でも不合格になった場合には、再度のフィードバックによる補正が行われるようにしても良いし、不良品として排除しても良い。
また、上記実施形態では、補正係数設定部10で補正係数を算出する際のマイク4での音圧の測定条件と、音圧補正部20で補正を行う際のマイク4での音圧の測定条件を同じにすることについて説明したが、遮音板4a以外の条件についても同じにするのが好ましい。具体的には、補正用マイク位置が正確に一致していることが好ましい。このため、例えば遮音板4aを車両外装形状に合わせた位置決め治具を兼ねた設計としたり、より安定した計測のために、車両外装に接触させ、マイク4が設置される空間を密閉した状態で計測できる形状としたりしても良い。
また、補正を行うときに、補正係数を設定する際のマイク4を用いている場合を例に挙げているが、これらは別々のマイクであっても良い。なお、補正係数を設定する際に規定マイク位置に設置されるマイク3が第1マイク、補正用マイク位置に設置されるマイク4が第2マイク、補正を行うときに補正用マイク位置に設置されるマイク4が第3マイクに相当している。
1…発音体、2…車両、3…マイク、4…マイク、4a…遮音板、5…発音体駆動回路、10…補正係数設定部、11…周波数特性測定部、12…減算器、13…補正係数生成部、20…音圧補正部、21…周波数特性測定部、22…補正係数入力部、23…減算器、24…規定位置音圧算出部、25…目標音圧記憶部、26…減算器、27…合否判定部、28…音圧補正量算出部

Claims (5)

  1. 車両用接近通報装置における発音体(1)での発音の音圧の補正を行う補正装置であって、
    補正係数の設定のために前記発音体から発音を行い、所定の規定マイク位置に設置された第1マイク(3)で測定した音の周波数特性である第1特性と、前記規定マイク位置よりも前記発音体に近い補正用マイク位置に設置された第2マイク(4)で測定した音の周波数特性である第2特性とを測定する第1周波数特性測定部(11)と、
    前記第1特性と前記第2特性との差に基づいて補正係数を生成する補正係数生成部(13)と、
    を有する補正係数設定部(10)と、
    前記発音体での発音の音圧の補正のために前記発音体から発音を行い、前記補正用マイク位置に設置された第3マイク(4)で測定された音の周波数特性である第3特性を測定する第2周波数特性測定部(21)と、
    前記第3特性と前記補正係数生成部で生成する補正係数との差に基づいて、前記規定マイク位置での音圧である推定音圧を算出する規定位置音圧算出部(24)と、
    前記規定マイク位置での目標音圧を記憶した目標音圧記憶部(25)と、
    前記推定音圧と前記目標音圧との差に基づいて、前記発音体における音量設定補正値を算出する音圧補正量算出部(28)と、
    を有する音圧補正部(20)と、を備えていることを特徴とする車両用接近通報装置の補正装置。
  2. 前記音圧補正部は、
    前記推定音圧と前記目標音圧との差が合否判定範囲内であるか否かを判定する合否判定部(27)を有し、
    前記合否判定部において、前記合否判定範囲内ではないと判定されると、前記音圧補正量算出部にて前記音量設定補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用接近通報装置の補正装置。
  3. 前記音圧補正部は、
    前記合否判定部において、前記合否判定範囲内ではないと判定されると、前記音圧補正量算出部にて、前記推定音圧と前記目標音圧との差を前記音量設定補正値として算出することを特徴とする請求項2に記載の車両用接近通報装置の補正装置。
  4. 車両用接近通報装置における発音体(1)での発音の音圧の補正を行う補正方法であって、
    所定の規定マイク位置に第1マイク(3)を設置すると共に、前記規定マイク位置よりも前記発音体に近い補正用マイク位置に第2マイク(4)を設置し、補正係数の設定のために前記発音体から発音を行って、前記第1マイクで測定した音の周波数特性である第1特性と、前記第2マイクで測定した音の周波数特性である第2特性とを測定すると共に、前記第1特性と前記第2特性との差に基づいて補正係数を生成することと、
    前記補正用マイク位置に第3マイク(4)を設置し、前記発音体での発音の音圧の補正のために前記発音体から発音を行って、前記第3マイクで測定された音の周波数特性である第3特性を測定したのち、前記第3特性と前記補正係数との差に基づいて、前記規定マイク位置での音圧である推定音圧を算出し、さらに、該推定音圧と前記規定マイク位置での目標音圧との差に基づいて、前記発音体における音量設定補正値を算出することと、
    を含むことを特徴とする車両用接近通報装置の補正方法。
  5. 前記補正係数を生成することにおいては、前記第2マイクを遮音板(4a)で囲んだ状態で前記第2特性の測定を行い、
    前記音量設定補正値を算出することにおいても、前記第3マイクを前記遮音板で囲んだ状態で前記第3特性の測定を行うことを特徴とする請求項4に記載の車両用接近通報装置の補正方法。
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