JP2020146286A - 情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび生体信号計測システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数時刻のダイポールの推定結果について視認性を高める。【解決手段】生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御部を備え、前記表示制御部は、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する。【選択図】図35
Description
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび生体信号計測システムに関する。
従来、測定した被検者の生体信号に基づき推定した生体内の信号源を断層画像上に重畳表示するとともに、信号源に対応する生体信号の波形を画面上に並列表示する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。この技術においては、オペレータは、表示されている生体信号の波形の所望の時間を指定すると、断層画像上の対応する信号源位置を特定する表示が行われる。
例えば、脳の神経活動を測定する脳磁計や脳波計では、測定した波形からてんかん特有の波形箇所(以下、特異点という。)を判別し、特異点から信号源の推定を行い、信号源のダイポールの推定結果を断層画像上に重畳表示させる。そして、この断層画像上の信号源の位置などに基づき、手術にて切除する位置(てんかんの原因となっている箇所)を特定することになる。
しかしながら、従来の技術では、推定した複数時刻のダイポールの推定結果を表示する際に、すべてのダイポールの推定結果を重畳表示しており、解析が困難な場合があるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数時刻のダイポールの推定結果について視認性を高めることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御部を備え、前記表示制御部は、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数時刻のダイポールの推定結果について、グループ化を行って結果の視認性を高めることができる、という効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび生体信号計測システムの実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の生体信号計測システム1の概略図である。生体信号計測システム1は、被検者の複数種類の生体信号、たとえば脳磁(MEG:Magneto-encephalography)信号と脳波(EEG:Electro-encephalography)信号を計測し、表示する。測定対象となる生体信号は、脳磁信号および脳波信号に限られるものではなく、例えば心臓の活動に応じて発生する電気信号(心電図として表現可能な電気信号)であってもよい。図1に示すように、生体信号計測システム1は、被検者の1以上の生体信号を測定する測定装置3と、測定装置3で測定された1以上の生体信号を記録するサーバ40と、サーバ40に記録された1以上の生体信号を解析する情報処置装置50と、を含む。ここでは、サーバ40と情報処理装置50とは別々に記載されているが、例えばサーバ40が有する機能の少なくとも一部が情報処理装置50に組み込まれる形態であってもよい。
図1は、本実施形態の生体信号計測システム1の概略図である。生体信号計測システム1は、被検者の複数種類の生体信号、たとえば脳磁(MEG:Magneto-encephalography)信号と脳波(EEG:Electro-encephalography)信号を計測し、表示する。測定対象となる生体信号は、脳磁信号および脳波信号に限られるものではなく、例えば心臓の活動に応じて発生する電気信号(心電図として表現可能な電気信号)であってもよい。図1に示すように、生体信号計測システム1は、被検者の1以上の生体信号を測定する測定装置3と、測定装置3で測定された1以上の生体信号を記録するサーバ40と、サーバ40に記録された1以上の生体信号を解析する情報処置装置50と、を含む。ここでは、サーバ40と情報処理装置50とは別々に記載されているが、例えばサーバ40が有する機能の少なくとも一部が情報処理装置50に組み込まれる形態であってもよい。
図1の例では、被検者(被測定者)は、頭に脳波測定用の電極(またはセンサ)を付けた状態で測定テーブル4に仰向けで横たわり、測定装置3のデュワ30の窪み31に頭部を入れる。デュワ30は、液体ヘリウムを用いた極低温環境の保持容器であり、デュワ30の窪み31の内側には脳磁測定用の多数の磁気センサが配置されている。測定装置3は、電極からの脳波信号と、磁気センサからの脳磁信号を収集し、収集した脳波信号および脳磁信号を含むデータ(以下の説明では「測定データ」と称する場合がある)をサーバ40に出力する。サーバ40に収録された測定データは、情報処理装置50に読み出されて表示され、解析される。一般的に、磁気センサを内蔵するデュワ30と測定テーブル4は磁気シールドルーム内に配置されているが、図示の便宜上、磁気シールドルームを省略している。
情報処理装置50は、複数の磁気センサからの脳磁信号の波形と、複数の電極からの脳波信号の波形を、同じ時間軸上に同期させて表示する。脳波信号は、神経細胞の電気的な活動(シナプス伝達の際にニューロンの樹状突起で起きるイオン電荷の流れ)を電極間の電圧値として表すものである。脳磁信号は、脳の電気活動により生じた微小な磁場変動を表す。脳磁場は高感度の超伝導量子干渉計(SQUID)センサで検知される。これらの脳波信号および脳磁信号は「生体信号」の一例である。
図2は、情報処理装置50に表示される開始画面204の一例を示す。開始画面204には、「測定収録」と「解析」の選択ボタンが表示される。脳波及び/または脳磁測定の場合、データの測定収録とデータの解析は、別々の主体によって行われる場合が多い。例えば、測定技師(測定者)によって「測定収録」のボタンが選択されると、測定装置3で測定されたデータは順次サーバ40に保存され、情報処理装置50に読み出されて表示される。測定収録の終了後、医師によって「解析」ボタンが選択されると、収録された測定データが読み出され解析される。
<測定収録時の動作>
図3は、測定収録画面の一例を示す。画面のタブ111に「測定収録」画面であることが表示されている。測定収録画面は、測定された信号波形を表示する領域201Aと、信号波形以外のモニタ情報を表示する領域201Bを有する。信号波形を表示する領域201Aは、測定者からみて画面の左側に配置され、信号波形以外のモニタ情報を表示する領域201Bは、測定者からみて画面の右側に配置されている。リアルタイムで検出され表示される波形の動き(画面の左側から右側に向かって表示される)に合わせた測定者の視線の動きと、画面左側の領域201Aから右側の領域201Bへマウスを移動させるときの動きに無駄が生じず、作業効率が向上する。
図3は、測定収録画面の一例を示す。画面のタブ111に「測定収録」画面であることが表示されている。測定収録画面は、測定された信号波形を表示する領域201Aと、信号波形以外のモニタ情報を表示する領域201Bを有する。信号波形を表示する領域201Aは、測定者からみて画面の左側に配置され、信号波形以外のモニタ情報を表示する領域201Bは、測定者からみて画面の右側に配置されている。リアルタイムで検出され表示される波形の動き(画面の左側から右側に向かって表示される)に合わせた測定者の視線の動きと、画面左側の領域201Aから右側の領域201Bへマウスを移動させるときの動きに無駄が生じず、作業効率が向上する。
表示画面の領域201Bでは、測定中に被測定者の様子を確認するためのモニタウィンドウ170が表示される。測定中の被測定者のライブ映像を表示することで、後述するように、信号波形のチェック、判断の信頼性を高めることができる。図3では、ひとつのモニタディスプレイ(後述の表示装置28)の表示画面に、測定収録画面の全体が表示される場合を示しているが、左側の領域201Aと右側の領域201Bを、2台もしくはそれ以上のモニタディスプレイに分けて別々に表示してもよい。
図4は、図3の左側の領域201Aの拡大図である。領域201Aは、信号検出の時間情報を画面の水平方向(第1方向)に表示する第1の表示領域110と、信号検出に基づく複数の信号波形を画面の垂直方向(第2方向)に並列に表示する第2の表示領域101〜103を有する。
第1の表示領域110で表示される時間情報は、図4の例では、時間軸112に沿って付された時間表示を含むタイムラインであるが、時間(数字)を表示せずに、帯状の軸だけでもよいし、軸を設けずに時間(数字)の表示だけであってもよい。また、画面上側の表示領域110の他に、表示領域103の下側に時間軸112を表示して、タイムラインを表示してもよい。
領域201Aでは、同種の複数のセンサから取得される複数の信号波形、あるいは複数種類のセンサ群から取得される複数種類の信号の波形が、同じ時間軸112で同期して表示される。たとえば、表示領域101には被測定者の頭部右側から得られる複数の脳磁信号の波形が、表示領域102には被測定者の頭部左側から得られる複数の脳磁信号の波形が、それぞれ並列に表示されている。表示領域103には、複数の脳波信号の波形が並列に表示されている。これらの複数の脳波信号波形は、各電極間で測定された電圧信号である。これらの複数の信号波形の各々は、その信号が取得されたセンサの識別番号あるいはチャネル番号と対応付けられて表示されている。
測定が開始され各センサからの測定情報が収集されると、時間の経過とともに領域201Aの各表示領域101〜103の左端から右方向に向けて信号波形が表示される。ライン113は計測の時刻(現在)を示しており、画面の左から右に向けて移動する。領域201Aの右端(時間軸112の右端)まで信号波形が表示されると、その後は画面の左端から右に向けて徐々に信号波形が消え、消えた位置に新しい信号波形が順次左から右方向に表示され且つライン113も左端から右に向けて移動していく。これとともに、水平方向の表示領域110でも測定の進行に対応して、時間の経過が時間軸112上に表示される。測定収録は、終了ボタン119が押されるまで継続される。
実施形態の特徴として、測定者(収録者)がデータ収録中に信号波形上で波形の乱れ、振幅の特異点等に気付いたときに、問題となる箇所または範囲を信号波形上でマークすることができる。マーキングの箇所または範囲は、マウスによるポインタ操作あるいはクリック操作で指定することができる。指定された箇所(または範囲)は、表示領域101〜103の信号波形上に強調表示されるとともに、指定結果が対応する時刻位置又は時間範囲で、表示領域110の時間軸112に沿って表示される。時間軸112上への表示を含むマーキングの情報は、信号波形データとともに保存される。指定された箇所は或る時刻に対応し、指定された範囲は或る時刻を含む一定範囲に対応する。
図4の例では、時刻t1で、表示領域103で1以上のチャネルを含む範囲が指定され、マーク103a−1で時刻t1を含んだ時間がハイライト表示されている。マーク103a−1の表示と関連して表示領域110の対応する時刻位置に、指定結果を示すアノテーション110a−1が表示されている。時刻t2で、表示領域103で別の波形位置またはその近傍がマークされ、その位置(時刻t2)または近傍の領域(少なくとも時間範囲か複数の波形のいずれか一つが指示される)にマーク103a−2がハイライト表示されている。同時に、表示領域110の対応する時刻位置(時間範囲)に、アノテーション110a−2が表示される。なお、アノテーションとは、あるデータに対して関連する情報を注釈として付与することを指す。本実施例では、少なくとも指定された時間情報に基づいて注釈として表示されるものであって、少なくとも時間情報に基づく波形が表示される位置と結び付けて、注釈として表示するものである。また、複数のチャネルを表示する場合、対応するチャネル情報と結びつけ、注釈として表示しても良い。
時刻t1で表示領域110に追加されたアノテーション110a−1は、一例として、アノテーション識別番号と、波形の属性を示す情報を含む。この例では、アノテーション番号「1」とともに、波形の属性を表わすアイコンと「strong spike」(ストロングスパイク)というテキスト情報が表示されている。
時刻t2で、測定者が別の波形箇所またはその近傍領域を指定すると、指定された箇所でマーク103a−2がハイライト表示され、これとともに、表示領域110の対応する時刻位置に、アノテーション番号「2」が表示される。さらに、ハイライト表示された箇所に、属性選択のためのポップアップウィンドウ115が表示される。ポップアップウィンドウ115は、種々の属性を選択する選択ボタン115aと、コメントや追加情報を入力する入力ボックス115bを有する。選択ボタン115aには、波形の属性として「速波(fast activity)」、「眼球運動(eye motion)」、「体動(body motion)」、「スパイク(spike)」など、波形乱れの要因が示されている。測定者は、画面の領域201Bのモニタウィンドウ170で被測定者の様子を確認することができるので、波形の乱れの原因を示す属性を適切に選択することができる。たとえば、波形にスパイクが生じたときに、てんかんの症状を示すスパイクなのか、被測定者の体動(くしゃみ等)に起因するスパイクなのかを判断することができる。
時刻t1でも同じ操作が行われており、図4では、ポップアップウィンドウ115で「スパイク」の選択ボタン115aが選択され、入力ボックス115bに「strong spike」と入力されたことにより表示領域110にアノテーション110a―1が表示されている。このような表示態様により、同じ時間軸112上に多数の信号波形を同期して表示する際に、信号波形の注目箇所または範囲を視認により容易に特定することができ、かつ注目箇所の基本情報を容易に把握することができる。
アノテーション110a−1の一部または全部、たとえば、属性アイコンとテキストアノテーションの少なくとも一方を、表示領域103の信号波形上のマーク103a−1の近傍にも表示してもよい。信号波形上へのアノテーションの追加は、波形形状のチェックの妨げになる場合もあり得るので、表示領域101〜103の信号波形上にアノテーションを表示させる場合は、表示・非表示を選択可能にしておくことが望ましい。
カウンタボックス118は、スパイクアノテーションの累積数を表示する。「スパイク」が選択される都度、カウンタボックス118のカウンタ値がインクリメントされ、収録開始から現在(ライン113)までのトータルのスパイク数が一目でわかるようになっている。
図5は、図3の右側の領域201Bの拡大図であり、図4と同じ時刻(ライン113の時点)での状態を示す。領域201Bのモニタウィンドウ170では、頭部を測定装置3に入れて測定テーブル4に横たわっている被測定者の状態のライブ映像が表示される。領域201Bでは、表示領域101、102、103の信号波形の各々に対応する分布図141、142、130と、アノテーションリスト180が表示される。アノテーションリスト180は、図4の信号波形上でマークされたアノテーションの一覧である。表示領域101〜103で信号波形上の位置または範囲が指定されアノテーションが付される都度、対応する情報がアノテーションリスト180に順次追加される。測定収録画面におけるアノテーションリスト180への追加と表示は、たとえば降順(新しいデータを上に表示)で行われるが、この例に限定されない。アノテーションリスト180の表示を昇順にしてもかまわないが、表示領域110で時間軸112に沿って表示されるアノテーションとの対応関係がわかるように表示する。さらに、表示順序を変更させたり、項目ごとにソートさせることも可能である。
図5の例では、アノテーション番号「1」に対応する時刻情報と、付加されたアノテーション情報がリストされている。アノテーション情報として、「スパイク」を表わす属性アイコンと、「strong spike」というテキストが記録されている。また、マーク103a−1がハイライト表示された時点で、アノテーション番号「2」に対応する時刻情報がリストされている。ここでは、「アノテーション」は、アノテーション番号と、時刻情報と、アノテーション情報との組であると考えてもよいし、アノテーション情報のみであると考えてもよいし、アノテーション情報と、アノテーション番号または時刻情報との組であると考えてもよい。
また、アノテーションリスト180の近傍に、表示/非表示の選択ボックス180aが配置されている。選択ボックス180aで非表示が選択されると、表示領域101〜103で、信号波形上のハイライトマーク以外のアノテーションが非表示にされるが、表示領域110の時間軸112に沿ったアノテーションの表示は維持される。これにより、信号波形の視認性を阻害せずにアノテーション情報を認識可能にする。
図6は、時刻t2でポップアップウィンドウ115の「スパイク」が選択され、「normal spike」(ノーマルスパイク)というテキストが入力された直後の画面を示す。図4で例示したポップアップウィンドウ115で「OK」ボタンが選択されると、ポップアップウィンドウ115が閉じて、図6に示すように表示領域110の対応する時刻位置にアノテーション110a−2が表示される。アノテーション番号「2」と対応付けて、「スパイク」を表わす属性アイコンと、「normal spike」のテキスト情報が表示される。これと同時に、カウンタボックス118の値がインクリメントされる。また、ハイライト表示されたマーク103a−2の近傍に、属性アイコン106−2が表示される。この例では、マーク103a−1の近傍にも属性アイコン106−1が表示されているが、上述したように、属性アイコン106−1、106−2の表示、非表示は選択可能である。マーク103a−1と属性アイコン106−1を含むアノテーションA1、及びマーク103a−2と属性アイコン106−2を含むアノテーションA2も、アノテーション情報に含まれる。
図7は、アノテーションリスト180を示す。画面左側の領域201Aでマーク103a−2に対応するアノテーションが付加されたことにより、アノテーションリスト180が更新される。アノテーション番号「2」に「normal spike」というメモが追加される。
以下同様に、測定中に領域201Aで信号波形上の特定の箇所または範囲が指定される都度、指定箇所が強調表示されるとともに、表示領域110の時間軸112に沿ってアノテーション情報が表示される。領域201Bでは、アノテーションリスト180にアノテーション情報が順次追加される。
アノテーションリスト180及び信号波形表示の領域201Aにおいて、アノテーション番号の表示は必須ではなく、用いなくてもよい。付加されたアノテーションを識別できる情報であれば任意の情報を識別情報として用いることができる。たとえば、属性アイコンと属性文字列(「strong spike」等)と、時間軸112の近傍に時刻と対応付けて表示してもよい。さらに、領域201Aにファイル番号(図7の「File」の項目に表示される番号)を併記して表示してもよい。
終了ボタン119(図4に示す)が選択(押下)され測定が終了すると、表示領域101〜103で指定されたハイライト箇所は信号波形に対応付けて保存される。表示領域110の対応する時刻位置に表示されたアノテーション情報も、アノテーション番号と時刻に対応付けて保存される。カウンタボックス118のカウンタ値、アノテーションリスト180の内容等の関連情報も保存される。これらの表示情報を保存することで、測定者と解析者が異なる場合でも、解析者は容易に問題となる箇所を認識し、解析することができる。
図8は、情報処理装置50で行われる測定収録段階での情報表示処理のフローチャートである。図2に示す開始画面204で「測定収録」が選択されると(ステップS11)、測定が開始され、複数の信号の波形が同じ時間軸に沿って同期して表示される(ステップS12)。ここで「複数の信号波形」という場合は、同一種類の複数のセンサで検知された信号波形と、異なる種類のセンサの各々で検知された複数の信号波形の両方を含む。この例では、複数の生体信号の波形は、被測定者の頭部右側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号の波形と、被測定者の頭部左側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号の波形と、被測定者の脳波測定用の電極から得られる脳波信号の波形と、から構成されるが、これに限られるものではない。なお、センサの選択については、左/右のセンサ群にとらわれず、頭頂部、前頭葉、側頭葉などのパートから、任意に選択可能である。例えば図5等に示す「MEG Window Control 1」で頭頂部のセンサが選択された場合は、「MEG Window Control 2」でそれ以外のセンサが選択された状態となる。
情報処理装置50は、表示されている信号波形上で注目箇所または範囲が指定されたか否かを判断する(ステップS13)。注目箇所または範囲の指定があると(ステップS13:Yes)、信号波形の表示領域(表示領域101〜103)に指定箇所を強調表示するとともに、時間軸領域(表示領域110)の対応する時刻位置に指定結果を表示する(ステップS14)。指定結果には、指定がなされたこと自体を示す情報、または指定の識別情報が含まれる。時間軸領域への指定結果の表示と同時に、あるいは前後して、アノテーションの入力要求の有無を判断する(ステップS15)。アノテーション入力の要求がある場合は(ステップS15:Yes)、入力されたアノテーション情報を時間軸領域の対応する時刻位置に表示するとともに、アノテーションリストに追加する(ステップS16)。その後、測定終了コマンドが入力されたか否かを判断する(ステップS17)。注目位置(領域)の指定がない場合(ステップS13:No)、及びアノテーションの入力要求がない場合(ステップS15:No)は、ステップS17へ飛んで測定終了の判断を行う。測定が終了するまで(ステップS17:Yes)、ステップS13〜S16を繰り返す。
この情報表示方法により、複数のセンサからの信号を収集する際に、信号情報の視認性の高い測定収録画面が提供される。
<解析時の動作>
図9は、解析時の情報処理装置50の画面の一例を示す。解析画面は、図2の開始画面204で「解析」ボタンを選択することで表示させる。画面のタブ111に「解析」画面であることが表示されている。解析画面は、測定により得られた被検者の1以上の生体信号(この例では、被測定者の頭部右側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号、被測定者の頭部左側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号、被測定者の脳波測定用の電極から得られる脳波信号)の経時的変化を示す生体データと、測定時に生体データに対して入力されたアノテーションとを対応付けた画面である。本実施形態の情報処理装置50は、この解析画面を表示部(後述の表示装置28)に表示する制御を行う機能を有している。図9の例では、解析画面は、収録された3つの生体信号の経時的変化を示す波形(生体データに相当)をアノテーションとともに表示する領域202Aと、解析情報を表示する領域202Bを有する。収録された信号波形とアノテーション情報を表示する領域202Aは、測定者からみて画面の左側に配置され、解析表示する領域202Bは、測定者からみて右側に配置されている。これは、解析の際に、領域202Aで信号波形をチェックまたは選択しながら、マウス等を操作して領域202Bで解析結果を確認または確定させる作業の効率が良いからである。
図9は、解析時の情報処理装置50の画面の一例を示す。解析画面は、図2の開始画面204で「解析」ボタンを選択することで表示させる。画面のタブ111に「解析」画面であることが表示されている。解析画面は、測定により得られた被検者の1以上の生体信号(この例では、被測定者の頭部右側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号、被測定者の頭部左側に対応する磁気センサ群から得られる脳磁信号、被測定者の脳波測定用の電極から得られる脳波信号)の経時的変化を示す生体データと、測定時に生体データに対して入力されたアノテーションとを対応付けた画面である。本実施形態の情報処理装置50は、この解析画面を表示部(後述の表示装置28)に表示する制御を行う機能を有している。図9の例では、解析画面は、収録された3つの生体信号の経時的変化を示す波形(生体データに相当)をアノテーションとともに表示する領域202Aと、解析情報を表示する領域202Bを有する。収録された信号波形とアノテーション情報を表示する領域202Aは、測定者からみて画面の左側に配置され、解析表示する領域202Bは、測定者からみて右側に配置されている。これは、解析の際に、領域202Aで信号波形をチェックまたは選択しながら、マウス等を操作して領域202Bで解析結果を確認または確定させる作業の効率が良いからである。
本例では、領域202Aの第2の表示領域103の脳波信号の波形の画面上方に、第2の表示領域101,102の脳磁信号の波形を表示している。また、領域202Aの右側の領域202Bでは、領域202Aに近い側の画面領域で且つ画面上方に脳磁分布図141,142を表示し、脳波分布図130をその下方に表示している。このため、解析者は、第2の表示領域103の「脳波信号の波形」→第2の表示領域101,102の「脳磁信号の波形」→脳磁分布図141、142→脳波分布図130の順に(この場合は、時計回りで)視線移動を行える。そのため、解析者(または測定者)の視線移動が効率的になり、その結果、解析作業効率を向上させることが可能となる。なお、上記では、時計回りとして説明したがこの例に限定されない。
図10は、図9の左側の領域202Aの拡大図である。領域202Aは、測定時の時間情報を画面の水平方向(第1方向)に表示する表示領域110及び表示領域120と、収録された信号波形を種類ごとに画面の垂直方向(第2方向)に並べて表示する表示領域101〜103を有する。
表示領域110には、収録時の時間の経過を示す時間軸112と、時間軸112に沿って付加されたアノテーション110a−7、110a−8が表示される。表示領域120には収録時間の全体を示す時間軸122が表示される。時間軸122に沿って、アノテーションが付加された時刻位置を示すポインタマーク120aと、表示領域101〜103に現在表示されている信号波形が収録された時間帯を示すタイムゾーン120bが表示される。この表示により、解析者は、現在解析中の信号波形が、測定収録時のどの段階で取得された信号波形なのかを直感的に把握することができる。
解析者は、解析画面を開いた後に、たとえば、時間軸122のバー上でタイムゾーン120bをドラッグすることで所望の時間帯の信号波形を表示領域101〜103に表示させることができる。あるいは、後述するように、アノテーションリスト180の中から所望のアノテーションを選択することで、そのアノテーションを含む前後の信号波形を表示領域101〜103に表示させることができる。
表示領域101〜103には、収録時に信号波形に付加されたアノテーションA7、A8が表示されている。マーク103a−7、103a−8がハイライト表示され、マーク103a−7、103a−8の近傍に対応する属性アイコン106−7、106−8が表示されている。また、マーク103a−7、103a−8の時刻位置を示す縦のライン117−7、117−8が表示されている。ライン117−7、117−8が表示されることで、たとえば、表示領域103の所定の箇所の指定と関連してアノテーションが付加されたときに、異なる種類の信号表示エリアである表示領域102、101においても、指定の結果が容易に視認できる。ライン117−7、117−8は、アノテーション情報の視認を容易にするという意味でアノテーション情報に含めることができ、「アノテーションライン」と称してもよい。ライン117−7、117−8を選択することで、その時刻の前後の一定時間を含めて、信号波形が拡大表示される。この処理については後述する。
図11は、図10と同じ時間での右側の領域202Bの拡大図である。表示領域101と102に表示されている信号波形に対応する脳磁分布図141、142、及び表示領域103に表示されている信号波形に対応する脳波分布図130が表示されている。また、脳磁図(MEG:Magneto-encephalograph)の等磁場図150と、脳波図(EEG:Electro-encephalograph)のマップエリア160と、MRI(磁気共鳴画像:Magnetic Resonance Imaging)で取得された被測定者の脳の断層画像の表示ウィンドウ190が表示されている。等磁場図150では、磁場の湧き出し領域と沈み込み領域が色分けされて表示され、電流の流れる方向が視覚的に把握される。等磁場図150とマップエリア160は測定完了後に得られる情報であり、MRIの断層画像は、別途検査で得られる情報である。
モニタウィンドウ170には、表示領域101〜103の信号波形が取得された時刻に同期して、測定時の被測定者の映像が表示される。解析者は、モニタウィンドウ170を見て被測定者の状態を確認しながら信号波形を解析することができる。
アノテーションリスト180は、測定収録で付加されたすべてのアノテーションがリストされている。アノテーションリスト180には、アノテーション番号181と対応付けて付加されたアノテーション情報(属性アイコン、テキスト入力情報など)が記載されている。解析画面のアノテーションリスト180は、たとえば、付加されたアノテーションが昇順で(古いデータが上になるように)表示されるが、これに限定されない。測定収録画面と同様にアノテーション番号の使用は必須ではなく、時刻、ファイル名、属性等の組み合わせでアノテーションを識別することも可能である。また、アノテーションリスト180に含まれるアノテーションの表示順序の変更や、項目ごとのソートも可能である。所望のアノテーション番号181または行をクリックすることで、図10の表示領域101〜103に、そのアノテーションが付加された時刻位置を含む所定の時間帯の信号波形を表示させることができる。
測定収録画面と異なり、解析者がアノテーション部分の信号波形を確認して最終的に信号源の推定がなされたアノテーションには、推定完了マーク182(図11に示す)が表示されている。
アノテーションの表示/非表示を選択する選択ボックス180aで非表示の指定がされると、図10の表示領域103の属性アイコン106−7、106−8が消える。表示/非表示の選択ボックス180aで、ハイライトされたマーク103a−7、103a−8の非表示を選択できるようにしてもよい。
図12は、図10の解析画面でライン117−7が選択(たとえばダブルクリック)された直後の画面の全体図である。解析者がアノテーションA7に着目して、この領域の波形を解析するためにライン117−7を選択(たとえばダブルクリック)すると、ハイライトされた信号波形の近傍の信号波形が拡大表示領域200に拡大表示される。領域114で示される一定の時間範囲にわたって、信号波形が時刻位置を示すライン217−7とともに拡大表示される。
図13は、図12の左側の領域203A(信号波形の表示領域)の拡大図である。解析者は、拡大表示領域200に信号波形を拡大表示することで、収録時に付加されたマークの妥当性を再確認し、あるいは計測収録時にチェックされていない波形部分をチェックすることができる。たとえば、ライン217−7を左右にドラッグすることで、問題となる波形の正確な個所を特定または変更することができる。拡大表示領域200に、表示領域103でハイライト表示されているマーク103a及びまたは属性アイコン106を反映させてもよい。ただし、振幅の特異点を正確に判断する際の視認の妨げになることも考えられるので、拡大表示領域200にハイライトされたマーク103aや属性アイコン106を表示する場合は、表示と非表示の選択を可能にしておくのが望ましい。
拡大表示領域200に表示する信号波形の種類と、チャネル範囲を指定することも可能である。たとえば、解析者は、視線を表示領域103でハイライトされたマーク103a−7から画面の上方へ移し、脳磁波形の表示領域101または102の波形に振幅の特異点がないかを確認する。この場合、ボックス125に表示領域101または102のターゲットのチャネル領域を入力することで、拡大表示領域200にマーク103a−7と関連する脳磁波形を拡大表示することができる。
拡大表示領域200の画面の下側には、確認ウィンドウ210が表示されている。確認ウィンドウ210は、信号波形の属性ボタン211と、信号源の推定ボタン212を含む。属性ボタン211は、測定収録画面のポップアップウィンドウ115に含まれる属性情報と対応し、収録時に付加された属性が誤っているときは、属性ボタン211を選択して正しい属性を選択することができる。信号波形の正しい位置、及び/あるいは属性の選択が確認されたならば、推定ボタン212をクリックすることで信号源の推定をアノテーションに反映することができる。つまり、本実施形態の情報処理装置50は、解析画面から選択されたアノテーションに対応する信号源を推定する機能を有している。後述するように、推定された信号源は、複数のMRIの断層画像のうち該推定された信号源に対応する断層画像上に重畳して表示されることになる。
図14は、図12の右側の領域203Bの拡大図である。図13で、所望のアノテーションについて、信号波形位置及び/または属性が確認され、信号源の推定ボタン212が選択されると、アノテーションリスト180の対応するアノテーション(この例では、アノテーション番号「7」)に、推定完了マーク182が付加される。さらに、表示ウィンドウ190のMRI断層画像に、ダイポールの推定結果190aが表示される。
解析者によって、表示領域101〜103にハイライト表示されるマーク位置、及び/またはアノテーションの内容が変更される場合に、アノテーションリスト180の更新方法には、2通りの方法がある。解析者による最新の更新情報だけをアノテーションリスト180に反映する方法と、測定収録時のアノテーション情報を維持したまま、新たなアノテーション情報として追加する方法である。後者の方法を採用する場合は、アノテーション識別情報として、たとえば収録時のアノテーション番号からの枝番号を付けることができる。この場合、表示領域110にも新たなアノテーション情報を追加して、追加のアノテーション情報を時間軸に沿って異なる色で表示してもよい。
図15は、情報処理装置50で行われる解析段階での情報表示処理のフローチャートである。開始画面204(図2参照)で「解析」が選択されると(ステップS21)、解析が開始され、解析画面が表示される(ステップS22)。初期の解析画面は、信号波形が表示されていないブランク画面でもよいし、収録の先頭または最後の一定の時間範囲の信号波形であってもよい。解析画面が表示されると、特定のアノテーションが選択されたか否かが判断される(ステップS23)。アノテーションの選択は、アノテーションリスト180内での特定のアノテーション番号または行の選択であってもよいし、表示領域120の時間軸122上のタイムゾーン120bを操作することによる時刻位置の指定であってもよい。アノテーションの選択があると(ステップS23:Yes)、選択されたアノテーションの時刻位置を含む所定時間分の信号波長が表示される(ステップS24)。
表示された場面で、ハイライト表示されたマークの時間位置を示すライン117が選択されたか否かが判断される(ステップS25)。ライン117が選択されると(ステップS25:Yes)、選択されたラインを含む一定の時間範囲の信号波形が拡大表示される(ステップS26)。拡大表示は、必ずしもハイライト表示されたマークの近傍の信号波形に限定されず、同じ時間位置の異なる種類の信号波形を拡大表示してもよい。たとえば、脳波信号波形にハイライト表示されたマークが付されている場合に、同じ時間位置の脳磁信号波形を拡大表示させてもよい。また、すべてのチャネルの信号波形を拡大表示する代わりに、マークされた信号波形が取得されたチャネルを含む一定範囲のチャネルで取得された信号波形を拡大表示させてもよい。この場合、拡大表示させたい信号波形の種類、及び/またはチャネル範囲の指定入力の有無を判断してもよい。
次に、信号源の推定ボタン212が押下されたか否かが判断される(ステップS27)。信号源の推定ボタン212が押下されると(ステップS27:Yes)、信号源推定の演算が行われる。推定結果がMRI断層画面に表示されるとともに、推定完了マーク182がアノテーションリスト180に追加される(ステップS28)。そして、アノテーションリスト180の下に配置されたマージボタン300の押下を受け付けた場合(ステップS29:Yes)、情報処理装置50は後述の画面400を表示し、画面400に関する処理を行う(ステップS30)。ステップS29およびステップS30の具体的な内容については後述する。マージボタン300の押下を受け付けなかった場合(ステップS29:No)、または、ステップS30の後は、解析終了コマンドが入力されたか否かが判断される(ステップS31)。アノテーションの選択がない場合(ステップS23:No)、拡大表示のためのアノテーションラインの選択がない場合(ステップS25:No)、及び信号源の推定ボタン212押下の入力がない場合(ステップS27:No)は、ステップS31へ飛んで解析終了の判断を行う。解析終了コマンドが入力されるまで(ステップS31:Yes)、ステップS23〜S30が繰り返される。
ステップS26とS27の間に、アノテーションが変更されたか否かの判断を行ってもよい。アノテーションが変更された場合は、アノテーションリスト180へ変更を反映して、ステップS27の判断に移行する。
上述した表示処理動作により、視認性と操作性に優れた情報表示が実現する。
図16は、情報処理装置50のハードウェア構成図である。情報処理装置50は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、補助記憶装置24、入出力インタフェース25、及び表示装置28を有し、これらがバス27で相互に接続されている。
CPU21は、情報処理装置50の全体の動作を制御し、各種の情報処理を行う。CPU21はまた、ROM23または補助記憶装置24に格納された情報表示プログラムを実行して、測定収録画面と解析画面の表示動作を制御する。RAM22は、CPU21のワークエリアとして用いられ、主要な制御パラメータや情報を記憶する不揮発RAMを含んでもよい。ROM23は、基本入出力プログラム等を記憶する。本発明の情報表示プログラムもROM23に保存されてもよい。補助記憶装置24は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置であり、たとえば、情報処理装置50の動作を制御する制御プログラムや、情報処理装置50の動作に必要な各種のデータ、ファイル等を格納する。入出力インタフェース25は、タッチパネル、キーボード、表示画面、操作ボタン等のユーザインタフェースと、各種センサあるいはサーバ40からの情報を取り込み、他の電子機器に解析情報を出力する通信インタフェースの双方を含む。表示装置28は各種の情報を表示するモニタディスプレイである。表示装置28では測定収録画面と解析画面が表示され、入出力インタフェース25を介した入出力操作に応じて画面が更新される。
図17は、情報処理装置50の機能ブロック図である。情報処理装置50は、制御部250、解析部252、センサ情報取得部253、収録/解析情報保存部254、及びアノテーション入力部255を有する。制御部250は、情報処理装置50の画面表示を制御する表示制御部251を含む。
センサ情報取得部253は、測定装置3あるいはサーバ40から、センサ情報を取得する。アノテーション入力部255は、センサ情報に付加されるアノテーション情報を入力する。解析部252は、収集されたセンサ情報を解析する。センサ情報の解析には、信号波形の解析、振幅の特異点の解析、電流ダイポールの向きを含む脳磁場の解析が含まれる。つまり、この例では、解析部252は、解析画面から選択されたアノテーションに対応する信号源を推定する機能(推定部の機能)を有している。表示制御部251は、センサ情報の測定収録時、及び解析時の画面表示を図2〜図17を参照して説明した手法で制御する。収録/解析情報保存部254は、測定データと解析結果を保存する。測定収録時に信号波形にアノテーションが付加された場合は、信号波形が取得された時間情報と対応付けて、アノテーションも保存される。表示制御部251を含む制御部250の機能は、図16のCPU21がROM23等に格納されたプログラムをRAM22上に展開して実行することによって実現される。解析部252の機能も、CPU21がROM23等に格納されたプログラムをRAM22上に展開して実行することにより実現される。なお、これに限らず、例えば制御部250および解析部252の機能のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア回路(半導体集積回路等)で実現される形態であってもよい。センサ情報取得部253とアノテーション入力部255の機能は入出力インタフェース25によって実現される。収録/解析情報保存部254の機能は、ROM23または補助記憶装置24によって実現される。
図18は、表示制御部251が有する機能の一例を示す図である。図18に示すように、表示制御部251は、第1の表示制御部261と、第2の表示制御部262と、を有する。図18では、本発明に関する機能のみを例示しているが、表示制御部251が有する機能はこれらに限られるものではなく、それ以外の上述した機能も当然に有している。
第1の表示制御部261は、上述の解析画面を表示装置28に表示する制御を行う。
前述したように、解析部252の解析により信号源の推定が順次に行われていき、アノテーションリスト180の下に配置されたマージボタン300の押下を受け付けた場合、第2の表示制御部262は、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源を重畳して表示するとともに、該複数スライスされた生体断層画像のうち、所定の信号源が重畳された生体断層画像を表示領域に初期表示するよう制御する。ここでは、所定の信号源とは、所定の条件に合致する信号源である。この例では所定の条件は信号源数であるが、これに限られるものではない。本実施形態では、所定の信号源とは、複数スライスされた生体断層画像毎の信号源の数の中で最も多い信号源である。具体的な内容は後述するが、第2の表示制御部262は、信号源の数が最も多い生体断層画像を、表示領域の中央部付近に初期表示する。そして、第2の表示制御部262は、中央部付近の生体断層画像から左右に生体断層画像が層順に並ぶように、他の生体断層画像を配置して表示する。また、第2の表示制御部262は、信号源が重畳されない生体断層画像も表示することができるし、信号源が重畳されない生体断層画像は表示しないこともできる。以下、具体的な内容を説明する。
本実施形態では、第2の表示制御部262は、図14に示すアノテーションリスト180の下に配置されたマージボタン300の押下を受け付けると、図19に示すような画面400を表示装置28に表示する制御を行う。画面400は、複数の生体断層画像が左右方向に並んで表示される領域401Aと、領域401Aから選択された生体断層画像の断層位置が表示される領域401Bと、を有する。
領域401Aは、上面からの断層画像(以下の説明では「スライス画像A」と称する場合がある)を表示する表示領域410Aと、側面方向からの断層画像(以下の説明では「スライス画像B」と称する場合がある)を表示する表示領域410Bと、背面方向からの断層画像(以下の説明では「スライス画像C」と称する場合がある)を表示する表示領域410Cとで構成されている。以下の説明では、スライス画像A、B、Cを互いに区別しない場合は、単に「スライス画像」と称する場合がある。なお、領域401Aにおける断層画像の上下並び方向は、本実施形態の態様に限られない。
ここで、図20を参照して、3次元方向に対応するスライス画像A、スライス画像B、スライス画像Cの関係を説明する。図20において、スライス画像A〜Cは、3次元方向に位置がリンクしている。基準線190Eは、各スライス画像をまたがるように表示され、各基準線190Eの交点Oは各スライス画像のスライス位置を表示している。この例では、スライス画像Cは、水平方向(左右方向)の基準線190Eでスライス画像Aを切断した断面を図20に示すA方向から見た断面図である。また、スライス画像Bは、上下方向の基準線190Eでスライス画像Aを切断した断面を図20に示すB方向から見た断面図である。以下の説明では、スライス画像Aに対応する視点を「Axial View」、スライス画像Bに対応する視点を「Sagittal View」、スライス画像Cに対応する視点を「Coronal View」と称する。
つまり、この例では、生体断層画像は、第1方向の断面である第1断層画像(例えばスライス画像A)と、第1方向と直交する第2方向の断面である第2断層画像(例えばスライス画像B)と、第1方向および第2方向と直交する第3方向の断面である第3断層画像(例えばスライス画像C)と、を含む。
図19に戻って説明を続ける。第2の表示制御部262は、重畳される信号源の数を示す情報を、対応する生体断層画像とともに表示する制御を行う。各表示領域410A〜410Cには、スライス画像ごとに、どの位置でスライスした画像であるかを示すスライス番号を示す情報440Aと、該スライス画像に重畳される信号源の数(ダイポールの推定結果の数)を示す情報440Bとが表示される。
領域401Bは、表示領域410Aに対応する表示領域420Aと、表示領域410Bに対応する表示領域420Bと、表示領域410Cに対応する表示領域420Cとを有する。
表示領域420Aには、表示領域410Aに表示されるスライス画像Aが、側面(表示領域420Aの左側の画像)および背面(表示領域420Aの右側の画像)のそれぞれから見た断層画像においてどの位置でスライスした画像であるかが表示され、この断層位置を示す断層位置ライン450が重畳して表示される。側面から見たスライス位置Aと背面から見たスライス位置Bの各隣り合う断層位置ライン450は、図における上下方向の位置が一致している。また、各断層位置ライン450に対応するスライス番号が表示領域410Aに表示されるスライス画像Aと紐付けられている。たとえば、表示領域420Aの下から上に向けてスライス番号が01〜15と付与される。
同様に、表示領域420Bには、表示領域410Bに表示されるスライス画像Bが、上面(表示領域420Bの左側の画像)および背面(表示領域420Bの右側の画像)から見た断層位置においてどの位置でスライスした画像であるかが表示され、この断層位置を示す断層位置ライン450が重畳して表示される。上面から見たスライス位置Cと背面から見たスライス位置Dの断層位置ライン450は、図における左右方向の位置が一致している。また、各断層位置ライン450に対応するスライス番号が表示領域410Bに表示されるスライス画像Bと紐付けられている。たとえば、表示領域420Bの左から右に向けてスライス番号が01〜14と付与される。
同様に、表示領域420Cには、表示領域410Cに表示されるスライス画像Cが、上面(表示領域420Cの左側の画像)および側面(表示領域420Cの右側の画像)から見た断層位置においてどの位置でスライスした画像であるかが表示され、この断層位置を示す断層位置ライン450が重畳して表示される。上面から見たスライス位置Eの断層位置ライン450の上から下に向けて、側面から見たスライス位置Fの断層位置ライン450の左から右に向けて、位置が一致している。また、各断層位置ライン450に対応するスライス番号が表示領域410Cに表示されるスライス画像Aと紐付けられている。たとえば、表示領域420Cの上から下(左の上面断層画像の場合)または左から右(右側の側面断層画像の場合)に向けてスライス番号が01〜15と付与されている。
つまり、本実施形態の第2の表示制御部262は、領域401A(表示領域)に表示される生体断層画像の断層位置を示す情報を表示する制御を行う。この例では、第2の表示制御部262は、複数の生体断層画像(スライス画像)の中から選択された生体断層画像の断層位置を示す情報を表示する制御を行う。なお、上述の各断層位置ライン450と、上述のスライス番号を示す情報440Aとは連携して記憶装置(補助記憶装置24等)に格納されている。
この例では、各表示領域410A〜410Cで表示されるスライス画像は、重畳表示されるダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像が中央に配置されている。そして、中央のスライス画像から左右にスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像が配置される。例えば、表示領域410Aには、スライス番号10のスライス画像が中央に配置され、その右側にスライス番号11,12,13(一部のみ)の順で配置されている。さらに、スライス番号10の左側にはスライス番号9,8,7(一部のみ)の順で配置されている。また、表示領域410Bには、スライス番号10のスライス画像が中央に配置され、その右側にスライス番号11,12,13(一部のみ)の順で配置されている。さらに、スライス番号10の左側にはスライス番号9,8,7(一部のみ)の順で配置されている。そして、表示領域410Cには、スライス番号7のスライス画像が中央に配置され、その右側にスライス番号8,9,10(一部のみ)の順で配置されている。さらに、スライス番号7の左側にはスライス番号6,5,4(一部のみ)の順で配置されている。ここで、中央とは、領域401A(「表示領域」に対応)の幅方向における中央である。また、解析者が視覚的に見つけやすくするために、例えば図19のように、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像の上にタイトル(Axial View、Sagittal View、Coronal View)を表示させてもよい。この場合、解析者がスライス画像の初期表示状態から左右にスクロールして他のスライス画像を表示させたとき、これらタイトルが連動して移動してもよい。連動して移動することで、スクロール後でも、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を見つけやすくできる。一方、どの方向の断層画像であるかに注目するのであれば、スクロールしてもタイトルは固定とすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、表示領域410Aに表示されたスライス画像Aと、その直下に表示されたスライス画像B、および、さらにその直下に表示されたスライス画像Cとは3次元方向に対応していない。つまり、表示領域410A〜410Cごとに、該表示領域410に表示される複数のスライス画像のうち、重畳表示されるダイポールの推定結果190aの数が最も多いスライス画像が中央に配置され、中央のスライス画像から左右にスライス番号順に並ぶように、他のスライス画像が配置される。このように表示することで、中央から左右へのダイポールの推定結果190aの広がりを視認できる。
また、各スライス画像にはダイポールの推定結果の数を示す情報440Bも表示されるので、どのスライス画像にどれだけダイポールの推定結果が重畳されているかを見たいときに、併せて確認することができる。また、領域401Bの断層位置ライン450と、選択した(注目したい)スライス画像のスライス番号を示す情報440Aから、所定範囲(たとえば1mm以内)にダイポールの推定結果が収まっているかどうかを把握できる。また、領域401に全てのスライス画像を表示できない場合は、たとえばマウスでスクロールすることで、スライス画像を左右方向に移動させて新たなスライス画像を表示することもできる。つまり、第2の表示制御部262は、スライス画像を送る/戻すための操作(スクロールするための操作)に応じて、スライス画像を左右方向に移動して、新たなスライス画像を表示する制御を行うことができる。
また、この例では、表示領域410Aの上には、ダイポールの推定結果が重畳表示されているスライス画像のみを表示するモードを選択するための「Only Dipole」ボタン430Bと、ダイポールの推定結果が重畳されないスライス画像も含めた全てのスライス画像を表示するモードを選択するための「ALL」ボタン430Aと、が配置されている。図19は、「ALL」ボタン430Aが押されたときの画面400の一例を示す図である。図21は、「only dipole」ボタン430Bが押された時の画面400の一例を示す図であり、図21に示すように、ダイポールの推定結果が重畳表示されているスライス画像のみが領域401Aに表示され、ダイポールの推定結果が重畳されないスライス画像に対応する断層位置ライン450が領域401Bにて非表示になる。言い換えると、ダイポールの推定結果が重畳されたスライス画像に対応する断層位置ライン450のみが表示される。このように、注目したいスライス画像と、対応する断層位置ライン450とを同一画面上で比較することで、各ダイポールの推定結果がどのくらい離れた位置にそれぞれあるかが容易に認識できる。
解析者は、ダイポールの推定結果が重畳表示されているスライス画像から、どの位置に一番多くダイポールの推定結果が存在するかを検証することができる。そして、出力ボタン460を押下すると、ダイポールの推定結果が重畳表示されたスライス画像が出力(そのときの画面400が出力)され、プリントアウトされる。このように、立体的な信号源(ダイポールの推定結果)の位置を従来に比べてより詳細に特定することができる。
以上に説明したように、本実施形態では、領域401Aに初期表示するスライス画像の条件として、信号源の数が最も多いスライス画像であることを条件とし、該信号源の数が最も多いスライス画像を少なくとも初期表示する。ここでは、上述したように、第2の表示制御部262は、信号源の数が最も多いスライス画像を領域401Aの中央部付近に初期表示し、中央部付近のスライス画像から左右にスライス画像が層順に並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。このように表示することで、中央から左右への信号源の広がりを視認できるので、解析者が、症例の原因となる対象箇所を特定する確度を向上させることができる。また、隣り合うスライス画像同士で信号源の有無を確認することができる。
なお、例えば、まず全てのスライス画像に対して信号源(群)を重畳して信号源重畳済みスライス画像を生成し、信号源数が最も多い信号源重畳済みスライス画像を選定してもよい。このような、信号源数が最も多い信号源重畳済みスライス画像を選定する機能は、第2の表示制御部262が有していてもよいが、これに限らず、例えば上記機能が、第2の表示制御部262とは別に設けられる形態であってもよい。つまり、所定の条件に合致する生体断層画像(領域401Aに初期表示する生体断層画像)を選定する機能(選定部)が、第2の表示制御部262とは別に設けられる形態であってもよい。なお、上記機能(選定部)は、ソフトウェア的に実現(例えばCPU21がプログラムを実行することにより実現)されてもよいし、専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
また、例えば、まずすべてのスライス画像ごとに、該スライス画像に存在する信号源(群)を特定し、その結果から、信号源数が最も多いスライス画像を選定し、その後、その選定したスライス画像に信号源を重畳させて表示してもよい。なお、例えば信号源を重畳させずに、以上のようにして選定したスライス画像(信号源数が最も多いスライス画像)を初期表示しておき、任意のタイミングで、信号源(群)や数を示す情報を重畳表示する形態であってもよい。また、重畳表示に加えて、信号源(群)や数を示す情報を表示領域にスクロール表示してもよい。この場合、信号源が重畳表示されていない状態のスライス画像であっても、潜在的に信号源が紐付けられた状態であると考えることができるため、このスライス画像を表示する場合も、「所定の信号源が重畳された生体断層画像を表示領域に初期表示する」態様の一例であると考えることができる。
(第1の実施形態の変形例1)
本変形例では、図22に示すように、各表示領域410A〜410Cで表示されるスライス画像は、重畳表示されるダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像が左側に配置されている。そして、左端のスライス画像から左右にスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像が配置されることは図19に示す例と同じである。本変形例において、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像のスライス番号を図19と同様にしたとき、図22に示すようになる。例えば、表示領域410Aには、スライス番号10のスライス画像が左端に配置され、その右側にスライス番号11,12,13,14の順で配置されている。
本変形例では、図22に示すように、各表示領域410A〜410Cで表示されるスライス画像は、重畳表示されるダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像が左側に配置されている。そして、左端のスライス画像から左右にスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像が配置されることは図19に示す例と同じである。本変形例において、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像のスライス番号を図19と同様にしたとき、図22に示すようになる。例えば、表示領域410Aには、スライス番号10のスライス画像が左端に配置され、その右側にスライス番号11,12,13,14の順で配置されている。
また、表示領域410Bには、スライス番号10のスライス画像が左端に配置され、その右側にスライス番号11,12,13,14の順で配置されている。そして、表示領域410Cには、スライス番号7のスライス画像が左端に配置され、その右側にスライス番号8,9,10,11,12の順で配置されている。
このように、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を左端に寄せて配置することで、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を見つけやすくなる。
(第1の実施形態の変形例2)
例えば領域401Aに初期表示するスライス画像の条件として、スライス画像に重畳される信号源の数が多い順に所定方向に沿ってスライス画像(生体断層画像)を並べて表示することもできる。つまり、第2の表示制御部262は、信号源の数が最も多いスライス画像(所定の信号源が重畳された生体断層画像)を基準として、信号源の数が多い順に所定方向に沿って他の生体断層画像を並べて表示することもできる。例えば図23に示すように、第2の表示制御部262は、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を左端とし、左から右へ向けて(所定方向の一例)、重畳される信号源の数が少なくなるようにスライス画像を並べて表示する形態であってもよい。スライス画像上の信号源の数(ダイポールの推定結果の数)を確認するだけであれば、領域401Aの左から右に向けて一方向に視線を移動するだけでよいので、図19等に比べて視認性がよいという利点もある。また、図19と同様に、信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置し、左右には信号源の数が徐々に少なくなるように並べて配置してもよい。
例えば領域401Aに初期表示するスライス画像の条件として、スライス画像に重畳される信号源の数が多い順に所定方向に沿ってスライス画像(生体断層画像)を並べて表示することもできる。つまり、第2の表示制御部262は、信号源の数が最も多いスライス画像(所定の信号源が重畳された生体断層画像)を基準として、信号源の数が多い順に所定方向に沿って他の生体断層画像を並べて表示することもできる。例えば図23に示すように、第2の表示制御部262は、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を左端とし、左から右へ向けて(所定方向の一例)、重畳される信号源の数が少なくなるようにスライス画像を並べて表示する形態であってもよい。スライス画像上の信号源の数(ダイポールの推定結果の数)を確認するだけであれば、領域401Aの左から右に向けて一方向に視線を移動するだけでよいので、図19等に比べて視認性がよいという利点もある。また、図19と同様に、信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置し、左右には信号源の数が徐々に少なくなるように並べて配置してもよい。
(第1の実施形態の変形例3)
図19等の例では、領域410A〜領域410Cに3方向のスライス画像(スライス画像A、スライス画像B、スライス画像C)を表示していた。本変形例では、第2の表示制御部262は、1方向のみのスライス画像を表示し、他の2方向のスライス画像は非表示にする。このときの領域401Aに初期表示するスライス画像の条件としては、上記第1の実施形態や変形例1および2が適用可能である。例えば、領域401Aにスライス画像を1列で表示すれば、1方向におけるスライス画像の視認性が向上する。また、スライス画像が多数ある場合は、図24に示すように複数行にわたって1方向の断層画像を表示すれば、スクロールの回数を減らすことができ、より全体を把握でき、視認性が向上する。図24は、上述の第1の実施形態の変形例2を適用した例で、信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置し、左右には信号源の数が徐々に少なくなるように並べたものであり、初期表示後にスクロールした状態を示している。なお、図24の例では、1方向のみのスライス画像が表示される表示領域410の上に、スライス画像Aに対応する方向(「Axial View」の方向)を選択するためのボタン500Aと、スライス画像Bに対応する方向(「Sagittal View」の方向)を選択するためのボタン500Bと、スライス画像Cに対応する方向(「Coronal View」の方向)を選択するためのボタン500Cとが配置される。第2の表示制御部262は、ボタン500Aの押下を受け付けた場合はスライス画像A群のみを表示し、ボタン500Bの押下を受け付けた場合はスライス画像B群のみを表示し、ボタン500Cの押下を受け付けた場合はスライス画像C群のみを表示する。
図19等の例では、領域410A〜領域410Cに3方向のスライス画像(スライス画像A、スライス画像B、スライス画像C)を表示していた。本変形例では、第2の表示制御部262は、1方向のみのスライス画像を表示し、他の2方向のスライス画像は非表示にする。このときの領域401Aに初期表示するスライス画像の条件としては、上記第1の実施形態や変形例1および2が適用可能である。例えば、領域401Aにスライス画像を1列で表示すれば、1方向におけるスライス画像の視認性が向上する。また、スライス画像が多数ある場合は、図24に示すように複数行にわたって1方向の断層画像を表示すれば、スクロールの回数を減らすことができ、より全体を把握でき、視認性が向上する。図24は、上述の第1の実施形態の変形例2を適用した例で、信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置し、左右には信号源の数が徐々に少なくなるように並べたものであり、初期表示後にスクロールした状態を示している。なお、図24の例では、1方向のみのスライス画像が表示される表示領域410の上に、スライス画像Aに対応する方向(「Axial View」の方向)を選択するためのボタン500Aと、スライス画像Bに対応する方向(「Sagittal View」の方向)を選択するためのボタン500Bと、スライス画像Cに対応する方向(「Coronal View」の方向)を選択するためのボタン500Cとが配置される。第2の表示制御部262は、ボタン500Aの押下を受け付けた場合はスライス画像A群のみを表示し、ボタン500Bの押下を受け付けた場合はスライス画像B群のみを表示し、ボタン500Cの押下を受け付けた場合はスライス画像C群のみを表示する。
(第1の実施形態の変形例4)
前述したように、第1の実施形態においては、表示領域410Aに表示されたスライス画像Aと、その直下に表示されたスライス画像B、および、さらにその直下に表示されたスライス画像Cとは3次元方向に対応していないが、本変形例のように、表示領域410Aに表示されたスライス画像Aと、その直下に表示されたスライス画像B、および、さらにその直下に表示されたスライス画像Cとが3次元方向に対応する形態であってもよい。この場合、表示領域410A〜410Cの何れかを基準とし、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右にスライス画像が層順(スライス番号順)に並ぶように、他のスライス画像を配置して表示した上で、他の表示領域410のスライス画像を対応させて表示することができる。例えば表示領域410Aを基準とした場合、表示領域410Aに表示されるスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右にスライス画像が層順に並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。そして、他の表示領域410Bおよび表示領域410Cの各々に表示される複数のスライス画像の各々を、表示領域410Aに表示された各スライス画像に対応させて表示するという具合である。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像を上下方向に揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。また、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうちダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を、上述の第1の実施形態の変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。
前述したように、第1の実施形態においては、表示領域410Aに表示されたスライス画像Aと、その直下に表示されたスライス画像B、および、さらにその直下に表示されたスライス画像Cとは3次元方向に対応していないが、本変形例のように、表示領域410Aに表示されたスライス画像Aと、その直下に表示されたスライス画像B、および、さらにその直下に表示されたスライス画像Cとが3次元方向に対応する形態であってもよい。この場合、表示領域410A〜410Cの何れかを基準とし、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右にスライス画像が層順(スライス番号順)に並ぶように、他のスライス画像を配置して表示した上で、他の表示領域410のスライス画像を対応させて表示することができる。例えば表示領域410Aを基準とした場合、表示領域410Aに表示されるスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右にスライス画像が層順に並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。そして、他の表示領域410Bおよび表示領域410Cの各々に表示される複数のスライス画像の各々を、表示領域410Aに表示された各スライス画像に対応させて表示するという具合である。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像を上下方向に揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。また、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうちダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を、上述の第1の実施形態の変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。
(第1の実施形態の変形例5)
本変形例は、上述の第1の実施形態の変形例4において、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右に向けて信号源の数が少なくなるように他のスライス画像を配置して表示する。その上で、他の表示領域410のスライス画像を対応させて表示することができる。例えば表示領域410Aを基準とした場合、表示領域410Aに表示されるスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右に向けて信号源の数が少なくなるようにスライス画像が並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。そして、他の表示領域410Bおよび表示領域410Cの各々に表示される複数のスライス画像の各々を、表示領域410Aに表示された各スライス画像に対応させて表示するという具合である。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像を上下方向に揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。また、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうちダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。
本変形例は、上述の第1の実施形態の変形例4において、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右に向けて信号源の数が少なくなるように他のスライス画像を配置して表示する。その上で、他の表示領域410のスライス画像を対応させて表示することができる。例えば表示領域410Aを基準とした場合、表示領域410Aに表示されるスライス画像のうち、重畳される信号源の数が最も多いスライス画像を中央に配置して表示し、中央のスライス画像から左右に向けて信号源の数が少なくなるようにスライス画像が並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。そして、他の表示領域410Bおよび表示領域410Cの各々に表示される複数のスライス画像の各々を、表示領域410Aに表示された各スライス画像に対応させて表示するという具合である。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像を上下方向に揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。また、基準となる表示領域410に表示された複数のスライス画像のうちダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像を変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。
(第1の実施形態の変形例6)
本変形例では、3次元方向に対応するスライス画像A、スライス画像Bおよびスライス画像Cを1群とし、各群におけるダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像の群を中央に配置して表示し、中央のスライス画像の群から左右に向けて信号源の数が少なくなるように他のスライス画像の郡を配置して表示する。なお、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像の群を、上述の第1の実施形態の変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像の群を揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。
本変形例では、3次元方向に対応するスライス画像A、スライス画像Bおよびスライス画像Cを1群とし、各群におけるダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像の群を中央に配置して表示し、中央のスライス画像の群から左右に向けて信号源の数が少なくなるように他のスライス画像の郡を配置して表示する。なお、ダイポールの推定結果の数が最も多いスライス画像の群を、上述の第1の実施形態の変形例1のように左端に寄せて配置してもよい。このように、3次元的に対応する3つのスライス画像の群を揃えて表示することで、立体的にダイポールの推定結果(信号源)の位置を把握できる。
(第1の実施形態の変形例7)
上述の第1の実施形態では、「only dipole」ボタン430Bと、「ALL」ボタン430Aとにより、スライス画像の表示を切り替えていたが、例えばこれらのボタンが設けられずに、第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果が重畳表示されているスライス画像のみを表示する形態であってもよい。
上述の第1の実施形態では、「only dipole」ボタン430Bと、「ALL」ボタン430Aとにより、スライス画像の表示を切り替えていたが、例えばこれらのボタンが設けられずに、第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果が重畳表示されているスライス画像のみを表示する形態であってもよい。
(第1の実施形態の変形例8)
領域401に表示されるスライス画像には、スライス番号を示す情報440Aを表示していたが、領域401で選択されたスライス画像に対応する断層位置ライン450が強調して表示される(例えば「赤」などの視認性の高い色で表示される等)形態であってもよい。また、スライス番号を示す情報440Aに加えて、上記の強調表示する形態を組み合わせてもよい。
領域401に表示されるスライス画像には、スライス番号を示す情報440Aを表示していたが、領域401で選択されたスライス画像に対応する断層位置ライン450が強調して表示される(例えば「赤」などの視認性の高い色で表示される等)形態であってもよい。また、スライス番号を示す情報440Aに加えて、上記の強調表示する形態を組み合わせてもよい。
(第1の実施形態の変形例9)
上述した実施形態および各変形例では、1つのスライス画像に対応する信号源を当該スライス画像に重畳して領域401Aに表示していた。本変形例では、複数のスライス画像にそれぞれ重畳されている各信号源を、所定のスライス画像に集約して重畳して領域401に表示する。例えば、複数のスライス画像についてスライス番号順に10枚ずつ1つの群を構成し、群ごとに、当該群に含まれる各スライス画像に対応する信号源の数の合計を演算する。次に、各群の信号源の数の合計を比較し、図25に示すように、その合計の数が最も多い群に含まれるスライス画像(のいずれか)を領域401Aの中央に表示する。そして、中央のスライス画像から左右にスライス番号順に(層順に)並ぶように、他の群に含まれるスライス画像を配置して表示する。
上述した実施形態および各変形例では、1つのスライス画像に対応する信号源を当該スライス画像に重畳して領域401Aに表示していた。本変形例では、複数のスライス画像にそれぞれ重畳されている各信号源を、所定のスライス画像に集約して重畳して領域401に表示する。例えば、複数のスライス画像についてスライス番号順に10枚ずつ1つの群を構成し、群ごとに、当該群に含まれる各スライス画像に対応する信号源の数の合計を演算する。次に、各群の信号源の数の合計を比較し、図25に示すように、その合計の数が最も多い群に含まれるスライス画像(のいずれか)を領域401Aの中央に表示する。そして、中央のスライス画像から左右にスライス番号順に(層順に)並ぶように、他の群に含まれるスライス画像を配置して表示する。
ここで、領域401Aに表示する各スライス画像は、群に含まれる各スライス画像のいずれかである。例えば、群に含まれる連続したスライス番号のスライス画像のうち、真中のスライス番号のスライス画像でもよく、スライス番号の一番小さい、または、一番大きいスライス画像であってもよい。そして、表示する画像として特定されたスライス画像に、当該スライス画像を含む群に含まれるスライス画像の全ての信号源を重畳する。また、表示するスライス画像のスライス番号が決まったら、その左右に表示するスライス画像のスライス番号は、群を構成するスライス画像の枚数だけシフトしたスライス番号とすればよい。例えば、10枚のスライス画像で1つの群を構成する場合、左右に表示させるスライス画像のスライス番号は、中央に表示されたスライス画像のスライス番号に10だけ加算したスライス番号、または減算したスライス番号とすればよい。
また、図25に示すように、スライス番号を示す情報440Aには、群を構成するスライス画像のスライス番号の範囲が表示される。また、信号源の数を示す情報440Bには、表示しているスライス画像を含む群に含まれる各スライス画像に対応する信号源の数の合計値が表示されている。なお、図25では、領域401Aの中央、および、その左右に1ずつのスライス画像のみを表示する例を示しているが、左右方向に複数のスライス画像が表示されていてもよい。本変形例によれば、領域401Aに表示されるスライス画像の総数が減るため、上述した実施形態および各変形例に比べて閲覧性が向上する。なお、信号源の数の合計値が最も多い群のスライス画像を領域401Aの中央に表示する形態に限られず、上述した各変形例に示す表示形態を本変形例に適用することもできる。
(第1の実施形態の変形例10)
上述した第1の実施形態および各変形例では、スライス画像に重畳される信号源の数を、領域401Aに初期表示するスライス画像の条件として用いたが、これに限られない。たとえば、信号源のベクトル方向や強度など、解析の目的にあった条件を適用することが可能である。
上述した第1の実施形態および各変形例では、スライス画像に重畳される信号源の数を、領域401Aに初期表示するスライス画像の条件として用いたが、これに限られない。たとえば、信号源のベクトル方向や強度など、解析の目的にあった条件を適用することが可能である。
一例として、推定した信号源の妥当性もしくは信憑性、または信号源の近似の妥当性もしくは信憑性などを示す数値を用い、当該数値が最も高い信号源が重畳されたスライス画像を領域401Aの中央に表示することができる。妥当性または信憑性など(以下、単に信憑性と総称する)を示す数値は、一例として、GOF(Good Of Fitness)を用いて算定することができる。そして、算定した信憑性を示す数値が所定の閾値を越えた信号源が重畳されているスライス画像を領域401Aに表示する。そして、信憑性を示す数値が最も大きい(信憑性が最も高い)信号源が重畳されたスライス画像を領域401Aに表示し、その左右にはスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。なお、信憑性を示す数値が最も大きいスライス画像を領域401Aの中央に表示する形態に限られず、上述した各変形例に示す表示形態を本変形例に適用することもできる。
ここで、図26は、上述の変形例9での図25に示す表示形態を本変形例に適用した図を示している。本変形例では、情報440Bに示す数が信号源の数ではなく信憑性を示す数値である点が図25と異なる。また、図26に示す信憑性を示す数値は、1つの群に含まれるスライス画像に重畳する各信号源の信憑性の平均値であってもよく、または、1つの群に含まれるスライス画像に重畳する各信号源のうち、最も信憑性を示す数値が高い信号源の当該数値であってもよい。
本変形例によれば、信憑性の高い信号源を特定することで、症例の原因となる対象箇所を特定する確度がより向上する。また、情報440Bに示す数を、図25に示すように信号源の数とし、信号源の表現(色、形、大きさなど)をGOFの値に応じた表現とすることにより区別してもよい。
(第1の実施形態の変形例11)
変形例10では、信憑性を示す数値が所定の閾値以上の信号源をスライス画像に重畳させて表示させる動作を示したが、これに限られることはない。例えば、本変形例では、信憑性が低い画像も含めて表示させる。この場合、信憑性を示す数値が所定の閾値以上の信号源が重畳されたスライス画像は、信憑性が低いスライス画像と区別して表示させる。例えば、スライス画像の背景色を閾値以上と閾値未満とで変更させたり、スライス画像の外周枠の色を変更させたり、または、スライス画像内に注意喚起するマークを表示させてもよい。また、閾値以上の信号源と閾値未満の信号源とがスライス画像に重畳される場合は、閾値以上と閾値未満とで信号源の表現(色、形、大きさなど)を区別して表示させるものとしてもよい。
変形例10では、信憑性を示す数値が所定の閾値以上の信号源をスライス画像に重畳させて表示させる動作を示したが、これに限られることはない。例えば、本変形例では、信憑性が低い画像も含めて表示させる。この場合、信憑性を示す数値が所定の閾値以上の信号源が重畳されたスライス画像は、信憑性が低いスライス画像と区別して表示させる。例えば、スライス画像の背景色を閾値以上と閾値未満とで変更させたり、スライス画像の外周枠の色を変更させたり、または、スライス画像内に注意喚起するマークを表示させてもよい。また、閾値以上の信号源と閾値未満の信号源とがスライス画像に重畳される場合は、閾値以上と閾値未満とで信号源の表現(色、形、大きさなど)を区別して表示させるものとしてもよい。
(第1の実施形態の変形例12)
変形例10とは別の例として、本変形例では、すべての信号源の平均座標を算出し、この平均座標に対応するスライス画像を領域401Aの中央に配置する。そして、中央に表示したスライス画像の左右にはスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。これにより、各信号源の位置の平均座標からの広がりを視認しやすくなる。なお、平均座標に対応するスライス画像を領域401Aの中央に表示する形態に限られず、上述した各変形例に示す表示形態を本変形例に適用することもできる。
変形例10とは別の例として、本変形例では、すべての信号源の平均座標を算出し、この平均座標に対応するスライス画像を領域401Aの中央に配置する。そして、中央に表示したスライス画像の左右にはスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像を配置して表示する。これにより、各信号源の位置の平均座標からの広がりを視認しやすくなる。なお、平均座標に対応するスライス画像を領域401Aの中央に表示する形態に限られず、上述した各変形例に示す表示形態を本変形例に適用することもできる。
さらに別の例として、信号源が存在する各スライス画像のスライス番号のうち、最大番号と最小番号との中心の番号を算出し、当該中心の番号に対応するスライス画像を領域401Aの中央に表示し、その左右にはスライス番号順に(層順に)並ぶように、他のスライス画像を配置して表示するものとしてもよい。これにより、対象箇所の中心からの広がりを視認しやすくなる。この例においても、中心座標に対応するスライス画像を領域401Aの中央に表示する形態に限られず、上述した各変形例に示す表示形態を本変形例に適用することもできる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。上述の各実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。基本的な装置構成は上述の第1の実施形態と同じである。上述の各実施形態では、解析画面には、所定の時間長分の生体データ(「1つの生体データ」とみなせる)が表示されているが、本実施形態では、第1の表示制御部261は、所定の時間長ごとに区切られた複数の生体データを表示対象とし、タイムゾーン120bに対応する何れかの生体データの信号波形を表示する。
次に、第2の実施形態を説明する。上述の各実施形態と共通する部分については適宜に説明を省略する。基本的な装置構成は上述の第1の実施形態と同じである。上述の各実施形態では、解析画面には、所定の時間長分の生体データ(「1つの生体データ」とみなせる)が表示されているが、本実施形態では、第1の表示制御部261は、所定の時間長ごとに区切られた複数の生体データを表示対象とし、タイムゾーン120bに対応する何れかの生体データの信号波形を表示する。
また、解析部252(推定部)は、所定の時間長ごとに区切られた複数の生体データごとに、該生体データに対して入力済みの複数のアノテーションの中から選択されたアノテーションに対応する信号源を推定する。そして、第2の表示制御部262は、複数の生体データの一部に対応する信号源の数に基づいて、1以上の生体断層画像の表示を可変に制御する。この例では、第2の表示制御部262は、複数スライスされた生体断層画像に対して、所定の時間長ごとに区切られた複数の生体データの一部に対応する信号源を重畳して表示するとともに、上述の第1の実施形態と同様に、複数スライスされた生体断層画像のうち所定の信号源が重畳された生体断層画像を表示領域に初期表示するよう制御する。以下、具体的な内容を説明する。
<測定収録時の動作>
例えば、上述の第1の実施形態で説明したような測定動作が3回にわたって断続的に実施される場合を想定する。各測定の間には所定のインターバル(インターバルの時間は任意)が設けられるとする。なお、この「3回」という回数は一例であり、これに限られるものではない。要するに測定回数は検査目的に応じて任意に変更可能である。図27は、この場合の情報処理装置50の動作例(3回にわたる測定収録時の動作)を示すフローチャートである。図27に示すように、ステップS41において、情報処理装置50は1回目の測定を行う。このときの動作は、図8のステップS12〜ステップS17の処理と同様である。そして、1回目の測定が終了すると、情報処理装置50は、1回目の測定により得られた生体データと、入力されたアノテーションとを含む測定データを、被検者を識別する被検者IDと紐付けて収録/解析情報保存部254に保存する(ステップS42)。
例えば、上述の第1の実施形態で説明したような測定動作が3回にわたって断続的に実施される場合を想定する。各測定の間には所定のインターバル(インターバルの時間は任意)が設けられるとする。なお、この「3回」という回数は一例であり、これに限られるものではない。要するに測定回数は検査目的に応じて任意に変更可能である。図27は、この場合の情報処理装置50の動作例(3回にわたる測定収録時の動作)を示すフローチャートである。図27に示すように、ステップS41において、情報処理装置50は1回目の測定を行う。このときの動作は、図8のステップS12〜ステップS17の処理と同様である。そして、1回目の測定が終了すると、情報処理装置50は、1回目の測定により得られた生体データと、入力されたアノテーションとを含む測定データを、被検者を識別する被検者IDと紐付けて収録/解析情報保存部254に保存する(ステップS42)。
次に、情報処理装置50は、2回目の測定を行う(ステップS43)。このときの動作は、図8のステップS12〜ステップS17の処理と同様である。そして、2回目の測定が終了すると、情報処理装置50は、2回目の測定により得られた生体データと、入力されたアノテーションとを含む測定データを被検者IDと紐付けて収録/解析情報保存部254に保存する(ステップS44)。
次に、情報処理装置50は、3回目の測定を行う(ステップS45)。このときの動作は、図8のステップS12〜ステップS17の処理と同様である。そして、3回目の測定が終了すると、情報処理装置50は、3回目の測定により得られた生体データと、入力されたアノテーションとを含む測定データを被検者IDと紐付けて収録/解析情報保存部254に保存する(ステップS46)。
以上のようにして、1回の測定(所定の時間長にわたる測定)が完了するたびに、その測定結果を示す測定データがファイル単位で収録/解析情報保存部254に保存されていく。以下の説明では、収録/解析情報保存部254に保存された1つの測定データのファイルを「測定ファイル」と称する場合がある。この例では、3回にわたる測定が終了した後、収録/解析情報保存部254には3つの測定ファイルが記憶されることになる。以下では、1回目の測定に対応する測定ファイルを第1の測定ファイル、2回目の測定に対応する測定ファイルを第2の測定ファイル、3回目の測定に対応する測定ファイルを第3の測定ファイルと称する場合がある。上述したように、各測定ファイルに対しては被検者IDが紐付けられて収録/解析情報保存部254に保存される。
<解析時の動作>
次に、解析時の動作を説明する。ここでは、図2の開始画面204で「解析」ボタンの押下を受け付けた場合、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、測定により得られた測定ファイルを選択するための選択画面を表示装置28に表示することを前提とする。図28は、このときの情報処理装置50の動作例を示すフローチャートである。
次に、解析時の動作を説明する。ここでは、図2の開始画面204で「解析」ボタンの押下を受け付けた場合、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、測定により得られた測定ファイルを選択するための選択画面を表示装置28に表示することを前提とする。図28は、このときの情報処理装置50の動作例を示すフローチャートである。
まず、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、選択画面から測定ファイルを選択する操作を受け付ける(ステップS51)。次に、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、ステップS51で選択された測定ファイルと、該測定ファイルに紐付く被検者IDと同一の被検者IDが紐付けられた他の1以上の測定ファイルと、を含む一連の測定ファイル(この例では上述の3つの測定ファイル)を読み込み、その読み込んだ一連の測定ファイルを反映させた解析画面を表示装置28に表示する制御を行う(ステップS52)。
図29は、このときの解析画面の左側の領域202Aの一例を示す図である。時間軸122上には、何れか1つの測定ファイルに対応する収録時間全体ではなく、一連の測定ファイル(第1の測定ファイル、第2の測定ファイル、第3の測定ファイル)の全ての収録時間を含む全体の時間が表示される。そして、時間軸122上には、第1の測定ファイルの収録期間を表す範囲情報900aと、第2の測定ファイルの収録期間を表す範囲情報900bと、第3の測定ファイルの収録期間を表す範囲情報900cと、が表示される。以下の説明では、範囲情報900a、900b、900cを互いに区別しない場合は単に「範囲情報900」と称する場合がある。各範囲情報900に対しては、対応する測定ファイルの名称を示す情報が付加される形態であってもよい。この例では、各測定は間隔を空けて実施されているため、時間軸122上において、範囲情報900の間には隙間(空き領域)が設けられる。解析者は、マウス等によりタイムゾーン120bを移動する操作を行うことで、領域202Aに表示される信号波形を切り替えることができる。この例では、タイムゾーン120bに対応する信号波形(何れかの測定ファイルの生体データのうちの一部)が領域202Aに表示される。つまり、解析者は、時間軸122上でタイムゾーン120bを移動させることにより、測定ファイルを跨いで所望の時間帯の信号波形を領域202Aに表示させることができる。また、ここでは、この解析画面の右側の領域202Bのアノテーションリスト180には、3つの測定ファイルの各々に含まれるアノテーションが全て表示される。また、例えば測定ファイルごとに対象となる検査の名称が紐付けられ、タイムゾーン120bに対応する検査の名称も併せて解析画面に表示する形態であってもよい。
図28に戻って説明を続ける。情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、ステップS52で解析画面を表示した後に、タイムゾーン120bの位置を変更する操作を受け付けた場合(ステップS53:Yes)、変更後のタイムゾーン120bの位置に対応する信号波形が現在の領域202Aに表示されているか否かを確認する(ステップS54)。
ステップS54の結果が否定の場合(ステップS54:No)、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、領域202Aに表示される信号波形を、変更後のタイムゾーン120bの位置に対応する信号波形に切り替える(ステップS55)。ステップS54の結果が肯定の場合(ステップS54:Yes)、または、ステップS55の後、情報処理装置50は、解析者の操作に応じて解析処理を実行する(ステップS56)。この解析処理の内容は、図15に示すステップS23〜ステップS31の処理となる。なお、上述したように、アノテーションリスト180には、3つの測定ファイルの各々に含まれるアノテーションが全て表示されている。そして、ステップS29において、マージボタン300の押下を受け付けた場合、第2の表示制御部262は、アノテーションリスト180に表示された複数のアノテーション(複数の測定ファイルに跨る全てのアノテーション)のうち、推定完了マーク182が付与された複数のアノテーションと1対1に対応する複数の信号源の各々が重畳される複数の生体断層画像を、それぞれに重畳される信号源の数に応じて並べて表示する制御を行う。要するに、図19に示す各スライス画像に重畳される信号源の集合は、複数の測定ファイルに跨る全てのアノテーションのうち、信号源の推定が行われた複数のアノテーションと1対1に対応する複数の信号源となる。
(第2の実施形態の変形例1)
例えば解析画面の時間軸122上には、何れか1つの測定ファイルに対応する範囲情報900のみが表示され、解析者の操作に応じて、時間軸122上の範囲情報900が測定ファイル単位で切り替わる形態であってもよい。図30は、解析画面の一例を示す図である。図30の例では、時間軸122上に、第1の測定ファイルの収録期間を表す範囲情報900aのみが表示されている。情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、解析者による範囲情報900を切り替えるための操作を受け付けた場合、その受け付けた操作に応じて、時間軸122上の範囲情報900を測定ファイル単位で切り替え、切り替え後の測定ファイルに対応させて表示領域202Aおよび表示領域202Bの表示を切り替える。
例えば解析画面の時間軸122上には、何れか1つの測定ファイルに対応する範囲情報900のみが表示され、解析者の操作に応じて、時間軸122上の範囲情報900が測定ファイル単位で切り替わる形態であってもよい。図30は、解析画面の一例を示す図である。図30の例では、時間軸122上に、第1の測定ファイルの収録期間を表す範囲情報900aのみが表示されている。情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、解析者による範囲情報900を切り替えるための操作を受け付けた場合、その受け付けた操作に応じて、時間軸122上の範囲情報900を測定ファイル単位で切り替え、切り替え後の測定ファイルに対応させて表示領域202Aおよび表示領域202Bの表示を切り替える。
(第2の実施形態の変形例2)
上述の第2の実施形態では、タイムゾーン120bの位置は、異なる範囲情報900間を跨がないように設定される。例えばタイムゾーン120bが図29に示す範囲情報900aの終点に位置している状態で、タイムゾーン120bの位置を1段階送る操作を受け付けた場合、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、タイムゾーン120bが範囲情報900aと範囲情報900bとの間を跨がずに次の範囲情報900bの始点に位置するように、タイムゾーン120bの表示を切り替えるといった具合である。
上述の第2の実施形態では、タイムゾーン120bの位置は、異なる範囲情報900間を跨がないように設定される。例えばタイムゾーン120bが図29に示す範囲情報900aの終点に位置している状態で、タイムゾーン120bの位置を1段階送る操作を受け付けた場合、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、タイムゾーン120bが範囲情報900aと範囲情報900bとの間を跨がずに次の範囲情報900bの始点に位置するように、タイムゾーン120bの表示を切り替えるといった具合である。
ただし、これに限らず、本変形例では、タイムゾーン120bが異なる範囲情報900間を跨ぐように配置されることも許容される。この場合、図31の(A)に示すように、タイムゾーン120bに対応する信号波形は、生体信号が存在しない空白領域(測定間の隙間に相当)が発生する。例えば異なる測定ファイル間の領域であることを視認し易くするため、図31の(B)に示すように、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、空白領域の背景を変更して表示する形態であってもよい。
また、例えばタイムゾーン120bが異なる範囲情報900間を跨ぐように配置され、かつ、測定間の時間間隔が短い場合は、一方の測定ファイルに対応する信号波形と、他方の測定ファイルに対応する信号波形との隙間が殆ど無いことが想定される。このような場合、例えば図31の(C)に示すように、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、一方の測定ファイルに対応する信号波形と、他方の測定ファイルに対応する信号波形との間に、つなぎ目を表すライン(アノテーションラインとは異なるライン)を表示する形態であってもよい。さらに、例えば図31の(D)に示すように、一方の測定ファイルに対応する信号波形と、他方の測定ファイルに対応する信号波形とを異なる表示としてもよいし、例えば図31の(E)に示すように、何れかの測定ファイルに対応する信号波形の背景の色を変更する形態であってもよい。
(第2の実施形態の変形例3)
図32に示すように、第2の実施形態の情報処理装置50は、複数の測定ファイルごとに、解析結果(解析情報)を示す解析ファイルを紐付けて管理(保存)する。ここで、解析者は1人とは限らず、複数の解析者の各々が解析を行う場合も想定される。この場合、複数の解析者ごとに異なる解析ファイルが生成され、測定ファイルに紐付けられる。また、この例では、解析が終了するたびに、そのときの解析結果を示す解析ファイルが新たに測定ファイルに紐付けられていく。つまり、情報処理装置50は、1回の解析のたびに、解析終了コマンドの入力を受け付けると、そのときの解析結果を示す解析ファイルを新たに測定ファイルに紐付けて保存する。例えば解析者が、解析画面上の「保存」または「終了」を示すボタンを押下することを契機として、解析終了コマンドが入力される形態であってもよい。
図32に示すように、第2の実施形態の情報処理装置50は、複数の測定ファイルごとに、解析結果(解析情報)を示す解析ファイルを紐付けて管理(保存)する。ここで、解析者は1人とは限らず、複数の解析者の各々が解析を行う場合も想定される。この場合、複数の解析者ごとに異なる解析ファイルが生成され、測定ファイルに紐付けられる。また、この例では、解析が終了するたびに、そのときの解析結果を示す解析ファイルが新たに測定ファイルに紐付けられていく。つまり、情報処理装置50は、1回の解析のたびに、解析終了コマンドの入力を受け付けると、そのときの解析結果を示す解析ファイルを新たに測定ファイルに紐付けて保存する。例えば解析者が、解析画面上の「保存」または「終了」を示すボタンを押下することを契機として、解析終了コマンドが入力される形態であってもよい。
ここで、全てのファイルのアノテーションを解析画面のアノテーションリスト180に表示することとすると、現在ログインして解析を行っている解析者には、自身が解析を行っていないアノテーションも提示されることになり、全てのアノテーションの中から、自身が解析したアノテーションを探し出す必要があるために負担が大きい。
そこで、本変形例においては、情報処理装置50は、各解析ファイルに対して、解析者と更新日(解析ファイルの作成日)と被検者IDとを紐付けて管理する。そして、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、図2の開始画面204で「解析」ボタンの押下を受け付けた場合、図32のようなファイルリストに含まれる解析ファイルの中から、ログイン中の解析者に対応する解析ファイルを抽出し、複数の測定ファイルごとに該抽出した解析ファイルが紐付けられた選択画面を表示装置28に表示する。なお、抽出した解析ファイルが紐付けられていない測定ファイルに関しては、測定ファイルのみが表示されることになる。例えばログイン中の解析者が解析者「A」である場合、図32のファイルリストに含まれる解析ファイルの中から、解析者「A」に対応する解析ファイルが抽出され、図33に示すような選択画面が表示されるといった具合である。
情報処理装置50は、この選択画面から、何れかの測定ファイルの選択を受け付けた場合、その選択された測定ファイルと、該測定ファイルに紐付く被検者IDと同一の被検者IDが紐付けられた他の1以上の測定ファイルと、を含む一連の測定ファイルを反映させた解析画面を表示する。ここでは、この解析画面におけるアノテーションリスト180の表示に際して、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、一連の測定ファイルごとに、該測定ファイルに紐付く解析ファイルを特定し、特定した解析ファイルに対応するアノテーションをアノテーションリスト180に表示する。また、1つの測定ファイルに対して、同じ解析者の解析ファイルが複数紐付けられている場合は、最新の更新日の解析ファイルのみを特定し、その特定した解析ファイルに対応するアノテーションをアノテーションリスト180に表示する。また、1つの測定ファイルに対して解析ファイルが紐付けられていない場合は、その測定ファイルに含まれるアノテーションをアノテーションリスト180に表示する。
また、例えば選択画面において、表示対象としたい測定ファイルを、解析者が全て選択する形態であってもよい。例えば図33の選択画面において、解析者「A」が測定ファイル2を選択した場合、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、測定ファイル2のみを反映させた解析画面を表示する形態であってもよい。ここでは、この解析画面におけるアノテーションリスト180の表示に際して、情報処理装置50(第1の表示制御部261)は、測定ファイル2に紐付く2つの解析ファイル2,2’のうち、最新の更新日の解析ファイル2’に対応するアノテーションをアノテーションリスト180に表示するといった具合である。
以上より、解析画面のアノテーションリスト180には、ログイン中の解析者に対応するアノテーションのみが適切に表示されることになるので、解析者の利便性が向上する。
なお、ログインとは、情報処理装置50を使用する権限を有することを意味し、情報処理装置50は、ユーザ(解析者)のログインの可否を判断する機能を有している。例えば情報処理装置50の起動時には、ログインするための情報(例えばIDとパスワードとの組み合わせなどからなるログイン情報)の入力を促すログイン画面が表示され、解析者はログイン画面に対して、自身が所持するログイン情報の入力を行う。情報処理装置50は、使用権限を有するユーザごとに、予め設定したログイン情報を紐付けて登録しておき、ログイン画面から入力されたログイン情報が、登録済みのログイン情報と一致する場合、ログイン情報の入力を行ったユーザ(解析者)のログインを許可し、一致しない場合はログインを許可しない。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。
次に、第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、数時刻のダイポール推定の結果について、グループ化を行って結果の視認性を高めるとともに、グループ化の手段を複数用意して表示を切り替え可能とする点が、第1の実施の形態ないし第2の実施の形態と異なる。以下、第3の実施の形態の説明では、第1の実施の形態ないし第2の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態ないし第2の実施の形態と異なる箇所について説明する。
例えば図20においては、複数の時刻において算出されたダイポールの推定結果190aをすべて表示した例を示した。図20のスライス画像A〜Cについては、全て同じ方向のダイポールの推定結果190aが表示されている。しかしながら、例えば図20のスライス画像A〜Cに対して、図34にaとして示すようなダイポールの推定結果190aが追加された場合、図34に示すように非常に視認性が悪く、見落とす可能性がある。
ここで、図35は第3の実施の形態にかかるダイポールの推定結果190aを表示したスライスの画像の一例を示す図である。上述のような事態を防止すべく、本実施の形態において、第2の表示制御部262は、図35に示すように、ダイポールの推定結果190aの方向により色を変えて表示する。なお、図35は、分かりやすさのために平面での例を示している。第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果190aの向きが図35の右下に示す色環のどこを示すかを求め、示した先の色環の色でダイポールの推定結果190aを着色する。なお、第2の表示制御部262は、3次元の場合でも同様に色立体を用いてダイポールの推定結果190aの色を定めれば良い。
ただし、図35のように表示した場合でも、ダイポールの推定結果190aを重畳する上下関係によっては、図36に示すように、一部のダイポールの推定結果190aの視認性が悪くなる場合がある。
そこで、第2の表示制御部262は、多くのダイポールの推定結果190aが重畳されることで生じる視認性の低下を防ぐために、ダイポールの推定結果190aのグループ化処理を行う。図36に示す例の場合、多くのダイポールの推定結果190aが同じ方向を向いており、これをまとめて表示することで視認性の向上を図ることができる。
ここで、図37はグループ化処理を行ったダイポールの推定結果190aを表示したスライスの画像の一例を示す図である。図37に示した例は、図36に示した同じ方向を向いたダイポールの推定結果190aをグループ化したものである。
なお、グループ化(クラスタリング)については様々な手法が提案されており、如何なる手法を用いてグループ化を行っても構わない。診察のためには以下が肝要となる。
・グループ化の手法が選択できること。
・グループ化に用いるパラメータが調整できること。すなわち、更に纏めたり、分散させたりすることができること。
・グループ化の手法が選択できること。
・グループ化に用いるパラメータが調整できること。すなわち、更に纏めたり、分散させたりすることができること。
本実施の形態においては、一例としてダイポールの推定結果190aの信頼体積を用いたグループ化を採用する(米国特許7,840,039号など参照)(。ここで、図38はダイポールの推定結果190aの信頼体積を用いたグループ化を説明する図である。個々のダイポールの推定結果190aの位置については、統計的にそのもっともらしさを算出することが出来る。例えば、ダイポールの推定結果190aの位置の95%存在範囲(95%の確率でその範囲にダイポールの推定結果190aの正しい位置が存在する)を計算することが可能で、その範囲を図38に示すように楕円で表示することが可能である。この信頼体積を用いてダイポールの推定結果190aの位置の相違を算出することで、単純に物理的な距離を用いて位置の相違を算出するのと比べて、より適切に(統計的に)位置の相違を評価できる。
図39は、信頼体積を用いて位置の相違(距離)を算出する一例を示す図である。図39では、ダイポールの推定結果190aの方向を示す棒線を割愛しており、中心位置を示す円(塗りつぶし)と信頼体積を示す楕円(線分のみ)を記載している。通常、ダイポールの推定結果190a間の位置の相違は、A−Bの距離を持って評価している。しかしながら、ダイポールの推定結果190aの位置の信頼性はダイポールの推定結果190aごとに異なる。この信頼性を示すものが、図39において楕円で示されている信頼体積である。本実施の形態では、信頼体積を用いて相違度を算出することでより確かな位置の相違を評価する。
図39に示すように、線分A−BまたはA−Bの延長線と信頼体積の楕円が交わる点をAb,Baとする。ここでは相違度Dを以下の式で定義する。
D=(A−B)/(A−Ab)+(A−B)/(B−Ba)
ただし、X−Yは点Xと点Yの間の距離
D=(A−B)/(A−Ab)+(A−B)/(B−Ba)
ただし、X−Yは点Xと点Yの間の距離
そして、相違度Dを位置の相違度としてグループ化を行う。グループ化の方法についてはK−mean法、Ward法等さまざまなものがあり、そのいずれを用いても構わない。K−mean法のような非階層的手法の場合には、初期シード点を設定する必要がある。この初期シード点の設定には、ダイポールの推定結果190aのもっともらしさ(GOF)を参照して、GOFの大きなダイポールの推定結果190aを初期シードとする方法などが考えられる。
また、グループ化にあたってはダイポールの推定結果190aの位置、方向、強さの情報を用いことができる。脳活動解析の観点からは、同じ位置のダイポールの推定結果190aであっても、方向が異なるものは別のグループと判断されることが好ましい。これは、脳の構造的には同じ位置であれば同じ方向のダイポールの推定結果190aが検出されるはずであるが、位置推定の精度が悪いために異なる方向のダイポールの推定結果190aが同じ位置に検出されていると解釈されるためである。
そこで、本実施の形態においては、ダイポールの推定結果190aのグループ化にあたり、同じ位置であっても方向が異なる場合には別のグループとする。例えば、以下の手順で段階的にグループ分けを行えば、同じ位置のダイポールの推定結果190aでも別のグループに分類できる。
(1).ダイポールの推定結果190aの方向に着目してグループ化を行う。
(2).(1)各グループに対して、ダイポールの推定結果190aの位置に着目してグループ化を行う。(1)で別のグループに入ったダイポールの推定結果190aは最終的に同じグループとはならない。
(1).ダイポールの推定結果190aの方向に着目してグループ化を行う。
(2).(1)各グループに対して、ダイポールの推定結果190aの位置に着目してグループ化を行う。(1)で別のグループに入ったダイポールの推定結果190aは最終的に同じグループとはならない。
なお、グループ分けの処理に用いるパラメータ(例えば、各種クラスタリングの終息条件)は、ユーザが適宜調整できることが好ましい。
次に、第2の表示制御部262によるグループ分けを行ったダイポールの推定結果190aの表示方法について説明する。
第2の表示制御部262は、一例として、図35に示した色分けをグループに基づいて行う。ただし、図40に示すように、発生源の異なるダイポールの推定結果190aが同じ(あるいは見分けが困難な)色で表示される場合がある。
そこで、第2の表示制御部262は、グループごとに識別しやすい色を割り当てるようにする。ここで、図41はグループごとに識別しやすい色を割り当てた例を示す図である。図41に示すように、グループ分けを行い、そのグループごとに識別しやすい色を割り当てたならば、視認性よく異なる発生源のダイポールの推定結果190aを見分けることが出来る。
また、第2の表示制御部262は、全てのダイポールの推定結果190aを表示するのではなく、グループを代表するダイポールの推定結果190aのみを表示するようにしてもよい。代表するダイポールの推定結果190aは、グループ内で位置的に最もグループの中心にあるダイポールの推定結果190aや、グループ内で最も信頼性の高いダイポールの推定結果190a等とすれば良い。または、グループ内のダイポールの推定結果190aについて位置、方向それぞれ平均をとって、平均位置に平均方向を持つダイポールの推定結果190aにすれば良い。いずれにしても、第2の表示制御部262は、グループを代表して表示されるダイポールの推定結果190aとして適切なダイポールの推定結果190aを選択/算出する。
ここで、図42はグループを代表するダイポールの推定結果190aのみを表示した例を示す図、図43はグループを代表するダイポールの推定結果190aのみを表示した別の例を示す図である。図42に示すように、第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果190aの位置を示す円の中に、グループに属するダイポールの推定結果190aの数を表示する。さらに、図43に示すように、第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果190aの位置を示す円の大きさを、グループ内のダイポールの推定結果190aの個数により変更して表示する。
上述したように、グループごとに代表のダイポールの推定結果190aのみを表示する場合には、グループに関する情報(ダイポールの推定結果190aの数、位置のばらつき、方向のばらつき、信頼性(GOF)の平均、ばらつきなど)を適宜ダイポールの推定結果190aと紐づけて表示することが好ましい。特に、ダイポールの推定結果190aの方向の情報は診断の際に重要であり、方向のばらつき等の統計的な情報は分かりやすく表示されていることが必須である。
例えば、論文「Sensorimotor seizures of pediatric onset with unusual posteriorly oriented rolandic spikes. Kakisaka Y1, Nakasato N, Haginoya K, Kanno A, Tsuchiya S. Epilepsy Res. 2009 Apr;84(2-3):153-8. doi: 10.1016/j.eplepsyres.2009.01.012. Epub 2009 Feb 28.」では、ダイポールの推定結果190aの方向によりてんかんの良性/悪性を判断している。
図44は、グループ内の方向のばらつきの表示例を示す図である。図44に示すように、第2の表示制御部262は、ダイポールの推定結果190aの方向を示す線分(台形)の先端の広がり具合でグループ内の方向のばらつきを示している。
以上、説明を簡単にするために2次元の3面図を用いて説明したが、3D画像上にダイポールの推定結果190aを重畳する場合でも同様に処理を行うことが出来る。3D画像上にダイポールの推定結果190aを重畳した場合の例を図45に示す。
また、第2の表示制御部262は、グループ内のアノテーションが存在する全てのスライスに代表ダイポールの推定結果190aを表示するようにしてもよい。この場合には、スライス上にどの程度のアノテーションが乗っていたかが分かることが好ましい。ここで、図46はスライス上にどの程度のダイポールの推定結果190aが乗っているかを示す図である。図46に示す例では、表示されている代表ダイポールの推定結果190aについて、グループ内の6つのダイポールの推定結果190aのうち2つのダイポールの推定結果190aがこのスライス上に乗っていたことを、ダイポールの推定結果190aの位置を示す円内の「2/6」の表示で示している。
また、図47は図46に示す表示を図19に示した画面に反映した例を示す図である。なお、図21〜図26に示した画面についても、同様に代表ダイポールの推定結果190aの表示に変更できる。
なお、グループの代表ダイポールの推定結果190aを表示する場合、図19〜26の表示については以下のように対応すれば良い。第2の表示制御部262は、スライス上に乗るダイポールの推定結果190aの数等を用いて中央に配置するスライスやスライスのソート順序を決定している。代表のダイポールの推定結果190aのみを表示する場合には、以下のように取り扱えば同様の処理を行うことができる。
(1)代表のダイポールの推定結果190aの位置に、グループ内に存在するダイポールの推定結果190aの数が存在するものとする。
(2)応用として、グループ内のばらつきが小さい代表ダイポールの推定結果190aが乗っているスライスを中央に配置するなど、グループに関する情報を利用して中央に表示するスライスや、スライスのソート順を決めることも可能となる。第1の実施の形態では、1つのアノテーションの情報のみを利用していたが、グループ内の複数のアノテーションに関する統計的な情報が同様に利用可能となる。
(1)代表のダイポールの推定結果190aの位置に、グループ内に存在するダイポールの推定結果190aの数が存在するものとする。
(2)応用として、グループ内のばらつきが小さい代表ダイポールの推定結果190aが乗っているスライスを中央に配置するなど、グループに関する情報を利用して中央に表示するスライスや、スライスのソート順を決めることも可能となる。第1の実施の形態では、1つのアノテーションの情報のみを利用していたが、グループ内の複数のアノテーションに関する統計的な情報が同様に利用可能となる。
このように本実施の形態によれば、複数時刻のダイポールの推定結果について、グループ化を行って結果の視認性を高めることができる。また、グループ化の手段を複数用意して表示を切り替え可能とすることにより、解析者が臨機応変に表示を切り替えることで、複数時刻のダイポールの推定結果に対する解析を容易かつ適切に行うことができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、上述の実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態および変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、上述した各実施形態の生体信号計測システム1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、各種プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
1 生体信号計測システム
3 測定装置
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 補助記憶装置
25 入出力インタフェース
27 バス
28 表示装置
40 サーバ
50 情報処理装置
250 制御部
251 表示制御部
252 解析部
253 センサ情報取得部
254 収録/解析情報保存部
255 アノテーション入力部
261 第1の表示制御部
262 第2の表示制御部
3 測定装置
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 補助記憶装置
25 入出力インタフェース
27 バス
28 表示装置
40 サーバ
50 情報処理装置
250 制御部
251 表示制御部
252 解析部
253 センサ情報取得部
254 収録/解析情報保存部
255 アノテーション入力部
261 第1の表示制御部
262 第2の表示制御部
Claims (9)
- 生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する、
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記表示制御部は、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果はグループごとに識別可能な色または形態で表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御部は、グループ化されたダイポールの推定結果を表示する場合に、グループを代表するダイポールの推定結果を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御部は、グループを代表するダイポールの推定結果とともに、当該グループに関する情報を表示する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御部は、グループに関する情報の表示を、ダイポールの推定結果の色または形態を用いて表現する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記表示制御部は、ダイポールの推定結果をグループ化する際に、ダイポールの推定結果の信頼体積を用いてダイポールの推定結果間の位置の相違度を算出する、
ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一項に記載の情報処理装置。 - 生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御ステップを含み、
前記表示制御ステップは、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する、
ことを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータに、
生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御ステップを実行させ、
前記表示制御ステップは、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する、
ためのプログラム。 - 被検者の1以上の生体信号を測定する測定装置と、前記測定装置で測定された1以上の前記生体信号を記録するサーバと、前記サーバに記録された1以上の前記生体信号を解析する情報処置装置と、を備えた生体信号計測システムであって、
生体信号の経時的変化を示す生体データの一部に対応する信号源のダイポールの推定結果について同じ方向を向いたダイポールの推定結果をグループ化し、所定方向に複数スライスされた生体断層画像に対して、グループ化されたダイポールの推定結果を重畳して表示する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、グループ化されないダイポールの推定結果を表示する場合に、グループ化されたダイポールの推定結果とはダイポールの推定結果の方向に応じて色または形態を変えて表示する、
ことを特徴とする生体信号計測システム。
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