JP2020146129A - 吸収体用拡散シート及び吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排出された体液を広範囲に拡散させることで、効率よく体液を吸収層に吸収させる吸収体用拡散シート、及び、それを用いた吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された液保持性の吸収体と、前記トップシートと前記吸収体との間に配置された拡散シートと、を有する吸収性物品における、吸収体用拡散シートであって、前記吸収体用拡散シートは、その表面に、連続した線状、又は、3.0mm以下の間隔で隣接して配置された点状の凹形状が付与されてなる不織布であり、前記不織布は、平均密度が0.020〜0.050g/cm3以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に用いられる吸収体用拡散シート及び吸収性物品に関する。
生理用ナプキンやおむつなどの吸収性物品は、一般的に、液透過性のトップシート、吸収した尿や経血等の体液の漏れを防止するバックシート、それらの間に置かれ体液を吸収する吸収体で構成されている。このような吸収性物品では、体液がトップシートから吸収体へと素早く透過され、肌に触れないようにすることが、基本的な吸収性能として求められる。吸収性能を高めるために、トップシートと吸収体との間に、セカンドシートや拡散シートと称されるシートを配置することが公知である。
セカンドシートは、排泄された体液がトップシートを通過して吸収体に到達するまでの間に、体液をセカンドシートに沿って拡散させて、体液が吸収体の特定の部分のみに吸収されることを防止している。これによって、複数回の排泄においても、体液が吸収体に均一に吸収される。その結果、体液が吸収体の一部のみに吸収されて生じる吸収速度の低下が防止され、体液がトップシートに留まることによる不快感も低減される。さらに、セカンドシートは、装着者の動きに伴い吸収体に圧力がかかって、一旦吸収体に吸収された体液が肌面に逆戻りすることも防いでいる。
吸収性物品の機能をさらに高めるために、トップシートとセカンドシートの検討が行われている。例えば、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置された吸収体層と、トップシートと吸収体層との間に配置されたセカンドシートとを有する使い捨ておむつにおいて、トップシートとセカンドシートの目付、一定の荷重下での厚み、および密度比を特定した吸収性物品が提案されている(特許文献1)。また、拡散層に用いる吸液拡散シートであって、親水性長繊維ウェブと疎水性長繊維ウェブとを層状に一体化させたシートの繊維量と密度を特定した吸収拡散シートが提案されている(特許文献2)。
また、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、これらの間に配置された吸収体と、表面シートと吸収体との間に配置されたセカンドシートとを有する吸収性物品であって、セカンドシートは、凹凸構造を有する不織布で、特定の仕上げ材を用いることで特定の毛管力を備えることを特徴とする吸収性物品が提案されている(特許文献3)。さらに、トップシートと吸収体との間に設置された中間シートとして、トップシート側に開放した多条の溝部をなすように立体的な賦形することで拡散方向を規制させたものを有する吸収性物品が提案されている(特許文献4)。
特開2001−157694号公報 特開平3−234255号公報 特開2017−148141号公報 特開2011−120654号公報
しかしながら、従来の吸収性物品では、セカンドシートを配置した場合においても、体液の拡散が必ずしも十分ではなく、部分的に体液の吸収が起こり、特に液量が多い場合には液の引き込み性が著しく低下し、着用者に濡れ感などの不快を感じさせてしまうおそれがあった。この状況に鑑み本発明は、吸収性物品のトップシートから取り込まれた体液を、吸収性物品の吸収体の表面に広範囲に拡散させることで、体液を吸収体に効率よく吸収させる吸収体用拡散シート、及び、それを用いた吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、吸収体用拡散シートとして、特定範囲の密度を有し、凹形状が付与された不織布を用いること、そして、凹形状が特定のパターンであるときに、優れた体液の拡散性と繰り返し吸収性とが得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、上記の課題を解決する以下の構成を有する。
[1]液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された液保持性の吸収体と、前記トップシートと前記吸収体との間に配置された吸収体用拡散シートと、を有する吸収性物品における、吸収体用拡散シートであって、
前記吸収体用拡散シートは、その表面に、連続した線状の凹形状、又は、3.0mm以下の間隔で隣接して配置された点状の凹形状が付与されてなる不織布であり、
前記不織布は平均密度が0.020〜0.050g/cmである、吸収体用拡散シート。
[2]前記吸収体用拡散シートにおいて、前記凹形状の面積率が、前記吸収体用拡散シートの表面に対して5〜50%である、[1]に記載の吸収体用拡散シート。
[3]EDANAストライクスルー法で測定した通液時間測定後の液拡散面積が20〜50cmである、[1]又は[2]に記載の吸収体用拡散シート。
[4]前記吸収体用拡散シートは、EDANAストライクスルー法で測定した通液時間について、1回目の通液時間ST1が0.5〜2.0secであり、1回目の通液時間ST1と3回目の通液時間ST3の比率ST1/ST3が0.4以上である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シート。
[5]前記吸収体用拡散シートが熱接着性繊維からなる、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シート。
[6]前記吸収体用拡散シートがスルーエア不織布である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の拡散シート。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シートを含む、吸収性物品。
本発明の吸収体用拡散シートは、特定範囲の密度を有するとともに、その表面に、連続した線状、または、3.0mm以下の間隔で隣接して配置された点状、の凹形状を付与することで、吸収性物品のトップシートから取り込まれた体液を、吸収性物品の吸収体の表面に広範囲に拡散させ、吸収体に効率よく吸収させることが可能である。また、本発明の吸収性物品は、前記の吸収体用拡散シートを有し、吸収性物品のトップシートから取り込まれた体液が、吸収性物品の吸収体の表面に広範囲に拡散され、吸収体に効率よく吸収され、繰り返しの、排泄された体液の吸収によっても吸収性が低下せず快適さが長時間維持される、吸収性物品である。
吸収体用拡散シートの好ましい具体例(実施例1)の液拡散性試験後の写真である。 吸収体用拡散シートの好ましい具体例(実施例2)の液拡散性試験後の写真である。 吸収体用拡散シートの好ましい具体例(実施例3)の液拡散性試験後の写真である。 比較例1の液拡散性試験後の写真である。 比較例2の液拡散性試験後の写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の吸収体用拡散シートは、吸収性物品を構成するセカンドシートとして使用される、表面に凹形状が付与された不織布である。セカンドシートは、不織布や有孔フィルム等からなる液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、トップシートとバックシートとの間に配置される液保持性の吸収体を含む吸収性物品において、トップシートと吸収体との間に配置されるシートである。
吸収性物品において、着用者の肌に接するトップシートでは、体液が拡散せずに少ない領域を短時間に通過することが好ましく、続いて吸収体用拡散シートでは、体液を広い範囲にすばやく拡散させつつ吸収体に移行させるように設計することが望ましい。このような構造であれば、トップシートの濡れた領域が少ないために着用者の不快感を抑えることができ、吸収体用拡散シートで広範囲に拡散させることで体液の逆戻りが抑えられ、更に吸収体における吸収も効率よく行われることになる。
本発明の吸収体用拡散シートは、目付が10〜100g/mの不織布を使用でき、15〜60g/mであればより好ましい。吸収体用拡散シートの目付が10g/m以上であれば、シートの密度が低くなりすぎることがないことから、体液を十分に拡散させてから、下方の吸収体に通過させることができる。また、吸収体用拡散シートの目付が100g/m以下であれば、体液が吸収体用拡散シートを通過する時間が適切となり、吸収速度の低下を招くことがない。
本発明の吸収体用拡散シートは、平均密度が0.020〜0.050g/cmであり、0.020〜0.040g/cmであることがより好ましく、0.020〜0.035g/cmであることがさらに好ましい。平均密度が0.020g/cm以上であれば、体液を十分に拡散させてから下方の吸収体に通過させることができる。平均密度が0.050g/cm以下であれば、体液が吸収体用拡散シートを通過する時間が適切となり吸収速度の低下を招くことがない。なお、本明細書において、吸収体用拡散シートの平均密度は、吸収体用拡散シートの目付(g/m)及び平均厚み(mm)から算出される。吸収体用拡散シートの平均厚み(mm)は、吸収体用拡散シートの凹形状及び凸状部(凹形状以外の部分)のそれぞれの厚み(mm)及びそれぞれの面積率(%)から算出される。
本発明では、吸収体用拡散シートとして、上記範囲の平均密度を有する不織布を用いることが肝要である。上記範囲の平均密度は、従来慣用されるセカンドシート用の不織布と比較して高くなる。吸収体用拡散シートとして用いる不織布の平均密度は、上述のとおり、不織布の目付と、凹形状及び凸状部(凹形状以外の部分)のそれぞれの厚みと面積率から算出される。本発明では不織布の平均密度を前記の範囲とすることによって、吸収体用拡散シートとしての拡散性と、吸収体用拡散シートを通過して吸収体に到達する体液の通過速度とのバランスが良好となるため、繰り返し吸収性が特に優れるものと考えられている。
特定の理論に拘束されるものではないが、本発明の吸収体用拡散シートは、特定の平均密度を有し、かつ、特定の凹形状のパターンを有することによって、本発明の特徴である液体の拡散性能と繰り返し吸収性能を相乗的に向上させるものと考えられている。
本発明の吸収体用拡散シートは、その表面に、連続した線状の凹形状、又は、3.0mm以下の間隔で隣接して配置された点状の凹形状が付与されてなる。凹形状の形成は、体液を拡散させる効果を阻害しない範囲で、種々の方式によることができる。例えば、彫刻ロールとフラットロールの組み合わせた熱エンボス方式(熱圧着方式ともいう)、同様に超音波を用いた方式、対となる凹凸ロールの噛み合わせによる方式、また熱接着前の繊維ウェブを凹凸パターン上で熱風接着したエアスルー方式などがある。中でも、熱エンボス方式(熱圧着方式)で加工されて凹形状が形成された拡散シートは、吸収体用拡散シートの密度制御が容易な点で好ましい。吸収体用拡散シートの表面の凹形状は、トップシート側に配置されていてもよく、吸収体側に配置されてもよい。また、拡散シートは、内部が繊維で埋められた中実構造でもよく、内部に空間のある中空構造であってもよい。
連続した線状の凹形状のパターンとしては、吸収性物品の前後方向に連続する凹形状が形成される各種のパターン、具体的には、線状(筋状)のパターン、波状パターン、ジグザクパターン等が例示できる。また、線状のパターンとしては、吸収性物品の前後方向だけでなく、吸収性物品の左右方向及び/又は斜め方向に連続する凹形状を有するパターンであってもよい。このようなパターンとして具体的には、格子状が例示でき、格子状の場合は、吸収性物品の前後方向に対して平行に配置される四角パターンや前後方向に対する配置角度を変更した菱形パターン、縦横比を変更した長方形パターンや平行四辺形パターン等が例示できる。
また、吸収体用拡散シートの表面の凹形状は、連続する点状であってもよい。連続する点状である場合、隣接して配置された点状の凹形状の間隔が3.0mm以下であることが好ましく、2.0mm以下であればより好ましい。点状の凹形状の間隔が3.0mm以下であると、体液を拡散させる前に下方の吸収体に通過させてしまうことがなく、十分な拡散性が得られる。なお、隣接して配置された点状とは、複数の点状の凹形状が間隔をもって連続的に配置されていることをいい、一定間隔で一定の大きさの点状の凹形状が並ぶもの、一定間隔で大きさの異なる点状の凹形状が並ぶもの等が例示できる。また、点の間隔も、一定であってもよいし、異なる間隔が混在してもよい。点状のパターンとしては、丸型、長丸型、三角型、四角型、六角型、菱形、十文字型、星型等、他にも種々の形状を用いることができ、これらに限定されない。また、点と点とが、線状の溝で結ばれていてもよい。
凹形状の幅は、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されないが、例えば、0.3〜3.0mmとすることができ、0.5〜2.0mmであればより好ましい。凹形状の幅が前記の範囲内であれば、体液が凹形状に沿って移動するため十分な拡散性が得られると考えられる。また、凹形状の部分の厚みも、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されないが、例えば、0.2〜2.0mmとすることができ、0.5〜2.0mmであればより好ましい。凹状部の厚みが前記の範囲内であれば、体液が凹形状に沿って移動するため十分な拡散性が得られると考えられる。また、凹形状以外の部分(凸状部ということもある)の厚みは、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されないが、例えば、0.5〜5.0mmとすることができ、1.0〜3.0mmであればより好ましい。
吸収体用拡散シートにおける凹形状の割合は、吸収体用拡散シートの面積に対して、凹形状の占める面積が5〜50%であることが好ましく、5〜30%であることがより好ましい。吸収体用拡散シートにおいて、体液は主に凹形状に沿って拡散しながら、吸収体用拡散シートを透過して吸収体に至る。凹形状の面積が5%以上であると体液の凹形状に沿った拡散が阻害されず、十分な拡散性が得られ、凹形状が50%以下であると体液が吸収体に到達することが阻害されてしまうことがない。凹形状が5%以上50%以下の範囲であれば、液体を拡散するシートとしての拡散性と、拡散シートを通過して吸収体に到達する到達とのバランスが良好となり、繰り返し吸収性が特に優れるものとなるため好ましい。吸収体用拡散シートにおける凹形状の面積率は、例えばデジタルマイクロスコープを用いて測定ないし算出できる。詳しい測定及び算出方法は、実施例に詳述される。
本発明の吸収体用拡散シートを構成する不織布は、熱接着性繊維からなることが好ましい。熱接着性繊維としては、熱接着性を有する複合繊維が挙げられる。熱接着性繊維の熱接着性成分は、その繊維からなるウェブに熱風を通すことによって熱溶融し、接着点を形成する熱可塑性樹脂成分であればよい。本発明において、繊維同士の熱接着点は、融点の低い熱可塑性樹脂成分が熱風処理で溶融することにより形成されることが好ましい。熱接着性繊維を構成する樹脂成分としては、ポリオレフィン系(例えば、ポリプロピレン、プロピレン共重合体[プロピレンを主成分とし、これと他のα−オレフィンとの共重合体;例えばエチレン−プロピレン二元共重合体、プロピレン−ブテン−1二元共重合体、プロピレン−ヘキセン−1二元共重合体など]、ポリエチレン等)、ポリエステル系(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミド系(例えば、ナイロン6等)が例示できる。複合繊維における低融点成分と高融点成分の具体的な組み合わせとしては、ポリエチレン(低融点成分)とポリプロピレン(高融点成分)、ポリエチレン(低融点成分)とポリエチレンテレフタレート(高融点成分)などが例示できる。本発明の吸収体用拡散シートを構成する不織布としては、単一成分または複合成分からなる不織布を用いることができる。特に限定されないが、不織布の機械的強度および不織布表面への凹凸加工を施す点から、低融点成分と高融点成分の構成による複合繊維が好ましい。
複合繊維の形状は、同心鞘芯型、偏心鞘芯型、並列型、放射状型などを例示できる。複合繊維の繊度は、特に限定されないが、本発明の効果である液拡散性と、液通過性および風合いを考慮して、好ましくは0.5〜20dtexであり、さらに好ましくは1〜10dtexの範囲である。
本発明の吸収体用拡散シートである不織布を構成する熱接着性繊維には、本発明の効果を高めるために親水性、耐久親水性、撥水性等の性状を付与することも好ましい。熱接着性繊維に親水性、耐久親水性、撥水性等の性状を付与する方法としては、界面活性剤、脂肪酸類、脂肪酸金属塩類、脂肪酸エステル類、脂肪酸アルコール類、脂肪酸アミン類、脂肪酸アミド類、動植物油脂類、シリコーン類等から選ばれる少なくとも1種類を含んだ繊維処理剤を、繊維を製造する際の紡糸工程や延伸工程で繊維表面に噴霧等により塗布して付着させるのが一般的である。
本発明の吸収体用拡散シートを構成する不織布は、上記熱接着性繊維のウェブを積層させたものでもよい。例えば、異なる繊度からなるウェブを積層させて不織布としたものや、異なる界面活性剤が繊維表面に付着されてなるウェブを積層させて不織布としたものでもよい。
本発明の吸収体用拡散シートは、スルーエア不織布であることが好ましい。スルーエア不織布とは、熱風接着プロセスで得られた不織布をいう。熱風接着プロセスとは、オーブン中にコンベアベルトまたはロータリードラムを備えて、ウェブを通過させた後、一方に吸引することで、接着効果を高め、厚み方向に均一な不織布を得るための方法である。一般に、熱風接着プロセスは、1)嵩高性を有する不織布の生産、2)比較的、簡単な均一な温度のコントロール、3)収縮のコントロール、ができるなどの長所を持つ。この長所を利用して、熱接着性繊維のウェブを熱風処理し、繊維の交絡点を熱融着させてスルーエア不織布を得ることができる。本発明の吸収体用拡散シートは、スルーエア不織布が得られた後に凹形状が付与されることが好ましい。凹形状の付与は、スルーエア不織布の製造工程とは別の工程で行ってもよく、またスルーエア不織布の製造工程と一貫して行ってもよい。
本発明の吸収体用拡散シートを構成する不織布は、効果を阻害しない範囲で、木綿、麻、パルプなどの木質繊維、コットンなどの天然繊維、レーヨンやアセテートなどの化学繊維を混合されていてもよい。また、本発明の吸収体用拡散シートを構成する不織布は、他の不織布、フィルム、パルプシート、編み物、織物を積層させた、複合化不織布を使用することができる。複合化不織布は、他の不織布、フィルム、パルプシート、編み物、織物を単独で積層させたもののほか、これらを複数組み合わせて積層させたものでもよい。
吸収体用拡散シートの液拡散面積とは、吸収体用拡散シートの上に一定条件で液体を供給した際に、液体が拡散する面積を示す値である。具体的には、EDANA(The European disposables and Nonwovens Association)に準拠するストライクスルー法の通液時間測定後の拡散シートに残った拡散面積を、画像解析装置を用いて測定することで決定される。本発明の吸収体用拡散シートは、液拡散性に優れ、液拡散面積が20〜50cmであることが好ましく、25〜40cmであることがより好ましい。液拡散面積が20cm以上であれば、部分的な体液の吸収が生じず、特に液量が多い場合であっても、液の引き込み性が著しく低下することがなく、着用者に濡れ感などの不快を感じさせてしまうことがないため好ましい。また、50cm以下であれば、体液が拡散しすぎることがなく、吸収性物品から体液の漏れが発生しにくく、また広範囲で吸収することで、液戻りがないことから好ましい。本発明の吸収体用拡散シートは、液拡散面積が前記の範囲であることによって、吸収体を広範囲に使用できることから、吸収体を効率よく使用できる効果が得られる。液拡散面積の詳細は、後述の実施例に記載される。
また、本発明の吸収体用拡散シートは、体液を繰り返し拡散させた場合でも、通液性が保たれるという効果を有する。本発明の吸収体用拡散シートは、EDANA ERT §153.0−02(ストライクスルー法)の液体の通液時間の測定に準拠して通液時間を測定する時、1回目の通液時間ST1が0.5〜2.0secであり、1回目の通液時間ST1と3回目の通液時間ST3の比率ST1/ST3が0.4以上であるという特徴を有する。通液時間の測定の詳細は、後述の実施例に記載される。
また、本発明は、前述の吸収体用拡散シートを含む吸収性物品に関する。吸収性物品として具体的には、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等のほか、おしり拭き、ワイピングクロス等に好適に使用できる。
下記の実施例は、例示を目的としたものに過ぎない。本発明の範囲は、本実施例に限定されない。
実施例および比較例中に示された物性値の測定法を以下に示す。
(1)拡散シートの厚み(mm):レーザー厚み計を用いて試料の凸部と凹部のそれぞれ厚みを測定する。試料の寸法は、縦10cm、横10cmであり、測定は試料中で凸部の厚み10点、凹部の厚み10点を測定し、凸部の厚みaの平均、凹部の厚みbの平均を求める。
(2)拡散シートの凹凸面積率(%):KEYENCE社製デジタルマイクロスコープ(VHX−6000)を用いて、凸部と凹部のそれぞれの長さ、幅を測定して、面積1cmに占める凸部の面積率c(%)、凹部の面積率d(%)をそれぞれ算出する。
(3)吸収体用拡散シートの目付e(g/m):試料寸法が、縦10cm、横10cmの重量を測定し、試料の重量を面積で除した試料1m当たりの重量eを求める。
(4)吸収体用拡散シートの平均密度(g/cm)=e(g/m)/{1000×{(凸部の厚み(mm)×c(%)/100)+(凹部の厚み(mm)×d(%)/100)}}
(5)通液性(sec):EDANA ERT §153.0−02(ストライクスルー法)の液体の通液時間の測定に準拠して、液体が吸収体用拡散シートを通過する時間を測定することで、通液性を評価した。具体的な方法としては、アクリル板の上に吸水紙(日本製紙クレシア(株)製キムタオル(商品名)を4枚重ねの4つ折り2組の計32枚)を載せ、その上に縦10cm、横10cmの資料を載せる。更にその上に通液プレートを載せて、ホルダーをセットし、生理食塩水5mLの通液時間(ST1)を測定した。なお、生理食塩水は9gのNaClをイオン交換水に完全に溶解させ、1000gとした水である。同一試料による2回目の通液時間(ST2)の測定は、1回目の測定後、1分間放置後、試料を吸水紙16枚ずつで上下から挟んだまま35g/cmの荷重を載せ、1分間放置後、2回目の通液時間の測定を行った。さらに、同様な方法で3回目の通液時間(ST3)の測定を行った。通液時間が短い程、通液性および拡散性に優れる。
(6)液拡散性(液拡散面積)(cm):上記(5)の通液性測定で3回目の通液時間測定後の試料を用いて、画像解析(Adobe(登録商標) Acrobat(登録商標)付属ソフト)にて、液の拡散面積を求める。なお、生理食塩水には、液拡散が明瞭になるようにインクを混合しておき、着色しておく。
[実施例1]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で50/50の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付44g/mのウェブとした。130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いて、ウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率20%)の格子状の凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.026g/cm、1回目の通液時間が0.75s、2回目の通液時間が0.77s、3回目の通液時間は1.21s、拡散面積が27.3cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
図1に、液拡散性試験後の実施例1の吸収体用拡散シートの写真を示す。
[実施例2]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維をカーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率10%)の筋状の凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.021g/cm、1回目の通液時間が0.59s、2回目の通液時間が0.61s、3回目の通液時間は0.88s、拡散面積が24.1cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
図2に、液拡散性試験後の実施例2の吸収体用拡散シートの写真を示す。
[実施例3]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した、熱接着性同心鞘芯型複合繊維をカーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率12%)の点線格子状の凹凸を付与し、連続した点状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。点と点との最短距離は1.0mmであった。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.025g/cm、1回目の通液時間が0.84s、2回目の通液時間が0.95s、3回目の通液時間は1.41s、拡散面積が27.6cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
図3に、液拡散性試験後の実施例3の吸収体用拡散シートの写真を示す。
[実施例4]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維をカーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率20%)の実施例1の格子形状を千鳥状に位相した凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.026g/cm、1回目の通液時間が0.61s、2回目の通液時間が0.88s、3回目の通液時間は1.31s、拡散面積が28.6cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
[実施例5]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維をカーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率20%)の菱形形状の凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.032g/cm、1回目の通液時間が0.84s、2回目の通液時間が0.89s、3回目の通液時間は1.42s、拡散面積が28.6cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
[実施例6]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で50/50の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付75g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率20%)の格子状の凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.040g/cm、1回目の通液時間が0.81s、2回目の通液時間が1.05s、3回目の通液時間は1.71s、拡散面積が20.8cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
[実施例7]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で50/50の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付25g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率35%)の格子状の凹凸を付与し、連続した線状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.020g/cm、1回目の通液時間が0.92s、2回目の通液時間が1.63s、3回目の通液時間は2.28s、拡散面積が20.4cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
[実施例8]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率8%)の十字形状の凹凸を付与し、連続した点状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。点と点との最短距離は2.4mmであった。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.021g/cm、1回目の通液時間が0.77s、2回目の通液時間が0.84s、3回目の通液時間は1.02s、拡散面積が21.0cmとなり、通液性、拡散性に優れるものであった。
[比較例1]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。
この不織布の測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.018g/cm、1回目の通液時間が0.14s、2回目の通液時間が2.02s、3回目の通液時間は2.74s、拡散面積が9.9cmとなり、拡散性が低く、繰り返し通液性が低下した。
図4に、液拡散性試験後の比較例1の吸収体用拡散シートの写真を示す。
[比較例2]
鞘側に低融点成分としてポリエチレン(融点130℃、メルトマスフローレート16g/10min)、芯側に高融点成分としてポリエステル(融点250℃、固有粘度0.63)を、鞘/芯の重量比で40/60の割合で配した、繊度2.2dtex、カット長45mm、親水性油剤が繊維重量に対して0.35重量%付着した熱接着性同心鞘芯型複合繊維を、カーディング法にて目付44g/mのウェブとし、130℃の熱循環式サクションバンドドライヤーを用いてウェブに熱風を通過させることによりスルーエア不織布を得た。さらに、該不織布のネット面側に、ロール温度130℃、圧力1.96MPaの条件下で、表1に示す形状のエンボス(凹部面積率8%)の十字形状の凹凸を付与し、連続した点状の凹部を有する吸収体用拡散シートを得た。点と点との最短距離は4.6mmであった。
この吸収体用拡散シートの測定結果を表1に示す。得られた吸収体用拡散シートは、平均密度は0.021g/cm、1回目の通液時間が0.78s、2回目の通液時間が0.87s、3回目の通液時間は1.59s、拡散面積が18.0cmとなり、繰り返し通液性は高いものの、拡散性が低いものであった。
図5に、液拡散性試験後の比較例2の吸収体用拡散シートの写真を示す。
本発明の吸収体用拡散シートは、不織布表面に凹凸形状を付与することで、繊維密度と凹凸形状により、液体の流路コントロールが可能となり、使い捨ておむつや生理用ナプキンなど、吸収性物品のセカンドシートとして利用可能である。
1 凹形状
2 液拡散
3 凸状部(凹形状以外の部分)
4 凹凸なし

Claims (7)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された液保持性の吸収体と、前記トップシートと前記吸収体との間に配置された吸収体用拡散シートと、を有する吸収性物品における、吸収体用拡散シートであって、前記吸収体用拡散シートは、その表面に、連続した線状の凹形状、又は、3.0mm以下の間隔で隣接して配置された点状の凹形状が付与されてなる不織布であり、
    前記不織布は平均密度が0.020〜0.050g/cmである、吸収体用拡散シート。
  2. 前記吸収体用拡散シートにおいて、前記凹形状の面積率が、前記吸収体用拡散シートの表面に対して5〜50%である、請求項1に記載の吸収体用拡散シート。
  3. EDANAストライクスルー法で測定した通液時間測定後の液拡散面積が20〜50cmである、請求項1又は2に記載の吸収体用拡散シート。
  4. 前記吸収体用拡散シートは、EDANAストライクスルー法で測定した通液時間について、1回目の通液時間ST1が0.5〜2.0secであり、1回目の通液時間ST1と3回目の通液時間ST3の比率ST1/ST3が0.4以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シート。
  5. 前記吸収体用拡散シートが熱接着性繊維からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シート。
  6. 前記吸収体用拡散シートがスルーエア不織布である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の拡散シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収体用拡散シートを含む、吸収性物品。
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