JP2020143873A - 熱交換器の製造方法及び熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単に熱交換効率を向上させることができる熱交換器の製造方法及び熱交換器を提供すること。【解決手段】熱交換器100は、互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブ11と、複数のチューブ11の間に、波状に折り曲げられて設けられた放熱フィン12と、を有する。放熱フィン12は、チューブ11と平行な方向に亘ってレーザー加工によって切断される。また、放熱フィン12の切断は、切断幅が放熱フィン12の板厚よりも小さくなるように行われる。【選択図】図2
Description
本発明は、ラジエーターやインタークーラーなどの熱交換器の製造方法及び熱交換器に関する。
従来、車両に搭載されるラジエーターやインタークーラーなどの熱交換器においては、一般に、冷却液や気体が循環する複数のチューブの間に、放熱用のフィンが設けられていることで、放熱効率が高められている(例えば特許文献1参照)。
具体的には、この種の熱交換器においては、一方方向に延びるチューブが複数本並設され、このチューブの内部に流体(エンジン冷却水や吸気)を流通させるとともに、チューブ及びフィンへ走行風を導くことで、熱交換が行われる。
この種の熱交換器では、フィンに細かいウェーブ加工を施すことで、熱交換器の表面積を大きくし、熱交換効率を向上させる技術が知られている。
ところが、フィンに細かいウェーブ加工を施すためには、精密な加工が必要になることに加えて、ウェーブ加工の仕方によってはフィンの間を通過する走行風を弱めてしまい、却って熱交換効率を低下させてしまうおそれがある。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、簡単に熱交換効率を向上させることができる熱交換器の製造方法及び熱交換器を提供する。
本発明の熱交換器の製造方法の一つの態様は、
互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブの間に、波状に折り曲げられた放熱フィンを取り付ける工程と、
前記放熱フィンを、前記チューブと平行な方向にレーザーによって切断する工程と、
を含む。
互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブの間に、波状に折り曲げられた放熱フィンを取り付ける工程と、
前記放熱フィンを、前記チューブと平行な方向にレーザーによって切断する工程と、
を含む。
本発明の熱交換器は、
互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブと、
前記複数のチューブの間に、波状に折り曲げられて設けられた放熱フィンと、
を有し、
前記放熱フィンは、前記チューブと平行な方向に亘って切断されており、
前記放熱フィンの切断幅は、前記放熱フィンの板厚よりも小さい。
互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブと、
前記複数のチューブの間に、波状に折り曲げられて設けられた放熱フィンと、
を有し、
前記放熱フィンは、前記チューブと平行な方向に亘って切断されており、
前記放熱フィンの切断幅は、前記放熱フィンの板厚よりも小さい。
本発明によれば、簡単に熱交換効率を向上させることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1−図5は、本実施の形態の熱交換器の製造方法の説明に供する図である。
本実施の形態の製造方法では、先ず、図1に示したような熱交換器10を用意する。熱交換器10は、車両に搭載されるラジエーターである。図1は、熱交換器10が車両に取り付けられときの車両の前方方向から見た図である。よって、車両が走行したときの走行風は、図1の紙面の表面側から熱交換器10を通って紙面の裏面側へと流れる。
熱交換器10は、大気と、内燃機関(または、電子部品でもよい)から吸熱した冷却液(熱媒体の一例)との間で熱交換を行うことにより、冷却液を冷却する。
熱交換器10は、複数のチューブ11と、複数の放熱フィン12と、タンク13、14とを有する。
チューブ11は、冷却液が流れる扁平状の管であり、並列に配置されている。
放熱フィン12は、チューブ11の間に設けられている。各放熱フィン12は、チューブ11間を往復するように折り曲げられた波状の形状を有する。放熱フィン12は、波状に折り曲げ加工された後に、チューブ11間にろう付けにより取り付けられる。
タンク13は、複数のチューブ11の上端に連結しており、タンク14は、複数のチューブ11の下端に連結している。
タンク13には、例えば内燃機関から吸熱した冷却液が流入される。この冷却水は、複数のチューブ11を通ってタンク14に到達し、さらにタンク14を通って例えば内燃機関へと再び送り出される。なお、本発明においては、タンク13、14の配置や、チューブ11へと冷却水を流入させ及び流出させるための構成は、図1に限定されない。例えば、チューブ11の一端側にのみタンクを設けてもよい。
次に、本実施の形態の製造方法では、図2に示したように、本実施の形態の熱交換器100は、放熱フィン12を、チューブ11と平行な方向にレーザーによって切断する。これにより、放熱フィン12の表面積を増やすことができ、放熱効率を上げることができる。切断する箇所は、隣り合うチューブ11の中間位置であることが好ましい。
このように切断によって放熱フィン12の放熱効率を上げることができることを考慮して、特に放熱効率を向上させたい部分、例えば熱交換器100の上下方向における中間よりも上方の領域の放熱フィン12のみを切断するようにしてもよい。このようにすることで、切断よる強度の低下を抑制しつつ、特に放熱効率を向上させたい部分の放熱効率を選択的に向上させることができる。つまり、切断は、放熱フィン12の全てに対して行ってもよく、一部のみに対して行ってもよい。
図3は、図2における切断部分を拡大した図である。
レーザーによる放熱フィン12の切断幅wは、放熱フィン12の板厚dよりも小さくされている。つまり、切断によって放熱効率を向上させるためには、切断によって消失する表面積よりも切断によって生じる表面積が大きくなる必要がある。ここで、放熱フィンの奥行き方向の長さをhとすると、切断幅wの切断によって消失する放熱フィン12の1つ当たりの表面積は、略w×h×2である。一方、切断幅wの切断によって生じる放熱フィン1の1つ当たりの表面積は、d×h×2である。よって、切断幅wが板厚dよりも小さければ、切断によって放熱フィン12の表面積を増加させることができる。
本実施の形態の場合、互いに対向するチューブ11のうちの一方のチューブ11に設けられた放熱フィン12と、他方のチューブ11に設けられた放熱フィン12との最近接部の距離が、放熱フィン12の板厚よりも小さい。
実際上、レーザー加工では、0.01〜0.025mmの切断幅での切断が可能である。一方、放熱フィンの厚みは、一般に0.1mm程度である。よって、レーザーによる切断を行うことにより、(切断幅w<放熱フィンの板厚d)を満たす切断を実現できる。
ただし、切断幅wを小さくし過ぎると、レーザーによる切断後に放熱フィン14が再び溶着する可能性があるので、切断幅wは所定の閾値bより大きいことが好ましい。つまり、(閾値b<切断幅w<放熱フィンの板厚d)とすることが好ましい。
このように、本実施の形態の製造方法によれば、レーザーによって放熱フィンを切断するといった簡単な工程を加えるだけで、熱交換器の熱交換率を簡単に向上させることができる。
また、図4に示したように、放熱フィン12の切断面を互いに対向する位置からずらすことが好ましい。つまり、このようにすることで、切断面に走行風などの風が当たりやすくなるので、放熱効率が増加する。実際上、放熱フィン12を切断すると、放熱フィン12に対して外部から力を与えなくても放熱フィン12自身の応力によって切断面が対向する位置から若干ずれる。本実施の形態では、さらに、切断された放熱フィンの両先端を互いに逆方向に向けるように外部から力を加えることで、切断面を互いに対向する位置からさらにずらすようにしている。
さらに、図5に示したように、放熱フィンの切断した部分にダマ(球状のかたまり)12aが生じるようにすることが好ましい。このようにすることで、放熱フィンの表面積がより増加するので、放熱効率をより上げることができる。ダマ12aは、レーザーの出力などのパラメーターを調整することで形成することができる。例えば、切断時のレーザーの出力を小さくすることでダマを形成できる。
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
本発明は、ラジエーターやインタークーラーなどの熱交換器に適用し得る。
10、100 熱交換器
11 チューブ
12 放熱フィン
12a ダマ
13、14 タンク
11 チューブ
12 放熱フィン
12a ダマ
13、14 タンク
Claims (8)
- 互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブの間に、波状に折り曲げられた放熱フィンを取り付ける工程と、
前記放熱フィンを、前記チューブと平行な方向にレーザーによって切断する工程と、
を含む熱交換器の製造方法。 - 前記レーザーよる前記放熱フィンの切断幅は、前記放熱フィンの板厚よりも小さい、
請求項1に記載の熱交換器の製造方法。 - 前記放熱フィンの切断箇所にダマが形成されるように、前記レーザーによって前記放熱フィンを切断する、
請求項1又は2に記載の熱交換器の製造方法。 - 前記放熱フィンの切断面を互いに対向する位置からずらす工程を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器の製造方法。 - 前記レーザーよる前記放熱フィンの切断を、前記放熱フィンの一部の領域にのみ施す、
請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器の製造方法。 - 前記一部の領域は、
前記放熱フィンの上下方向における中間よりも上方の領域である、
請求項5に記載の熱交換器の製造方法。 - 互いに並設され内部を熱媒体が通る複数のチューブと、
前記複数のチューブの間に、波状に折り曲げられて設けられた放熱フィンと、
を有し、
前記放熱フィンは、前記チューブと平行な方向に亘って切断されており、
前記放熱フィンの切断幅は、前記放熱フィンの板厚よりも小さい、
熱交換器。 - 互いに対向する前記チューブのうちの一方のチューブに設けられた放熱フィンと、他方のチューブに設けられた放熱フィンとの最近接部の距離が、前記放熱フィンの板厚よりも小さい、
請求項7に記載の熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019042447A JP2020143873A (ja) | 2019-03-08 | 2019-03-08 | 熱交換器の製造方法及び熱交換器 |
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Publications (1)
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JP2020143873A true JP2020143873A (ja) | 2020-09-10 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2019042447A Pending JP2020143873A (ja) | 2019-03-08 | 2019-03-08 | 熱交換器の製造方法及び熱交換器 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113338483A (zh) * | 2021-08-05 | 2021-09-03 | 佛山市广烜机电设备有限公司 | 一种具备通风保温功能的生产车间 |
-
2019
- 2019-03-08 JP JP2019042447A patent/JP2020143873A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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