JP2020143871A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
Description
また、下記特許文献2の要約書には、「圧縮機2および室外ファン7の回転数をそれぞれ制御する圧縮機用インバータ12と室外ファン用インバータ14の少なくとも一方と、励磁コイル3aに所定の通電時間だけ所定方向の切換用直流電流が通電されることにより反転して運転モードを切り換える四方弁3と、を備えた冷暖房自在の空気調和機。外気温を検出する外気温センサ20と、四方弁の励磁コイル3aに、室外ファン用インバータ14のスイッチング素子TR1〜Tr6を用いて四方弁切換用の直流電流を供給すると共に、この励磁コイルに通電する時間を外気温センサにより検出された外気温に応じて変更する四方弁駆動装置21、を具備している。」と記載されている。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、安価な構成で四方弁を駆動できる空気調和機を提供することを目的とする。
後述する各実施形態の前提として、各実施形態に適用される自己保持型四方弁について説明する。空気調和機の冷凍サイクルにおいて、冷媒の流れる方向は冷房・除湿・デフロストサイクルと暖房サイクルの大きく2系統に分けられる。これを実現している部品として、例えば特許文献1に示されているような四方弁と呼ばれる電磁弁が一般的に用いられている。
・4本の配管に接続されるシリンダと、
・シリンダの内部に設けられ配管間の結合関係を切り替える弁体と、
・弁体を差圧によって移動させるパイロット弁と、
・パイロット弁内部の差圧を生成するプランジャと称される鉄心と、
・プランジャを励磁する励磁コイルと、
・プランジャの励磁方向に応じてプランジャを吸着する方向または離脱する方向に付勢する永久磁石と、
・プランジャを永久磁石から離脱する方向に付勢する付勢部材(例えばコイルスプリング)と、
・パイロット弁にて発生した差圧をシリンダに伝達する3本のキャピラリーチューブと、を備えている。
〈第1実施形態の構成〉
(空気調和機の全体構成)
図1は、本発明の第1実施形態による空気調和機900の冷媒サイクル系統図である。
図1に示すように、本実施形態の空気調和機900は、室外機960と、室内機970と、を備えるとともに、両者を接続するガス配管982と、液配管984と、を備えている。
冷房運転において、四方弁8は、実線で示すように、圧縮機961の吐出側と室外熱交換器963とを連通させ、圧縮機961の吸入側とガス配管982とを連通させる。圧縮機961から吐出される冷媒は、高温高圧のガス状であり、四方弁8を通過して、室外熱交換器963に流れる。室外熱交換器963に流入したガス状の冷媒は、室外ファン965によって供給される室外の空気と熱交換して凝縮され、液状の冷媒となる。この液状の冷媒は、全開状態の室外膨張弁964および液配管984を通過して、室内機970に流入する。
図2は、電源部20の構成を示すブロック図である。図示のように、電源部20は、ノイズフィルタ30と、リアクトル32と、倍電圧整流回路40(整流回路)と、電荷蓄積部50と、電圧センサ60と、プリドライバ62と、スイッチング部70と、電流検出部80と、インバータ82(圧縮機用インバータ)と、インバータ84(ファン用インバータ)と、を備えている。
図3は、プリドライバ62の回路図である。図示のように、プリドライバ62は、フォトカプラ102(駆動部)と、抵抗器104,112,116,118,120,124,126,134,136と、ダイオード106,110と、コンデンサ108,122,132と、電解コンデンサ114(第3のコンデンサ)と、トランジスタ128と、を備えている。また、フォトカプラ102は、LED102aと、フォトトランジスタ102bとを備えている。
(四方弁8を吸着方向に駆動にする場合)
図3において、四方弁8を吸着方向に駆動する場合、制御部24は、ドライブ信号S10をロウレベルに維持しつつ、PWM変調波であるドライブ信号S12を出力する。ドライブ信号S12は、増幅回路130によって増幅され、ドライブ信号S12に同期してスイッチング素子74がオン/オフ制御される。これにより、四方弁8の励磁コイル10には吸着方向Daに沿って電流が流れ、四方弁8のプランジャ94(図1参照)と永久磁石92とが吸着する。
図3において、四方弁8を離脱方向Drに駆動する場合、まず、制御部24は、所定時間に渡ってドライブ信号S12をハイレベルに維持する。すなわち、四方弁8を離脱方向Drに駆動する前に、スイッチング素子74を介して、方形波状のパルス電流を吸着方向Daに流す。これは、電解コンデンサ114を充電するためである。吸着方向Daに電流を流す時間は、実際に四方弁8が吸着状態になる程度の時間であってもよく、吸着状態に至らない程度の時間であってもよい。
上述したように、図2において倍電圧整流回路40および電荷蓄積部50は、スイッチング部70のみならず、インバータ82,84にも直流電力を供給する。従って、インバータ82,84の負荷が大きくなると、電荷蓄積部50が出力する直流電圧Vcが低下し、その旨が電圧センサ60によって検出される。本実施形態において、制御部24は、直流電圧Vcが低くなるほどドライブ信号S10,S12のデューティ比を共に高くする。これにより、励磁コイル10に流れる電流の変化を大きくし、四方弁8を安定的に駆動することができる。
(第1比較例)
次に、本実施形態の効果を説明する前に、各種比較例の構成を説明する。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図5は、第1比較例における電源部300の構成を示すブロック図である。第1比較例においては、電源部20(図2参照)に代えて電源部300が適用されているが、その他の構成は第1実施形態のものと同様である。
図6は、第2比較例における電源部320の構成を示すブロック図である。第2比較例は、電源部20(図2参照)に代えて電源部320が適用されているが、その他の構成は第1実施形態のものと同様である。
電源部320においては、第1実施形態の電源部20に設けられていたスイッチング部70およびプリドライバ62は設けられていない。一方、電源部320は、ダイオードブリッジ回路308と、抵抗器310と、リレードライバ322と、プリドライバ324と、パワーリレー326と、スイッチング素子330,332と、これらに各々逆並列接続された還流ダイオード331,333と、を備えている。
以上のように本実施形態の空気調和機(900)は、四方弁(8)の励磁コイル(10)の一端(58)を介して第1および第2のコンデンサ(52,54)を有する電荷蓄積部(50)と、交流電圧を整流し電荷蓄積部(50)を充電する整流回路(40)と、励磁コイル(10)の他端(78)を介して直列接続された第1および第2のスイッチング素子(72,74)を有し、電荷蓄積部(50)に対して並列に接続されたスイッチング部(70)と、励磁コイル(10)を第1の方向(Dr)に通電する場合は第1のPWM信号(S10)によって第1のスイッチング素子(72)を駆動し、励磁コイル(10)を第2の方向(Da)に通電する場合は第2のPWM信号(S12)によって第2のスイッチング素子(74)を駆動する制御部(24)と、を備える。
これにより、圧縮機(961)と、室外ファン(965)と、四方弁(8)とを同時に駆動することができる。
これにより、電荷蓄積部(50)の出力電圧(Vc)が変動した場合であっても、四方弁(8)を安定して駆動し続けることができる。
これにより、プランジャ(94)を離脱方向に駆動する場合に、励磁コイル(10)に流れる電流を抑制することができ、プランジャ(94)の周辺に生じる残留磁場を抑制できる。
これにより、駆動部(102)を駆動する電源を、第3のコンデンサ(114)によって安価に構成することができる。さらに、デューティ比が第2のPWM信号(S12)よりも低い第1のPWM信号(S10)によって第1のスイッチング素子(72)を駆動するため、第3のコンデンサ(114)の負担を小さくすることができる。
これにより、励磁コイル(10)が有するリアクタンスによって、励磁コイル(10)に流れる電流を抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態による空気調和機の構成を説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図7は、第2実施形態における電源部220の構成を示すブロック図である。第2実施形態は、第1実施形態の電源部20(図2参照)に代えて電源部220が適用されているが、その他の構成は第1実施形態のものと同様である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10 励磁コイル
24 制御部
40 倍電圧整流回路(整流回路)
50 電荷蓄積部
52 電解コンデンサ(第1のコンデンサ)
54 電解コンデンサ(第2のコンデンサ)
58 接続点(一端)
60 電圧センサ(電圧測定部)
70 スイッチング部
72 スイッチング素子(第1のスイッチング素子)
74 スイッチング素子(第2のスイッチング素子)
78 接続点(他端)
82 インバータ(圧縮機用インバータ)
84 インバータ(ファン用インバータ)
92 永久磁石
94 プランジャ
96 付勢部材
102 フォトカプラ(駆動部)
114 電解コンデンサ(第3のコンデンサ)
900 空気調和機
961 圧縮機
965 室外ファン
Dr 離脱方向(第1の方向)
Da 吸着方向(第2の方向)
S10 ドライブ信号(第1のPWM信号)
S12 ドライブ信号(第2のPWM信号)
Vc 直流電圧(出力電圧)
Claims (7)
- 四方弁の励磁コイルの一端を介して第1および第2のコンデンサを有する電荷蓄積部と、
交流電圧を整流し前記電荷蓄積部を充電する整流回路と、
前記励磁コイルの他端を介して直列接続された第1および第2のスイッチング素子を有し、前記電荷蓄積部に対して並列に接続されたスイッチング部と、
前記励磁コイルを第1の方向に通電する場合は第1のPWM信号によって前記第1のスイッチング素子を駆動し、前記励磁コイルを第2の方向に通電する場合は第2のPWM信号によって前記第2のスイッチング素子を駆動する制御部と、を備える
ことを特徴とする空気調和機。 - 前記電荷蓄積部に接続され圧縮機を駆動する圧縮機用インバータと、
前記電荷蓄積部に接続され室外ファンを駆動するファン用インバータと、をさらに備え、
前記スイッチング部と、前記圧縮機用インバータと、前記ファン用インバータとは、同時に動作可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 前記電荷蓄積部の出力電圧を測定する電圧測定部をさらに有し、
前記制御部は、前記出力電圧が低くなるほど、前記第1および第2のPWM信号のデューティ比を高くする機能を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。 - 前記四方弁は、永久磁石と、前記永久磁石に吸着されるプランジャと、前記プランジャを前記永久磁石から離脱させる方向に付勢する付勢部材と、を有し、
前記制御部は、前記プランジャを前記永久磁石から離脱させる方向であって前記第1の方向に対応する離脱方向に駆動する場合に前記第1のPWM信号によって前記第1のスイッチング素子を駆動し、前記プランジャを前記永久磁石に吸着させる方向であって前記第2の方向に対応する吸着方向に駆動する場合に前記第2のPWM信号によって前記第2のスイッチング素子を駆動するものであり、
前記制御部は、前記第2のPWM信号のデューティ比を前記第1のPWM信号のデューティ比よりも高くする
ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。 - 前記第2のスイッチング素子がオン状態になると充電される第3のコンデンサと、
前記第2のスイッチング素子がオフ状態になると前記第3のコンデンサを電源として動作し、前記第1のPWM信号に基づいて前記第1のスイッチング素子を駆動する駆動部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記プランジャを前記永久磁石から離脱させる方向である離脱方向に駆動する場合は、前記第2のスイッチング素子をオン状態にすることによって前記第3のコンデンサを充電し、前記第3のコンデンサを充電した後に前記駆動部に前記第1のPWM信号を供給する
ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。 - 前記制御部は、前記励磁コイルに印加される電圧波形が、全波整流波を階段状に近似した波形になるように、前記第1のPWM信号および前記第2のPWM信号を出力する
ことを特徴とする請求項5に記載の空気調和機。 - 動作状態になると、停止状態の時よりも前記出力電圧を昇圧するアクティブコンバータをさらに備え、
前記制御部は、前記アクティブコンバータが動作状態になると、停止状態の時よりも前記第1および第2のPWM信号のデューティ比を低くする機能を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
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