JP2006325306A - コンバータ回路およびそれを用いたモータ駆動制御装置、圧縮機、空気調和機 - Google Patents

コンバータ回路およびそれを用いたモータ駆動制御装置、圧縮機、空気調和機 Download PDF

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忍 懸
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Abstract

【課題】大容量のコンデンサやリアクタを用いることなく、入力電圧の倍電圧を発生させる、小型のコンバータ回路およびこれを用いたモータ駆動制御装置を提供すること。
【解決手段】交流電源1に接続されたダイオードブリッジ回路20の負出力にカソードを接続したダイオード44と、ダイオードブリッジ回路20の正出力とダイオード44のアノードに接続されたコンデンサ31,32と、交流電源1とダイオードブリッジ回路20を接続した点にアノードを接続したダイオード41,43と、ダイオード41,43のカソードの接続点とコンデンサ31,32の接続点に接続した第1のスイッチ回路45と、ダイオード44のカソードとコンデンサ31,32の接続点に接続した第2のスイッチ回路46を備え、コンデンサ31,32に交流電源1の周期よりも短い周期で、電圧が印加されるように、第1および第2のスイッチ回路45、46を動作させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力電圧を昇圧することができるコンバータ回路に関するものである。
従来、入力電圧を昇圧する回路には、全波倍電圧回路が使用されていた。図12は、従来の全波倍電圧回路の一例を示す回路図である。この全波倍電圧回路10は、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路4と、交流電源1とダイオードブリッジ回路4との間に直列に接続された力率改善用リアクタ3と、ダイオードブリッジ回路4に並列に接続された、直列接続の2つの電解コンデンサ5および6と、電解コンデンサ5および6に並列に接続された電解コンデンサ9を有し、図12に示すように接続されている。
上記構成の全波倍電圧回路10では、交流電源1の出力電圧がダイオードブリッジ回路4を構成するダイオード4aおよび4bにより全波整流され、ダイオードブリッジ回路4の全波整流出力により電解コンデンサ5および6が、交流電源1の出力電圧の周期で交互に充電される。この充電により直列接続の電解コンデンサ5および6の両端に発生した交流電源1の倍電圧は、電解コンデンサ9により平滑され、全波倍電圧回路10の出力端子1cおよび1d間には、平滑された倍電圧が発生する。
また、入力電源の力率を向上させ、入力電圧を任意の電圧まで昇圧する方法として、ダイオードブリッジ回路に昇圧回路を具備した回路方式も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
図13は、特許文献1に示される電圧変換回路図である。図13に示す電圧変換回路11は、入力端子2aおよび2bに入力された交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧を昇圧する昇圧回路13と、昇圧回路13の出力電圧により充電される電解コンデンサ17を備えている。
ダイオードブリッジ回路20は、直列接続のダイオード21およびダイオード22と、直列接続のダイオード23およびダイオード24から構成されている。ダイオード21およびダイオード22の接続点20aは電圧変換回路11の入力端子2aに、ダイオード23およびダイオード24の接続点20bは電圧変換回路11の入力端子2bに接続されている。またダイオード21およびダイオードのカソード側が接続され、その接続点はダイオードブリッジ回路20の出力端となっており、ダイオード22およびダイオード24のアノード側が接続され、その接続点はダイオードブリッジ回路20のもう一方の出力端となっている。
昇圧回路13は、ダイオード21およびダイオード23のカソード側の接続点に接続されたリアクタ14と、ダイオード16aと、スイッチング素子15を有しており、図13に示すように接続されている。スイッチング素子15はIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)であり、スイッチング素子15には逆並列にダイオード16bが接続されている。
電圧変換回路11では、交流電源1から供給される交流電圧が、ダイオードブリッジ回路20により整流され、ダイオードブリッジ回路20の出力が昇圧回路13に入力されると、昇圧回路13では、ダイオードブリッジ回路20の出力がスイッチング素子15のオン/オフ動作により昇圧される。つまり、昇圧回路13では、スイッチング素子15のオ
ンにより、リアクタ14の出力側の電路が短絡してリアクタ14にダイオードブリッジ回路20から直流電流が流入し、エネルギーがリアクタ14に蓄えられる。その後、スイッチング素子15がオフすると、リアクタ14に誘起電圧が発生し、コンデンサ17が誘起電圧とダイオードブリッジ回路20の出力電圧との和電圧により充電され、コンデンサ17の端子間には、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧よりも高い電圧を得ることができる。
特開平6−105563号公報
しかしながら、図12に示すように従来の全波倍電圧回路10では、大容量の電解コンデンサ5および6と力率改善用リアクタ3が必要である。電解コンデンサ5および6には、交流電圧の半周期毎に交互に充電されるので、電解コンデンサ5および6の容量が小さいと、充電が行われない交流電圧の半周期の間に、充電された電解コンデンサの端子電圧が降下してしまい、全波倍電圧回路10の出力電圧は、入力電圧の2倍にならない。
また、図13に示す従来の電圧変換回路11では、リアクタ14の容量と、電解コンデンサ17の容量とが、スイッチング素子15のスイッチング周波数によって決定される。つまりリアクタ14の容量を小さくするためには、入力側に現れる高調波電流が抑えられるようスイッチング周波数をあげる必要がある。また電解コンデンサ17の容量を減少させると、電解コンデンサ17に充電される電圧のリップルが大きくなることから、そのリップルを小さくするためにはスイッチング周波数を高くする必要がある。
しかし、電圧変換回路11の効率や、高周波スイッチング素子にはコストが掛かってしまうことから、実際にはスイッチング周波数を高くするにも限界があり、そのためリアクタ14と電解コンデンサ17の容量は一定以上小さくすることができない。
このように従来の回路を構成する電解コンデンサやリアクタの容量を一定以上減少させることができないため、全波倍電圧回路10や電圧変換回路11の回路自体を小さくすることができず、またこのような回路を用いるモータ駆動制御装置の小型化は困難であるという課題があった。
本発明は、前記課題を解決するもので、大容量のコンデンサやリアクタを用いることなく、入力電圧の倍電圧を発生することができる、小型のコンバータ回路およびこれを用いたモータ駆動制御装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のコンバータ回路は、交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の負出力にカソード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の正出力と前記第1のダイオードのアノード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにアノード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのカソード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第1のダイオードのカソード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2のスイッチ回路を動作させることを特徴としたものである。これによって、コンデンサの容量を大きく低減することができる。
また本発明のコンバータ回路は、交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の正出力にアノード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の負出力と前記第1のダイオードのカソード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにカソード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第1のダイオードのアノード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのアノード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2のスイッチ回路を動作させることを特徴としたものである。これによって、コンデンサの容量を大きく低減することができる。
本発明は、大容量のコンデンサやリアクタを用いることなく、入力電圧の倍電圧を発生することができる、小型のコンバータ回路およびこれを用いたモータ駆動制御装置を提供することができる。
第1の発明は、交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の負出力にカソード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の正出力と前記第1のダイオードのアノード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにアノード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのカソード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第1のダイオードのカソード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備えたコンバータ回路において、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2のスイッチ回路を動作させることで、倍電圧を発生するのに必要な第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量を大きく低減することができる。また前記第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量の削減により、回路の力率改善用として用いられるリアクタの容量を減らすことができる。この結果、コンバータ回路の容積の大部分を占めるコンデンサやリアクタを小さくすることができるので、コンバータ回路自体を小型化することができる。
第2の発明は、交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の正出力にアノード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の負出力と前記第1のダイオードのカソード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにカソード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第1のダイオードのアノード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのアノード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備えたコンバータ回路において、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2の
スイッチ回路を動作させることで、倍電圧を発生するのに必要な第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量を大きく低減することができる。また前記第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量の削減により、回路の力率改善用として用いられるリアクタの容量を減らすことができる。この結果、コンバータ回路の容積の大部分を占めるコンデンサやリアクタを小さくすることができるので、コンバータ回路自体を小型化することができる。
第3の発明は、特に第1および第2の発明のコンバータ回路に関するものであり、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路に、リレー、トランジスタ、FET、IGBT、双方向スイッチ、フォトカプラのスイッチング素子のうち少なくとも一つを用いることで、装置のアプリケーションに適したスイッチング素子を選定することができ、低コストでコンバータ回路を実現することができる。
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明のコンバータ回路に関するものであり、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサに、電解コンデンサ、フィルムコンデンサのうち少なくとも一つを用いることで、装置のアプリケーションに適したスイッチング素子を選定することができ、低コストでコンバータ回路を実現することができる。
第5の発明は、モータ駆動制御装置が、第1〜第4のいずれか1つの発明のコンバータ回路と、コンバータ回路の出力電圧を3相擬似交流電圧に変換し、モータに駆動電圧として出力するインバータ回路とを有するものである。第1のコンデンサと第2のコンデンサの各々に、交流電源の出力電圧が、交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路を動作させることで、倍電圧を発生するのに必要な第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量を大きく低減することができる。また前記第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの容量の削減により、回路の力率改善用として用いられるリアクタの容量を減らすことができる。この結果、コンバータ回路の容積の大部分を占めるコンデンサやリアクタを小さくすることができるので、コンバータ回路自体を小型化することができ、それを有したモータ駆動制御装置自体を小型化することができる。
第6の発明は、特に、第5の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路をオン/オフ動作させるスイッチング周期と、インバータ回路を構成するスイッチング素子をオン/オフさせるスイッチング周期を等しくすることで、モータ駆動制御装置で発生する高調波電流の周波数が統一されることになり、入力側に設けられるノイズフィルタの数も一つに集約され大幅なコストダウン図ることができる。
第7の発明は、特に、第5もしくは6の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、モータの最大出力時において、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させる1周期の間に、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの端子電圧がゼロまで低下しないように、前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサの容量を設定することで、モータ全駆動領域においてコンバータ回路の昇圧動作を保証することができる。
第8の発明は、特に、第5の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、モータの最大出力時において、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの端子電圧がゼロまで低下しないように、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させる周期を設定することで、モータ全駆動領域においてコンバータ回路の昇圧動作を保証することができる。
第9の発明は、特に、第5の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、モータの出力
に応じて、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させるスイッチング周期を変えることで、モータの出力に応じた適切な昇圧動作が可能となり、回路の動作効率を向上させることができる。
第10の発明は、特に、第5の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、交流電源から供給される電力が、予め設定されているモータへの供給基準電力より低い場合は、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路の動作を停止させることで、コンバータ回路での電力損失を低減することができる。つまり、昇圧動作が必要でない低負荷領域では、コンバータ回路の昇圧動作を停止することによって、ダイオードブリッジ回路だけを動作させ、回路の動作効率を向上させることができる。
第11の発明は、特に、第5〜10のいずれか1つの発明のモータ駆動制御装置に関するもので、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を駆動する直流電源として、インバータ回路を駆動する直流電源を用いることで、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を駆動する電源を別に用意する必要がなくなり、大きな回路点数の減少を実現し、回路スペースの縮小とコストダウンを行うことができる。
第12の発明は、特に、第11の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、第2のスイッチ回路を駆動する電源回路は、アノード側がインバータ回路を駆動する直流電源の高電位側に接続された第4のダイオードと、前記第4のダイオードのカソード側と第2のスイッチ回路を構成するスイッチング素子の低電位側の間に直列に接続された第3のコンデンサを備え、第1のスイッチ回路を駆動する電源回路は、アノード側が前記第4のダイオードのカソード側に接続された第5のダイオードと、前記第5のダイオードのカソード側と第1のスイッチ回路を構成するスイッチング素子の低電位側の間に直列に接続された第4のコンデンサを備えることで、インバータを駆動する直流電源の他は、ダイオード、コンデンサという受動素子のみを用いて構成しているので、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路の駆動電源を簡単な回路で構成することができ、これによって大きな回路点数の減少を実現し、回路スペースの縮小とコストダウンを行うことができる。
第13の発明は、特に、第5〜12のいずれか1つの発明のモータ駆動制御装置に関するもので、コンバータ回路の出力端の間に第5のコンデンサを接続したことで、モータ停止時の回生電流によるインバータ素子の破壊を防ぐことができ、モータ駆動制御装置の信頼性を向上させることができる。
第14の発明は、特に、第5〜13のいずれか1つの発明のモータ駆動制御装置に関するもので、ダイオードブリッジ回路と、第1〜第3のダイオードと、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を構成するスイッチング素子とをモジュール化したことで、昇圧を必要としないモータ駆動制御装置と、昇圧を必要とするモータ駆動制御装置で回路基板を共用することができ、設計効率の向上を図ることができる。
第15の発明は、特に、第14の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、インバータ回路を駆動するインバータ駆動部から供給される駆動信号によって、スイッチングモジュールが動作することで、スイッチングモジュールを駆動する駆動制御装置を別途設ける必要がなくなりコストダウンを図ることができる。
第16の発明は、特に、第5〜15のいずれか1つの発明のモータ駆動制御装置に関するもので、ダイオードブリッジ回路のどちらか一方の入力端と、交流電源との間に、リアクタを設けたことで、コンバータ回路でのスイッチング動作により発生するノイズを遮断することができるので、入力電流の力率を向上させ、入力側での高調波電流の発生を軽減することができる。
第17の発明は、特に、第16の発明のモータ駆動制御装置に関するもので、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路とが一時期同時にオンするように、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路のオン/オフ動作させることで、電源電圧の2倍以上の電圧を必要とするモータを駆動することができる。
第18の発明は、特に、第5〜17のいずれか1つの発明のモータ駆動制御装置と、それにより駆動するモータを備えた圧縮機であり、モータ駆動制御装置で用いられるコンデンサの容量を小さくすることができ、モータ駆動制御装置の小型化および低価格化ができるため、圧縮機の小型化および低価格化を実現することができる。
第19の発明は、特に、第18の発明の圧縮機を搭載した空気調和機であり、圧縮機の小型化および低価格化によって、空気調和機の小型化および低価格化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1であるコンバータ回路を示す回路図である。図1に示すように、コンバータ回路100は、交流電源入力端a1およびa2に接続さたれたダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の負出力にカソード側を接続した第1のダイオード44と、ダイオードブリッジ回路20の正出力とダイオード44のアノード側間に直列に接続されたコンデンサ31とコンデンサ32と、交流電源入力端a1およびa2の各々にアノード側を接続したダイオード41とダイオード43と、ダイオード41とダイオード43のカソード側を接続された点とコンデンサ31とコンデンサ32の接続された点10fの間に接続された第1のスイッチ回路45と、ダイオード44のカソード側とコンデンサ31とコンデンサ32の接続された点10fの間に接続された第2のスイッチ回路46とを備え、コンデンサ31とコンデンサ32の各々に、交流電源の出力電圧が、交流電源の周期より短い周期で印加されるよう、第1のスイッチ回路45と第2のスイッチ回路46を動作させている。
なお、上記コンデンサ31および32は、上記出力端b1およびb2間に出力電圧を発生するコンデンサ回路30を構成している。また、この実施の形態1では、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子にはIGBTを用いている。また、コンデンサ31および32は、電解コンデンサまたはフィルムコンデンサを用いる。またダイオードブリッジ回路20は、図13に示す従来の電圧変換回路11のダイオードブリッジ回路20と同様の構成をとるので、同じ符号を付して説明を省略する。次に上記構成のコンバータ回路の動作および効果について説明する。
コンバータ回路100の入力端a1およびa2に交流電源1の出力電圧が入力されると、交流電源1の出力電圧はコンバータ回路100のダイオードブリッジ回路20で整流され、ダイオードブリッジ回路20の出力によりコンデンサ回路30のコンデンサ31および32が、出力端b1側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
つまり、入力端a1の電位が、入力端a2の電位より高い場合、コンバータ回路100では、交流電源1の出力電圧により、入力端a1からダイオード21、コンデンサ回路30、およびダイオード24を経て入力端a2へ至る経路で電流が流れ、一方、入力端a1の電位が、入力端a2の電位より低い場合、コンバータ回路100では、交流電源1の出力電圧により、入力端a2からダイオード23、コンデンサ回路30、およびダイオード
22を経て入力端a1へ至る経路で電流が流れる。これにより、コンデンサ回路30の2つのコンデンサ31および32が充電される。
このとき、スイッチ制御信号(図示せず)Csにより、スイッチ回路40の第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフが、一方がオンのときは他方がオフとなるよう相補的に行われると、コンデンサ回路30のコンデンサ31および32が、交流電源1の出力電圧により交互に充電される。ここで、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフは、交流電源1の周波数(例えば60Hz)に対応する周期(1/60(秒))より短い周期(例えば、1/1000(秒))で行われる。つまり、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子のオンオフにより、コンデンサ31および32の各々には、交流電源1の出力電圧が、交流電源1の周期より短い周期で印加されることとなる。
以下、交流電源の出力電圧の極性が異なる2つの場合について、スイッチ回路40およびコンデンサ回路30内での電流の流れを説明する。まず、コンバータ回路100の一方の入力端a1の電位が、その他方の入力端a2の電位より高い場合について説明する。
第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオンし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフすると、入力端a1からダイオード41、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子、コンデンサ32、ダイオード44、ダイオード24を経て入力端a2へ至る経路で、電流が流れ、コンデンサ32が、交流電源の出力電圧により、接続点10f側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
一方、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンすると、入力端a1から、ダイオード21、コンデンサ31、スイッチング素子46、ダイオード24を経て、入力端a2へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ31が、交流電源1の出力電圧により、出力端b1側電位が、接続点10f側電位より高くなるよう充電される。
これにより、コンバータ回路100の出力端b1およびb2の間には、コンデンサ31の端子電圧とコンデンサ32の端子電圧の和電圧が発生し、この和電圧の最大値は、入力電圧の2倍となる。
次に、コンバータ回路100の一方の入力端a1の電位が、その他方の入力端a2の電位より低い場合について説明する。
第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオンし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフすると、入力端a2から、ダイオード43、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子、コンデンサ32、ダイオード44、ダイオード22を経て、入力端a1へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ32が、交流電源1の出力電圧により、接続点10f側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
一方、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンすると、入力端a2から、ダイオード23、コンデンサ31、スイッチング素子46、ダイオード22を経て、入力端a1へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ31が、交流電源1の出力電圧により、出力端b1側電位が、接続点10f側電位より高くなるよう充電される。
これにより、コンバータ回路100の出力端b1およびb2の間には、コンデンサ31の端子電圧とコンデンサ32の端子電圧の和電圧が発生し、この和電圧の最大値は、入力
電圧の2倍となる。
その結果、交流電源1の出力電圧の極性に拘わらず、コンバータ回路100の出力端b1およびb2からは、入力端a1およびa2に入力された交流電源1の出力電圧より高い、整流された電圧が出力される。
このように本実施の形態1のコンバータ回路100では、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑する直列接続のコンデンサ31および32と、コンデンサ31および32に、交流電源1の出力電圧が交流電源1の周期より短い周期で繰り返し印加されるよう、コンデンサ31および32と交流電源1との接続を切り替えるスイッチ回路40とを備えたので、コンデンサ31および32の時間当たりの充電回数が交流電源1の周波数より多くなり、交流電源1の極性反転毎にコンデンサ31および32を交互に充電する場合に比べて、入力電圧の倍電圧の発生に必要なコンデンサ31および32の容量を小さくすることができる。
また、本実施の形態1では、交流電源1の出力電圧をコンデンサ31および32に交互に印加するので、常に2つのコンデンサのいずれかが充電されることとなる。このため、入力電圧の倍電圧を発生するコンデンサの充電を効率よく行うことができ、倍電圧の発生に必要なコンデンサ容量をより小さく抑えることが可能となる。
さらに、本実施の形態1では、コンデンサ31および32の端子電圧の和電圧を、コンバータ回路100の出力電圧としているので、コンデンサ31および32の耐圧を、コンバータ回路100の最大出力電圧の半分程度と低く抑えることができる。
なお、本実施の形態1では、上記コンデンサ回路30は、コンデンサ31および32から構成したものであるが、コンデンサ回路30はこれに限るものではない。例えば、コンデンサ回路30は、3つ以上のコンデンサから構成したものであってもよい。この場合、スイッチ回路40の接続点10eは、直列に接続されたコンデンサの接続点であれば、いずれの接続点に接続されていてもよい。また、上記コンデンサ回路30は、コンデンサ31および32を、複数のコンデンサを接続してなるコンデンサユニットに置き換えたものでもよい。
また、本実施の形態1では、スイッチ回路40を構成する第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子には、IGBTを用いているが、それに限らず、電流路を遮断する回路部品であればどのようなものでもよく、電気的に電流路を遮断するFET、トランジスタ、双方向スイッチ、フォトカプラ等のスイッチング素子であっても、物理的に電流路を遮断するリレー等でもあってもよい。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2のコンバータ回路の構成図である。なお、実施の形態1と同様のものは同じ番号を付して、その説明を省略する。コンバータ回路1001は、交流電源入力端a1およびa2に接続さたれたダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の正出力にアノード側を接続したダイオード441と、ダイオード441のカソード側とダイオードブリッジ回路20の負出力間に直列に接続されたコンデンサ31とコンデンサ32と、交流電源1の入力端a1およびa2の各々にカソード側を接続したダイオード411とダイオード431と、ダイオード411とダイオード431のアノード側が接続された点とコンデンサ32とコンデンサ32の接続された点10fの間に接続された第2のスイッチ回路46と、ダイオード441のアノード側とコンデンサ31とコンデンサ32の接続された点10fの間に接続された第1のスイッチ回路45とを備え、コンデンサ31とコンデンサ32の各々に、交流電源1の出力電圧が、交流電源1の
周期より短い周期で印加されるよう、第1のスイッチ回路45と第2のスイッチ回路46を動作させている。なお、コンデンサ31および32は、出力端b1およびb2間に出力電圧を発生するコンデンサ回路30を構成している。
また、この実施の形態2では、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子にはIGBTを用いている。また、コンデンサ31および32は、電解コンデンサまたはフィルムコンデンサを用いる。次に動作について説明する。
コンバータ回路1001の入力端a1およびa2に交流電源1の出力電圧が入力されると、交流電源1の出力電圧はコンバータ回路1001のダイオードブリッジ回路20で整流され、ダイオードブリッジ回路20の出力によりコンデンサ回路30のコンデンサ31および32が、出力端b1側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
つまり、入力端a1の電位が、入力端a2の電位より高い場合、コンバータ回路1001では、交流電源1の出力電圧により、入力端a1からダイオード21、コンデンサ回路30、およびダイオード24を経て入力端a2へ至る経路で電流が流れ、一方、入力端a1の電位が、入力端a2の電位より低い場合、コンバータ回路1001では、交流電源1の出力電圧により、入力端a2からダイオード23、コンデンサ回路30、およびダイオード22を経て入力端a1へ至る経路で電流が流れる。これにより、コンデンサ回路30の2つのコンデンサ31および32が充電される。
このとき、スイッチ制御信号(図示せず)Csにより、スイッチ回路401の第1および第2のスイッチ回路のスイッチング素子のオンオフが、一方がオンのときは他方がオフとなるよう相補的に行われると、コンデンサ回路30のコンデンサ31および32が、交流電源1の出力電圧により交互に充電される。ここで、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子のオンオフは、交流電源1の周波数(例えば60Hz)に対応する周期(1/60(秒))より短い周期(例えば、1/10010(秒))で行われる。つまり、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフにより、コンデンサ31および32の各々には、交流電源1の出力電圧が、交流電源1の周期より短い周期で印加されることとなる。
以下、交流電源の出力電圧の極性が異なる2つの場合について、スイッチ回路401およびコンデンサ回路30内での電流の流れを説明する。まず、コンバータ回路1001の一方の入力端a1の電位が、その他方の入力端a2の電位より高い場合について説明する。
第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオンし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフすると、入力端a1からダイオード21、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子、コンデンサ32、ダイオード24を経て入力端a2へ至る経路で、電流が流れ、コンデンサ32が、交流電源1の出力電圧により、接続点10f側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
一方、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンすると、入力端a1から、ダイオード21、ダイオード441、コンデンサ31、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子、ダイオード431を経て、入力端a2へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ31が、交流電源1の出力電圧により、出力端b1側電位が、接続点10f側電位より高くなるよう充電される。
これにより、コンバータ回路1001の出力端b1およびb2の間には、コンデンサ31の端子電圧とコンデンサ32の端子電圧の和電圧が発生し、この和電圧の最大値は、入
力電圧の2倍となる。
次に、コンバータ回路1001の一方の入力端a1の電位が、その他方の入力端a2の電位より低い場合について説明する。
第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオンし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフすると、入力端a2から、ダイオード23、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子、コンデンサ32、ダイオード22を経て、入力端a1へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ32が、交流電源1の出力電圧により、接続点10f側電位が、出力端b2側電位より高くなるよう充電される。
一方、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフし、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンすると、入力端a2から、ダイオード23、ダイオード441、コンデンサ31、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子、ダイオード411を経て、入力端a1へ至る経路で電流が流れ、コンデンサ31が、交流電源1の出力電圧により、出力端b1側電位が、接続点10f側電位より高くなるよう充電される。
これにより、コンバータ回路1001の出力端b1およびb2の間には、コンデンサ31の端子電圧とコンデンサ32の端子電圧の和電圧が発生し、この和電圧の最大値は入力電圧の2倍となる。
その結果、交流電源1の出力電圧の極性に拘わらず、コンバータ回路1001の出力端b1およびb2からは、入力端a1およびa2に入力された交流電源1の出力電圧より高い、整流された電圧が出力される。
このように本実施の形態2のコンバータ回路1001では、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ31および32と、コンデンサ31および32に、交流電源1の出力電圧が、交流電源の周期より短い周期で繰り返し印加されるよう、コンデンサ31および32と交流電源1との接続を切り替えるスイッチ回路401とを備えたので、コンデンサ31および32の時間当たりの充電回数が交流電源の周波数より多くなり、交流電源1の極性反転毎にコンデンサ31および32を交互に充電する場合に比べて、入力電圧の倍電圧の発生に必要なコンデンサ31および32の容量を小さくすることができる。
また、本実施の形態2では、交流電源1の出力電圧をコンデンサ31および32に交互に印加するので、常に2つのコンデンサのいずれかが充電されることとなる。このため、入力電圧の倍電圧を発生するコンデンサの充電を効率よく行うことができ、倍電圧の発生に必要なコンデンサ容量をより小さく抑えることが可能となる。
さらに、本実施の形態2では、コンデンサ31および32の端子電圧の和電圧を、コンバータ回路1001の出力電圧としているので、コンデンサ31および32の耐圧を、コンバータ回路1001の最大出力電圧の半分程度と低く抑えることができる。
なお、本実施の形態2では、コンデンサ回路30は、直列接続の2つのコンデンサから構成したものであるが、コンデンサ回路30はこれに限るものではない。例えば、コンデンサ回路30は、3つ以上のコンデンサから構成したものであってもよい。この場合、スイッチ回路401の接続点10eは、直列に接続されたコンデンサの接続点であれば、いずれの接続点に接続されていてもよい。また、コンデンサ回路30は、コンデンサ31および32を、複数のコンデンサを接続してなるコンデンサユニットに置き換えたものでもよい。
また、本実施の形態2では、スイッチ回路401を構成するスイッチング素子45および46には、IGBTを用いているが、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子はIGBTに限らず、電流路を遮断する回路部品であればどのようなものでもよく、電気的に電流路を遮断するFET、トランジスタ、双方向スイッチ、フォトカプラ等のスイッチング素子であっても、物理的に電流路を遮断するリレー等でもあってもよい。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3によるモータ駆動制御装置を示す回路図である。本実施の形態3のモータ駆動制御装置200は、交流電源1の出力電圧を昇圧するコンバータ回路100aと、昇圧された交流電圧を3相の交流電圧に変換してモータ2に印加するインバータ回路50とを有している。
以下、図3を用いて、コンバータ回路100aおよびインバータ回路50について詳しく説明する。なお実施の形態1と同じ部位については同じ記号を付して説明を省略する。またコンバータ回路100aは実施の形態1のコンバータ回路100と同一のものであるので説明を省略する。
インバータ回路50は、直列接続のスイッチング素子51および52と、直列接続のスイッチング素子53および54と、直列接続のスイッチング素子55および56とを有している。スイッチング素子51、53、55の一端は互いに接続され、その接続点はコンバータ回路100aの一方の出力端b1に接続されている。スイッチング素子52、54、56の一端は互いに接続され、その接続点はコンバータ回路100aのもう一方の出力端b2に接続されている。また、スイッチング素子51〜56には、それぞれ逆並列にダイオード61〜66が接続されている。そして、スイッチング素子51および52の接続点50aはインバータ回路50の第1の出力ノード、スイッチング素子53および54の接続点50bはインバータ回路50の第2の出力ノード、スイッチング素子55および56の接続点50cはインバータ回路50の第3の出力ノードである。上記インバータ回路50の第1〜第3の出力ノード50a〜50cはそれぞれ、モータ2の3相入力の各相の入力ノードに接続されている。ここで上記各スイッチング素子はIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)素子である。
なお、インバータ回路50の回路構成は、図3に示すようなIGBTとそれに逆並列接続されたダイオードとを1組の回路素子として、それを6つ使用するものが一般的であるが、スイッチング素子としては、MOSFETなどのFET、パワートランジスタ、あるいはその他の素子を用いても何ら問題ない。また、モータ2の種類についてもどのような種類のモータを用いてもよい。
ここで、インバータ回路50を構成するそれぞれのスイッチング素子51〜56は、ドライブ信号Dsにより、インバータ回路50からモータ2に、その回転数に応じた周波数の交流電圧が出力されるようオンオフされる。また、モータ2の出力は、上記スイッチング素子のオンオフのデューティー比により制御される。
また、本実施の形態3では、スイッチ回路40のキャリア周期、つまり第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフを繰り返す周期が、交流電源1の出力電圧の周期より短いという条件の下で、直列接続のコンデンサ31および32の容量を、どのようなモータ2を駆動する場合でも、コンデンサ31および32の端子電圧がゼロまで低下しない程度の容量としている。このため、どのようなモータ2を駆動する場合でも、コンバータ回路100aは、入力電圧の振幅以上の電圧を出力可能である。なお
、上記コンデンサ31および32の容量は、上記キャリア周期が交流電源の出力電圧の周期より短いという条件では、モータ2の最大出力時、つまり、コンバータ回路100aに対する負荷が最大である時に、コンデンサの端子電圧がゼロまで低下する容量より大きい容量とするのが望ましい。
次に動作について説明する。
モータ駆動制御装置200に交流電源1の出力電圧が印加され、コンバータ回路100aの第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子に開閉制御信号Csが、またインバータ回路50のスイッチング素子51〜56にドライブ信号Dsが供給されると、コンバータ回路100aは、実施の形態1のコンバータ回路100と同様に動作して、コンバータ回路100aからは、電源電圧以上の電圧が出力される。
また、インバータ回路50では、ドライブ信号Dsが各スイッチング素子51〜56にゲート信号として印加され、スイッチング素子51〜56がオンオフ動作する。すると、インバータ回路50では、コンバータ回路100aの出力電圧が3相交流電圧に変換され、3相交流電圧がモータ2に出力され、モータ2は3相交流電圧により駆動される。
以下、本実施の形態3のモータ駆動制御装置200の1つの使用例における、スイッチ回路のキャリア周波数およびコンデンサ31および32の容量値について説明する。
例えば、モータ駆動制御装置200では、スイッチ回路40のキャリア周波数を10kHzに設定し、15A程度のモータ駆動電流に相当するモータ負荷でもってモータを駆動する場合には、コンデンサ回路30を構成する各コンデンサ31および32の容量は4μF程度の値となる。
一方、モータ駆動制御装置200のスイッチ回路40を動作させずに、上記同じモータ負荷でモータを駆動しようとすると、モータ駆動制御装置200のコンデンサ回路全体としては1000μF程度の容量が必要となる。つまり、スイッチ回路を有していない、図12に示す従来の全波倍電圧回路10では、コンデンサ9の容量は1000μF程度必要となる。
また、図13に示す従来の電圧変換回路11では、上記と同じモータ負荷でモータを駆動する場合、昇圧回路13のスイッチング周波数を20kHz以上としても、コンデンサ17の容量は、100μF程度と、実施の形態3のコンバータ回路100aのコンデンサ容量に比べてかなり大きな値となる。これは、従来の電圧変換回路11の昇圧回路13では、スイッチング素子15をオフした直後の極めて短時間の間のみ、リアクタ14によりコンデンサ17を充電して、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧を昇圧するからである。
簡単に説明すると、従来の電圧変換回路11では、昇圧回路のスイッチング周期のうちの、スイッチ素子15のオフ直後の短い期間のみ昇圧回路による昇圧動作が行われることとなるのに対し、実施の形態2のコンバータ回路100aでは、実質的にスイッチング周期の全体に渡って、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧を昇圧する動作が行われる。具体的には、本実施の形態3のスイッチ回路40では、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオン、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフである期間には、直列接続の2つのコンデンサ31および32のうちのコンデンサ32に交流電源1の出力電圧が印加され、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフ、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンである期間には、直列接続の2つのコンデンサ31および32のうちのコンデンサ31に交流電源1の出力電圧が印加される。このように本実施
の形態3では、スイッチ回路40により各コンデンサに交流電源の出力電圧を印加する昇圧動作は、従来の電圧変換回路11に比べて効率よく行われることとなる。
なお、ここで示したコンバータ回路100aの2つのコンデンサ31および32の容量値は、モータ駆動制御装置200の1つの使用例におけるものであり、スイッチ回路40のキャリア周波数やモータ負荷が異なる条件では、異なった値となるものであり、キャリア周波数が高いほど、あるいはモータ負荷が小さいほど、小さい値となるものである。
このように本実施の形態3のモータ駆動制御装置200では、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑する直列接続の2つのコンデンサ31および32とを有し、交流電源1の出力電圧をコンデンサ31および32に、交流電源1の周期より短い周期で繰り返し印加するコンバータ回路100aを備え、コンバータ回路の出力を3相交流に変換してモータに印加するので、実施の形態1と同様、上記直列接続のコンデンサ31および32の時間当たりの充電回数が交流電源の周波数より多くなり、交流電源1の極性反転毎に上記両コンデンサを交互に充電する場合に比べて、コンデンサ31および32の容量を小さくすることができ、これにより、コンバータ回路100aを搭載したモータ駆動制御装置を小型化することができる。
なお、上記実施の形態3では、コンバータ回路100aは、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子が相補的にオンオフするものであるが、コンバータ回路100aは、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子ともにオフになる期間があるものであってもよい。
また、本実施の形態3では、コンバータ回路100aのコンデンサ31および32の容量は、スイッチ回路のキャリア周期を交流電源の出力電圧の周期より小さい一定周期とするという条件の下で、モータ2の最大出力時に、コンデンサの端子電圧がゼロまで低下する限界容量より大きい容量に設定しているが、コンデンサの容量を上記限界容量以上の大きさに設定することができない場合には、コンデンサの容量は上記限界容量未満の、できるだけ大きい値とした状態で、上記スイッチ回路のキャリア周期を、モータ2の最大出力時に、コンデンサ31および32の電圧がゼロまで低下しないよう調整してもよい。この場合もモータの全駆動領域においてコンバータ回路の昇圧動作を保証することができる。
また、本実施の形態3では、コンバータ回路100aは、モータの駆動中は、常に第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチング動作を行うものとしているが、コンバータ回路100aは、モータ2の負荷が軽いときや、モータ2の回転数が低いときなど、モータ2のトルクが要求される値を満たしており、コンバータ回路100aの出力として、振幅値が入力電圧、つまり交流電源1の出力電圧の振幅値以上の電圧を必要としないときは、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチング動作を停止するものであってもよい。
この場合、入力電圧の昇圧動作が必要ではないような低負荷領域では、コンバータ回路100aの昇圧動作を停止し、ダイオードブリッジ回路20だけを動作させ、コンバータ回路100aの動作効率を向上させることができる。つまり、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子やダイオード41、43に無駄な電流が流れるのを回避して、コンバータ回路100aでの電力損失を低減させることができる。
ここで、上記のモータ2のトルクが、要求されるトルクを満たしているかどうかは、モータ2に供給する電力から判断することができる。具体的には、モータ2への供給電力に対して一定の基準電力を設定し、コンバータ回路100aを、モータ2に供給する電力が
一定の基準電力以上であれば、コンバータ回路100aの昇圧動作なしでは、この基準電力それ以上の電力をモータに供給することができないと判断して、昇圧動作を開始するものとする。この場合、モータのトルクの過不足を容易に推測することができ、モータトルクに応じて動作するスイッチ回路を容易に実現することができる。
上記コンバータ回路100aの昇圧動作を行うか否かの判定に用いる基準電力は、判定に供給電力変動のヒステリシスが反映されるよう設定してもよい。つまり、基準電力には、昇圧動作を開始する第1の基準電力と、昇圧動作を停止させる第2の基準電力の2つを用い、第1の基準電力の方を、第2の基準電力より大きく設定する。これにより、コンバータ回路100aには、安定した動作を行わせることができる。
また、モータ2に供給する電力は、モータ2に接続された負荷の状態から検出することができるが、モータ2への供給電力は、これに限らず、モータ2に入力される電圧および電流、インバータ回路50に入力される電圧および電流、あるいはコンバータ回路100aに入力される電圧および電流から検出することができる。
また、モータ2のトルクが、要求されるトルクを満たしているかどうかを判断する方法には、モータ2に対する指令回転数と、実際の回転数との差を用いる方法もある。これは、インバータ回路50の制御が、モータ2の要求される回転数と実際の回転数との差が小さくなるよう、モータへ供給する電流あるいは電圧の振幅値を調整する制御である場合、モータがトルク不足になるときは、インバータ回路50の出力電圧の振幅が頭打ちしているため、指令回転数と実際の回転数との差が大きくなって、その差が縮まらない状態となるのを利用するものである。この場合、モータのトルクの過不足を正確に検出することができ、モータトルクに応じたスイッチ回路の動作を正しく行うことができる。
また、モータ2のトルクが、要求されるトルクを満たしているかどうかを判断する方法には、モータ2に供給する電流の振幅値から判断する方法もある。これは、モータ2として永久磁石モータ等を利用した場合、インバータ回路50の入力電圧が足りないときに、インバータ回路50が、モータ2に磁束を打ち消すように電流を流し、トルクを出そうとする作用を利用するものである。具体的には、コンバータ回路100aは、モータ2に供給する電流量が一定の基準電流量以上になれば、その昇圧動作を開始するものとする。この場合、モータトルクに応じて動作するスイッチ回路を容易に実現することができる。
また、コンバータ回路100aの昇圧動作を行うか否かの判定に用いる基準電流量は、判定に供給電力変動のヒステリシスが反映されるよう設定してもよい。つまり、基準電流量には、昇圧動作を開始する第1の基準電流量と、昇圧動作を停止させる第2の基準電流量の2つを用い、第1の基準電流量の方を、第2の基準電流量より大きく設定する。これにより、コンバータ回路100aに、さらに安定した動作を行わせることができる。
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4によるモータ駆動制御装置を示す回路図である。本実施の形態4のモータ駆動制御装置2001は、交流電源1の出力電圧を昇圧するコンバータ回路1001aと、昇圧された交流電圧を3相の交流電圧に変換してモータ2に印加するインバータ回路50とを有している。
本実施の形態4は、図3に示す、実施の形態3におけるモータ駆動制御装置200のコンバータ回路100aの部分に、図2に示す、実施の形態2におけるコンバータ回路1001を適用したものである。また本実施の形態4は、実施の形態1〜3と同じものについては同じ記号を付して説明を省略する。
なお、インバータ回路50の回路構成は、図4に示すようなIGBTとそれに逆並列接続されたダイオードとを1組の回路素子として、それを6つ使用するものが一般的であるが、スイッチング素子としては、MOSFETなどのFET、パワートランジスタ、あるいはその他の素子を用いても何ら問題ない。また、モータ2の種類についてもどのような種類のモータを用いてもよい。
ここで、インバータ回路50を構成するそれぞれのスイッチング素子51〜56は、ドライブ信号Dsにより、インバータ回路50からモータ2に、その回転数に応じた周波数の交流電圧が出力されるようオンオフされる。また、モータ2の出力は、上記スイッチング素子のオンオフのデューティー比により制御される。
また、この実施の形態2では、スイッチ回路401のキャリア周期、つまり第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフを繰り返す周期が、交流電源1の出力電圧の周期より短いという条件の下で、直列接続のコンデンサ31および32の容量を、どのようなモータ2を駆動する場合でも、コンデンサ31および32の端子電圧がゼロまで低下しない程度の容量としている。このため、どのようなモータ2を駆動する場合でも、コンバータ回路1001aは、入力電圧の振幅以上の電圧を出力可能である。なお、コンデンサ31および32の容量は、上記キャリア周期が交流電源の出力電圧の周期より短いという条件では、モータ2の最大出力時、つまり、コンバータ回路1001aに対する負荷が最大である時に、コンデンサの端子電圧がゼロまで低下する容量より大きい容量とするのが望ましい。
次に動作について説明する。
モータ駆動制御装置2001に交流電源1の出力電圧が印加され、コンバータ回路1001aのスイッチング素子45および46に開閉制御信号Csが、またインバータ回路50のスイッチング素子51〜56にドライブ信号Dsが供給されると、コンバータ回路1001aは、実施の形態2のコンバータ回路1001と同様に動作して、コンバータ回路1001aからは、電源電圧以上4電圧が出力される。
また、インバータ回路50では、ドライブ信号Dsが各スイッチング素子51〜56にゲート信号として印加され、スイッチング素子51〜56がオンオフ動作する。すると、インバータ回路50では、コンバータ回路1001aの出力電圧が3相交流電圧に変換され、3相交流電圧がモータ2に出力され、モータ2は3相交流電圧により駆動される。
以下、本実施の形態4のモータ駆動制御装置2001の1つの使用例における、スイッチ回路のキャリア周波数およびコンデンサ31および32の容量値について説明する。
例えば、モータ駆動制御装置2001では、スイッチ回路401のキャリア周波数を10kHzに設定し、15A程度のモータ駆動電流に相当するモータ負荷でもってモータを駆動する場合には、コンデンサ回路30を構成する各コンデンサ31および32の容量は4μF程度の値となる。
一方、モータ駆動制御装置2001のスイッチ回路401を動作させずに、上記同じモータ負荷でモータを駆動しようとすると、モータ駆動制御装置2001のコンデンサ回路全体としては10010μF程度の容量が必要となる。つまり、スイッチ回路を有していない、図12に示す従来の全波倍電圧回路10では、コンデンサ9の容量は10010μF程度必要となる。
また、図13に示す従来の電圧変換回路11では、上記と同じモータ負荷でモータを駆
動する場合、昇圧回路13のスイッチング周波数を20kHz以上としても、コンデンサ17の容量は、1001μF程度と、実施の形態4のコンバータ回路1001aのコンデンサ容量に比べてかなり大きな値となる。これは、従来の電圧変換回路11の昇圧回路13では、スイッチング素子15をオフした直後の極めて短時間の間のみ、リアクタ14によりコンデンサ17を充電して、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧を昇圧するからである。
簡単に説明すると、従来の電圧変換回路11では、昇圧回路のスイッチング周期のうちの、スイッチ素子15のオフ直後の短い期間のみ昇圧回路による昇圧動作が行われることとなるのに対し、実施の形態4のコンバータ回路1001aでは、実質的にスイッチング周期の全体に渡って、ダイオードブリッジ回路20の出力電圧を昇圧する動作が行われる。具体的には、本実施の形態4のスイッチ回路401では、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオン、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオフである期間には、直列接続の2つのコンデンサ31および32のうちのコンデンサ32に交流電源1の出力電圧が印加され、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子がオフ、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンである期間には、直列接続の2つのコンデンサ31および32のうちのコンデンサ31に交流電源1の出力電圧が印加される。このように本実施の形態4では、スイッチ回路401により各コンデンサに交流電源1の出力電圧を印加する昇圧動作は、従来の電圧変換回路11に比べて効率よく行われることとなる。
なお、ここで示したコンバータ回路1001aの2つのコンデンサ31および32の容量値は、モータ駆動制御装置2001の1つの使用例におけるものであり、スイッチ回路401のキャリア周波数やモータ負荷が異なる条件では、異なった値となるものであり、キャリア周波数が高いほど、あるいはモータ負荷が小さいほど、小さい値となるものである。
このように本実施の形態4のモータ駆動制御装置2001では、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑する直列接続の2つのコンデンサ31および32とを有し、交流電源1の出力電圧をコンデンサ31および32に、交流電源1の周期より短い周期で繰り返し印加するコンバータ回路1001aを備え、コンバータ回路1001aの出力を3相交流に変換してモータに印加するので、実施の形態2と同様、上記直列接続のコンデンサ31および32の時間当たりの充電回数が交流電源の周波数より多くなり、交流電源1の極性反転毎にコンデンサ31および32を交互に充電する場合に比べて、コンデンサ31および32の容量を小さくすることができ、これにより、コンバータ回路1001aを搭載したモータ駆動制御装置を小型化することができる。
なお、本実施の形態4では、コンバータ回路1001aは、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子が相補的にオンオフするものであるが、コンバータ回路1001aは、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子がともにオフになる期間があるものであってもよい。
また、本実施の形態4では、コンバータ回路1001aのコンデンサ31および32の容量は、スイッチ回路401のキャリア周期を交流電源の出力電圧の周期より小さい一定周期とするという条件の下で、モータ2の最大出力時に、コンデンサ31および32の端子電圧がゼロまで低下する限界容量より大きい容量に設定しているが、コンデンサの容量を上記限界容量以上の大きさに設定することができない場合には、コンデンサの容量は上記限界容量未満の、できるだけ大きい値とした状態で、スイッチ回路401のキャリア周期を、モータ2の最大出力時に、コンデンサ31および32の電圧がゼロまで低下しないよう調整してもよい。この場合もモータの全駆動領域においてコンバータ回路の昇圧動作
を保証することができる。
また、上記実施の形態4では、コンバータ回路1001aは、モータの駆動中は、常に第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチング動作を行うものとしているが、コンバータ回路1001aは、モータ2の負荷が軽いときや、モータ2の回転数が低いときなど、モータ2のトルクが要求される値を満たしており、コンバータ回路1001aの出力として、振幅値が入力電圧、つまり交流電源の出力電圧の振幅値以上の電圧を必要としないときは、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチング動作を停止するものであってもよい。
この場合、入力電圧の昇圧動作が必要ではないような低負荷領域では、コンバータ回路1001aの昇圧動作を停止し、全波ダイオードブリッジ回路20だけを動作させ、コンバータ回路の動作効率を向上させることができる。つまり、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子やダイオード411、431に無駄な電流が流れるのを回避して、コンバータ回路1001aでの電力損失を低減させることができる。
ここで、モータ2のトルクが、要求されるトルクを満たしているかどうかは、実施の形態3と同様に、モータ2に供給する電力から判断することができる。具体的な動作は実施の形態3と同様であるので説明は省略する。
また、モータ2のトルクが、要求されるトルクを満たしているかどうかを判断する方法には、実施の形態3と同様に、モータ2に対する指令回転数と、実際の回転数との差を用いる方法もある。具体的な動作は実施の形態3と同様であるので説明は省略する。
(実施の形態5)
図5は本発明の実施の形態5によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態5のモータ駆動制御装置201は、実施の形態3のモータ駆動制御装置200のコンバータ回路100aに代えて、回路の駆動電源をインバータ回路50と共用したコンバータ回路100bを備えたものである。
すなわち、このモータ駆動制御装置201のインバータ回路50は、実施の形態3のものと同一のものである。また、上記コンバータ回路100bは、実施の形態3のコンバータ100aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続のコンデンサ31および32を、交互に交流電源1の出力電圧により充電するスイッチ回路40cとを有している。
スイッチ回路40cは、実施の形態3のスイッチ回路40aを構成する素子に加えて、インバータ回路50のスイッチング素子51〜56を駆動する直流電源80のプラス端子と、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のエミッタとの間に直列に接続されたダイオード81およびコンデンサ84と、ダイオード81およびコンデンサ84の接続点と、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子の接続点との間に直列に接続されたダイオード82およびコンデンサ83とを有している。
ここで、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路は、インバータ回路50の駆動電源80と、そのプラス端子にカソード側が接続されたダイオード81と、ダイオード81のアノード側と上記第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のエミッタとの間に接続されたコンデンサ84とから構成されている。また、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子を駆動する電源回路は、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路と、カソード側が上記ダイオード81のアノード側に接続さ
れたダイオード82と、ダイオード82のアノード側と第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子の接続点10eとの間に接続されたコンデンサ83とから構成されている。
次に動作について説明する。
この実施の形態5のモータ駆動制御装置201では、コンバータ回路100bの基本的な動作は実施の形態3のコンバータ回路100aと同一であり、また、インバータ回路50は、実施の形態3と全く同じ動作をする。
そこで、以下では、上記コンバータ回路100bの第1のスイッチ回路45のスイッチング素子を駆動する電源回路、および第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路の動作についてのみ説明する。
インバータ回路50の駆動電源80からダイオード81を通ってコンデンサ84に至る経路で電流が流れ、コンデンサ84が充電される。第2のスイッチ回路46のスイッチング素子は、コンデンサ84の充電により発生した端子電圧により駆動される。つまり、コンデンサ84の端子電圧が、開閉制御信号Csに従って第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のゲートとエミッタ間に印加される。
一方、第1および第2のスイッチ回路45、46のスイッチング素子の接続点10eが、コンバータ回路100bの出力端b2と同電位になったときに、インバータ回路50の駆動電源80からダイオード81、ダイオード82を通ってコンデンサ83に至る経路で電流が流れ、コンデンサ83が充電される。また、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンし、その両端が同電位になったときには、コンデンサ84からダイオード82を通ってコンデンサ83に至る経路で電流が流れ、コンデンサ83が充電される。第1のスイッチ回路45のスイッチング素子はコンデンサ83の充電により発生した端子電圧により駆動される。つまり、コンデンサ83の端子電圧が、開閉制御信号Csに従って、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子のゲートとエミッタの間に印加される。
このように本実施の形態5では、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子として、電気的にスイッチングできるFET素子などを用い、スイッチング素子の駆動電源を、インバータ回路50を駆動する電源から作成しているので、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子を駆動する電源を別に用意する必要がなくなり、大きな回路点数の減少を実現し、回路スペースの縮小とコストダウンを行うことができる。
なお、上記実施の形態2、3では、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフするキャリア周期は一定としているが、これは一定である必要はなく、モータ2の負荷に応じて変化させるようにしてもよい。つまり、モータ負荷がそれほど重くないときには、キャリア周期を長くすることにより、スイッチングロスを低減させることができる。このとき、キャリア周期は、リニアに変化させる必要はなく、数個の周期を段階的に切り替えるようにするだけでもよい。
また、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子をオンオフするキャリア周期は、インバータ回路50のスイッチングをオンオフするキャリア周期と等しくしてもよい。このようにすれば、モータ駆動制御装置200で発生する高調波電流の周波数が統一されることになり、入力側に設けられるノイズフィルタの数も1つに集約され、大幅なコストダウンをもたらすことができる。
さらに、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子はコンバータ回路100bに入力する電流の高調波成分を減少させるようスイッチングしてもよい。具体的には、インバータ回路50のスイッチングのタイミングから得られる位相を調節して、スイッチングする方法が考えられる。コンバータ回路100bの入力側に現れる高調波電流を検出し、その高調波電流が打ち消されるよう、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチングを行ってもよい。
このようにすることで、高調波電流が減少し、入力側に設けられるノイズフィルタのサイズを小型化することができ、さらには取り除くことも可能となる。
また、コンバータ回路100bのダイオードブリッジ回路20を構成するダイオードには、コンバータ回路100bのダイオードと同程度の逆回復時間の短い素子を使用してもよい。この場合、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のキャリア周期ごとに電流の遮断が行われるダイオードブリッジ回路20での転流時のロスが減り、回路動作の効率が向上する。
(実施の形態6)
図6は本発明の実施の形態6によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態6のモータ駆動制御装置2011は、実施の形態4のモータ駆動制御装置2001のコンバータ回路1001aに代えて、回路の駆動電源をインバータ回路50と共用したコンバータ回路1001bを備えたものである。
すなわち、このモータ駆動制御装置2011のインバータ回路50は、実施の形態4のものと同一のものである。また、上記コンバータ回路1001bは、実施の形態4のコンバータ1001aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続のコンデンサ31および32を、交互に交流電源1の出力電圧により充電するスイッチ回路401cとを有している。
スイッチ回路401cは、実施の形態4のスイッチ回路401aを構成する素子に加えて、インバータ回路50のスイッチング素子51〜56を駆動する直流電源80のプラス端子と、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のエミッタとの間に直列に接続されたダイオード81およびコンデンサ84と、両素子81および84の接続点と、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子の接続点との間に直列に接続されたダイオード82およびコンデンサ83とを有している。
ここで、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路は、インバータ回路50の駆動電源80と、そのプラス端子にカソード側が接続されたダイオード81と、ダイオード81のアノード側と第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のエミッタとの間に接続されたコンデンサ84とから構成されている。また、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子を駆動する電源回路は、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路と、カソード側がダイオード81のアノード側に接続されたダイオード82と、ダイオード82のアノード側と第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子の接続点10eとの間に接続されたコンデンサ83とから構成されている。
次に動作について説明する。本実施の形態6のモータ駆動制御装置2011では、コンバータ回路1001bの基本的な動作は実施の形態4のコンバータ回路1001aと同一であり、また、インバータ回路50は、実施の形態4と全く同じ動作をする。
そこで、以下では、上記コンバータ回路1001bの第1のスイッチ回路45のスイッ
チング素子を駆動する電源回路、および第2のスイッチ回路46のスイッチング素子を駆動する電源回路の動作についてのみ説明する。
インバータ回路50の駆動電源80からダイオード81を通ってコンデンサ84に至る経路で電流が流れ、コンデンサ84が充電される。第2のスイッチ回路46のスイッチング素子は、コンデンサ84の充電により発生した端子電圧により駆動される。つまり、コンデンサ84の端子電圧が、開閉制御信号Csに従って第2のスイッチ回路46のスイッチング素子のゲートとエミッタ間に印加される。
一方、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子の接続点10eが、コンバータ回路1001bの出力端b2と同電位になったときに、インバータ回路50の駆動電源80からダイオード81、ダイオード82を通ってコンデンサ83に至る経路で電流が流れ、コンデンサ83が充電される。また、第2のスイッチ回路46のスイッチング素子がオンし、その両端が同電位になったときには、コンデンサ84からダイオード82を通ってコンデンサ83に至る経路で電流が流れ、コンデンサ83が充電される。第1のスイッチ回路45のスイッチング素子は、コンデンサ83の充電により発生した端子電圧により駆動される。つまり、コンデンサ83の端子電圧が、開閉制御信号Csに従って、第1のスイッチ回路45のスイッチング素子のゲートとエミッタの間に印加される。
このように本実施の形態6では、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子として、電気的にスイッチングできるFET素子などを用い、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子の駆動電源を、インバータ回路50を駆動する電源から作成しているので、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子を駆動する電源を別に用意する必要がなくなり、大きな回路点数の減少を実現し、回路スペースの縮小とコストダウンを行うことができる。
なお、上記実施の形態2、3では、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフするキャリア周期は一定としているが、これは一定である必要はなく、モータ2の負荷に応じて変化させるようにしてもよい。つまり、モータ負荷がそれほど重くないときには、キャリア周期を長くすることにより、スイッチングロスを低減させることができる。このとき、キャリア周期は、リニアに変化させる必要はなく、数個の周期を段階的に切り替えるようにするだけでもよい。
また、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子をオンオフするキャリア周期は、インバータ回路50のスイッチングをオンオフするキャリア周期と等しくしてもよい。このようにすれば、モータ駆動制御装置2001で発生する高調波電流の周波数が統一されることになり、入力側に設けられるノイズフィルタの数も1つに集約され、大幅なコストダウンをもたらすことができる。
さらに、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子はコンバータ回路1001bに入力する電流の高調波成分を減少させるようスイッチングしてもよい。具体的には、インバータ回路50のスイッチングのタイミングから得られる位相を調節して、スイッチングする方法が考えられる。コンバータ回路1001bの入力側に現れる高調波電流を検出し、その高調波電流が打ち消されるよう、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のスイッチングを行ってもよい。
このようにすることで、高調波電流が減少し、入力側に設けられるノイズフィルタのサイズを小型化することができ、さらには取り除くことも可能となる。
また、コンバータ回路1001bのダイオードブリッジ回路20を構成するダイオード
には、コンバータ回路のダイオードと同程度の逆回復時間の短い素子を使用してもよい。この場合、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のキャリア周期ごとに電流の遮断が行われるダイオードブリッジ回路20での転流時のロスが減り、回路動作の効率が向上する。
(実施の形態7)
図7は本発明の実施の形態7によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態7のモータ駆動制御装置202は、実施の形態3のモータ駆動制御装置200のコンバータ回路100aの出力側にモータ2からの回生電流を充電するコンデンサ57を付加してなるコンバータ回路100cを備えたものであり、その他の構成は、実施の形態3のモータ駆動制御装置200と同一である。
すなわち、上記コンバータ回路100cは、実施の形態3のコンバータ回路100aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続の2つのコンデンサ31および32を交互に充電するスイッチ回路40とを有している。そして、このコンバータ回路100cでは、その出力端b1およびb2の間に、直列接続の2つのコンデンサ31および32と並列にコンデンサ57が接続されている。
ここで、コンデンサ57の容量は、モータ回生電流によるインバータ回路の損傷が回避される程度の容量にすればよい。例えば、モータ駆動制御装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを制御するものである場合は、コンデンサ57の容量は、1μF〜50μF程度でよい。この値は、モータのインダクタンスの容量、インバータ入力電圧に対して許容される最大変動量、およびモータに流す電流の最大値から求められる最小の限界値である。
つまり、モータに最大電流が流れているときにモータが保持しているエネルギーは、インダクタンスの容量から求められる。そして、そのエネルギーがモータ回生電流としてコンデンサに与えられたときに発生するコンデンサの端子電圧の上昇をどの程度まで許容できるかに基づいて、コンデンサの容量が決定される。
次に動作について説明する。
この実施の形態7のモータ駆動制御装置202では、コンバータ回路100cにおけるダイオードブリッジ回路20、コンデンサ回路30、およびスイッチ回路40、並びにインバータ回路50は、実施の形態3のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態3と異なる動作について説明する。
モータ2の停止時やインバータ回路50のスイッチング動作が停止した時には、モータ2に流れている電流がインバータ回路50の入力側に回生される。その回生電流が大きいと、インバータ回路50の入力側電圧が過大電圧となって、モータ駆動制御装置、特にインバータ回路50が損傷する場合が発生する。
この実施の形態7のモータ駆動制御装置202では、図7に示すようにコンバータ回路100cの出力側に、コンデンサ57が付加されているので、モータ2の停止時などには、モータ2からの回生電流が上記コンデンサ57に充電されることとなり、回生電流によるインバータ回路50の入力側電圧の上昇を抑えることができる。
これにより、モータ停止時などに発生するモータ回生電流によりインバータ回路50の素子が破壊するのを防止することができ、より安全なモータ駆動制御装置を実現することができる。
このように本実施の形態7のモータ駆動制御装置202では、実施の形態3のコンバータ回路100aを構成するダイオードブリッジ回路20、スイッチ回路40、およびコンデンサ回路30に加えて、出力端b1およびb2間に付加された、モータ2からの回生電流を充電するコンデンサ57を有するコンバータ回路100cを備えたので、実施の形態2の効果に加えて、モータ2の緊急停止時においても回生電流によるインバータ回路50の素子破壊を防ぐことができ、モータ駆動制御装置の信頼性を向上させることができる効果がある。
なお、実施の形態3ないし7のコンバータ回路における、ダイオード41、43、44および第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子からなるスイッチ回路40は、モジュール化してもよい。この場合、昇圧を必要としないモータ駆動制御装置は、このモジュールを取り外すだけで実現することができる。言い換えると、回路基板を、電源電圧の昇圧を必要としないモータ駆動制御装置と、電源電圧の昇圧を必要とするモータ駆動制御装置とで共用することができ、設計効率を向上することができる。
また、モジュール化したスイッチ回路には、インバータ回路50の駆動ユニットから駆動信号を供給するようにしてもよい。こうすると、スイッチ回路としてのモジュールを駆動する駆動ユニットは不要となり、モータ駆動制御装置のコストダウンを図ることができる。
(実施の形態8)
図8は本発明の実施の形態8によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態8のモータ駆動制御装置2021は、実施の形態4のモータ駆動制御装置2001のコンバータ回路1001aの出力側にモータ2からの回生電流を充電するコンデンサ57を付加してなるコンバータ回路1001cを備えたものであり、その他の構成は、実施の形態4のモータ駆動制御装置2001と同一である。
すなわち、上記コンバータ回路1001cは、実施の形態4のコンバータ回路1001aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続の2つのコンデンサ31および32を交互に充電するスイッチ回路401とを有している。そして、このコンバータ回路1001cでは、その出力端b1およびb2の間に、直列接続の2つのコンデンサ31および32と並列に上記コンデンサ57が接続されている。
ここで、コンデンサ57の容量は、モータ回生電流によるインバータ回路の損傷が回避される程度の容量にすればよい。例えば、モータ駆動制御装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを制御するものである場合は、コンデンサ57の容量は、1μF〜50μF程度でよい。この値は、モータのインダクタンスの容量、インバータ入力電圧に対して許容される最大変動量、およびモータに流す電流の最大値から求められる最小の限界値である。
つまり、モータに最大電流が流れているときにモータが保持しているエネルギーは、インダクタンスの容量から求められる。そして、そのエネルギーがモータ回生電流としてコンデンサに与えられたときに発生するコンデンサの端子電圧の上昇をどの程度まで許容できるかに基づいて、コンデンサの容量が決定される。
次に動作について説明する。
この実施の形態8のモータ駆動制御装置2021では、コンバータ回路1001cにおけるダイオードブリッジ回路20、コンデンサ回路30、およびスイッチ回路401、並びにインバータ回路50は、実施の形態4のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態4と異なる動作について説明する。
モータ2の停止時やインバータ回路50のスイッチング動作が停止した時には、モータ2に流れている電流がインバータ回路50の入力側に回生される。その回生電流が大きいと、インバータ回路50の入力側電圧が過大電圧となって、モータ駆動制御装置、特にインバータ回路50が損傷する場合が発生する。
この実施の形態4のモータ駆動制御装置2021では、図8に示すようにコンバータ回路1001cの出力側に、コンデンサ57が付加されているので、モータ2の停止時などには、モータ2からの回生電流が上記コンデンサ57に充電されることとなり、回生電流によるインバータ回路50の入力側電圧の上昇を抑えることができる。
これにより、モータ停止時などに発生するモータ回生電流によりインバータ回路50の素子が破壊するのを防止することができ、より安全なモータ駆動制御装置を実現することができる。
このように本実施の形態8のモータ駆動制御装置2021では、実施の形態2のコンバータ回路1001aを構成するダイオードブリッジ回路20、スイッチ回路401、およびコンデンサ回路30に加えて、出力端b1およびb2間に付加された、モータ2からの回生電流を充電するコンデンサ57を有するコンバータ回路1001cを備えたので、実施の形態2の効果に加えて、モータ2の緊急停止時においても回生電流によるインバータ回路50の素子破壊を防ぐことができ、モータ駆動制御装置の信頼性を向上させることができる効果がある。
なお、実施の形態2ないし4のコンバータ回路における、ダイオード411、431、441および第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子からなるスイッチ回路は、モジュール化してもよい。この場合、昇圧を必要としないモータ駆動制御装置は、このモジュールを取り外すだけで実現することができる。言い換えると、回路基板を、電源電圧の昇圧を必要としないモータ駆動制御装置と、電源電圧の昇圧を必要とするモータ駆動制御装置とで共用することができ、設計効率を向上することができる。
また、モジュール化したスイッチ回路には、インバータ回路50の駆動ユニットから駆動信号を供給するようにしてもよい。こうすると、スイッチ回路としてのモジュールを駆動する駆動ユニットは不要となり、モータ駆動制御装置のコストダウンを図ることができる。
(実施の形態9)
図9は本発明の実施の形態9によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態9のモータ駆動制御装置203は、実施の形態3のモータ駆動制御装置200のコンバータ回路100aの入力側にリアクタ58を付加してなるコンバータ回路100dを備えたものであり、その他の構成は、実施の形態3のモータ駆動制御装置200と同一である。
すなわち、コンバータ回路100dは、実施の形態3のコンバータ回路100aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続の2つのコンデンサ31および32を交互に充電するスイッチ回路40とを有している。そして、このコンバータ回路100dは、ダイオードブリッジ回路20の接続点10a
と、交流電源1の出力が印加される入力端a1との間に接続されたリアクタ58を有している。
ここで、リアクタ58の容量は、インバータ回路のスイッチング動作に伴って発生するスイッチング電流ノイズを除去し、交流電源の出力電流の波形が歪まない程度の値にすればよい。例えば、モータ駆動制御装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを駆動するものである場合は、リアクタ58の容量は、0.1mHから1.0mH程度でよい。この値は、コンバータ回路100dのキャリア周波数、つまりスイッチング素子のオンオフの繰り返し周期に依存し、キャリア成分の高調波が抑制できるように決定される。
次に動作について説明する。
この実施の形態9のモータ駆動制御装置203では、コンバータ回路100dにおけるダイオードブリッジ回路20、コンデンサ回路30、およびスイッチ回路40、並びにインバータ回路50は、実施の形態3のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態3と異なる動作について説明する。
交流電源1の出力電流は、コンバータ回路100dのスイッチング動作の影響を受け、スイッチング電流がノイズとして重畳される。
実施の形態5のモータ駆動制御装置203では、図9に示すように、交流電源1とコンバータ回路100dとの間に挿入されたリアクタ58により、コンバータ回路100dで発生したノイズが遮断されることとなって、交流電源1の出力電流に重畳されるスイッチングノイズが低減される。これにより交流電源1の出力電流の波形が歪むのが抑制され、入力電流の力率が改善される。
このように本実施の形態5では、実施の形態3のコンバータ回路100aを構成するダイオードブリッジ回路20、スイッチ回路40、およびコンデンサ回路30に加えて、ダイオードブリッジ回路20の入力と交流電源1との間に挿入された、スイッチ回路40で発生したノイズを遮断するリアクタ58を有するコンバータ回路100dを備えたので、実施の形態5の効果に加えて、交流電源1の出力に重畳されるスイッチングノイズを低減することができ、これにより入力電流の力率を高め、高調波電流の発生を抑制することができる効果がある。
なお、実施の形態9では、コンバータ回路100dのスイッチ回路40を構成する第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子は相補的にオンオフ動作をするものとしているが、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオン期間を若干重複させるようにしてもよい。こうすることにより、コンバータ回路の出力電圧として電源電圧の2倍以上に昇圧することができるようになり、電源電圧の2倍以上の電圧を必要とするモータをも駆動することができる。
また、実施の形態9のモータ駆動制御装置では、インバータ回路50を、モータの回転数に応じた周波数を有する駆動電流がモータに供給されるよう制御しているが、モータ駆動制御装置は、インバータ回路50からモータへの供給電流を、上記のようにモータの回転数に基づいて制御するだけでなく、コンバータ回路100dに入力される電流の力率が向上するよう、インバータ回路50からモータ2への供給電流を制御するものであってもよい。こうすることにより、コンバータ回路100dへの入力電流の力率を向上させ、高調波電流を軽減することができる。さらに、実施の形態9のモータ駆動制御装置は、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフを、コンバータ回路
100dに入力される電流の力率が向上するよう制御してもよい。こうすることにより、入力電流の力率を向上させ、高調波電流を軽減することができる。
また、実施の形態7では、モータ駆動制御装置は、そのコンバータ回路の入力側にコンデンサを付加したもの、実施の形態9では、モータ駆動制御装置は、そのコンバータ回路と、交流電源との間にリアクタを挿入したものとしているが、モータ駆動制御装置は、コンデンサとリアクタの両方を備えたものであってもよい。
(実施の形態10)
図10は本発明の実施の形態10によるモータ駆動制御装置を示す図である。本実施の形態10のモータ駆動制御装置2031は、実施の形態4のモータ駆動制御装置2001のコンバータ回路1001aの入力側にリアクタ58を付加してなるコンバータ回路1001dを備えたものであり、その他の構成は、実施の形態4のモータ駆動制御装置2001と同一である。
すなわち、コンバータ回路1001dは、実施の形態4のコンバータ回路1001aと同様、交流電源1の出力電圧を整流するダイオードブリッジ回路20と、ダイオードブリッジ回路20の出力を平滑するコンデンサ回路30と、コンデンサ回路30を構成する直列接続の2つのコンデンサ31および32を交互に充電するスイッチ回路401とを有している。そして、このコンバータ回路1001dは、ダイオードブリッジ回路20の接続点10aと、交流電源1の出力が印加される入力端a1との間に接続されたリアクタ58を有している。
ここで、リアクタ58の容量は、インバータ回路のスイッチング動作に伴って発生するスイッチング電流ノイズを除去し、交流電源の出力電流の波形が歪まない程度の値にすればよい。例えば、モータ駆動制御装置が、家庭用の空気調和機に使用される圧縮機のモータを駆動するものである場合は、リアクタ58の容量は、0.1mHから1.0mH程度でよい。この値は、コンバータ回路1001dのキャリア周波数、つまりスイッチング素子のオンオフの繰り返し周期に依存し、キャリア成分の高調波が抑制できるように決定される。
次に動作について説明する。
実施の形態10のモータ駆動制御装置2031では、コンバータ回路1001dにおけるダイオードブリッジ回路20、コンデンサ回路30、およびスイッチ回路401、並びにインバータ回路50は、実施の形態4のものと同様に動作するので、以下では、実施の形態4と異なる動作について説明する。
交流電源1の出力電流は、コンバータ回路1001dのスイッチング動作の影響を受け、スイッチング電流がノイズとして重畳される。
この実施の形態10のモータ駆動制御装置2031では、図10に示すように、交流電源1とコンバータ回路1001dとの間に挿入されたリアクタ58により、コンバータ回路1001dで発生したノイズが遮断されることとなって、交流電源1の出力電流に重畳されるスイッチングノイズが低減される。これにより交流電源1の出力電流の波形が歪むのが抑制され、入力電流の力率が改善される。
このように本実施の形態10では、実施の形態4のコンバータ回路1001aを構成するダイオードブリッジ回路20、スイッチ回路401、およびコンデンサ回路30に加えて、ダイオードブリッジ回路20の入力と交流電源1との間に挿入された、スイッチ回路
401で発生したノイズを遮断するリアクタ58を有するコンバータ回路1001dを備えたので、実施の形態5の効果に加えて、交流電源1の出力に重畳されるスイッチングノイズを低減することができ、これにより入力電流の力率を高め、高調波電流の発生を抑制することができる効果がある。
なお、実施の形態5では、コンバータ回路1001dのスイッチ回路401を構成する第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子は相補的にオンオフ動作をするものとしているが、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオン期間を若干重複させるようにしてもよい。こうすることにより、コンバータ回路の出力電圧として電源電圧の2倍以上に昇圧することができるようになり、電源電圧の2倍以上の電圧を必要とするモータをも駆動することができる。
また、実施の形態10のモータ駆動制御装置では、インバータ回路50を、モータの回転数に応じた周波数を有する駆動電流がモータに供給されるよう制御しているが、モータ駆動制御装置は、インバータ回路50からモータへの供給電流を、上記のようにモータの回転数に基づいて制御するだけでなく、コンバータ回路1001dに入力される電流の力率が向上するよう、インバータ回路50からモータ2への供給電流を制御するものであってもよい。こうすることにより、コンバータ回路1001dへの入力電流の力率を向上させ、高調波電流を軽減することができる。さらに、実施の形態5のモータ駆動制御装置は、第1および第2のスイッチ回路45,46のスイッチング素子のオンオフを、コンバータ回路1001dに入力される電流の力率が向上するよう制御してもよい。こうすることにより、入力電流の力率を向上させ、高調波電流を軽減することができる。
また、実施の形態8では、モータ駆動制御装置は、そのコンバータ回路の入力側にコンデンサを付加したもの、実施の形態10では、モータ駆動制御装置は、そのコンバータ回路と、交流電源との間にリアクタを挿入したものとしているが、モータ駆動制御装置は、コンデンサとリアクタの両方を備えたものであってもよい。
(実施の形態11)
図11は、本発明の実施の形態11による空気調和機を示すブロック図である。本実施の形態11の空気調和機250は、室内機255および室外機256を有し、冷暖房を行う空気調和機である。
この空気調和機250は、冷媒を室内機255と室外機256の間で循環させる圧縮機250aと、交流電源1を入力とし、圧縮機250aのモータ(図示せず)を駆動するモータ駆動制御装置250bとを有している。ここで、交流電源1、圧縮機250aのモータ、およびモータ駆動制御装置250bはそれぞれ、実施の形態3または4の交流電源1、モータ2、およびモータ駆動制御装置200または2001と同一のものである。
また、上記空気調和機250は、冷媒循環経路を形成する四方弁254、絞り装置253、室内側熱交換器251および室外側熱交換器252を有している。ここで、室内側熱交換器251は上記室内機255を構成しており、絞り装置253、室外側熱交換器252、圧縮機250a、四方弁254およびモータ駆動制御装置250bは室外機256を構成している。
室内側熱交換器251は、熱交換の能力を上げるための送風機251aと、熱交換器251の温度もしくはその周辺温度を測定する温度センサ251bとを有している。上記室外側熱交換器252は、熱交換の能力を上げるための送風機252aと、熱交換器252の温度もしくはその周辺温度を測定する温度センサ252bとを有している。
そして、実施の形態11の空気調和機250では、室内側熱交換器251と室外側熱交換器252との間の冷媒経路には、圧縮機250aおよび四方弁254が配置されている。つまりこの空気調和機250は、冷媒が矢印Aの方向に流れ、室外側熱交換器252を通過した冷媒が圧縮機250aに吸入され、圧縮機250aから吐出された冷媒が室内側熱交換器251へ供給される状態と、冷媒が矢印Bの方向に流れ、室内側熱交換器251を通過した冷媒が圧縮機250aに吸入され、圧縮機250aから吐出された冷媒が室外側熱交換器252へ供給される状態とが、四方弁254により切り替えられるものである。
また、絞り装置253は、循環する冷媒の流量を絞る絞り作用と、冷媒の流量を自動調整する弁の作用とをあわせ持つものである。つまり、絞り装置253は、冷媒が冷媒循環経路を循環している状態で、凝縮器から蒸発器へ送り出された液冷媒の流量を絞って液冷媒を膨張させるとともに、蒸発器に必要とされる量の冷媒を過不足なく供給するものである。
なお、室内側熱交換器251は暖房運転では凝縮器として、冷房運転では蒸発器として動作するものであり、室外側熱交換器252は、暖房運転では蒸発器として、冷房運転では凝縮器として動作するものである。凝縮器では、内部を流れる高温高圧の冷媒ガスは、送り込まれる空気により熱を奪われて徐々に液化し、凝縮器の出口付近では高圧の液冷媒となる。これは、冷媒が大気中に熱を放熱して液化することと等しい。また、蒸発器には絞り装置253で低温低圧となった液冷媒が流れ込む。この状態で蒸発器に部屋の空気が送り込まれると、液冷媒は空気から大量の熱を奪って蒸発し、低温低圧のガス冷媒に変化する。蒸発器にて大量の熱を奪われた空気は空調機の吹きだし口から冷風となって放出される。
次に動作について説明する。この実施の形態11の空気調和機250では、交流電源1の出力電圧がモータ駆動制御装置250bに入力されると、モータ駆動制御装置250bでは、実施の形態3または4のモータ駆動制御装置200または2001と同様に、交流電源1の出力電圧がコンバータ回路により整流および昇圧され、さらにコンバータ回路100aまたは1001aの出力がインバータ回路50により3相のモータ駆動電圧に変換される。
そして、3相モータ駆動電圧が圧縮機250aのモータ(図示せず)に印加されると、圧縮機250aが駆動して冷媒循環経路内で冷媒が循環し、室内機255の熱交換器251および室外機256の熱交換器252にて熱交換が行われる。つまり、空気調和機250では、冷媒の循環閉路に封入された冷媒を圧縮機250aにより循環させることにより、冷媒の循環閉路内に周知のヒートポンプサイクルが形成される。これにより、室内の暖房あるいは冷房が行われる。
例えば、空気調和機250の暖房運転を行う場合、ユーザの操作により、四方弁254は、冷媒が矢印Aで示す方向に流れるよう設定される。この場合、室内側熱交換器251は凝縮器として動作し、冷媒循環経路での冷媒の循環により熱を放出する。これにより室内の暖房が行われる。
逆に、空気調和機250の冷房運転を行う場合、ユーザの操作により、四方弁254は、冷媒が矢印Bで示す方向に流れるよう設定される。この場合、室内側熱交換器251は蒸発器として動作し、上記冷媒循環経路での冷媒の循環により周辺空気の熱を吸収する。これにより室内の冷房が行われる。
ここで、空気調和機250では、空気調和機に対して設定された目標温度、実際の室温
および外気温に基づいて指令回転数が決定され、指令回転数に基づいて、モータ駆動制御装置250bにより、圧縮機250aのブラシレスモータの回転数が制御される。これにより、空気調和機250では、快適な冷暖房が行われる。
このように本実施の形態11の空気調和機250では、圧縮機250aの動力源であるモータを駆動するモータ駆動制御装置250bを、実施の形態3または4と同様、交流電源1の出力電圧を整流する整流回路と、整流回路の出力を平滑する直列接続の2つのコンデンサを有し、交流電源1の出力電圧を両コンデンサに、交流電源1の出力電圧の周期より短い周期で交互に繰り返し印加するコンバータ回路を備え、コンバータ回路の出力を3相交流に変換して圧縮機250aのモータに印加するものとしたので、実施の形態3または4と同様、コンバータ回路を構成するコンデンサの容量を小さくすることができ、これにより、コンバータ回路を搭載したモータ駆動制御装置250bの小型化および低価格化、ひいては空気調和機250の小型化および低価格化を図ることができる。
以上のように、本発明にかかるコンバータ回路およびモータ駆動制御装置は、交流電源を入力とするコンバータ回路において、その出力端に直列に接続された2つのコンデンサに、上記交流電源の出力電圧をその極性反転周期より短い周期で交互に繰り返し印加するスイッチ回路を備え、これにより上記コンデンサの、入力電圧の倍電圧を発生するのに必要なコンデン容量を大きく低減することができる極めて有用なものである。そのため、空気調和機だけに限らず、このような回路を使用するすべての電気機器、装置に有効である。
本発明の実施の形態1によるコンバータ回路の構成図 本発明の実施の形態2によるコンバータ回路の構成図 本発明の実施の形態3によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態4によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態5によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態6によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態7によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態8によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態9によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態10によるモータ駆動制御装置の構成図 本発明の実施の形態11による空気調和機を示す模式図 従来の全波倍電圧回路の構成図 従来の電圧変換回路の構成図
符号の説明
1 交流電源
2 モータ
20 ダイオードブリッジ回路
21〜24、41、43、44、81、82、411、431、441 ダイオード
31〜34、57、83、84 コンデンサ
45 第1のスイッチ回路
46 第2のスイッチ回路
50 インバータ回路
58 リアクタ
100、100a〜100d、1001、1001a〜1001d コンバータ回路
200〜203、250b、260b、360b、370b、277、283、294
、380b、2001、2011、2021、2031 モータ駆動制御装置

Claims (19)

  1. 交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の負出力にカソード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の正出力と前記第1のダイオードのアノード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにアノード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのカソード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第1のダイオードのカソード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2のスイッチ回路を動作させることを特徴とするコンバータ回路。
  2. 交流電源に接続されたダイオードブリッジ回路と、ダイオードブリッジ回路の正出力にアノード側を接続した第1のダイオードと、ダイオードブリッジ回路の負出力と前記第1のダイオードのカソード側との間に直列に接続された第1のコンデンサおよび第2のコンデンサと、前記交流電源と前記ダイオードブリッジ回路を接続した点それぞれにカソード側を接続した第2のダイオードおよび第3のダイオードと、前記第1のダイオードのアノード側と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第1のスイッチ回路と、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードのアノード側を接続した点と前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサを接続した点との間に接続した第2のスイッチ回路とを備え、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサの各々に、前記交流電源の出力電圧が、前記交流電源の周期よりも短い周期で印加されるように、前記第1のスイッチ回路と前記第2のスイッチ回路を動作させることを特徴とするコンバータ回路。
  3. 第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路に、リレー、トランジスタ、FET、IGBT、双方向スイッチ、フォトカプラのスイッチング素子のうち少なくとも一つを用いたことを特徴とする請求項1または2に記載のコンバータ回路。
  4. 第1のコンデンサおよび第2のコンデンサに、電解コンデンサ、フィルムコンデンサのうち少なくとも一つを用いたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のコンバータ回路。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバータ回路と、コンバータ回路の出力電圧を3相擬似交流電圧に変換し、モータに駆動電圧として出力するインバータ回路とを備えたことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  6. 第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路をオン/オフ動作させるスイッチング周期と、インバータ回路を構成するスイッチング素子をオン/オフさせるスイッチング周期が等しいことを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動制御装置。
  7. モータの最大出力時において、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させる1周期の間に、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの端子電圧がゼロまで低下しないように、前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサの容量が設定されていることを特徴とする請求項5または6に記載のモータ駆動制御装置。
  8. モータの最大出力時において、第1のコンデンサおよび第2のコンデンサの端子電圧がゼ
    ロまで低下しないように、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させる周期が設定されていることを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動制御装置。
  9. モータの出力に応じて、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路を交互にオン/オフ動作させるスイッチング周期を変えることを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動制御装置。
  10. 交流電源から供給される電力が、予め設定されているモータへの供給基準電力より低い場合は、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路の動作を停止させることを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動制御装置。
  11. 第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を駆動する直流電源として、インバータ回路を駆動する直流電源を用いることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  12. 第2のスイッチ回路を駆動する電源回路は、アノード側がインバータ回路を駆動する直流電源の高電位側に接続された第4のダイオードと、前記第4のダイオードのカソード側と第2のスイッチ回路を構成するスイッチング素子の低電位側の間に直列に接続された第3のコンデンサとを備え、第1のスイッチ回路を駆動する電源回路は、アノード側が前記第4のダイオードのカソード側に接続された第5のダイオードと、前記第5のダイオードのカソード側と第1のスイッチ回路を構成するスイッチング素子の低電位側の間に直列に接続された第4のコンデンサを備えることを特徴とする請求項11に記載のモータ駆動制御装置。
  13. コンバータ回路の出力端の間に第5のコンデンサを接続したことを特徴とする請求項5〜12のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  14. ダイオードブリッジ回路と、第1〜第3のダイオードと、第1のスイッチ回路および第2のスイッチ回路を構成するスイッチング素子とをモジュール化したことを特徴とする請求項5〜13のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  15. インバータ回路を駆動するインバータ駆動部から供給される駆動信号によって、スイッチングモジュールが動作することを特徴とする請求項14に記載のモータ駆動制御装置。
  16. ダイオードブリッジ回路のどちらか一方の入力端と、交流電源との間に、リアクタを設けたことを特徴とする請求項5〜15のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  17. 第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路とが一時期同時にオンするように、第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路のオン/オフ動作させることを特徴とする請求項16に記載のモータ駆動制御装置。
  18. 請求項5〜17のいずれか1項に記載のモータ駆動制御装置により駆動するモータを備えた圧縮機。
  19. 請求項18に記載の圧縮機を搭載した空気調和機。
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