JP2020142846A - 包装用段ボール構造 - Google Patents
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Description
前記包装用段ボールは、被装缶の外側面を一周するよりも長い横長さを有していて、被装缶の外側面の数をNとした場合、谷折り線によりN+1以上の外接面が長手方向に区画形成され、被装缶の外側面を、段ボールの対応する外接面と対面させた状態で被装缶を囲繞した場合、段ボール外接面と、被装缶の外側面との間に遊びを有する関係とされ、前記対面状態において、包装用段ボールの1番目の外接面は、包装用段ボールのN+1番目の外接面と重なり合い、
前記1番目の外接面には、その面上の一部に開口が形成され、
前記N+1番目の外接面のうち、前記開口と対応する箇所には、手作業により1番目の外接面の開口を越えて内側に折り返し得る第1折返し片が切れ目を入れた状態で形成されていて、
更に、3番目の外接面の面上には、手作業により内側に折り返し得る第2折返し片が切れ目を入れた状態で形成されており、また、前記対面状態において、第1折返し片と共に、第2折返し片を折り返すと、段ボール外接面と、被装缶との間に存在する遊びがなくなり、段ボールの外接面が被装缶を圧接し、
前記1番目の外接面と、前記N+1番目の外接面とが重なり合った状態で、前記第2折返し片は、前記1番目の外接面の開口縁を掛止することを特徴とする包装用段ボール構造により解決される。
[1]段ボール板紙100B
段ボール板紙100Bは、ABフルートの段ボール原紙を略矩形形状に打ち抜くことで形成され、図1(a)に示すように、右側板101、正面板102、左側板103、背板104、蓋板105を、谷折り線121、122、123、124を介して連接してなる。
段ボール板紙100Bにおいて、右側板101には穿孔111が形成されている。また、左側板103のうち、穿孔111と対向する位置には、折返し片113が切り起こされている。同様に、蓋板105のうち、穿孔111と対向する位置にも、折返し片114が切り起されている。
スリーブ容器100Sは、角筒形状であり、図1(b)に示すように、右側板101、正面板102、左側板103、背板104、蓋板105により構成される。スリーブ容器100Sに組み立てられた際、蓋板105は、右側板101を覆った状態になる。蓋板105が右側板101を覆った状態で、蓋板105の折返し片114を内側に折り返し、図1(a)の穿孔111に嵌めいれると、蓋板105は、右側板101に固定される。こうして、蓋板105を右側板101に固定することで、スリーブ容器100Sは完成する。
蓋板105を、右側板101に固定した状態で、図3に示すように、一斗缶200にスリーブ容器100Sを覆い被せる。そうすると、一斗缶200の右側面201〜背面204は、図4に示すように右側板101〜背板104により囲繞される。図4の一点鎖線B−Bの位置でスリーブ容器100Sを切断して矢印の方向から見た場合のスリーブ容器100Sの断面構造を図5に示す。上述したように、右側板101の横幅101W、正面板102の横幅102W、左側板103の横幅103W、背板104の横幅104Wは、一斗缶200の右側面201〜背面204の横幅を僅かに上回る大きさに定められている。そのため、スリーブ容器100Sに一斗缶200を挿通した際、スリーブ容器100Sの右側板101と、一斗缶200の右側面201との間には、図5に示すように、僅かな遊び200s、200pが生じる。
図4において正面板102には角型の穿孔112が切り出されている。穿孔112は、正面板102において大きな面積を占め、正面板102における穿孔112は、一斗缶200の正面202であって、一斗缶200のラベルが貼り付けられた位置に対応する。図4に示すようにスリーブ容器100Sを一斗缶200に挿通させた場合、一斗缶200の印刷ラベル212は、穿孔112を通じて外部に露出する。このように、一斗缶200は、印刷ラベル212を外部に露出した形態で、スリーブ容器100Sにより包装されることになる。
スリーブ容器100Sを組み立てる際に行う作業は、右側板101〜蓋板105を起立させ、谷折り線121〜123を谷折りにし、筒形状にし、折返し片113、114を内側に突き立てるというものである。これにより、糊付けやビス止め、テープの貼付け等の手作業を一切行うことなく、スリーブ容器100Sを完成させることができる。
一斗缶200の寸法(横幅×縦幅×高さ)は、238.0mm±1.0 × 238.0mm±1.0 × H349.5mm±1.0である。厚みは0.32mmとなる。
Aフルートの段ボールで段ボール板紙100Bを構成する場合、スリーブ容器100Sを挿通して、一斗缶200の右側面201〜背面204と、右側板101〜背板104との遊びを確保するには、右側板101、正面板102、左側板103、背板104のそれぞれの横幅を、図7に示すような値に設定することが望ましい。Aフルートは、厚さ約5mmの段ボール材である。この場合、右側板101の横幅を243mm、正面板102の横幅を250mm、左側板103の横幅を246mm、背板104を255mm、蓋板105の横幅を243mmに定める。また、谷折り線121〜124は、20mmのスジ押しと、20mmの切り込みとを交互に繰り返すリード罫(20×20mmリード罫)で構成する。
正面板102の中央部に形成する。また、窓112の四方の隅部は、曲率R5の丸隅形状とする(図中の4-R5参照)。
Bフルートの段ボールで段ボール板紙100Bを構成する場合、右側板101、正面板102、左側板103、背板104のそれぞれの横幅を、図8に示すような値に設定することが望ましい。Bフルートは、厚さ約3mmの段ボール材である。この場合、右側板101の横幅を241mm、正面板102の横幅を243mm、左側板103の横幅を243mm、背板104を246mm、蓋板105の横幅を241mmに定める。
ABフルートの段ボールで段ボール板紙100Bを構成する場合、右側板101、正面板102、左側板103、背板104のそれぞれの横幅を、図9に示すような値に設定することが望ましい。ABフルートは、厚さ約5mmのAフルートと、厚さ約3mmのAフルートとを貼り合わせた構造であり、約8mmの厚みを有する。つまり、右側板101の横幅を245mm、正面板102の横幅を258mm、左側板103の横幅を249mm、背板104を266mm、蓋板105の横幅を245mmに定める。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが本発明は上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり以下の変形例が考えられる。
段ボール板紙100Bを組み立てた際の形態を、スリーブ形状のスリーブ容器100Sとしたがこれに限らない。有蓋容器として構成してもよい。図10(a)は、有蓋容器を構成する場合の段ボール板紙100Bを示す。
上記実施形態において、スリーブ容器100Sにより包装される金属缶は一斗缶200としたがこれに限らない。円筒形状のペール缶であってもよい。ペール缶とは18リットルまたは20リットルの鋼鉄製の缶であり、潤滑油や塗料、溶剤などの運搬・貯蔵に用いられる。かかるペール缶の包装を行う場合、右側板101、正面板102、左側板103、背板104の横幅は、上記ペール缶の径を若干上回る値に設定する。こうすることで、上記実施形態に述べたように、ペール缶の上記から覆いかぶせる形で、スリーブ容器100Sを挿通させることができる。この際、内側に突き出た折返し片113、折返し片114がペール缶と、右側板101、左側板103との間の遊びに挟まり、圧迫される。この圧迫により、右側板101、左側板103は、ペール缶に固定されることになる。また、金属缶に限らず、引越し用段ボール等の二重梱包にスリーブ容器100Sを利用してもよい。更に、段ボールとよく似た形状の樹脂製ケースの梱包にスリーブ容器100Sを使用してもよい。加えて、家具、精密機械の梱包にスリーブ容器100Sを利用してもよい。更に、スリーブ容器100Sにより包装される被装缶の形状はペール缶の円筒形状、一斗缶の角柱形状に限らない。被装缶の外側面の数Nは、3以上の任意の整数であればよい。
穿孔111、折返し片113、折返し片114の高さ位置については、高さ方向の中央付近としたがこれに限らない。一斗缶200の天板205近くの高さ位置に、穿孔111、折返し片113、折返し片114を設けてもよい。一斗缶200の右側面201〜背面204の剛性は、天板205に近づくにつれ大きくなる。このように、右側面201〜背面204の剛性が大きい位置に、穿孔111、折返し片113、折返し片114を設けることで、スリーブ容器100Sを一斗缶200に強固に固定することができる。
上記実施形態では、折返し片113−折返し片114の組を一組としたがこれに限らない。右側板101の複数箇所に穿孔111を設け、折返し片113と、折返し片114との組を複数設けてもよい。この場合、右側板101、左側板103において複数箇所で一斗缶200をロックすることができ、スリーブ容器100Sによる固定を強固にすることができる。
上記実施形態では、蓋板105の数を1つとしたが、これに限らない。蓋板105を2つ設けて、右側板101の他、背板104を覆うようにスリーブ容器100Sを構成してもよい。同様に、蓋板105を3つ設けて、右側板101、背板104、左側板103を覆うようにスリーブ容器100Sを構成してもよい。
段ボール板紙100Bを構成する段ボール材は、一対のライナー紙に、芯材を挟み込んだ構成になっており、本実施形態において、この段ボール材の芯材は、縦波又は横波の波目をなす。
100B、100C 段ボール板紙
100D 有蓋容器
100S スリーブ容器
100D 段ボール容器
101 左側板
102 正面板
103 右側板
104 背板
105 蓋板
111、112 穿孔
113、114 折返し片
121〜123 谷折り線
131 台形フラップ
133 矩形フラップ
137 切込部
200 一斗缶
212 印刷ラベル
Claims (7)
- 包装用段ボールの構造であって、
前記包装用段ボールは、被装缶の外側面を一周するよりも長い横長さを有していて、被装缶の外側面の数をNとした場合、谷折り線によりN+1以上の外接面が長手方向に区画形成され、
被装缶の外側面を、段ボールの対応する外接面と対面させた状態で被装缶を囲繞した場合、段ボール外接面と、被装缶の外側面との間に遊びを有する関係とされ、前記対面状態において、包装用段ボールの1番目の外接面は、包装用段ボールのN+1番目の外接面と重なり合い、
前記1番目の外接面には、その面上の一部に開口が形成され、
前記N+1番目の外接面のうち、前記開口と対応する箇所には、手作業により1番目の外接面の開口を越えて内側に折り返し得る第1折返し片が切れ目を入れた状態で形成されていて、
更に、3番目の外接面の面上には、手作業により内側に折り返し得る第2折返し片が切れ目を入れた状態で形成されており、また、前記対面状態において、第1折返し片と共に、第2折返し片を折り返すと、段ボール外接面と、被装缶との間に存在する遊びがなくなり、段ボールの外接面が被装缶を圧接し、
前記1番目の外接面と、前記N+1番目の外接面とが重なり合った状態で、前記第2折返し片は、前記1番目の外接面の開口縁を掛止する
ことを特徴とする包装用段ボール構造。 - 前記被装缶の1の側面には、ラベルが貼り付けられており、前記段ボールには、前記ラベルの貼り付け位置を開口する開口部が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の包装用段ボール構造。 - 前記1番目の外接面の開口は、作業者が手指を挿通できるサイズに定められている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装用段ボール構造。 - 第1折返し片、及び、第2折返し片は、被装缶の側面のうち、剛性が確保されている高さ位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の包装用段ボール構造。 - 前記被装缶の外側面の数Nは、4である
ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の包装用段ボール構造。 - 前記1番目から前記N番目までの各外接面の上端又は下端には、谷折線を介して、複数対のフラップが連接しており、当該複数対のうち一方の対は台形形状のフラップ、他方の対は矩形形状のフラップであり、台形フラップの斜辺からは、凸片が突き出ていて、矩形フラップの長辺には、切り込みが形成されており、矩形フラップの短辺を台形フラップの斜辺に重ね合わせ、台形フラップの凸片を矩形フラップの切込みに嵌めいれることで、蓋部又は底部を形成する
ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の包装用段ボール構造。 - 断面円形の円筒缶に被装される段ボールの構造であって、
段ボールは横長が形状を有し、円筒缶の外周を仮想的に均等にN分割したN箇所で缶外周と接するN個の外接面が谷折り線によって区画形成されているのと共に、更にもうひとつの外接面がN番目の外接円に連接して形成され、
円筒缶の外側面を、段ボールの対応する外接面と対面させた状態で円筒缶を囲繞した場合、段ボール外接面と、被装缶の外側面との間に遊びを有する関係とされ、前記対面状態において、包装用段ボールの1番目の外接面は、包装用段ボールのN+1番目の外接面と重なり合い、
前記1番目の外接面には、その面上の一部に開口が形成され、
前記N+1番目の外接面のうち、前記開口と対応する箇所には、手作業により1番目の外接面の開口を越えて内側に折り返し得る第1折返し片が切れ目を入れた状態で形成されていて、
更に、3番目の外接面の面上には、手作業により内側に折り返し得る第2折返し片が切れ目を入れた状態で形成されており、また、前記対面状態において、第1折返し片と共に、第2折返し片を折り返すと、段ボール外接面と、円筒缶との間に存在する遊びがなくなり、段ボールの外接面が円筒缶を圧接し、
前記1番目の外接面と、前記N+1番目の外接面とが重なり合った状態で、前記第2折返し片は、前記1番目の外接面の開口縁を掛止する
ことを特徴とする包装用段ボール構造。
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DE102022104185A1 (de) | 2022-02-22 | 2023-08-24 | Procos Gmbh | Schachtel und Verfahren zum Herstellen einer Schachtel |
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