JP2020141467A - 整流子および電動機 - Google Patents

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Katsuhide Kato
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Abstract

【課題】工数を増加させることなくフック部への巻線の溶接による絶縁体の熱劣化を抑制できる整流子およびこれを備えた電動機を提供する。【解決手段】整流子片62は、絶縁体の外周に周方向に互いに離間されて複数配置される。各整流子片62は、摺接部64と、フック部65と、アンカ部66と、括れ部67とを備える。摺接部64は、ブラシ装置と摺接する。フック部65は、摺接部64の端部に折り返し形成され、巻線が引っ掛けられた状態で熱接合されて巻線と電気的に接続されている。アンカ部66は、摺接部64の背後に設けられ絶縁体に埋め込まれる。括れ部67は、アンカ部66のフック部65に対して最遠部よりフック部65側にて摺接部64に設けられる。括れ部67は、摺接部64の他の部分より伝熱抵抗が高い。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、巻線が引っ掛けられた状態で溶接されてこの巻線と電気的に接続されているフック部を備える整流子片を有する整流子およびこれを備えた電動機に関する。
従来、電動機は、固定磁極を形成する固定子と、回転磁極を形成する回転子(電機子)とを備えている。回転子は、出力軸となる回転軸に、巻線からなるコイルと整流子とが固定され、コイルの巻線と整流子とが電気的に接続されて構成されている。
整流子は、円筒状の合成樹脂製の絶縁体の外周に、軸方向に沿って長手状の整流子片が複数、絶縁体の周方向に互いに離間されて配置されている。そして、これら整流子片のそれぞれの端部に折り返して形成されたフック部に巻線が引っ掛けられ、このフック部をスポット溶接または熱かしめ(ヒュージング)することでフック部と巻線とが電気的および機械的に接続される。
特開平11−27907号公報
フック部に対する巻線の溶接の際、温度が数百度まで上昇する。そのため、この熱が整流子片を通じて絶縁体に伝わって絶縁体を熱劣化させないように、上記特許文献1では溶接の前に通電加熱工程を行うことで熱ストレスを低減する。しかしながら、この場合、通電加熱工程の分、工程数が増加し製造性が低下する。
本発明が解決しようとする課題は、工数を増加させることなくフック部への巻線の熱接合による絶縁体の熱劣化を抑制できる整流子およびこれを備えた電動機を提供することである。
実施形態の整流子は、通電により回転磁極を形成する回転子の巻線と電気的に接続され、回転子の回転によりブラシ装置と摺接する整流子である。この整流子は、合成樹脂により形成された円筒状の絶縁体と、導電性の整流子片とを有する。整流子片は、絶縁体の外周に周方向に互いに離間されて複数配置される。各整流子片は、摺接部と、フック部と、アンカ部と、高伝熱抵抗部とを備える。摺接部は、ブラシ装置と摺接する。フック部は、摺接部の端部に折り返し形成され、巻線が引っ掛けられた状態で熱接合されてこの巻線と電気的に接続されている。アンカ部は、摺接部の背後に設けられ絶縁体に埋め込まれる。高伝熱抵抗部は、アンカ部のフック部に対して最遠部よりフック部側にて摺接部に設けられる。そして、この高伝熱抵抗部は、摺接部の他の部分より伝熱抵抗が高い。
第1の実施形態の整流子の整流子片を示す斜視図である。 同上整流子全体の整流子片を示す斜視図である。 同上整流子を示す斜視図である。 同上整流子のフック部に巻線を熱接合する状態を模式的に示す断面図である。 同上整流子を備えた電動機を有する電動送風機を示す分解斜視図である。 同上電動送風機を一部を切り欠いて示す側面図である。 第2の実施形態の整流子を示す斜視図である。
以下、第1の実施形態の構成を図1ないし図6を参照して説明する。
図1ないし図6において、11は電動機を示し、この電動機11は、本実施形態では、例えば電動送風機12に適用されている。この電動送風機12は、例えば電気掃除機の掃除機本体に収容されて吸塵用の送風動作を行うものである。そして、この電動送風機12は、電動機11と、この電動機11により回転されるファンである遠心ファン14と、これら電動機11と遠心ファン14との間に位置する整流板であるディフューザ15と、遠心ファン14を覆って電動機11に取り付けられるファンカバー16とを備えている。
電動機11は、金属製のフレーム21と、このフレーム21に収容された電動機本体22と、フレーム21に取り付けられたブラシ装置23,23とを有している。
フレーム21は、有底円筒状のフレーム本体25と、このフレーム本体25の開口側に一体的に取り付けられるフレーム端面板26とを備えている。
フレーム本体25は、複数の排気口30と、これら排気口30間に位置しブラシ装置23が取り付けられる取付開口31とを外周面に備えている。また、このフレーム本体25には、電動機本体22を支持するためのモータヘッド部32が底部に凹設されており、このモータヘッド部32の内部には、(一方の)ベアリング33と、このベアリング33とともに電動機本体22を軸方向(スラスト方向)に付勢するためのスラストばね34とが収容されている。
フレーム端面板26は、フレーム本体25の径方向に沿って形成され、フレーム本体25の開口を横断して配置され、このフレーム本体25に対してねじ止め固定されている。したがって、このフレーム端面板26の両側は、フレーム本体25(フレーム21)の内部と連通する図示しない通気開口となっている。また、このフレーム端面板26には、フレーム本体25(フレーム21)の内部と連通する開口部37が開口されている。さらに、このフレーム端面板26の中央部には、ディフューザ15を保持する円筒状の保持部38が一体に形成されており、この保持部38の内部には、(他方の)ベアリング39が取り付けられている。
また、電動機本体22は、固定子(ステータ)としてのフィールド組立41と、回転子(ロータ)としての電機子であるアーマチュア組立42とを備えている。
フィールド組立41は、固定子鉄心としての固定子本体である枠状のフィールドコア45に対して絶縁された状態で配置された界磁巻線46によりアーマチュア組立42の回転方向である周方向に複数の固定磁極を形成する。
アーマチュア組立42は、回転中心となる出力軸である回転軸51に、回転子本体としてのアーマチュアコア52と、ブラシ装置23と摺接する整流子(コンミュテータ)53とが一体的に形成されている。また、このアーマチュア組立42は、回転軸51に取り付けられてこの回転軸51と一体に回転する防塵部材54を備えている。
回転軸51は、一端側がベアリング39により回転自在に保持され、他端側がベアリング33により回転自在に保持されている。また、この回転軸51は、一端側がディフューザ15に挿通され、このディフューザ15から突出する一端部に遠心ファン14が接続されている。
アーマチュアコア52は、回転軸51に固定されたコア部としての電機子コアをなす円柱状の積層鉄心56と、この積層鉄心56に対して絶縁された状態で巻線57が巻き付けられて構成された回転子コイルであるアーマチュアコイル58とを備えている。
積層鉄心56は、例えば磁性体である電磁鋼板を複数積層し結合して略円筒状に構成されている。また、この積層鉄心56の周縁部には、図示しない複数の磁極歯部が周方向に略等間隔に離間されて放射状に突設されている。さらに、この積層鉄心56の中央部には、回転軸51が圧入されている。
巻線57は、他の部分と電気的に接続される位置を除く全体の表面に絶縁皮膜が形成されている。
アーマチュアコイル58は、巻線57に通電することにより、回転によって磁極が切り換わる回転磁極を積層鉄心56に形成するものである。このアーマチュアコイル58を構成する巻線57は、両端が整流子53に電気的に接続され、これら両端間が対応する位置の磁極歯部の間を通って積層鉄心56に対して絶縁された状態で巻き付けられている。したがって、この巻線57は、積層鉄心56の両端側にそれぞれ位置している。換言すれば、この巻線57は、積層鉄心56に対して遠心ファン14側であるベアリング39(防塵部材54)側と、整流子53側であるベアリング33側とに露出して位置している。
整流子53は、アーマチュアコア52に形成される回転磁極を切り換えるものであり、回転軸51の他端部近傍に固定されている。この整流子53は、フック式のものであり、円筒状の絶縁体61の周囲に、巻線57とそれぞれ電気的に接続される複数の整流子片62が互いに周方向に離間されて取り付けられている。したがって、各整流子片62は、互いに絶縁された状態で配置されている。
絶縁体61は、絶縁性の合成樹脂などにより形成されている。この絶縁体61には、中央の穴部61aに回転軸51が同軸状に圧入されて固定されている。
整流子片62は、導電性に優れた金属などの部材により、それぞれ細長い長方形状(短冊状)に形成されている。これら整流子片62は、絶縁体61の軸方向と略平行な方向に沿って長手方向を有して配置されている。そして、各整流子片62は、相対的に幅広の摺接部64と、相対的に幅狭のフック部65と、摺接部64の背後(背面側)に設けられたアンカ部66と、摺接部64に設けられた高伝熱抵抗部である括れ部67とを備えている。
摺接部64は、ブラシ装置23が摺接する部分である。この摺接部64は、細長い四角形状に形成されている。また、この摺接部64は、フック部65よりも長く形成されており、絶縁体61の外周に対向する側と反対側の主面である表面64aが絶縁体61の外周と同軸の円筒面に沿って湾曲した円弧面状に形成されてブラシ装置23と摺接するようになっている。
フック部65は、アーマチュアコイル58の巻線57と電気的および機械的に接続される部分である。このフック部65は、細長い四角形状に形成されており、摺接部64の一端部であるアーマチュアコイル58側(遠心ファン14側)の端部から突出している。また、このフック部65は、摺接部64の幅方向両側に対して幅方向中央部側にオフセットされて幅狭となっている。すなわち、このフック部65は、幅方向の中央部が摺接部64の幅方向の中央部と略一致するように形成されている。また、このフック部65は、摺接部64の表面64a側、すなわち絶縁体61の外周面に対して離間される側である外側に折り曲げられてアーマチュアコア52に対して反対側にフック状に折り返されており、巻線57を引っ掛けた状態でスポット溶接、あるいは熱かしめ(ヒュージング)など熱接合されて固定されることで、巻線57を挟んでこの巻線57と電気的および機械的に接続されるようになっている。
アンカ部66は、絶縁体61に埋め込まれて整流子片62を絶縁体61に対して抜け止めする部分である。このアンカ部66は、本実施形態では、例えば摺接部64の背面側の一端部および他端部の互いに離間された位置に一対設けられている。各アンカ部66は、摺接部64から延出する接続部66aと、この接続部66aよりも拡大された拡大部であるアンカ部本体66bとを一体に備えている。したがって、各アンカ部66は、整流子片62の一端他端方向に見てT字状となっている。接続部66aは、摺接部64の背面側とアンカ部本体66bとを接続する部分である。この接続部66aは、摺接部64(および括れ部67)に対して幅寸法が小さく、すなわち摺接部64(および括れ部67)よりも細く設けられ、摺接部64(および括れ部67)の面方向に対して交差(直交)する方向に沿って突出するリブ状となっている。この接続部66aは、摺接部64の幅方向の中心位置近傍に位置している。さらに、この接続部66aは、摺接部64から離れるほど長手方向に長くなるように設けられている。なお、この接続部66aは、アーマチュアコイル58側(遠心ファン14側)と反対側の一部が括れ部67の背後に位置していてもよい。また、アンカ部本体66bは、摺接部64の一端他端方向に長手状に設けられ、摺接部64に対して略平行でかつ長手状に延びている。このアンカ部本体66bは、接続部66aに対して幅方向および長手方向に広がって設けられている。このアンカ部本体66bの幅寸法および長手寸法は、それぞれ摺接部64よりも小さく設定されている。本実施形態では、例えばこのアンカ部本体66b(アンカ部66)の長手寸法は、摺接部64の長手寸法の半分未満に設定されている。このため、アンカ部本体66bは、摺接部64に対して長手方向および幅方向に突出しないように設けられている。そして、このアンカ部66は、摺接部64の背面側とアンカ部本体66bとの間に絶縁体61を構成する合成樹脂を抱え込むことで整流子片62を絶縁体61に対して抜け止めしている。なお、このアンカ部66は、3以上の複数設けられていてもよいし、1つのみ設けられていてもよい。すなわち、このアンカ部66は、1以上設けられている。
括れ部67は、摺接部64の断面積を摺接部64の他の部分より減少させることで伝熱抵抗を摺接部64の他の部分よりも高くする部分である。この括れ部67は、摺接部64の両側部の互いに対向する位置を幅方向に切り欠く切欠部69,69に挟まれて形成されている。したがって、この括れ部67は、摺接部64を幅方向に狭めた形状となっている。また、この括れ部67は、アンカ部66(アンカ部本体66b)のフック部65に対して最遠部、すなわちアーマチュアコイル58側(遠心ファン14側)の端部66cよりフック部65側の位置にて摺接部64に設けられている。換言すれば、この括れ部67は、アンカ部66の長手方向の端部66cとフック部65との間に位置している。具体的に、本実施形態では、この括れ部67は、フック部65側に位置するアンカ部66の長手方向の略中央部に位置している。
防塵部材54は、例えば金属により略円形板状に形成されている。この防塵部材54は、回転軸51の一端側に固定されてベアリング39の他端側に隣接して配置されている。
そして、アーマチュア組立42は、回転軸51をベアリング33,39に回転自在に軸支することにより、フィールド組立41の中央部を貫通してフレーム21に取り付けられ、この取り付け状態で、整流子53が、アーマチュアコア52とベアリング33との間に位置し、防塵部材54が、アーマチュアコア52とベアリング39との間にてこのベアリング39に隣接して位置して、回転軸51がベアリング39および保持部38に挿通されてフレーム21の外部へと突出している。
各ブラシ装置23は、図示しない電源に対して電気的に接続される角柱状のカーボンブラシ71を内部に移動可能に保持しており、このカーボンブラシ71の先端側が整流子53(整流子片62の摺接部64の表面64aに圧接されて電気的に接続されている。
遠心ファン14は、電動機11のフレーム21から突出するアーマチュア組立42の回転軸51の一端部に連結されている。さらに、この遠心ファン14は、ファンカバー16に対向して、円形状の吸込口73が中央部に形成されている。そして、この遠心ファン14は、スペーサ(スリーブ)74を介してベアリング39(保持部38)に対して離間されており、ワッシャ75,76により挟まれた状態で、回転軸51の一端部に対してナット77により固定されている。
ディフューザ15は、遠心ファン14から外周方向へと吹き出された気流を静圧化して電動機11のフレーム21の内部へと案内するものであり、フレーム端面板26に対してねじ止め固定されることで、電動機11と一体的となっている。このディフューザ15は、略円形板状の整流板本体であるディフューザ本体81の一主面側に上流側静翼82が突設され、このディフューザ本体81の他主面側に下流側静翼83が突設されている。
ディフューザ本体81は、中央部にフレーム端面板26の保持部38が挿通されている。
上流側静翼82は、遠心ファン14から吹き出された空気を整流するもので、ディフューザ本体81の外縁近傍の位置にて周方向に複数配置され、ファンカバー16に圧接されて、互いに隣接する上流側静翼82間、および、各上流側静翼82とファンカバー16との間に、空気が通過する流路85を形成している。これら上流側静翼82は、遠心ファン14の外周に対して離間されて対向しているとともに、ファンカバー16の内周に対向して位置している。すなわち、これら上流側静翼82は、遠心ファン14の外周とファンカバー16の内周との間に位置している。
下流側静翼83は、上流側静翼82により整流されて流路85を通過した空気を整流しつつ回転軸51側である電動機11(フレーム21)の内部へと導くもので、上流側静翼82と交差する方向に沿ってディフューザ本体81の周方向に複数配置され、互いに隣接する下流側静翼83間に、空気が通過する通気路87を形成している。また、これら下流側静翼83は、フレーム21の通気開口およびフレーム端面板26の開口部37と対向している。したがって、通気路87を通過した空気が、通気開口および開口部37を介して電動機11(フレーム21)の内部へと流入するようになっている。
ファンカバー16は、有蓋円筒状に形成されており、外周縁部がフレーム本体25の開口縁に圧入されて固定されている。さらに、このファンカバー16の中央部には、円形状の吸気口91が形成されている。この吸気口91は、円環状のシール部材92を介して遠心ファン14の吸込口73と気密に接続される。
そして、電動機11は、通電によりフィールド組立41に固定磁極が形成されるとともに、アーマチュア組立42に回転磁極が形成され、固定磁極と回転磁極との吸引・反発によって、ベアリング33,39で回転自在に保持されたアーマチュア組立42が回転する。このアーマチュア組立42の回転により、ブラシ装置23のカーボンブラシ71と摺接することで電気的に接続される整流子53の整流子片62が切り換わることにより、アーマチュアコイル58の巻線57に流れる電流の向きが切り換わり、回転磁極が反転するため、アーマチュア組立42が連続的に回転する。
このアーマチュア組立42の回転により、電動送風機12では、回転軸51に固定された遠心ファン14が回転する。そして、この遠心ファン14の回転により、ファンカバー16の吸気口91から空気が吸い込まれ、この空気が吸込口73を介して遠心ファン14内へと吸い込まれ、この遠心ファン14から外周方向へと吹き出される。この後、吹き出された空気はディフューザ15の上流側静翼82によって外周方向へと整流されつつ流路85を通過した後、ファンカバー16の内周側から下流側静翼83によって中心側すなわち回転軸51側へと整流されつつ通気路87を通過し、フレーム端面板26の両側の通気開口およびフレーム端面板26の開口部37などからフレーム本体25(フレーム21)内へと流入する。
この空気の流れすなわち気流は、アーマチュア組立42のアーマチュアコア52(アーマチュアコイル58)の巻線57に吹き付けられてアーマチュアコア52(アーマチュアコイル58)を冷却するとともに、フィールド組立41およびブラシ装置23,23などを冷却した後、排気口30から排気風として電動送風機12(フレーム21)の外部に排気される。
この電動機11に用いるアーマチュア組立42の製造方法を説明する。
整流子53は、図示しない金型(成形型)に各整流子片62を、アンカ部66を内周側、摺接部64を外周側として円筒状に略等間隔に離間して配置した状態で固定し(図2)、この金型に溶融樹脂を充填して固化させることにより、アンカ部66を一体的に埋め込んだ絶縁体61を形成する(図3)。
そして、アーマチュア組立42は、整流子53の各整流子片62のU字状に折り返された各フック部65に対して巻線57を少なくとも一回巻き付けた状態で、これらフック部65の先端部を巻線57に溶接棒95を用いて押し付け、スポット溶接など熱接合することで、巻線57の表面の絶縁皮膜が溶け、フック部65と巻線57とが電気的および機械的に接続される(図4)。このように、アーマチュア組立42において、各整流子片62と巻線57とが電気的に接続される。
このとき、上記第1の実施形態によれば、各整流子片62にてアンカ部66のフック部65に対して最遠部(端部66c)よりフック部65側の位置で摺接部64に、この摺接部64の他の部分より伝熱抵抗が高い高伝熱抵抗部である括れ部67を設けたので、フック部65への巻線57の熱接合(溶接)時に生じる熱をアンカ部66側に伝えにくくでき、このアンカ部66が埋め込まれた絶縁体61の熱劣化を抑制できる。したがって、予め通電加熱するなどの工程を増加させることなく、フック部65への巻線57の熱接合による絶縁体61の熱劣化を抑制できる。
また、高伝熱抵抗部として、摺接部64を幅方向に狭めた括れ部67を設けることで、摺接部64の強度を確保しつつ、容易に高伝熱抵抗部を構成できる。
しかも、アンカ部66(リブ状の接続部66a)の一部を括れ部67の背後に位置させることで、括れ部67の位置で整流子片62をアンカ部66によって補強でき、整流子片62の変形(曲がりや折れ)を抑制できる。
そして、これら整流子片62を備える整流子53を電動機11に用いることで、整流子片62を絶縁体61によって確実に保持する、信頼性が高い電動機11を提供できる。
特に、例えば電気掃除機用に用いる電動送風機12の場合、1分間に5000回転(5000rpm)程度の高速で回転されることがあるため、整流子片62を絶縁体61に確実に保持することで、遠心力による整流子片62の絶縁体61からの脱落や剥離、あるいは径方向への突出などに起因する整流子53の偏心を抑制でき、整流子片62の摺接部64と摺接するブラシ装置23(カーボンブラシ71)が回転時に摺接部64の表面64aに対して跳ねにくくなり、スパークを生じにくくできる。
なお、上記第1の実施形態において、図7に示す第2の実施形態のように、括れ部67を各整流子片62の複数箇所に設けることもできる。例えば、括れ部67は、各整流子片62の摺接部64において、この摺接部64(整流子片62)の長手方向に離間された位置に複数設けることができる。より詳細に、これら括れ部67は、アンカ部66(アンカ部本体66b)のフック部65に対して最遠部、すなわちアーマチュアコイル58側(遠心ファン14側)の端部66cよりフック部65側の位置にて摺接部64に設けられている。換言すれば、これら括れ部67は、アンカ部66の長手方向の端部66cとフック部65との間にそれぞれ位置している。この場合には、絶縁体61への熱伝導がより悪くなり、熱劣化をより確実に低減できる。
また、括れ部67は、摺接部64の両側に設けた切欠部69,69に挟まれるように形成したが、例えば整流子片62の摺接部64の一側または他側にのみ切欠部69を設けて形成することもできる。
さらに、高伝熱抵抗部としては、摺接部64を幅方向に狭くした括れ部67としたが、摺接部64の断面積を減少させる構成であれば、幅方向に狭くした形状以外の形状とすることもできる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲をこれらの実施形態に限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11 電動機
23 ブラシ装置
41 固定子としてのフィールド組立
42 回転子としてのアーマチュア組立
51 回転軸
53 整流子
57 巻線
61 絶縁体
62 整流子片
64 摺接部
65 フック部
66 アンカ部
67 高伝熱抵抗部である括れ部

Claims (4)

  1. 通電により回転磁極を形成する回転子の巻線と電気的に接続され、前記回転子の回転によりブラシ装置と摺接する整流子であって、
    合成樹脂により形成された円筒状の絶縁体と、
    この絶縁体の外周に周方向に互いに離間されて複数配置された導電性の整流子片とを具備し、
    前記各整流子片は、
    前記ブラシ装置と摺接する摺接部と、
    この摺接部の端部に折り返し形成され、前記巻線が引っ掛けられた状態で熱接合されてこの巻線と電気的に接続されているフック部と、
    前記摺接部の背後に設けられ前記絶縁体に埋め込まれるアンカ部と、
    このアンカ部の前記フック部に対して最遠部より前記フック部側にて前記摺接部に設けられ、この摺接部の他の部分より伝熱抵抗が高い高伝熱抵抗部とを備えている
    ことを特徴とした整流子。
  2. 高伝熱抵抗部は、摺接部を幅方向に狭めた括れ部である
    ことを特徴とした請求項1記載の整流子。
  3. 高伝熱抵抗部は、摺接部に複数設けられている
    ことを特徴とした請求項1または2記載の整流子。
  4. 固定磁極を形成する固定子と、
    回転軸、この回転軸に設けられて前記固定子の内方に対向し、通電により回転磁極を形成する巻線、および、この巻線と電気的に接続された請求項1ないし3いずれか一記載の整流子を備えた回転子と、
    前記整流子と摺接して電気的に接続されるブラシ装置と
    を具備したことを特徴とした電動機。
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