JP2020141059A - 電解コンデンサ及び電解コンデンサの実装構造 - Google Patents
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Abstract
Description
この積層セラミックコンデンサは、コンデンサ本体の第1面と第2面それぞれに電極ペーストをディップし乾燥した後、焼き付け処理を行って外部電極用の下地膜を形成するとともに、コンデンサ本体の第5面の長さ方向両端部それぞれに電極ペーストを印刷して乾燥した後、焼き付け処理を行って外部電極用の別の下地膜を下地膜と連続するように形成することで製造されている。
また、第1外部電極(第2外部電極)と第3外部電極(第4外部電極)の間は下地電極層上に形成されためっき層又は溶融半田により電気的に接続することができるので、外部電極間の導通を確保することができる。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の各実施形態の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
まず、第1外部電極のめっき層と第3外部電極のめっき層が電気的に接続されておらず、かつ、第2外部電極のめっき層と第4外部電極のめっき層が電気的に接続されていない電解コンデンサについて説明する。
この電解コンデンサを第1実施形態の電解コンデンサと呼称する。
図1には電解コンデンサ1を構成する直方体状の樹脂成形体9を示している。
樹脂成形体9は、長さ方向(L方向)、幅方向(W方向)、厚さ方向(T方向)を有しており、長さ方向に対向する第1端面9a及び第2端面9bを備えている。第1端面9aには第1外部電極11が形成され、第2端面9bには第2外部電極13が形成されている。
樹脂成形体9は、厚さ方向に対向する底面9c及び上面9dを備えている。底面9cは電解コンデンサ1の実装面となる側の面である。
底面9cには第3外部電極15及び第4外部電極17が形成されている。
また、樹脂成形体9は、幅方向に対向する第1側面9e及び第2側面9fを備えている。
コンデンサ素子20は、表面に誘電体層5を有する陽極3と、陽極3と対向する陰極7とを含む。
コンデンサ素子20が複数積層されて積層体30となり、積層体30の周囲が封止樹脂8で封止されて樹脂成形体9となっている。積層体30において、積層されたコンデンサ素子20の間は、導電性接着剤(図示しない)を介して互いに接合されていてもよい。
樹脂成形体9の第1端面9aに第1外部電極11が形成されていて第1外部電極11は第1端面9aから露出する陽極3と電気的に接続されている。
樹脂成形体9の第2端面9bに第2外部電極13が形成されていて第2外部電極13は第2端面9bから露出する陰極7と電気的に接続されている。
エッチング前の弁作用金属箔の厚さが60μm以上であることが好ましく、180μm以下であることが好ましい。また、エッチング処理後にエッチングされていない弁作用金属箔(芯部)の厚さが10μm以上であることが好ましく、70μm以下であることが好ましい。多孔質層の厚さは電解コンデンサに要求される耐電圧、静電容量に合わせて設計されるが、弁作用金属箔の両側の多孔質層を合わせて10μm以上であることが好ましく、120μm以下であることが好ましい。
誘電体層は多孔質層の表面に沿って形成されることにより細孔(凹部)が形成されている。誘電体層の厚さは電解コンデンサに要求される耐電圧、静電容量に合わせて設計されるが、10nm以上であることが好ましく、100nm以下であることが好ましい。
陰極の一部として固体電解質層が設けられている、本実施形態の電解コンデンサは固体電解コンデンサであるといえる。
固体電解質層は、上記の処理液または分散液を、スポンジ転写、スクリーン印刷、スプレー塗布、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって誘電体層上に塗布することにより、所定の領域に形成することができる。固体電解質層の厚さは2μm以上であることが好ましく、20μm以下であることが好ましい。
金属箔の場合は、Al、Cu、Ag及びこれらの金属を主成分とする合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなることが好ましい。金属箔が上記の金属からなると、金属箔の抵抗値を低減させることができ、ESRを低減させることができる。
また、金属箔として、表面にスパッタや蒸着等の成膜方法によりカーボンコートやチタンコートがされた金属箔を用いてもよい。カーボンコートされたAl箔を用いることがより好ましい。金属箔の厚みは特に限定されないが、製造工程でのハンドリング、小型化、およびESRを低減させる観点からは、20μm以上であることが好ましく、50μm以下であることが好ましい。
印刷電極層の場合は、電極ペーストをスポンジ転写、スクリーン印刷、スプレー塗布、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって導電層上に形成することにより、所定の領域に陰極引き出し層を形成することができる。電極ペーストとしては、Ag、Cu、またはNiを主成分とする電極ペーストが好ましい。陰極引き出し層を印刷電極層とする場合は印刷電極層の厚さは金属箔を用いる場合よりも薄くすることが可能であり、スクリーン印刷の場合、2μm以上、20μm以下の厚さとすることも可能である。
樹脂成形体の成形方法としては、固形封止材を用いる場合は、コンプレッションモールド、トランスファーモールド等の樹脂モールドを用いることが好ましく、コンプレッションモールドを用いることがより好ましい。また、液状封止材を用いる場合は、ディスペンス法や印刷法等の成形方法を用いることが好ましい。コンプレッションモールドで陽極3、誘電体層5、および陰極7からなるコンデンサ素子20の積層体30を封止樹脂8で封止して樹脂成形体9とすることが好ましい。
樹脂成形体9の底部には支持基板9gが設けられていて、支持基板9gの底部表面が樹脂成形体9の底面9cとなっている。
支持基板は複数のコンデンサ素子を積層してなる積層体を一体化させるために設けられたものであり、ガラスエポキシ基板からなることが好ましい。
本発明の電解コンデンサは、下地電極層と、下地電極層上に形成されためっき層とを有している。
図2には電解コンデンサ1が備える第1外部電極11及び第2外部電極13の層構成を示している。
第1外部電極11は、内層めっき層11a、樹脂電極層11b、外層めっき層11cを含む。内層めっき層11aは、Niめっき層11a1とAgめっき層11a2を含む。外層めっき層11cは、Niめっき層11c1とSnめっき層11c2を含む。樹脂電極層11bは、Ag印刷樹脂電極層11b1を含む。
第2外部電極13は、内層めっき層13a、樹脂電極層13b、外層めっき層13cを含む。内層めっき層13aは、Niめっき層13a1とAgめっき層13a2を含む。外層めっき層13cは、Niめっき層13c1とSnめっき層13c2を含む。樹脂電極層13bは、Ag印刷樹脂電極層13b1を含む。
内層めっき層のAgめっき層11a2、13a2は、Niめっき層11a1、13a1の酸化を防止するために形成されており、無電解Niめっきを行ったものを大気中に触れることなく連続的に電解Agめっきを行う。
導電成分としてはAg、Cu、Ni、Snなどを主成分として含むことが好ましく、樹脂成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを主成分として含むことが好ましい。
樹脂電極層は、導電成分を67重量%以上、97重量%以下、樹脂成分を3重量%以上、33重量%以下含むことが好ましい。
また、導電成分を72重量%以上、95重量%以下、樹脂成分を5重量%以上、28重量%以下含むことがより好ましい。
また、導電成分を78重量%以上、95重量%以下、樹脂成分を5重量%以上、22重量%以下含むことがより好ましい。
さらに、導電成分を79重量%以上、89重量%以下、樹脂成分を11重量%以上、21重量%以下含むことがさらに好ましい。
図2に示すような断面図において第1外部電極及び第2外部電極の平坦性を測定した場合に、樹脂成形体の第1端面から測定した第1外部電極の厚さのばらつき及び樹脂成形体の第2端面から測定した第2外部電極の厚さのばらつきが10μm以下であることが好ましい。また、厚さのばらつきが8μm以下であることがより好ましい。さらに、厚さのばらつきが5μm以下であることがさらに好ましい。
また、導電成分を65重量%以上、90重量%以下、樹脂成分を5重量%以上、25重量%以下含むことがより好ましい。
また、導電成分を70重量%以上、90重量%以下、樹脂成分を5重量%以上、20重量%以下含むことがより好ましい。
さらに、導電成分を75重量%以上、85重量%以下、樹脂成分を10重量%以上、20重量%以下含むことがさらに好ましい。
電極ペーストは有機溶媒を含んでいてもよく、有機溶媒としてはグリコールエーテル系の溶媒を使用することが好ましい。例えばジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル等が挙げられる。
また、必要に応じて5重量%未満の添加剤を用いてもよい。添加剤は電極ペーストのレオロジー、特にチクソ性の調整に有用である。
また、第4外部電極17は、樹脂成形体9の底面9cに設けられた金属パターン電極であるCuパターン電極層17aを有する。さらに、Cuパターン電極層17aの上に外層めっき層17cとしてのNiめっき層17c1、Snめっき層17c2を有する。
Cuパターン電極層15a、17aは、支持基板9gにCu層を形成しておき、当該Cu層をエッチングすることで、所望の形状に形成することができる。
Cuパターン電極層の厚さは10μm以上であることが好ましく、25μm以下であることが好ましい(代表値15μm)。
第3外部電極15における下地電極層は金属パターン電極層であるCuパターン電極層15aであり、第4外部電極17における下地電極層は金属パターン電極層であるCuパターン電極層17aである。
なお、第3外部電極及び第4外部電極における下地電極層は電極ペーストのスクリーン印刷により形成された樹脂電極層であってもよい。
また、第1外部電極11の外層めっき層11cと第3外部電極15の外層めっき層15cは電気的に接続されていない。
第1外部電極11と第3外部電極15の間には空隙部14が存在している。
第2外部電極13の下地電極層である樹脂電極層13bと、第4外部電極17の下地電極層であるCuパターン電極層17aは離間している。
また、第2外部電極13の外層めっき層13cと第4外部電極17の外層めっき層17cは電気的に接続されていない。
第2外部電極13と第4外部電極17の間には空隙部16が存在している。
このような空隙部が存在することによって、実装時の溶融半田のはみだし量が少なく、実装時に大きなフィレットが形成されない構造の電解コンデンサとなる。
第1外部電極と第3外部電極の間に空隙部を存在させるためには第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は300μm以上であることが好ましい。
また、電解コンデンサを実装した際に第1外部電極と第3外部電極が電気的に接続されるようにするためには第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は800μm以下であることが好ましい。
第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は、電解コンデンサの断面写真を観察することにより測定することができる。
同様に、第2外部電極の下地電極層と第4外部電極の下地電極層の間隔は300μm以上であることが好ましく、800μm以下であることが好ましい。
図3に示す電解コンデンサの実装構造100では、プリント基板51にランド電極52及びランド電極53が設けられた実装基板50に、電解コンデンサ1が半田付けによって実装されている。
図3は基本的に側面図であるが、半田付けされたランド電極と電解コンデンサの外部電極との位置関係を示す部分だけ、断面図として示している。電解コンデンサの外部電極はその断面の層構成は省略して外部電極の位置のみを示している。
すなわち、プリント基板51に形成されたランド電極52及びランド電極53上に、半田54を塗布あるいは印刷した後、電解コンデンサ1をランド電極52及びランド電極53上に載置する。次に電解コンデンサ1が実装された実装基板50をリフロー炉に投入し、所定の温度プロファイルにてリフロー半田処理を行う。これにより、電解コンデンサ1が半田54を介して実装基板50上に実装される。このとき、第1外部電極11側において半田フィレット54aが形成されるとともに、第1外部電極11と第3外部電極15とが連結部54cを介して互いに電気的に接続される。
また、第2外部電極13側において半田フィレット54bが形成されるとともに、第2外部電極13と第4外部電極17とが連結部54dを介して互いに電気的に接続される。
同様に、半田フィレット54bの半田フィレット高さHbは、溶融された半田54が第2外部電極13と第4外部電極17との間の空隙部16に吸い込まれることにより、比較的低い高さとなっている。具体的には半田フィレット高さHbが電解コンデンサ1の高さ(T寸法)の1/2〜1/3の高さとなっていることが好ましい。
外部電極がL字状を有するとは、主として樹脂成形体の端面及び底面に外部電極が形成されることを意味する。樹脂成形体の端面及び底面以外の面にも、回り込みといった形で外部電極が形成されることがあるが、これらを含めてL字状とする。
この実施形態の電解コンデンサを第2実施形態の電解コンデンサと呼称する。
第2実施形態の電解コンデンサは、支持基板を有していない他は第1実施形態の電解コンデンサと同様の構成を有する。
図4は、第2実施形態の電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図である。
図4に示す電解コンデンサ102は、樹脂成形体9の底部に支持基板が設けられておらず、樹脂成形体9の底面9cは封止樹脂8の表面となっている。
その他の構成は図2に示す電解コンデンサ1と同様の構成であるためそれらの詳細な説明は省略する。
図5には、電解コンデンサ1の樹脂成形体9、第1外部電極11、第2外部電極13、第3外部電極15及び第4外部電極17のみを示している。
図5には、電解コンデンサ1の長さを両矢印Lで、厚さを両矢印Tで示している。
また、樹脂成形体9の底面9cにおける第2外部電極13の長さ、厚さをそれぞれ両矢印Ec13、Tc13で示しており、樹脂成形体9の上面9dにおける第2外部電極13の長さ、厚さをそれぞれ両矢印Ed13、Td13で示している。
また、樹脂成形体9の第1端面9aにおける第1外部電極11の厚さを両矢印La11で示しており、樹脂成形体9の第2端面9bにおける第2外部電極13の厚さを両矢印Lb13で示している。
また、第1外部電極11と第3外部電極15の間の空隙部14の長さを両矢印L4で示している。
図5には、第4外部電極17の長さ、厚さをそれぞれ両矢印L7、T7で示している。
また、第2外部電極13と第4外部電極17の間の空隙部16の長さを両矢印L6で示している。
図6は電解コンデンサ1を第1端面側から見た図として示しているが、第2端面側からでも図面としては同様である。
図6には、電解コンデンサ1の幅を両矢印Wで示している。
図6には、樹脂成形体9の底面9c、上面9dにおける第1外部電極11の厚さをそれぞれ両矢印Tc11、Td11で示している。また、樹脂成形体9の第1側面9e、第2側面9fにおける第1外部電極11の厚さ(幅方向厚さ)をそれぞれ両矢印We11、Wf11で示している。なお、第3外部電極15の厚さT5は、第1外部電極11の厚さTc11よりも大きい方が、実装時にその空隙部に溶融半田が吸い込まれやすいので好ましい。同様に、第4外部電極17の厚さT7は、第2外部電極13の厚さTc13よりも大きい方が、実装時にその空隙部に溶融半田が吸い込まれやすいので好ましい。
図7では、樹脂成形体9の第1側面9e、第2側面9fにおける第2外部電極13の厚さ(幅方向厚さ)をそれぞれ両矢印We13、Wf13で示している。
その他の図7に示す各寸法については、図5及び図6を参照して説明した寸法と同じである。
図8には第3外部電極15の幅を両矢印W5で示しており、第4外部電極17の幅を両矢印W7で示している。
第3外部電極15の幅及び第4外部電極17の幅は、樹脂成形体9の幅と同じになっているが、第3外部電極15の幅及び第4外部電極17の幅は電解コンデンサの実装に支障が無い範囲で変更してもよい。
また、底面図における第1外部電極の幅と第3外部電極の幅の関係が、第1外部電極の幅>第3外部電極の幅であり、かつ、底面図における第2外部電極の幅と第4外部電極の幅の関係が、第2外部電極の幅>第4外部電極の幅となっている。
樹脂成形体9の底面における第3外部電極15及び第4外部電極17の形状の変形例については後述する。
その他の図8に示す各寸法については、図5、図6及び図7を参照して説明した寸法と同じである。
電解コンデンサの寸法
L寸法:3.4mm以上3.8mm以下、代表値3.5mm
W寸法:2.6mm以上3.0mm以下、代表値2.8mm
T寸法:0.8mm以上2.0mm以下、代表値1.9mm
外部電極の寸法
La11、La13寸法(第1、第2外部電極の端面厚さ寸法):0.005mm以上0.1mm以下、代表値0.02mm
Ed11、Ed13寸法(第1、第2外部電極の上面長さ寸法):0.05mm以上0.5mm以下、代表値0.2mm
Ec11、Ec13寸法(第1、第2外部電極の底面長さ寸法):0.05mm以上0.5mm以下、代表値0.2mm
L4寸法(第1外部電極と第3外部電極の間の空隙部長さ寸法):0.1mm以上0.6mm以下、代表値0.2mm
L6寸法(第2外部電極と第4外部電極の間の空隙部長さ寸法):0.1mm以上0.6mm以下、代表値0.2mm
L5寸法(第3外部電極の長さ寸法):0.1mm以上1.0mm以下、代表値0.3mm
L7寸法(第4外部電極の長さ寸法):0.1mm以上1.0mm以下、代表値0.3mm
We11、Wf11、We13、Wf13寸法(第1、第2外部電極の幅方向厚さ寸法):0.001mm以上0.02mm以下、代表値0.002mm
W5寸法(第3外部電極の幅寸法):1.5mm以上3.0mm以下、代表値2.4mm
W7寸法(第4外部電極の幅寸法):1.5mm以上3.0mm以下、代表値2.4mm
Tc11、Tc13寸法(第1、第2外部電極の底面厚さ寸法):0.01mm以上0.2mm以下、代表値0.02mm
Td11、Td13寸法(第1、第2外部電極の上面厚さ寸法):0.01mm以上0.2mm以下、代表値0.02mm
T5寸法(第3外部電極の厚さ寸法):0.01mm以上0.3mm以下、代表値0.02mm
L7寸法(第4外部電極の厚さ寸法):0.01mm以上0.3mm以下、代表値0.02mm
図9に示す第3実施形態の電解コンデンサ103は、第3外部電極35及び第4外部電極37の形状が異なるが、その他の構成は第1実施形態の電解コンデンサ1と同様である。
電解コンデンサ103では、第3外部電極35の幅(両矢印W35で示す寸法)と第4外部電極37の幅(両矢印W37で示す寸法)が樹脂成形体の幅よりも小さくなっている。
また、底面図における第1外部電極の幅と第3外部電極の幅の関係が、第1外部電極の幅>第3外部電極の幅であり、かつ、底面図における第2外部電極の幅と第4外部電極の幅の関係が、第2外部電極の幅>第4外部電極の幅となっている。
W35寸法(第3外部電極の幅寸法):2.0mm以上2.7mm以下、代表値2.5mm
W37寸法(第4外部電極の幅寸法):2.0mm以上2.7mm以下、代表値2.5mm
図10に示す第4実施形態の電解コンデンサ104は、第3外部電極45及び第4外部電極47の形状が異なるが、その他の構成は第1実施形態の電解コンデンサ1と同様である。
電解コンデンサ104では、第3外部電極45は円形電極45a、45b及び45cを含む。
また、第4外部電極47は円形電極47a、47b及び47cを含む。
φ45寸法(第3外部電極としての円形電極の直径):0.1mm以上0.8mm以下、代表値0.3mm
φ47寸法(第4外部電極としての円形電極の直径):0.1mm以上0.8mm以下、代表値0.3mm
図11は、第5実施形態の電解コンデンサの一例を模式的に示す底面図である。
図11に示す第5実施形態の電解コンデンサ105は、第3実施形態の電解コンデンサ103における第3外部電極35及び第4外部電極37に対して、極性マークを付与した構成である。
第3外部電極35にはプラス極を示す極性マーク55が設けられており、第4外部電極37にはマイナス極を示す極性マーク57が設けられている。
このようにすると第3外部電極35と第4外部電極37に極性が明示されているので外部電極の極性を間違えることなく実装を行うことができる。
また、別途極性マークを形成する必要が無くなる。
極性マーク55、57は、第3外部電極35及び第4外部電極37を電極ペーストのスクリーン印刷により形成する際に同時に形成可能である。
また、極性マーク55、57は、第3外部電極35及び第4外部電極37をエッチングにより形成する際のパターンとしても形成可能である。
図12に示す第6実施形態の電解コンデンサ106は、第3実施形態の電解コンデンサ103における第3外部電極35に対して切欠き部65を設けて、長方形から一部を切り欠いた形状として、第3外部電極35と第4外部電極37の形状が異なるようにしたものである。
このようにすると第3外部電極35と第4外部電極37が底面視で区別されるので、外部電極の極性を間違えることなく実装を行うことができる。すなわち、第3外部電極35に切欠き部65を設けることで、第3外部電極35は極性マークを有する外部電極となる。
また、別途極性マークを形成する必要が無くなる。
なお、図12に示す第3外部電極35の形状は凸形状を有するようにすることで電池の(+)を想起させるものとなる。
切欠き部65は、第3外部電極35を電極ペーストのスクリーン印刷により形成する際に同時に形成可能である。
また、切欠き部65は、第3外部電極35をエッチングにより形成する際のパターンとしても形成可能である。
この実施形態の電解コンデンサを、第7実施形態の電解コンデンサと呼称する。
図13に示す電解コンデンサ107では、樹脂成形体9の構成は、樹脂成形体9の底部に支持基板が設けられておらず、樹脂成形体9の底面9cは封止樹脂8の表面となっているほかは第1実施形態の電解コンデンサ1と同様である。
第2実施形態の電解コンデンサ102と同じ樹脂成形体9であるともいえる。
第7実施形態の電解コンデンサ107は、第1実施形態の電解コンデンサ1と外部電極の構成が異なるので、外部電極の構成を中心にして、第7実施形態の電解コンデンサについて説明する。
樹脂成形体9の底面9cの第1端面9a側には第3外部電極15が設けられている。
第3外部電極15は、下地電極層である樹脂電極層15bを有する。さらに、樹脂電極層15bの上に外層めっき層15cとしてのNiめっき層15c1、Snめっき層15c2を有する。
第3外部電極15における下地電極層は、電極ペーストのスクリーン印刷により形成された樹脂電極層15bであり、第1外部電極11の下地電極層である樹脂電極層11bと同様の構成である。
そのため、第1外部電極11と第3外部電極15は電気的に接続されているといえる。
樹脂成形体9の底面9cの第2端面9b側には第4外部電極17が設けられている。
第4外部電極17は、下地電極層である樹脂電極層17bを有する。さらに、樹脂電極層17bの上に外層めっき層17cとしてのNiめっき層17c1、Snめっき層17c2を有する。
第4外部電極17における下地電極層は、電極ペーストのスクリーン印刷により形成された樹脂電極層17bであり、第2外部電極13の下地電極層である樹脂電極層13bと同様の構成である。
そのため、第2外部電極13と第4外部電極17は電気的に接続されているといえる。
同様に、第2外部電極13と第4外部電極17の側にも凹み部16が生じる。
この凹み部は、第1実施形態の電解コンデンサの空隙部と同様の役割を有する。凹み部には溶融された半田が吸い込まれるので、実装時の溶融半田のはみだし量が少なく、実装時に大きなフィレットが形成されない構造の電解コンデンサとなる。
図13に示すように、半田付け実装する前の段階で、電解コンデンサを側面視した際に、第1外部電極及び第3外部電極と、第2外部電極及び第4外部電極とが、それぞれL字状を有するともいえる。
図13には、第5外部電極18及び第6外部電極19を示している。
第5外部電極18、第6外部電極19の構成は第3外部電極15、第4外部電極17の構成と同様である。
第5外部電極18の下地電極層である樹脂電極層18bと、第1外部電極11の下地電極層である樹脂電極層11bは離間しているが、第1外部電極11の外層めっき層11cと第5外部電極18の外層めっき層18cが繋がっており、電気的に接続されている。
そのため、第1外部電極11と第5外部電極18は電気的に接続されているといえる。
第6外部電極19の下地電極層である樹脂電極層19bと、第2外部電極13の下地電極層である樹脂電極層13bは離間しているが、第2外部電極13の外層めっき層13cと第6外部電極19の外層めっき層19cが繋がっており、電気的に接続されている。
そのため、第2外部電極13と第6外部電極19は電気的に接続されているといえる。
外部電極を構成する下地電極層は、樹脂成形体の端面への電極ペーストのスクリーン印刷により形成することができる。
電極ペーストを樹脂成形体の第1端面にスクリーン印刷すると、電極ペーストの一部が第1端面からはみ出して樹脂成形体の側面、底面、上面に付着する。
電極ペーストの粘度やチクソ性などの特性を予め調整しておき、樹脂成形体の側面、底面、上面に付着した電極ペーストが第1端面に印刷された電極ペーストから途切れるようにしておく。それによって、第1端面に形成された樹脂電極層と樹脂成形体の側面、底面、上面に形成された樹脂電極層を離間させることができる。
外層めっき層がめっき成長を伴って形成されるために、樹脂成形体の第1端面の樹脂電極層上に形成された外層めっき層と、樹脂成形体の側面、底面、上面の樹脂電極層上に形成された外層めっき層とが繋がって、外層めっき層同士が電気的に接続されることになる。
なお、外部電極を形成する方法の例について樹脂成形体の第1端面側で説明したが、第2端面側でも同様である。
めっき層同士が電気的に接続されるためには第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は200μm以下であることが好ましい。
また、溶融半田を吸い込むために好ましい大きさの凹み部を形成させるためには第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は100μm以上であることが好ましい。
第1外部電極の下地電極層と第3外部電極の下地電極層の間隔は、電解コンデンサの断面写真を観察することにより測定することができる。
同様に、第2外部電極の下地電極層と第4外部電極の下地電極層の間隔は100μm以上であることが好ましく、200μm以下であることが好ましい。
第3外部電極の長さ寸法、第4外部電極の長さ寸法は、0.1mm以上1.0mm以下、代表値0.3mmとすることが好ましい。
第3外部電極の厚さ寸法、第4外部電極の厚さ寸法は、0.01mm以上0.3mm以下、代表値0.02mmとすることが好ましい。
また、第5外部電極、第6外部電極の寸法は、第3外部電極、第4外部電極の寸法と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、コンデンサ素子を含む積層体は、コンデンサ素子を複数含んでいることが好ましいが、コンデンサ素子が一つであってもよい。
以下には、第1実施形態の電解コンデンサを製造する方法を例にして、本発明の電子部品の製造方法の第1の態様について説明する。
[コンデンサ素子の作製]
エッチング層等の多孔質層を表面に有する、アルミニウム箔等の弁作用金属箔を準備し、多孔質層の表面に陽極酸化を行って誘電体層を形成する。
誘電体層上にスクリーン印刷により固体電解質層を形成し、続けて固体電解質層上にスクリーン印刷によりカーボン層を形成し、さらにカーボン層上に陰極引き出し層をシート積層又はスクリーン印刷することにより形成する。
上記工程によりコンデンサ素子が得られる。
複数のコンデンサ素子を積層体として、コンプレッションモールドにより封止樹脂で封止して樹脂成形体(電子部品素体)とする。
積層体の作製を支持基板上で行うことが好ましく、支持基板にはその裏面に第3外部電極及び第4外部電極の一部となるCuパターン電極層を設けておくことが好ましい。
また、Cuパターン電極層の上にはAuめっき層を設けておいてもよい。
樹脂成形体の第1端面に、電極ペーストとしてのAg電極ペーストをスクリーン印刷した後、熱硬化させて樹脂電極層を形成する。
同様に、樹脂成形体の第2端面に、電極ペーストとしてのAg電極ペーストをスクリーン印刷した後、熱硬化させて樹脂電極層を形成する。
また、この工程で使用する電極ペーストは、導電成分を60重量%以上、95重量%以下、樹脂成分を3重量%以上、30重量%以下含むことが好ましい。
また、導電成分を65重量%以上、90重量%以下含むことがより好ましく、樹脂成分を5重量%以上、25重量%以下含むことがより好ましい。
また、導電成分を70重量%以上、90重量%以下含むことがより好ましく、樹脂成分を5重量%以上、20重量%以下含むことがより好ましい。
さらに、導電成分を75重量%以上、85重量%以下含むことがさらに好ましく、樹脂成分を10重量%以上、20重量%以下含むことがより好ましい。
電極ペーストは有機溶媒を含んでいてもよく、有機溶媒としてはグリコールエーテル系の溶媒を使用することが好ましい。例えばジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル等が挙げられる。
また、必要に応じて5重量%未満の添加剤を用いてもよい。添加剤は電極ペーストのレオロジー、特にチクソ性の調整に有用である。
さらに、Niめっき層の上に内層めっき層としてのAgめっき層を形成することが好ましい。
外層めっき層は、樹脂成形体の第1端面及び第2端面に形成した印刷樹脂電極層と、底面に設けたCuパターン電極層の上に形成される。
第1実施形態の電解コンデンサを得る場合は、外層めっき層により第1外部電極及び第3外部電極を電気的に接続しないようにする。また、外層めっき層により第2外部電極及び第4外部電極を電気的に接続しないようにする。
上記工程により第1実施形態の電解コンデンサを得ることができる。
3 陽極
3a 弁作用金属箔
5 誘電体層
7 陰極
7a 固体電解質層
7b 導電層
7c 陰極引き出し層
8 封止樹脂
9 樹脂成形体
9a 第1端面
9a1、9b1 上面角部
9a2、9b2 底面角部
9b 第2端面
9c 底面
9d 上面
9e 第1側面
9f 第2側面
9g 支持基板
11 第1外部電極
11a、13a 内層めっき層
11a1、13a1 Niめっき層
11a2、13a2 Agめっき層
11b、13b、15b、17b、18b、19b 樹脂電極層
11b1、13b1 Ag印刷樹脂電極層
11c、13c、15c、17c、18c、19c 外層めっき層
11c1、13c1、15c1、17c1、18c1、19c1 Niめっき層
11c2、13c2、15c2、17c2、18c2、19c2 Snめっき層
13 第2外部電極
14、16 空隙部又は凹み部
15、35、45 第3外部電極
15a、17a Cuパターン電極層
17、37、47 第4外部電極
18 第5外部電極
19 第6外部電極
20 コンデンサ素子
30 積層体
45a、45b、45c、47a、47b、47c 円形電極
50 実装基板
51 プリント基板
52、53 ランド電極
54 半田
54a、54b 半田フィレット
54c、54d 連結部
55、57 極性マーク
65 切欠き部
100 電解コンデンサの実装構造
Claims (10)
- 表面に誘電体層を有する陽極及び前記陽極と対向する陰極を含むコンデンサ素子を含む積層体と、前記積層体の周囲を封止する封止樹脂とを備える直方体状の樹脂成形体と、
前記樹脂成形体の第1端面に形成され、前記第1端面から露出する前記陽極と電気的に接続される第1外部電極と、
前記樹脂成形体の第2端面に形成され、前記第2端面から露出する前記陰極と電気的に接続される第2外部電極と、
前記樹脂成形体の底面の前記第1端面側に形成された第3外部電極と、
前記樹脂成形体の底面の前記第2端面側に形成された第4外部電極と、を備える電解コンデンサであって、
前記第1外部電極、前記第2外部電極、前記第3外部電極及び前記第4外部電極は、いずれも前記樹脂成形体上に形成された下地電極層と、前記下地電極層上に形成されためっき層とを有しており、
前記第1外部電極の下地電極層と前記第3外部電極の下地電極層は離間しており、かつ、前記第2外部電極の下地電極層と前記第4外部電極の下地電極層は離間していることを特徴とする電解コンデンサ。 - 前記第1外部電極のめっき層と前記第3外部電極のめっき層が電気的に接続されておらず、かつ、前記第2外部電極のめっき層と前記第4外部電極のめっき層が電気的に接続されていない請求項1に記載の電解コンデンサ。
- 前記第1外部電極のめっき層と前記第3外部電極のめっき層が電気的に接続されており、かつ、前記第2外部電極のめっき層と前記第4外部電極のめっき層が電気的に接続されている請求項1に記載の電解コンデンサ。
- 前記電解コンデンサを側面視した際に、前記第1外部電極及び前記第3外部電極と、前記第2外部電極及び前記第4外部電極とが、それぞれL字状を有する請求項3に記載の電解コンデンサ。
- 底面図における前記第1外部電極の幅と前記第3外部電極の幅の関係が、第1外部電極の幅>第3外部電極の幅であり、かつ、底面図における前記第2外部電極の幅と前記第4外部電極の幅の関係が、第2外部電極の幅>第4外部電極の幅である請求項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ。
- 前記第3外部電極及び/又は前記第4外部電極は極性マークとなる請求項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ。
- 前記樹脂成形体の上面の前記第1端面側に形成された第5外部電極と、
前記樹脂成形体の上面の前記第2端面側に形成された第6外部電極と、をさらに備えており、
前記第5外部電極及び前記第6外部電極は、いずれも前記樹脂成形体上に形成された下地電極層と、前記下地電極層上に形成されためっき層とを有している請求項1〜6のいずれかに記載の電解コンデンサ。 - 前記めっき層はNiめっき層及びNiめっき層の上に形成されたSnめっき層を含む請求項1〜7のいずれかに記載の電解コンデンサ。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の電解コンデンサと、
前記電解コンデンサの底面が半田付けによって実装された実装基板と、を備え、
半田付けされた前記第1外部電極と前記第3外部電極が電気的に接続されており、かつ、半田付けされた前記第2外部電極と前記第4外部電極が電気的に接続されていることを特徴とする電解コンデンサの実装構造。 - 前記電解コンデンサの実装構造を側面視した際に、半田付けされた前記第1外部電極及び前記第3外部電極と、半田付けされた前記第2外部電極及び前記第4外部電極とが、それぞれL字状を有する請求項9に記載の電解コンデンサの実装構造。
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