JP2020140886A - 端子付き電線の製造方法 - Google Patents

端子付き電線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020140886A
JP2020140886A JP2019036337A JP2019036337A JP2020140886A JP 2020140886 A JP2020140886 A JP 2020140886A JP 2019036337 A JP2019036337 A JP 2019036337A JP 2019036337 A JP2019036337 A JP 2019036337A JP 2020140886 A JP2020140886 A JP 2020140886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
terminal
crimping
manufacturing
crimping portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019036337A
Other languages
English (en)
Inventor
圭一郎 倉重
Keiichiro Kurashige
圭一郎 倉重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2019036337A priority Critical patent/JP2020140886A/ja
Publication of JP2020140886A publication Critical patent/JP2020140886A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

【課題】電線に端子を圧着する際に端子の長手方向への意図しない変形を抑制可能な端子付き電線の製造方法を提供すること。【解決手段】この製造方法に使用される端子10は、導体芯線21に対して加締められて導体芯線21に接触面12aを押し付けた状態で圧着される芯線加締部12と、芯線加締部12を厚さ方向に貫通する貫通孔18及びその厚さ方向において接触面12aとは反対側の外側面12bに設けられる窪み18の少なくとも一方である係合部18と、を有する。この製造方法は、係合部18に係合可能な突部33を加工面32に有する圧着機30に対し、圧着前の端子10を、芯線加締部12の外側面12bを加工面32に対面させるように配置する工程と、芯線加締部12の接触面12aに導体芯線21を対面させるように配置する工程と、圧着機30によって芯線加締部12を導体芯線21に圧着する工程と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、電線の導体芯線に端子が電気的に接続された端子付き電線の製造方法に関する。
従来から、端子の芯線加締部を導体芯線に対して加締めて圧着することで、端子と導体芯線とを電気的に接続した端子付き電線が提案されている。例えば、従来の端子付き電線の一つは、芯線加締部に複数の凹凸(いわゆるセレーションやインデント)を設け、圧着時にこれら複数の凹凸を導体芯線に食い込ませている。これにより、この従来の端子付き電線では、芯線加締部が圧着時に端子の長手方向に過度に延びるように変形することを抑制するようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2015−201459号公報
上述した従来の端子付き電線では、例えば、導体芯線の強度が端子の強度よりも著しく高い場合などにおいて、芯線加締部に設けた凹凸(セレーション等)自体が圧着時に潰れるように変形し、凹凸が導体芯線に十分に食い込まない可能性がある。このとき、芯線加締部が端子の長手方向に大きく延びるように変形し、圧着機(いわゆるアンビル及びクリンパ等)から端子の一部分(例えば、端子の基端側の端部)が押し出される場合がある。押し出された部分には圧着機から適正に押圧力が及ばないため、押し出された部分が電線から離れるように広がる等の想定外の変形が生じ得る。このような想定外の端子の変形は、例えば、圧着後の端子をコネクタの端子収容室などに収容する作業の妨げとなり得るため、好ましくない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電線に端子を圧着する際に端子の長手方向への意図しない変形を抑制可能な端子付き電線の製造方法、を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る「端子付き電線の製造方法」は、下記[1]〜[4]を特徴としている。
[1]
電線の導体芯線に端子が電気的に接続された端子付き電線の製造方法であって、
前記端子は、
前記導体芯線に対して加締められることによって前記導体芯線に接触面を押し付けた状態にて圧着される芯線加締部と、
前記芯線加締部を厚さ方向に貫通する貫通孔、及び、前記厚さ方向において前記接触面とは反対側にある外側面に設けられる窪み、の少なくとも一方である係合部と、を有し、
当該製造方法は、
前記係合部に係合可能な突部を加工面に有する圧着機に対し、圧着前の前記端子を、前記芯線加締部の前記外側面を前記加工面に対面させるように配置する工程と、
前記芯線加締部の前記接触面に前記導体芯線を対面させるように配置する工程と、
前記圧着機によって前記芯線加締部を前記導体芯線に圧着する工程と、を備える、
端子付き電線の製造方法であること。
[2]
上記[1]に記載の製造方法において、
前記端子は、
前記芯線加締部の前記接触面に複数の凹部を有し、前記複数の前記凹部のうちの互いに隣接する前記凹部に挟まれる箇所に前記係合部を有する、
端子付き電線の製造方法であること。
[3]
上記[2]に記載の製造方法において、
前記端子は、
前記係合部として前記貫通孔を有し、
前記凹部の開口面積よりも前記貫通孔の開口面積が小さい、
端子付き電線の製造方法であること。
[4]
上記[2]又は上記[3]に記載の製造方法において、
前記導体芯線が、
銅、アルミニウム、又は、アルミニウム合金から構成される、
端子付き電線の製造方法であること。
上記[1]の構成の製造方法によれば、端子の芯線加締部に設けられた係合部(即ち、芯線加締部を厚さ方向に貫通する貫通孔、及び、芯線加締部の外側面に設けられる窪み、の少なくとも一方)に、圧着機(例えば、アンビル)の加工面に設けた突部が係合した状態で、芯線加締部を導体芯線に圧着することが可能となる。その結果、仮に高強度な導体芯線に端子を圧着する場合であっても、圧着機の突部によって芯線加締部の意図しない長手方向への変形を抑制しながら、導体芯線に芯線加締部を圧着できる。したがって、本構成の端子付き電線の製造方法は、上述した端子の係合部と圧着機の突部との協働が無い場合に比べ、圧着時における端子の長手方向への意図しない変形を抑制可能である。
更に、上述したように圧着時における端子の意図しない変形を抑制することで、本構成の製造方法によって生産した端子付き電線をコネクタ等に接続する際、そのコネクタ等の端子収容室に端子を適正に収容できることになる。
上記[2]の構成の製造方法によれば、端子の芯線加締部に設けた凹部(いわゆるセレーション)が導体芯線に押し付けられた状態で、芯線加締部が導体芯線に圧着される。この圧着の過程において、凹部の周縁部分(具体的には、セレーションのエッジ)と導体芯線との接触点に特に大きな応力が生じ得る。そして、この接触点において、導体芯線の表面に形成される酸化皮膜などが破壊されるとともに、導体芯線に露出した新生面に凹部の周縁部分が押圧接触することとなる。その結果、芯線加締部と導体芯線との間の接触抵抗が小さくなり、端子と電線との電気的接続の信頼性を向上できる。なお、導体芯線の表面に形成される酸化皮膜などの除去は、特に、導体芯線がアルミニウム等から構成された電線を用いて端子付き電線を製造する際、端子付き電線の性能向上の点で有効である。
ここで、本構成の製造方法によれば、隣接する凹部に挟まれる箇所に係合部があり、この係合部に圧着機の加工面に設けられた突部が係合する。例えば、芯線加締部の貫通孔に、圧着機の突部が挿入された状態となる。ここで、圧着機の加工面や加工面に設けられる突部は、一般に、端子や導体芯線に比べて強度に優れる。よって、導体芯線に端子を圧着する場合、隣接する凹部同士の間が狭まるように(即ち、凹部が潰れるように)芯線加締部が変形しようとしても、凹部同士の間にある係合部に係合した突部がそのような変形の妨げとなり、そのような変形(凹部の潰れ)を抑制できる。その結果、高強度な導体芯線に芯線加締部を圧着する場合であっても、端子と電線との電気的接続の信頼性を向上できることになる。
上記[3]の製造方法によれば、芯線加締部にある凹部(いわゆるセレーション)の開口面積よりも、貫通孔の開口面積が小さい。よって、開口面積が過度に大きい貫通孔を設ける場合に比べ、芯線加締部と導体芯線との接触面積の低下を小さくできる。換言すると、芯線加締部と導体芯線との間の導電可能面積の低下を抑制できる。その結果、端子と導体芯線との電気的接続の信頼性を出来る限り維持しながら、圧着時における端子の長手方向への意図しない変形を抑制できる。
上記[4]の製造方法によれば、上述したように、アルミニウム等から構成される導体芯線の表面に自然形成される酸化皮膜を、芯線加締部に設けた凹部(いわゆるセレーション)を用いて破壊しながら、芯線加締部と導体芯線とを電気的に接続できる。よって、本構成の製造方法により、例えば、端子付き電線の軽量化などの点で有効ないわゆるアルミニウム電線を用いて、電気的接続の信頼性に優れた端子付き電線を生産できる。
このように、本発明によれば、電線の導体芯線への端子の圧着時において端子の長手方向への変形を抑制可能な、端子付き電線の製造方法、を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線に使用される圧着前の端子の斜視図である。 図2(a)は、図1に示す端子の作製に供される板状金属部材の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のA部の拡大図である。 図3は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の斜視図である。 図4(a)は、端子の芯線加締部を加締める際に使用されるアンビルの斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のB部の拡大図である。 図5は、アンビルに端子を載置した状態を示す斜視図である。 図6は、アンビルに端子を載置した状態を示す正面図である。 図7(a)は、図6のC−C断面図であり、図7(b)は、図7(a)のD部の拡大図である。 図8は、変形例に係る図7(b)に対応する図である。 図9(a)は、他の変形例に係る図4(b)に対応する図であり、図9(b)は、図9(a)に示すアンビルを使用して加締められる端子の作製に供される板状金属部材の平面図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、図3に示す本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造方法について説明する。端子付き電線1は、図1に示す圧着前の端子10を電線20に加締めて圧着することで作製される。以下、説明の便宜上、図1(及び図4)に示すように、「前後方向」、「幅方向」、「上下方向」、「前」、「後」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「幅方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。
図1に示す圧着前の端子10は、図2(a)に示す板状金属部材10Aに所定の加工を施すことで形成されるメス端子である。端子10は、相手側端子(オス端子、図示省略)が嵌合する接続部11と、接続部11の後方側に連続し且つ電線20の端部から露出した導体芯線21(図3参照)を固定する芯線加締部12と、芯線加締部12の後方側に連続し且つ電線20の端部の導体芯線21の周囲を覆う被覆22を固定する被覆加締部13と、を備える。電線20の導体芯線21は、典型的には、銅又はアルミニウム材料で形成されている。
端子10の接続部11は、角筒状の形状を有しており、その上面の幅方向一側の前後方向両端部には、上方に突出する一対の突出部14が形成されている。一対の突出部14は、例えば、端子10を収容するハウジング(図示省略)のランス(図示省略)と係合して、端子10の抜け止め機能を果たす。
端子10の芯線加締部12には、互いに対向するように上方に延びる一対の加締め片15が形成されている。これらの加締め片15を導体芯線21に加締めることで、芯線加締部12の接触面(内側面)12a(図1及び図2(b)参照)が導体芯線21に押し付けられた状態で、芯線加締部12が導体芯線21に圧着される。これにより、導体芯線21が芯線加締部12に固定されると共に電気的に接続される。
端子10の被覆加締部13には、互いに対向するように上方に延びる一対の加締め片16が形成されている。これらの加締め片16を被覆22に加締めることで、被覆加締部13が被覆22に圧着される。これにより、電線20の被覆22が被覆加締部13に固定される。以上のように、電線20の導体芯線21が芯線加締部12に固定され、且つ、電線20の被覆22が被覆加締部13に固定されることで、図3に示す端子付き電線1が得られる。
端子10は、図2(a)に示す板状金属部材10Aに、更に、プレス加工・曲げ加工等を施すことで形成される。板状金属部材10Aは、典型的には、銅材料で形成されている。なお、図2(a)に示す接続部11は、模式的に示しており、実際の形状とは異なる。また、図2(a)に示す板状金属部材10Aには、圧着後に除去されることになるキャリア2が記載されている。キャリア2とは、大量生産の都合上、複数の端子10の被覆加締部13の後端部を連結して連鎖端子を構成するための帯状部分である。
図2(b)から理解できるように、端子10の芯線加締部12の接触面12aには、その大部分の領域に亘って島状に均一に配置されるように、複数の凹部(セレーション)17が形成されている。各凹部17は、本例では、円形状の窪みであるが、円形状以外の形状(例えば、矩形状)の窪みであってもよい。
また、芯線加締部12には、複数の凹部17のうち互いに隣接する凹部17に挟まれるそれぞれの箇所に、芯線加締部12の外側面12b(図1及び図3参照)から接触面12aに向けて貫通する貫通孔18が形成されている。即ち、複数の貫通孔18も、複数の凹部17と同様、芯線加締部12において島状に均一に配置されている。各貫通孔18は、本例では、円形状の貫通孔であるが、円形状以外の形状(例えば、矩形状)の貫通孔であってもよい。貫通孔18の開口面積は、凹部17の開口面積より小さい。
更に、芯線加締部12の接触面12aには、複数の凹部17及び複数の貫通孔18が形成されている領域を前後方向に挟むように、幅方向に延びる一対の凸条(インデント)19が形成されている。芯線加締部12に形成された凹部17、貫通孔18、及び凸条19のそれぞれの機能については後述される。
次いで、電線20への端子10の圧着方法について説明する。端子10の圧着は、図4(a)に示すアンビル30を用いて行われる。アンビル30の上部には、上方に突出し且つ前後方向に延びる平板部31が一体に形成されている。平板部31の上面が、端子10の圧着の際の加工面32として機能する。加工面32は、本例では、円弧状に窪み且つ前後方向に延びる形状(前後方向に延びる軸線を有する円筒内面における周方向の一部分に対応する形状)を有している。
図4(b)に示すように、加工面32における端子10の芯線加締部12に対応する前後方向位置には、上方に突出する複数の円柱状の突部33が形成されている。複数の突部33は、端子10の芯線加締部12に形成された複数の貫通孔18の一部又は全部に対応する位置に配置されている。よって、端子10が加工面32に載置された際に、複数の突部33の全てが芯線加締部12の対応する貫通孔18にそれぞれ挿入(係合)され得るようになっている。
端子10の圧着の際には、先ず、圧着前の端子10(図1参照)が、芯線加締部12の外側面12bがアンビル30の加工面32に対面するように、アンビル30の加工面32の所定箇所に載置される(図5及び図6参照)。これにより、加工面32の複数の突部33の全てが、端子10の芯線加締部12の対応する貫通孔18にそれぞれ挿入(係合)された状態となる(図7(b)参照)。
次いで、電線20が、導体芯線21が芯線加締部12の接触面12aに対面し且つ被覆22が被覆加締部13に対面するように、圧着前の端子10の所定箇所に載置される(図5参照)。
次いで、図5に示すように、アンビル30の加工面32に載置されている端子10に向けて、上方からクリンパ40が押し付けられる。これにより、芯線加締部12の一対の加締め片15が導体芯線21に加締められることで、芯線加締部12の接触面12aが導体芯線21に押し付けられた状態で、芯線加締部12が導体芯線21に圧着され、且つ、被覆加締部13の一対の加締め片16が被覆22に加締められることで、被覆加締部13が被覆22に圧着される。これにより、図3に示す端子付き電線1が得られる。
このように、本例では、アンビル30の加工面32に設けた複数の突部33の全てが端子10の芯線加締部12に設けられた対応する貫通孔18にそれぞれ係合した状態で、芯線加締部12の圧着がなされる。これにより、複数の突部33によって芯線加締部12の前後方向への変形が妨げ得られた状態で、導体芯線21への芯線加締部12の圧着がなされる。このため、電線20の導体芯線21への端子10の圧着時において端子10の長手方向への変形が抑制され得る。
更に、圧着後の端子10(端子付き電線1)では、図7(b)に示すように、圧着時の圧力により塑性変形した導体芯線21の一部が、芯線加締部12に設けられた複数の凹部17に入り込んで密着している。更に、図示はしていないが、芯線加締部12に設けられた一対の凸条19が塑性変形した導体芯線21の窪みに入り込んで密着している。これらにより、導体芯線21と芯線加締部12とが強固に固定され得る。
更に、芯線加締部12の接触面12aが導体芯線21に押し付けられた際、凹部17及び凸条19の周縁部分と導体芯線21との接触点にて大きな応力が生じ、導体芯線21の表面に形成された酸化皮膜などが破壊され、導体芯線21に新生面が露出する。そして、この新生面と凹部17及び凸条19の周縁部分とが押圧接触することで、両者間の接触抵抗が小さくなる。この結果、電気的接続の信頼性を向上できる。
<作用・効果>
以上、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造方法によれば、端子10の芯線加締部12に設けられた貫通孔18に、アンビル30の加工面32に設けた突部33が係合した状態で、芯線加締部12の圧着が可能となる。換言すると、アンビル30の加工面32の突部33によって芯線加締部12の前後方向への変形を妨げ得る状態で、導体芯線21への芯線加締部12の圧着がなされる。したがって、本構成の端子付き電線1の製造方法は、電線20の導体芯線21への端子10の圧着時において端子10の前後方向への変形を抑制可能である。
更に、本構成の製造方法により、端子10の貫通孔18とアンビル30の突部33との協働が無い場合に比べ、高強度な導体芯線21に端子10を圧着する場合であっても、芯線加締部12の(ひいては端子10の)前後方向への変形を抑制できる。その結果、圧着後の端子10をコネクタ等の端子収容室に適正に収容できる。
更に、端子10の芯線加締部12に設けられた凹部17及び凸条19が導体芯線21に押し付けられた状態で、端子10が電線20に接続される。ここで、圧着時に芯線加締部12の接触面12aが導体芯線21に押し付けられると、凹部17及び凸条19の周縁部分(即ち、セレーションのエッジ)と導体芯線21との接触点にて大きな応力が生じ、導体芯線21の表面に形成された酸化皮膜などが破壊され、導体芯線21に新生面が露出する。そして、この新生面と凹部17及び凸条19の周縁部分とが押圧接触することで、両者間の接触抵抗を小さくでき、電気的接続の信頼性を向上できる。
更に、本構成の製造方法によれば、隣接する凹部17に挟まれる箇所に貫通孔18があり、この貫通孔18にアンビル30の加工面32にある突部33が挿入された状態で、芯線加締部12が導体芯線21に加締められる。ここで、アンビル30の加工面32や加工面32に設けられる突部33は、一般に、端子10や導体芯線21に比べて十分に強度に優れる。よって、導体芯線21に端子10を圧着する場合、隣接する凹部17同士の間が狭まるように(即ち、凹部17が潰れるように)芯線加締部12が変形しようとしても、凹部17同士の間にある貫通孔18に係合した突部33がそのような変形の妨げとなる。よって、圧着時に隣接する凹部17同士の間が狭まるように変形して凹部17自体が潰れることを抑制できる。その結果、上述した電気的接続の信頼性を向上できる効果を適正に発揮できる。
更に、本構成の製造方法によれば、芯線加締部12にある凹部17の開口面積よりも、芯線加締部12にある貫通孔18の開口面積が小さい。よって、貫通孔18を設けることによる芯線加締部12と導体芯線21との接触面積の低下を、極力小さくすることができる。その結果、端子10と導体芯線21との電気的接続の信頼性を向上できる。
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
上記実施形態では、本発明の「係合部」として、端子10の芯線加締部12に島状に均一に配置された複数の貫通孔18が形成されている(図7(b)参照)。これに対し、本発明の「係合部」として、端子10の芯線加締部12の外側面12bにおける複数の貫通孔18に対応する位置に、複数の貫通孔18に代えて、図8に示すように、複数の窪み18が形成されてもよい。この場合、複数の窪み18の全てに、アンビル30の加工面32に設けた対応する突部33がそれぞれ係合した状態で、芯線加締部12の圧着がなされ得る。この結果、上記実施形態と同様の作用・効果が得られる。
更に、本発明の「係合部」として、端子10の芯線加締部12における一対の凸条19に対応する位置に、複数の貫通孔18に代えて、図9(b)に示すように、幅方向に延びる一対の貫通孔18、或いは、外側面12bにて幅方向に延びる一対の窪み18が形成されてもよい。この場合、図9(a)に示すように、アンビル30の加工面32には、一対の貫通孔18又は一対の窪み18に対応する位置に、幅方向に延びる一対のリブ34が形成される。一対の貫通孔18又は一対の窪み18に、アンビル30の一対のリブ34がそれぞれ係合した状態で、芯線加締部12の圧着がなされ得る。この結果、上記実施形態と同様の作用・効果が得られる。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線1の製造方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
電線(20)の導体芯線(21)に端子(10)が電気的に接続された端子付き電線(1)の製造方法であって、
前記端子(10)は、
前記導体芯線(21)に対して加締められることによって前記導体芯線(21)に接触面(12a)を押し付けた状態にて圧着される芯線加締部(12)と、
前記芯線加締部(12)を厚さ方向に貫通する貫通孔(18)、及び、前記厚さ方向において前記接触面(12a)とは反対側にある外側面(12b)に設けられる窪み(18)、の少なくとも一方である係合部(18)と、を有し、
当該製造方法は、
前記係合部(18)に係合可能な突部(33,34)を加工面(32)に有する圧着機(30)に対し、圧着前の前記端子(10)を、前記芯線加締部(12)の前記外側面(12b)を前記加工面(32)に対面させるように配置する工程と、
前記芯線加締部(12)の前記接触面(12a)に前記導体芯線(21)を対面させるように配置する工程と、
前記圧着機(30)によって前記芯線加締部(12)を前記導体芯線(21)に圧着する工程と、を備える、
端子付き電線(1)の製造方法。
[2]
上記[1]に記載の製造方法において、
前記端子(10)は、
前記芯線加締部(12)の前記接触面(12a)に複数の凹部(17)を有し、前記複数の前記凹部(17)のうちの互いに隣接する前記凹部(17)に挟まれる箇所に前記係合部(18)を有する、
端子付き電線(1)の製造方法。
[3]
上記[2]に記載の製造方法において、
前記端子(10)は、
前記係合部(18)として前記貫通孔を有し、
前記凹部(17)の開口面積よりも前記貫通孔(18)の開口面積が小さい、
端子付き電線の製造方法。
[4]
上記[2]又は上記[3]に記載の製造方法において、
前記導体芯線(21)は、
銅、アルミニウム、又は、アルミニウム合金から構成される、
端子付き電線の製造方法。
1 端子付き電線
10 端子
11 接続部
12 芯線加締部
12a 接触面
12b 外側面
17 凹部
18 貫通孔、窪み(係合部)
20 電線
21 導体芯線
30 アンビル(圧着機)
32 加工面
33 突部
34 リブ(突部)

Claims (4)

  1. 電線の導体芯線に端子が電気的に接続された端子付き電線の製造方法であって、
    前記端子は、
    前記導体芯線に対して加締められることによって前記導体芯線に接触面を押し付けた状態にて圧着される芯線加締部と、
    前記芯線加締部を厚さ方向に貫通する貫通孔、及び、前記厚さ方向において前記接触面とは反対側にある外側面に設けられる窪み、の少なくとも一方である係合部と、を有し、
    当該製造方法は、
    前記係合部に係合可能な突部を加工面に有する圧着機に対し、圧着前の前記端子を、前記芯線加締部の前記外側面を前記加工面に対面させるように配置する工程と、
    前記芯線加締部の前記接触面に前記導体芯線を対面させるように配置する工程と、
    前記圧着機によって前記芯線加締部を前記導体芯線に圧着する工程と、を備える、
    端子付き電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記端子は、
    前記芯線加締部の前記接触面に複数の凹部を有し、前記複数の前記凹部のうちの互いに隣接する前記凹部に挟まれる箇所に前記係合部を有する、
    端子付き電線の製造方法。
  3. 請求項2に記載の製造方法において、
    前記端子は、
    前記係合部として前記貫通孔を有し、
    前記凹部の開口面積よりも前記貫通孔の開口面積が小さい、
    端子付き電線の製造方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の製造方法において、
    前記導体芯線は、
    銅、アルミニウム、又は、アルミニウム合金から構成される、
    端子付き電線の製造方法。
JP2019036337A 2019-02-28 2019-02-28 端子付き電線の製造方法 Pending JP2020140886A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019036337A JP2020140886A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 端子付き電線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019036337A JP2020140886A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 端子付き電線の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020140886A true JP2020140886A (ja) 2020-09-03

Family

ID=72265116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019036337A Pending JP2020140886A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 端子付き電線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020140886A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8303355B2 (en) Terminal connector and electric wire with terminal connector
US8342894B2 (en) Terminal fitting
US8070536B2 (en) Crimp terminal, terminal-provided wire, and manufacturing method thereof
EP2684250B1 (en) Crimping terminal
US8246394B2 (en) Terminal connector with a crimping portion with recesses
EP2602877B1 (en) Crimp terminal
JP5634788B2 (ja) 圧着端子
JP2003031274A (ja) 圧着端子
JP5886517B2 (ja) 圧着端子
US20180138600A1 (en) Terminal and terminal-equipped electric wire
JP5634789B2 (ja) 圧着端子
JP2020140886A (ja) 端子付き電線の製造方法
JP4894734B2 (ja) 端子金具
JP2010049982A (ja) 端子金具及び端子金具付き電線
JP3542712B2 (ja) 圧接端子
JP5151936B2 (ja) 端子金具及びその製造方法
JP5342259B2 (ja) 圧着端子
JP2019057392A (ja) 圧着端子、電線付端子、およびその製造方法
JP5351539B2 (ja) 圧着端子
JP5412142B2 (ja) 圧着端子
JP2015201459A (ja) 圧着端子
JP2016146250A (ja) 電線付き端子金具の製造方法、圧着冶具、および電線付き端子金具
JP2000113957A (ja) 圧接端子の圧接方法及び圧接治具