JP2020138925A - 化合物 - Google Patents
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Abstract
【課題】重合しても、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性が良好な化合物を提供する。【解決手段】化合物は、一般式(1)【化1】(一般式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又は重合性官能基を含む基であり、Aは、一般式(1−1)〜(1−4)のいずれかで表される基である。)で表される。【選択図】なし
Description
本発明は、化合物に関する。
エレクトロクロミズムを引き起こすエレクトロクロミック材料の発色及び消色(以下、発消色ということがある)を用いたエレクトロクロミック素子は、電子ペーパー、遮光手段等の表示装置の有力な候補として、研究開発が進められている。
エレクトロクロミック素子は、一般に、一対の電極の間に、電解質層とエレクトロクロミック層が形成されている。エレクトロクロミック素子では、エレクトロクロミック層に順電圧又は逆電圧を印加することにより、エレクトロクロミック材料が発消色する。
エレクトロクロミック素子は、原理的に、無色の消色状態及びカラーの発色状態を、可逆的に変化させることができる。エレクトロクロミック素子は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)等の多層の発色層を積層することによって、様々な色を発色することができる。このため、多色カラー表示が可能な素子として期待されている。
エレクトロクロミック素子を透明な表示デバイスや多色カラー表示が可能なデバイスに適用するためには、エレクトロクロミック材料は、消色状態において、無色透明である必要がある。
中性状態で無色透明であり、酸化状態で発色するエレクトロクロミック材料としては、例えば、トリアリールアミンを有するラジカル重合性化合物を含むエレクトロクロミック組成物を重合した重合物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性を向上させることが望まれている。
本発明の一態様は、重合しても、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性が良好な化合物を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、化合物において、一般式(1)
で表される基であり、X3、X4は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子であり、X5は、酸素原子又は硫黄原子である。ただし、R1〜R5、R6〜R13のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R14〜R29のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R30〜R41のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R42〜R52のうち、1個以上が重合性官能基を含む基である。)
のいずれかで表される基である。)
で表される。
本発明の一態様によれば、重合しても、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性が良好な化合物を提供することができる。
以下、実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更することができる。
<化合物>
本実施形態の化合物は、一般式(1)
本実施形態の化合物は、一般式(1)
で表される基であり、X3、X4は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子であり、X5は、酸素原子又は硫黄原子である。ただし、R1〜R5、R6〜R13のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R14〜R29のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R30〜R41のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R42〜R52のうち、1個以上が重合性官能基を含む基である。)
のいずれかで表される基である。)
で表される。
R1〜R52におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R1〜R54におけるアルキル基は、直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、又は環状のアルキル基である。
アルキル基の炭素数は、例えば、原料の入手性の点から、1以上30以下であることが好ましく、1以上18以下であることがより好ましい。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−ブチルオクチル基、オクタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。
R1〜R52におけるアルコキシ基としては、例えば、上記アルキル基と酸素原子が結合した基等が挙げられる。
R1〜R54におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基、p−フルオロフェニル基、p−トリフルオロフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、フルオレニル基、ベンゾピレニル基、クリセニル基等が挙げられる。
R1〜R52における重合性官能基は、炭素−炭素二重結合を有し、重合することが可能な基であれば、特に限定されない。
重合性官能基としては、例えば、1−置換エチレン官能基、1,1−置換エチレン官能基等が挙げられる。
1−置換エチレン官能基としては、例えば、一般式(i)
CH2=CH−X1−・・・(i)
(一般式(i)中、X1は、単結合、置換基を有していてもよいアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、一般式
−CON(R100)−
(式中、R100は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
で表される基又はチオ基である。)
で表される基が挙げられる。
CH2=CH−X1−・・・(i)
(一般式(i)中、X1は、単結合、置換基を有していてもよいアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、一般式
−CON(R100)−
(式中、R100は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
で表される基又はチオ基である。)
で表される基が挙げられる。
X1におけるアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
X1におけるアルケニレン基としては、例えば、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等が挙げられる。
R100におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等が挙げられる。
R100におけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等が挙げられる。
R100におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(i)で表される基の具体例としては、ビニル基、スチリル基、2−メチル−1,3−ブタジエニル基、ビニルカルボニル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、ビニルチオ基等が挙げられる。
1,1−置換エチレン官能基としては、例えば、一般式(ii)
CH2=C(Y)−X2−・・・(ii)
(一般式(ii)中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又は一般式
−COOR101
(式中、R101は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は一般式
−CONR102R103
(式中、R102及びR103は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
で表される基であり、X2は、一般式(i)におけるX1と同一である基又はアルキレン基である。ただし、Y及びX2の少なくとも一方が、オキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基又は芳香族環を含む。)
で表される基が挙げられる。
CH2=C(Y)−X2−・・・(ii)
(一般式(ii)中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又は一般式
−COOR101
(式中、R101は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基又は一般式
−CONR102R103
(式中、R102及びR103は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基である。)
で表される基であり、X2は、一般式(i)におけるX1と同一である基又はアルキレン基である。ただし、Y及びX2の少なくとも一方が、オキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基又は芳香族環を含む。)
で表される基が挙げられる。
Y、R101、R102、R103におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等が挙げられる。
Y、R101、R102、R103におけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等が挙げられる。
Y、R101、R102、R103におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
Yにおけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ビス(オキシエチレン)基、ビス(オキシプロピレン)基、トリス(オキシエチレン)基、トリス(オキシプロピレン)基、テトラキス(オキシエチレン)基、テトラキス(オキシプロピレン)基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。
一般式(ii)で表される基の具体例としては、α−クロロアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、α−シアノビニル基、α−シアノアクリロイルオキシ基、α−シアノフェニレン基、メタクリロイルアミノ基等が挙げられる。
一般式(i)、(ii)における置換基としては、例えば、ハロゲン原子;ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
重合性官能基は、合成が容易で安定に取り扱うことができ、光重合、熱重合の効率が高い点で、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましく、光重合の効率が高い点で、アクリロイルオキシ基であることが特に好ましい。
重合性官能基を含む基は、酸化還元に対する耐性が高い点から、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又は、アルキル基若しくはアルコキシ基で置換されているアリール基が、重合性官能基で置換されている基であることが好ましく、炭素数2以上のアルキル基が重合性官能基で置換されている基であることがより好ましい。
本実施形態の化合物は、トリフェニルアミン骨格の窒素原子に対するパラ位が、水素原子以外であることが好ましい。これは、トリフェニルアミン骨格の窒素原子に対するパラ位は、電子密度が高く、反応活性が高いためである。
即ち、本実施形態の化合物は、トリフェニルアミン骨格の窒素原子に対するパラ位が、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又は重合性官能基を含む基であることが好ましい。これにより、本実施形態の化合物は、色彩が変化しにくくなり、発色時に分子間の副反応が生じるのを抑制することができる。
本実施形態の化合物は、Aが一般式(1−4)で表される基であり、R1〜R5、R48〜R52のうち、1個以上が、重合性官能基を含む基であることが好ましい。これは、本実施形態の化合物に重合性を付与すると共に、置換基を容易に導入することができるためである。
本実施形態の化合物は、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性がさらに良好であり、合成が容易である点で、一般式(2−1)〜(2−5)
本実施形態の化合物は、マゼンタ、シアン又は緑色の再現性がさらに良好であり、合成が容易である点で、X1及びX2が同一であり、X3及びX4が同一であることが好ましい。
本実施形態の化合物は、入手性及び毒性の点から、例えば、一般式(3)
重合性官能基を含む基は、一般式(3)で表される化合物に導入してもよいし、一般式(3−1)、(3−2)、(3−3)又は(3−4)で表される化合物に導入してもよい。これらは、公知の方法を用いて、容易に合成することができる。
一般式(3)におけるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらの中でも、塩素原子、臭素原子が好ましい。
塩基としては、例えば、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ジオキサン、tert−ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、キノリン等が挙げられる。
触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ベンジリデンアセトン)パラジウム、銅、酸化銅等が挙げられる。
なお、触媒は、適当なリガンドと組み合わせてもよい。
リガンドとしては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン等のリン系配位子;エチレンジアミン、シクロヘキシルジアミン、フェナントロリン、ビピリジル等の窒素系配位子等が挙げられる。
得られた粗生成物は、公知の精製方法を用いて、精製することができる。
精製方法としては、例えば、溶媒洗浄、再結晶、カラムクロマトグラフィー、再沈殿、昇華精製等が挙げられる。
以下に、本実施形態の化合物の具体例として、化合物1−1〜1−4を例示する。
この場合、例えば、本実施形態の化合物と、重合開始剤を含む組成物が硬化している硬化膜を形成する。ここで、組成物は、本実施形態の化合物以外の重合性官能基を有する化合物をさらに含んでいてもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
[参考例1]
化合物2−1(10−(p−トリル)−10H−フェノセレナジン)の合成
化合物2−1(10−(p−トリル)−10H−フェノセレナジン)の合成
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.34(d,J=8.0Hz,2H),7.27−7.22(m,4H),6.94(dd,J=8.0Hz,8.0Hz,2H),6.85(dd,J=8.0Hz,8.0Hz,2H),6.51(d,J=8.0Hz),2.44(s,3H).
MS(MALDI−TOF):calcd for C19H15NSe:337.04 [M]+:found 336.98.
[参考例2]
化合物2−2(N−(ジベンゾ[b,d]フラン−2−イル)−N−(p−トリル)ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン)の合成
MS(MALDI−TOF):calcd for C19H15NSe:337.04 [M]+:found 336.98.
[参考例2]
化合物2−2(N−(ジベンゾ[b,d]フラン−2−イル)−N−(p−トリル)ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン)の合成
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.78−7.81(m,2H),7.69(d,J=2.0Hz,2H),7.52−7.56(m,2H),7.41−7.47(m,4H),7.24−7.29(m,4H),7.08(d,J=8.0Hz,2H),7.00−7.03(m,2H),2.33(s,3H).
MS(MALDI−TOF):calcd for C31H21NO2:439.16 [M]+:found 439.08.
[参考例3]
化合物2−3(N−(ジベンゾ[b,d]フラン−3−イル)−N−(p−トリル)ジベンゾ[b,d]フラン−3−アミン)の合成
MS(MALDI−TOF):calcd for C31H21NO2:439.16 [M]+:found 439.08.
[参考例3]
化合物2−3(N−(ジベンゾ[b,d]フラン−3−イル)−N−(p−トリル)ジベンゾ[b,d]フラン−3−アミン)の合成
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.85−7.87(m,2H),7.76−7.79(m,2H),7.48−7.50(m,2H),7.36−7.40(m,2H),7.28−7.33(m,4H),7.09−7.15(m,6H),2.36(s,3H).
MS(MALDI−TOF):calcd for C31H21NO2:439.16 [M]+:found 439.24.
[参考例4]
化合物2−4の合成
MS(MALDI−TOF):calcd for C31H21NO2:439.16 [M]+:found 439.24.
[参考例4]
化合物2−4の合成
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.74(d,J=7.3Hz,4H),7.68(d,J=7.5Hz,2H),7.54(dd,J=8.4,8.4Hz,2H),7.26−7.33(m,6H),7.09(ddd,J=7.5,7.5,1.0Hz,4H),6.98−7.02(m,2H),6.88(dd,J=8.3,2.0Hz,2H),6.70−6.74(m,6H),6.59−6.62(m,4H),6.43(d,J=2.0Hz,2H),2.13(s,3H).
MS(MALDI−TOF):calcd for C57H37N:735.29 [M]+:found 735.28
[参考例5]
化合物2−5の合成
MS(MALDI−TOF):calcd for C57H37N:735.29 [M]+:found 735.28
[参考例5]
化合物2−5の合成
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.63(d,J=7.5Hz,2H),7.56(d,J=8.3Hz,2H),7.37(d,J=7.5Hz,2H),7.30(ddd,J=7.4,7.4,1.3Hz,2H),7.24−7.26(m,2H),7.22(d,J=2.0Hz,2H),7.10(s,4H),7.03(dd,J=8.2,2.1Hz,2H),2.35(s,3H),1.40(s,12H).
MS(MALDI−TOF):calcd for C37H33N:491.26 [M]+:found 491.08.
次に、化合物2−1〜2−5の分光電気化学特性を測定した。
MS(MALDI−TOF):calcd for C37H33N:491.26 [M]+:found 491.08.
次に、化合物2−1〜2−5の分光電気化学特性を測定した。
[化合物の分光電気化学特性]
化合物(1mg)を0.1M過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)ジクロロメタン溶液(1mL)に溶解させ、試料溶液を得た。
化合物(1mg)を0.1M過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)ジクロロメタン溶液(1mL)に溶解させ、試料溶液を得た。
分光電気化学セルとしての、光路長1mmの石英セル(BAS社製)に試料溶液を入れた後、ポテンショスタットALS770C(BAS社製)を用いて、測定範囲−0.6V〜1.0V、掃引速度50mV/sで、サイクリックボルタンメトリーを測定した。このとき、対極として、白金線電極(BAS社製)、作用極として、プラチナメッシュ電極(BAS社製)、参照極として、Ag/Ag+電極(内部標準液0.1MTBAP+0.01M硝酸銀アセトニトリル溶液)を設置した。また、小型ファイバ光学分光器USB4000(オーシャンオプティクス社製)を用いて、吸光度の変化を検出した。
図1〜5に、化合物2−1〜2−5の酸化された状態の可視吸収スペクトルを示す。なお、可視吸収スペクトルは、極大吸収波長を1として、規格化した。
また、可視吸収スペクトルをCIE Lab色座標に変換し、(a*,b*)をプロットした(図6参照)。
なお、図6には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)のCIE Lab色空間における基準値の(a*,b*)も示す。このとき、Lは固定値とする。
図1〜5より、化合物2−1〜2−5は、電気的に酸化された際に、可視域に吸収を有することがわかる。また、化合物2−1〜2−5は、電気的に酸化されていない状態の吸収端が400nm以下であり、サイクリックボルタンメトリーの酸化還元の測定サイクルにおいて、無色から有色の可逆的な変化を確認することができた。このことから、化合物2−1〜2−5は、エレクトロクロミック素子に適用した際に、無色から有色へ可逆的に変化すると考えられる。
図6より、化合物2−1は、マゼンタの再現性が良好であることがわかる。
化合物2−2は、シアンの再現性が良好であることがわかる。
化合物2−3は、緑色の再現性が良好であることがわかる。
化合物2−4、2−5は、緑色の再現性が良好であることがわかる。
以上より、化合物2−1〜2−5は、エレクトロクロミック素子に適用した際に、無色から有色へ可逆的に変化すると考えられる。
[実施例1]
中間体1−1(10−(4−(3−クロロプロピル)フェニル)−10H−フェノセレナジン)の合成
50mLのシュレンクフラスコに、10H−フェノセレナジン(393mg,1.6mmol)、1−ブロモ−4−(3−クロロプロピル)ベンゼン(373mg,1.6mmol)、酢酸パラジウム(II)(10.6mg,0.047mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(41.9mg,0.14mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(308mg,3.2mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(15mL)を加えた後、100℃で5時間加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:トルエン=2:1,v/v)により、精製し、中間体1−1(薄い黄色のオイル状)を得た(収量:617mg、収率:97%)。
中間体1−1(10−(4−(3−クロロプロピル)フェニル)−10H−フェノセレナジン)の合成
50mLのシュレンクフラスコに、10H−フェノセレナジン(393mg,1.6mmol)、1−ブロモ−4−(3−クロロプロピル)ベンゼン(373mg,1.6mmol)、酢酸パラジウム(II)(10.6mg,0.047mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(41.9mg,0.14mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(308mg,3.2mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(15mL)を加えた後、100℃で5時間加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:トルエン=2:1,v/v)により、精製し、中間体1−1(薄い黄色のオイル状)を得た(収量:617mg、収率:97%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.34(dd,J=6.5,2.0Hz,2H),7.23−7.28(m,2H),7.14−7.19(m,2H),6.97−7.01(m,2H),6.89(ddd,J=7.5,7.5,1.3Hz,2H),6.58(dd,J=8.2,1.1Hz,2H),3.59(t,J=6.4Hz,2H),2.85(t,J=7.5Hz,2H),2.11−2.18(m,2H).
上記1H NMRの分析結果より、中間体1−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
上記1H NMRの分析結果より、中間体1−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
化合物1−1(3−(4−(10H−フェノセレナジン−10−イル)フェニル)プロピルアクリレート)の合成
25mLのシュレンクフラスコに、中間体1−1(101mg,0.25mmol)、アクリル酸(56.3mg,0.78mmol)、炭酸カリウム(126mg,0.91mmol)、2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール(0.1mg,1crystal)、脱水DMF(1.25mL)を入れた後、遮光下、90℃で17時間加熱攪拌し、室温まで降温した。次に、得られた生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、遮光下、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1,v/v)により、精製し、化合物1−1を得た(収量:88.9mg、収率:81%)。
25mLのシュレンクフラスコに、中間体1−1(101mg,0.25mmol)、アクリル酸(56.3mg,0.78mmol)、炭酸カリウム(126mg,0.91mmol)、2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール(0.1mg,1crystal)、脱水DMF(1.25mL)を入れた後、遮光下、90℃で17時間加熱攪拌し、室温まで降温した。次に、得られた生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、遮光下、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1,v/v)により、精製し、化合物1−1を得た(収量:88.9mg、収率:81%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.34(dd,J=6.3,2.0Hz,2H),7.25−7.28(m,4H),6.88(ddd,J=7.4,7.4,1.3Hz,2H),6.56(dd,J=8.3,1.3Hz,2H),6.43(dd,J=17.3,1.5Hz,1H),6.15(dd,J=17.4,10.4Hz,1H),5.85(dd,J=10.3,1.5Hz,1H),4.24(t,J=6.5Hz,2H),2.79(t,J=7.7Hz,2H),2.04−2.11(m,2H).
上記1H NMRの分析結果より、化合物1−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
上記1H NMRの分析結果より、化合物1−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
[実施例2]
中間体1−2−1(N−(4−(3−クロロプロポキシ)フェニル)ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン)の合成
30mLのシュレンクフラスコに、ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン(458mg,2.5mmol)、1−ブロモ−4−(3−クロロプロポキシ)ベンゼン(620mg,2.5mmol)、酢酸パラジウム(II)(16.8mg,0.075mmol)、2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル(141mg,0.23mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(361mg,3.8mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(5mL)を加えた後、110℃で14時間半加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:ジクロロメタン=1:1,v/v)により、精製し、中間体1−2−1(白色の固体)を得た(収量:562mg、収率:64%)。
中間体1−2−1(N−(4−(3−クロロプロポキシ)フェニル)ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン)の合成
30mLのシュレンクフラスコに、ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン(458mg,2.5mmol)、1−ブロモ−4−(3−クロロプロポキシ)ベンゼン(620mg,2.5mmol)、酢酸パラジウム(II)(16.8mg,0.075mmol)、2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル(141mg,0.23mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(361mg,3.8mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(5mL)を加えた後、110℃で14時間半加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:ジクロロメタン=1:1,v/v)により、精製し、中間体1−2−1(白色の固体)を得た(収量:562mg、収率:64%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=8.05(d,J=7.5Hz,1H),7.91(s,1H),7.62−7.70(m,2H),7.53(d,J=8.8Hz,1H),7.45−7.49(m,1H),7.33(dd,J=7.4,7.4Hz,1H),7.05−7.13(m,2H),6.90(d,J=9.0Hz,2H),4.05(t,J=5.9Hz,2H),3.80(t,J=6.5Hz,2H),2.12−2.19(m,2H).
上記1H NMRの分析結果より、中間体1−2−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
上記1H NMRの分析結果より、中間体1−2−1の構造と矛盾がないことを確認することができた。
中間体1−2−2(N−(4−(3−クロロプロポキシ)フェニル)−N−(ジベンゾ[b,d]フラン−2−イル)ジベンゾ[b,d]フラン−2−アミン)の合成
50mlのシュレンクフラスコに、中間体1−2−1(352mg,1.0mmol)、2−ブロモジベンゾ[b,d]フラン(248mg,1.0mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(9.50mg,0.010mmol)、エスフォス(8.10mg,0.020mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(192mg,2.0mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(12mL)を加えた後、100℃で18時間加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:ジクロロメタン=4:1,v/v)により、精製し、中間体1−2−2(黄色の固体)を得た(収量:430mg、収率:93%)。
50mlのシュレンクフラスコに、中間体1−2−1(352mg,1.0mmol)、2−ブロモジベンゾ[b,d]フラン(248mg,1.0mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(9.50mg,0.010mmol)、エスフォス(8.10mg,0.020mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(192mg,2.0mmol)を入れた後、窒素置換した。次に、脱水トルエン(12mL)を加えた後、100℃で18時間加熱撹拌した。次に、室温まで降温した後、塩化アンモニウム水溶液を加えた。得られた生成物をトルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:ジクロロメタン=4:1,v/v)により、精製し、中間体1−2−2(黄色の固体)を得た(収量:430mg、収率:93%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=8.07(d,J=7.8Hz,2H),7.81(s,2H),7.66(m,4H),7.48−7.52(m,2H),7.32(dd,J=7.7,7.7Hz,2H),7.18−7.21(m,2H),7.06(d,J=9.0Hz,2H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),4.08(t,J=6.0Hz,2H),3.81(t,J=6.3Hz,2H),2.17(t,J=6.1Hz,2H).
上記1H NMRスペクトルの分析結果より、中間体1−2−2の構造と矛盾がないことを確認することができた。
上記1H NMRスペクトルの分析結果より、中間体1−2−2の構造と矛盾がないことを確認することができた。
化合物1−2(3−(4−(ビス(ジベンゾ[b,d]フラン−2−イル)アミノ)フェノキシ)プロピルアクリレート)の合成
25mlのシュレンクフラスコに、中間体1−2−2(103mg,0.20mmol)、アクリル酸(43.5mg,0.60mmol)、炭酸カリウム(99.7mg,0.72mmol)、2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール(0.1mg,1crystal)、脱水DMF(1mL)を入れた後、遮光下、90℃で19時間加熱攪拌し、室温まで降温した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、遮光下、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1,v/v)により、精製し、化合物1−2(黄色の固体)を得た(収量:77.7mg、収率:70%)。
25mlのシュレンクフラスコに、中間体1−2−2(103mg,0.20mmol)、アクリル酸(43.5mg,0.60mmol)、炭酸カリウム(99.7mg,0.72mmol)、2,6−ジ−tert−ブチルクレゾール(0.1mg,1crystal)、脱水DMF(1mL)を入れた後、遮光下、90℃で19時間加熱攪拌し、室温まで降温した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥させた。次に、ろ過により、硫酸ナトリウム水和物を除いた後、エバポレーターを用いて、遮光下、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=4:1,v/v)により、精製し、化合物1−2(黄色の固体)を得た(収量:77.7mg、収率:70%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ[ppm]=7.78−7.80(m,2H),7.64(d,J=2.0Hz,2H),7.52−7.56(m,2H),7.41−7.46(m,4H),7.19−7.31(m,4H),7.09(d,J=8.8Hz,2H),6.83−6.87(m,2H),6.43(dd,J=17.3,1.5Hz,1H),6.14(dd,J=17.3,10.3Hz,1H),5.83−5.86(m,1H),4.38(t,J=6.3Hz,2H),4.05−4.13(m,2H),2.15−2.21(m,2H).
上記1H NMRスペクトルの分析結果より、化合物1−2の構造と矛盾がないことを確認することができた。
上記1H NMRスペクトルの分析結果より、化合物1−2の構造と矛盾がないことを確認することができた。
次に、化合物1−1、1−2を用いて、光硬化膜の分光電気化学特性を測定した。
[光硬化膜の分光電気化学特性]
化合物(50質量部)、光重合開始剤IRGACURE184(BASFジャパン社製)(5質量部)、両末端にアクリロイルオキシ基を有するポリエチレングリコールPEG400DA(日本化薬社製)(50質量部)、メチルエチルケトン(900質量部)を混合し、塗布液を得た。
化合物(50質量部)、光重合開始剤IRGACURE184(BASFジャパン社製)(5質量部)、両末端にアクリロイルオキシ基を有するポリエチレングリコールPEG400DA(日本化薬社製)(50質量部)、メチルエチルケトン(900質量部)を混合し、塗布液を得た。
膜厚約100nmのITO膜付きガラス基板(40mm×40mm×0.7mm)上に、スピンコート法により、塗布液を塗布した。得られた塗布膜に、UV照射装置SPOT CURE(ウシオ電機社製)を用いて、10mWで60秒間、波長250nmの紫外線を照射した後、60℃で10分間アニール処理し、平均膜厚400nmの光硬化膜を形成した。電極の接点を取るために、光硬化膜が形成されたガラス基板の端部5mmの光硬化膜を切断し、剥離した後、6mm幅に切断し、試験片を得た。
試料溶液に替えて、0.1M過塩素酸テトラブチルアンモニウム(TBAP)ジクロロメタン溶液を用い、作用極に替えて、試験片を用いた以外は、[化合物の分光電気化学特性]と同様にして、光硬化膜の分光電気化学特性を測定した。
その結果、化合物1−1を用いた光硬化膜は、化合物2−1と同様に、無色からマゼンタの可逆的な変化を確認することができた。また、化合物1−1を用いた光硬化膜の酸化された状態の可視吸収スペクトルは、重合性官能基を有さない化合物2−1の酸化された状態の可視吸収スペクトルと同様であったため、マゼンタの再現性が良好であることがわかった。
また、化合物1−2を用いた光硬化膜は、化合物2−2と同様に、無色からシアンの可逆的な変化を確認することができた。また、化合物1−2を用いた光硬化膜の酸化された状態の可視吸収スペクトルは、重合性官能基を有さない化合物2−2の酸化された状態の可視吸収スペクトルと同様であったため、シアンの再現性が良好であることがわかった。
このことから、化合物1−1、1−2を用いた光硬化膜の分光電気化学特性は、主骨格に起因し、アクリロイルオキシ基を含む側鎖が硬化した基が存在することが色彩に及ぼす影響が見られないことがわかる。
以上より、化合物1−1、1−2は、エレクトロクロミック素子に適用した際に、無色からマゼンタ、無色からシアンへ可逆的に変化すると考えられる。
Claims (6)
- 一般式(1)
で表される基であり、X3、X4は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子であり、X5は、酸素原子又は硫黄原子である。ただし、R1〜R5、R6〜R13のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R14〜R29のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R30〜R41のうち、1個以上が重合性官能基を含む基であり、R1〜R5、R42〜R52のうち、1個以上が重合性官能基を含む基である。)
のいずれかで表される基である。)
で表される、化合物。 - 前記Aは、前記一般式(1−4)で表される基であり、
前記R1〜R5、R48〜R52のうち、1個以上が重合性官能基を含む基である、請求項1に記載の化合物。 - 前記重合性官能基を含む基は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、又は、アルキル基若しくはアルコキシ基で置換されているアリール基が、前記重合性官能基で置換されている基である、請求項1又は2に記載の化合物。
- 前記重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の化合物。
- 前記X1及び前記X2が同一であり、
前記X3及び前記X4が同一である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化合物。
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