JP2020138558A - 自動車用構造部材、及び自動車用中空部材の補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補強による重量の増加を抑えつつ、簡便に耐衝突性能を向上させることが可能な自動車用構造部材を提供する。【解決手段】天板部10A、上記天板部10Aの幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部10B、及び上記天板部10Aに対向配置した底板部11で閉断面形状を構成する中空部材と、上記一対の側壁部10Bの各外壁面にそれぞれ当接する一対の板材22と、上記一対の板材22を連結して上記一対の板材22間の距離が広がることを拘束する連結部材20,21と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、天板部と側壁部と底板部とで閉断面形状を構成する自動車用の構造部材(中空部材)に係る。特に、本発明は、天板部と底板部の対向方向に沿った方向から入力される衝突荷重による曲げ変形に対し、耐衝突性能を有する構造部材を提供する技術である。
近年、自動車分野では、乗員保護の観点から衝突安全基準の厳格化が進められており、高強度鋼の適用拡大や衝突安全性能に優れる車両開発が強く求められている。
ここで、衝突の形態としては、軸圧壊する衝突形態と、曲げ変形する衝突形態とがある。軸圧壊する衝突形態では、自動車前面から入力される衝突荷重を受けるクラッシュボックスやフロントサイドメンバのように、部材の長手方向が衝突方向と一致して軸圧壊が発生する。曲げ変形する衝突形態では、側面衝突におけるBピラーやサイドシルのように、構造部材の側面に衝突荷重が負荷されて部材が曲げ変形する。両方の形態は、いずれも、部材が座屈変形することで衝突エネルギーを吸収し、耐衝突性能を発揮する。
耐衝突性能を向上させる技術の1つとして、補強部材を取り付けることで構造部材の強度を向上させる技術が提案されている。例えば、特許文献1には、構造部材の内部に複数個のバルクヘッドを設けると共にバルクヘッドの間に補強材を設けることで、変形を抑制する技術が挙げられている。また、特許文献2には、構造部材の形状に沿った断面がL字状あるいはコの字状の補強部品を、構造部材の内側あるいは外側に配置することで、構造部材の稜線を中心に底板部と側壁部を補強する技術が挙げられている。さらに特許文献3、4には構造部材の内側に発泡材を充填する、あるいは発砲充填した補強部材を衝突時に変形しやすい屈曲部に配置することで、変形を抑制する技術が挙げられている。
特開平9−20267号公報 WO2017/030191号 特開2002−36413号公報 特開2017−159896号公報
しかしながら、構造部材に対し、単純に補強部材を取り付けた場合、耐衝突性能は向上するが、部品点数の増加を招いて必要以上に重量が増加したり、金型の増加を招いたりして、コスト面の課題がある。
またこのような方法では、特に、広い領域を補強部材で補強するにつれて、重量増加が顕著となる。また耐衝突性能の観点から、構造部材や補強部材には高強度鋼板が適用される傾向にあるため、寸法精度の確保や溶接性の低下など、生産性やコスト面に課題がある。
一方で、発泡充填材による補強は、生産工程の複雑化が懸念され、リサイクル性の観点からも課題がある。また、部分的に発砲充填部材を取り付ける場合、部材取付けに接着が用いられるが、変形途中でのはく離や経年劣化などの接着性に課題があり、安定した耐衝突性能の確保が困難であると考えられる。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、補強による重量の増加を抑えつつ、簡便に耐衝突性能を向上させることが可能な自動車用構造部材を提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様は、天板部、上記天板部の幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部、及び上記天板部に対向配置した底板部で閉断面形状を構成する中空部材と、上記一対の側壁部の各外壁面にそれぞれ当接する一対の板材と、上記一対の板材を連結して上記一対の板材間の距離が広がることを拘束する連結部材と、を備えることを要旨とする。
また、本発明の他の態様は、天板部、上記天板部の幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部、及び上記天板部に対向配置した底板部で閉断面形状を構成する自動車用中空部材の補強方法であって、軸方向両端部の少なくとも一方の端部に雄ねじ部が形成された軸部材と、上記軸部材の雄ねじ部に螺合可能なナット部材を用意し、上記一対の側壁部に上記軸部材が貫通可能な貫通穴を開口し、その対をなす貫通穴に上記軸部材が貫通するように配置すると共に、側壁部から突出した上記軸部材の端部に対して、板材としてのワッシャ部材を取り付けると共に、ナット部材を螺合し締め付けることを要旨とする。
本発明の態様によれば、一対の側壁部に当接する一対の板材を連結部材で連結させることで、天板部と底板部の対向方向に入力される衝突荷重による一対の側壁部の外方への膨らみ(座屈)を少ない補強部材で抑制することが可能となる。すなわち、本発明の態様によれば、衝突時の部材断面変形を効果的に抑制し、特に曲げ変形に対する最大荷重を向上させることが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る中空部材を示す斜視図である。 本発明に基づく実施形態に係る中空部材の断面図である。 本実施形態における補強部材の配置を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る板材を構成するワッシャ部材を示す斜視図である。 本実施形態における補強部材の別例を示す図である。 実施例における3点曲げ解析条件を説明する側面図である。 実施例における3点曲げ解析条件を説明する斜視図である。 荷重負荷のストローク(押込み量)と荷重との関係を示す図である。 天板部に底板部に向けて荷重を負荷した際の挙動を示す図である。 実施例1における天板部に負荷する荷重とストロークとの関係を示す図である。 実施例2における板材(プレート)の配置条件を説明する側面図である。 実施例2のNo.5で使用するワッシャ部材(板材)を示す斜視図である。 荷重負荷の際の、x軸とy軸とを示す側面図である。 変形エリアの解析を示す側面図であり、(a)は50mmの押込み(ストローク)による変形の量(断面開き量)の状態を示し、(b)はストローク=0の形状に変形エリアをトレースした図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、天板部、天板部の幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部、及び天板部に対向配置した底板部で閉断面形状を構成する中空部材を、補強すべき自動車用構造部材(以下、単に構造部材と記載する。)とする。
本実施形態の構造部材1は、例えば、図1及び図2に示すように、天板部10Aと、天板部10Aの幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部10Bとを有するハット断面部材10と、そのハット断面部材10の開口を閉塞する底板部11とで構成される。この例では、底板部11は、天板部10Aに対向配置し、底板部11の幅方向両側がそれぞれ、一対の側壁部10Bの各端部に設けられるフランジ10Baに溶接にて結合されている。
なお、図1〜図4には、実施例における部材の寸法を併記しているが、この寸法は、本発明を何ら限定するものではない。
本実施形態では、上記のような形状の構造部材1に対し補強部材を設けることで、特に、曲げ変形する衝突形態について、構造部材1の耐衝撃性能を向上させる。
本実施形態の補強部材は、図3のように、各側壁部10Bに当接する一対の板材22間の距離を連結部材20,21で拘束することで、天板部10A又は底板部11への衝突荷重の入力に対し、対向する一対の側壁部10Bの面外方向への膨らみ(座屈)を抑制する。すなわち、本実施形態の補強部材を用いることで、衝突時の部材断面変形を効果的に抑制し、特に曲げ変形における最大荷重を向上させることが可能となる。
本実施形態の補強部材は、図3に示すように、一対の側壁部10Bの各外壁面にそれぞれ当接する一対の板材22と、天板部10Aの幅方向に延在して一対の板材22を連結する連結部材と、からなる。
図3に示す例では、連結部材は、軸部材20(ネジ棒)と2個のナット部材21とからなり、一対の板材22は、それぞれワッシャ部材から構成される。
軸部材20は、一対の側壁部10B間の距離よりも長く、軸方向両端部にそれぞれ雄ねじ部20aが形成されている。雄ねじ部20aは、例えば側壁部10Bよりも内側の位置から先端に向けて形成されている。
ここで、板材22は、側壁部10Bの外面に当接する面積が、板材22に当接するナット部材21の面積よりも大きいほうが好ましい。また、ナット部材21が大きい場合には、ナット部材21自体を板材22の代わりとしても良い。
また、対向する一対の側壁部10Bに、軸部材20を貫通可能な貫通穴10Bbが同軸に開口している。
そして、軸部材20は、一対の側壁部10Bに開口した貫通穴10Bbにそれぞれ端部を貫通させるように配置される。なお、軸部材20は、例えば、一方の側壁部側の貫通穴10Bbから通すことで簡単に取り付けることができる。
そして、各側壁部10Bから外方に突出した各軸部材20の端部(雄ねじ部20a)に対し、ワッシャ部材22が取り付けられていると共に、ナット部材21が螺合している。そして、ナット部材21を締め付けることで、各板材を構成するワッシャ部材22は側壁部10Bの外面に当接する。ナット部材21からはみ出す軸部材20の端部の部分は、予め切断、若しくはナット部材21を締め込んだ後に切断すればよい。
ワッシャ部材22における側壁部10Bに対向する面は、当該側壁部10Bに全面が接触するように構成する。このため、図4に示すように、天板部10Aに対する側壁部10Bの傾き角に応じた傾斜角θを、ワッシャ部材22の側壁部10Bに対向する面に付与する。
上記説明では、軸部材20の両端部に、それぞれワッシャ部材22とナット部材21を取り付け、ナット部材21を締め込む構成で説明したが、補強部材の構成はこれに限定されない。
例えば、軸部材20を長軸のボルトから構成して、ボルトの頭を、一方のナット部材21の代わりとしても良い。
また、図5に示すように、軸部材20の一端部に片方のワッシャ部材22と同形状の板材20Aが予め固定されている軸部材20を使用しても良い。また、左右のナット部材21のうちの一方のナット部材が、ワッシャ部材22に固定又は一体に形成されていても良い。
また、図3では、構造部材1の長手方向(延在方向)の一カ所だけに上記構成の補強部材を設ける場合が例示されているが、これに限定されない。構造部材1の長手方向に沿って、複数の箇所に、上記構成の補強部材を設けても良い。
なお、軸部材20は、天板部10Aの幅方向に軸を向けて配置されるが、平面視で、構造部材1の長手方向と直交していなくても良い。
補強部材は、構造部材1の長手方向と交差する方向(例えば垂直方向)で、衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される位置の近傍に設けることが好ましい。
一対の板材22(ワッシャ部材22)を設ける位置は、例えば、天板部10Aと底板部11との対向方向に沿って衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される天板部10A又は底板部11における面位置と、一対の側壁部10Bの対向方向からみて、板材22の一部が上下(天板部10Aと底板部11の対向方向)で重なるような位置に配置する。
又は、一対の板材22を設ける位置は、例えば、天板部10Aと底板部11との対向方向に向かう衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される天板部10A又は底板部11における面位置に、予め設定した衝突荷重を負荷した際に側壁部10Bが変形する変形領域(図14(b)のAREAを参照)に、板材22の中心位置(軸部材20の位置)が位置するように配置する。
衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される天板部10A又は底板部11における面位置は、例えば、その構造部材1を配置する車両位置に基づき、過去の事故情報などから、車両の側面衝突によって、対象とする構造部材1のどの部分に衝突荷重が入力され易いかよって推定する。
また、変形領域の特定は、例えば、FEMシミュレーション解析によって、部材の変形位置を解析して求める。予め設定した衝突荷重は、構造部材1を使用する位置で耐衝撃性能として要求される許容の衝突荷重を採用する。
ここで、補強部材の取付けは、底板部11をハット断面部材10に溶接して閉断面形状とする前に実施しても良いし、底板部11をハット断面部材10に溶接した後で行っても良い。
上記の補強部材を備えた構造部材1にあっては、一対の側壁部10Bに当接する一対の板材22を連結部材で連結させることで、天板部10Aと底板部11の対向方向に入力される衝突荷重による一対の側壁部10Bの外方への膨らみ(座屈)を、連結部材での軸方向に沿った引張力で抑える。このため、少ない重量の補強部材で衝突時の変形を抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、衝突時の部材断面変形を効果的に抑制し、特に曲げ変形における最大荷重を向上させることが可能となる。
また本実施形態によれば、軸部材20(ネジ棒)にナット部材21を螺合させることで補強部材を構成する一対の板材22が構造部材1に取り付けられる。このため、構造部材1への補強部材の取付けに溶接作業が不要となる。この結果、本実施形態によれば、構造部材1の高強度化による溶接性の低下を懸念し、溶接による接合手法を回避しつつ、螺合という簡便な取付け方法で耐衝突性能を向上させることが可能となる。
なお、軸部材20の端部に対し各板材22を溶接にて固定しても良いが、螺合による取付けの方が簡易な構造となる。
さらに、本実施形態によれば、プレスや曲げなどの加工によって補強部材を設けないため、部品点数の増加による重量増加や、金型の増加によるコスト増加を避けるという効果もある。
発明者らは、FEM解析により、図1及び図2に示すような寸法のハット断面部材と底板部とから閉断面を構成する構造部材(中空部材)に対し、本発明に基づく補強部材による効果を確認するため、3点曲げ試験での部品変形の挙動を詳細に解析した。3点曲げの解析条件は、図6及び図7に示すように、構造部材における長手方向に離れた下面の2点を支持部材31で支持し、長手方向中央部に上側からパンチ30によって荷重を負荷するという条件である。
ハット断面部材10には、厚さ1.2mm、引張強度1180MPaの鋼板を使用した。底板部11には、厚さ1.2mm、引張強度590MPaの鋼板を使用した。また、軸部材20を構成するネジ棒及びナット部材21には、M6のSS400からなる鋼材を使用した。板材22には、SS400からなる鋼材をした。板材22の寸法は、図4のように、側壁部10Bよりも厚い板材とした。板材22は、側壁部よりも曲げ剛性が高くなるように設定することが好ましい。
ここで、衝突時挙動を模して、天板部10Aに底板部11側に向けて荷重をパンチ30で負荷した場合、図8及び図9に示すように、ストローク(押込み量)の増加に伴い、部材長手方向の中央部であるパンチ接触部での変形が開始し、衝突荷重が増加した。なお、ストローク量は、パンチ30が天板部10Aに接触した状態を0mmとし、下方に向けた押込み量である。
そして、図8に示すように、荷重が最大値(最大荷重)に到達した後、ストロークが増加するにつれて荷重が低下するが、構造部材の断面形状を見ると、図9(c)のように、側壁部10Bが開くように大きく変形し、この変形による部材の折れ曲りが進行することで、荷重が低下していくことが判明した。
この検討により、発明者らは、耐衝突性能、特に最大荷重を向上させるためには、側壁部10Bの開き(外方への膨らみ)による断面形状の変化を抑制することが有効であることを見出した。更に、側壁部10Bの開きを抑え、断面形状を保つ手法として、一般に流通し安価に入手可能なボルトとナットを活用する手法を見出した。断面変形を抑制する手法として、プレスや曲げなどの加工を要する補強部材を取り付ける方法も挙げられるが、この場合、部品点数や金型の増加などコスト面での課題があり、また補強部材を取り付ける手段として、溶接性を考慮する必要がある。一方、ボルトとナットを使用した場合、溶接性の低下を考慮した簡便な性能向上手法となる。
以下、各実施例について具体的に説明する。
[実施例1]
図1の構造部材1に対し、側方からみて、パンチ30での荷重負荷位置と上下に並ぶ位置に、上記構成の補強部材の板材22を設けた場合(図3、図4参照)と、補強部材を設けない場合とにおける、荷重-ストロークの関係を求めた。そして、図10に示す結果となった。符号Dは、補強部材を設けた場合であり、符号Eは補強部材を設けない場合である。
図10から分かるように、本発明に基づく補強部材を設けない場合には、最大荷重は16.3[kN]であったが、本発明に基づく補強部材を設けた場合には、最大荷重が20.3[kN]と向上していることが分かった。
[実施例2]
次に、パンチ30による荷重負荷位置と板材22の取付け位置(板材22の中心位置(軸部材20の軸位置))との関係を図11のように変更して実施してみた。No.5では、図12に示す板材(ワッシャ部材22)を使用している。
その結果を、表1に示す。
ここで、板材22中心位置でx=0が、側面視で荷重負荷位置と上下で重なる位置を示している。
Figure 2020138558
表1から分かるように、側面視で、荷重負荷の近傍に板材22を設けることで、最大荷重が向上していることが分かる。また、板材22における、構造部材1の長手方向に沿った長さを大きくする(No.4)ことで、No.1に比べて、最大荷重が向上することが分かった。また、No.3やNo.5のように、補強部材の数を増やしたり、板材22の寸法を大きくしたりしても、No.1に比べて、最大荷重が向上することが分かった。
[実施例3]
また、パンチ30でストローク50mmに設定してFEM解析をしたところ、図14(a)のような変形(断面開き)が側壁部10Bに生じた。この解析による変形領域AREAを、側壁部10Bを変形前の形状にトレースした図が、図14(b)である。この例では、変形量(断面開き量)が1mm以上の場合の部分を変形領域AREAとした。
そして、荷重入力位置に対する板材22の取付け点(軸部材20の位置)を変えて最大荷重を求めたところ、表2に示す結果になった。
Figure 2020138558
表2から分かるように、板材22の取付け点が、側面視で荷重入力位置と重なる位置(x=0)から構造部材1の長手方向にずれるほど、最大荷重が小さくなるが、板材22の取付け点が変形領域AREAに入っていれば、補強部材を設けない場合に比べて最大荷重が確実に大きい値となるようにすることができることを確認した。
この例では、変形領域AREAは、天板面の位置を基準に、高さ方向(y方向)の最下部位置が30mmで、横方向(x方向)の最大離隔距離が±28mmであった。
1 構造部材(中空部材)
10 ハット断面部材
10A 天板部
10B 側壁部
10Ba フランジ
10Bb 貫通穴
11 底板部
20 軸部材
20A 板材
21 ナット部材
22 板材(ワッシャ部材)
30 パンチ
AREA 変形領域

Claims (6)

  1. 天板部、上記天板部の幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部、及び上記天板部に対向配置した底板部で閉断面形状を構成する中空部材と、
    上記一対の側壁部の各外壁面にそれぞれ当接する一対の板材と、
    上記一対の板材を連結して上記一対の板材間の距離が広がることを拘束する連結部材と、を備えることを特徴とする自動車用構造部材。
  2. 上記連結部材は、
    上記天板部の幅方向に延在して上記一対の側壁部及び上記一対の板材を貫通すると共に軸方向端部に雄ねじ部が形成された軸部材と、
    上記軸部材の雄ねじ部に螺合し上記側壁部の外壁面に上記板材を挟んで対向するナット部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載した自動車用構造部材。
  3. 上記連結部材は、
    一端部が上記一対の板材の一方の板材と一体に構成され、上記天板部の幅方向に延在して上記一対の側壁部及び上記一対の板材の他方の板材を貫通すると共に上記他方の板材側の軸方向端部に雄ねじ部が形成された軸部材と、
    上記軸部材の雄ねじ部に螺合し上記側壁部に外壁面に上記他方の板材を挟んで対向するナット部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載した自動車用構造部材。
  4. 一対の側壁部の対向方向からみて、上記天板部と上記底板部の対向方向に沿った衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される上記天板部又は上記底板部における面位置と、上記板材の少なくとも一部とが、上記天板部と上記底板部との対向方向で重なることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した自動車用構造部材。
  5. 上記天板部と上記底板部との対向方向に沿った衝突荷重が負荷される可能性が高いと推定される上記天板部又は上記底板部の面位置に、予め設定した衝突荷重を負荷した際に上記側壁部が変形する変形領域に対し、上記板材の少なくとも一部が入るように上記板材を配置することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した自動車用構造部材。
  6. 天板部、上記天板部の幅方向両側にそれぞれ連続する一対の側壁部、及び上記天板部に対向配置した底板部で閉断面形状を構成する自動車用中空部材の補強方法であって、
    軸方向両端部の少なくとも一方の端部に雄ねじ部が形成された軸部材と、上記軸部材の雄ねじ部に螺合可能なナット部材を用意し、
    上記一対の側壁部に上記軸部材が貫通可能な貫通穴を開口し、
    その対をなす貫通穴に上記軸部材を貫通させ、
    側壁部から突出した上記軸部材の端部に対し、板材としてのワッシャ部材を取り付けると共に、ナット部材を螺合し締め付けることを特徴とする自動車用中空部材の補強方法。
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