JP2002036413A - 中空充填補強構造体及び構造体補強方法 - Google Patents

中空充填補強構造体及び構造体補強方法

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JP2002036413A
JP2002036413A JP2000228237A JP2000228237A JP2002036413A JP 2002036413 A JP2002036413 A JP 2002036413A JP 2000228237 A JP2000228237 A JP 2000228237A JP 2000228237 A JP2000228237 A JP 2000228237A JP 2002036413 A JP2002036413 A JP 2002036413A
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Kiichi Yamashita
喜市 山下
Tatsuya Wakamori
達也 若森
Mutsuhisa Miyamoto
睦久 宮本
Shinji Tanimura
眞治 谷村
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Sunstar Engineering Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量を高めることなく所定の強度を維持する
と共に、衝撃吸収エネルギーを大きくし、もって、緩衝
特性を高めることができる中空充填補強構造体及び構造
体補強方法を得る。 【解決手段】 構造体12の内部に発泡補強材13を充
填したときの単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーが、
構造体12の内部に発泡補強材13を充填しないときの
単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空を有する構造体の外周の肉厚(mm) D=中空を有する構造体の内径(mm) F=上記発泡補強材の圧縮強度(MPa) を満足するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車体のシャーシ
ーフレームやピラー等に適用可能な中空充填補強構造体
及びこれを形成する中空充填補強方法に関するもので、
特に、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーを大きくし
て緩衝特性を高めることができる中空充填補強構造体及
び構造体補強方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の衝突安全の向上が図られ
ている。乗員を衝突から保護するためには、車体の前後
にクラッシャブルゾーンを設けて衝突エネルギーを吸収
すると共に、乗員が居るキャビンの強度を高めて乗員の
生存空間を確保しなければならない。
【0003】キャビンの強度を高めるためには、シャー
シーフレームやピラー等の肉厚をより厚くする必要があ
るが、シャーシーフレームやピラー等の肉厚を厚くする
と、車体の重量が増して、その結果、自動車の燃費が悪
くなってしまうという問題が生じてしまう。そこで、従
来においては、シャーシーフレームやピラー等の閉断面
部内に二液型発泡性ウレタン組成物を充填することなど
により、キャビンの強度を高めると共に、車体の軽量化
を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、乗員を衝突から
保護するためには、上述のように、車体の前後にクラッ
シャブルゾーンを設けて衝突エネルギーを吸収しなけれ
ばならない。そこで、従来においては、車体の閉断面内
部に発泡性樹脂を充填することにより、衝突エネルギー
を吸収している。特開平7−117713号公報記載の
ものがそれである。しかしながら、上記公報記載の発明
のように、単に、車体の閉断面内部に発泡性樹脂を充填
しただけでは、良好に衝突エネルギーを吸収することは
困難である。
【0005】本発明は、上述のような従来技術の問題点
に鑑みてなされたものであり、中空を有する構造体の外
周の肉厚、内径、および、この構造体の内部に充填され
る発泡補強材の圧縮強度をそれぞれ最適値に設定するこ
とにより、重量を高めることなく所定の強度を維持する
と共に、衝撃吸収エネルギーを大きくし、もって、緩衝
特性を高めることができる中空充填補強構造体及び構造
体補強方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、中空を
有する構造体の内部に、上記構造体を補強するための発
泡補強材が充填された中空充填補強構造体において、上
記構造体の内部に上記発泡補強材を充填したときの単位
重量当たりの衝撃吸収エネルギーが、上記構造体の内部
に上記発泡補強材を充填しないときの単位重量当たりの
衝撃吸収エネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空を有する構造体の外周の肉厚(mm) D=中空を有する構造体の内径(mm) F=上記発泡補強材の圧縮強度(MPa) を満足する中空充填補強構造体を提供する。
【0007】中空を有する上記構造体は、筒状膜で形成
してもよいし、金属製構造体、プラスチック製構造体、
紙製構造体、または、流出防止膜を有するメッシュ状構
造体で形成することもできる。
【0008】また、上記発泡補強材は、ポリウレタン系
硬質材料、ポリスチレン系硬質材料、エポキシ樹脂系硬
質材料、または、フェノール樹脂系硬質材料にすること
ができる。
【0009】また、上記中空充填補強構造体は、衝撃圧
縮による座屈変形により少なくともコンサルチナ型の座
屈モードになるようにすることができる。また、この上
記中空充填補強構造体は、フレームまたはピラーに用い
ることができる。
【0010】さらに、本発明によれば、中空構造体の内
部に、発泡材を充填して上記中空構造体を補強する構造
体補強方法において、上記構造体の内部に上記発泡材を
充填したときの単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー
が、上記構造体の内部に上記発泡材を充填しないときの
単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空構造体の外周の肉厚(mm) D=中空構造体の内径(mm) F=上記発泡材の圧縮強度(MPa) を満足する構造体補強方法を提供する。また、上記中空
構造体は、フレームまたはピラーにすることができる。
また、上記中空構造体は、上記構造体補強方法を用いて
構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる中空充填補
強構造体の実施の形態について図面を参照しながら述べ
る。図1において、符号10は、中空充填補強構造体と
しての車両用のピラーの断面を示している。図1に示す
ように、このピラー10は、中空11を有する構造体1
2の内部(中空11内)に発泡補強材13が充填されて
構成されている。中空11を有する上記構造体12は、
金属製構造体、プラスチック製構造体、紙製構造体、ま
たは、流出防止膜を有するメッシュ状構造体で形成され
ている。また、この構造体12は、筒状膜で形成するこ
ともできる。
【0012】一方、中空11を有する上記構造体12の
内部に充填される上記発泡補強材13は、上記構造体1
2を補強するためのものであり、この発泡補強材13と
しては、硬質発泡体、より具体的には、ポリウレタン系
硬質材料、ポリスチレン系硬質材料、エポキシ樹脂系硬
質材料、または、フェノール樹脂系硬質材料を用いるこ
とができる。
【0013】上記中空充填補強構造体は、上記ピラー1
0の他に、自動車などの車体のフレーム等に適用可能な
ものであり、他に、電車、車椅子、自転車等のフレー
ム、ストック等の棒状物の軽量化に有用であり、後述す
るように、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーを大き
くして緩衝特性を高めることができるものである。ま
た、この中空充填補強構造体は、衝撃圧縮による座屈変
形により少なくともコンサルチナ型の座屈モードになる
ようになっている。
【0014】発明が解決しようとする課題の欄で述べた
ように、本発明は、中空部11を有する上記構造体12
の外周の肉厚、内径、および、この構造体12の内部に
充填される上記発泡補強材13の圧縮強度をそれぞれ最
適値に設定することにより、重量を高めることなく所定
の強度を維持すると共に、中空充填補強構造体の単位重
量当たりの衝撃吸収エネルギーを大きくすることを特徴
としている。以下、これについてより具体的に述べる。
【0015】まず、構造体12の内部に発泡補強材13
を充填したときの衝撃吸収エネルギー(以下、第1衝撃
吸収エネルギーという)と、構造体12の内部に発泡補
強材13を充填しないときの衝撃吸収エネルギー(以
下、第2衝撃吸収エネルギーという)とを図2に示す衝
撃試験装置30を用いてそれぞれ求める。図2に示すよ
うに、この衝撃試験装置30は、試験対象物である構造
体12を中心位置に固定する固定台20と、この固定台
20上の中心位置に固定された構造体12に向けて重鐘
21を垂直落下させることができるように重鐘21を支
持するガイド22とで主に構成されている。
【0016】まず、上記第1衝撃吸収エネルギーの算出
について述べる。図2に示すように、内部に発泡補強材
13が充填された構造体12(中空充填補強構造体)を
固定台20上の中心位置に固定し、ガイド22の重鐘2
1をこの構造体12に向けて垂直落下させて構造体12
を衝撃的に圧縮変位させる。この圧縮変位をさせたとき
の結果は、図3に示すような縦軸に荷重−変位線図で示
すことができる。この荷重−変位線図における変位の0
〜破壊終点までの積分値(チャート面積)から上記第1
衝撃吸収エネルギーを算出することができる。また、中
空充填補強構造体を上述のようにして衝撃的に圧縮変位
させた際に、上記中空充填補強構造体は、座屈変形して
少なくともコンサルチナ型の座屈モードになる。
【0017】次に、上記第2衝撃吸収エネルギーの算出
について述べる。第1衝撃吸収エネルギーの算出と同
様、図2に示すように、内部に発泡補強材13が充填さ
れていない構造体12を固定台20上の中心位置に固定
し、ガイド22の重鐘21をこの構造体12に向けて垂
直落下させて構造体12を衝撃的に圧縮変位させる。こ
の圧縮変位をさせたときの結果は、図3に示すような縦
軸に荷重−変位線図で示すことができ、この荷重−変位
線図における変位の0〜破壊終点までの積分値(チャー
ト面積)から上記第2衝撃吸収エネルギーを算出するこ
とができる。
【0018】次に、構造体12の内部に発泡補強材13
を充填したときの重さ、すなわち、中空充填補強構造体
の重さで、上記第1衝撃吸収エネルギーを除して、単位
重量当たりの第1衝撃吸収エネルギーを算出する。同様
に、構造体12の内部に発泡補強材13を充填しないと
きの重さ、すなわち、構造体12のみの重さで、上記第
2衝撃吸収エネルギーを除して、単位重量当たりの第2
衝撃吸収エネルギーを算出する。
【0019】そして、上記構造体12の外周の肉厚をT
(mm)、内径をD(mm)とし、上記発泡補強材13
の圧縮強度をF(MPa)とするとき、上述のようにし
て得られた単位重量当たりの第1衝撃吸収エネルギー
が、単位重量当たりの第2衝撃吸収エネルギーに対し
て、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 を満足するように、上記構造体12の外周の肉厚T(m
m)、内径D(mm)、および、上記発泡補強材13の
圧縮強度F(MPa)がそれぞれ最適値に設定されてい
る。すなわち、単位重量当たりの第1衝撃吸収エネルギ
ーの、単位重量当たりの第2衝撃吸収エネルギーに対す
る比(以下、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比と
いう)が、上式において、1.0よりも大きくなるよう
に、上記構造体12の外周の肉厚T(mm)、内径D
(mm)、および、上記発泡補強材13の圧縮強度F
(MPa)がそれぞれ最適値に設定されている。従っ
て、上式を満足するように、上記構造体12の外周の肉
厚T(mm)、内径D(mm)、および、上記発泡補強
材13の圧縮強度F(MPa)を最適値に設定すること
により、重量を高めることなく所定の強度を維持すると
共に、衝撃吸収エネルギーを大きくし、もって、緩衝特
性を高めることができる中空充填補強構造体を得ること
ができる。
【0020】図4ないし図9は、実験データを示してお
り、かかるデータに基づいて上式が得られた。また、図
4ないし図7には、上式を満足するように、上記構造体
12の外周の肉厚T(mm)、内径D(mm)、およ
び、上記発泡補強材13の圧縮強度F(MPa)が設定
された実施例の、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー
比と肉厚(=T)との関係のグラフをそれぞれ示してい
る。なお、上記構造体12として、図4には内径が2
7.8mmの鋼、図5には内径が34.0mmの鋼、図
6には内径が41.6mmの鋼、図7には内径が34.
0mmのアルミニウムを用いている。また、各グラフに
おいて、上記発泡補強材13として、相対密度が0.
1、0.2、0.33の3種類のポリウレタン系硬質材
料をそれぞれ用いている。例えば、図5に示すように、
内径が34.0mmの鋼は、肉厚(=T)が0.2mm
のときで、相対密度が0.2のポリウレタン系硬質材料
を充填した場合、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー
比が略1.7倍となっている。従って、上記式を十分に
満足していることがわかる。また、図7に示すように、
内径が34.0mmのアルミニウムは、肉厚(=T)が
0.3mmのときで、相対密度が0.33のポリウレタ
ン系硬質材料を充填した場合、単位重量当たりの衝撃吸
収エネルギー比が略2.1倍となっている。従って、こ
の場合も上記式を十分に満足していることがわかる。ま
た、相対密度が0.2あるいは0.33のポリウレタン
系硬質材料を充填した場合、肉厚(=T)が小さいほ
ど、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比が大きくな
っているのがわかる(図4ないし図7参照)。これらか
らわかるように、肉厚(=T)が小さいほど、単位重量
当たりの衝撃吸収エネルギー比を大きくすることができ
る。特に、肉厚(=T)が0.4mm以下のときに、単
位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比の増加が顕著とな
っている(図4ないし図7参照)。
【0021】また、図4ないし図7に示すように、相対
密度が0.1のポリウレタン系硬質材料を充填した場合
の単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比は、相対密度
が0.2あるいは0.33のポリウレタン系硬質材料を
充填した場合の単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比
に比べて、全体的に小さくなっているのがわかる。この
ことから、相対密度が高いほど、換言すれば、発泡補強
材13の圧縮強度(=F)を大きくするほど、単位重量
当たりの衝撃吸収エネルギー比を大きくすることができ
ると言える。
【0022】また、図4に示すものよりも、図5に示す
ものの方が、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比が
大きいのがわかる。また、図5に示すものよりも、図6
に示すものの方が、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギ
ー比が大きいのがわかる。このことから、内径(=D)
を大きくするほど、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギ
ー比を大きくすることができると言える。
【0023】また、図5及び図7に示すグラフからわか
るように、図5に示す単位重量当たりの衝撃吸収エネル
ギー比よりも、図7に示す単位重量当たりの衝撃吸収エ
ネルギー比の方が大きくなっている。このことから、上
記構造体12は、鋼よりもアルミニウムの方が単位重量
当たりの衝撃吸収エネルギー比を大きくすることができ
る。すなわち、上記構造体12は、材質が軟らかいほ
ど、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比を大きくす
ることができると言える。
【0024】また、図8には、図4ないし図7に示す4
つのグラフのデータをまとめたものを示し、図9には、
この4つのグラフを統合した、単位重量当たりの衝撃吸
収エネルギー比とT/D/Fとの関係を示すグラフと近
似曲線を示している。図9に示すように、T/D/Fの
値が略0.12以下のときに単位重量当たりの衝撃吸収
エネルギー比が大きくなっているのがわかる。
【0025】図9から、上記構造体12の内部に上記発
泡補強材13を充填したときの単位重量当たりの衝撃吸
収エネルギーが、上記構造体12の内部に上記発泡補強
材13を充填しないときの単位重量当たりの衝撃吸収エ
ネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 を満足することにより、上記構造体12の外周の肉厚T
(mm)、内径D(mm)、および、この構造体12の
内部に充填される上記発泡補強材13の圧縮強度F(M
Pa)をそれぞれ最適値に設定可能になることが理解で
きる。これによって、重量を高めることなく所定の強度
を維持すると共に、衝撃吸収エネルギーを大きくし、も
って、緩衝特性を高めることができる中空充填補強構造
体を得ることができる。
【0026】また、上記構造体12の肉厚T(mm)お
よび内径D(mm)が決まっている場合には、上記式を
満足するように、上記発泡補強材13の圧縮強度F(M
Pa)を最適値に設定することにより、中空充填補強構
造体の単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーを大きくす
ることができる。また、上記発泡補強材13の圧縮強度
F(MPa)および上記構造体12の内径D(mm)が
決まっている場合は、上記式を満足するように、構造体
12の肉厚T(mm)を最適値に設定することにより、
中空充填補強構造体の単位重量当たりの衝撃吸収エネル
ギーを大きくすることができる。
【0027】また、上記中空充填補強構造体は、衝撃的
に圧縮変位させた際に座屈変形して少なくともコンサル
チナ型の座屈モードになるため、より衝撃吸収エネルギ
ーを大きくすることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、中空を有する構造体の
内部に、上記構造体を補強するための発泡補強材が充填
された中空充填補強構造体において、上記構造体の内部
に上記発泡補強材を充填したときの単位重量当たりの衝
撃吸収エネルギーが、上記構造体の内部に上記発泡補強
材を充填しないときの単位重量当たりの衝撃吸収エネル
ギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空を有する構造体の外周の肉厚(mm) D=中空を有する構造体の内径(mm) F=上記発泡補強材の圧縮強度(MPa) を満足するようになっているため、上記構造体の外周の
肉厚、内径および、上記発泡補強材の圧縮強度F(MP
a)をそれぞれ最適値に設定することにより、重量を高
めることなく所定の強度を維持すると共に、中空充填補
強構造体の単位重量当たりの衝撃吸収エネルギーを大き
くし、もって、緩衝特性を高めることができる。また、
上記中空充填補強構造体は、衝撃圧縮による座屈変形に
より少なくともコンサルチナ型の座屈モードになるた
め、より衝撃吸収エネルギーを大きくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる中空充填
補強構造体の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、衝撃吸収エネルギーの算出に用いるこ
とができる衝撃試験装置の一例を示す正面図である。
【図3】図3は、圧縮変位をさせたときの荷重と変位と
の関係の一例を示す荷重−変位線図である。
【図4】図4は、内径が27.8mmの鋼の単位重量当
たりの衝撃吸収エネルギー比と肉厚(=T)との関係を
示すグラフである。
【図5】図5は、内径が34.0mmの鋼の単位重量当
たりの衝撃吸収エネルギー比と肉厚(=T)との関係を
示すグラフである。
【図6】図6は、内径が41.6mmの鋼の単位重量当
たりの衝撃吸収エネルギー比と肉厚(=T)との関係を
示すグラフである。
【図7】図7は、内径が34.0mmのアルミニウムの
単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー比と肉厚(=T)
との関係を示すグラフである。
【図8】図8は、図4ないし図7に示す、単位重量当た
りの衝撃吸収エネルギー比と肉厚(=T)との関係のグ
ラフのデータである。
【図9】図9は、単位重量当たりの衝撃吸収エネルギー
比とT/D/Fとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 中空充填補強構造体としてのピラー 11 中空 12 構造体 13 発泡補強材 T 中空を有する構造体の外周の肉厚(mm) D 中空を有する構造体の内径(mm) F 上記発泡補強材の圧縮強度(MPa)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 7/12 F16F 7/12 (72)発明者 宮本 睦久 大阪府高槻市明田町7番1号 サンスター 技研株式会社内 (72)発明者 谷村 眞治 大阪府河内長野市青葉台27−10 Fターム(参考) 3D003 AA01 AA04 AA05 BB01 CA09 CA17 CA18 CA32 CA36 CA45 3J066 AA01 AA23 BA03 BC01 BD05 BF02 BG04 4F100 AB01A AK01A AK12B AK33B AK51B AK53B BA02 DA11A DA16 DC11A DJ01B GB32 JA20A JA20B JK05 JK05A JK05B JK10 JK10A JK10B JK11 YY00A YY00B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空を有する構造体の内部に、上記構造
    体を補強するための発泡補強材が充填された中空充填補
    強構造体において、 上記構造体の内部に上記発泡補強材を充填したときの単
    位重量当たりの衝撃吸収エネルギーが、上記構造体の内
    部に上記発泡補強材を充填しないときの単位重量当たり
    の衝撃吸収エネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空を有する構造体の外周の肉厚(mm) D=中空を有する構造体の内径(mm) F=上記発泡補強材の圧縮強度(MPa) を満足することを特徴とする中空充填補強構造体。
  2. 【請求項2】 中空を有する上記構造体は、筒状膜で形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の中空充填
    補強構造体。
  3. 【請求項3】 中空を有する上記構造体は、金属製構造
    体、プラスチック製構造体、紙製構造体、または、流出
    防止膜を有するメッシュ状構造体で形成されていること
    を特徴とする請求項1または2記載の中空充填補強構造
    体。
  4. 【請求項4】 上記発泡補強材は、ポリウレタン系硬質
    材料、ポリスチレン系硬質材料、エポキシ樹脂系硬質材
    料、または、フェノール樹脂系硬質材料であることを特
    徴とする請求項1、2、または3記載の中空充填補強構
    造体。
  5. 【請求項5】 上記中空充填補強構造体は、衝撃圧縮に
    よる座屈変形により少なくともコンサルチナ型の座屈モ
    ードになることを特徴とする請求項1、2、3、または
    4記載の中空充填補強構造体。
  6. 【請求項6】 上記中空充填補強構造体は、フレームま
    たはピラーに用いられることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、または5記載の中空充填補強構造体。
  7. 【請求項7】 中空構造体の内部に、発泡材を充填して
    上記中空構造体を補強する構造体補強方法において、上
    記構造体の内部に上記発泡材を充填したときの単位重量
    当たりの衝撃吸収エネルギーが、上記構造体の内部に上
    記発泡材を充填しないときの単位重量当たりの衝撃吸収
    エネルギーに対して、 1.0<1.376(T/D/F)-0.157 T=中空構造体の外周の肉厚(mm) D=中空構造体の内径(mm) F=上記発泡材の圧縮強度(MPa) を満足するようになっていることを特徴とする構造体補
    強方法。
  8. 【請求項8】 上記中空構造体は、フレームまたはピラ
    ーであることを特徴とする請求項7記載の構造体補強方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の構造体補強方法を用い
    て構成されたことを特徴とする中空構造体。
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