以下の説明は、当業者が、本発明を実施するために考慮された、記載された実施形態を構成しおよび使用することを可能にするために提供される。しかしながら、様々な修正物、等価物、変更物、および代替物が、当業者にとって、引き続き容易に明らかになるであろう。あらゆるおよび全てのそのような修正物、変更物、等価物、および代替物は、本発明の精神および範囲に入ることが意図される。
以下、説明の目的のために、用語「上部」、「下部」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」「最上部(top)」、「底(bottom)」、「横の(lateral)」、「長手方向の(longitudinal)」およびそれらの派生語は、図面の図において方向付けられているように、本発明に関連するものとする。しかしながら、明示的にそれとは反対に規定された場合を除いて、本発明は、様々な代替的な変形を前提としてもよいことは理解されよう。また、添付された図面に示され、および以下の明細書に記載される特定のデバイスは、本発明の単純に例示的な実施形態であることは理解されよう。よって、本明細書中において開示される実施形態に関する特定の寸法(dimensions)および他の物理的特性は、制限的であるとみなされるべきではない。
本明細書中において使用される際に、近位は、患者(上流)から離れたまたは最も遠くに位置する部分または方向をいうものとし、一方、遠位は、患者(下流)に向かうまたは最も近くに位置する部分または方向をいうものとする。また、製薬原料(drug substance)は、任意の目的のために患者の体に注射可能な任意の物質をいうために、例示的、非制限的な方法で、本明細書中において使用される。患者への言及は、任意の生き物、人間または動物に対するものであり得る。臨床医への言及は、治療を施す任意の人物または物、例えば、看護師、医者、機械知能、介護者、または自己治療に対するものでさえあってよい。
図1から図12は、本開示の流量センサシステム200の例示的な実施形態を示す。図1から図12を参照して、本開示の流量センサシステム200は、使用に先立って互いに嵌合する2つの主な組立品:流量センサ210および基体220を含む。1つの実施形態において、流量センサ210は、再利用可能な基体220と係合可能なシングルユースの流量センサであってもよい。流量センサシステム200は、知的注射ポートである。流量センサシステム200は、手で投与される静脈内注射のための注射部位(例えば、「Y部位」または止水栓)に取り付け可能である。
本開示の流量センサシステム200は、ボーラス送達の間における臨床での薬物誤用を低減させることができる。本開示の流量センサシステム200は、また、ボーラス送達の記録を提供しおよびボーラス送達を電子的に測定することができ、これは、患者の健康記録の一環としてのボーラス送達の監視およびボーラス送達の自動文書化を可能にする。本開示の流量センサシステム200は、また、患者の医療記録との整合性を欠くボーラス送達が起ころうとしているときに警告を提供することができる。
図1から図5Bを参照して、1つの実施形態において、基体220は、電池、スキャナ(光学的、機械的、誘導性、容量性、近接型、または無線自動識別装置(RFID)のいずれか)、電子機器、および無線送信機を収容する、非滅菌の、再利用可能なデバイスである。いくつかの実施形態において、基体220は、電池式であり、再充電可能である。いくつかの実施形態において、各基体220は、基体220の表面に刷り込まれまたはその中に埋め込まれた、使用前にデータシステムに送信されてもよい、独自のシリアルナンバーを有する。データシステムは、ローカルコンピュータまたはタブレット「コンピュータ」、携帯電話、別の医療機器、または病院データシステム(Hospital Data System)であってもよい。
1つの実施形態において、基体220は、流量センサ210に対して取り外し可能に接続可能である。図5Aおよび図6から図9を参照して、基体部材220および基体部材220に対する流量センサ210の機械的接続が説明される。基体部材220は、流量センサ210の少なくとも一部をその中に受け入れおよび使用に先立って基体220の一部の内部に流量センサ210を固定するための開口部を画定する、少なくとも1つの偏向可能なウィングタブ280を含む。1つの実施形態において、一対のウィングタブ280が、基体220内部に流量センサ210を固定する。任意選択的な把持リブ395が、使用者が基体部分220を握ることを可能にするために、外部輪郭に設けられていてもよい。
本明細書中においてさらに論じられるように、基体220内部に流量センサ210を拘束するために、ウィングタブ280の内部輪郭には、図6に示されるような流量センサ210に設けられたタブ189と対応する係合のための、キャッチ389が設けられていてもよい。ウィングタブ280は、それらが外側に偏向してその上で流量センサ210の通過を可能にする程度に、可撓性であってもよい。本明細書中においてさらに論じられるように、流量センサ210の様々な光学的および電気的構成要素および基体部材220を正確に位置合わせするために、ウィングタブ280の内部には、流量センサ210が基体220上への組立の間に近位に移動されるように、図7に示されるような流量センサ210のピン188が沿って進むことを可能にする、ピンカム388が設けられていてもよい。
図5Bおよび図6から図9を参照して、基体部材220および基体部材220に対する流量センサ210の電気的接続部が説明される。基体220は、流量センサ210が基体220に係合されたとの表示を可能にする作動/係合ボタン350を含む。1つの実施形態において、作動/係合ボタン350は、基体220内部のマイクロプロセッサに対して、シリンジがセンサ210およびその注射ポート130に適切に係合されたとの信号を送る。
基体220は、複数の接触ピン385(図7)の対応する電気的に活性な部分と電気的に係合するための複数の接点386(図5B)をさらに含む。外形(contour)突起488は、舌部286の少なくとも一部を取り囲む。図7に示されるように、センサ200の底面は、汚染を防止するために複数の接触ピン385を取り囲み、したがって電気的破壊を最小化する、ピンシール384を含む。いくつかの実施形態において、さらに論じられるように、複数のピン385は、各圧電素子150、151に電気的に接続される2つのピンを備える4ピンコネクタを含む。他の実施形態において、複数のピン385は、各圧電素子150、151に電気的に接続される2つのピンおよび流量センサ210内の電池(不図示)に電気的に接続される2つのピンを備える6ピンコネクタを含む。
基体部材220は、本明細書中において論じられるように、センサ200および充電器900(図11A)の対応する電気的に活性な部分と電気的に係合するための複数の接点386を有する肩部486によって取り囲まれた舌部286をさらに含む。
図1から図4B、図6から図9および図13を参照して、1つの実施形態において、流量センサ210は、注射ポート130およびルアー先端(Luer tip)109のような遠位チュービング接続部を有する、あらかじめ滅菌された使い捨て用品である。
流量センサ210は、出口端部101および入口端部102を有する流管100からなる流管部分組立品10を含んでいてもよい。出口端部101は、ルアーキャップ108によって任意選択的に覆われていてもよいルアー先端109を含む出口接続部105を有する出口チュービング110と流体連通して設けられていてもよい。好ましい実施形態において、出口接続部105は、ルアー先端109を備えるプラスチックコネクタであるが、しかしながら、薬剤を患者に注射するための任意の適当な方法は、本発明の実施形態の態様の範囲内であると想定される。例えば、出口接続部105およびチュービング110を患者への直接的な注射/注入のための針に置き換えることは望ましい可能性がある。その上、基体220をインスリンの送達のための薬物ペンまたは注入デバイスに一体化することが望ましい可能性がある。
入口端部102は、薬物ペンのリザーバまたは注入リザーバに結合されていてもよい。流管100の入口端部102は、注射ポート130と流体連通して設けられていてもよく、および注射されるべき流体源と係合可能であるねじ式ルアーロック131のような接続部を任意選択的に含んでいてもよい。穿刺可能な隔壁139には、使用に先立って、滅菌状態を維持するための注射ポート130が設けられていてもよい。
好ましい実施形態において、注射ポート130は、分割隔壁139を備えるプラスチック容器であるが、しかしながら、流量センサ入口180を通して患者に薬剤を注射するための任意の適当な方法は、本発明の実施形態の範囲内であると想定される。例えば、注射ポート130を、薬剤送達デバイスへの直接的な接続部と置き換えることが望ましい可能性がある。加えて、薬物送達デバイスに対する直接的な流体接続部を受け入れるために、流量センサ入口180を一体化することが望ましい可能性がある。
1つの実施形態において、流管100は、医療グレードのステンレス鋼からなり、およびおよそ50mmの長さであり1.0mmの内径および1.6mmの外径を有する。
流量センサ210は、また、第1の圧電素子または上流トランスデューサ150、および第2の圧電素子または下流トランスデューサ151を含む。第1の圧電素子150には、注射ポート130と連結するために、図8に示されるような、入口フィッティング180が設けられていてもよい。同様に、第2の圧電素子151には、出口チュービング110と連結するために、出口フィッティング190が設けられていてもよい。
流量センサ210を、単一の患者の使用のために、滅菌パッケージ内に供給することができる。1つの実施形態において、ラベリングは、個々の滅菌パッケージに印刷される。1つの実施形態において、各流量センサ210は、その表面の一部に刷り込まれた独自のシリアルナンバーを有する。いくつかの実施形態において、一意識別子を保持する、流量センサ210内の電子装置がある。これらの識別子は、使用およびデータ収集の間、自動的にまたは手作業でのいずれかでデータシステムに送信される。1つの実施形態において、流量センサ210の入口端部102で、注射ポート130は、一般的な無針のLuer−Lok型である。典型的には、病院の方針によって、注射を行うのに先立って入口ポートまたは注射ポート130は清潔にされる(cleaned)。加えて、使用前に、流量センサ210をIV輸液(例えば、標準的な生理食塩水シリンジ)で洗浄することが望ましい。流量センサ210の注射ポート130は、典型的には、最高100回の注射をサポートする。1つの実施形態において、流量センサ210は、雄Luer−Lok接続部、例えばルアー先端109を有する出口接続部105を、出口端部101における1インチのIVチュービングピグテイル上に有する。この雄Luer−Lok接続部は、Y部位における静脈ライン(IV line)またはIVマニホルドに取り付けられてもよい。各流量センサ210は、独自のシリアルナンバーを有するが、しかしながら、単に、シリアルナンバーの一部を流量センサ210の外部の一部に表示することが望ましい可能性もある。例えば、シリアルナンバーの最後の4桁が、そのバーコードに隣接する表面に刷り込まれていてもよい。この人間が読取可能なナンバーは、コンピュータの通信の無線範囲内の流量センサ210を視覚的に識別するために使用される。いくつかの実施形態において、流量センサ210は、1.0mLから55mLまでのボーラス容量に関して±5%、および0.4から1.0mLのボーラス容量に関して±20%の精度で測定し、および0.3mL未満のデッドスペース容量を有する。
図11Aから図11Dを参照して、1つの実施形態において、任意選択的な別個の充電器900は、流量センサシステム200に適合し、および必要に応じて、基体220の再利用のために、再利用可能な基体220内の電池を再充電する。図11Aから図11Dを参照して、1つの実施形態において、充電器900は、基体220を受け入れるための開口部925を有する充電器基体905を含み、開口部925は、再利用可能な基体220における対応する接点386と係合する充電ピン950を有する。充電器900は、消毒液(disinfection liquid)がそこから流出することを可能にするための傾斜床930を含んでいてもよい。デバイスは、また、排出を援助するように、高足999を含んでいてもよい。
再利用可能な基体は、典型的には、非滅菌で供給され、および使用前に消毒および充電を必要とする。各基体220を最初の使用の前に消毒することが好ましい。典型的な業務用の病院の消毒薬は、アルコールベースの第四級アンモニウム、例えばMetrex Research Cavi Wipesを含む。いくつかの実施形態において、基体220を、最高500回使用することができる。好ましくは、再充電可能なリチウムイオン電池は、基体220内部で使用され、および基体220から取り外し可能ではない。満充電された基体220は、患者ケース全体に適応するであろうことが想定される。いくつかの実施形態において、各基体220は、デバイスの底のラベリングによって識別される。任意選択的に、基体220は、個々のボックス内に設けられ、および各ボックスは、ケースパッケージ内にある。充電器900は、また、電力表示器995を含んでいてもよい。1つの実施形態において、基体220が充電器900に接続されたとき、最上部に最高4つの緑灯バーが点ることとなる。固体の(solid)緑灯バーの数は、充電のレベルを示す。基体220上の緑の点滅光は、それが再充電していることを示すこととなる。いくつかの実施形態において、基体220が充電器900に接続されるとき、基体220がその耐用年数を超えていることを示す赤灯の使用による、耐用年数表示器が採用される。任意選択的に、患者セットアップの間に、その耐用年数が完了した流量センサシステム200がタブレットに無線で接続されたとき、コンピュータ上にエラーメッセージが表示されることとなる。したがって、基体220を別なものと置き換え、およびコンピュータに対する無線接続を繰り返すことは望ましいであろう。任意選択的に、患者の臨床で流量センサシステム200を適切な位置に保つために、流量センサシステム200は、標準的なクラーク(Clarke)ソケットを嵌合する器具であるマウント内に設けられる。加えて、基体220を清潔にしおよび消毒するために使用される手順を使用することによって、充電器900を清潔にしおよび消毒することが望ましい可能性がある。
1つの実施形態において、流量センサシステム200は、任意のルアーロック型(Luer-lock type)シリンジを用いる注射をサポートする。例えば、図10Aから図10Cを参照して、流量センサシステム200は、ラベルが付されたシリンジ800に適合する。1つの実施形態において、シリンジ800は、目盛マーキング805、遠位先端810、ルアー先端815、近位端部820、フランジ825、人間が読み取り可能なしるし852および機械が読み取り可能なしるし854を有する先端ラベル850、人間が読み取り可能なしるし862を有するバレルラベル860、およびプランジャー890を含む。
流量センサシステム200の基体220は、符号化されたシリンジのラベル850に設けられた機械が読み取り可能なしるし854を読み取ることが可能な第1の窓360(図2)の内側または後ろ側に配置される光学素子(optics)およびデジタルカメラを含む。第1の窓360は、流量センサ210が基体220と組み立てられたときに、流量センサ210上に存在するルアーロックねじ山131と正確に位置合わせされ、したがって、注射サイクルおよび/または薬物決定サイクルの間、シリンジ800上のラベル850上に存在する機械が読み取り可能なしるし854を位置合わせしてもよい。基体220は、窓360の内側または後ろ側に配置されるカメラに対して適当な照明を提供するための光源を有する第2の窓370(図5A)をさらに含んでいてもよい。
加えて、流量センサシステム200は、「エンコーディング(encoding)」と呼ばれる、シリンジのルアー環(Luer collar)上に特別なバーコード識別子を有する符号化されたシリンジとの協働を行うように設計される。好ましくは、符号化されたシリンジは、シリンジ内部に含まれる薬物についての情報を記憶する特別なバーコードが付いたあらかじめ充填されたシリンジ内に、商業的に入手可能な薬を含む。符号化されたシリンジは、すぐに使うことができ、受動型であり、および使い捨てである。流量センサシステム200は、また、エンコーディングを有さないシリンジを収容する。エンコーディングシリンジは、シリンジ内部に含まれる薬名および濃度を記憶する。また、中でも、薬供給源、容器サイズ、薬製造業者の出所、薬のカテゴリーの色(drug category color)のような付加的な特性が含まれていてもよい。符号化されたシリンジが流量センサ210の注射ポート130に取り付けられたとき、このバーコード情報は、基体220内のスキャナによって読み取られ、流量センサシステム200によってデータシステムに無線で送信される。好ましくは、2次元バーコードは、充填工程の間にシリンジに付けられることとなる。
1つの実施形態において、流量センサシステム200は、シリンジのルアー環上の2次元バーコードの画像を捕捉しおよび送信するデバイスを含み、およびこの画像を「コンピュータ」に無線で送信する。典型的には、コンピュータは、多数の流量センサシステム200と通信するタブレットコンピュータである。2次元バーコードは、典型的には、他のデータの中でも特にシリンジ内の薬の名前および濃度を含むデータを含む。コンピュータは、この画像を復号化し、および取り付けられた薬を表示しおよび告知する。バーコードは、薬名および濃度を含むことができる。薬が注射される際に、基体220と併用される流量センサ210は、注射された薬の容量および薬が投与された時間を超音波的に測定する。この情報は、コンピュータへの後の送信のために、流量センサシステム200に記憶されてもよい。コンピュータは、この情報を、臨床医に注射の薬名、濃度、容量、投与量および時間の自動記録を提供するために使用する。薬物投与情報は、タイムスタンプが付され、および臨床用の参照のために表示される。ヘルスケア専門家によって使用される全てのシリンジが2次元バーコードを含むこととなるとは限らない。2次元バーコードが付いていないシリンジが、流量センサシステムの注射ポート130内に挿入される場合、流量センサシステム200は、使用者に、コンピュータに薬名および濃度を手作業で入力することを促すこととなる。流量センサシステム200に手作業で入力された情報は、患者の薬物記録に含められる。
1つの実施形態において、コンピュータは、2.4GHzのRF信号を使用する流量センサシステム200と無線通信するための無線機(radio)を使用して、ローカル医療機器ネットワークを形成することができる。数多くの流量センサシステム200およびコンピュータは、術前ケア区域または麻酔後ケアユニット(PACU)のような同じ付近で使用されてもよい。警告メッセージは、流量センサシステム200およびコンピュータ間で通信され、臨床医に、流量センサシステム200の様々な操作上の特性を通知する。これらの警告のうちのいくつかは、臨床医に潜在的な危険状態を知らせて、患者への害または医療データの喪失を防止するための使用者動作を可能にする。好ましくは、流量センサシステム200およびコンピュータ間で通信が失われたとき、失われた無線通信メッセージが表示されることとなる。好ましくは、流量センサシステム200からの全ての薬物投与データは、具体的な患者の医療記録に転送される。通信が失われた場合には、薬物投与データは、流量センサシステム200において局所的に記憶され、および通信が再開されたときにコンピュータに転送されることとなる。
コンピュータは、さまざまなモードで作動してもよい。典型的には、コンピュータは、操作、タッチスクリーン、および無線通信(無線機(Radio))のための特殊化された流量センサシステム200ソフトウェアを有する。それは、典型的には、麻酔医または介護職のエンベロープの近くに据え付けられ、およびそれは、手持ち式使用のために取り外されてもよい。コンピュータが紙の麻酔記録を有する病院において使用されるとき、コンピュータは、フローシート部分を文書で記録するのを援助するフィーチャをサポートし、および臨床医が正しい判断を下すのを助けてもよい。この構成において、コンピュータは、流量センサシステム200を通して行われる注射を追跡しおよび表示することによって、紙の記録管理活動を補完する。コンピュータは、また、臨床医が他の関連するIV薬注射および注入の情報を手作業により文書で記録することを可能にする。
1つの実施形態において、ソフトウェアスクリーンは、(1)流量センサシステム200をコンピュータに接続する工程、(2)患者の流量センサシステム200を使用のためにセットアップする工程、および(3)多数のビューに薬物投与を表示する工程からなる三段階アプローチに従う。
いくつかの実施形態において、コンピュータ上のビューは、図14Aに示されるような麻酔ビューに、麻酔に基づく情報を表示する。好ましくは、このビューは、患者についての情報を提供し、および、現在のケースが開始されてから患者に送達されてきた薬物の歴史的リストだけでなく、現在の注射に関する薬名/濃度および投与量を表示する。また、臨床医がそれらをコンピュータに記録した場合、それは、患者に行われた注入の一覧表を含んでいてもよい。このビューにおいて、最高3つの注射バーがスクリーンの最上部を横切って表示され、1つが、各無線接続された流量センサシステム200に対応する。各注射バーは、個々の流量センサシステム200を通して投与されている薬物のリアルタイムでの表示である。符号化されたシリンジが単一の流量センサシステム200に取り付けられたとき、注射バーは薬名および濃度を表示する。符号化されていないシリンジが取り付けられたとき、注射バーは、臨床医に、送達されている薬物および濃度を識別することを促すこととなる。薬物が送達されている際に、押し出された容量(mLで)および対応する投与量は、コンピュータディスプレイ上の注射バーにリアルタイムで表示される。
また、本開示の流量センサシステム200は、任意選択的な薬物歴を提供してもよい。例えば、麻酔ビューは、フローシートフォーマットに配列された外科的ケア区域によって体系化された(organized)、患者に送達された薬物の歴史的リストを含むことができる(ケア区域間の移行時間に与えられた薬物は、次のケア区域に載せることとなる)。好ましくは、このビューは、好ましくはリストの最下部に、より最近の薬物投与により流量センサシステム200が活性化されてから患者に投与された全ての薬物を含む。スクロールバーは、リストがコンピュータのスクリーン上の目に見える空間を超えたときに、使用可能となる。好ましくは、新しい薬物が加えられたとき、薬物リストは、新しい薬物名が見えるように自動的にスクロールする。ビュー内には、好ましくは、米国試験材料協会(American Society for Testing and Materials International)(ASTM)規格に対応しおよびアメリカ麻酔科学会(American Society of Anesthesiologists)によって承認されたカラータイルが、薬名の左側に表示される。また、任意選択的に、臨床医は、混合製剤(混合された薬物)、または希釈されまたは再構成された薬物が送達されたことを明示してもよい。任意選択的に、コンピュータは、患者名、誕生日、年齢、医療記録番号、および患者識別番号をリストするケースヘッダーを表示する。任意選択的に、コンピュータは、患者が「既知のアレルギーを有さない」ことを示すこととなる。好ましくは、患者にアレルギーがある場合、その文字はボタンに取って代わられ、より好ましくは、ボタンは、アレルギーの数を示すボタン上の数字を有する。
また、本開示の流量センサシステム200は、図14Bに示されるような、任意選択的な表形式のビューを提供してもよい。例えば、表形式のビューは、臨床医が流量センサシステム200とやり取りするための交互ビューである。上述の麻酔ビューと同様に、このビューは、患者についての情報を提供し、および患者に送達されてきた薬物の歴史的リストだけでなく、現在の注射に関する薬名/濃度および投与量を表示する。また、それは、臨床医によって記録された場合、患者に行われた注入の一覧表を含んでいてもよい。表形式のビューは、麻酔ビューのフィーチャのうちの多くを有するが、しかしながら、それは、表形式のフォーマットで配列される。好ましくは、このビューの列の見出しは、投与された時間、濃度を含む薬物、投与量および合計単位を含む。任意選択的に、薬物は、投与された直近の薬物がリストの最上部にある、逆年代順に表示される。
1つの実施形態において、コンピュータは、2種類のメッセージ:(1)「臨床用」および(2)「システム」を提供する。臨床用メッセージは、患者ケア送達の態様に直接的に関する警告およびリマインダである(例えば、禁忌、または抗生物質を再投与する時間である可能性があるというリマインダ)。システムメッセージは、関連するシステム作動パラメータの状況を提供する。
メッセージは、指示、および承認しまたは解決するためのボタンを提供する。メッセージは、それらが承認されるまでまたはもはや臨床的に関連しなくなるまで、コンピュータ上に表示される。メッセージには、ケースの間、いつでも回答することができる。ケースを中止または終了するのに先立って、臨床医は、ケースの間に生み出された未解決の薬物メッセージに応答/回答するように促される。アレルギーの警告は、臨床医が符号化されたシリンジを取り付け、またはそれに対して患者が既知のアレルギーを有する符号化されていないシリンジのための薬物を選択するときに、流量センサシステム200を明るくし、およびコンピュータ上に表示される。任意選択的に、このメッセージは、オーバーライドされてもよい。
抗生物質を投与するとき、好ましくは、コンピュータは、抗生物質が最後に投与されてからの経過時間を追跡し、および構成された再投与間隔が経過した場合に、抗生物質再投与メッセージを表示しおよび告知する。再投与間隔は、各抗生物質に特有であり、およびそれはコンピュータまたはゲートウェイの薬ライブラリに構成される(以下にさらに説明される)。1つの実施形態において、流量センサシステム200は、薬物の注射を防止または阻止しない。他の実施形態において、流量センサシステム200は、薬物の注射を阻止することができる。
1つの実施形態において、流量センサシステム200を通して注射された容量が測定されなかったとき、コンピュータはメッセージを載せる。これは、測定された容量が流量センサシステム200の検知の範囲外であるときに起こる可能性がある。
任意選択的に、コンピュータは、全てのコンピュータ(およびしたがって、極めて多数の流量センサシステム200)がそれに対して接続される中央ハブ、「ゲートウェイ」として作動するソフトウェアアプリケーションと、双方向無線通信する。好ましくは、ゲートウェイは、病院の他のネットワーク化された情報システムにも接続される。ゲートウェイは、全てのコンピュータが、送達された薬名、投与量、および時間のような患者ケース情報を、互いにおよび病院のネットワーク情報システムと共有することを可能にする。また、ゲートウェイは、コンピュータが、他のネットワーク化された病院情報システムから、患者の薬アレルギーおよび患者の薬の順番のような患者の情報を受信することを可能にする。
本開示の流量センサシステム200を利用することは、流量センサ210を患者のカテーテルまたは注射ポート(Y部位)に接続する工程を含む。好ましくは、流量センサ210およびラインは、洗浄される。流量センサ210は、独自のシリアルナンバーを使用して個々の患者に合わせられており(keyed)、および基体220は、流量センサ210の入口端部102におけるポートを通した薬物投与を記録する。
シリンジ800が注射ポート130に取り付けられたとき、流量センサシステム200は、シリンジ800のLuer−Lok環上のバーコードを光学的に撮像しおよび復号化することによって、符号化されたシリンジに関する薬物および濃度を識別する。この情報は、コンピュータに無線送信される。好ましくは、コンピュータは、取り付けられた薬を表示しおよび音声により告知する。また、コンピュータは、患者の医療記録に基づいたアレルギー安全確認を行ってもよい。
1つの実施形態において、薬が注射される際に、流量センサシステム200は、投与された容量を超音波的に測定する。流量センサシステム200は、容量測定情報をコンピュータに無線で送る。コンピュータは、この情報を使用して、臨床医に、タイムスタンプが付されおよび臨床用の参照のために表示される薬物投与記録を、外科的な処置の間、提供する。手作業で入力された注入および符号化されていない薬注射に付随する他の情報は、コンピュータおよびゲートウェイにおける患者の薬物記録に含められてもよい。コンピュータは、病院のネットワーク上でゲートウェイと無線通信し、およびそれは、構成されたとき、報告および電子的記録管理の目的のために、薬物投与を病院情報システムに送ってもよい。好ましくは、コンピュータは、規格に基づいたIEEE802.11a/b/g/n企業WLANネットワークを使用する現存する病院ネットワークと無線通信する。ゲートウェイソフトウェアおよび付随するデータベースは、病院の企業情報システムの一部となる。数多くのコンピュータは、ヘルスケア企業の無線ネットワークに、および意図されるゲートウェイソフトウェアおよびデータベースに、接続されていてもよい。好ましくは、ゲートウェイおよび付随するデータベースは、使用者が選択するための患者のリスト、および注射または注入のための薬物および流体の処方集ライブラリを提供する。1つの実施形態において、実際の薬物および流体投与データは、記録管理のために、ゲートウェイおよび付随するデータベースに送られる。ゲートウェイおよび付随するデータベースにいったん記録されると、これらのデータは、好ましくは、患者が移されたときに他のケア区域において入手可能であり、および流量センサシステム200は、コンピュータに無線接続される。好ましくは、通信が失われた場合には、薬物投与データは、ゲートウェイに送られず、およびしたがって、次のケア区域において入手可能ではないこととなる。
図1から図12を参照して、本開示の流量センサシステム200の使用がこれから説明される。最初に、注射のための流量センサシステム200の準備が論じられる。
1つの実施形態において、流量センサシステム200は、準備され、静脈ラインに取り付けられ、および使用のために組み立てられる。好ましくは、流量センサ210滅菌性袋上に位置するあらかじめ印刷された指示がある。最初に、使用者は、その滅菌パッケージング内の流量センサ210、および満充電されおよび消毒された再利用可能な基体220を得る。1つの実施形態において、満充電された基体220は、典型的な状態の下、少なくとも24時間の使用のために十分な電力を有する。任意選択的に、基体220は、ディスプレイによって充電レベルの視覚的な表示を提供する。
次に、流量センサ210は、Y部位に取り付ける前に、滅菌IV輸液で洗浄される。1つの実施形態において、流量センサ210は、8mLを超える滅菌IV輸液で洗浄される。洗浄の後、使用者は、漏れ、空気、または閉塞(blockage)に関して静脈ラインを視覚的に検査することができる。
次に、使用者は、流量センサ210(チュービング側)と基体220の前部を最初に接合し、および次いでその2つを留め合わせることによって、流量センサ210を基体220に取り付ける。好ましくは、流量センサ210と基体220との間の確実な接続を示す可聴スナップ音が聞こえる。1つの実施形態において、流量センサ210を基体220に接続すると、流量センサシステム200に自動的に電源が入る。1つの実施形態において、基体220に対する流量センサ210の接続は、基体220上の点滅光によって証明される。他の実施形態において、他の表示器が使用されてもよい。図5Aに示される基体220のキャッチ389は、図6に示される流量センサ210のタブ189と係合し、注射の開始に先立って、基体220で流量センサ210を制限する。1つの実施形態において、ウィングタブ280(単数または複数)の偏向は、タブ189をキャッチ389に関して移動させて、それとの係合または係合解除を開始する。流量センサ210が基体220に組み立てられたとき、本明細書中において論じられるような下部筐体212のような基体220上に設けられた片持ち梁650は、基体220上に設けられたボタン350と位置合わせされる。また、ウィングタブ280の内側には、流量センサ210が基体220上への組立の間に近位に移動されるように、図6に示されるような流量センサ210のピン188が沿って進むことを可能にするピンカム388が設けられていてもよい。係合の間、図5Aに示される舌部286は、図7に示される開口部285内部に係合される。図5Aおよび図7を引き続き参照して、図7に示されるような流量センサ210上のリブ487を有するボールト485は、図5Aに示されるような基体220の肩部486に対して取られた対応する外部輪郭を有して、流量センサ210が基体220に組み立てられたとき、第1の窓360の位置合わせのためにルアーロックのねじ山131と正確に整列する。
いくつかの実施形態において、適切な場合には、流量センサシステム200は、注射を行うのに備えて表面に固定される。例えば、いくつかの実施形態において、図12を参照して、マウント1100は、流量センサシステム200を表面に固定するために使用される。この工程の間、流量センサシステム200と静脈ラインとの間のラインにおける捩れを回避することが重要である。
流量センサシステム200は、今や、IV薬物の送達のための準備ができている。好ましくは、流量センサシステム200を通して与えられるあらゆる薬物は、電子的基体220メモリに記録されることになる。1つの実施形態において、流量センサシステム200の故障(failure)(IV輸液の流体経路を除く)の場合に、流量センサシステム200は、依然として、ポートを通した標準薬物または流体の送達を可能にすることとなる。
次に、流量センサシステム200を使用して注射を行うことが論じられる。最初に、注射ポート130は、標準的な病院の手順によりハブを拭き取ることによって、清潔にされる。次に、シリンジ800が停止するまで、すなわち、シリンジ800と注射ポート130との間の確実な接続がもたらされるまでシリンジ800を完全に回転させることによって、シリンジ800を、流量センサ210の注射ポート130に取り付けることができる。理想的には、正しい薬物が与えられていることを保証するために、注射ポート130への取り付けに先立って、介護者は、シリンジ800上の各薬物名および濃度を二重に確認する。注射サイクルおよび/または薬剤決定サイクルの間、シリンジ先端810がシリンジの突起652に接触するとき、図4Bに示されるように、片持ち梁650は、シリンジ800の長手方向軸から半径方向に偏向する。パッドの突起651は、基体220上のボタン350を押し下げ、およびボタン350は、マイクロプロセッサに作動するように信号を送る。
次に、コンピュータによって表示されおよび告知された薬および濃度は、意図された薬および濃度として証明される。1つの実施形態において、薬物アレルギーが検出された場合、基体220は、介護者に、アレルギーが検出されたことを、警告によって、例えば赤、緑、および黄灯をフラッシュさせることによって、警告することとなる。任意選択的に、コンピュータは、潜在的なアレルギー反応を計算し、およびこれらの状態のうちのいずれかが本当であるとき、警告を提供する:(1)符号化されたシリンジが流量センサ210内に挿入され、および薬は、患者のアレルギープロフィールに適合する;または(2)符号化されていないシリンジが流量センサ210内に挿入され、およびあなたは患者のアレルギープロフィールに適合する選択薬物スクリーンから薬を選択する。これらの状態のうちの1つが真である場合、コンピュータ構成上のアレルギー警告フラグが作動する。
1つの実施形態において、流量センサ210内に逆止弁は存在せず、また、流量センサ210を安全におよび効果的に使用するために必要とされるものもない。典型的には、流量センサシステム200は、1回の注射当たり0.4mLから55mLを測定する。注射の流速が遅くまたは小容量が送達される場合(<0.4mL)、好ましくは、警告がコンピュータ上に表示されることとなる。任意選択的に、警報は、大容量、例えば50mLのシリンジからの急速な送達を検出するために構成される。このケースにおいて、警告は、投与量を確認するために提供される。
1つの実施形態において、一連の4つのLED表示器のような表示器375は、順に点灯して、使用者に、流体が流量センサ210を通って移動していることを示す。基体220が充電器900に据え付けられたとき、表示器375は、基体220の電池充電のレベルを示すことができる。
1つの実施形態において、特に、逐次的に2つの配合禁忌の薬物を送達するとき、流量センサシステム200を通した全ての薬物注射の後に、符号化された標準的な生理食塩水でシリンジを洗浄して、薬物の全投与量が患者に到達することを保証することが好ましい。任意選択的に、流量センサシステム200は、そのような生理食塩水の洗浄活動を記録する。
1つの実施形態において、注射は、流量センサシステム200がコンピュータに無線で接続されているか否かが記録される。基体220は、注射情報をそのメモリ内に記憶し、および、コンピュータへの無線接続の際にこの情報を送信する。
1つの実施形態において、コンピュータは、1人の患者に一度に接続される多数の流量センサシステム200に適応することができる。付加的な流量センサシステム200を、患者の治療の間、任意の時に加えてもよい。流量センサシステム200がコンピュータに接続され、および流量センサ210に接続されるシリンジが無いとき、アクティブな注射バーは、「Sensor Connected, No Syringe(センサ接続、シリンジ無し)」と読める。コンピュータディスプレイ上において、注射バーの上部右角における電池状態アイコンは、流量センサ210が接続される基体220の電池充電レベルを示す。各注射に関して、介護者は、コンピュータにコメントを入力してもよい。
本開示は、流体薬剤の流れを検知するための流量センサ部分組立品を提供する。流量センサ部分組立品は、第1のばね接点および第2のばね接点を含む。1つの実施形態において、ばね接点は、電気信号をばね接点に、およびばね接点からマイクロプロセッサに伝導するための回路を有する基体に固定される。第1のばね接点は、第1の圧電素子と電気通信し、および第2のばね接点は、第2の圧電素子と電気通信する。第1のばね接点は、第1の圧電素子に対する第1の接触力を有し、および第2のばね接点は、第2の圧電素子に対する第2の接触力を有し、および、第1の接触力は、第2の接触力と同等である。本開示は、また、流体薬剤の流れを示す流れ信号を送信するための複数の圧電素子を有する流量センサにインターフェース接続するための回路基板を提供する。
本開示のばね接点は、圧電素子に対する電気的接触を提供する。例えば、本開示のばね接点は、圧電性結晶の銀めっきされた表面に対する電気的接触を提供する。その上、この接点は、組立トレランス、温度変化、電気的要件、銀めっきに対する長寿命のための材料選択、および片面プリント回路基板組立品(PCBA)取り付けのための組立フィーチャ、に適応するように選択されたばね力を提供する。本開示の流量センサ部分組立品は、単一のトランスデューサにおいて、結晶のような2つの圧電素子の各々の両面に同一の力を有するためにセンサにおいて使用される4つの接点を提供する。
本開示の回路基板は、片面PCBAを提供する。本開示の片面PCBAは、慣用の両面PCBA設計よりも低いコスト設計を提供する。本開示の回路基板は、また、トランスデューサがPCBAに挿入されたときに結晶接点の機械的装着(loading)を維持するための手段を提供する。
超音波的結晶に対する電気的接触は、これまでに、銀被膜に対して電線をはんだ付けすることによって実現されている。本開示のばね接点は、結晶に接続するためのばね接点を使用することによる、コスト削減法を提供する。特に、本開示の片面プリント回路基板(PCB)は、より低いコスト設計および貫通孔接点設計を提供する。本開示の設計は、ばね定数による力の発揮、接点間の分離の寸法、ばねの材料種類、必要な力の範囲、およびばね接点によって及ぼされる力のトレランス制御を含み、これらは全て、はんだ付けを排除するために重要である。はんだ付けが熱すぎる場合、それは多くの場合、結晶の表面から銀めっきを取り除く。はんだ付けに関する別の問題は、過剰のはんだを残すことであり、これはまた、超音波的物理的特性の負荷を引き起こす可能性がある。両方の結晶に関する一貫した電気的および物理的接触(再現性)は、センサ対センサ較正と同様に、重要である。力は、どんなに高くても高すぎることはなく(スラリーが生じる可能性)またはどんなに低くても低すぎることはない(可変インピーダンス)。
本開示の流量センサ部分組立品は、そのコスト、信頼性、および再現性に関する利益を有する、高容量の、使い捨ての設計を提供する。本開示の流量センサ部分組立品は、将来の自動化フィーチャを可能にする。本開示の流量センサ部分組立品は、諸条件において設計される最大のトレランスを提供する。本開示の流量センサ部分組立品は、流量センサ210の筐体の内側に嵌合することができる。
図8および図13から図19Bを参照して、流体薬剤の流れを検知するための流量センサ210のための部分組立品10は、概して、それを通って薬剤が流れる、流管入口102および流管出口101を有する流管100、流管100の上流位置に配置された第1の圧電素子150および流管100の下流位置に配置された第2の圧電素子151、第1のばね接点750、および第2のばね接点750を含む。1つの構成において、流量センサ210のための部分組立品10は、流量センサ210として利用されおよび基体220内に挿入されてもよく、そこで、接点750は、流量センサ210の筐体211、212の構成要素としてではなく基体220に一体化されていてもよい。好ましくは、上流トランスデューサ150および下流トランスデューサ151は、互換性があるが、しかしながら、それらは、流量センサ部分組立品のそれらのそれぞれの位置のために目的を持って構成されてもよいことが想定される。
1つの実施形態において、第1の圧電素子150および第2の圧電素子151は、互いからあらかじめ選択された距離離れて据え付けられる。1つの実施形態において、ばね接点750の各々は、基体、例えば回路基板700に固定される。回路基板700は、電気信号をばね接点750に、およびばね接点750からマイクロプロセッサに伝導するための回路を含む。第1のばね接点750は、第1の圧電素子150と電気通信し、および第2のばね接点750は、第2の圧電素子151と電気通信する。第1のばね接点750は、第1の圧電素子150に対する第1の接触力を有し、および第2のばね接点750は、第2の圧電素子との第2の接触力151を有する。1つの実施形態において、第1の接触力は、第2の接触力と同等である。
図8および図13から図19Bを参照して、1つの実施形態において、流管100は、内部流管を各端部フィッティング180、190に固定するために、内部流管100および端部フィッティング、例えば、入口端部102における入口フィッティング180および出口端部101における出口フィッティング190を、含む。1つの実施形態において、第1および第2の圧電素子150、151は、端部フィッティング180、190に据え付けられる。
図16Aから図18を参照して、1つの実施形態において、第1のばね接点750は片持ち板ばね759の対を含み、第2のばね接点750は片持ち板ばね759の対を含む。図17および図18を参照して、本開示の片持ち板ばね759は、中子(tangs)756、片持ちアーム757、および隆起部(bump)780を有する接触領域758、を含んでいてもよい。
図15から図16Cを参照して、1つの実施形態において、電気信号をばね接点750に、およびばね接点750からマイクロプロセッサに伝導する回路は、プリント回路基板700の前後面に設けられ、および第1および第2のばね接点750は、第1および第2の圧電素子150、151が片持ち板ばね759の対の各々の間に挿入されるときに、それぞれ、第1および第2の圧電素子150、151に対して弾性的に付勢される。
1つの実施形態において、回路基板は、射出成形によって流量センサ筐体と一体的に形成される。1つの実施形態において、図8を参照して、組立品は、流量センサ210の周りで流量センサ下部筐体212と係合可能な流量センサ上部筐体211を含んでいてもよい。1つの実施形態において、第1の圧電素子150および第2の圧電素子151は、形状において環状であり、および各々それぞれの据え付け位置において流管100を取り囲む。
図1から9および図13から図16Cを参照して、1つの実施形態において、本開示の流量センサ210部分組立品は、流量センサ筐体211、212内部に含まれる。流量センサ筐体212の一部は、マイクロプロセッサおよび電気信号を流量センサ210部分組立品から流量センサ基体220内部のマイクロプロセッサに提供するための接続ピンを含む回路を含む流量センサ基体220に結合される。
いくつかの実施形態において、流量センサ210部分組立品は、流量センサ210部分組立品が少なくとも1つの流体薬剤の流れを検知するために使用された後に、廃棄される。いくつかの実施形態において、流量センサ基体220は、再利用可能であり、および異なる流量センサ210部分組立品と共に使用可能である。
図8および図13から図19Bを参照して、流体薬剤の流れを示す流れ信号を送信するための圧電素子150、151を含む流量センサ210にインターフェース接続するための本開示の回路基板700は、基体または回路基板700、ばね接点750の第1の対、ばね接点750の第2の対、および複数の電気回路配線と電気的に接触する複数のピン385を含む。1つの実施形態において、回路基板700は、第1の端部および第2の端部を有する複数の電気回路配線を含む。別の実施形態において、回路基板700は、基体220の電子的マイクロプロセッサへの連絡のために、センサ210のシリアルナンバー、較正データ、および/または流れ計算定数を含む不揮発メモリを含むことができる。
図15から図16Cを参照して、第1の圧電素子150との付勢および電気的インターフェース接続のためのばね接点750の第1の対は、回路基板700の第1の端部に据え付けられ、および少なくとも1つの電気回路配線と電気通信する。また、第2の圧電素子151との付勢および電気的インターフェース接続のためのばね接点750の第2の対は、回路基板700の第2の端部に据え付けられ、および少なくとも1つの電気回路配線と電気通信する。複数のピン385は、複数の電気回路配線と電気的に接触し、および複数の接点386と電気的接触を形成するように構成される。1つの実施形態において、ばね接点750の各々は、第1の圧電素子150に対する付勢および第2の圧電素子151に対する付勢が同等であるようにあらかじめ構成され、および電気回路配線は、ピン385の各々が単一のばね接点750と電気通信するように構成される
図15から図18を参照して、1つの実施形態において、ばね接点750の各対は、回路基板700に据え付けられる片持ち板ばね759の対を含む。図17および図18を参照して、本開示の片持ち板ばね759は、中子756、片持ちアーム757、および隆起部780を有する接触領域758を含んでいてもよい。電気回路配線は、回路基板700の前面に設けられ、およびばね接点750は、回路基板700の後面から延びる。1つの実施形態において、片持ち板ばね759の各々は、圧電素子の表面150、151と接触するマウンド様の突起、例えば隆起部780を含む。
1つの実施形態において、回路基板700は、射出成形によって流量センサ筐体211、212と一体的に形成される。回路基板700は、少なくとも2つの定位置において、流量センサ筐体211、212内に組み立てられてもよく、および圧電素子150、151からマイクロプロセッサへの流れ信号の送信を提供する。1つの実施形態において、回路基板700は、流量センサ210が少なくとも1つの流体薬剤の流れを検知するために使用された後に、廃棄される。有利には、流量センサ210が少なくとも1つの流体薬剤の流れを検知するために使用された後に、回路基板700は、異なる流量センサ210と共に使用可能である。
図16Aから図16Cを参照して、第1のばね接点750は、第1の圧電素子150の上流接触点および第1の圧電素子150の下流接触点と係合する一対の対向する片持ち板ばね759を含み、および第2のばね接点750は、第2の圧電素子151の上流接触点および第2の圧電素子151の下流接触点と係合する一対の対向する片持ち板ばね759を含む。
図16Aから図16Cおよび図19Bを参照して、1つの実施形態において、第1のばね接点750は、第1の圧電素子150と係合する二股の片持ち板ばねの第1半分750aおよび同一の圧電素子150の反対側と係合する二股の片持ち板ばねの第2半分750bを含む。
図20を参照して、流管部分組立品10は、流管100、第1の圧電素子または上流トランスデューサ150、第2の圧電素子または下流トランスデューサ151、入口フィッティング180、および出口フィッティング190を含む。
図21を参照して、ばね接点750は、回路基板700に固定されている。例示的な実施形態において、回路基板700上のばね接点750の公称の設計は、0.5mmのクリアランスを有する独立型である。結晶、例えばトランスデューサ150または151が適切な位置にある状態で、ばね接点750は外側に偏向し、および100g/mmの設計に関して、0.75mmのずれた位置において75gの公称荷重で各ばね接点750に荷重が掛けられる。解析から、1mmの偏向において、降伏応力は、大きな屈曲部の表面領域における降伏強さに近く、これは満足がいくものである。公称のばねは、145g/mmおよび150g/mmを測定した。
最小で0.41mmの接点ギャップにより、接触荷重は、148グラム(gms)の公称値まで増大する。圧力による撓み(yield)の問題および150グラム(gm)までのマージンに基づいて、ギャップは+/−0.2mm修正され得る。もしそれが圧力によって撓むならば、それは同じ状態を保ち(take a set)および依然としてばね力を提供することとなる。結晶厚さの何らかの減少は、荷重を受ける状態に影響を及ぼし、および評価される。別の観察結果は、ばね接点750に及ぼすスタンドオフトレランスは、それ自体の寸法よりも大きいことである。
図22Aから図22Bを参照して、出口端部101における流量センサ210の一部が示されており、および例示的な実施形態に関するトレランス解析が提供される。1つの実施形態において、トランスデューサは、基体と平行である。図22Aから図22Bに示されるように、ばね接点は、非圧縮状態で示されている。本明細書中において説明されるように、偏向は、関連する圧電素子の縁に移行され得る。1つの観察結果によると、0.13mmのスタンドオフトレランスは、ばね接点750の0.05mmのスタンドオフそれ自体よりも大きい。図22Bを参照して、PCB表面は、平面的な基準(planar reference)を提供するためのディンプル730を含んでいてもよい。1つの実施形態において、ディンプル730の高さは、0.05mmである。
本開示は例示的な設計を有するものとして記載されてきたが、本開示は、本開示の精神および範囲内において、さらに修正され得る。本出願は、したがって、その一般原理を使用する本開示のあらゆる変形、使用、または適用を対象とすることが意図される。さらに、本出願は、本開示が関連する技術分野における知られているまたは慣例による習慣内に入るような本開示からの逸脱を対象とすることが意図されており、およびこれは、添付される特許請求の範囲の範囲に入る。