JP2020137243A - 電源装置 - Google Patents

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健介 久保田
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Abstract

【課題】出力電流を安定して制御することができる電源装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る電源装置は、第1信号値と第2信号値との間を遷移する基準電流信号に応じて出力電流を電磁石に供給する。この電源装置は、出力電流の遷移期間である第1期間に第1電圧を出力し、前記第1期間以外の期間では第2電圧を出力する第1電力変換器と、出力で前記第1電力変換器に直列に接続された第2電力変換器と、前記出力電流を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記基準電流信号と前記出力電流を表す出力電流信号との偏差に応じた制御量を生成して出力する制御量生成手段と、前記制御量生成手段の出力を、あらかじめ設定された制限値以内に制限する制御量制限手段と、を含む。前記制御量生成手段は、前記第1期間に前記制限値よりも小さい制御量を出力する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電磁石を駆動する電源装置に関する。
加速された荷電粒子ビームを利用するさまざまな応用装置が開発されている。このような応用装置では、荷電粒子ビームを偏向走査して対象領域に照射する必要がある。荷電粒子が電磁石を通過するときに、電磁石に流す電流を制御することによって、荷電粒子ビームを走査することができる。
電磁石に流す電流を正確に制御する電源装置がある。このような電源装置は、荷電粒子ビームの走査範囲および照射位置を正確にするために、高精度に電流値を制御する必要がある。近年では、上述の要求のほか、走査時間の短縮も強く求められるようになってきており、電源装置は、高速に切り替えられる設定電流値(基準電流値)に安定して追従することが要求されている。
電磁石は、誘導性インピーダンスを有するため、基準電流値をステップ状に遷移させても、電磁石に流れる電流は、ステップ状に変化することができない。基準電流値の遷移時には、基準電流値に対する出力電流の乖離が大きくなり、制御量のリンギングにより出力電流が不安定となることがある。
高精度な電流値の設定を可能にするとともに、基準電流値の遷移時にも安定して動作する電源装置が求められている。
特許第3580254号公報
実施形態は、出力電流を安定して制御することができる電源装置を提供する。
実施形態に係る電源装置は、第1信号値と前記第1信号値と異なる第2信号値との間を遷移する基準電流信号に応じて出力電流を電磁石に供給する。この電源装置は、前記第1信号値に対応する第1出力電流値から前記第2信号値に対応する第2出力電流値への遷移期間である第1期間に第1電圧を出力し、前記第1期間以外の期間では、前記第1電圧よりも低い電圧を有する第2電圧を出力する第1電力変換器と、前記第1電力変換器の出力に直列に接続された出力を有する第2電力変換器と、前記第2電力変換器が出力する前記出力電流を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、前記基準電流信号と前記出力電流を表す出力電流信号との偏差に応じた制御量を生成して出力する制御量生成手段と、前記制御量生成手段の出力を、あらかじめ設定された制限値以内に制限する制御量制限手段と、を含む。前記制御量生成手段は、前記第1期間に前記制御量制限手段の制限値よりも小さい制御量を出力する。
本実施形態では、出力電流を安定して制御することができる電源装置が実現される。
実施形態に係る電源装置を例示するブロック図である。 実施形態の電源装置の一部を例示するブロック図である。 図3(a)は、実施形態の電源装置の動作を表す動作波形の例である。図3(b)は、図3(a)のA部の拡大図である。 実施形態の電源装置の各部の動作波形の例である。 比較例の電源装置の一部を例示するブロック図である。 比較例の電源装置の動作波形の例である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
図1は、実施形態に係る電源装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、実施形態の電源装置10は、電源1に接続される。電源1は、交流電源である。交流電源は、好ましくは三相交流である。電源装置10は、出力端子2a,2bを含む。出力端子2a,2b間には、負荷である電磁石4が接続される。電磁石4は、加速器等から射出される荷電粒子ビームを偏向して、設定された照射領域を走査する。電源装置10は、図示しない上位制御システムから基準電流信号Irefを受け取る。電源装置10は、電源1によって動作し、基準電流信号Irefに応じて設定された出力電流を電磁石4に供給する。
電源装置10は、2つのチョッパユニット14,24と、制御装置30と、を備える。チョッパユニット14,24の出力には、電流検出器28が設けられている。電流検出器28は、電磁石4に供給している出力電流を検出して出力電流信号Ioutとして制御装置30に供給する。制御装置30は、上位制御システムから基準電流信号Irefおよび電流検出器28から出力電流信号Ioutをそれぞれ入力して、チョッパユニット14,24のスイッチング素子を駆動するためのゲート信号を生成し、チョッパユニット14,24に供給する。
チョッパユニット14,24は、いずれも入出力非絶縁のDC−DCコンバータ回路を含む。この例では、チョッパユニット14,24は、負荷の電磁石に正負両方向の出力電流を供給するために、正負の出力電流を供給できるフルブリッジ形式の回路構成を有する。電磁石に供給する出力電流の方向が単一方向である場合には、たとえば降圧チョッパ方式等の回路構成であってもよく、入出力の条件等に応じて適切な回路形式とすることができる。
チョッパユニット(第1電力変換器)14は、入力端子15a,15bと出力端子16a,16bとを含む。電源1は、変圧器11を介して整流器12の入力に接続される。整流器12の出力は、フィルタ13を介して、チョッパユニット14の入力端子15a,15bに接続される。
チョッパユニット14では、入力端子15a,15bを介してフルブリッジ回路に入力された整流器12の出力電圧に応じた電圧を出力端子16a,16bに供給する場合と、出力端子16a,16bをバイパスする場合とを切り替える。フルブリッジ回路に入力された整流器12の出力電圧に応じた電圧を出力端子16a,16bに供給する場合には、フルブリッジ回路の一方のレグのハイサイド側のスイッチング素子をオンさせるとともに、他方のレグのローサイド側のスイッチング素子をオンさせる。出力端子16a,16bをバイパスする場合には、たとえば、フルブリッジ回路のハイサイド側のスイッチング素子をオンからオフに切り替えて、フルブリッジ回路を還流動作させる。
チョッパユニット(第2電力変換器)24は、入力端子25a,25bと出力端子26a,26bとを含む。電源1は、変圧器21を介して整流器22の入力に接続される。整流器22の出力は、フィルタ23を介して、チョッパユニット24の入力端子25a,25bに接続される。
チョッパユニット24では、入力端子25a,25bを介してフルブリッジ回路に入力された整流器22の出力電圧に応じた電圧を出力端子26a,26bから出力する。
チョッパユニット14の一方の出力端子16aには、電源装置10の出力端子2aを介して、電磁石4の一方の端子に接続される。チョッパユニット14の他方の出力端子16bには、チョッパユニット24の一方の出力端子26aが接続されている。チョッパユニット24の他方の出力端子26bには、電源装置10の出力端子2bを介して、電磁石4の他方の端子に接続される。
制御装置30は、チョッパユニット14が出力する電圧の値を切り替えて出力するように、チョッパユニット14を制御する。基準電流信号Irefは、1つの基準電流値(第1信号値)から次の基準電流値(第2信号値)に遷移する。このとき、出力電流信号Ioutは、1つの基準電流値に応じた値から、次の基準電流値に応じた値に遷移する期間(第1期間)を有する。この遷移期間には、チョッパユニット14ではフルブリッジ回路に入力された直流電圧に応じた電圧が出力端子16a,16bに出力される。
出力電流信号Ioutの遷移期間以外の期間では、チョッパユニット14は、フルブリッジ回路を還流動作させて出力端子16a,16bをバイパスし、出力端子16a,16b間に0Vを出力する。なお、チョッパユニット14は、出力電流信号Ioutの遷移期間以外の期間では、0Vに限らず、十分低い電圧を出力すればよい。十分低い電圧は、たとえば、この期間にチョッパユニット24が出力している電圧よりも低い電圧値である。
制御装置30は、チョッパユニット24のスイッチング素子を適切に駆動するゲート信号を生成し、チョッパユニット24が出力する出力電流の値を、基準電流信号Irefに追従するように制御する。
整流器12,22には、変圧器11,21によって絶縁された交流電圧が供給され、整流器12,22およびフィルタ13,23でそれぞれ整流平滑された直流電圧に変換される。つまり、チョッパユニット14,24には、電気的に絶縁された直流電圧がそれぞれ入力され、出力側で直列に接続されて電磁石4に電力を供給する。変圧器11,21の巻き数比は、変圧器21の巻き数比に比べて変圧器11の巻き数は、十分大きい。つまり、チョッパユニット14の入力電圧は、チョッパユニット24の入力電圧よりも十分高く、チョッパユニット14は、チョッパユニット24よりも十分高い電圧を出力することができる。
図2は、実施形態の電源装置の一部を例示するブロック図である。
図2に示すように、制御装置30は、PI制御器32と、リミッタ33と、停止信号発生回路38と、を含む。図2の構成要素は、チョッパユニット24を制御するために用いられる。チョッパユニット14の制御のための具体的な要素については、本実施形態の構成や動作等と直接関係ないので、詳細な説明を省略する。
加減算器31は、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutを入力して電流偏差をPI制御器32に供給する。PI制御器(制御量生成手段)32は、入力された電流偏差を比例積分し、制御量として出力する。
リミッタ(制御量制限手段)33は、入力される制御量の大きさが上限値ULまたは下限値LLを超過する場合に、制御量の大きさを上限値ULまたは下限値LLに制限する。上限値ULおよび下限値LLはあらかじめ設定されている。
停止信号発生回路(停止信号発生手段)38は、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutを入力して、停止信号RSTを生成する。停止信号発生回路38の出力は、PI制御器32のたとえばリセット入力に接続されている。停止信号発生回路38は、停止信号RSTをPI制御器32に供給する。
停止信号発生回路38は、たとえばコンパレータを含んでおり、基準電流信号Irefの大きさと出力電流信号Ioutの大きさとを比較する。停止信号発生回路38は、基準電流信号Irefの大きさが出力電流信号Ioutの大きさ以上の場合に、Hレベルの停止信号RSTを出力する。停止信号発生回路38は、基準電流信号Irefの大きさが出力電流信号Ioutの大きさよりも小さい場合には、Lレベルの停止信号RSTを出力する。
なお、実施形態の例では、電磁石に流す電流は、正負両方向なので、停止信号発生回路38は、基準電流信号Irefの絶対値の大きさと、出力電流信号Ioutの絶対値の大きさとを比較して、停止信号RSTを生成する。
PI制御器32は、停止信号発生回路38からLレベルの停止信号RSTが入力された場合に、電流偏差のPI制御を実行し、電流偏差に応じた制御量を出力する。PI制御器32は、停止信号発生回路38からHレベルの停止信号RSTが入力された場合には、PI制御の実行を停止し、入力される電流偏差にかかわらず0を出力する。
リミッタ33から出力された制御量は、加算器34を介してコンパレータ35に入力される。制御量は、コンパレータ35でキャリア信号発生回路36が生成したキャリア信号と比較される。キャリア信号は、たとえば三角波である。コンパレータ35は、制御量およびキャリア信号の比較結果にもとづいて、PWM信号であるゲート信号Vgを生成して出力する。なお、図示しないが、生成されたゲート信号は、ゲート駆動回路等を介して、チョッパユニット24の4つのスイッチング素子をそれぞれ適切に駆動するゲート駆動信号に変換されてチョッパユニット24に供給される。
加算器34には、あらかじめ設定されたゲインを有する係数器37の出力が接続されている。係数器37には、基準電流信号Irefが入力される。係数器37は、電磁石4に供給する電流値が目標値に早期に到達するように、PI制御器32から出力される制御量に加算器34によって、電圧フィードフォワードを追加する。
なお、停止信号RSTが入力された場合のPI制御器32の出力の大きさは0の場合にもっとも良好な結果が得られるが、出力は0に限らず、十分小さい値であればよい。たとえば、その値は、リミッタ33の上下限値よりも十分小さい。
また、停止信号RSTは、基準電流信号Irefが1つの期間の値から次の期間の値に遷移する期間に生成されればよく、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutの大小関係によらずに生成されてもよい。たとえば、電磁石4に流れる出力電流の変化率にもとづいて、あらかじめ設定される等してもよい。
実施形態の電源装置10の動作について説明する。
まず、電源装置10のチョッパユニット14,24を含む全体の動作について説明する。
図3(a)は、実施形態の電源装置の動作を表す動作波形の例である。図3(b)は、図3(a)のA部の拡大図である。
図3(a)および図3(b)には、横軸に時間t、縦軸に基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutをとり、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutの時間変化が同一グラフ中に示されている。図中、実線が出力電流信号Ioutを表し、一点鎖線が基準電流信号Irefを表している。
図3(a)に示すように、基準電流信号Irefは、荷電粒子ビームの走査状況に応じて、異なる目標電流値の間を遷移する。図においてほぼ一定の電流値がそれぞれの目標電流値である。それぞれの目標電流値について、一定値となる期間は、上位制御システム等において設定されている。出力電流信号Ioutは、基準電流信号Irefに応じて、あるいは基準電流信号Irefに追従するように遷移する。
図3(b)に示すように、期間T1では、基準電流信号が現在の基準電流値から次の基準電流値に遷移し、出力電流信号Ioutは基準電流信号Irefに応じて上昇する。出力電流信号Ioutは、電磁石4のインダクタンスによって、電流の変化率が抑制される。電磁石4に流れる出力電流の変化率とインダクタンスとの積が電磁石4の両端に印加される電圧である。したがって、電源装置10が出力する電圧値を十分高くすることによって、出力電流信号Ioutの目標電流値間の遷移期間である期間T1を短くすることができる。
チョッパユニット14は、期間T1では、高い電圧を出力し、その他の期間では、フルブリッジ回路を還流動作させて出力をバイパスする。
期間T2、つまり全期間にわたって、チョッパユニット24は、基準電流信号Irefに追従するように、PWM制御された出力電流信号Ioutを出力する。
電源装置10は、高い電圧を出力することが可能なチョッパユニット14およびチョッパユニット14よりも低い電圧を出力するチョッパユニット24のそれぞれの出力が直列に接続されている。そのため、期間T1において、十分高い電圧を電磁石4に印加することができる。
図4は、実施形態の電源装置の各部の動作波形の例である。
図4の最上段の図は、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutの時間変化を同一グラフ上に描いたものである。基準電流信号Irefは一点鎖線で示されており、出力電流信号Ioutは実線で示されている。
図4の上から2段目の図は、PI制御器32に入力される電流偏差の時間変化を表している。
図4の上から3段目の図は、リミッタ33から出力される制御量の時間変化を表している。
図4の最下段の図は、停止信号発生回路38が出力する停止信号RSTの時間変化を表している。
図4の4つの図は、時間軸を共通にして描かれている。
図4に示すように、時刻t1まででは、基準電流信号Irefは、前の期間の基準電流レベルとなっており、時刻t1において新しい基準電流レベルに遷移する。この例では、時刻t1よりも前の期間の基準電流レベルよりも、時刻t1以降の基準電流レベルの方が大きい値に設定されている。
時刻t1において、出力電流信号Ioutは、基準電流信号Irefに応じて上昇を開始する。しかし、電源装置10の出力電流は、電磁石4のインダクタンスを介して流れるので、基準電流信号Irefがステップ状に遷移しても、出力電流信号Ioutは、基準電流信号Irefに追従して上昇することはできない。出力電流の変化率di/dtは、電磁石4のインダクタンス値Lおよび電磁石4の両端に印加される電圧Vによって決定される(V/L)。
停止信号発生回路38は、基準電流信号Irefと出力電流信号Ioutとを比較しており、時刻t1において、Iref≧Ioutを検出するので、Hレベルの停止信号RSTを出力する。
電流偏差は、基準電流信号Irefと出力電流信号Ioutとの差であり、時刻t1において最大となっている。しかし、時刻t1では、Hレベルの停止信号RSTが入力されるので、PI制御器32は、電流偏差の値にかかわらずほぼ0を出力する。
Iref≧Ioutの状態は、時刻t2まで継続されるので、PI制御器32は、電流偏差の大きさにかかわらずほぼ0を出力する。
時刻t2において、出力電流信号Ioutの大きさが基準電流信号Irefよりも大きくなる。停止信号発生回路38は、Lレベルの停止信号RSTを出力する。そのため、PI制御器32は、通常の動作を実行し、電流偏差に応じた信号を出力する。
時刻t2〜時刻t3では、出力電流信号Ioutに若干のリンギングが生じるが、十分小さいレベルに抑制される。
実施形態の電源装置10の効果について、比較例の電源装置の動作と比較しつつ説明する。
図5は、比較例の電源装置の一部を例示するブロック図である。
図5に示すように、比較例の電源装置の制御装置130は、停止信号発生回路38を含まない点で、実施形態の場合と相違する。他の点では、制御装置130は、実施形態の場合と同じである。
図6は、比較例の電源装置の動作波形の例である。
図6の最上段の図は、基準電流信号Irefおよび出力電流信号Ioutの時間変化を同一グラフ上に描いたものである。基準電流信号Irefは一点鎖線で示されており、出力電流信号Ioutは実線で示されている。
図6の2段目の図は、PI制御器32に入力される電流偏差の時間変化を表している。
図6の最下段の図は、リミッタ33が出力する制御量の時間変化を表している。
図6の3つの図は、時間軸を共通にして描かれている。
図6に示すように、時刻t11まででは、基準電流信号Irefは、前の期間の基準電流レベルとなっており、時刻t11において新しい基準電流レベルに遷移する。この例では、実施形態の場合と同様に、時刻t11よりも前の期間の基準電流レベルよりも、時刻t11以降の基準電流レベルの方が大きい値に設定されている。
時刻t11において、出力電流信号Ioutは、基準電流信号Irefに応じて上昇を開始する。出力電流信号Ioutは、電磁石4のインダクタンスおよび電磁石4の両端に印加される電圧によって決定される出力電流の変化率(di/dt=V/L)で上昇する。この変化率は、基準電流信号Irefの変化率よりも小さいので、電流偏差の大きさは、時刻t11において、もっとも大きくなる。
電流偏差の大きさは、時刻t11以降、出力電流信号Ioutの上昇に応じて、次第に小さくなる。電流偏差の大きさは、出力電流信号Ioutの大きさが基準電流信号Irefの大きさに等しくなる時刻t12において、0となる。
時刻t11から時刻t12の期間内では、PI制御器32は電流偏差の大きさに応じた信号を出力する。図の破線は、PI制御器32が出力する制御量であり、この信号がリミッタ33に入力される。リミッタ33は、上限値ULを超える信号については、上限値ULに制限する。リミッタ33は、上限値UL以下に制限した制御量を出力する。
時刻t12〜時刻t13では、上限値UL分に相当するエネルギが余剰となるので、余剰エネルギに応じて大きなリンギングが生じる。
このように、比較例の電源装置では、出力電流の変化率di/dtが基準電流信号Irefの変化率よりも小さいことによって、PI制御器32に大きな電流偏差が入力される。PI制御器32は、入力された電流偏差に応じた大きさを有する信号を出力するので、リミッタ33によって、上限値ULで抑制される。
制御量は、リミッタ33によって制限されるとはいえ、有限の値が出力される。その有限の値は、本来制御量として出力される必要はないため、余剰のエネルギを放出するまで、制御量はリンギングを生じる。リンギングを生じている期間が長くなると目標値に到達するまでに時間を要し、荷電粒子ビームの照射期間を適切に設定することが困難となる。
また、制御量のリンギングは、PWM制御を行う際に、不安定な動作となる原因となることがある。たとえば、制御装置130が生成するゲート信号は、本来のパルス幅とは異なり、狭いパルス幅であったり、広いパルス幅であったりするため、チョッパユニット24がハンチング動作等の不安定動作をするおそれがある。
実施形態の電源装置10では、制御装置30が停止信号発生回路38を有している。停止信号発生回路38は、基準電流信号Irefの大きさが出力電流信号Ioutの大きさ以上のときに、PI制御器32はほぼ0を出力する。したがって、基準電流信号Irefの大きさが出力電流信号Ioutの大きさ以上の期間において余剰のエネルギは、ほとんど蓄積されないので、PI制御が開始されるタイミングで余剰エネルギにもとづくリンギングの発生を抑制することができる。そのため、以降のPWM制御を安定して継続することができる。
荷電粒子ビームの照射装置を医療用等に用いるには、治療時間を最小限とするために、高速での荷電粒子ビームを走査することが求められる。また、患部へピンポイントで照射する必要から、走査範囲および照射位置を正確に設定する必要がある。
そこで、走査速度を向上するために、電磁石4に高い電圧を印加して、電磁石4に流れる電流の変化率di/dtを大きくする必要がある。そして、正確な照射位置を実現するために、電磁石4に流れる出力電流を高精度に制御することが求められる。
実施形態の電源装置10では、チョッパユニット14によって電磁石4に高い電圧を印加する期間に、チョッパユニット24によるPWM制御動作を回避して、不要な制御による制御量のリンギングを低減して、高精度な出力電流の設定と高速な目標値の遷移とを両立させることができる。
以上説明した実施形態によれば、設定電流値が高速に遷移しても、出力電流を安定して制御することができる電源装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 電源、4 電磁石、10 電源装置、11,21 変圧器、12,22 整流器、13,23 フィルタ、14,24 チョッパユニット、28 電流検出器、30 制御装置、31 加減算器、32 PI制御器、33 リミッタ、34 加算器、35 コンパレータ、36 キャリア信号発生回路、37 係数器、38 停止信号発生回路

Claims (4)

  1. 第1信号値と前記第1信号値と異なる第2信号値との間を遷移する基準電流信号に応じて出力電流を電磁石に供給する電源装置であって、
    前記第1信号値に対応する第1出力電流値から前記第2信号値に対応する第2出力電流値への遷移期間である第1期間に第1電圧を出力し、前記第1期間以外の期間では、前記第1電圧よりも低い電圧を有する第2電圧を出力する第1電力変換器と、
    前記第1電力変換器の出力に直列に接続された出力を有する第2電力変換器と、
    前記第2電力変換器が出力する前記出力電流を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記基準電流信号と前記出力電流を表す出力電流信号との偏差に応じた制御量を生成して出力する制御量生成手段と、
    前記制御量生成手段の出力を、あらかじめ設定された制限値以内に制限する制御量制限手段と、
    を含み、
    前記制御量生成手段は、前記第1期間に前記制御量制限手段の制限値よりも小さい制御量を出力する電源装置。
  2. 前記制御量生成手段は、前記第1期間に0を出力する請求項1記載の電源装置。
  3. 前記制御装置は、前記基準電流信号の大きさおよび前記出力電流信号の大きさにもとづいて前記第1期間を検出する請求項1または2に記載の電源装置。
  4. 前記制御装置は、前記基準電流信号の大きさと前記出力電流信号の大きさとを比較して前記第1期間を検出する停止信号発生手段を含む請求項3記載の電源装置。
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Citations (5)

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