JPH10166406A - 射出成形機の型締制御装置 - Google Patents

射出成形機の型締制御装置

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JPH10166406A
JPH10166406A JP33188996A JP33188996A JPH10166406A JP H10166406 A JPH10166406 A JP H10166406A JP 33188996 A JP33188996 A JP 33188996A JP 33188996 A JP33188996 A JP 33188996A JP H10166406 A JPH10166406 A JP H10166406A
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mold clamping
coil
voltage
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Atsushi Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形中に型締力を精密に制御することができ、
電磁石の作動回路を簡素化することができ、型締装置の
信頼性を向上させることができるようにする。 【解決手段】電源21と、該電源21に接続された複数
のスイッチング素子と、該各スイッチング素子に接続さ
れたコイル15を備え、かつ、該コイル15に流れる電
流によって型締力を発生させる電磁石13と、駆動信号
を発生させる駆動信号発生手段と、前記駆動信号に従っ
て前記スイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、前
記コイル15に正及び負の電圧を印加する駆動回路24
とを有する。一つの電源21を使用するだけで、電流の
立上がり時及び立下がり時において、コイル15に正又
は負の高い電圧を印加することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機の型締
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、射出装置
の射出ノズルから樹脂を射出し、金型装置のキャビティ
空間に充填(てん)し、固化させることによって成形品
を得ることができるようになっている。そして、前記金
型装置は、固定金型、該固定金型に対して進退自在に配
設された可動金型、及び該可動金型を移動させて前記金
型装置の型閉じ、型締め及び型開きを行う型締装置を有
する。
【0003】該型締装置には、油圧シリンダに油を供給
することによって駆動される油圧式の型締装置、及び電
動機によって駆動される電動式の型締装置があるが、該
電動式の型締装置は、制御性が高いだけでなく、クリー
ンであり、エネルギー効率が高いことから次第に使用さ
れつつある。この場合、電動機を駆動してボールねじを
回転させて推力を発生させ、該推力をトグル機構によっ
て拡大し、型締力を発生させるようにしているが、トグ
ル機構の特性上、型締力を変更することが困難であり、
応答性及び安定性が低く、成形中に型締力を精密に制御
することができない。
【0004】また、ボールねじによって発生させられた
推力を直接型締力として使用する型締装置も提供されて
いるが、型締力を発生させるために、電動機に電流を常
時供給する必要があり、電動機の発熱量が多くなってし
まう。そこで、電磁石によって吸引力を発生させ、該吸
引力を型締力として利用する型締装置が提供されてい
る。
【0005】この場合、電動機を駆動してボールねじを
回転させて推力を発生させ、該推力によって型閉じを行
い、続いて、電磁石を駆動して型締めを行うことになる
ので、電磁石に供給される電流を制御することによって
型締力を容易に変更することができ、応答性及び安定性
が高く、成形中に型締力を精密に制御することができ
る。
【0006】また、型締力を発生させるために、電動機
に電流を常時供給する必要がなく、電動機の発熱量を少
なくすることができる。次に、前記電磁石の作動回路に
ついて説明する。図2は従来の型締装置における電磁石
の作動回路図、図3は従来の型締装置における電圧・電
流波形図である。なお、図3において、横軸に時間t
を、縦軸に電圧V及び電流iを採ってある。
【0007】図において、11は電源(定電圧電源)、
13は電磁石、15はコイル、SWはスイッチ、Rは前
記コイル15の抵抗値、Lは前記コイル15のインダク
タンスである。前記スイッチSWをオンにして、図3に
示すように、一定時間だけ電圧VL を電磁石13のコイ
ル15に印加すると、電流iがコイル15を流れる。こ
の場合、前記電流iはオープンループによって制御され
る。
【0008】ところで、前記電流iは、式(1)に示す
ような一次遅れ関数で表され、 i=VL (1−e-t/T)/R ……(1) 前記コイル15の抵抗値R及びインダクタンスLによっ
て定まる時定数T T=L/R を有し、図3に示すような波形で立ち上がる。したがっ
て、前記電磁石13の応答性は低い。
【0009】この場合、前記抵抗値R及びインダクタン
スLは、電磁石13に必要となる吸引力に対応させて決
定されるので、型締装置に求められる性能の限界を超え
て電流iの立上がり時間を短くすることは困難である。
また、立下がり時間も同様に短くすることは困難であ
る。したがって、電磁石13の応答性を高くすることは
できない。
【0010】そこで、複数の電源(定電圧電源)を配設
し、各電源の電圧を切り換えてコイル15に印加するよ
うにした型締装置が提供されている。図4は従来の他の
型締装置における電磁石の作動回路図、図5は従来の他
の型締装置における電磁石の作動回路の動作を示すタイ
ムチャートである。なお、図5において、横軸に時間t
を、縦軸に電圧V及び電流iを採ってある。
【0011】図において、13は電磁石、15はコイ
ル、16は電圧VH を発生させる第1の電源(定電圧電
源)、17は電圧VL を発生させる第2の電源(定電圧
電源)、SW1は前記コイル15に電圧VH を選択的に
印加するためのスイッチ、SW2は前記コイル15に電
圧VL を選択的に印加するためのスイッチ、Rは前記コ
イル15の抵抗値、Lは前記コイル15のインダクタン
スである。
【0012】この場合、まず、スイッチSW1をオン
に、スイッチSW2をオフにして、第1の電源16によ
ってコイル15に電圧VH を印加し、電流iが立ち上が
った後に、スイッチSW1をオフに、スイッチSW2を
オンにして、第2の電源17によってコイル15に電圧
L を印加する。ここで、前記電圧VH が電圧VL と比
べて十分高い場合、電流iの立上がり速度di/dtは
式(2)で近似することができ、電流iは図5に示すよ
うな波形でほぼ直線状に立ち上がる。
【0013】 di/dt=VH /L ……(2) したがって、電流iの立上がり時間を短くすることがで
きるだけでなく、電磁石13の応答性を高くすることが
できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機の型締制御装置においては、電圧VH
コイル15に印加するために第1の電源16及びスイッ
チSW1を配設する必要があり、電磁石13の作動回路
が複雑になってしまう。また、電流iの立下がり時の電
磁石13の応答性を高くしようとすると、コイル15に
負の極性の高い電圧を印加する必要が生じ、電源及びス
イッチを更に配設しなければならず、電磁石13の作動
回路が一層複雑になってしまう。
【0015】そして、成形中に型締力を制御しようとす
ると、電磁石13の駆動回路が複雑になり、型締装置の
信頼性がその分低下するとともに、コストが高くなって
しまう。さらに、第1、第2の電源16、17によって
発生させられる電圧VH 、V L が変動したり、負荷が変
動したりすると、型締力が不安定になってしまう。本発
明は、前記従来の射出成形機の型締制御装置の問題点を
解決して、成形中に型締力を精密に制御することがで
き、電磁石の作動回路を簡素化することができ、信頼性
を向上させることができ、コストを低くすることができ
る射出成形機の型締制御装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機の型締制御装置においては、電源と、該電源に
接続された複数のスイッチング素子と、該各スイッチン
グ素子に接続されたコイルを備え、かつ、該コイルに流
れる電流によって型締力を発生させる電磁石と、駆動信
号を発生させる駆動信号発生手段と、前記駆動信号に従
って前記スイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、
前記コイルに正及び負の電圧を印加する駆動回路とを有
する。
【0017】本発明の他の射出成形機の型締制御装置に
おいては、第1の電源と、該第1の電源と逆の極性の電
圧を発生させる第2の電源と、第1、第2の電源に接続
された複数のスイッチング素子と、該各スイッチング素
子に接続されたコイルを備え、かつ、該コイルに流れる
電流によって型締力を発生させる電磁石と、駆動信号を
発生させる駆動信号発生手段と、前記駆動信号に従って
前記スイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、前記
コイルに、前記第1の電源によって正の電圧を、第2の
電源によって負の電圧をそれぞれ印加する駆動回路とを
有する。
【0018】本発明の更に他の射出成形機の型締制御装
置においては、さらに、前記コイルを流れる電流を検出
する電流検出器と、該電流検出器によって検出された電
流の電流検出値、及び電流目標値に基づいてフィードバ
ック制御を行う電流コントローラとを有する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態における電磁石の作動回路図、図6は
本発明の第1の実施の形態における電磁石の作動回路の
動作を示すタイムチャートである。なお、図6におい
て、横軸に時間tを、縦軸に電流目標値iS 、電流検出
値iR 、型締力F及びAB間電圧VABを採ってある。
【0020】図において、13は電磁石、15はコイ
ル、21は電圧Ve を発生させる電源(定電圧電源)、
24は駆動回路、26は駆動信号発生手段としてのPW
M(パルス幅変調)信号発生器、28は電流コントロー
ラ、Rは前記コイル15の抵抗値、Lは前記コイル15
のインダクタンスである。なお、本実施の形態において
は、前記電源21としては、商用交流電源をコンバータ
によって直流に変換したものが使用され、図4の第1の
電源16と同じ電圧VH を発生させる。また、図1にお
いては、説明の便宜上、二つの駆動回路24が配設され
ているが、駆動回路24は一つの回路から成る。
【0021】そして、前記電流コントローラ28は減算
器29及び電流補償器30から成り、前記減算器29に
は、前記電磁石13を流れる電流iを検出する電流検出
器としての電流センサ32が接続される。前記減算器2
9は、電流目標値iS と電流センサ32によって検出さ
れた電流iの電流検出値iR との偏差Δiを求め、該偏
差Δiを電流補償器30に対して出力する。また、電流
補償器30は、該偏差Δiに基づいて電流指令iH を発
生させ、前記PWM信号発生器26に対して出力する。
したがって、電流コントローラ28によって、電流目標
値iS と電流検出値iR とが一致するようにフィードバ
ック制御を行うことができる。
【0022】そして、前記PWM信号発生器26は、前
記電流指令iH と図示しない三角波信号とを比較し、電
流指令iH の変化をパルス幅の変化に変換し、駆動信号
としてのPWM信号SGを発生させ、該PWM信号SG
を駆動回路24に対して出力する。前記駆動回路24に
は、四つのスイッチング素子としてのトランジスタTr
1〜Tr4がそれぞれ直列に接続され、前記駆動回路2
4は、各トランジスタTr1〜Tr4のベース信号を出
力する。そして、トランジスタTr1、Tr3の各コレ
クタとトランジスタTr2、Tr4の各エミッタとが、
それぞれ電源21に接続される。さらに、トランジスタ
Tr1のエミッタとトランジスタTr2のコレクタとの
結線上の点Aと、トランジスタTr3のエミッタとトラ
ンジスタTr4のコレクタとの結線上の点Bとの間に、
前記電磁石13が配設される。そして、前記駆動回路2
4は、前記PWM信号SGを受けると、PWM信号SG
の各パルス幅に対応してオンになるベース信号を発生さ
せ、該ベース信号を各トランジスタTr1〜Tr4に対
して出力する。
【0023】該各トランジスタTr1〜Tr4は、駆動
回路24から出力されるベース信号に基づいてオン・オ
フされ、点A、B間にAB間電圧VABを発生させる。な
お、各トランジスタTr1〜Tr4のコレクタ・エミッ
タ間に、フリーホーリングダイオードD1〜D4が接続
される。したがって、各トランジスタTr1〜Tr4の
オン・オフに伴って発生する逆起電力によってトランジ
スタTr1〜Tr4が破壊されることはない。
【0024】なお、本実施の形態においては、スイッチ
ング素子としてトランジスタTr1〜Tr4が使用され
ているが、トランジスタTr1〜Tr4に代えてサイリ
スタ等を使用することもできる。次に、前記構成の射出
成形機の型締制御装置の動作について説明する。電磁石
13によって型締力Fを発生させる場合、該型締力Fに
対応する電流目標値iS が電流コントローラ28に入力
され、減算器29によって前記電流目標値iS と電流検
出値iR との偏差Δiが求められ、該偏差Δiが電流補
償器30に対して出力される。そして、該電流補償器3
0が、前記偏差Δiに基づいて電流指令iH を発生さ
せ、該電流指令iH を前記PWM信号発生器26に対し
て出力すると、PWM信号発生器26は、前記電流指令
H と対応するPWM信号SGを発生させ、該PWM信
号SGを駆動回路24に対して出力する。
【0025】その結果、該駆動回路24からベース信号
が各トランジスタTr1〜Tr4に出力され、各トラン
ジスタTr1〜Tr4は、駆動回路24から出力される
ベース信号に基づいてオン・オフされ、点A、B間にA
B間電圧VABを発生させる。この場合、前記偏差Δiが
0であると、電流指令iH が0になり、PWM信号SG
は発生させられず、前記トランジスタTr1〜Tr4は
いずれもオフにされる。また、偏差Δiが正の値である
と、電流指令iH が正の値になり、PWM信号SGによ
ってトランジスタTr1、Tr4がオンに、トランジス
タTr2、Tr3がオフにされる。そして、偏差Δiが
負の値であると、電流指令iH が負の値になり、PWM
信号SGによってトランジスタTr1、Tr4がオフ
に、トランジスタTr2、Tr3がオンにされる。
【0026】また、前記AB間電圧VABに対応する電流
iが電磁石13のコイル15を流れ、電流センサ32に
よって前記電流iが検出され、電流検出値iR が電流コ
ントローラ28に送られる。このようにして、電流コン
トローラ28によって、電流目標値iS と電流検出値i
R とが一致するようにフィードバック制御を行うことが
できる。
【0027】次に、図6のタイムチャートについて説明
する。すなわち、区間aにおいては、電流目標値iS
び電流検出値iR は0であり、偏差Δiが0であるので
各トランジスタTr1〜Tr4はいずれもオフにされ
る。したがって、AB間電圧VABの平均は0になる。ま
た、区間bに入り、電流目標値iS がステップ状に立ち
上がると、電流指令iH が正の値になり、PWM信号S
GによってトランジスタTr1、Tr4がオンに、トラ
ンジスタTr2、Tr3がオフにされる。したがって、
点A、B間に電源21の電圧Ve が発生させられ、前記
AB間電圧VABの平均は+Ve になる。すなわち、コイ
ル15に正の電圧+Ve が印加される。
【0028】そして、区間cに入ると、電流目標値iS
と電流検出値iR とが等しくなり、電流指令iH が0に
なり、トランジスタTr1〜Tr4がオフにされる。ま
た、区間cにおいて、電流目標値iS と電流検出値iR
とが等しい状態を維持するために、間欠的にトランジス
タTr1、Tr4がオンに、トランジスタTr2、Tr
3がオフにされる。その結果、前記点A、B間に電源2
1の電圧Ve が間欠的に発生させされ、前記AB間電圧
ABの平均は+VC になる。
【0029】また、区間dに入ると、電流目標値iS
0になるのに対して電流検出値iRは正の値を有するの
で、PWM信号SGによってトランジスタTr1、Tr
4がオフに、トランジスタTr2、Tr3がオンにされ
る。したがって、点A、B間に電源21の電圧Ve が印
加され、前記AB間電圧VABの平均は−Ve になる。す
なわち、コイル15に負の電圧−Ve が印加される。
【0030】そして、前記区間bにおけるAB間電圧V
ABの平均+Ve が、区間cにおけるAB間電圧VABの平
均+VC と比べて十分高い場合、電流iの立上がり速度
di/dtは式(3)で近似される。 di/dt=Ve /L ……(3) また、区間dにおける電流iの立下がり速度di/dt
は式(4)で近似される。
【0031】 di/dt=−(Ve +Vc )/L ……(4) このように、駆動回路24により前記トランジスタTr
1〜Tr4をオン・オフすることによって、コイル15
に正の電圧+VC 、又は負の電圧−VC を印加すること
ができるので、従来の型締装置のようなスイッチが不要
になり、電磁石13の作動回路を簡素化することができ
る。
【0032】また、一つの電源21を使用するだけで、
電流iの立上がり時及び立下がり時において、コイル1
5に正又は負の高い電圧Ve を印加することができるの
で、コストを高くすることなく、電磁石13の応答性を
高くすることができる。そして、成形中に型締力を制御
しようとする場合、PWM信号SGの各パルス幅を変更
して前記トランジスタTr1〜Tr4をオンにする時間
を調整するだけでよいので、電磁石13の作動回路が複
雑になるのを防止することができる。したがって、型締
装置の信頼性をその分向上させることができるととも
に、コストを低くすることができる。
【0033】さらに、前記電流iが電流センサ32によ
って検出され、電流コントローラ28によって、電流目
標値iS 及び電流検出値iR に基づいてフィードバック
制御が行われるので、電源21によって発生させられる
電圧Ve が変動したり、負荷が変動したりしても、型締
力が不安定になることはない。次に、本発明の第2の実
施の形態について説明する。
【0034】図7は本発明の第2の実施の形態における
電磁石の作動回路図である。なお、第1の実施の形態と
同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与する
ことによってその説明を省略する。この場合、第1の電
源51が電圧Ve1を、第2の電源52が電圧Ve2をそれ
ぞれ発生させ、第1、第2の電源51、52は互いに逆
の極性になるように接続され、第1、第2の電源51、
52間の結線上の点Cがグラウンドに接続され、接地さ
れる。なお、前記第1、第2の電源51、52として
は、図示しない商用交流電源をコンバータによって直流
に変換したものが使用され、図4の第1の電源16と同
じ電圧VH を発生させる。
【0035】また、駆動回路34には、二つのスイッチ
ング素子してのトランジスタTr5、Tr6が直列に接
続され、前記駆動回路34は、各トランジスタTr5、
Tr6のベースに対してベース信号を出力する。そし
て、トランジスタTr5のコレクタとトランジスタTr
6のエミッタとが、それぞれ第1、第2の電源51、5
2に接続される。さらに、トランジスタTr5のエミッ
タとトランジスタTr6のコレクタとの結線上の点Dと
グラウンドとの間に、電磁石13が配設される。そし
て、駆動回路34は、駆動信号発生手段としてのPWM
信号発生器26から駆動信号としてのPWM信号SGを
受けると、PWM信号SGの各パルス幅に対応してオン
になるベース信号を発生させ、該ベース信号を各トラン
ジスタTr5、Tr6に対して出力する。
【0036】該トランジスタTr5、Tr6は、駆動回
路34から出力されるベース信号に基づいてオン・オフ
させられ、点Dとグラウンドとの間に電圧VDGを発生さ
せる。なお、各トランジスタTr5、Tr6の各コレク
タ・エミッタ間に、フリーホーリングダイオードD5、
D6が接続される。したがって、各トランジスタTr
5、Tr6のオン・オフに伴って発生する逆起電力によ
ってトランジスタTr5、Tr6が破壊されることはな
い。
【0037】この場合、前記電流補償器30(図1)の
減算器29によって求められた偏差Δiが0であると、
電流指令iH も0になり、PWM信号SGは発生させら
れず、前記トランジスタTr5、Tr6はいずれもオフ
にされる。また、偏差Δiが正の値であると、電流指令
H も正の値になり、PWM信号SGによってトランジ
スタTr5がオンに、トランジスタTr6がオフにされ
る。したがって、点Dとグラウンドとの間に第1の電源
51の電圧Ve1が印加され、前記電圧VDGの平均は+V
e1になる。すなわち、コイル15に正の電圧+Ve1が印
加される。そして、偏差Δiが負の値であると、電流指
令iH も負の値になり、PWM信号SGによってトラン
ジスタTr5がオフに、トランジスタTr6がオンにさ
れる。したがって、点Dとグラウンドとの間に第2の電
源52の電圧Ve2が印加され、前記電圧VDGの平均は−
e2になる。すなわち、コイル15に負の電圧−Ve2
印加される。
【0038】したがって、駆動回路34によって前記ト
ランジスタTr5、Tr6を選択的にオン・オフするこ
とにより、コイル15に電圧VDGを印加することができ
るので、従来の型締装置のようなスイッチが不要にな
り、電磁石13の作動回路を簡素化することができる。
また、電流iの立上がり時及び立下がり時において、コ
イル15に正の高い電圧+Ve1又は負の高い電圧−Ve2
を印加することができるので、コストを高くすることな
く、電磁石13の応答性を高くすることができる。
【0039】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図8は本発明の第3の実施の形態における電
磁石の作動回路の動作を示すタイムチャートである。な
お、図において、横軸に時間tを、縦軸に電流目標値i
Sを採ってある。この場合、電流目標値iS を成形の用
途に応じて多段階に変化させたり、負荷に対応させて1
次関数、高次関数等の所定のパターンで変化させたりす
るようになっている。したがって、電流目標値iS の追
従性を向上させることができる。
【0040】前記各実施の形態においては、電流コント
ローラ28(図1)によってフィードバック制御が行わ
れるようになっているが、電流iによるフィードバック
制御をマイナーループとし、ローバセル等によって型締
力F(図6)を検出し、型締力Fによるフィードバック
制御をメジャーループにすることもできる。この場合、
例えば、型締力補償器の操作量の出力値が電流目標値i
S にされる。
【0041】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、射出成形機の型締制御装置においては、電源と、
該電源に接続された複数のスイッチング素子と、該各ス
イッチング素子に接続されたコイルを備え、かつ、該コ
イルに流れる電流によって型締力を発生させる電磁石
と、駆動信号を発生させる駆動信号発生手段と、前記駆
動信号に従って前記スイッチング素子を選択的にオン・
オフさせ、前記コイルに正及び負の電圧を印加する駆動
回路とを有する。
【0043】この場合、駆動信号発生手段によって駆動
信号が発生させられると、駆動回路は、前記駆動信号に
従ってスイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、前
記コイルに正及び負の電圧を印加する。したがって、従
来の型締装置のようなスイッチが不要になり、電磁石の
作動回路を簡素化することができる。
【0044】また、一つの電源を使用するだけで、電流
の立上がり時及び立下がり時において、コイルに正又は
負の高い電圧を印加することができるので、コストを高
くすることなく、電磁石の応答性を高くすることができ
る。そして、成形中に型締力を制御しようとする場合、
駆動信号によって前記トランジスタをオンにする時間を
調整するだけでよいので、電磁石の作動回路が複雑にな
るのを防止することができる。したがって、型締装置の
信頼性をその分向上させることができるとともに、コス
トを低くすることができる。
【0045】本発明の他の射出成形機の型締制御装置に
おいては、第1の電源と、該第1の電源と逆の極性の電
圧を発生させる第2の電源と、第1、第2の電源に接続
された複数のスイッチング素子と、該各スイッチング素
子に接続されたコイルを備え、かつ、該コイルに流れる
電流によって型締力を発生させる電磁石と、駆動信号を
発生させる駆動信号発生手段と、前記駆動信号に従って
前記スイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、前記
コイルに、前記第1の電源によって正の電圧を、第2の
電源によって負の電圧をそれぞれ印加する駆動回路とを
有する。
【0046】この場合、駆動信号発生手段によって駆動
信号が発生させられると、駆動回路は、前記駆動信号に
従ってスイッチング素子を選択的にオン・オフさせ、前
記コイルに、前記第1の電源によって正の電圧を、第2
の電源によって負の電圧をそれぞれ印加する。したがっ
て、従来の型締装置のようなスイッチが不要になり、電
磁石の作動回路を簡素化することができる。
【0047】また、電流の立上がり時及び立下がり時に
おいて、コイルに正又は負の高い電圧を印加することが
できるので、コストを高くすることなく、電磁石の応答
性を高くすることができる。本発明の更に他の射出成形
機の型締制御装置においては、さらに、前記コイルを流
れる電流を検出する電流検出器と、該電流検出器によっ
て検出された電流の電流検出値、及び電流目標値に基づ
いてフィードバック制御を行う電流コントローラとを有
する。
【0048】この場合、電流目標値及び電流検出値に基
づいてフィードバック制御が行われるので、電源によっ
て発生させられる電圧が変動したり、負荷が変動したり
しても、型締力が不安定になることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における電磁石の作
動回路図である。
【図2】従来の型締装置における電磁石の作動回路図で
ある。
【図3】従来の型締装置における電圧・電流波形図であ
る。
【図4】従来の他の型締装置における電磁石の作動回路
図である。
【図5】従来の他の型締装置における電磁石の作動回路
の動作を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態における電磁石の作
動回路の動作を示すタイムチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態における電磁石の作
動回路図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における電磁石の作
動回路の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
13 電磁石 15 コイル 21 電源 24、34 駆動回路 26 PWM信号発生器 28 電流コントローラ 32 電流センサ 51 第1の電源 52 第2の電源 i 電流 iS 電流目標値 iR 電流検出値 SG PWM信号 Tr1〜Tr6 トランジスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)電源と、(b)該電源に接続され
    た複数のスイッチング素子と、(c)該各スイッチング
    素子に接続されたコイルを備え、かつ、該コイルに流れ
    る電流によって型締力を発生させる電磁石と、(d)駆
    動信号を発生させる駆動信号発生手段と、(e)前記駆
    動信号に従って前記スイッチング素子を選択的にオン・
    オフさせ、前記コイルに正及び負の電圧を印加する駆動
    回路とを有することを特徴とする射出成形機の型締制御
    装置。
  2. 【請求項2】 (a)第1の電源と、(b)該第1の電
    源と逆の極性の電圧を発生させる第2の電源と、(c)
    第1、第2の電源に接続された複数のスイッチング素子
    と、(d)該各スイッチング素子に接続されたコイルを
    備え、かつ、該コイルに流れる電流によって型締力を発
    生させる電磁石と、(e)駆動信号を発生させる駆動信
    号発生手段と、(f)前記駆動信号に従って前記スイッ
    チング素子を選択的にオン・オフさせ、前記コイルに、
    前記第1の電源によって正の電圧を、第2の電源によっ
    て負の電圧をそれぞれ印加する駆動回路とを有すること
    を特徴とする射出成形機の型締制御装置。
  3. 【請求項3】 (a)前記コイルを流れる電流を検出す
    る電流検出器と、(b)該電流検出器によって検出され
    た電流の電流検出値、及び電流目標値に基づいてフィー
    ドバック制御を行う電流コントローラとを有する請求項
    1又は2に記載の射出成形機の型締制御装置。
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