JP2020137224A - 制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】従系の無停電電源装置の発熱を抑制することができる制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することである。【解決手段】無停電電源システム1において、制御装置100−2は、制御部を持つ。制御部は、負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置10−1が停止した場合に、第2無停電電源装置10−2が備える蓄電池40−2の充放電に関する所定の機器20−2、30−2を停止した状態で、商用電源5から得られる電力を負荷200へ供給するように第2無停電電源装置を制御する。制御部は、前記蓄電池から取得される電力に関する所定の値が、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件を満たす場合、前記充電に関する所定の機器を起動するように制御し、前記所定の値が前記電力条件を満たさない場合、前記充電に関する所定の機器を停止するように制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来、インターネットデータセンター、銀行又は証券会社のオンラインシステム等の負荷設備の電源は、停電が発生した場合でも定電圧・定周波数の状態が継続して維持される必要がある。そのため、外部の商用電源から供給される交流電源が喪失した場合には、蓄電池に充電された電力を負荷設備に供給する無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)が一般的に用いられている。無停電電源装置は、無停電電源装置自身が故障した場合に備えて、複数台で冗長化される場合がある。無停電電源装置の冗長化の方式の1つに、待機冗長方式がある。待機冗長方式は、負荷設備に電力を供給する主系と主系の無停電電源装置が故障等によって電力を供給していない場合に負荷設備へ電力を供給する従系とで構成される。従系の無停電電源装置は、主系の無停電電源装置が電力を供給する間、無負荷待機状態である。無停電電源装置は、定格容量の5%程度の発熱を行う。このような発熱は、従系の無停電電源装置においても発生する。このため、従系の無停電電源装置における発熱によって、電力が無駄に消費される場合があった。
特開2003−87998号公報 特開2005−218200号公報
本発明が解決しようとする課題は、従系の無停電電源装置の発熱を抑制することができる制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
実施形態の制御装置は、制御部を持つ。制御部は、負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置が停止した場合に、第2無停電電源装置が備える蓄電池の充放電に関する所定の機器を停止した状態で、商用電源から得られる電力を前記負荷へ供給するように第2無停電電源装置を制御する。前記制御部は、前記蓄電池から取得される電力に関する所定の値が、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件を満たす場合、前記充電に関する所定の機器を起動するように制御し、前記所定の値が前記電力条件を満たさない場合、前記充電に関する所定の機器を停止するように制御する。
第1の実施形態の無停電電源システム1を示す概略図の一例を示す図。 第1の実施形態の制御装置100−2の構成を示す機能ブロック図。 第1の実施形態の制御装置100−2の処理の流れを示すフローチャート。 第2の実施形態の制御装置100a−2の構成を示す機能ブロック図。 第2の実施形態の制御装置100a−2の処理の流れを示すフローチャート。
以下、実施形態の制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態の無停電電源システム1を示す概略図の一例を示す図である。無停電電源システム1は、複数の無停電電源装置10(無停電電源装置10−1〜無停電電源装置10−2)を備える。無停電電源システム1は、負荷200に電力を供給する。無停電電源システム1は、複数の無停電電源装置10を待機冗長で構成する。待機冗長構成は、主系となる無停電電源装置10と従系となる無停電電源装置10とで構成される。本実施形態では、無停電電源装置10−1を主系、無停電電源装置10−2を従系として説明する。以下、いずれの無停電電源装置であるかを区別しないときは、単に無停電電源装置10と称して説明する。なお、本実施形態において、無停電電源装置10の数を2つとしたが、3つ以上であってもよい。無停電電源装置10−1は、第1無停電電源装置の一態様である。無停電電源装置10−2は、第2無停電電源装置の一態様である。
主系となる無停電電源装置10−1は、交流の商用電源5から電力が供給されている場合(以下「平常時」という。)に、商用電源5から供給される交流電力を負荷200に供給する。このような平常時における無停電電源システム1の稼働状態を、「平常状態」という。無停電電源装置10−1は、平常状態において、遮断器12−1を介して蓄電池40−1を充電しながら、負荷200に電力を供給する。一方、交流の商用電源5による交流電力の供給が停止した場合(以下「障害時」という。)、無停電電源装置10−1は、自装置に接続されている蓄電池40−1から交流電力を負荷200に供給する。このような障害時における無停電電源システム1の稼働状態を「放電状態」という。無停電電源装置10−1は、上述した二つの稼働状態の切り替えを制御する。主系の無停電電源装置10−1は、自装置がバイパス回路での給電へ切り換わったことと、バイパス回路が無停電電源装置10−2に接続されている場合に、無停電電源装置10−2に対して切り戻り信号を送信する制御回路(不図示)を設ける。このような制御は、従系となる無停電電源装置10−2においても同様である。
従系となる無停電電源装置10−2は、無停電電源装置10−1によって電力が供給されている間は負荷200に電力を供給しない。無停電電源装置10−2は、無停電電源装置10−1が停止した場合に、負荷200へ電力を供給する。無停電電源装置10−2は、外部からの切り戻り信号を自装置が備える制御基板(不図示)で受けた場合、数秒以内にバイパス回路からインバータ回路への給電に切り戻る制御を行う。具体的には、無停電電源装置10−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動し、遮断器11及び遮断器12を切り替える。無停電電源装置10−2は、無停電電源装置10−1によって負荷200に電力が供給されている間、バイパス回路へ切り替えた状態で停止する。バイパス回路とは、遮断器11が閉じることで電力が供給可能になる回路である。バイパス回路は、コンバータ20及びインバータ30を経由しない回路である。バイパス回路では、電力は遮断器11を介して負荷200に供給される。バイパス回路は、通常時に利用される経路である。なお、無停電電源装置10−2は、図1に示す無停電電源装置10−1の構成例と同様の構成を有する。
無停電電源装置10は、交流の商用電源5から電力が供給されている場合(以下「平常時」という。)には、商用電源5から供給される交流電力を負荷200に供給する。このような平常時における無停電電源システム1の稼働状態を、「平常状態」という。一方、交流の商用電源5による交流電力の供給が停止した場合(以下「障害時」という。)、無停電電源装置10は、自装置に接続されている蓄電池40から交流電力を負荷200に供給する。このような障害時における無停電電源システム1の稼働状態を「放電状態」という。無停電電源装置10は、上述した二つの稼働状態の切り替えを制御する。
無停電電源装置10は、遮断器11(遮断器11−1〜遮断器11−2)、遮断器12(遮断器12−1〜遮断器12−2)、コンバータ20(コンバータ20−1〜コンバータ20−2)、インバータ30(インバータ30−1〜インバータ30−2)、蓄電池40(蓄電池40−1〜蓄電池40−2)、切替器50(切替器50−1〜切替器50−2)及び制御装置100(制御装置100−1〜制御装置100−2)を備える。制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムを実行することによって実現される。
遮断器11は、商用電源5から供給された交流電力をバイパスして負荷に供給する。遮断器12は、商用電源5から供給された交流電力をコンバータ20に供給する。
コンバータ20は、インバータ30及び蓄電池40に接続されている。コンバータ20は、商用電源5から供給された交流電力を直流電力に順変換する。コンバータ20−2は、平常状態において停止した状態となる。コンバータ20−2は、蓄電池40−2から測定される電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなることを示す閾値よりも小さい場合に、起動する。起動したコンバータ20−2は、蓄電池40−2への充電を開始する。コンバータ20−2は、蓄電池の充電に関する機器の一態様である。
インバータ30は、コンバータ20及び蓄電池40に接続されている。インバータ30は、コンバータ20から出力される直流電力と、蓄電池40から供給される直流電力と、を交流電力に変換する。インバータ30から出力された交流電力は切替器50を介して負荷200に供給される。インバータ30−2は、蓄電池40−2から測定される電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなる閾値よりも小さい場合に、電力が供給される。電力が供給されたインバータ30−2は、蓄電池40−2から供給される直流電力を交流電力に変換する。インバータ30−2は、蓄電池の放電に関する機器の一態様である。
蓄電池40は、平常時には、遮断器12を介して無停電電源装置10を介して交流の商用電源5から供給される電力の一部を蓄電する。一方、障害時には、蓄電されていた電力をインバータ30に放電する。蓄電池40は、鉛蓄電池でもリチウムイオン電池でもよい。蓄電池40は、リチウムイオン電池が特に望ましい。
切替器50は、負荷300に供給される交流電力の供給経路を、制御装置100の制御にしたがって切り替える。供給経路には少なくとも2つの種類がある。第1の供給経路はバイパス回路である。第2の供給経路は、コンバータ20及びインバータ30を経由する供給経路である。第2の供給経路は、インバータ回路という。第2の供給経路では、電力は遮断器12を介して負荷200に供給される。第2の供給経路は、例えば無停電電源装置10のメンテナンス時など第1の供給経路を用いることができない際に利用される経路である。
負荷200は、無停電電源装置10から供給される交流電力によって動作する電気機器である。例えば、負荷200は、インターネットデータセンター、銀行又は証券会社のオンラインシステム等の負荷設備である。
図2は、第1の実施形態の制御装置100−2の構成を示す機能ブロック図である。以下、図2を用いて制御装置100−2の各装置の構成について説明する。制御装置100−2は、制御プログラムを実行することによって通信部101−2及び制御部102−2を備える装置として機能する。制御装置100−2は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
通信部101−2は、ネットワークインタフェースである。通信部101−2はネットワーク又は通信回線を介して、他の装置と通信する。通信部101−2は、例えば無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、Bluetooth(登録商標)又はLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等の通信方式で通信してもよい。
制御部102−2は、制御装置100−2の各部の動作を制御する。制御部102−2は、例えばCPU等のプロセッサ及びRAM(Random Access Memory)を備えた装置により実行される。制御部102−2は、制御プログラムを実行することによって、電圧測定部103−2及び充電制御部104−2として機能する。
電圧測定部103−2は、蓄電池40−2の電圧値を測定する。電圧測定部103−2は、測定された電圧値を充電制御部104−2に出力する。
充電制御部104−2は、測定された電圧値に基づいて、蓄電池40−2の充電又は放電に関する機器を制御する。具体的には、充電制御部104−2は、測定された電圧値が、負荷200へ電力を供給できなくなる所定の条件を満たすか否かを判定する。例えば、所定の条件とは、測定された電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなることを表す閾値よりも小さい値であることである。閾値は、予め定められた値が用いられてもよい。閾値は、負荷200に応じて異なる閾値であってもよい。
充電制御部104−2は、測定された電圧値が所定の条件を満たす場合、蓄電池40−2の充電又は放電に関する機器に対して電力の供給を開始するように制御する。充電又は放電に関する機器は、例えば、コンバータ20−2及びインバータ30−2である。例えば、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動する。起動とは、例えば、充電制御部104−2が、コンバータ20−2及びインバータ30−2に対して電力の供給が行われるように制御することである。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動すると、遮断器12−2の電極を閉じる。遮断器12−2が電極を閉じた場合、商用電源5から得られる電力は、コンバータ20−2に流れ、蓄電池40−2の充電が開始される。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動すると、遮断器11−2を遮断する。
充電制御部104−2は、測定された電圧値が所定の条件を満たさない場合、蓄電池40−2の充電又は放電に関する機器に対して電力の供給を停止するように制御する。例えば、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止する制御を行う。停止とは、例えば、充電制御部104−2が、コンバータ20−2及びインバータ30−2に対して電力の供給が行われないように制御することである。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止させると、遮断器12−2を遮断する。遮断器12−2が遮断した場合、蓄電池40−2の充電が終了する。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止すると、遮断器11−2の電極を閉じる。遮断器11−2が電極を閉じた場合、商用電源5から得られる電力は、バイパス回路に流れ、コンバータ20−2及びインバータ30−2に電力の供給が行われなくなる。コンバータ20−2及びインバータ30−2に電力の供給が行われない場合、無停電電源装置10−2の発熱が抑制される。
図3は、第1の実施形態の制御装置100−2の処理の流れを示すフローチャートである。制御装置100−2は、所定のタイミングで処理を行う。所定のタイミングとは、1時間おきであってもよいし、1日おきであってもよい。所定のタイミングとは、予め定められたタイミングであればどのようなタイミングであってもよい。無停電電源装置10−2において、コンバータ20−2及びインバータ30−2は停止した状態である。制御装置100−2の電圧測定部103−2は、蓄電池40−2の電圧値を測定する(ステップS101)。制御装置100−2の充電制御部104−2は、測定された電圧値が、蓄電池40−2が負荷200へ電力を供給できなくなることを示す閾値よりも小さい値であるか否かを判定する(ステップS102)。
測定された電圧値が閾値よりも小さい値ではない場合(ステップS102:NO)、処理は、ステップS106へ遷移する。測定された電圧値が閾値よりも小さい値である場合(ステップS102:YES)、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動する(ステップS103)。充電制御部104−2は、遮断器11−2及び遮断器12−2を切り替える(ステップS104)。具体的には、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動すると、遮断器12−2を電極を閉じる。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を起動すると、遮断器11−2を遮断する。遮断器の切り替えが行われると、蓄電池40−2に対する充電が開始される(ステップS105)。ステップS105が終了すると、処理はステップS101へ遷移する。
充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2が起動しているか否かを判定する(ステップS106)。具体的には、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2に電力が供給されている場合、起動していると判定する。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2に電力が供給されていない場合、起動していないと判定する。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2が起動していない場合(ステップS106:NO)、処理を終了する。
充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2が起動している場合(ステップS106:YES)、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止する(ステップS107)。充電制御部104−2は、遮断器11−2及び遮断器12−2を切り替える(ステップS108)。具体的には、充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止すると、遮断器12−2を遮断する。充電制御部104−2は、コンバータ20−2及びインバータ30−2を停止すると、遮断器11−2の電極を閉じる遮断する。遮断器11−2が電極を閉じた場合、商用電源5から得られる電力は、バイパス回路に流れる。遮断器12−2が遮断することで、蓄電池40−2に充電は終了する(ステップS109)。
このように構成された無停電電源システム1では、主系の無停電電源装置10−1が停止した場合に、従系の無停電電源装置10―2は、バイパス回路を用いて負荷200に電力を供給する。その後、無停電電源装置10―2は、インバータ回路へ切り替わり、インバータ回路を介して給電する。このため、主系の無停電電源装置10−1が稼働している時は、インバータ回路に設けられるインバータ30−2及びコンバータ20−2は、停止している。電圧測定部103−2は、所定のタイミングで蓄電池40−2の電圧値を測定する。充電制御部104−2が、測定された電圧値が、負荷200へ電力を供給できなくなることを表す所定の条件を満たすか否かを判定する。測定された電圧値が所定の条件を満たす場合、充電制御部104−2は、蓄電池40−2を充電する。充電制御部104−2は、充電を行うためにインバータ30−2及びコンバータ20−2を起動する。測定された電圧値が所定の条件を満たさない場合、充電制御部104−2は、蓄電池40−2を充電しない。したがって、充電制御部104−2は、無停電電源装置10−1が稼働している場合、蓄電池40−2を充電するタイミングで、インバータ30−2及びコンバータ20−2を起動させ、充電が終わるとインバータ30−2及びコンバータ20−2を停止させるため、インバータ30−2及びコンバータ20−2から生じる発熱を抑制することができる。なお、無停電電源装置10−2は、蓄電池40−2としてリチウムイオン電池で構成されることで、充電に対して蓄電池40−2の劣化の速度を抑制することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態における無停電電源システム1について説明する。第2の実施形態における無停電電源システム1は、無停電電源装置10−2の代わりに無停電電源装置10a−2を備える点で第1の実施形態の構成と異なるが、それ以外の構成は同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
無停電電源装置10a−2は、従系の無停電電源装置である。無停電電源装置10a−2は、無停電電源装置10−1によって電力が供給されている間は負荷200に電力を供給しない。無停電電源装置10a−2は、無停電電源装置10−1が停止した場合に、負荷200へ電力を供給する。無停電電源装置10a−2は、無停電電源装置10−1によって負荷200に電力が供給されている間、コンバータ20−2を停止させた状態で待機する。無停電電源装置10a−2は、無停電電源装置10−1が停止した場合、蓄電池40−2から供給される直流電力を交流電力に変換することで負荷200に電力を供給する。また、無停電電源装置10a−2は、蓄電池40−2に対して間欠充電を行う。間欠充電とは、蓄電池40−2に対する充電方法の1つである。間欠充電とは、蓄電池40−2に対して、充電を行ったり、充電を行わなかったり、を切り替えながら充電する方法である。具体的には、蓄電池40−2から測定される電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなることを示す所定の条件を満たす場合に、蓄電池40−2を充電を行う。測定される電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなる所定の条件を満たさない場合に、蓄電池40−2を充電を行わない。このように、無停電電源装置10a―2は、充電を切り替えることで蓄電池40−2に対して間欠充電を行う。
図4は、第2の実施形態の制御装置100a−2の構成を示す機能ブロック図である。以下、図4を用いて制御装置100a−2の各装置の構成について説明する。制御装置100a−2は、制御プログラムを実行することによって通信部101−2及び制御部102a−2を備える装置として機能する。制御装置100a−2は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
制御部102a−2は、制御装置100a−2の各部の動作を制御する。制御部102a−2は、例えばCPU等のプロセッサ及びRAMを備えた装置により実行される。制御部102a−2は、制御プログラムを実行することによって、電圧測定部103−2及び充電制御部104a−2として機能する。
充電制御部104a−2は、蓄電池40−2から測定された電圧値と負荷200へ電力を供給できなくなる所定の条件とに基づいて、蓄電池40−2に対する間欠充電を制御する。具体的には、充電制御部104a−2は、蓄電池40−2から測定された電圧値が、負荷200へ電力を供給できなくなることを示す所定の条件を満たすか否かを判定する。例えば、所定の条件とは、測定された電圧値が負荷200へ電力を供給できなくなることを表す閾値よりも小さい値であることであってもよい。閾値は、予め定められた値が用いられてもよい。閾値は、負荷200に応じて異なる閾値であってもよい。
充電制御部104a−2は、蓄電池40−2から測定された電圧値が所定の条件を満たす場合、蓄電池40−2の充電に関する機器を起動する。充電に関する機器は、例えば、コンバータ20−2である。起動とは、例えば、充電制御部104a−2が、コンバータ20−2に対して電力の供給が行われるように制御することである。充電制御部104a−2は、コンバータ20−2に対して電力の供給を開始するように制御する。コンバータ20−2が起動すると、商用電源5から得られる電力は、コンバータ20−2に流れる。コンバータ20−2は、商用電源5から供給された交流電力を直流電力に順変換する。コンバータ20−2は、直流電力に基づいて蓄電池40−2を充電する。したがって、コンバータ20−2が起動に伴い、蓄電池40−2の充電が開始される。
充電制御部104a−2は、測定された電圧値が所定の条件を満たさない場合、蓄電池40−2の充電に関する機器に対して電力の供給を停止するように制御する。例えば、充電制御部104a−2は、コンバータ20−2を停止する制御を行う。停止とは、例えば、充電制御部104a−2が、コンバータ20−2に対する電力の供給が行われないように制御することである。充電制御部104a−2は、コンバータ20−2を停止させると、商用電源5から得られる電力は、コンバータ20−2に流れなくなる。したがって、コンバータ20−2が起動することに伴い、蓄電池40−2の充電が終了される。
図5は、第2の実施形態の制御装置100a−2の処理の流れを示すフローチャートである。制御装置100a−2は、所定のタイミングで処理を行う。所定のタイミングとは、1時間おきであってもよいし、1日おきであってもよい。所定のタイミングとは、予め定められたタイミングであればどのようなタイミングであってもよい。なお、従系の無停電電源装置10a−2が備えるコンバータ20−2は、停止した状態である。制御装置100a−2の電圧測定部103−2は、蓄電池40−2の電圧値を測定する(ステップS201)。制御装置100a−2の充電制御部104a−2は、測定された電圧値に基づいて、負荷200へ電力を供給できなくなることを示す閾値よりも小さい値であるか否かを判定する(ステップS202)。
測定された電圧値が閾値よりも小さい値ではない場合(ステップS202:NO)、処理は、ステップS205へ遷移する。測定された電圧値が閾値よりも小さい値である場合(ステップS202:YES)、充電制御部104a−2は、コンバータ20−2を起動する(ステップS203)。コンバータ20−2が起動することで、蓄電池40−2の充電が開始する(ステップS204)。
充電制御部104a−2は、コンバータ20−2が起動しているか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、充電制御部104a−2は、コンバータ20−2に電力が供給されている場合、起動していると判定する。充電制御部104a−2は、コンバータ20−2に電力が供給されていない場合、起動していないと判定する。充電制御部104a−2は、コンバータ20−2が起動していない場合(ステップS205:NO)、処理を終了させる。
充電制御部104a−2は、コンバータ20−2が起動している場合(ステップS205:YES)、コンバータ20−2を停止する(ステップS206)。コンバータ20−2が停止することで、蓄電池40−2の充電は終了する(ステップS207)。
このように構成された無停電電源システム1では、主系の無停電電源装置10−1が停止した場合に、従系の無停電電源装置10−2は、蓄電池40−2から供給される電力に基づいて、負荷200に電力を供給する。無停電電源装置10a−2は、コンバータ20−2を停止させた状態で待機する。電圧測定部103−2は、所定のタイミングで蓄電池40−2の電圧値を測定する。充電制御部104a−2は、測定された電圧値が、負荷200へ電力を供給できなくなることを表す所定の条件を満たすか否かを判定する。測定された電圧値が所定の条件を満たす場合、充電制御部104a−2は、蓄電池40−2を充電する。充電制御部104a−2は、充電を行うためにインバータ30−2を起動する。測定された電圧値が所定の条件を満たさない場合、充電制御部104a−2は、蓄電池40−2を充電しない。したがって、充電制御部104a−2は、無停電電源装置10−1が稼働している場合、蓄電池40−2を充電するタイミングでインバータ30−2を起動させ、充電が終わるとインバータ30−2を停止させる間欠充電を行うため、インバータ30−2から生じる発熱を抑制することができる。なお、無停電電源装置10a−2は、蓄電池40−2としてリチウムイオン電池で構成されることで、間欠充電に対して蓄電池40−2の劣化の速度を抑制することが可能になる。
上述の実施形態では、充電制御部が、測定された電圧値が負荷へ電力を供給できなくなる所定の条件を満たすか否かに基づいて、蓄電池40−2に対する充電の可否を判定したが、電圧値に限定されない。例えば、充電制御部は、電圧値の代わりに、電流値又は電力値等のように、蓄電池40−2から測定可能な値であればどのような値を用いて判定してもよい。この場合、所定の条件は、電圧値に関する閾値の代わりに、測定される値に関する閾値が用いられる。
上述の実施形態では、所定の条件として、測定された値に関する閾値が用いられたが、閾値に限定されない。例えば、所定の条件は、1週間、3日等の予め定められた期間であってもよい。この場合、充電制御部104−2は、前回の充電から予め定められた期間が経過したか否かを判定する。充電制御部104−2は予め定められた期間が経過した場合、蓄電池40−2に対する充電を行う。充電制御部104−2は予め定められた期間が経過していない場合、蓄電池40−2に対する充電を行わない。
上記各実施形態では、電圧測定部及び充電制御部はソフトウェア機能部であるものとしたが、LSI等のハードウェア機能部であってもよい。
制御装置は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、制御装置が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。例えば、電圧測定部と充電制御部とはそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、電圧測定部103及び充電制御部104を持つことにより、待機中の無停電電源装置10−2の発熱を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…無停電電源システム、5…商用電源、10…無停電電源装置、11…遮断器、12…遮断器、20…コンバータ、30…インバータ、40…蓄電池、50…切替器、100…制御装置、101…通信部、102…制御部、103…電圧測定部、104…充電制御部、200…負荷

Claims (7)

  1. 負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置が停止した場合に、第2無停電電源装置が備える蓄電池の充放電に関する所定の機器を停止した状態で、商用電源から得られる電力を前記負荷へ供給するように第2無停電電源装置を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記蓄電池から取得される電力に関する所定の値が、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件を満たす場合、前記充電に関する所定の機器を起動するように制御し、前記所定の値が前記電力条件を満たさない場合、前記充電に関する所定の機器を停止するように制御する、
    制御装置。
  2. 負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置が停止した場合に、第2無停電電源装置が備える蓄電池の充電に関する所定の機器を停止した状態で、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給するように制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記蓄電池に基づいて取得される電力に関する所定の値と前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件とに基づいて、前記蓄電池の充電に関する所定の機器の起動又は停止を制御することで前記蓄電池を間欠して充電する、
    制御装置。
  3. 前記電力条件は、前記所定の値が前記負荷へ電力を供給できなくなることを示す閾値よりも小さい値であることである、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記蓄電池は、リチウムイオン電池である、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 制御装置が、負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置が停止した場合に、第2無停電電源装置が備える蓄電池の充放電に関する所定の機器を停止した状態で、商用電源から得られる電力を前記負荷へ供給するように第2無停電電源装置を制御する制御ステップを有し、
    前記制御ステップにおいて、前記蓄電池から取得される電力に関する所定の値が、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件を満たす場合、前記充電に関する所定の機器を起動するように制御し、前記所定の値が前記電力条件を満たさない場合、前記充電に関する所定の機器を停止するように制御する、
    制御方法。
  6. 制御装置が、負荷へ電力を供給する第1無停電電源装置が停止した場合に、第2無停電電源装置が備える蓄電池の充電に関する所定の機器を停止した状態で、前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給するように制御する制御ステップを有し、
    前記制御ステップにおいて、前記蓄電池に基づいて取得される電力に関する所定の値と前記蓄電池から得られる電力を前記負荷へ供給できなくなることを示す所定の条件である電力条件とに基づいて、前記蓄電池の充電に関する所定の機器の起動又は停止を制御することで前記蓄電池を間欠して充電する、
    制御方法。
  7. 請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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