JP2020135979A - 二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池 - Google Patents

二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】極板群の温度上昇を抑制することのできる二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池を提供する。【解決手段】二次電池用の極板群20は、正極板21と負極板22とをセパレータ23を介して積層させている。正極板21の正極基材21Aにおいて、活物質を含んでいる極合剤を有していない正極基材21Aの未塗工部21Dは、極合剤から正極基材21Aの端辺方向に向かって複数のしわ30が並列配置されている。負極板22の負極基材22Aにおいて、活物質を含んでいる極合剤を有していない負極基材22Aの未塗工部分22Dは、極合剤から負極基材22Aの端辺方向に向かって複数のしわ30が並列配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池に関する。
二次電池は、金属箔からなる電極基材に活物質を含む活物質合剤層を有する正極板及び負極板がセパレータを間に挟んだ積層構造の極板群と、当該極板群を電解液とともに収容するケースとを備えている。また、正極板及び負極板のそれぞれは、電極基材が露出した未塗工部からなるリードが、集電板と接合される。集電板は、ケース外に露出した端子と接合され、極板群の電力を取り出すことを可能としている。
ところで二次電池は、極板群に電流の流れる充放電や高温環境下での使用により生じる極板群の温度上昇が、電池性能を低下させたり、電池寿命を短くさせたりするおそれがある。そこで、温度上昇が抑制される二次電池の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の二次電池は、電極基材に活物質合剤が塗布されてなる正負極板の少なくとも一方の電極において、活物質合剤塗布部縁部に、高低差20μm以上の凹凸を長さ1mm中に少なくとも3箇所以上有している。
特開2003−346789号公報
近年、二次電池は、充放電回数や電流量の増加等の電池性能が向上することに応じて発熱量が増加しているが、増加する発熱量に対して放熱が足りなくなると、二次電池の利用が電池性能未満に規制されるおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、極板群の温度上昇を抑制することのできる二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池を提供することにある。
上記課題を解決する二次電池用極板群は、正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群であって、前記正極板の正極基材及び前記負極板の負極基材の少なくとも一方において、活物質を含んでいる極合剤を有していない前記基材の端部に、前記極合剤から前記基材の端辺方向に向かって複数のしわが並列配置されている。
上記課題を解決する二次電池は、正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群を、電解液とともにケースに収容した二次電池であって、前記二次電池用極板群が上記記載の二次電池用極板群である。
このような構成によれば、正極板や負極板の基材の極合剤を有していない基材の端部(未塗工部分)にしわが設けられ、このしわによる表面積の増大が基材の端部(未塗工部分)からの放熱効果を高める。これにより、極板群の温度上昇を抑制することができる。
また、発熱する極合剤に近い部分の表面積が増大されるため、熱の伝達及び放熱が増加する。
好ましい構成として、前記基材の端部は、前記基材の端部が延設される方向における1cmに前記しわが1本以上配置されている。
このような構成によれば、基材の端部が延設される方向の1cmに1本以上のしわが配置されるので放熱効果が向上する。
好ましい構成として、前記しわの前記基材の端辺方向への長さは、1mm以上である。
このような構成によれば、しわの長さを1mm以上とすることで放熱面積が確保される。
好ましい構成として、前記しわの一方の端部は、前記極合剤に隣接する位置に配置されている。
このような構成によれば、しわが発熱する極合剤に隣接するので放熱効率が高い。
好ましい構成として、前記しわの少なくとも一部の深さは、前記基材の厚さの1/3以上の深さを有している。
このような構成によれば、しわの深さを基材の厚み方向において基材の厚さの1/3以上とすることで放熱面積を拡張させることができる。
好ましい構成として、前記二次電池は、リチウムイオン二次電池であり、前記しわは、前記負極板に設けられている。
このような構成によれば、放電時等に温度上昇するリチウムイオン二次電池の負極板をより放熱させることができる。
上記課題を解決する二次電池用極板群の製造方法は、正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群の製造方法であって、前記正極板の正極基材及び前記負極板の負極基材の少なくとも一方において、活物質を含んでいる極合剤を有している部分を延ばさないように、前記極合剤を有していない前記基材の端部を圧延する第1圧延ステップと、前記端部の圧延された前記基材において、前記極合剤を有している部分を圧延する第2圧延ステップとを備える。
このような方法によれば、前記基材の端部において、第1圧延ステップで圧延された極合剤を有していない未塗工部分と、第2圧延ステップで圧延された極合剤を有している塗工部分との間に、2つの相違する圧延の間にしわが形成される。
本発明によれば、極板群の温度上昇を抑制することができる。
二次電池の一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における極板群の層構造を示す平面図。 同実施形態における極板群のしわを模式的に示す端面図。 同実施形態における極板群の皺幅と温度上昇の関係を示すグラフ。 同実施形態における極板群の皺深さと温度上昇の関係を示すグラフ。 同実施形態における極板群の製造工程の概略を示す概略図。 同実施形態における極板群の製造工程の第1圧延ステップを示す図。 同実施形態における電極板の第1圧延ステップ後の態様を示す模式図。 同実施形態における電極板の第2圧延ステップ後の態様を示す模式図。
図1〜図9を参照して、二次電池用極板群、二次電池用極板群の製造方法、及び二次電池の一実施形態について説明する。以下では、二次電池用極板群をリチウムイオン二次電池の極板群に具体化し、二次電池をリチウムイオン二次電池に具体化した例を説明する。
図1が示すように、リチウムイオン二次電池10は、ケース11と、ケース11の開口を封止する蓋体12とを備える。蓋体12は、正極端子13と、負極端子14とを備える。ケース11は、極板群20と非水系電解質とを収容する。非水系電解質は、極板群20に含浸される。非水系電解質は、例えば、リチウム含有電解質を含む非水系電解質、ポリマー電解質、ポリマーゲル電解質などの公知の非水系電解質である。
図2が示すように、極板群20は、正極板21と負極板22とがセパレータ23に挟まれた状態で、複数の正極板21と複数の負極板22とが積層された積層体である。極板群20の充電量は、正極板21の面積と負極板22の面積とが大きくなることに応じて増える。
極板群20は、複数の正極板21と複数の負極板22とが積層された積層体としてケース11(図1参照)に収容される。なお、正極規制が行われるリチウムイオン二次電池10(図1参照)では、正極板21の面積が負極板22の面積よりも小さい。よって、負極板22の面積は、正極板21の面積よりも大きく、正極板21と負極板22との間の短絡を防止するセパレータ23の面積は、正極板21の面積及び負極板22の面積よりも大きい。極板群20は、リチウムイオン二次電池10(図1参照)の正極端子13(図1参照)及び負極端子14(図1参照)が上側となるようにケース11(図1参照)に配置されるので、図2の上側が該極板群20の上側であり、図2の下側が該極板群20の下側である。
正極板21は、左右方向に幅W21を有し、正極基材21Aと、正極基材21Aの両面に位置する正極合剤層21Bとを備える。正極基材21Aは、上下方向下側に長さL211で正極合剤層21Bを備え、上下方向上側に長さL212で未塗工部21Dを備えている。例えば、長さL212は、2mm以上である。正極合剤層21Bは、正極合剤の塗布された層であり、未塗工部21Dは、正極合剤の塗布されていない部分である。本実施形態では、未塗工部21Dが基材の端部を構成する。正極板21は、正極基材21Aの未塗工部21Dの上下方向上側に正極タブ21Cを延設させている。正極端子13は、正極板21から延設された正極タブ21Cに電気的に接続されている。
正極基材21Aを構成する材料は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金を含む。正極合剤層21Bを構成する材料は、正極活物質であるリチウム含有複合酸化物や、結着剤や、導電剤を含む。リチウム含有複合酸化物は、リチウムを吸蔵、及び、放出可能な材料である。リチウム含有複合酸化物は、リチウムと、リチウム以外の他の金属元素とを含む酸化物である。例えば、リチウム含有複合酸化物は、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)である。
負極板22は、左右方向に幅W22を有し、負極基材22Aと、負極基材22Aの両面に位置する負極合剤層22Bとを備える。負極基材22Aは、上下方向下側に長さL221で負極合剤層22Bを備え、上下方向上側に長さL222で未塗工部分22Dを備えている。例えば、長さL222は、2mm以上である。負極合剤層22Bは、負極合剤の塗布された層であり、未塗工部分22Dは、負極合剤の塗布されていない部分である。本実施形態では、未塗工部分22Dが基材の端部を構成する。負極板22は、負極基材22Aの未塗工部分22Dの上下方向上側に負極タブ22Cを延設させている。負極端子14は、負極板22から延設された負極タブ22Cに電気的に接続されている。
負極基材22Aを構成する材料は、例えば、銅やニッケルを含む。負極合剤層22Bを構成する材料は、負極活物質を含む粒子や、結着剤や、導電剤を含む。負極活物質は、リチウムを吸蔵・放出可能な材料であり、例えば、黒鉛などの炭素、金属リチウム、リチウム合金である。結着剤は、例えば、SBRや変性SBRである。
正極板21の未塗工部21Dは、正極合剤層21Bに隣接する隣接部分21Eを上下方向に長さL213で備え、基材の端辺を構成する上端辺21Jに沿う上端部21Fを上下方向に長さL214で備えている。長さL213と長さL214の和は、未塗工部21Dの長さL212に対応する(L213+L214=L212)。
長さL213は、正極合剤層21Bから上端辺21Jの方向への長さを構成する。隣接部分21Eは、正極合剤層21Bに隣接する位置から上端部21Fに向かって延びており、かつ、正極基材21Aの長手方向に傾斜を有して延びる複数のしわ30が設けられている。複数のしわ30は、長手方向に対して所定密度、例えば、1本/cm以上の密度で並列に配置されている。例えば、長さL213は、1mm以上、かつ、長さL212未満である。なお、ここで並列に配置されているとは、隣接するしわ30が相互に交差することのないように並ぶ態様をいう。
負極板22の未塗工部分22Dは、負極合剤層22Bに隣接する隣接部分22Eを上下方向に長さL223で備え、基材の端辺を構成する上端辺22Jに沿う上端部22Fを上下方向に長さL224で備えている。長さL223と長さL224の和は、未塗工部分22Dの長さL222に対応する(L223+L224=L222)。
長さL223は、負極合剤層22Bから上端辺22Jの方向への長さを構成する。隣接部分22Eは、負極合剤層22Bに隣接する位置から上端部22Fに向かって延びており、かつ、負極基材22Aの長手方向に傾斜を有して延びる複数のしわ30が設けられている。複数のしわ30は、正極板21と同様に、長手方向に対して所定密度で並列に配置されている。例えば、長さL223は、1mm以上、かつ、長さL222未満である。
図3を参照して、しわ30の構造について説明する。なお、負極板22のしわ30について説明し、説明の便宜上、正極板21のしわ30についての説明は省略する。図3は、隣接部分22Eを長手方向に切断したときのしわ30の端面を示している。
しわ30は、負極基材22Aの表面31,32に対して形成されている凸部30A又は凹部30Bである。しわ30は、負極基材22Aの表面31から、負極基材22Aの厚さ方向に基準面C31に対して高さD30で突出している。また、他のしわ30は、負極基材22Aの表面32から、負極基材22Aの厚さ方向に基準面C32に対して高さD30で突出している。なお、各しわ30が高さD30は、同じではなく、多少のばらつきを有していてもよい。また、複数のしわ30は、負極基材22Aの各表面31,32に対して交互に突出してもよいし、各表面31,32の全範囲又は一部範囲でいずれか一方にだけ突出していてもよい。負極基材22Aの箔厚が厚さT1であるとき、高さD30は、厚さT1の「1/3以上」であることが好ましい。一例として、箔厚の厚さT1が10μmであると、しわ30の突出する高さD30は3.4μm以上であり、4μmや10μmである。なお、基準面C31,C32は、負極合剤層22Bが形成されている部分における負極基材22Aの表面の位置や、負極タブ22Cの表面の位置に対応する。
しわ30は、隣接する他のしわ30と間隔L30を有している。間隔L30は、所定の間隔以下であり、長手方向に対して1本/cm以上の密度で配置される。
負極板22の隣接部分22Eに形成された複数のしわ30は、隣接部分22Eの表面積を拡張させる。負極基材22Aは、銅等の熱伝導率の高い金属箔であるから表面積が拡張された隣接部分22Eによって、放電時や充電時に負極合剤層22B等に生じる熱を放熱する機能が高められる。隣接部分22Eは、負極合剤層22Bに隣接して設けられているため、負極合剤層22Bの熱を伝導させる距離を短くすることができ放熱効果が高められる。
図4及び図5を参照して、隣接部分22Eの複数のしわ30と、負極板22の温度との関係について説明する。
図4は、隣接部分22Eに設けられたしわ30の長さL223と、当該負極板22を含んで構成されるリチウムイオン二次電池10で測定されるセル温度との関係を示している。なお、しわ30は、高さD30はおおよそ「5.5μm」である。また、温度測定は、環境温度25℃のもとで、15%の充電量から1Cで放電させて、放電完了後に測定した。
まず、しわ30を有していない負極板22、つまり、隣接部分22Eの長さL223が「0mm」である負極板22は、セル温度が「33℃」を越えるものとなった。
このとき、長さL223とセル温度との関係が下記のように測定された。すなわち、長さL223が「0mm」のときセル温度が「33℃」を越え「34℃」未満であり、長さL223が「0.5mm」のときセル温度が「31℃」を越え「32℃」未満である。また、長さL223が「1mm」、「2mm」及び「4mm」のときそれぞれのセル温度が「26℃」以上、かつ、「27℃」未満である。よって、セル温度は、長さL223が「0mm」や「0.5mm」のときに比べて、長さL223が「1mm」、「2mm」及び「4mm」のときは、4℃〜7℃程度低くなる傾向を有する。
図5は、隣接部分22Eに設けられたしわ30の高さD30と、当該負極板22を含んで構成されるリチウムイオン二次電池10で測定されるセル温度との関係を示している。なお、隣接部分22Eの長さL223は「1mm」である。また、温度測定は、環境温度25℃のもとで、15%の充電量から1Cで放電させて、放電完了後に測定した。
まず、しわ30を有していない負極板22、つまり、しわ30の高さD30が「0μm」である負極板22は、セル温度が「30℃」を越えるものとなった。
このとき、高さD30とセル温度との関係が下記のように測定された。すなわち、高さD30が「0μm」、「2μm」及び「3μm」のときそれぞれのセル温度が「30℃」を越え「31℃」未満である。また、高さD30が「5.5μm」及び「6.5μm」のときそれぞれのセル温度が「26℃」以上、かつ、「27℃」未満である。よって、セル温度は、高さD30が「0μm」、「2μm」及び「3μm」のときに比べて、高さD30が「5.5μm」及び「6.5μm」のとき、3℃〜4℃程度低くなる傾向を有する。なお、放熱面積は高さD30に応じて増加することから、高さD30が「6.5μm」より長いとき、セル温度としても、高さD30が「6.5μm」のときの温度以下に維持される。
リチウムイオン二次電池10は、放電時、負極板22の負極合剤層22Bによる発熱が大きい。よって、負極板22に複数のしわ30を設けて放熱効果を高めることで、しわ30のない従来の構成に比べて、負極板22、極板群20、及びリチウムイオン二次電池10の温度上昇が抑制され、ガスの発生が抑制され、信頼性が向上するようになる。
図6〜図9を参照して、しわ30を有する負極板22の製造工程について説明する。しわ30を有する正極板21についても、金属箔がアルミニウム等であること等を考慮した上で、負極板22と同様に製造することができる。なお、説明便宜上、負極板22の製造工程について説明し、正極板21の製造工程についての説明は割愛する。
図6に示すように、負極板22の製造工程では、まず、負極板22が切り出される原反である負極材料22Mが準備される。そして、負極材料22Mは、捲き出された負極シート220に所定の加工がなされた後、切断されて負極板22が得られる。
負極シート220は、負極合剤層22Bを有していない未塗工部分22Dに、負極タブ22C(図2参照)、隣接部分22E(図2参照)及び上端部22F(図2参照)が設けられる。
負極材料22Mから巻き出された負極シート220は、まず、第1圧延ロール40によって、未塗工部分22Dが圧延され、次に、第2圧延ロール41によって、負極合剤層22Bが圧延され、隣接部分22Eにしわ30が形成される。
詳述すると、第1圧延ロール40は、第1ロール40Aと第2ロール40Bとの間に負極シート220の未塗工部分22Dを挟み込むことで圧延する(第1圧延ステップ)。第1ロール40Aは、2つの凸周面401と、2つの凸周面401の間の凹周面403と、各凸周面401からロール端部までの間の凹周面403とを備えている。第1ロール40Aは、2つの凸周面401が負極シート220の両側に設けられた各未塗工部分22Dを圧延している。第2ロール40Bは、第1ロール40Aと同様の形状、又は、全体が周面である。よって、第1ロール40Aは、凸周面401と第2ロール40Bの表面との間で挟む未塗工部分22Dを圧延する一方、凹周面402,403と第2ロール40Bの表面との間の隙間を通る負極合剤層22Bは圧延しない。
図7に示すように、第1圧延ロール40は、未塗工部分22Dを圧延して圧延部222を形成する。第1圧延ロール40は、第1ロール40Aの凸周面401で未塗工部分22Dを圧延するとき、負極合剤層22Bへの影響を抑えるため、圧延部222と負極合剤層22Bの端部との間に未圧延部221を設けている。
図8に示すように、圧延部222を有する負極シート220は、圧延部222の長手方向長さが、未圧延の負極合剤層22Bに比べて長くなるため、余剰長さに起因して波形状が生じる。
図6に示すように、第2圧延ロール41は、第1ロール41Aのロール面411と第2ロール41Bのロール面411との間に負極シート220の負極合剤層22Bを挟み込むことで圧延する(第2圧延ステップ)。負極シート220の負極合剤層22Bは未塗工部分22Dよりも厚い。このため、第1ロール41Aと第2ロール41Bとは、負極シート220を所定径の円周を有するロール面411に挟み込むことで負極合剤層22Bを圧延する一方、相対的に薄い未塗工部分22Dを圧延しない。これによって、負極シート220は、圧延された負極合剤層22Bの長さが、未塗工部分22Dの圧延部222と対応する長さになる。
しかし、図9に示すように、未塗工部分22Dの圧延と、負極合剤層22Bの圧延とが相違するタイミングで行われるため、圧延部222と負極合剤層22Bとの間の未圧延部221にはしわ30が所定の間隔で形成される。
未圧延部221は、未塗工部分22Dが圧延されたときと、負極合剤層22Bが圧延されたときとにそれぞれ圧延力が印加されない一方、負極基材22Aの平面方向への張力が生じる。こうした、張力による歪みが負極基材22Aの未圧延部221にしわ30を生じさせる。歪みは、拘束力の小さい部分に生じてから、拘束力の大きい方に移動することから、負極シート220の長手方向(又は短手方向)に対して傾きを有して形成される。
それから、負極合剤層22Bが圧延された負極シート220は、未塗工部分22Dに負極タブ22Cが形成され、短手方向の中央で二分割され、長手方向に等間隔で切断されて、複数の負極板22が作成される。
負極板22の製造工程では、しわ30の傾きや密度を調整することができる。しわ30の傾きや密度は、例えば、第1圧延ロール40による押圧値や圧延量、第2圧延ロール41による押圧値や圧延量、第1圧延ロール40と第2圧延ロール41との間での2つの押圧値の比や、2つの圧延量の比により調整することができる。また、しわ30の傾きや密度は、負極シート220の搬送速度、未圧延部221の長さL224等によって調整することもできる。
これにより、負極シート220から切り出される負極板22の負極基材22Aに放熱効果を高める複数のしわ30が形成される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)正極板21や負極板22の基材の極合剤を有していない基材の端部(未塗工部分21D,22D)にしわ30が設けられ、このしわ30による表面積の増大が基材の端部(未塗工部分21D,22D)からの放熱効果を高める。これにより、極板群20の温度上昇が抑制される。
また、発熱する正極合剤層21Bや負極合剤層22Bに近い部分である隣接部分21E,22Eの表面積が増大されるため、熱の伝達及び放熱が増加する。
(2)基材の端部が延設される方向の1cmに1本以上のしわ30が配置されるので放熱効果が向上する。
(3)しわ30の長さを1mm以上とすることで放熱面積が確保される。
(4)しわ30が発熱する正極合剤層21Bや負極合剤層22Bに隣接するので放熱効率が高い。
(5)しわ30の深さを基材の厚み方向において基材の厚さT1の1/3以上とすることで放熱面積を拡張させることができる。
(6)放電時等に温度上昇するリチウムイオン二次電池の負極板22をより放熱させることができる。
(7)基材の端部において、第1圧延ステップで圧延された極合剤を有していない未塗工部分22Dと、第2圧延ステップで圧延された極合剤を有している負極合剤層22Bとの間に、2つの相違する圧延の間にしわが形成される。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・しわ30は、正極板21及び負極板22の少なくとも一方にあればよい。放電時の発熱する負極を放熱させるには負極板22に設けられるとよいが、正極板21に設けられていても、負極板22の発熱を併せて極板群20を放熱させることができる。
・上記実施形態では、しわ30を第1圧延ロール40と第2圧延ロール41とにより形成する場合について例示したが、これに限らず、放熱面積を増やすしわを形成することができるのであれば、しわを型押し等のその他の後処理で形成してもよい。
・上記実施形態では、負極板22の隣接部分22Eには、長手方向全域にしわ30が設けられる場合について例示したが、これに限らず、極板群20の温度上昇を抑制することができるのであれば、隣接部分22Eの一部分にしわ30が設けられる態様であってもよい。
・上記実施形態では、正極板21、負極板22、及びセパレータ23が矩形状である場合について例示した。しかしこれに限らず、正極板、負極板、及びセパレータは、二次電池の電極板を構成することができれば、5角形以上の多角形や曲線部分を有する等、矩形状以外の形状であってもよい。
・上記実施形態では、極板群20において、正極タブ21Cと負極タブ22Cとが同じ方向に延出される場合について例示した。しかしこれに限らず、負極タブと正極タブとが相違する方向に延出されてもよい。例えば、極板群の一側に正極タブが設けられ、反対側の他側に負極タブが設けられていてもよい。これによっても、しわ30による放熱効果が得られる。
・極合剤層は、正極基材21Aや負極基材22Aの少なくとも一つの面に位置すればよく、金属箔である基材の片面のみに位置することも可能である。
・リチウムイオン二次電池10は、電気自動車やハイブリッド自動車、又は、ガソリン自動車やディーゼル自動車等の車両やその他の移動体に用いられてもよいし、固定設置されてもよい。
・上記実施形態では、二次電池がリチウムイオン二次電池10である場合について例示した。しかし、これに限らず、二次電池は、その他の非水系電解質の二次電池であってもよいし、ニッケル水素二次電池等の水系電解質の二次電池であってもよい。いずれの二次電池であっても、放熱面積が増加して温度上昇が抑制されるようになる。
10…リチウムイオン二次電池、11…ケース、12…蓋体、13…正極端子、14…負極端子、20…極板群、21…正極板、21A…正極基材、21B…正極合剤層、21C…正極タブ、21D…未塗工部、21E…隣接部分、21F…上端部、21J…上端辺、22…負極板、22A…負極基材、22B…負極合剤層、22C…負極タブ、22D…未塗工部分、22E…隣接部分、22F…上端部、22J…上端辺、22M…負極材料、23…セパレータ、30…しわ、30A…凸部、30B…凹部、31…表面、32…表面、40…第1圧延ロール、40A…第1ロール、40B…第2ロール、41…第2圧延ロール、41A…第1ロール、41B…第2ロール、220…負極シート、221…未圧延部、222…圧延部、401…凸周面、402,403…凹周面、411…ロール面。

Claims (8)

  1. 正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群であって、
    前記正極板の正極基材及び前記負極板の負極基材の少なくとも一方において、活物質を含んでいる極合剤を有していない前記基材の端部に、前記極合剤から前記基材の端辺方向に向かって複数のしわが並列配置されている
    二次電池用極板群。
  2. 前記基材の端部は、前記基材の端部が延設される方向における1cmに前記しわが1本以上配置されている
    請求項1に記載の二次電池用極板群。
  3. 前記しわの前記基材の端辺方向への長さは、1mm以上である
    請求項1又は2に記載の二次電池用極板群。
  4. 前記しわの一方の端部は、前記極合剤に隣接する位置に配置されている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池用極板群。
  5. 前記しわの少なくとも一部の深さは、前記基材の厚さの1/3以上の深さを有している
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池用極板群。
  6. 前記二次電池は、リチウムイオン二次電池であり、
    前記しわは、前記負極板に設けられている
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池用極板群。
  7. 正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群の製造方法であって、
    前記正極板の正極基材及び前記負極板の負極基材の少なくとも一方において、活物質を含んでいる極合剤を有している部分を延ばさないように、前記極合剤を有していない前記基材の端部を圧延する第1圧延ステップと、
    前記端部の圧延された前記基材において、前記極合剤を有している部分を圧延する第2圧延ステップとを備える
    二次電池用極板群の製造方法。
  8. 正極板と負極板とをセパレータを介して積層させた二次電池用極板群を、電解液とともにケースに収容した二次電池であって、
    前記二次電池用極板群が請求項1〜6のいずれか一項に記載の二次電池用極板群である
    二次電池。
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