JP2020135972A - イオンビーム電流測定装置、試料作成装置及びイオンビーム電流算出方法 - Google Patents

イオンビーム電流測定装置、試料作成装置及びイオンビーム電流算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イオンソース内のイオン化状態を乱すことなく、イオンビーム電流値を算出する。【解決手段】本発明の一態様は、電圧条件に基づいて、イオン源のアノードとカソードとの間に電圧を印加してアノードに出力電流を供給する高圧印加回路と、イオン源内に導入するイオン材となるガスの流量を調整するガス流量調整機構と、ガスの流量と引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報を記録したメモリと、メモリに記録された情報に基づいてガスの流量に対応する引き出し電流を求め、高圧印加回路がアノードに供給する出力電流の値から引き出し電流の値を差し引いてイオンビームの電流値を算出する演算処理部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、イオンビーム電流測定装置、試料作成装置及びイオンビーム電流算出方法に関する。
試料作成装置には、断面試料を作成するクロスセクションポリッシャ装置(CP)や薄膜試料を作成するイオンスライサ装置(IS)があり、ペニング型と呼ばれる構造のイオンソースが組み込まれている。図2にCPのイオンソースを実装したイオン光学系1、図3にISのイオンソースを実装したイオン光学系2を示す。図2及び図3に示すように、いずれのイオンソース10も、筒状のアノード11(陽極)、対向したカソード12(陰極)と環状のカソード13(対陰極)、及び環状の引き出し電極14(グラウンド電極)で構成されている。各電極の形状はこの例に限らない。カソード13はポールピースである。高圧電源(高圧印加回路20,20A)の構成及び回路は、CPとISで異なる。
イオンソース10から引き出されたイオンビームの電流の検出については、CP及びISいずれも金属製の電流検出板31に直接イオンビームを照射して、電流検出板31に得られる電流を、例えば電流計33で測定している。イオンビームを適切に発生させるためには、イオンソース10へ導入するアルゴンガス(Ar)などの、イオン材となるガスの流量調整が必要である。従来、アルゴンガスの流量を変化させた際の電流検出板31で検出されるイオンビーム電流の変化をオペレーターが画面上で見て、アルゴンガスの流量を設定する手法が用いられている。
従来のCPやISを用いた試料作成装置の制御系は図1のように構成されている。図1は、従来の試料作成装置の制御系を示すブロック図である。図1に示す試料作成装置の制御系は、ユーザーインターフェイス部60、制御回路部70、イオンソース制御部80、及びビーム電流測定回路30を備える。
ユーザーインターフェイス部60は、例えば高圧条件設定ボタン61、ガス流量設定ボタン62、及びイオンビーム電流表示部63を備える。制御回路部70の演算処理部72は、表示制御部71を介して受信した高電圧の印加条件(以下「高圧条件」と称す。)及びイオン材となるガスの流量の設定内容に基づいて、イオンソース制御部80の高圧印加回路81及びガス流量調整機構82の制御処理を行う。
イオンビーム電流の値は、試料室チャンバー52内のビーム電流検出ユニット53(図2及び図3の電流検出板31に相当)に照射されたイオンビームの電流値をビーム電流測定回路30(図2及び図3の電流計33)で測定した数値である。この数値が、ユーザーインターフェイス部60のイオンビーム電流表示部63に表示される。オペレーターは、その数値を見ながら、ガス流量設定ボタン62によりアルゴンガス流量を調整してイオンビーム加工条件を設定する。そして、試料室チャンバー52内において、用意された試料3に引き出し電極14を通過したイオンビームが照射され、試料3の加工が行われる。
例えば、特許文献1には、「電界電離型ガスイオン源の、プローブ電流を取出しているイオン化面と同じ電流・電圧特性を持っている別のイオン化面からの放出イオン電流を測定し、その放出イオン電流値を制御するように引出し電圧を変化させることによりプローブ電流を制御する」ことが開示されている。
特開平2−54851号公報
ところで、従来の電流測定方法には主に二つの問題点がある。一つ目の問題は、イオンビーム電流を試料位置と異なる箇所で計測していることである。イオンビームに広がり(散乱)や減衰がある場合、測定電流が実際に加工に寄与する情報として得られない。
二つ目の問題は、イオンソース10と試料3との間に挿入した電流検出板31にイオンビームを照射することで電流検出板31の照射面に二次電子が発生して、イオンソース10側の電位が高いという電界分布の関係上、イオンソース10内部へ二次電子が戻り、イオン化室チャンバー51内のプラズマの状態が変わってしまうことである。イオンビームの光路上に電流検出板31を挿入することでイオン化状態を乱してしまい、実際の試料加工時の状態を観察できない。特許文献1に記載の技術にも、上記のような問題がある。
上記の状況から、本発明は、イオンソース内のイオン化状態を乱すことなく、イオンビーム電流値を算出することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様のイオンビーム電流測定装置は、アノードと、カソードと、アノードに供給される出力電流を利用してイオンビームを引き出す引き出し電極とを有するイオン源と、電圧条件に基づいて、アノードとカソードとの間に電圧を印加してアノードに出力電流を供給する高圧印加回路と、イオン源内に導入するイオン材となるガスの流量を調整するガス流量調整機構と、イオン材となるガスの流量と引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報を記録したメモリと、このメモリに記録された情報に基づいてイオン材となるガスの流量に対応する引き出し電流を求め、高圧印加回路がアノードに供給する出力電流の値から引き出し電流の値を差し引いて、引き出し電極を通過するイオンビームの電流値を算出する演算処理部と、この演算処理部で算出された引き出し電極を通過するイオンビームの電流値を出力する出力部と、を備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、イオン源内のイオン化状態を乱すことなく、イオンビームの電流値を算出することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
従来の試料作成装置の制御系を示すブロック図である。 一般的なクロスセクションポリッシャ装置(CP)を備えるイオン光学系の概略を示す構成図である。 一般的なイオンスライサ装置(IS)を備えるイオン光学系の概略を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る試料作成装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るCPにおける引き出し電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るCPにおける各種電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るISにおける引き出し電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るユーザーインターフェイス画面の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る試料作成装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。まず、図2及び図3を参照して本発明が適用される試料作成装置の構成例について説明する。
<クロスセクションポリッシャ装置(CP)のイオン発生部の構成>
図2は、一般的なクロスセクションポリッシャ装置(CP)のイオン発生部を備えるイオン光学系の概略を示す構成図である。図2に示すイオン光学系1は、試料3にイオンビームを照射して試料3を加工するイオンミリング装置である。イオンミリング装置では、導入するアルゴンガス(Ar)の流量を調整することでイオンビーム状態(イオンビーム電流値)が調整される。イオン光学系1は、イオンビーム電流測定装置の一例である。
イオン光学系1は、CPのイオンソース10(イオン源)、高圧印加回路20、及びビーム電流測定回路30を備える。イオンソース10は、アノード11と、カソード12,13と、アノード11に供給される出力電流を利用してイオンビームを引き出す引き出し電極14とを有する。図2に示すように、CPでは、単電源(電源21)の電圧を抵抗22〜24により分圧してアノード11とカソード12、13間に電位差を設けている。イオンソース10が配置されたイオン化室チャンバー51(図4参照)には、イオン材となるガスとして例えばアルゴンガスが導入される。そして、筒状のアノード11が形成する空間で発生したイオンビームが、引き出し電極14により引き出される。
ビーム電流測定回路30において、電流検出板31に照射されたイオンビームの電流が電流計33により測定される。また、試料3を透過したイオンビームは電流検出板32に照射され、電流検出板32に照射されたイオンビームの電流が電流計34により測定される。電流検出板31は、不図示の駆動機構により、イオンビームの光路上に挿入又は取出しが可能に構成されている。
本実施形態では、ビーム電流測定回路30は、不図示の手動測定モードが選択された場合において、光路上に挿入された電流検出板31に照射されたイオンビームの電流値を、電流計33を用いて測定できるように構成されている。通常は自動測定モードに設定されており、制御回路部70A(図4参照)は、電流検出板31を光路上に挿入することなく後述する方法によりイオンビームの電流値を自動的に計算する。
<イオンスライサ装置(IS)のイオン発生部の構成>
図3は、一般的なイオンスライサ装置(IS)のイオン発生部を備えるイオン光学系の概略を示す構成図である。図3に示すイオン光学系2について、図1のイオン光学系1と異なる点を中心に説明する。イオン光学系2は、ISのイオンソース10、高圧印加回路20A、及びビーム電流測定回路30を備える。ISでは、アノード用電源(電源21)に抵抗22を介して負のフローティング電源25をぶら下げ、アノード11とカソード12,13間に電位差を設ける二電源構成である。イオン光学系2は、イオンビーム電流測定装置の一例である。
<本発明の概要>
本発明者は、イオンソース10内のイオン化状態を乱すことなく、イオンビーム電流値を算出するために、試料加工中に測定可能な他のパラメーターから実際に加工に寄与する情報であるイオンビーム電流値を得る手法を提案する。
試料加工中も測定可能なパラメーターとして、電流の流れに着目すると、試料3へ照射されるイオンビームの電流は、基本的には高圧印加回路81からの出力電流と考えられる。単電源構成のCP用の高圧印加回路20(図2参照)では、アノード電圧を供給している高圧電源の出力電流から分圧抵抗23へ流れる電流を差し引いた電流がイオンビーム電流に相当する。一方、二電源構成のIS用の高圧印加回路20Aでは、アノード電圧を供給している高圧電源の出力電流がイオンビーム電流に相当する。
ただし、いずれの構成でも、引き出し電極14(接地電位)に流れ込むイオンビーム電流も考慮して高電圧の出力電流から差し引く必要がある。しかしながら、実際には引き出し電極14は試料室チャンバー52(図4参照)へ接地されており、引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流を測定していない。
今回、引き出し電極14を試料室チャンバー52(加工室)から絶縁した構造とした上で、引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流を予め実測した。この測定の結果から、発明者は、アルゴンガス流量と引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流の間に関係性があるという知見を得た。
ここで、引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流は、イオンビームが広がりを持っていることを表しているため、イオンソース10に用いる電極の形状、特に各電極のイオンビームが通過する孔径の違いによって、その関係性は異なる。しかし、ある形状の電極に対して、各電極の電圧が決まれば、アルゴンガス流量に対する引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流は決まってくる。つまり、各電極の電圧条件に対して、アルゴンガス流量に対する引き出し電極14に流れ込むイオンビーム電流を、計算式や数値(テーブル等)としてCPやISの装置側(制御回路部)に持たせておけば、実際の試料加工時の状態でイオンビーム電流を算出して表示することが可能になる。
そこで、本実施形態の試料作成装置において、予めアルゴンガス流量と引き出し電極14へ流れ込む電流値の関係を定義した電流値テーブル又は計算式を準備しておく。そして、オペレーターが設定した高圧条件とアルゴンガス流量の設定値に対応する引き出し電極14の電流値を上記電流値テーブルより求める。最後に、高圧印加回路81の出力電流の測定値から引き出し電極14の電流値を引いた値をイオンビームの電流値として、ユーザーインターフェイス部60上に表示する。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態に係る試料作成装置の制御系について図4を参照して説明する。
[試料作成装置の制御系]
図4は、本発明の第1の実施形態に係る試料作成装置の制御系100を示すブロック図である。図4に示す試料作成装置の制御系100は、試料作成装置1及び試料作成装置2のいずれにも適用することができる。図4に示す試料作成装置の制御系100と図1の試料作成装置の制御系で、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については同一の符号を付している。
試料作成装置の制御系100は、イオンソース10、ユーザーインターフェイス部60、制御回路部70A、及びイオンソース制御部80Aを備える。
ユーザーインターフェイス部60は、ユーザーの入力を受け付ける設定画面や電流値等を監視するモニター画面を表示するものであり、液晶パネル等の表示装置及びタッチ入力を受け付けるタッチパネルを用いて構成される。つまり、ユーザーインターフェイス部60は、高圧条件及びアルゴンガスの流量の設定を行う設定部の一例でもある。タッチパネルに代えてマウスやキーボード等の入力デバイスを用いてもよい。ユーザーインターフェイス部60は、例えば高圧条件設定ボタン61、ガス流量設定ボタン62、及びイオンビーム電流表示部63を備える。
高圧条件設定ボタン61は、オペレーターがイオンソース10のアノード11とカソード12,13間に印加する高電圧の条件(高圧条件)を設定するためのボタンである。例えば高圧条件設定ボタン61を押下すると、高圧条件の設定を行う高圧条件設定画面に遷移するようにしてもよい。あるいは、高圧条件設定ボタン61は、数値指定ボタン、数値増加指示ボタン、若しくは数値減少指示ボタンなどでもよい。
ガス流量設定ボタン62は、オペレーターが、イオンソース10に導入するイオン材(本実施形態ではアルゴンガス)となるガスの流量を設定するためのボタンである。例えばガス流量設定ボタン62を押下すると、ガス流量の設定を行うガス流量設定画面に遷移するようにしてもよい。あるいは、ガス流量設定ボタン62は、数値指定ボタン、数値増加指示ボタン、若しくは数値減少指示ボタンなどでもよい。
イオンビーム電流表示部63は、イオンソース10で発生したイオンビームの電流値を表示する表示部である。このイオンビーム電流表示部63には、制御回路部70Aで算出されたイオンビームの電流値が表示される。なお、手動測定モードにおいて電流計33を用いて測定されたイオンビームの電流値を表示することも可能である。
制御回路部70Aは、表示制御部71と演算処理部72Aにより構成されている。表示制御部71(出力部の一例)は、ユーザーインターフェイス部60に表示される設定画面やモニター画面等の表示を制御したり、ユーザーインターフェイス部60の各設定ボタンからの指令を受け付けたりする。表示制御部71は、演算処理部72Aで算出されたイオンビームの電流値をユーザーインターフェイス部60に出力する。
演算処理部72Aは、表示制御部71を介して受信した高圧条件及びイオン材となるガスの流量の設定内容に基づいて、イオンソース制御部80Aの高圧印加回路81及びガス流量調整機構82の制御処理を行う。また、演算処理部72Aは、引き出し電極電流値テーブルが記録されたメモリ73を有する。引き出し電極電流値テーブルを「電流値テーブル」と称する。メモリ73は不揮発性の記録部であり、例えばメモリ73として半導体メモリを用いることができる。
引き出し電極電流値テーブルには、アルゴンガスの流量と引き出し電極14に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報が記録されている。演算処理部72Aは、メモリに記録された情報に基づいてアルゴンガスの流量に対応する引き出し電流を求め、高圧印加回路81がアノード11に供給する出力電流の値から引き出し電流の値を差し引いて、環状の引き出し電極14の孔を通過するイオンビームの電流値を算出する。なお、アルゴンガスの流量と引き出し電流値との関係を表した情報は、計算式でもよい。
イオンソース制御部80Aは、イオンソース10におけるイオンビームの発生を制御するものである。イオンソース制御部80Aは、ガス流量調整機構82、高圧印加回路81、及び出力電流測定回路83を備える。
ガス流量調整機構82は、イオンソース10内に導入するイオン材となるガス(本実施形態ではアルゴンガス)の流量を調整するものであり、例えばアクチュエータと電磁弁等を用いて構成される。ガス流量調整機構82として、マスフローコントローラー(Mass Flow Controller)を用いてもよい。
高圧印加回路81は、高圧条件に基づいて、アノード11とカソード12,13との間に電圧を印加してアノード11に出力電流を供給するものである。
出力電流測定回路83は、高圧印加回路81がアノード11に出力する出力電流を測定する回路である。例えば出力電流測定回路83は、電源21又は抵抗24に対して直列に電流計(図示略)を接続することで構成できる。
[イオンビーム電流値の計算手法の手順]
次に、第1の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順について図5を参照して説明する。図5は、第1の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順例を示すフローチャートである。
まず、制御回路部70Aの演算処理部72Aは、表示制御部71を介して入力されたユーザーインターフェイス部60の高圧条件設定ボタン61による設定内容に基づいて高圧条件を設定し、イオンソース制御部80Aの高圧印加回路81を制御する(S1)。
次いで、演算処理部72Aは、ガス流量設定ボタン62による設定内容に基づいてイオンソース10内に導入するアルゴンガスの流量を設定し、イオンソース制御部80Aのガス流量調整機構82を制御する(S2)。
次いで、演算処理部72Aは、メモリ73の電流値テーブルから上記アルゴンガスの流量に対応する引き出し電極14に流れ込むイオンビームの電流値を読み出す(S3)。
次いで、演算処理部72Aは、このときに出力電流測定回路83で測定した高圧印加回路81の出力電流の電流値から、引き出し電極14に流れ込むイオンビーム(引き出し電流)の電流値を差し引いて、引き出し電極14を通過して試料3に到達するイオンビームの電流値を算出する(S4)。
次いで、演算処理部72Aは、表示制御部71によりイオンビーム電流値をユーザーインターフェイス部60のイオンビーム電流表示部63に表示する(S5)。この処理が終了後、一連のフローチャートを終了する。高圧印加回路81の出力電流は定期的(又はオペレーターの指示に基づいてもよい)に測定され、演算処理部72Aは、ステップS1〜S5の処理を定期的に実行する。
[CPにおける引き出し電流とアルゴンガス流量]
図6は、第1の実施形態に係るCPにおける引き出し電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。図中、横軸はアルゴンガス流量[sccm(standard cc/min)]、縦軸は引き出し電流[μA]を示す。図6に示すように、高圧条件の電圧(2.0kV,3.0kV,4.0kV,5.0kV,6.0kV)ごとに、引き出し電流とアルゴンガス流量との関係が異なっており、印加電圧が高いほど同一のアルゴンガス流量に対する電流値が高くなる。
これらの引き出し電流とアルゴンガス流量との関係が定義された電流値テーブルを予めメモリに73に保存しておく。さらに、このような高圧条件ごとの引き出し電流とアルゴンガス流量との関係を定義した電流値テーブルを、イオンソース10の各電極の形状別に用意しておくことが望ましい。
[CPにおける各種電流とアルゴンガス流量]
図7は、第1の実施形態に係るCPにおける各種電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。図中、横軸はアルゴンガス流量[sccm]、縦軸は電流[μA]を示す。図7において、イオンビーム電流Aを実線、高圧電源出力電流Bを一点鎖線、引き出し電極の引き出し電流Cを二点鎖線、そして高圧電源出力電流−引き出し電極の引き出し電流Dを破線で表した。図7から、アルゴンガス流量の増加に伴い、高圧電源出力電流Bに対する引き出し電流Cの電流値が大きくなっていることがわかる。そして、高圧電源出力電流から引き出し電極の引き出し電流を差し引いた電流値(高圧電源出力電流−引き出し電極の引き出し電流D)が、イオンビーム電流Aと一致することが確認できる。
[ISにおける引き出し電流とアルゴンガス流量]
図8は、第1の実施形態に係るISにおける引き出し電流とアルゴンガス流量との関係例を示すグラフである。図中、横軸はアルゴンガス流量[sccm]、縦軸は引き出し電流[μA]を示す。図8においても、図6のCPの例と同様に、高圧条件の電圧(2.0kV,3.0kV,4.0kV,5.0kV,6.0kV)ごとに、引き出し電流とアルゴンガス流量との関係が異なっており、印加電圧が高いほど同一のアルゴンガス流量に対する電流値が高くなる。
[ユーザーインターフェイス画面]
図9は、第1の実施形態に係るユーザーインターフェイス画面の一例を示す図である。ユーザーインターフェイス画面110には、印加電圧表示部、アルゴンガス流量表示部、及びイオンビーム電流表示部が用意されている。これらの表示部により、オペレーターは、現在の印加電圧(高圧条件)、アルゴンガス流量、及びイオンビーム電流値を確認することができる。
また、ユーザーインターフェイス画面110には、自動調整ボタン111と手動調整ボタン112のアイコンが表示されている。これらは、アルゴンガス流量を試料作成装置1,2が自動で調整するか、オペレーターが手動で調整するかを選択するためのボタンである。図7に示すように、自動調整ボタン111が選択されると、演算処理部72Aは自動調整モードに移行し、自動調整ボタン111が強調表示(例えば点滅、色付きなど)されるとともに、ユーザーインターフェイス画面110の左上に「自動調整中」と表示される。
なお、アルゴンガス流量の自動調整モードでは、アルゴンガス流量表示部に、アルゴンガス流量が前回設定時の流量から増加方向に調整されたのか、減少方向に調整されたのかが確認できるような表示を行ってもよい。図7では、二つの黒塗り三角(▲)のマーク113により増加方向に調整されたことを明示している。アルゴンガス流量の自動調整モードの詳細については、第2の実施形態において詳述する。
上述した第1の実施形態によれば、イオンソース10内のイオン化状態を乱す可能性のあるビーム電流検出ユニット53を使用せずに、イオンビーム電流値を算出し表示することができる。また、試料加工中にリアルタイムでイオンビームをイオンビーム電流表示部63により監視することができる。
また、高圧電源の出力電流測定回路83と、引き出し電極14へ流れ込む電流値を記録した電流値テーブル(若しくは計算式)を用いることで、イオンビーム電流を計算できるため、イオンビーム電流検出ユニットを用いる必要がなくなる。イオンビーム電流を測定するために電流検出板13をビーム光路上に挿入しなくても済むため、イオンソース内のイオン化状態を乱すこと無くイオンビーム電流を監視できる。
試料加工中にリアルタイムでイオンビーム電流を監視できるため、フィードバック制御などに利用した場合には、アルゴンガス流量の最適化処理をリアルタイムに実施及び自動化することも可能となる。
予め保持してある引き出し電極14へ流れ込む電流値テーブル(若しくは計算式)を用いることで、引き出し電極14を絶縁して引き出し電極14へ流れ込む電流を測定する必要がなくなる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、第1の実施形態の計算手法で算出したイオンビーム電流値をアルゴンガスの流量にフィードバックすることで、イオンビーム電流値が最適値になるように動作させる構成である。
図10は、第2の実施形態に係る試料作成装置の制御系120を示すブロック図である。図10に示す試料作成装置の制御系120は、イオンソース10、ユーザーインターフェイス部60B、制御回路部70B、及びイオンソース制御部80Aを備える。この試料作成装置の制御系120は、制御回路部70Bの演算処理部72Bがフィードバック制御を行うためのガス流量調整演算部74を備える点と、ユーザーインターフェイス部60Bがガス流量設定ボタン62を備えていない点である。
演算処理部72Bは、高圧条件の設定内容に基づく高圧印加回路81及びガス流量調整機構82の制御処理と、算出したイオンビームの電流値に基づいてアルゴンガスの流量を調整する制御処理とを行う。
より具体的には、演算処理部72Bは、高圧条件に対応するアルゴンガスの第1の流量(例えば初期値)を設定し、メモリ73に記録された情報(例えば電流値テーブル)に基づいてアルゴンガスの第1の流量に対応する引き出し電流の第1の電流値(初期値)を求める。次いで、演算処理部72Bは、アノード11に供給される出力電流の値(初期値)から引き出し電流の第1の電流値を差し引いてイオンビームの第1の電流値(初期値)を算出する。続いてアルゴンガスガスの第1の流量を所定量Δだけ変化させたアルゴンガスの第2の流量に対応するイオンビームの第2の電流値を算出する。
そして、演算処理部72Bのガス流量調整演算部74は、イオンビームの第1の電流値(初期値)とイオンビームの第2の電流値との変化量から、アルゴンガスの流量の調整値を算出し、算出した調整値をガス流量調整機構82へ出力する。
次に、第2の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順について図11を参照して説明する。図11は、第2の実施形態に係るイオンビーム電流値の計算手法の手順例を示すフローチャートである。
まず、制御回路部70Bの演算処理部72Bは、表示制御部71を介して入力されたユーザーインターフェイス部60Bの高圧条件設定ボタン61による設定内容に基づいて高圧条件を設定し、イオンソース制御部80Aの高圧印加回路81を制御する(S11)。
次いで、演算処理部72Bは、上記高圧条件に対応するアルゴンガスの第1の流量を設定し、イオンソース制御部80Aのガス流量調整機構82を制御する(S12)。本実施形態では、予め高圧条件とアルゴンガス流量との関係を定義した情報(テーブル、計算式等)をメモリ73に保存しておく。
次いで、演算処理部72Bは、メモリ73の電流値テーブルから上記アルゴンガスの第1の流量に対応する引き出し電極14に流れ込むイオンビームの第1の電流値を読み出す(S13)。
次いで、演算処理部72Bは、このときに出力電流測定回路83で測定した高圧印加回路81の出力電流の第1の電流値から、引き出し電極14に流れ込むイオンビーム(引き出し電流)の第1の電流値を差し引いて、引き出し電極14を通過して試料3に到達するイオンビームの第1の電流値を算出する(S14)。
次いで、演算処理部72Bは、表示制御部71によりイオンビームの第1の電流値をユーザーインターフェイス部60Bのイオンビーム電流表示部63に表示する(S15)。
次いで、演算処理部72Bは、アルゴンガスの第1の流量を所定量だけ変化させてアルゴンガスの第2の流量を設定する(S16)。
次いで、演算処理部72Bは、ステップS12〜S14の処理を実施し、アルゴンガスの第2の流量に対応するイオンビームの第2の電流値を算出する(S17)。
次いで、演算処理部72Bのガス流量調整演算部74は、イオンビームの第1の電流値とイオンビームの第2の電流値との変化量を求める(S18)。そして、ガス流量調整演算部74は、この変化量からアルゴンガスの流量の調整値を算出する(S19)。
そして、算出したアルゴンガスの流量の調整値はガス流量調整機構82に入力される。ガス流量調整機構82は、入力されたアルゴンガスの流量の調整値に基づいて、イオンソース10内へ導入するアルゴンガスの流量を調整する。また、ガス流量調整演算部74は、算出したアルゴンガスの流量の調整値をユーザーインターフェイス部60Bに出力し、ユーザーインターフェイス画面110にアルゴンガス流量を表示する。
この処理が終了後、一連のフローチャートを終了する。高圧印加回路81の出力電流を定期的(又はオペレーターの指示に基づいてもよい)に測定し、ステップS11〜S19の処理を定期的に実行する。高圧印加回路81の出力電流は定期的に測定され、演算処理部72Bは、ステップS11〜S19の処理を定期的に実行する。
例えば、アルゴンガスの第1の流量F1(初期値)に対するイオンビームの第1の電流値I1と、アルゴンガスの第1の流量F1より大きい第2の流量F2(=F1+ΔF)に対するイオンビームの第2の電流値I2を求める。そして、イオンビームの第2の電流値I2が第1の電流値I1よりも小さく、かつピーク値(図7では350μA)から遠ざかる場合(例えば300μA付近)には、アルゴンガスの流量の調整値を第1の流量F1よりも小さい値(例えばF1−ΔF)に設定する。これにより、試料3に照射されるイオンビームの電流値を最適値(例えばピーク値)に近づけることができる。
上述した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、第2の実施形態によれば、試料加工中にリアルタイムでイオンビーム電流を監視できるため、ガス流量調整演算部74によりフィードバック制御を行うことで、アルゴンガス流量の最適化処理をリアルタイムに実施及び自動化することが可能である。
<その他>
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、アルゴンガス流量と引き出し電極14に流れ込む電流との関係を数値(電流値テーブル)としてメモリに記録したが、電流値テーブルに代えて計算式を用いてもよい。
また、本発明は、電子顕微鏡や電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)、オージェマイクロプローブなどで観察又は分析される試料を作製するために用いられる、イオンミリング装置等の試料作成装置に適用することができる。また、本発明は、イオンソース10に類似の電極構成及び高圧印加回路を備えたイオンビーム発生装置に対しても適用可能である。
さらに、本発明は上述した各実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために試料作成装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成要素に置き換えることは可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成要素を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成要素、機能等は、CPU等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、半導体メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は磁気や光を利用する記録媒体に置くことができる。
1,2…試料作成装置、 3…試料、 10…イオンソース、 20,20A…高圧印加回路、 51…イオン化室チャンバー、 52…試料室チャンバー、 60,60B…ユーザーインターフェイス部、 61…ガス流量設定ボタン、 62…高圧条件設定ボタン、 63…イオンビーム電流表示部、 70A…制御回路部、 71…表示制御部、 72A,72B…演算処理部、 73…メモリ(引き出し電極電流値テーブル)、 74…ガス流量調整演算部、 80A…イオンソース制御部、 81…高圧印加回路、 82…ガス流量調整機構、 83…出力電流測定回路、 110…モニター画面

Claims (8)

  1. アノードと、カソードと、前記アノードに供給される出力電流を利用してイオンビームを引き出す引き出し電極とを有するイオン源と、
    電圧条件に基づいて、前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加して前記アノードに前記出力電流を供給する高圧印加回路と、
    前記イオン源内に導入するイオン材となるガスの流量を調整するガス流量調整機構と、
    前記イオン材となるガスの流量と前記引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報を記録したメモリと、
    前記メモリに記録された前記情報に基づいて前記イオン材となるガスの流量に対応する前記引き出し電流を求め、前記高圧印加回路が前記アノードに供給する前記出力電流の値から前記引き出し電流の値を差し引いて、前記引き出し電極を通過する前記イオンビームの電流値を算出する演算処理部と、
    前記演算処理部で算出された前記引き出し電極を通過する前記イオンビームの電流値を出力する出力部と、を備える
    イオンビーム電流測定装置。
  2. 前記電圧条件及び前記イオン材となるガスの流量の設定を行う設定部、を更に備え、
    前記演算処理部は、前記電圧条件及び前記イオン材となるガスの流量の設定内容に基づいて、前記高圧印加回路及び前記ガス流量調整機構の制御処理を行う
    請求項1に記載のイオンビーム電流測定装置。
  3. 前記電圧条件の設定を行う設定部、を更に備え、
    前記演算処理部は、前記電圧条件の設定内容に基づく前記高圧印加回路及び前記ガス流量調整機構の制御処理と、算出した前記イオンビームの電流値に基づいて前記イオン材となるガスの流量を調整する制御処理とを行う
    請求項1に記載のイオンビーム電流測定装置。
  4. 前記演算処理部は、前記イオン材となるガスの流量を調整する制御処理として、
    前記電圧条件に対応する前記イオン材となるガスの第1の流量を設定し、
    前記メモリに記録された前記情報に基づいて前記イオン材となるガスの第1の流量に対応する前記引き出し電流の第1の電流値を求め、
    前記アノードに供給される前記出力電流の値から前記引き出し電流の第1の電流値を差し引いて前記イオンビームの第1の電流値を算出し、
    続いて前記イオン材となるガスの第1の流量を所定量だけ変化させた前記イオン材となるガスの第2の流量に対応する前記イオンビームの第2の電流値を算出し、
    前記イオンビームの第1の電流値と前記イオンビームの第2の電流値との変化量から、前記イオン材となるガスの流量の調整値を算出する
    請求項3に記載のイオンビーム電流測定装置。
  5. 前記メモリに記録された情報は、前記イオン材となるガスの流量と前記引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係が定義されたテーブルである
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のイオンビーム電流測定装置。
  6. 前記メモリに記録された情報は、前記イオン材となるガスの流量と前記引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係が定義された計算式である
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のイオンビーム電流測定装置。
  7. アノードと、カソードと、前記アノードに供給される出力電流を利用してイオンビームを引き出す引き出し電極とを有するイオン源と、
    電圧条件に基づいて、前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加して前記アノードに前記出力電流を供給する高圧印加回路と、
    前記イオン源内に導入するイオン材となるガスの流量を調整するガス流量調整機構と、
    前記イオン材となるガスの流量と前記引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報を記録したメモリと、
    前記メモリに記録された前記情報に基づいて前記イオン材となるガスの流量に対応する前記引き出し電流を求め、前記高圧印加回路が前記アノードに供給する前記出力電流の値から前記引き出し電流の値を差し引いて、前記引き出し電極を通過する前記イオンビームの電流値を算出する演算処理部と、
    前記演算処理部で算出された前記引き出し電極を通過する前記イオンビームの電流値を出力する出力部と、
    用意された試料に前記引き出し電極を通過した前記イオンビームが照射され、前記試料の加工が行われる加工室と、を備える
    試料作成装置。
  8. アノードと、カソードと、前記アノードに供給される出力電流を利用してイオンビームを引き出す引き出し電極とを有するイオン源と、電圧条件に基づいて、前記アノードと前記カソードとの間に電圧を印加して前記アノードに前記出力電流を供給する高圧印加回路と、前記イオン源内に導入するイオン材となるガスの流量を調整するガス流量調整機構と、演算処理部と、を備える試料作成装置が試料に照射するイオンビームの電流値を算出するイオンビーム電流算出方法であって、
    前記演算処理部は、
    前記イオン材となるガスの流量と前記引き出し電極に流れる引き出し電流の値との関係を表した情報に基づいて、前記イオン材となるガスの流量に対応する前記引き出し電流を求め、
    前記高圧印加回路が前記アノードに供給する前記出力電流の値から前記引き出し電流の値を差し引いて、前記引き出し電極を通過する前記イオンビームの電流値を算出する
    イオンビーム電流算出方法。
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