JP2020135270A - 車両制御装置、車両管理システム、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現すること。【解決手段】車両制御装置(2)は、車両(M)上の積雪を認識する雪認識部(130、131)と、車両の周辺状況を認識する周辺状況認識部(130)と、周辺状況に基づいて、車両の操舵および加減速を自動で制御する運転制御部(120、160)と、を備え、運転制御部は、自動の制御で車両を駐車場から出庫させて車両の乗員を乗車させる特定エリアで乗員を乗車させる自動出庫処理において、雪認識部の認識結果に基づいて、積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に車両を特定エリア(310)まで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、車両を特定エリアまで走行させる。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御装置、車両管理システム、車両制御方法、およびプログラムに関する。
近年、車両を自動的に制御することについて研究が進められている。この技術を利用した自動バレーパーキングにおいて、駐車からの出庫を要求する出庫要求信号を受信すると、出庫が要求された車両の駐車位置から乗車エリアまでの出庫走行経路を作成し、出庫走行経路の情報を車両に送信する駐車管理装置が開示されている(例えば引用文献1参照)。
しかしながら、雪を加味した出庫については考慮されていない場合があった。このように、雪が加味されずに出庫が行われた場合、乗車エリアに到着した車両の状態や、乗車エリアに到着した車両の位置が、利用者にとって不便な場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる車両制御装置、車両制御方法、車両管理システム、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両制御装置、車両管理システム、車両制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、車両上の積雪を認識する雪認識部と、車両の周辺状況を認識する周辺状況認識部と、前記周辺状況認識部により認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御する運転制御部と、を備え、前記運転制御部は、前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、前記雪認識部の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる車両制御装置である。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、車両上の積雪を認識する雪認識部と、車両の周辺状況を認識する周辺状況認識部と、前記周辺状況認識部により認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御する運転制御部と、を備え、前記運転制御部は、前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、前記雪認識部の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる車両制御装置である。
(2):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路とは異なる経路を走行させる前記特定車両制御を行うものである。
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合の挙動よりも前記積雪を前記車両から落下させるための挙動を積極的に行わせる前記特定車両制御を行うものである。
(4):上記(3)の態様において、前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、前記積雪を前記車両から落下させるための挙動を積極的に行わせるものである。
(5):上記(1)から(4)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路よりも長い経路を走行させる前記特定車両制御、または前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する時間よりも長い時間を走行させる前記特定車両制御、のうち一以上の前記特定車両制御を行うものである。
(6):上記(5)の態様において、前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、長い経路を走行、または前記長い時間を走行させる前記特定車両制御を行うものである。
(7):上記(1)から(6)のいずれかの態様において、記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合よりも前記車両の車室内の環境の変更を積極的に促すものである。
(8):上記(7)の態様において、前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、前記車両の車室内の環境の変更を積極的に促すものである。
(9):上記(1)から(8)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、前記特定エリアのうち、前記車両の車幅方向の距離が他の領域よりも大きい領域に前記車両を停車させる前記特定車両制御を行うものである。
(10):上記(1)から(9)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪を降ろすための第1地点を経由して、前記特定エリアに向かう前記特定車両制御を行うものである。
(11):上記(1)から(10)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、前記積雪が前記第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合以上であると判定した場合に、前記自動出庫処理を行わず、前記積雪が前記第2積雪度合になる前に、前記車両の利用者が保持する端末装置に前記車両の出庫を促す情報を通知する情報提供部を更に備えるものである。
(12):上記(1)から(10)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、庇が設けられていない第1駐車場に前記車両が駐車している場合において、庇が設けられた第2駐車場に前記車両を駐車させることができることを示す情報を取得した場合、前記第2駐車場に前記車両を駐車させるものである。
(13):上記(1)から(12)のいずれかの態様の車両制御装置と、前記積雪が前記第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合になる前に、前記車両の利用者が保持する端末装置に前記車両の出庫を促す情報を通知する情報提供部とを備える車両管理システムである。
(14):この発明の一態様に係る車両制御方法は、車両制御装置が、車両上の積雪を認識し、車両の周辺状況を認識し、前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御し、前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、前記積雪の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる車両制御方法である。
(15):この発明の一態様に係るプログラムは、車両制御装置に、車両上の積雪を認識させ、車両の周辺状況を認識させ、前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御させ、前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、前記積雪の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させるプログラムである。
(1)〜(9)、(14)、(15)によれば、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
(10)によれば、より確実に車両の積雪を落として、乗車エリアに向かうことができる。
(11)または(13)によれば、自動出庫ができなくなる前に通知がされるため、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
(12)によれば、利用者の指示によらずに、庇が設けられた駐車スペースに車両が移動するため、車両に雪が積もり続けることを抑制することができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両管理システム、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
[全体構成]
図1は、実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム2の構成図である。車両システム2が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
図1は、実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム2の構成図である。車両システム2が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム2は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、積雪カメラ18と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220と、車載機器制御部230と、車載機器240とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム2が搭載される車両(以下、自車両M)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。車両システム2から物体認識装置16が省略されてもよい。
積雪カメラ18は、例えば、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。積雪カメラ18は、例えば、自車両Mのフロントウインドウや、ボンネット(フロントウインドウに雪が積もらないような形状の車両のボンネット、またはフロントウインドウの上側に庇が付いた車両のボンネット)に積もった雪(以下、積雪)を撮像可能な任意の位置に取り付けられる。積雪カメラ18は、ルームミラーの裏側や、インストルメントパネルのフロントウインドシールド越しにボンネットに積もった雪を撮像可能な位置に取り付けられる。積雪カメラ18は、例えば、周期的または所定のタイミングで自車両Mのボンネットや屋根を撮像する。また、積雪カメラ18は、車室外に設けられていてもよい。この場合、下記のようなカメラヒータやカメラ用ワイパーが設けられると好適である。
積雪カメラ18には、カメラヒータが設けられてもよい。カメラヒータは、積雪カメラ18が撮像を行う撮像タイミングまでに積雪カメラ18のレンズ等に付着した雪や水滴を取り除いたり、撮像タイミングにおいてレンズに結露が発生したりしないように積雪カメラ18またはレンズを保温する。カメラヒータは、例えば、レンズの周りを覆うように設けられたヒータであってもよいし、レンズのガラス領域の周囲に埋め込まれる熱線ヒータであってもよい。例えば、カメラヒータは、所定の温度センサや湿度センサなどの検知結果が所定の条件を満たす場合に作動してもよい。これにより、撮像を行うタイミングにおいて、レンズには付着物が付着されていない状態となるため、積雪カメラ18は、撮像対象を明晰に撮像できる。
積雪カメラ18には、カメラ用ワイパーが設けられてもよい。このカメラ用ワイパーは、積雪カメラ18が撮像を行う撮像タイミング、またはこの前後において積雪カメラ18のレンズに付着した水滴や雪を払拭する。これにより、撮像を行うタイミングにおいて、レンズには付着物が付着されていない状態となるため、積雪カメラ18は、撮像対象を明晰に撮像できる。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両または駐車場管理装置(後述)、或いは各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160と、記憶部180とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
記憶部180は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現される。記憶部90には、例えば、第1参照マップ182や、参照テーブル183、第2参照マップ184等が記憶されている。これらのマップやテーブルの詳細については後述する。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両Mの周辺にある物体の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、認識部130は、例えば、自車両Mが走行している車線(走行車線)を認識する。例えば、認識部130は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。なお、認識部130は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、走行車線を認識してもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、認識部130は、一時停止線、障害物、赤信号、料金所、その他の道路事象を認識する。
認識部130は、走行車線を認識する際に、走行車線に対する自車両Mの位置や姿勢を認識する。認識部130は、例えば、自車両Mの基準点の車線中央からの乖離、および自車両Mの進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、走行車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、認識部130は、走行車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。
認識部130は、雪認識部131と、後述する自走駐車イベントにおいて起動する駐車スペース認識部132を備える。駐車スペース認識部132の機能の詳細については後述する。
雪認識部131は、例えば、積雪カメラ18により撮像された画像に基づいて、自車両Mに積もった雪の度合(以下、積雪度合)を認識する。例えば、雪認識部131は、画像を解析し、予め記憶装置に記憶されている、雪に対応する輝度値や自車両Mのボンネットの輝度値を参照して、ボンネットにおいて雪が積もっている度合を認識する。また、例えば、雪認識部131は、画像を解析し、予め記憶装置に記憶されている、積もった雪の量(厚さ)に対応する輝度値や、この輝度値と自車両Mの周辺の照度とに基づいて、車両上に積雪した雪の積雪度合を認識してもよい。この場合、照度は、車両に設けられた照度センサにより取得される。なお、積雪カメラ18が省略され、カメラ10により撮像された画像が、雪認識部131の処理に用いられてもよい。また、積雪度合は、他の装置から取得してもよい。例えば、積雪度合は、駐車場の積雪を監視する監視装置や駐車場周辺の降雪量の情報を提供する情報提供装置により提供されてもよい。また、車両の積雪が撮像された画像は、他の装置から取得されてもよい。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自車両Mが自動的に将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。自動運転のイベントには、定速走行イベント、低速追従走行イベント、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント、テイクオーバーイベント、バレーパーキングなどにおいて無人走行して駐車する自走駐車イベントなどがある。行動計画生成部140は、起動させたイベントに応じた目標軌道を生成する。行動計画生成部140は、自走駐車イベントを実行する場合に起動する自走駐車制御部142を備える。自走駐車制御部142の機能の詳細については後述する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
図2に戻り、第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、ステアリング装置220を制御する。速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両Mの前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
車載機器制御部230は、車両の状態やHMI30に対して行われた乗員の操作等に基づいて車載機器240を制御する。また、車載機器制御部230は、自動運転制御装置100の処理結果に基づいて、車載機器240を制御する。
車載機器240は、例えば、空調装置242と、デフロスター装置244とを含む。空調装置242は、車室内の温度や湿度を調整する装置である。空調装置242は、車室内が設定された温度や湿度等に調整されるように吹出口から冷風や温風を吹き出す。
デフロスター装置244は、所定の吹出口からフロントウインドウやリアウインドウ、他の車両に設けられたウインドウ等に向けて風を吹き出してフロントウインドウやリアウインドウ等に発生した曇り(水滴)が緩和、または取り除いたり、車両に積もった雪を溶かしたりする。なお、デフロスター装置244には、リアウインドウや、ウインドウガラスの表面または内部に設けられる熱線が含まれてもよい。この熱線に電力が供給されることにより、その熱線が発熱することで、リアウインドウや、ウインドウガラスに発生した曇りが緩和、または取り除かれたり、車両に積もった雪が解けたりする。
[自走駐車イベント−入庫時]
自走駐車制御部142は、例えば、通信装置20によって駐車場管理装置400から取得された情報に基づいて、自車両Mを駐車スペース内に駐車させる。図3は、自走駐車イベントが実行される場面を模式的に示す図である。道路Rdから訪問先施設に至るまでの経路には、ゲート300−inおよび300−outが設けられている。自車両Mは、手動運転または自動運転によって、ゲート300−inを通過して停止エリア310まで進行する。停止エリア310は、訪問先施設に接続されている乗降エリア320に面している。乗降エリア320には、雨や雪を避けるための庇が設けられていてもよい。
自走駐車制御部142は、例えば、通信装置20によって駐車場管理装置400から取得された情報に基づいて、自車両Mを駐車スペース内に駐車させる。図3は、自走駐車イベントが実行される場面を模式的に示す図である。道路Rdから訪問先施設に至るまでの経路には、ゲート300−inおよび300−outが設けられている。自車両Mは、手動運転または自動運転によって、ゲート300−inを通過して停止エリア310まで進行する。停止エリア310は、訪問先施設に接続されている乗降エリア320に面している。乗降エリア320には、雨や雪を避けるための庇が設けられていてもよい。
自車両Mは、停止エリア310で乗員を下した後、無人で自動運転を行い、駐車場PA内の駐車スペースPSまで移動する自走駐車イベントを開始する。自走駐車イベントの開始トリガは、例えば、乗員による何らかの操作であってもよいし、駐車場管理装置400から無線により所定の信号を受信したことであってもよい。自走駐車制御部142は、自走駐車イベントを開始する場合、通信装置20を制御して駐車リクエストを駐車場管理装置400に向けて発信する。そして、自車両Mは、停止エリア310から駐車場PAまで、駐車場管理装置400の誘導に従って、或いは自力でセンシングしながら移動する。
図4は、駐車場管理装置400の構成の一例を示す図である。駐車場管理装置400は、例えば、通信部410と、制御部420と、記憶部430とを備える。記憶部430には、駐車場地図情報432、駐車スペース状態テーブル434などの情報が格納されている。制御部420は、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、制御部420は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め駐車場管理装置400のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで駐車場管理装置400のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
通信部410は、自車両Mその他の車両と無線により通信する。制御部420は、通信部410により取得された情報と、記憶部430に格納された情報とに基づいて、車両を駐車スペースPSに誘導する。駐車場地図情報432は、駐車場PAの構造を幾何的に表した情報である。また、駐車場地図情報432は、駐車スペースPSごとの座標を含む。駐車スペース状態テーブル434は、例えば、駐車スペースPSの識別情報である駐車スペースIDに対して、空き状態であるか、満(駐車中)状態であるかを示す状態と、満状態である場合の駐車中の車両の識別情報である車両IDとが対応付けられたものである。
制御部420は、通信部410が車両から駐車リクエストを受信すると、駐車スペース状態テーブル434を参照して状態が空き状態である駐車スペースPSを抽出し、抽出した駐車スペースPSの位置を駐車場地図情報432から取得し、取得した駐車スペースPSの位置までの好適な経路を、通信部410を用いて車両に送信する。また、制御部420は、複数の車両の位置関係に基づいて、同時に同じ位置に車両が進行しないように、必要に応じて特定の車両に停止・徐行などを指示する。
経路を受信した車両(以下、自車両Mであるものとする)では、自走駐車制御部142が、経路に基づく目標軌道を生成する。また、目標となる駐車スペースPSが近づくと、駐車スペース認識部132が、駐車スペースPSを区画する駐車枠線などを認識し、駐車スペースPSの詳細な位置を認識して自走駐車制御部142に提供する。自走駐車制御部142は、これを受けて目標軌道を補正し、自車両Mを駐車スペースPSに駐車させる。
[自走駐車イベント−出庫時]
自走駐車制御部142および通信装置20は、自車両Mが駐車中も動作状態を維持している。自走駐車制御部142は、例えば、通信装置20が乗員の端末装置から出庫リクエストを受信した場合、自車両Mのシステムを起動させ、自車両Mを停止エリア310まで移動させる。以下、この処理を「自動出庫処理」と称する場合がある。この際に、自走駐車制御部142は、通信装置20を制御して駐車場管理装置400に発進リクエストを送信する。駐車場管理装置400の制御部420は、入庫時と同様に、複数の車両の位置関係に基づいて、同時に同じ位置に車両が進行しないように、必要に応じて特定の車両に停止・徐行などを指示する。停止エリア310まで自車両Mを移動させて乗員を乗せると自走駐車制御部142は動作を停止し、以降は手動運転、或いは別の機能部による自動運転が開始される。
自走駐車制御部142および通信装置20は、自車両Mが駐車中も動作状態を維持している。自走駐車制御部142は、例えば、通信装置20が乗員の端末装置から出庫リクエストを受信した場合、自車両Mのシステムを起動させ、自車両Mを停止エリア310まで移動させる。以下、この処理を「自動出庫処理」と称する場合がある。この際に、自走駐車制御部142は、通信装置20を制御して駐車場管理装置400に発進リクエストを送信する。駐車場管理装置400の制御部420は、入庫時と同様に、複数の車両の位置関係に基づいて、同時に同じ位置に車両が進行しないように、必要に応じて特定の車両に停止・徐行などを指示する。停止エリア310まで自車両Mを移動させて乗員を乗せると自走駐車制御部142は動作を停止し、以降は手動運転、或いは別の機能部による自動運転が開始される。
なお、上記の説明に限らず、自走駐車制御部142は、通信に依らず、カメラ10、レーダ装置12、ファインダ14、または物体認識装置16による検出結果に基づいて空き状態の駐車スペースを自ら発見し、発見した駐車スペース内に自車両Mを駐車させてもよい。
[特定処理]
自動運転制御装置100は、自動運転(自動の制御)で自車両Mを駐車場(庇のない駐車場)から出庫させて自車両Mの乗員を乗車させる乗降エリア320で乗員を乗車させる自動出庫処理において、雪認識部131の認識結果に基づいて、積雪度合が第1積雪度合以上であると判定した場合、積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に自車両Mを乗降エリア320まで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる車両制御(以下、特定車両制御)を行って、自車両Mを乗降エリア320まで走行させる。特定車両制御は、車両を特定エリア(停止エリア310)まで走行させる際に、積雪を積極的に減少させるための走行に関する車両の制御である。特定車両制御は、例えば、車両の走行に関する制御であり、加減速や、操舵、制動等に関する制御、または走行経路(走行軌道)に関する制御である。特定車両制御は、例えば、車室内の車載機器の制御や、車両の走行に関与しない車両の制御等は含まない。以下、上記のように異なる特定車両制御を行う処理を、「特定処理」と称する場合がある。
自動運転制御装置100は、自動運転(自動の制御)で自車両Mを駐車場(庇のない駐車場)から出庫させて自車両Mの乗員を乗車させる乗降エリア320で乗員を乗車させる自動出庫処理において、雪認識部131の認識結果に基づいて、積雪度合が第1積雪度合以上であると判定した場合、積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に自車両Mを乗降エリア320まで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる車両制御(以下、特定車両制御)を行って、自車両Mを乗降エリア320まで走行させる。特定車両制御は、車両を特定エリア(停止エリア310)まで走行させる際に、積雪を積極的に減少させるための走行に関する車両の制御である。特定車両制御は、例えば、車両の走行に関する制御であり、加減速や、操舵、制動等に関する制御、または走行経路(走行軌道)に関する制御である。特定車両制御は、例えば、車室内の車載機器の制御や、車両の走行に関与しない車両の制御等は含まない。以下、上記のように異なる特定車両制御を行う処理を、「特定処理」と称する場合がある。
例えば、自動運転制御装置100は、庇の有無と駐車場の位置情報とが互いに対応付けられた第1地図情報54または第2地図情報62を参照して、庇が設けられた駐車場に自車両Mが駐車していると判定した場合、特定処理を行う。また、自動運転制御装置100は、駐車場管理装置400や他の情報提供装置から駐車場に庇が設けられているか否かを示す情報を取得してもよい。
上記の異なる特定車両制御とは、例えば、以下の(1)または(2)のうち一以上の特定車両制御により行われる挙動である。(1)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路とは異なる経路を走行すること。(2)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合の挙動よりも自車両Mに積もった雪を前記車両から落下させるような挙動を行うこと。また、特定車両制御に加え(或いは加え)、(3)の補助制御が行われてもよい。(3)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合よりも自車両Mの車室内の環境の変更を促すこと。以下、(1)から(3)について説明する。
[特定処理の詳細(その1)]
上記(1)について説明する。異なる経路を走行する(特定車両制御)とは、例えば、(1−1)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路よりも長い経路を走行すること、または(1−2)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する時間よりも長い時間を走行すること、のうち一以上の特定車両制御である。
上記(1)について説明する。異なる経路を走行する(特定車両制御)とは、例えば、(1−1)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路よりも長い経路を走行すること、または(1−2)積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する時間よりも長い時間を走行すること、のうち一以上の特定車両制御である。
「長い経路を走行する」とは、例えば、自車両Mが駐車場を出庫してから停止エリア310に到達するために、積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に停止エリア310に到達するのに走行する経路よりも長い経路を走行することである。
「長い時間を走行する」とは、例えば、自車両Mが駐車場を出庫してから停止エリア310に到達するために、積雪度合が第1積雪度合未満であると判定した場合に停止エリア310に到達するのに走行する時間よりも長い時間を走行することである。
まず、特定処理が行われ場合について説明する。「積雪度合が第1積雪度合未満である場合(特定処理が行われない場合)」に、自車両Mが、駐車場を出庫すると、地点Pを経由し、経路R1を走行して、停止エリア310に停車する。すなわち、自車両Mは、経路R1を半周して、停止エリア310に停車する。これにより、乗降エリア320に待機している利用者が、停止エリア310に停車した自車両Mに乗車することができる。
しかしながら、「積雪度合が第1積雪度合以上である場合(特定処理が行われる場合)」、自車両Mが、駐車場を出庫して、経路R1を半周して、停止エリア310に停車すると、そのときの自車両Mには雪が第1積雪度合以上積っている。この場合、乗降エリア320に待機している利用者は、自車両Mに積もった雪を降ろしたり、溶かしたりしてから、自車両Mに乗車する必要がある。
これに対して、本実施形態では、積雪度合が第1積雪度合以上である場合に、自車両Mが、図5に示すように駐車場を出庫すると、地点Pを経由し、経路R1を走行して、停止エリア310を通過して、再度に地点Pを経由して、乗降エリア320に停車する。すなわち、自車両Mは、経路R1を1周半して、停止エリア310に停車する。
上述したように、自車両Mは、経路R1を1周余分に走行することにより、その走行中に自車両Mに積もった雪が自車両Mから落ちる。そして、自車両Mは、雪が落ちた状態(第1積雪度合未満である状態)で乗降エリア320に停車する。これにより、乗降エリア320に待機している利用者は、自車両Mに乗車して、次の目的地に向けて走行を開始することができる。
このように、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路とは異なる経路を走行させることにより、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
なお、駐車場内に登り坂や下り坂などが存在する場合において、積雪度合が第1積雪度合以上である場合に、自車両Mは、雪を自車両Mから落とすために、登り坂や下り坂を通る経路を選択して、選択した経路を走行して停止エリア310に向かってもよい。
また、上述したように、経路R1を1周余分に走行することに代えて(或いは加えて)、自動運転制御装置100は、積もった雪を落とすために駐車場PA内を余分に移動させるように(周回するように)自車両Mを制御してもよい。
また、例えば、雪が止んだ後の自動出庫である場合において、自動運転制御装置100は、駐車場PA内を余分に移動させるように自車両Mを制御する場合や、上述した長い時間自車両Mを走行させる場合、上述した長い距離自車両Mを走行させる場合、日当たりのよい場所を優先的に車両が滞在するように自車両Mを制御してもよい。この場合、例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに設けられた日射センサの検知結果に基づいて、日当たりがよい領域を決定する。これにより、自動運転制御装置100は、積もった雪をより迅速に溶かしたり、自車両Mから落としたりすることができる。
また、駐車場PAに停車している自車両Mに雪が第1積雪度合以上積もっている場合において、雪が止んだ場合、自動運転制御装置100は、自動で駐車場PA内の日当たりがよい駐車スペースに自車両Mを移動させて、自車両Mを駐車させてもよい。これにより、自動運転制御装置100は、積もった雪を駐車場PAに駐車中に積極的に溶かすことができる。
[特定処理の詳細(その1α)]
自動運転制御装置100は、積雪度合に応じて、停止エリア310に停車させるまでに走行する経路の長さ、または走行する時間を変更してもよい。自動運転制御装置100は、例えば、第1参照マップ182を参照して、停止エリア310に停車させるまでに走行する経路の長さ、または走行する時間を変更する。
自動運転制御装置100は、積雪度合に応じて、停止エリア310に停車させるまでに走行する経路の長さ、または走行する時間を変更してもよい。自動運転制御装置100は、例えば、第1参照マップ182を参照して、停止エリア310に停車させるまでに走行する経路の長さ、または走行する時間を変更する。
図6は、第1参照マップ182の内容の一例を示す図である。図6の縦軸は自車両Mの積雪度合を示し、横軸は走行する経路の長さまたは走行する時間を示している。第1参照マップ182は、積雪度合が高いほど、走行する経路の長さまたは走行する時間が長くなるように設定されたマップである。
例えば、第1参照マップ182では、雪の度合が閾値Th1以上であり、且つ閾値Th2未満である場合、経路R1を1周することを示す情報(または1A時間走行することを示す情報)が対応付けられ、雪の度合が閾値Th2以上である場合、経路R1を2周することを示す情報(または2A時間走行することを示す情報)が対応付けられている。2A時間は、例えば1A時間の所定倍の時間である。例えば、経路R1を1A時間で走行するものとして設定されていた場合、自車両Mは、1A時間では経路R1を1周し、2A時間では経路R1を2周する。なお、第1参照マップ182には、図6のように2段階に限らず、3段階以上で雪の度合と、走行する経路の長さまたは走行する時間(以下、「特定指標」)とが対応付けられていてもよい。
[特定処理の詳細(その1β)]
自動運転制御装置100は、更に駐車時間を加味して、特定指標を変更してもよい。駐車時間は、自車両Mが計測したものであってもよいし、駐車場管理装置400により計測され、自車両Mに送信されたものであってもよい。自動運転制御装置100は、例えば、参照テーブル183を参照して、特定指標を変更してもよい。
自動運転制御装置100は、更に駐車時間を加味して、特定指標を変更してもよい。駐車時間は、自車両Mが計測したものであってもよいし、駐車場管理装置400により計測され、自車両Mに送信されたものであってもよい。自動運転制御装置100は、例えば、参照テーブル183を参照して、特定指標を変更してもよい。
図7は、参照テーブル183の内容の一例を示す図である。参照テーブル183は、駐車時間と係数とが互いに対応付けられた情報である。参照テーブル183は、駐車時間が長いほど、特定指標が大きくなるような係数が設定されたマップである。自動運転制御装置100は、例えば、参照テーブル183を参照して導出した係数を、特定指標に乗算して、特定指標を補正し、補正後の特定指標に基づいて、自車両Mを制御する。
なお、自動運転制御装置100は、駐車時間が長いほど大きい特定指標を導出し、導出した結果に基づいて、自車両Mを乗降エリア320に向けて走行させてもよい。すなわち、自動運転制御装置100は、雪が降っている場合、駐車時間が長いほど、自車両Mに雪が積もっていると推定し、走行する経路の長さまたは走行する時間を長くする。
このように、自動運転制御装置100は、より利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
[フローチャート]
図8は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、積雪カメラ18が、自車両Mに積もった雪を撮像する(ステップS100)。次に、雪認識部131が、ステップS100で撮像された画像に基づいて、積雪度合を導出する(ステップS102)。次に、自走駐車制御部142が、ステップS102で導出された積雪度合に基づいて、自動出庫処理における自車両Mの特定車両制御の内容を決定する(ステップS104)。
図8は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、積雪カメラ18が、自車両Mに積もった雪を撮像する(ステップS100)。次に、雪認識部131が、ステップS100で撮像された画像に基づいて、積雪度合を導出する(ステップS102)。次に、自走駐車制御部142が、ステップS102で導出された積雪度合に基づいて、自動出庫処理における自車両Mの特定車両制御の内容を決定する(ステップS104)。
次に、自走駐車制御部142が、自車両Mの駐車場における駐車時間を取得し(ステップS106)、取得した駐車時間に基づいて、ステップS104で決定した特定指標を補正する(ステップS108)。次に、自走駐車制御部142は、補正した特定指標に基づいて、自車両Mを走行させる(ステップS110)。このように、自走駐車制御部142が特定指標を決定し、決定した指標を用いて自車両Mの特定車両制御の内容を決定する。次に、自動運転制御装置100は、上記のステップS100、S102の処理を実行して積雪度合を導出する(ステップS112)。次に、自走駐車制御部142が、積雪度合が閾値Th1未満であるか否かを判定する(ステップS114)。積雪度合が閾値Th1未満でない場合(積雪度合が閾値Th1以上である場合)、ステップS110の処理に進む。
積雪度合が閾値Th1未満である場合、自走駐車制御部142は、自車両Mを停止エリア310に向けて走行させ、自車両Mを停止エリア310に停車させる(ステップS116)。これにより本フローチャートの処理は終了する。なお、上記のフローチャートの処理のうち、一部の処理(例えば、ステップS114)は省略されてもよい。また、上記のフローチャートの処理の順序は変更されてもよい。
また、例えば、自動運転制御装置100は、庇が設けられた駐車場に自車両Mが停車している場合は、積雪カメラ18を起動させずに画像を取得させなくてもよいし、雪認識部131に自車両Mに積もった雪の度合を認識させる処理を行わせなくてもよい。自動運転制御装置100は、庇が設けられていない駐車場に自車両Mが停車している場合、積雪カメラ18を起動させて画像を取得させもよいし、雪認識部131に自車両Mに積もった雪の度合を認識させてもよい。
上述した処理により、利用者は、車両に積もった雪を停止エリア310で落としたり、溶かしたりせずに、車両に乗車して次の目的に向かうことができるため、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
[特定処理の詳細(その2)]
上記(2)について説明する。自動運転制御装置100は、積雪度合に基づいて、乗降エリア320に走行する際の自車両Mの挙動を変更してもよい。例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合の挙動よりも自車両Mに積もった雪を自車両Mから落下させるための挙動を積極的に行わせる。自動運転制御装置100は、例えば、第2参照マップ184を参照して、乗降エリア320に走行する際の自車両Mの挙動を変更する。
上記(2)について説明する。自動運転制御装置100は、積雪度合に基づいて、乗降エリア320に走行する際の自車両Mの挙動を変更してもよい。例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合の挙動よりも自車両Mに積もった雪を自車両Mから落下させるための挙動を積極的に行わせる。自動運転制御装置100は、例えば、第2参照マップ184を参照して、乗降エリア320に走行する際の自車両Mの挙動を変更する。
図9は、第2参照マップ184の内容の一例を示す図である。図9の縦軸は自車両Mの速度を示し、横軸は自車両Mが走行する距離を示している。第1制御線CL1は、積雪度合が閾値Th2以上の場合に用いられる制御線である。第2制御線CL2は、積雪度合が閾値Th1以上、且つ閾値Th2未満の場合に用いられる制御線である。第3制御線CL3は、積雪度合が閾値Th1未満の場合に用いられる制御線である。第1制御線CL1、第2制御線CL2、第3制御線CL3の順で、速度の変化度合または加減速の変化度合(以下、変化度合)が大きい。変化度合が大きい場合、変化度合が小さい場合よりも、自車両Mに積もった雪が、自車両Mの出庫から自車両Mが乗降エリア320に到着するまでに自車両Mから落ちる。
このように、自動運転制御装置100が、第2参照マップ184を参照して、積雪度合に基づいて制御線に応じた挙動を自車両Mに行わせるため、乗降エリア320に到着するまでに雪を自車両Mから落とすことができる。この結果、自動運転制御装置100は、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
上述した例では、自動運転制御装置100は、積雪度合に基づいて自車両Mの加速度または速度を変更するものとして説明したが、これに限られず、積雪度合に基づいて操舵の度合を変更してもよい。自動運転制御装置100は、例えば、自車両Mに積もった雪が落ちるように操舵の度合を変更する。例えば、自動運転制御装置100は、積雪度合が大きいほど、経路R1のカーブ路において操舵の変化度合を大きくする。具体的には、自動運転制御装置100は、積雪度合が大きい場合、積雪度合が小さい場合よりも、カーブ路における操舵の度合を大きくして雪を自車両Mから落とすように自車両Mを走行させる。
この結果、上述した例と同様に、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
なお、上述した[特定処理の詳細(その2)]においても、駐車時間が加味されてもよい。例えば、駐車時間が長くなるほど、変化度合が大きくなるように補正される。また、図8のフローチャートの処理に、上述した[特定処理の詳細(その2)]の処理の内容が適用されてもよい。この場合、例えば、ステップS104の処理で、積雪度合に基づいて変化度合が決定され、ステップS108の処理で駐車時間に基づいて変化度合が補正される。例えば、駐車時間が長くなるほど変化度合が大きくなるように変化度合が補正される。そして、自走駐車制御部142は、積雪度合が閾値Th1以上である場合は、加速度または速度を変化させながら自車両Mを走行させ、積雪度合が閾値Th1未満になった場合に加速度または速度を変化させることを停止する。
[補助制御の詳細]
上記(3)について説明する。自動運転制御装置100は、積雪度合に基づいて、自動出庫処理において自車両Mの車室内の環境の変更を促す。例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合よりも自車両Mの車室内の環境の変更を積極的に促す。自動運転制御装置100は、例えば、第3参照マップ186を参照して、自動出庫処理において自車両Mの車室内の環境の変更を積極的に促す。「車室内の環境の変更を積極的に促す」とは、車載機器240の制御量を積極的に変更することである。車載機器240の制御量を積極的に変更するとは、例えば、空調装置242またはデフロスター装置244に出力させる温風の出力度合を大きくすることや、出力させる温風の温度を高くすること等である。
上記(3)について説明する。自動運転制御装置100は、積雪度合に基づいて、自動出庫処理において自車両Mの車室内の環境の変更を促す。例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合よりも自車両Mの車室内の環境の変更を積極的に促す。自動運転制御装置100は、例えば、第3参照マップ186を参照して、自動出庫処理において自車両Mの車室内の環境の変更を積極的に促す。「車室内の環境の変更を積極的に促す」とは、車載機器240の制御量を積極的に変更することである。車載機器240の制御量を積極的に変更するとは、例えば、空調装置242またはデフロスター装置244に出力させる温風の出力度合を大きくすることや、出力させる温風の温度を高くすること等である。
図10は、第3参照マップ186の内容の一例を示す図である。図10の縦軸は自車両Mの積雪度合を示し、横軸は自動出庫処理における車載機器240の制御量を示している。第3参照マップ186は、積雪度合が閾値Th1以上であることを条件に、積雪度合が高いほど、車載機器240の制御量が大きくなるように設定されたマップである。
自動運転制御装置100が、第3参照マップ186を参照して、積雪度合に基づく制御量で車載機器240を制御するため、乗降エリア320に到着するまでに雪を自車両Mから落とすことができる。この結果、自動運転制御装置100は、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
なお、上述した[補助制御の詳細]においても、駐車時間が加味されてもよい。例えば、駐車時間が長くなるほど、車載機器240の制御量が大きくなるように補正される。また、図8のフローチャートの処理に、上述した[補助制御の詳細]の処理の内容が適用されてもよい。この場合、例えば、ステップS104の処理で、積雪度合に基づいて車載機器240の制御量が決定され、ステップS108の処理で駐車時間に基づいて車載機器240の制御量が補正される。例えば、駐車時間が長くなる制御量が大きくなるように補正される。そして、自走駐車制御部142は、積雪度合が閾値Th1以上である場合は、積雪度合が閾値Th1未満である場合よりも、車載機器240の制御量を大きくして自車両Mを走行させ、積雪度合が閾値Th1未満になった場合に車載機器240の制御量を、制御量を大きくする前の状態(例えば、車載機器240の動作を停止させた状態)に制御する。
[特定処理の詳細(その3)]
[特定処理の詳細(その1)]から[補助制御の詳細]の内容の全部または一部は組み合われて実施されてもよい。以下、この処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。
[特定処理の詳細(その1)]から[補助制御の詳細]の内容の全部または一部は組み合われて実施されてもよい。以下、この処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。
図11は、自動運転制御装置100により実行される処理の流れの他の一例を示すフローチャートである。図8と同様の処理については説明を省略する。ステップS102の処理後、自走駐車制御部142が、ステップS102で導出された積雪度合に基づいて、自動出庫処理における自車両Mの特定車両制御の内容を決定する(ステップS104#)。ステップS104における特定車両制御の内容の決定とは、特定指標を決定すること、加速度または速度の変化度合を決定すること、または車載機器240の制御量を決定すること、のうち一以上の内容を決定する。そして、ステップS104#の決定結果は、ステップS106、S108の処理で補正される。
ステップS110#では、自走駐車制御部142は、補正した特定車両制御の内容に基づいて、自車両Mを走行させ(ステップS110)、ステップS112〜S116の処理を実行する。図11の処理では、例えば、積雪度合が閾値Th1未満である場合の特定車両制御よりも、自車両Mの雪が自車両Mから落ちるような特定車両制御が並列して行われる。これにより、自動運転制御装置100は、より利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
以上説明した第1実施形態によれば、自動運転制御装置100が、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に自車両Mを停止エリア310まで走行させる特定車両制御とは異なる特定車両制御を行って、自車両Mを停止エリア310まで走行させることにより、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、特定エリア(停止エリア310)のうち、自車両Mの車幅方向(Y方向)の距離が他の領域(後述する第2領域、第3領域)よりも大きい領域(第1領域)に自車両Mを停車させる。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。また、必要に応じて、XY座標系を用いて位置関係等を説明する。
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、特定エリア(停止エリア310)のうち、自車両Mの車幅方向(Y方向)の距離が他の領域(後述する第2領域、第3領域)よりも大きい領域(第1領域)に自車両Mを停車させる。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。また、必要に応じて、XY座標系を用いて位置関係等を説明する。
図12は、第2実施形態の乗降エリア320および停止エリア310の一例を示す図である。例えば、停止エリア310は、第1領域312と、第2領域314と、第3領域316とを含む。第2領域314は、第1領域312のプラスX方向側に存在する領域であり、第3領域316は、第1領域312のマイナスX方向側に存在する領域である。例えば、第1領域312の所定領域には、積雪した雪や自車両Mから落とされた雪を解かす消雪パイプや、雪を落とすことが可能な排水溝が設けられているものとする。
第2領域314のマイナスX方向側と、第1領域312のプラスX方向側とは隣接する。領域AR1の第1領域312の幅と第2領域314の幅とは同一である。領域AR1は、第1領域312と第2領域314とが隣接する領域である。第2領域314は、マイナスX方向側からプラスX方向側に向かって幅が狭まるように延在する。
第3領域316のプラスX方向側と、第1領域312のマイナスX方向側とは隣接する。領域AR2の第1領域312の幅と第3領域316の幅とは同一である。領域AR2は、第1領域312と第3領域316とが隣接する領域である。第3領域316は、プラスX方向側からマイナスX方向側に向かって幅が狭まるように延在する。
第1領域312の幅方向の距離は、自車両M、駐車場PAを利用する車両、または駐車スペースPSに駐車する車両、の幅方向の距離に、人が余裕を持って存在することができる距離を加算した距離W1である。
自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に、第1領域312から第3領域316のうち、いずれかの領域に自車両Mを停車させるが、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、第1領域312に自車両Mを停車させる。すなわち、自動運転制御装置100は、車両の積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、車両の積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合とは異なる特定車両制御を行う。例えば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合において、第1領域312に他の車両が停車している場合、第2領域314または第3領域316に駐車することができる場合であっても、第1領域312に自車両Mを停車させる。
自車両Mが、第2領域314および第3領域316よりも幅方向の距離が長い、第1領域312に停車することで、乗降エリア320で待機している乗員は、自車両Mに積もった雪を降ろす作業を行うことができる。そして、利用者は、雪を降ろした自車両Mに乗車して、次の目的地に向かうことができる。
図13は、第1領域312に自車両Mが停車した場合と第3領域316に自車両Mが停車した場合との比較するための図である。図11と同様の説明については省略する。例えば、自車両Mが、第3領域316に停車した場合、第3領域316はマイナスX方向に領域が狭まるように延在するため、利用者が自車両Mから雪を降ろすスペースがなかったり、雪を降ろしても雪を処理する場所がなかったりする。
これに対して、自車両Mが、第1領域312に停車した場合、第1領域312は雪を降ろすための作業スペースが十分にあり、更に降ろした雪を処理するスペースが存在する。利用者は、第1領域312において自車両Mに積もった雪を処理して、自車両Mに乗車して次の目的地に向かうことができる。このように、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、第1領域312に自車両Mを停車させるため、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
なお、停止エリア310は、上述したように車両Mが縦列駐車するような形状でなく、車両が並列して駐車するような形状でもよい。図14は、車両が並列して駐車するような形状の一例を示す図である。停止エリア310は、一以上の第1駐車領域313と、一以上の第2駐車領域315とを含む。第1駐車領域313と、第2駐車領域315とは、Y方向(駐車した車両の幅方向)に並んで配置される。第1駐車領域313の幅方向の距離(W1)は、第2駐車領域315の幅方向の距離(W1未満)よりも広い。
自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、第1領域312に自車両Mを停車させる。これにより、利用者は、雪を降ろした自車両Mに乗車して、次の目的地に向かうことができる。
以上した第2実施形態によれば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、停止エリア310のうち自車両Mの車幅方向の距離が他の領域よりも大きい領域に自車両Mを停車させることにより、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。また、自動運転制御装置100は、停止エリア310のうち自車両Mの幅方向の距離に設定距離加えた距離の幅を有する領域に自車両Mを停車させてもよい。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪を降ろすための第1地点を経由して(特定車両制御を行って)、特定エリア(停止エリア310)に向かう。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪を降ろすための第1地点を経由して(特定車両制御を行って)、特定エリア(停止エリア310)に向かう。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図15は、第3実施形態の自車両Mが乗降エリア320に向かう経路の一例を示す図である。駐車場から乗降エリア320に向かう経路R1には分岐路R2が接続されている。分岐路R2は経路R1の分岐領域AR3から分岐し、分岐路R2は経路R1の合流点AR4に合流する。分岐路R2には、送風施設480が設けられている。送風施設480は、「第1地点」の一例である。
自動運転制御装置100は、自動出庫処理において、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、送風施設480の所定位置に所定時間の間、停車する。図16は、送風施設480内の様子の一例を示す図である。送風施設480内には、送風部482と、送風部484と、位置検知センサ486が設けられている。送風部482、および送風部484は、位置検知センサ486により所定位置に車両が停車したことが検知された場合、その車両に向けて送風する。この送風により、車両に積もった雪は、車両から落ちる。自車両Mは、所定時間、所定位置に停車した後、乗降エリア320に向けて走行を開始する。
これにより、自車両Mは、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合未満である状態で停止エリア310に到着することができる。そして、利用者は、自車両Mに乗車して次の目的地に向かうことができる。
なお、上記の例では、第1地点は送風施設480であるものとして説明したが、これに代えて第1地点は、通過する車両に積もった雪を車両から落とす施設や設備等を備えていればよい。例えば、第1地点は、温水を車両に積もった雪に向けて放水する設備を備える地点であってもよいし、人が待機し、その人が車両に積もった雪を車両から落とす施設であってもよい。
以上説明した第3実施形態によれば、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、自車両Mに積もった雪を降ろすための第1地点を経由して、停止エリア310に向かうため、より確実に車両に積もった雪を落として、乗車エリアに向かうことができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合以上であると判定した場合に、自動出庫処理を行わず、自車両Mに積もった雪が第2積雪度合になる前に、自車両Mの利用者が保持する端末装置に自車両Mの出庫を促す情報を通知する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、自動運転制御装置100は、自車両Mに積もった雪が第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合以上であると判定した場合に、自動出庫処理を行わず、自車両Mに積もった雪が第2積雪度合になる前に、自車両Mの利用者が保持する端末装置に自車両Mの出庫を促す情報を通知する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図17は、第4実施形態の車両システム2の機能構成の一例を示す図である。図17では、自動運転制御装置100Aおよび通信装置20以外の構成については省略する。
自動運転制御装置100Aは、第1実施形態の自動運転制御装置100の構成に加え、情報提供部170を更に備える。情報提供部170は、自車両Mに積もった雪が第2積雪度合になる前に、自車両Mの利用者が保持する端末装置500に自車両Mの出庫を促す情報を通知する。
端末装置500は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータなどである。端末装置500では、駐車場管理システム1を利用するためのアプリケーションプログラム、或いはブラウザなどが起動し、以下に説明するサービスをサポートする。以下の説明では端末装置500がスマートフォンであり、スマートフォンのCPU(Central Processing Unit)が、端末装置500の記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラム(パーキングアプリ)を実行して各処理を行うことを前提とする。
パーキングアプリは、利用者の操作に応じて駐車場管理装置400と通信し、利用者のリクエストを駐車場管理装置400に送信したり、駐車場管理装置400から受信した情報に基づくプッシュ通知を行ったりする。また、パーキングアプリは、利用者の操作に応じて自車両Mの通信装置20と通信する。
図18は、端末装置500、自車両M、および駐車場管理装置400により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、自車両Mの雪認識部131が、自車両Mに積もった雪の度合(積雪度合)を導出する(ステップS200)。次に、雪認識部131は、導出した積雪度合が閾値Th3に到達したか否かを判定する(ステップS202)。このステップS200およびS202の処理は繰り返し行われる。閾値Th3は、閾値Th1以上であり、且つ閾値Th2未満の間の値である。積雪度合が閾値Th3に到達した場合、自車両Mの情報提供部170が、出庫を促すリコメンド画像を端末装置500に送信する(ステップS204)。端末装置500は、情報提供部170により送信されたリコメンド画像を取得すると、取得したリコメンド画像を自装置の表示部(タッチパネル)に表示させる(ステップS206)。なお、ステップS202において、情報提供部170は、積雪度合が閾値Th3に到達し、時間ごとの積雪度合の変化の推移が上昇傾向である場合、または所定の度合(傾き)で上昇している場合、リコメンド画像を端末装置500に送信してもよい。
図19は、出庫を促す画像IMの一例を示す図である。画像IMには、例えば、時間ごとの降雪度合の変化の推移を示すグラフや、画像リクエストボタンB1、出庫リクエストボタンB2等を含む。画像リクエストボタンB1は、積雪カメラ18により撮像された画像(積雪画像)の送信を要求するためのボタンである。出庫リクエストボタンB2は、自動出庫処理の開始を要求するためのボタンである。
利用者が、リコメンド画像に含まれる画像リクエストボタンB1を操作した場合、情報提供部170は、端末装置500に積雪画像を送信する。端末装置500は、情報提供部170により送信された積雪画像を表示部に表示させる。これにより、利用者は、積雪度合を認識することができる。
利用者が、出庫リクエストボタンB2を操作した場合、端末装置500は、利用者の操作を受け付け(ステップS208)、受け付けた操作に基づく出庫を要求する出庫要求信号を駐車場管理装置400に送信する(ステップS210)。次に、駐車場管理装置400は、ステップS210で送信された出庫要求信号に基づいて、出庫要求信号に応じた車両を抽出し(ステップS212)、抽出した車両に出庫の指示信号を送信する(ステップS214)。これにより車両が自動出庫処理を行う。
なお、上記例では、自車両Mが積雪度合を導出するものとしたが、駐車場管理装置400が、自車両Mから積雪画像を取得し、取得した積雪画像に基づいて積雪度合を認識してもよい。この場合、駐車場管理装置400が、積雪度合が閾値Th3以上であるか否かを判定し、積雪度合が閾値Th3以上である場合、出庫を促すリコメンド画像を端末装置500に送信してもよい。また、積雪画像は、自車両M以外のカメラ(例えば、駐車場を撮像するカメラ)により撮像された画像であってもよい。
以上説明した第4実施形態によれば、自動運転制御装置100は、自動出庫ができなくなる前に利用者に出庫を進める通知を行うため、利用者にとって利便性が高い車両の出庫を実現することができる。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、自動運転制御装置100は、庇が設けられていない第1駐車場に自車両Mが駐車している場合において、庇が設けられた第2駐車場に自車両Mを駐車させることができることを示す情報を取得した場合、第2駐車場に自車両Mを駐車させる。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
以下、第5実施形態について説明する。第5実施形態では、自動運転制御装置100は、庇が設けられていない第1駐車場に自車両Mが駐車している場合において、庇が設けられた第2駐車場に自車両Mを駐車させることができることを示す情報を取得した場合、第2駐車場に自車両Mを駐車させる。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図20は、第5実施形態の駐車場PAの一例を示す図である。駐車場PAは、例えば、第1駐車場PA1と、第2駐車場PA2とを含む。第1駐車場PA1は庇が設けられていない駐車場であり、第2駐車場PA2は庇が設けられた駐車場である。
例えば、第1駐車場PA1に自車両Mが駐車し、第2駐車場PA2が満車である場合において、第2駐車場PA2の駐車スペースに空きが出た場合、例えば、駐車場管理装置400が、自車両Mに第2駐車場PA2の空いた駐車スペースに移動することを示す情報を送信する。自車両Mは、駐車場管理装置400により送信された情報を取得すると、第2駐車場PA2の空いた駐車スペースに移動して、その駐車スペースに駐車する。
図21は、駐車場管理装置400により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、本処理は、雪が降っている状態において、第2駐車場PA2が満車であり、第1駐車場PA1に車両が駐車している場合に実行される処理である。また、上記の条件に加え、第1駐車場PA1に所定時間以上、駐車している車両が存在する場合に実行されてもよい。駐車場管理装置400は、雪が降っている状態を示す情報を所定の情報提供装置から取得したり、駐車場を撮像するカメラにより撮像された画像を解析して解析結果に基づいて取得したりする。
まず、駐車場管理装置400の制御部420が、駐車スペース状態テーブル434を参照して、第2駐車場PA2に空いている駐車スペースが存在するか否かを判定する(ステップS300)。例えば、駐車スペース状態テーブル434には、駐車スペースIDに対して、空き状態であるか、満(駐車中)状態であるかを示す状態、および駐車中の車両の識別情報である車両IDに加え、庇の有無を示す情報が対応付けられている。
第2駐車場PA2に空いている駐車スペースが存在する場合、制御部420は、車両情報436を参照して、移動させる車両を選択する(ステップS302)。図22は、車両情報436の内容の一例を示す図である。車両情報436は、例えば、車両IDに対して、積雪度合や、駐車している位置等が対応付けられた情報である。積雪度合は、雪認識部131が認識した積雪度合である。駐車場管理装置400は、所定の間隔ごとに、自動運転制御装置100から積雪度合を取得し、取得した情報を車両情報436の車両IDに対応付ける。例えば、制御部420は、第1駐車場PA1に駐車している車両のうち、積雪度合が最も高い車両(或いは所定の基準を満たす車両)を選択する。
次に、制御部420は、選択した車両に第2駐車場PA2の空いた駐車スペースに移動することを指示する(ステップS304)。これにより、本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
なお、制御部420は、積雪度合に代えて、雪が降っている状態において車両が第1駐車場PA1に駐車している合計の駐車時間の最も長い車両(或いは駐車時間に関する所定の基準を満たす車両)を選択してもよい。この場合、制御部420は、車両が第1駐車場PA1の駐車スペースに駐車した時刻と、雪が降っている状態とに基づいて、各車両の上記合計の駐車時間を導出し、導出結果を車両情報436の車両IDに対応付ける。
以上説明した第5実施形態によれば、利用者の指示によらずに、庇が設けられた駐車スペースに自車両Mが移動するため、車両に雪が積もり続けることを抑制することができる。
<変形例1>
以下、変形1の実施形態について説明する。上記の各実施形態では、自車両Mの雪認識部131が雪を認識するものとした。変形例1の実施形態では、駐車場管理装置400が雪を認識する。また、変形例1の車両は、積雪カメラ18により撮像された積雪画像を、所定間隔で駐車場管理装置400Aに送信する。更に、変形例1では、駐車場管理装置400が、自車両Mが行う特定車両制御の内容を決定する。以下、各実施形態と異なる点について説明する。
以下、変形1の実施形態について説明する。上記の各実施形態では、自車両Mの雪認識部131が雪を認識するものとした。変形例1の実施形態では、駐車場管理装置400が雪を認識する。また、変形例1の車両は、積雪カメラ18により撮像された積雪画像を、所定間隔で駐車場管理装置400Aに送信する。更に、変形例1では、駐車場管理装置400が、自車両Mが行う特定車両制御の内容を決定する。以下、各実施形態と異なる点について説明する。
図23は、変形例1の駐車場管理装置400の機能構成の一例である。駐車場管理装置400Aの制御部420Aは、画像取得部422と、雪認識部424と、情報処理部426と、情報提供部428とを備える。これらの構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
画像取得部422は、車両により撮像された積雪画像を取得する。雪認識部424は、画像取得部422により取得された積雪画像に基づいて、積雪度合を認識する。情報処理部426は、出庫リクエストに応じた発進リクエストを取得した場合、雪認識部424により認識された積雪度合に基づいて、発進リクエストを送信した車両の特定車両制御の内容を決定する。例えば、情報処理部426は、自動出庫処理において、発進リクエストを送信した車両の積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、車両の積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に車両を停止エリア310まで走行させる特定車両制御の内容とは異なる特定車両制御の内容を決定し、決定した特定車両制御の内容を、発進リクエストを送信した車両に送信する。発進リクエストを送信した車両は、情報処理部426により送信された特定車両制御の内容に基づいて、乗車エリアまで走行する。
また、情報処理部426は、車両の積雪が第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合以上であると判定した場合に、自動出庫処理を行わせない。例えば、情報処理部426は、利用者の端末装置に自動出庫処理ができないことを示す情報を送信する。
情報提供部428は、車両の積雪が第2積雪度合になる前に、車両の利用者が保持する端末装置に車両の出庫を促す情報を通知する。
なお、自動運転制御装置100が、駐車場管理装置400から積雪度合を取得して異なる特定車両制御を決定してもよい。
<変形例2>
以下、変形2の実施形態について説明する。上記の各実施形態では、自車両Mに搭載された積雪カメラ18により撮像された画像に基づいて降雪度合が認識されるものとした。変形例2の実施形態ではでは、駐車場または駐車スペースを撮像する駐車場カメラ600により撮像された画像が降雪度合の認識に用いられる。以下、変形例1または各実施形態と異なる点について説明する。
以下、変形2の実施形態について説明する。上記の各実施形態では、自車両Mに搭載された積雪カメラ18により撮像された画像に基づいて降雪度合が認識されるものとした。変形例2の実施形態ではでは、駐車場または駐車スペースを撮像する駐車場カメラ600により撮像された画像が降雪度合の認識に用いられる。以下、変形例1または各実施形態と異なる点について説明する。
図24は、変形例2の自車両M、駐車場管理装置400A、端末装置500、および駐車場カメラ600を含む駐車場管理システム1の構成の一例を示す図である。駐車場カメラ600は、例えば、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。駐車場カメラ600は、駐車場PAの駐車スペースに駐車した車両を撮像する。駐車場カメラ600は、例えば、車両に積もった雪の厚みを撮像可能な位置に設けられる。例えば、駐車場カメラ600は、駐車した車両を斜俯瞰方向から撮像する位置に設けられる。
画像取得部422は、駐車場カメラ600により撮像された積雪画像を取得する。雪認識部424は、画像取得部422により取得された積雪画像に基づいて、積雪度合を認識する。駐車場管理装置400が、雪認識部424の認識結果に基づいて、上述した処理を行ってもよいし、雪認識部424の認識結果が車両に送信され、車両の自動運転制御装置100が、雪認識部424の認識結果に基づいて、上述した処理を行ってもよい。
上述した各実施形態の内容、各変形例の内容の一部または全部は、適宜組み合わされて実施されてもよい。また、上記に各実施形態、または各変形例における、車両システム2の機能構成の一部または全部は、駐車場管理装置400(400A)に含まれてもよいし、駐車場管理装置400(400A)の機能構成の一部または全部は、車両システム2に含まれてもよい。また、車両システム2の機能構成の一部、または駐車場管理装置400(400A)の機能構成の一部は省略されてもよい。
[ハードウェア構成]
図25は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)100−3、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)100−4、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置100−5、ドライブ装置100−6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100−1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100−5には、CPU100−2が実行するプログラム100−5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開されて、CPU100−2によって実行される。これによって、雪認識部131、駐車スペース認識部132、および自走駐車制御部142のうち一部または全部が実現される。
図25は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、ワーキングメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)100−3、ブートプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)100−4、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置100−5、ドライブ装置100−6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100−1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100−5には、CPU100−2が実行するプログラム100−5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開されて、CPU100−2によって実行される。これによって、雪認識部131、駐車スペース認識部132、および自走駐車制御部142のうち一部または全部が実現される。
実施形態の駐車場管理装置400は、自動運転制御装置100のハードウェア構成と同等である。駐車場管理装置400は、通信コントローラや、CPU、RAM、ROM、記憶装置、ドライブ装置などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。記憶装置には、CPUが実行するプログラムが格納されている。このプログラムは、RAMに展開されて、CPUによって実行される。これによって、画像取得部422、雪認識部424、情報処理部426、および情報提供部428のうち一部または全部が実現される。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
車両上の積雪を認識し、
車両の周辺状況を認識し、
前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御し、
前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、
前記雪の度合の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる、
ように構成されている、車両制御装置。
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサが前記記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより、
車両上の積雪を認識し、
車両の周辺状況を認識し、
前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御し、
前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、
前記雪の度合の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる、
ように構成されている、車両制御装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1‥駐車場管理システム、2‥車両システム、10‥カメラ、16‥物体認識装置、18‥積雪カメラ、100‥自動運転制御装置、120‥第1制御部、130‥認識部、131‥雪認識部、132‥駐車スペース認識部、140‥行動計画生成部、142‥自走駐車制御部、160‥第2制御部、170‥情報提供部、180‥記憶部、182‥第1参照マップ、183‥参照テーブル、184‥第2参照マップ、186‥第3参照マップ、230‥車載機器制御部、240‥車載機器、242‥空調装置、244‥デフロスター装置、310‥停止エリア、320‥乗降エリア、400‥駐車場管理装置、400、400A‥駐車場管理装置、410‥通信部、480‥送風施設、482、484‥送風部、486‥位置検知センサ、420‥制御部、420A‥制御部、422‥画像取得部、424‥雪認識部、426‥情報処理部、428‥情報提供部、428‥および情報提供部、430‥記憶部、432‥駐車場地図情報、434‥駐車スペース状態テーブル、436‥車両情報、500‥端末装置、600‥駐車場カメラ
Claims (15)
- 車両上の積雪を認識する雪認識部と、
車両の周辺状況を認識する周辺状況認識部と、
前記周辺状況認識部により認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御する運転制御部と、を備え、
前記運転制御部は、前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、
前記雪認識部の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる、
車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路とは異なる経路を走行させる前記特定車両制御を行う、
請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合の挙動よりも前記積雪を前記車両から落下させるための挙動を積極的に行わせる前記特定車両制御を行う、
請求項1または2に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、前記積雪を前記車両から落下させるための挙動を積極的に行わせる、
請求項3に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、
前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する経路よりも長い経路を走行させる前記特定車両制御、または
前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に走行する時間よりも長い時間を走行させる前記特定車両制御、のうち一以上の前記特定車両制御を行う、
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、長い経路を走行、または前記長い時間を走行させる前記特定車両制御を行う、
請求項5に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合よりも前記車両の車室内の環境の変更を積極的に促す、
請求項1から6のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記車両の駐車時間が長いほど、前記車両の駐車時間が短い場合よりも、前記車両の車室内の環境の変更を積極的に促す、
請求項7に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合に、前記特定エリアのうち、前記車両の車幅方向の距離が他の領域よりも大きい領域に前記車両を停車させる前記特定車両制御を行う、
請求項1から8のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪を降ろすための第1地点を経由して、前記特定エリアに向かう前記特定車両制御を行う、
請求項1から9のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、前記積雪が前記第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合以上であると判定した場合に、前記自動出庫処理を行わず、
前記積雪が前記第2積雪度合になる前に、前記車両の利用者が保持する端末装置に前記車両の出庫を促す情報を通知する情報提供部を更に備える、
請求項1から10のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 前記運転制御部は、庇が設けられていない第1駐車場に前記車両が駐車している場合において、庇が設けられた第2駐車場に前記車両を駐車させることができることを示す情報を取得した場合、前記第2駐車場に前記車両を駐車させる、
請求項1から10のうちいずれか1項に記載の車両制御装置。 - 請求項1から12のうちいずれか1項に記載の車両制御装置と、
前記積雪が前記第1積雪度合よりも大きい第2積雪度合になる前に、前記車両の利用者が保持する端末装置に前記車両の出庫を促す情報を通知する情報提供部と、
を備える車両管理システム。 - 車両制御装置が、
車両上の積雪を認識し、
車両の周辺状況を認識し、
前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御し、
前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、
前記積雪の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる、
車両制御方法。 - 車両制御装置に、
車両上の積雪を認識させ、
車両の周辺状況を認識させ、
前記認識された周辺状況に基づいて、前記車両の操舵および加減速を自動で制御させ、
前記自動の制御で前記車両を駐車場から出庫させて前記車両の乗員を乗車させる特定エリアで前記乗員を乗車させる自動出庫処理において、
前記積雪の認識結果に基づいて、前記積雪が第1積雪度合以上であると判定した場合、前記積雪が第1積雪度合未満であると判定した場合に前記車両を前記特定エリアまで走行させる際の走行に関する車両制御とは異なる、前記積雪を積極的に減少させるための前記走行に関する特定車両制御を行って、前記車両を前記特定エリアまで走行させる、
プログラム。
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JP2019026374A JP2020135270A (ja) | 2019-02-18 | 2019-02-18 | 車両制御装置、車両管理システム、車両制御方法、およびプログラム |
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WO2022201536A1 (ja) * | 2021-03-26 | 2022-09-29 | 日産自動車株式会社 | 走行支援方法及び走行支援装置 |
-
2019
- 2019-02-18 JP JP2019026374A patent/JP2020135270A/ja active Pending
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