JP2020134459A - レーダ装置、レーダシステムおよび感度低下判定方法 - Google Patents

レーダ装置、レーダシステムおよび感度低下判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】感度低下を精度よくかつ効率よく判定すること。【解決手段】実施形態に係るレーダ装置は、複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって物標を検知するレーダ装置であって、信号処理部と、感度低下判定部とを備える。信号処理部は、上記信号処理を実行することによって、物標の受信強度、位置および相対速度を含む物標に関する情報を導出する。感度低下判定部は、他のレーダ装置との間で物標に関する情報を共有しつつ、かかる物標に関する情報に基づいて感度低下を判定する。【選択図】図2

Description

開示の実施形態は、レーダ装置、レーダシステムおよび感度低下判定方法に関する。
従来、車両などに搭載され、かかる車両から送信した送信波が物標に当たって反射した反射波を受信し、得られた信号に基づいて周期的に一連の信号処理を実行することによって、静止物等の物標を検知するレーダ装置が知られている。
かかるレーダ装置には、走行中に検知した物標からの反射波を利用して、複数ある受信チャンネル間の利得差と位相差が初期状態から変化していないかを監視し、変化が大きい場合にはレドームに汚れが付着する等して感度低下が生じていると判定するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
また、たとえば感度低下検出用にCW(Continuous Wave)モードと呼ばれる周波数一定のビームを周期的に打ち、その反射波から抽出される静止物相当のピークが示す受信強度(以下、「反射パワー」と言う)が通常より低い場合に、感度低下が生じていると判定するものもある。
特開2011−127910号公報
しかしながら、上述した従来技術には、感度低下を精度よくかつ効率よく判定するうえで更なる改善の余地がある。
具体的には、上述した従来技術では、周囲が砂漠といった、そもそも静止物等の物標が極端に少ないような道路環境においては、誤って感度低下が発生していると判定してしまうおそれがあった。
なお、こうした道路環境においては、たとえば所定距離の間に一度でも強い反射パワーの静止物を検知した場合は、感度低下を判定しないといった対策を講ずることもできるが、判定に時間がかかるとの問題を生じさせてしまう。
また、強反射物、たとえば大きな看板が道沿いに連続して設けられているような道路環境においては、感度低下を判定しづらいという問題もあった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、感度低下を精度よくかつ効率よく判定することができるレーダ装置、レーダシステムおよび感度低下判定方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るレーダ装置は、複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による該送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって前記物標を検知するレーダ装置であって、信号処理部と、感度低下判定部とを備える。前記信号処理部は、前記信号処理を実行することによって、前記物標の受信強度、位置および相対速度を含む前記物標に関する情報を導出する。前記感度低下判定部は、他のレーダ装置との間で前記物標に関する情報を共有しつつ、該物標に関する情報に基づいて感度低下を判定する。
実施形態の一態様によれば、感度低下を精度よくかつ効率よく判定することができる。
図1Aは、比較例に係る感度低下判定方法の概要説明図である。 図1Bは、実施形態に係る感度低下判定方法の概要説明図(その1)である。 図1Cは、実施形態に係る感度低下判定方法の概要説明図(その2)である。 図1Dは、実施形態に係る感度低下判定方法の概要説明図(その3)である。 図2は、実施形態に係るレーダシステムのブロック図である。 図3は、実施形態に係る感度低下判定処理の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 図4Aは、感度低下判定部が実行する第1の感度低下処理の処理手順を示すフローチャートである。 図4Bは、感度低下判定部が実行する第2の感度低下処理の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 図4Cは、感度低下判定部が実行する第2の感度低下処理の処理手順を示すフローチャート(その2)である。 図4Dは、感度低下判定部が実行する第2の感度低下処理の処理手順を示すフローチャート(その3)である。 図5Aは、第1の変形例に係るレーダシステムの構成例を示す図である。 図5Bは、第2の変形例に係るレーダシステムの構成例を示す図である。 図5Cは、第3の変形例に係るレーダシステムの構成例を示す図(その1)である。 図5Dは、第3の変形例に係るレーダシステムの構成例を示す図(その2)である。 図5Eは、第3の変形例に係るレーダシステムの構成例を示す図(その3)である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するレーダ装置、レーダシステムおよび感度低下判定方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
また、以下では、実施形態に係る感度低下判定方法の概要について図1A〜図1Dを用いて説明した後に、実施形態に係る感度低下判定方法を適用したレーダ装置1について、図2〜図5Eを用いて説明することとする。
また、以下では、レーダ装置1が、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式のミリ波レーダ装置であり、車両Vに搭載される場合を例に挙げる。なお、レーダ装置1は総称であって、搭載位置がそれぞれ異なる複数のレーダ装置1を表す場合、レーダ装置1−A,1−B…のように、符号の後に「−アルファベット」を付与して、それぞれを識別する場合がある。
まず、実施形態に係る感度低下判定方法の概要について図1A〜図1Dを用いて説明する。図1Aは、比較例に係る感度低下判定方法の概要説明図である。また、図1B〜図1Dは、実施形態に係る感度低下判定方法の概要説明図(その1)〜(その3)である。
たとえば比較例に係る感度低下判定方法では、周波数変調をかけないCWモードのビームを周期的に打って、その反射波から抽出される静止物相当のピークが示す反射パワーに基づいて感度低下を判定する。
具体的には、図1Aの上段に示すように、比較例に係る感度低下判定方法では、CWモードのビームの反射波に所定の信号処理を施して相対速度(自車速に対する物標速度)ごとのピークを抽出し、そのうちの静止物相当のピークに着目する。
そして、同図の下段に示すように、かかる静止物相当のピークが示す反射パワーを監視し、感度低下が起きていない通常時よりもパワーが低下した場合を、感度低下が生じているとして判定する。
ただし、このような比較例に係る感度低下判定方法によれば、周囲が砂漠のような道路環境においては、そもそも反射物自体が少なく、反射パワーも低下しがちとなるため、誤判定のおそれが高かった。
また、たとえば大きな看板といった強反射物が道沿いに連続して設けられているような道路環境においては、逆に反射パワーが上がりがちとなるため、感度低下を判定しづらいという問題もあった。
なお、近年、車両には、周囲監視のために複数のレーダ装置が搭載されることが多い。比較例に係る感度低下判定方法では、かかる複数のレーダ装置のそれぞれが個別に上述の感度低下判定を行うため、時間がかかるという問題もあった。
そこで、実施形態に係る感度低下判定方法では、複数のレーダ装置間で物標に関する情報を共有しつつ感度低下を判定することとした。ここで、図1Bに示すように、車両Vには、スキャン範囲がそれぞれ異なる複数のレーダ装置1−A,1−B,1−C,1−Dが搭載されているものとする。
レーダ装置1−Aは車両Vの前部右側に配置され、レーダ装置1−Bは車両Vの前部左側に配置される。また、レーダ装置1−Cは車両Vの後部右側に配置され、レーダ装置1−Dは車両Vの後部左側に配置される。
なお、以下では、説明の便宜のために、レーダ装置1−Aについては、「レーダA」と記載する場合がある。同様に、レーダ装置1−Bについては「レーダB」と、レーダ装置1−Cについては「レーダC」と、レーダ装置1−Dについては「レーダD」と、それぞれ記載する場合がある。
図1Bに示すように、実施形態に係る感度低下判定方法では、かかる複数のレーダA〜D間で情報を共有しつつ感度低下を判定する。なお、実施形態に係る感度低下判定方法では、上述したCWモード時の反射波、および、CWモード以外の通常モード時の反射波のそれぞれに基づいて、異なる感度低下判定を行う。
具体的にはまず、図1Cに示すように、CWモード時の反射波に基づいては、実施形態に係る感度低下判定方法は、基本的にはレーダA〜Dのそれぞれで図1Aに示したのと同様の静止物相当のピークの監視を行う。そして、かかるピークの反射パワーが低下した場合に、該当するレーダA〜Dのいずれかを感度低下の疑いありと見なす。
ただし、図1Aの場合とは異なり、実施形態に係る感度低下判定方法では、レーダA〜Dは、互いにかかる静止物相当のピークに関する情報を共有しており、自身が他レーダと比較して反射パワーが低下している場合を感度低下の疑いありとして判定する。たとえば図1Cの例では、レーダDのみが他と比較して反射パワーが低下しており、かかる場合、レーダDは、自身(レーダD)に感度低下の疑いありと判定する。
これにより、たとえば周囲に静止物等の反射物が少ないといった道路状況の下において、感度低下ではないものの、レーダA〜Dで総じて反射パワーが低下するといった状況を、感度低下が発生したと誤判定してしまうのを防止することができる。
また、図1Dに示すように、CWモード以外の通常モード時の反射波に基づいては、実施形態に係る感度低下判定方法は、走行中の車両Vであれば、あるレーダ装置1が物標を検知すれば車両Vの進行方向に応じ、他のレーダ装置1でも同一の物標を検知するとの観点に立ち、かかるレーダ装置1間で互いに物標に関する情報を共有して感度低下を判定する。
具体的には、図1Dに示すように、たとえば車両Vが直進走行中においてレーダBが静止物相当の物標を検知したものとする。かかる場合、実施形態に係る感度低下判定方法では、かかるレーダBが検知した物標に関する情報を、同じく車両Vの左側に配置されたレーダDへ引き継ぐ。
そのうえで、レーダDは、かかる物標に該当する物標を自身のビームのスキャンに基づいて検知できたかどうかを判定し、同一物標をレーダDが未検知である場合に、レーダDは、自身(レーダD)に感度低下の疑いありと判定する。
なお、未検知の場合に限らず、レーダDのみ同一物標の反射パワーが低い場合を、感度低下の疑いありと判定してもよい。このように、異なるレーダ装置1間で情報を引き継ぎ、同一物標での反射パワーに基づいて感度低下を判定することで、信頼性が高く精度のよい判定を行うことが可能となる。
なお、実施形態に係るレーダ装置1は、上述したように「感度低下の疑いあり」との判定を行った場合、かかる判定結果をダイアグノシス信号として出力(以下、「ダイアグ出力」と言う)する。これにより、レーダ装置1の感度低下をダイアグノシス診断によって検知することが可能となる。したがって、メンテナンス性の向上に資することができる。
以下、実施形態に係るレーダ装置1を含むレーダシステムSの構成例について、図2以降を用いてより具体的に説明する。
図2は、実施形態に係るレーダシステムSのブロック図である。なお、図2では、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
換言すれば、図2に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
図2に示すように、レーダシステムSは、複数のレーダ装置1と、車両制御装置2と、車速センサ3と、舵角センサ4とを含む。レーダ装置1は、送信部10と、受信部20と、記憶部30と、制御部40とを備える。また、レーダ装置1は、車両Vの各種の挙動を制御する車両制御装置2、および、他のレーダ装置1と、CAN(Controller Area Network)等の通信ネットワークを介して通信可能に接続される。
車両制御装置2は、レーダ装置1による物標の検出結果に基づいて、たとえばPCS(Pre-crash Safety System)やAEB(Advanced Emergency Braking System)などの車両制御を行う。なお、レーダ装置1は、車載レーダ装置以外の各種用途に用いられてもよい。
また、車両制御装置2は、車両Vに搭載された車速センサ3や舵角センサ4といった各種センサのセンサ値を取得し、レーダ装置1へ出力する。
送信部10は、信号生成部11と、発振器12と、送信アンテナ13とを備える。信号生成部11は、後述する送受信制御部41の制御により、通常モード時には、三角波で周波数変調されたミリ波を送信するための変調指示信号を生成する。
また、信号生成部11は、送受信制御部41の制御により、CWモード時には、変調しない一定周波数のミリ波を送信するための変調指示信号を生成する。発振器12は、かかる信号生成部11によって生成された変調指示信号に基づいて送信信号を生成し、送信アンテナ13へ出力する。なお、図2に示すように、発振器12によって生成された送信信号は、後述するミキサ22に対しても分配される。
通常モードおよびCWモードは、たとえば通常モードでの送信を所定回数行った後にCWモードの送信を一回行ったり、または数十ミリ秒ごとに交互に繰り返されたりするなど、送受信制御部41により制御される。
送信アンテナ13は、発振器12からの送信信号を送信波へ変換し、かかる送信波を車両Vの外部へ出力する。送信アンテナ13から車両Vの外部、たとえば前方へ送信された送信波は、静止物や移動物等の物標で反射されて反射波となる。
なお、図2に示す送信アンテナ13の数は1つであるが、2つ以上であってもよい。また、通常モード時とCWモード時とで異なる送信アンテナ13に切り替えられてもよい。
受信部20は、アレーアンテナを形成する複数の受信アンテナ21と、複数のミキサ22と、複数のA/D変換部23とを備える。ミキサ22およびA/D変換部23は、受信アンテナ21ごとに設けられる。
各受信アンテナ21は、物標からの反射波を受信波として受信し、かかる受信波を受信信号へ変換してミキサ22へ出力する。なお、図2に示す受信アンテナ21の数は4つであるが、3つ以下または5つ以上であってもよい。
受信アンテナ21から出力された受信信号は、図示略の増幅器(たとえば、ローノイズアンプ)で増幅された後にミキサ22へ入力される。ミキサ22は、分配された送信信号と、受信アンテナ21から入力される受信信号との一部をミキシングし不要な信号成分を除去してビート信号を生成し、A/D変換部23へ出力する。
ビート信号は、送信波と反射波との差分波であって、送信信号の周波数と受信信号の周波数との差となるビート周波数を有する。ミキサ22で生成されたビート信号は、A/D変換部23でデジタル信号に変換された後に、制御部40へ出力される。
記憶部30は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現され、図2の例では、履歴データ31を記憶する。履歴データ31は、制御部40が実行する一連の信号処理に基づいて検知される物標データの履歴である。
制御部40は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、レーダ装置1内部の記憶デバイスに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。
制御部40は、送受信制御部41と、信号処理部42と、物体認識部43と、物体予測部44と、感度低下判定部45とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
送受信制御部41は、信号生成部11を含む送信部10、および、受信部20を制御する。信号処理部42は、A/D変換部23でデジタル信号に変換されたビート信号に基づいて所定の信号処理を実行し、各物標の推定角度、距離および相対速度を導出する。
具体的には、信号処理部42は、送信信号および受信信号の周波数差を示すビート信号を周波数解析した結果得られる周波数ごとのパワーのピークを抽出する。また、信号処理部42は、抽出したピークに基づき、たとえばESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)といった公知の到来方向推定アルゴリズム等を用いつつ、ピークのそれぞれに対応する物標の距離、角度(すなわち物標の位置)および相対速度を含む物標データを導出する。また、信号処理部42は、導出した物標データを物体認識部43へ出力する。
物体認識部43は、信号処理部42によって導出された物標データに基づいて物体を認識する。具体的には、物体認識部43は、各物標を分類する物標分類処理を行う。
物体認識部43は、物標分類処理において、たとえば車両Vの走行速度とほぼ逆向きの相対速度を持つ物標を静止物として分類する。また、物体認識部43は、たとえば車両Vの走行速度の逆向きよりも大きな相対速度を持つ物標を先行車として分類する。また、物体認識部43は、たとえば車両Vの走行速度の逆向きよりも小さな相対速度を持つ物標を対向車として分類する。
物体予測部44は、過去に得られた物標データと最新の周期(今回のスキャン)分の物標データとの時間的な連続性を判定する。具体的には、物体予測部44は、前回のスキャン分までに検知していた特定の物標の前回までの位置や速度に基づいて、今回の位置を予測する。そして、物体予測部44は、今回のスキャンにおいて検知された物標のうち、今回の予測位置に最も近いものを、前回までの特定の物標に時間的に連続する物標と判定する。
なお、物体認識部43および物体予測部44は、互いの処理結果を反映しつつ、たとえば時間的に連続すると判定された物標データの平均化処理を行うことでバラツキを抑え、物標の検知精度を高めることができる。また、物体認識部43は、物体の認識結果を感度低下判定部45へ出力する。
感度低下判定部45は、信号処理部42または物体認識部43の処理結果に基づき、レーダ装置1の感度低下を判定する感度低下判定処理を実行する。
なお、感度低下判定部45は、信号処理部42の処理結果に基づいて、CWモード時の反射波に基づく感度低下判定処理(以下、「第1の感度低下判定処理」と言う場合がある)を実行する(図1C参照)。また、感度低下判定部45は、物体認識部43の処理結果に基づいて、通常モード時の反射波に基づく感度低下判定処理(以下、「第2の感度低下判定処理」と言う場合がある)を実行する(図1D参照)。
ここで、各感度低下判定処理の実行タイミングについて説明しておく。図3は、実施形態に係る感度低下判定処理の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図3の上段に示すように、通常モードでのスキャンが所定回数(ここでは20回)行われるごとにCWモードでのスキャンが1回行われるものとする。かかる場合、感度低下判定部45は、CWモードでのスキャン直後の通常モード時に第1の感度低下判定処理を実行する。
また、車両Vが、前方へ直進走行中であるものとする。かかる場合、図3の下段に示すように、たとえば車両Vの右側に配置されたレーダA,Cと、左側に配置されたレーダB,Dとがそれぞれペアとなる(図1B参照)。そして、レーダA,Bが、ある通常モードでのスキャン時にレーダC,Dへそれぞれ引き継ぐこととなる物標を選択し、かかるスキャン直後の通常モード時において、レーダC,Dが、第2の感度低下判定処理を実行する。
図2の説明に戻る。そして、感度低下判定部45は、第1または第2の感度低下判定処理を実行し、特定のレーダ装置1の感度低下が疑われるとの判定結果を得た場合には、判定結果をたとえば車両制御装置2等の外部装置へ向けてダイアグ出力する。
次に、感度低下判定部45による第1または第2の感度低下判定処理の詳細な処理手順について、図4A〜図4Dを用いて説明する。図4Aは、感度低下判定部45が実行する第1の感度低下処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図4B〜図4Dは、感度低下判定部45が実行する第2の感度低下処理の処理手順を示すフローチャート(その1)〜(その3)である。
まず、図4Aに示すように、第1の感度低下判定処理では、感度低下判定部45は、信号処理部42から静止物相当の相対速度と、当該相対速度の反射パワーを取得する(ステップS101,S102)。そして、感度低下判定部45は、かかる反射パワーが通常時より弱いか否かを判定する(ステップS103)。
ここで、通常時より反射パワーが弱ければ(ステップS103,Yes)、感度低下が疑われる状態をカウントする感度低下カウンタを+1する(ステップS104)。一方、通常時より反射パワーが弱くなければ(ステップS103,No)、感度低下カウンタをリセットする(ステップS105)。
そして、感度低下判定部45は、CAN等を介して他レーダ(自レーダがレーダAであれば、レーダB〜D)の感度低下カウンタを取得する(ステップS106)。そのうえで、自レーダの感度低下カウンタが他レーダの感度低下カウンタより大きいか否かを判定する(ステップS107)。
ここで、「自レーダのカウンタ>他レーダのカウンタ」であれば(ステップS107,Yes)、感度低下判定部45は、自レーダが感度低下状態にあると判定する(ステップS108)。そして、感度低下判定部45は、当該状態をダイアグ出力し(ステップS109)、処理を終了する。
一方、「自レーダのカウンタ>他レーダのカウンタ」でなければ(ステップS107,No)、感度低下判定部45は、処理を終了する。
なお、感度低下カウンタを用いた判定を行うことにより、感度低下状態がある程度継続した場合にのみダイアグ出力を行うことができ、誤判定を防止することが可能となる。
また、ステップS103で判定する反射パワーは、平均値等、信号処理部42によって算出された反射パワーに基づく統計量であってもよい。
つづいて、第2の感度低下判定処理について説明する。なお、図4B〜図4Dでは、車両Vが直進走行中に、上述したレーダB,Dのペアによって実行される第2の感度低下判定処理を例に挙げる。
まず、図4Bは、レーダBによって実行される第2の感度低下判定処理である。図4Bに示すように、第2の感度低下判定処理では、レーダBの感度低下判定部45は、まず感度低下判定が可能であるか否かを判定する(ステップS201)。
ステップS201では、車速センサ3や舵角センサ4等のセンサ値に基づき、たとえば車両Vが前方へ向けて直進走行中である場合に感度低下判定が可能であると判定される。これは、安定した走行状況の下での判定を行うことにより、バラツキや誤差の少ない信頼性の高い結果を得るためである。
ステップS201で感度低下判定が可能と判定された場合(ステップS201,Yes)、レーダBの感度低下判定部45は、物体認識部43の処理結果に基づき、レーダDへの引き継ぎ物標を選択する(ステップS202)。
ここでは、レーダBの感度低下判定部45は、静止物で、バラツキが少なく安定して検知できている反射パワーの強い物標を選択する。たとえば、巨大な看板よりは、電柱の方が検知位置のバラツキが少ない傾向にあるので、かかる例では電柱の方が選択されることとなる。
そして、レーダBの感度低下判定部45は、選択した引き継ぎ物標に関する物標データをレーダDへ出力し(ステップS203)、処理を終了する。なお、ステップS201で感度低下判定が可能でないと判定された場合も(ステップS201,No)、処理を終了する。
次に、図4Cおよび図4Dは、レーダDによって実行される第2の感度低下判定処理である。図4Cに示すように、レーダDの感度低下判定部45は、まず感度低下判定が可能であるか否かを判定する(ステップS301)。なお、これは上述したステップS201と同様であるため、説明を省略する。
そして、レーダDの感度低下判定部45は、レーダBから引き継ぐ引き継ぎ物標の候補を選択する(ステップS302)。かかるステップS302では、上述したステップS202と同様に、静止物で、バラツキが少なく安定して検知できている反射パワーの強い物標が選択されることが好ましい。
そして、レーダDの感度低下判定部45は、レーダBからの引き継ぎ物標に関する物標データを取得し(ステップS303)、レーダDのスキャン範囲におけるレーダBからの引き継ぎ物標の存在範囲を算出する(ステップS304)。
そのうえで、図4Dに示すように、レーダDの感度低下判定部45は、算出した存在範囲において、引き継ぎ物標に該当する物標とマッチする引き継ぎ物標の候補が存在するか否か、すなわち、引き継ぎ物標と候補のマッチングが成立したか否かを判定する(ステップS305)。
ここで、マッチングが成立しない場合(ステップS305,No)、レーダDの感度低下判定部45は、つづいて引き継ぎ物標のみが存在するか否かを判定する(ステップS306)。そして、引き継ぎ物標のみが存在する場合(ステップS306,Yes)、レーダDの感度低下判定部45は、レーダDの物標不検知カウンタを+1する(ステップS307)。
そのうえで、レーダDの感度低下判定部45は、レーダDの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS308)。ここで、レーダDの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きい場合(ステップS308,Yes)、レーダDの感度低下判定部45は、自レーダが感度低下状態にあると判定する(ステップS309)。そして、レーダDの感度低下判定部45は、当該状態をダイアグ出力し(ステップS310)、処理を終了する。
一方、レーダDの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きくない場合(ステップS308,No)、レーダDの感度低下判定部45は、処理を終了する。
また、ステップS306で引き継ぎ物標のみが存在しない場合(ステップS306,No)、レーダDの感度低下判定部45は、つづいて引き継ぎ物標の候補のみが存在するか否かを判定する(ステップS311)。そして、候補のみが存在する場合(ステップS311,Yes)、レーダDの感度低下判定部45は、レーダBの物標不検知カウンタを+1する(ステップS312)。
そのうえで、レーダDの感度低下判定部45は、レーダBの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS313)。ここで、レーダBの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きい場合(ステップS313,Yes)、レーダDの感度低下判定部45は、レーダBが感度低下状態にあると判定する(ステップS314)。そして、レーダDの感度低下判定部45は、当該状態をダイアグ出力し(ステップS315)、処理を終了する。
一方、レーダBの物標不検知カウンタが所定の閾値より大きくない場合(ステップS313,No)、レーダDの感度低下判定部45は、処理を終了する。
また、ステップS305でマッチングが成立した場合(ステップS305,Yes)、レーダDの感度低下判定部45は、レーダB,Dの物標不検知カウンタをリセットし(ステップS316)、処理を終了する。また、ステップS301で感度低下判定が可能でないと判定された場合も(ステップS301,No)、処理を終了する。
(変形例)
ところで、これまでは、レーダA,CあるいはレーダB,Dが第2の感度低下判定処理を実行するにあたってそれぞれペアとなる場合を例に挙げて説明したが、この限りではない。図5Aは、第1の変形例に係るレーダシステムS1の構成例を示す図である。
図5Aに示すように、車両Vは、レーダA〜Dに加えて、前部中央のレーダEおよび後部中央のレーダFが搭載されていてもよい。かかる場合、車両Vが直進走行中であるならば、レーダE,Fのペアで感度判定処理を実行することができる。なお、かかるペアの場合、たとえば、道路上方の交通信号機や道路情報板、歩道橋等を静止物として利用することができる。
また、これまでは、レーダ装置1のそれぞれが感度低下判定処理を実行する例を挙げたが、この限りではない。図5Bは、第2の変形例に係るレーダシステムS2の構成例を示す図である。
すなわち、図5Bに示すように、レーダ装置1のそれぞれではなく、車両制御装置2が感度低下判定部45を備え、車両制御装置2がかかる感度低下判定部45によって、統括して感度低下判定処理を実行するようにしてもよい。かかる場合、レーダ装置1それぞれの処理負荷を軽減し、効率的に感度低下判定処理を実行することが可能となる。また、感度低下判定部45を車両制御装置2に実装するだけでよいので、メンテナンス性を向上させることができる。
ところで、車両Vは、車種等によって車体構造が異なるのが常である。このため、各レーダ装置1と車両制御装置2を接続する配線にも制約があるケースがある。図5C〜図5Eは、第3の変形例に係るレーダシステムS3の構成例を示す図(その1)〜(その3)である。
たとえば配線の制約上から、図5Cに示すようにレーダA〜Dおよび車両制御装置2が接続されているものとする。すなわち、レーダB,Dは直結されておらず、車両制御装置2に対してもレーダAまたはレーダCを介さねばならないものとする。
かかる場合に、第2の感度低下判定処理において、たとえばレーダB,Dがペアであるならば、図5Dに示すように、レーダBはレーダA,Cを順に経由して引き継ぎ物標に関する物標データをレーダDへ出力すればよい。これにより、レーダB,Dが直結していなくとも、レーダB,Dは、第2の感度低下判定処理を実行することができる。
また、同じ接続形態で、同じくレーダB,Dがペアである場合に、図5Eに示すように、レーダBはレーダAを経由して引き継ぎ物標をたとえばレーダCへ出力し、レーダDは引き継ぎ物標の候補を同じくレーダCへ出力するようにしてもよい。そのうえで、レーダCが第2の感度低下判定処理を代替実行してもよい。
これにより、たとえば各レーダ装置1の処理負荷を監視しておき、処理負荷の小さいレーダ装置1(ここでは、レーダC)に第2の感度低下判定処理を割り振ることによって、レーダシステムS3全体としての処理負荷を分散することが可能となる。
上述してきたように、実施形態に係るレーダ装置1は、複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって物標を検知するレーダ装置1であって、信号処理部42と、感度低下判定部45とを備える。信号処理部42は、上記信号処理を実行することによって、物標の反射パワー(「受信強度」の一例に相当)、位置および相対速度を含む物標データ(「物標に関する情報」の一例に相当)を導出する。感度低下判定部45は、他のレーダ装置1との間で物標データを共有しつつ、かかる物標データに基づいて感度低下を判定する。
したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、感度低下を精度よくかつ効率よく判定することができる。
また、感度低下判定部45は、周波数変調をかけない送信波を送信するCWモード(「第1モード」の一例に相当)時の反射波に基づいて反射パワーが所定の強度よりも弱いか否かを判定するとともに、反射パワーが弱い状態が他のレーダ装置1よりも多く判定された場合に、感度低下が生じていると判定する第1の感度低下判定処理を実行する。
したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、誤判定を防止することができる。
また、感度低下判定部45は、周波数変調をかけた送信波を送信する通常モード(「第2モード」の一例に相当)時の反射波に基づき、物標の移動方向に応じて組み合わせられる他のレーダ装置1において導出された物標データから引き継ぎ物標(「特定物標」の一例に相当)の存在範囲を予測し、当該存在範囲に引き継ぎ物標に対応する物標の候補が存在しない場合に、感度低下が生じていると判定する第2の感度低下判定処理を実行する。
したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、物標の相対的な移動方向に応じて組み合わせられる複数のレーダ装置1間で情報を共有しつつ感度低下判定が行えるので、感度低下を精度よくかつ効率よく判定することができる。
また、感度低下判定部45は、上記存在範囲に物標の候補のみが存在する場合に、他のレーダ装置1において感度低下が生じていると判定する。
したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、物標の相対的な移動方向に応じて組み合わせられる複数のレーダ装置1間で情報を共有しつつ感度低下判定が行えるので、自装置だけでなく、他のレーダ装置1の感度低下を精度よくかつ効率よく判定することができる。
また、感度低下判定部45は、感度低下が生じていると判定された状態が所定回数続いた場合に、感度低下が生じていることを確定する。
したがって、実施形態に係るレーダ装置1によれば、感度低下が疑わしい状態が続いた場合にのみダイアグ出力が行えるので、信頼性高く感度低下を判定することができる。
また、第2変形例に係るレーダシステムS2は、レーダ装置1と、車両制御装置2とを備える。レーダ装置1は、車両Vに複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって物標を検知する。また、車両制御装置2は、車両Vの挙動を制御する。また、レーダ装置1は、上記信号処理を実行することによって、物標の反射パワー、位置および相対速度を含む物標データを導出する信号処理部42を備える。また、車両制御装置2は、レーダ装置1との間で物標データを共有しつつ、かかる物標データに基づいてレーダ装置1の感度低下を判定する感度低下判定部45を備える。
したがって、第2変形例に係るレーダシステムS2によれば、レーダ装置1それぞれの処理負荷を軽減し、効率的に感度低下判定処理を実行することが可能となる。また、感度低下判定部45を車両制御装置2に実装するだけでよいので、メンテナンス性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
なお、上述した実施形態では、車両Vが直進走行中である場合に限定して感度低下判定処理を行うこととしたが、直進走行中ではないものの、安定的な物標の検知が可能な道路環境を走行中であれば、直進時に限らなくともよい。たとえば一定の舵角のままで所定時間の走行が可能なループ橋の走行時などには、感度低下判定処理の実行は可能と考えられる。
したがって、これまでは、レーダA,CあるいはレーダB,Dのように、車両Vの同じ側に配置された各レーダ装置1をペアとしてきたが、舵角があっても、たとえば第2の感度低下判定処理を行うのに好適な場合は、レーダA,DあるいはレーダB,Cのように、斜向いの各レーダ装置1をペアとしてもよい。
また、上述した実施形態では、各レーダ装置1のビームの角度が一定であるものとして説明を進めたが、たとえば図5Aに示したレーダE,F等はビーム角度が異なる場合があるので、ペアとなったレーダ装置1の間で同一物標をトラッキング可能となるように、狭い方のビーム角度に合わせる等、物標データを適宜換算することが好ましい。
また、上述した実施形態では、レーダ装置1がFM−CW方式であることとしたが、CWモードへの切り替えを可能とするにあたり、実装上の制約がなければ、FCM(Fast Chirp Modulation)方式であってもよい。
また、上述した実施形態では、レーダ装置1は車両Vに複数設けられることとしたが、必ずしも移動体ではなく、たとえば交差点や踏み切り、建築物の周囲といった場所に複数設けられてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 レーダ装置
42 信号処理部
43 物体認識部
44 物体予測部
45 感度低下判定部
S,S1〜S3 レーダシステム
V 車両

Claims (8)

  1. 複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による該送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって前記物標を検知するレーダ装置であって、
    前記信号処理を実行することによって、前記物標の受信強度、位置および相対速度を含む前記物標に関する情報を導出する信号処理部と、
    他のレーダ装置との間で前記物標に関する情報を共有しつつ、該物標に関する情報に基づいて感度低下を判定する感度低下判定部と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記感度低下判定部は、
    周波数変調をかけない前記送信波を送信する第1モード時の前記反射波に基づいて前記受信強度が所定の強度よりも弱いか否かを判定するとともに、該受信強度が弱い状態が前記他のレーダ装置よりも多く判定された場合に、感度低下が生じていると判定する第1の感度低下判定処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記感度低下判定部は、
    周波数変調をかけた前記送信波を送信する第2モード時の前記反射波に基づき、前記物標の移動方向に応じて組み合わせられる前記他のレーダ装置において導出された前記物標に関する情報から特定物標の存在範囲を予測し、当該存在範囲に前記特定物標に対応する前記物標の候補が存在しない場合に、感度低下が生じていると判定する第2の感度低下判定処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ装置。
  4. 前記感度低下判定部は、
    前記存在範囲に前記物標の候補のみが存在する場合に、前記他のレーダ装置において感度低下が生じていると判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 前記感度低下判定部は、
    感度低下が生じていると判定された状態が所定回数続いた場合に、感度低下が生じていることを確定する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のレーダ装置。
  6. 車両に搭載される請求項1〜5のいずれか一つに記載のレーダ装置
    を備えることを特徴とするレーダシステム。
  7. 車両に複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による該送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって前記物標を検知するレーダ装置と、
    前記車両の挙動を制御する車両制御装置と
    を備え、
    前記レーダ装置は、
    前記信号処理を実行することによって、前記物標の受信強度、位置および相対速度を含む前記物標に関する情報を導出する信号処理部
    を備え、
    前記車両制御装置は、
    前記レーダ装置との間で前記物標に関する情報を共有しつつ、該物標に関する情報に基づいて前記レーダ装置の感度低下を判定する感度低下判定部
    を備えることを特徴とするレーダシステム。
  8. 複数個設けられ、それぞれが送信波と物標による該送信波の反射波とに基づく所定の信号処理を実行することによって前記物標を検知するレーダ装置を用いた感度低下判定方法であって、
    前記信号処理を実行することによって、前記物標の受信強度、位置および相対速度を含む前記物標に関する情報を導出する信号処理工程と、
    レーダ装置間で前記物標に関する情報を共有しつつ、該物標に関する情報に基づいて感度低下を判定する感度低下判定工程と
    を含むことを特徴とする感度低下判定方法。
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