以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態にかかる空気調和機100の外観の一例を示す斜視図である。図2は、図1の空気調和機100の断面図である。空気調和機100は、室内の空気を調和する機器であって、例えば、空気清浄機である。図1及び図2に基づいて本実施形態にかかる空気調和機100の構成について説明する。なお、矢印Sは空気の流れを示している。
空気調和機100の外部構成は、筐体101、吹出口102、吸込口201、操作部103、表示部104を含む。
筐体101は、例えば、丸みを帯びたクサビ形状に成形されている。吸込口201は、例えば、筐体101の背面に設けられ、室内の空気を吸い込む。吹出口102は、例えば、筐体101の上面に設けられ、空気調和機100で調和した空気を吹き出す。
操作部103は、例えば、筐体101の前面上部に設けられる。操作部103は、例えば、複数のボタン(図示せず)を有し、ユーザの操作によって空気調和機100の動作設定を行う。表示部104は、例えば、筐体101の前面上部に設けられる。表示部104は、例えば、液晶ディスプレイであって、後述する制御部から送られる情報を表示する。
空気調和機100の内部構成は、プレフィルタ202、集塵フィルタ203、掃除部204、送風機205、空気通路206を含む。
プレフィルタ202は、例えば、ポリプロピレン等によりシート状のメッシュに形成され、吸込口201に面して筐体101の背面に設けられる。プレフィルタ202によって吸気中の大きな塵埃を捕集する。
集塵フィルタ203は、例えば、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Airフィルタ)から成り、濾材(図示せず)を覆うように枠材(図示せず)がホットメルトにより溶着される。集塵フィルタ203によって空気中の微細な塵埃や所定粒径(例えば3μm)よりも小さい粒径のPM2.5等の微小粒子を捕集する。
掃除部204は、プレフィルタ202に設けられ、プレフィルタ202を掃除する。掃除部204は、例えば、駆動モータ(図示せず)ブラシ(図示せず)、集塵部(図示せず)、及び移動装置(図示せず)を含む。駆動モータは、ブラシを回転させる。ブラシは回転することでプレフィルタ202上の塵を除去する。集塵部はブラシが除去した塵を集める。移動装置は、掃除部204をプレフィルタ202上を移動させる。そして、掃除部204は、ブラシを回転させながら、プレフィルタ202上を移動することでプレフィルタ202を掃除する。後述する空気調和機制御部301は、掃除部204の駆動モータ及び移動装置を制御し、プレフィルタ202の掃除を行う。なお、プレフィルタ202をモータで移動させて、固定された掃除部204でプレフィルタ202上の塵を除去するように構成してもよい。
送風機205は、例えば、多翼ファン(シロッコファン)であって、モータ207及び、モータ207に駆動されるファン208含む。ファン208が回転することにより、吸込口201から室内の空気を吸い込み、吹出口102に向かって排気する。多翼ファン(シロッコファン)は一例であって、軸流ファンであっても良い。
空気通路206は、吸込口201と吹出口102を連結する。吸込口201から吹出口102に向かって(気流の上流から下流に向かって)順にプレフィルタ202、集塵フィルタ203、送風機205が設けられる。送風機205が排気した空気を吹出口102に導く。
図3は空気調和機100、携帯端末310、及びネットワーク320を含むシステム全体の制御ブロックの一例を示す図である。空気調和機100は、空気調和機制御部301、記憶部302、モータ207、掃除部204、操作部103、表示部104、及び通信部303を含む。空気調和機制御部301は、記憶部302、モータ207、掃除部204、操作部103、表示部104、及び通信部303が接続され、空気調和機100を制御する。空気調和機100の構成は、これらに限定されるものではない。
空気調和機制御部301は、例えばMCU(Micro Control Unit)であって記憶部302に格納されるプログラムに従って各種の情報処理を実行する。記憶部302は、例えばフラッシュメモリであって、空気調和機制御部301で実行するプログラム及びデータを記憶する。モータ207、及び掃除部204は、すでに述べた通りである。モータ207、及び掃除部204は、駆動回路(図示せず)を介して、空気調和機制御部301からの信号によって駆動される。
操作部103は、例えば、電源キー(図示せず)、スタートキー(図示せず)等各種操作ボタンを備えている。ユーザからの操作部103の入力により空気調和機制御部301がプログラムの実行を行う。表示部104は、空気調和機制御部301によって制御され、例えば、空気調和機100の操作画面や動作状態を表示する。
通信部303は、WiFiアダプタ等のネットワークインターフェースであって、ネットワーク320を介して、他の機器、例えば携帯端末310の間で情報の送受信を行う。通信部303は、空気調和機100の内部に設けてもよいし、空気調和機100の外部に外部機器として設けてもよい。
次に、携帯端末310の構成について説明する。携帯端末310は、携帯できる情報機器であって、例えば、スマートフォンである。携帯端末310は、携帯端末制御部311、通信部312、記憶部313、表示部314、操作部315、及び位置情報取得部316を含む。携帯端末制御部311は、例えばMPU(Micro Processing Unit)であって、通信部312、記憶部313、表示部314、操作部315、及び位置情報取得部316が接続される。そして、記憶部313に格納されるプログラムに従って各種の情報処理を実行する。携帯端末310の構成は、これらに限定されるものではない。なお、通信部312及び記憶部313は、上記通信部303及び記憶部302と同様であるので説明を省略する。
表示部314は、例えば、液晶ディスプレイであって、携帯端末制御部311からの指示に従って、情報の表示を行う。操作部315は、例えばタッチパネルであって、ユーザの指示操作を受けて、当該指示操作の内容を携帯端末制御部311に出力する。なお、タッチパネルディスプレイの場合には表示部314と操作部315は一体となっている。
位置情報取得部316は、携帯端末310の地理的位置を示す携帯端末310位置情報を取得する。例えば、GPS(Global Positioning System)受信機である。位置情報取得部316は、例えば、GPSのための衛星から電波を受信し、携帯端末310が存す地理的位置を取得し、携帯端末制御部311に携帯端末310が存す地理的位置を示す携帯端末位置情報を出力する。GPSで説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数の携帯電話基地局からの電波に基づき位置情報を取得するように構成してもよい。
なお、図3に示した空気調和機100、携帯端末310、及びネットワーク320の制御ブロックは、一例であって、これに限定されるものではない。
図4は、本実施形態における空気調和機100の空気調和機制御部301の機能的構成の一例を示す図である。図4に示すように、空気調和機100の空気調和機制御部301は、例えば、機能ブロックとして、空気調和機位置情報取得手段401、携帯端末位置情報取得手段402、距離情報取得手段403、距離情報判定手段404、及び掃除制御手段405を含む。
空気調和機位置情報取得手段401は、空気調和機100が存する地理的位置を示す空気調和機位置情報を取得する。例えば、記憶部302に設定された空気調和機位置情報を、記憶部302から取得する。空気調和機位置情報は、例えば、空気調和機100を設置するときに、ユーザが操作部315を操作して、記憶部302に設定するがこれに限定されるものではない。例えば、携帯端末を空気調和機100の上に置き、携帯端末のアプリケーションにより、携帯端末の位置情報取得部316が取得した位置情報をネットワーク320を介して空気調和機100に転送し、空気調和機100の記憶部302に設定してもよい。
携帯端末位置情報取得手段402は、携帯端末310が存する地理的位置を示す携帯端末位置情報を取得する。具体的には、例えば、ネットワーク320を介して、携帯端末310に対し、携帯端末310の位置情報取得部316が出力した携帯端末位置情報を空気調和機100に対し送信するよう要求する。次に、当該要求に対し、携帯端末位置情報を空気調和機100に送信するように構成された携帯端末310は、携帯端末位置情報を空気調和機100に送信する。そして、空気調和機100の通信部303を介し当該携帯端末位置情報を受信し、携帯端末310位置情報を取得する。
距離情報取得手段403は、空気調和機位置情報取得手段401より取得した空気調和機位置情報及び携帯端末位置情報取得手段402により取得した携帯端末位置情報に基づき、空気調和機100と携帯端末310との距離を取得する。具体的には、例えば、空気調和機位置情報が示す空気調和機100が存する位置の経度緯度及び携帯端末位置情報が示す携帯端末310が存する位置の経度緯度に基づき取得する。距離情報取得手段403は、取得した空気調和機100と携帯端末310との距離を示す距離情報を距離情報判定手段404に出力する。
距離情報判定手段404は、距離情報が示す空気調和機100と携帯端末310との距離が、例えば記憶部302に予め設定した閾値以上か否かを判定する。閾値は、例えば、500メートルに予め設定されている。閾値は、記憶部302には、例えば空気調和機100の製造時に設定される。
掃除制御手段405は、距離情報判定手段404の判定結果に基づいて掃除部204を制御して、プレフィルタ202を掃除する。具体的には、例えば、掃除制御手段405は、掃除部204の駆動モータを回転させ、ブラシを回転させる。ブラシは回転することでプレフィルタ202上の塵を除去する。集塵部はブラシが除去した塵を集める。さらに、掃除制御手段405は、掃除部204の移動装置を制御し、掃除部204を、プレフィルタ202上を移動させる。なお、上記のように、プレフィルタ202を掃除部204に対して、移動させるように構成してもよい。
図5は、本実施形態にかかる空気調和機100の処理フローの一例を示す図である。
図5に示すように、例えば、空気調和機100の電源がONされると、まず、空気調和機位置情報取得手段401は、空気調和機100が存する地理的位置を示す空気調和機位置情報を取得する(S101)。
次に、携帯端末位置情報取得手段402は、携帯端末310が存する地理的位置を示す携帯端末位置情報を取得する(S102)。
距離情報取得手段403は、空気調和機位置情報取得手段401より取得した空気調和機位置情報及び携帯端末位置情報取得手段402により取得した携帯端末位置情報に基づき、空気調和機100と携帯端末310との距離を取得する(S103)。
距離情報判定手段404は、距離情報が示す空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上か否かを判定する(S104)。判定結果が予め設定した閾値より小さい場合(S104におけるNOの場合)、S102に進み、再び、携帯端末位置情報取得手段402は、携帯端末位置情報を取得する。なお、S104におけるNOの場合、所定時間、例えば1分間待った後、S102に進むように制御してもよい。
一方、S104において、距離情報判定手段404が、距離情報が示す空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上と距離情報判定手段404が判定すると(S104におけるYESの場合)、掃除制御手段405は、掃除部204を制御して、プレフィルタ202を掃除する(S105)。そして、空気調和機100は掃除を終了し、例えば、空気を清浄する通常運転に復帰する。なお、S104と、S105の間に、他の条件を判定するステップを加えてもよい。一例として、前回のプレフィルタ202を掃除から積算運転時間が所定の時間、例えば48時間を超えているか否かを判定し、積算運転時間が所定の時間を超えていると判定した場合に、プレフィルタ202を掃除するように制御してもよい。
人感センサにより人体の存否を判定した場合、フィルタ掃除中に空気調和機100を設置した部屋以外の部屋に存したユーザが、空気調和機100を設置した部屋に入ってきてしまう虞がある。しかし、本実施形態によれば、空気調和機100は、空気調和機100と携帯端末310との距離が予め設定した閾値以上の場合に、空気調和機100のプレフィルタ202を掃除する。このため、プレフィルタ202の掃除中に、ユーザが空気調和機100を設置した部屋に入ってしてしまうことを回避し得る。
なお、上記では、空気調和機として空気清浄機で説明したが、これに限定されるものではない。吸込口にフィルタを設けた空気調和機、例えば、エアコンに適用しても良い。また、空気調和機100と携帯端末310が直接、情報及び要求を送信及び受信する例で説明したが、サーバ(図示せず)を設け、当該サーバを介して情報及び要求を送信及び受信してもよい。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態とは異なり、空気調和機100が人感センサ601をさらに含む点が異なるが、他は第1の実施形態と同様である。図6は第2の実施形態にかかる、空気調和機100、携帯端末310、及びネットワーク320を含むシステム全体の制御ブロックの一例を示す図である。
空気調和機100は、空気調和機制御部301、記憶部302、モータ207、掃除部204、操作部103、表示部104、通信部303、及び人感センサ601を含む。人感センサ601以外の空気調和機制御部301、記憶部302、モータ207、掃除部204、操作部103、表示部104、及び通信部303は第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
人感センサ601は、例えば赤外線センサであり、人体などの温度をもつものから放射されている赤外線を受信し、受信した赤外線強度に応じた信号を空気調和機制御部301に出力する。人感センサ601は、空気調和機100の、例えば、前面に設けられる。
なお、図6に示した空気調和機100、携帯端末310、及びネットワーク320の制御ブロックは、一例であって、これに限定されるものではない。
図7は、第2の実施形態にかかる空気調和機100の空気調和機制御部301の機能的構成の一例を示す図である。図7に示すように、本実施形態の空気調和機100の空気調和機制御部301は、さらに、人存否判定手段701を含む点が第1の実施形態と異なる。人存否判定手段701以外の空気調和機位置情報取得手段401、携帯端末位置情報取得手段402、距離情報取得手段403、及び掃除制御手段405は、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
人存否判定手段701は、人感センサ601が出力した信号に基づいて、空気調和機100の周囲に人体が存するか否かを判定する。具体的には、例えば、人感センサ601が出力した信号と、予め設定した閾値を比較し、予め設定した閾値以上の場合には人体が所定の範囲、例えば、空気調和機100から半径1m以内に人体が存すると判定する。一方、予め設定した閾値より小さい場合には、人体が存しないと判定する。
図8は、第2の実施形態にかかる処理フローの一例を示す図である。図8に基づいて本実施形態おける空気調和機100が実行する処理フローの一例について説明する。第2の実施形態は、空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上か否かを判定した後、さらに、空気調和機100の所定の範囲に人体が存するか否かを判定し、判定結果に応じプレフィルタ202を掃除する点が異なる。空気調和機100の所定の範囲に人体が存するか否かを判定する以外の処理フローS201、S202,S203、S204、S206は第1の実施形態におけるS101、S102,S103、S104、S105と同様であり、説明を省略する。
空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上であると判定した場合(S204のYESの場合)、人存否判定手段701は、人感センサ601が出力した信号に基づいて、空気調和機100の周囲に人体が存するか否かを判定する(S205)。人体が所定の範囲に存すると判定した場合には(S205のNO)、再び、携帯端末310の位置情報を取得する(S202)。
一方、人存否判定手段701が、人体が所定の範囲に存しないと判定した場合(S205のYES)、掃除制御手段405は、掃除部204を制御して、プレフィルタ202を掃除する(S206)。そして、空気調和機100は動作を終了する。
なお、図8に示した空気調和機100の処理フローは、一例であって、これに限定されるものではない。
本実施形態によれば、空気調和機100は、空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上であると判定した場合、及び空気調和機100の周囲に人体が存しないと判定した場合に、プレフィルタ202を掃除する。これにより、携帯端末310を持たない人が、空気調和機100が設置された部屋に入った場合であっても、空気調和機100がフィルタの掃除をしてしまうことを回避し得る。
なお、空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上であると判定した後、空気調和機100の周囲に人体が存するか否か判定する例で説明したが、これに限定されるものではなく、逆であっても良い。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の、空気調和機100、携帯端末310、及びネットワーク320を含むシステム全体の制御ブロックは、第1の実施形態と同様である。一方、第3の実施形態の空気調和機100の空気調和機制御部301の機能的構成は、さらに、掃除可否問合手段901および掃除可否判定手段902が含まれる点が第1の実施形態と異なる。
図9は、第3の実施形態にかかる空気調和機100の空気調和機制御部301の機能的構成の一例を示す図である。掃除可否問合手段901および掃除可否判定手段902以外の空気調和機位置情報取得手段401、携帯端末位置情報取得手段402、距離情報取得手段403、及び掃除制御手段405は、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
掃除可否問合手段901は、携帯端末310に対し、ネットワーク320を介し、プレフィルタ202を掃除するか否かを問い合せる。具体的には、例えば、携帯端末310にプレフィルタ202を掃除するか否かを問い合せる情報を含んだ信号を送る。なお、プレフィルタ202を掃除するか否かを問い合せる情報を含んだ信号を受け取った携帯端末310は、例えば、携帯端末310にインストールされたアプリケーションソフトによりプレフィルタ202を掃除するか否か問う表示を携帯端末310の表示部314に表示する。そして、プレフィルタ202を掃除するか否か問う表示に対し、ユーザが携帯端末310の操作部315を操作し、プレフィルタ202を掃除することを肯定する操作した場合には、携帯端末310は、プレフィルタ202を掃除することを肯定する情報を含んだ信号を、空気調和機100に送る。一方、ユーザがプレフィルタ202を掃除することを否定する操作をした場合は、携帯端末310は、プレフィルタ202を掃除することを否定する情報を含んだ信号を、空気調和機100に送る。
掃除可否判定手段902は、携帯端末310から受け取った信号が、プレフィルタ202を掃除することを肯定する情報を含んだ信号か、否定する情報を含んだ信号かを判定する。
図10は、第3の実施形態にかかる処理フローの一例を示す図である。図10に基づいて本実施形態おける空気調和機100が実行する処理フローの一例について説明する。第3の実施形態は、空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上か否かを判定した後、さらに、携帯端末310にプレフィルタ202を掃除するか否かを問合せ、問合せに対する携帯端末310からの信号に応じ、プレフィルタ202を掃除する点が第1の実施形態と異なる。携帯端末310にプレフィルタ202を掃除するか否かを問合せ、問合せに対する携帯端末310からの信号に応じ、プレフィルタ202を掃除する以外の処理フローS301、S302、S303、S304、S307は、第1の実施形態S101、S102、S103、S104、S105と同様であり、説明を省略する。
空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上であると判定した場合(S304のNOの場合)、掃除可否問合手段901は、携帯端末310に対し、ネットワーク320を介し、プレフィルタ202を掃除するか否かを問い合せる(S305)。
次に、掃除可否判定手段902は、携帯端末310から受け取った信号が、プレフィルタ202を掃除することを肯定する情報を含んだ信号か、否定する情報を含んだ信号かを判定する(S306)。プレフィルタ202を掃除することを否定する情報を含んだ信号であると判定した場合(S306のNO)には、空気調和機100は動作を終了する。
一方、掃除可否判定手段902が、プレフィルタ202を掃除することを肯定する情報を含んだ信号であると判定した場合(S306のYES)には、S307に進み、掃除制御手段405は、掃除部204を制御して、プレフィルタ202を掃除する(S307)。そして、空気調和機100は動作を終了する。
図10に示した空気調和機100の処理フローは、一例であって、これに限定されるものではない。
本実施形態によれば、空気調和機100は、空気調和機100と携帯端末310との距離が、予め設定した閾値以上であると判定した場合に、携帯端末310にプレフィルタ202を掃除するか否かを問い合せる。これによりユーザの応答によりフィルタの掃除が行われ、例えば、空気調和機100が設置された住居に他のユーザが存し、空気調和機100が設置された部屋に、他のユーザが入る虞がある場合であっても、ユーザの承認に基づきフィルタの掃除を行うことができ得る。
なお、携帯端末310に掃除をするか否かを問合せ(S305)は、人存否判定手段701が、人体が所定の範囲に存するか否かを判定し、人体が所定の範囲に存すると判定した場合に、携帯端末310に掃除をするか否かを問合せ(S305)を実行するように制御してもよい。空気調和機100が設置された部屋に、他のユーザが居る場合であっても、ユーザの承認に基づき、フィルタの掃除を行うことができる。また、携帯端末310に掃除をするか否かを問い合せる際に、空気調和機100が設定された部屋に他のユーザが存する情報を携帯端末310に送信し、携帯端末310の表示部314に他のユーザが存する情報を表示してもよい。ユーザは、当該情報に基づきフィルタの掃除を行う操作をし得る。
本発明は、種々の変形が可能である。例えば、上述の構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
なお、空気調和機100と携帯端末310との距離と比較する閾値は、予め、例えば記憶部302に空気調和機100の製造時に設定される例で説明したが、空気調和機100で設定できるように構成してもよい。例えば、携帯端末310の移動速度に基づいて、空気調和機100と携帯端末310との距離と比較する閾値を設定しても良い。徒歩で移動する場合、毎時4km程度で移動するので、閾値を300メートル設定すれば、5分程度は、ユーザは空気調和機100が存する場所に帰って来ない。一方、自動車で移動する場合、毎時40kmで移動するとすれば、閾値を3キロメートルに設定すれば、同様に5分程度は、ユーザは空気調和機100が存する場所に帰って来ない。なお、携帯端末310の移動速度は、例えば、1分毎に、携帯端末310の位置情報を取得し、その差分から移動速度を取得する。自動車等の移動速度の早い交通手段で移動した場合であっても、帰宅したときにフィルタの掃除していることを回避し得る。
なお、特許請求の範囲における受信部は、例えば、通信部303に相当する。