JP2020132794A - Uv硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係るUV硬化性組成物は、イオン性基と対イオンとを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体と、光重合開始剤と、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤、及びアルコキシアミンラジカル系安定剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の安定剤とを含む。本発明のUV硬化性組成物は、高温条件下での熱安定性に優れ、かつ硬化性に優れる。上記高温条件下での熱安定性としては、例えば60℃といった高温下で1週間保存した場合に硬化しないレベルが挙げられる。
本発明のUV硬化性組成物は、好ましくは、光造形法を用いた3Dプリンター用インクに使用でき、中でもインクジェット法による3Dプリンター用のインク(インクジェット3Dプリンター用インクともいう)に使用でき、特にサポート材用インクに好ましく使用できる。
本発明のUV硬化性組成物に含まれる水溶性エチレン性不飽和単量体は、エチレン性不飽和基を分子内に1つ以上有する単量体であり、イオン性基と対イオンとを含有することにより、水溶性が高い単量体である。
対イオンとして、1価の対イオンを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体と、多価の金属イオンを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体とを併用した場合に、UV硬化性組成物を光硬化して得られる硬化物のサポート性をより向上できる。また、これらに加えて、さらに後述の有機酸及び/又はその塩と併用することは本発明の好ましい形態である。多価金属イオンで好ましくは、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンである。
対イオンとして1価の金属イオンを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。下限としては、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。
対イオンとして多価の金属イオンを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、下限としては好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。
上記のようにした場合にUV硬化性組成物を硬化後の硬化物の硬度とともに該硬化物の溶解性をより向上できる。
中でも、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の1価塩が好ましく、より好ましくはナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩である。さらに好ましくはカリウム塩である。
カルボン酸の1価塩と多価金属塩を併用した場合に、UV硬化性組成物を光硬化して得られる硬化物の硬度をより向上できる。また、これらに加えて、さらに後述の有機酸及び/又はその塩と併用することは本発明の好ましい形態である。カルボン酸多価金属塩で好ましくは、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩である。
カルボン酸の1価金属塩の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。下限としては、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。
カルボン酸の多価金属塩の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、下限としては好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。
上記のようにした場合にUV硬化性組成物を硬化後の硬化物の硬度とともに該硬化物の溶解性をより向上できる。
本発明のUV硬化性組成物中に含まれるイオン性基と対イオンとを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体としては、上記に加えて、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、またはネオジウム塩等のアクリル酸多価金属塩を含んでいてもよい。アクリル酸多価金属塩で好ましくは、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩である。
アクリル酸の1価塩と多価金属塩を併用した場合に、UV硬化性組成物を光硬化して得られる硬化物のサポート性をより向上できる。アクリル酸の1価塩と多価金属塩を併用する組み合わせとしては、アクリル酸カリウムとアクリル酸亜鉛の組み合わせが好ましい。アクリル酸亜鉛を併用することにより、より高い強度の硬化物を得ることができる。
中でも、アクリル酸カリウムとアクリル酸亜鉛の合計含有量が、UV硬化性組成物100質量%中、10〜30質量%であることが好ましい。このようにすることにより、組成物の粘度を低くすることができ、またアクリル酸塩の使用量を抑制することによりコストも低くできる。
また、アクリル酸の1価塩の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。下限としては、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上である。
アクリル酸の多価金属塩の含有量は、UV硬化性組成物100質量%中、上限としては好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、下限としては好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。
上記のようにした場合にUV硬化性組成物を硬化後の硬化物の硬度とともに該硬化物の溶解性をより向上できる。
本発明のUV硬化性組成物は、上記イオン性基と対イオンとを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体以外の他の不飽和単量体を含んでいてもよい。上記他の不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、メチル=2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、および2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;フェニルアリルエーテル、o−,m−,p−クレゾールモノアリルエーテル、ビフェニル−2−オールモノアリルエーテル、ビフェニル−4−オールモノアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、およびシクロヘキサンメタノールモノアリルエーテル等のアリルエーテル;ブチルビニルエーテル、ブチルプロペニルエーテル、ブチルブテニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルエトキシビニルエーテル、アセチルエトキシエトキシビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、およびアダマンチルビニルエーテル等のビニルエーテル;フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、およびn−ヘキシルマレイミド等のマレイミド;ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエトキシエチルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ビス(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ビス(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物ビス(メタ)アクリレート等の芳香族基を有するモノマーおよび脂環式基を有するモノマー;ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート;アクロロイルモルホリン;N−ビニルピロリドン;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアクリルアミド等が挙げられる。
これらは1種で単独使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記他の不飽和単量体の含有量としては、上記組成物100質量%中、50質量%以下であることが好ましい。より好ましくは20〜50質量%、さらに好ましくは25〜45質量%である。また、他の不飽和単量体の含有量が、上記UV硬化性組成物100質量%中、2質量%未満であることも好ましい。このようにした場合に、UV硬化性組成物の臭気をより抑制できる。
本発明のUV硬化性組成物は、光重合開始剤を含む。上記光重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン化合物;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、[3−(3,4−ジメチル−9−オキソチオキサンテン−2−イル)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−トリメチルアザニウムクロリド等のチオキサントン化合物;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール化合物;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド;およびこれらの混合物等が挙げられる。
これらは1種で単独使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記光重合開始剤の含有量としては、上記組成物100質量%中、好ましくは0.01〜10.0質量%、より好ましくは0.03〜7.0質量%、さらに好ましくは0.05〜5.0質量%である。
本発明のUV硬化性組成物は、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤、及びアルコキシアミンラジカル系安定剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の安定剤を含む。本発明のUV硬化性組成物では、上記安定剤を含むことにより、高温条件下での熱安定性に優れながら、且つ、硬化性にも優れたUV硬化性組成物を提供できる。
アルコキシアミンラジカル系安定剤としては、4−ヒドロキシ−TEMPO等が挙げられる。
本発明のUV硬化性組成物は、有機酸及び/又はその塩を含んでいてもよい。有機酸及び/又はその塩は、上記水溶性エチレン性不飽和単量体、及び上記他の不飽和単量体以外の化合物である。
本発明のUV硬化性組成物は、有機酸及び/又はその塩を含んでいる場合に、硬化性がより向上する。
本発明のUV硬化性組成物は、溶剤を含んでいてもよい。上記溶剤としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール等の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、ポリオキシプロピレングリコールなどのオキシプロピレン基を含むアルキレンオキサイド付加物等のグリコールが挙げられる。上記溶剤は1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記溶剤としては、炭素数2〜6のグリコールが好ましく、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンがより好ましく、ジエチレングリコールが特に好ましい。
上記炭素数2〜6のグリコールは合計で、上記組成物100質量%中、30〜90質量%含まれていることが好ましく、40〜90質量%含まれていることがより好ましく、55〜90質量%含まれていることがさらに好ましく、70〜90質量%含まれていることが特に好ましい。
中でも、上記組成物100質量%中、ジエチレングリコールの含有量が、30〜90質量%であることが好ましく、40〜90質量%であることがより好ましく、55〜90質量%であることがさらに好ましく、70〜90質量%であることが特に好ましい。
本発明のUV硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要によりその他の添加剤を含有させることができる。具体的には、例えば、光開始助剤、界面活性剤、着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、充填剤等が挙げられる。
上記添加物の含有量としては、上記組成物100質量%中、好ましくは0.05〜30質量%、より好ましくは0.05〜20質量%である。
本発明のUV硬化性組成物は、硬化性に優れている。硬化性としては、100〜2000mJ/cm2の光を照射することにより硬化することが好ましく、100〜1000mJ/cm2の光を照射することにより硬化することがより好ましく、100〜600mJ/cm2の光を照射することにより硬化することがさらに好ましい。ここで、硬化するとは、液状でなくなり、流動性がなくなることをいう。
本発明のUV硬化性組成物は、硬化後の硬化物がサポート材として使用される場合には、サポート材の必須要件として、硬化物の水溶解性が優れていることが好ましい。水溶解性は、例えば、硬化物0.5g(表面積4cm2)を金網の上に置き、常温(例えば25℃前後)の水100g中に浸漬した場合に、2時間以内に溶解することが好ましく、1時間以内にほとんど溶解することがより好ましく、1時間以内に溶解して不溶物が目視で観察されないことがさらに好ましい。
本明細書においてサポート性(サポート力)とは、UV硬化性組成物をサポート材組成物として使用した場合に、その硬化物(サポート材)がモデル材を支える性能であり、後述する方法で測定される、硬化物(サポート材)の硬度(ショワE)で表すことができる。
本発明のUV硬化性組成物では、水の含有量がUV硬化性組成物100質量%中、10質量%以下である場合に、サポート性を向上できる。
本発明のUV硬化性組成物は、好ましくはインクジェット3Dプリンター用インクとして使用できる。インクジェット3Dプリンター用インクに含まれる上記UV硬化性組成物は、媒体で希釈されていてもよい。
インクジェット3Dプリンター用カートリッジでは、上記のインクジェット3Dプリンター用インクを充填している。インクジェット3Dプリンター用カートリッジは、上記インクジェット3Dプリンター用インクが充填されていればよく、インクジェット3Dプリンター用カートリッジの形態としては公知のものが使用できる。
本発明のUV硬化性組成物は、好ましくはサポート材の製造に使用できる。サポート材の製造方法は、上記インクジェット3Dプリンター用インクを使用しておればよく、特に限定されないが、該インクをノズルから噴射、印刷等にて造形後、100mJ/cm2〜1500mJ/cm2程度の紫外線を照射して硬化する等の公知の方法が使用できる。
本発明のUV硬化性組成物は、好ましくは光造形物の製造に使用できる。光造形物の製造方法は、
上記UV硬化性組成物または上記インクジェット3Dプリンター用インクを用いたサポート材の形成工程と;
モデル材の形成工程と;
上記サポート材の除去工程とを含んでいる。
上記UV硬化性組成物または上記インクジェット3Dプリンター用インクは、硬化性に優れ、硬化後の硬化物の硬度が十分であり、且つ、溶媒への溶解性に優れているため、優れた光造形物を容易に製造することができる。
ジエチレングリコール[(株)日本触媒製]83質量部に、水溶性エチレン性不飽和単量体としてアクリル酸カリウム[(株)日本触媒製]12質量部、アクリル酸亜鉛[(株)日本触媒製]5質量部、光重合開始剤としてイルガキュアTPO[BASFジャパン(株)製]0.3質量部、安定剤としてp−メトキシフェノール[富士フイルム和光純薬(株)製]0.15質量部を加えて撹拌混合し、UV硬化性組成物を得た。
実施例2〜11のそれぞれについて、p−メトキシフェノール0.15質量部を下記表1に記載した安定剤0.15質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、UV硬化性組成物を得た。なお、表1において、ヒドロキノンは富士フイルム和光純薬(株)製、p−ベンゾキノンは富士フイルム和光純薬(株)製、ANTAGE W−400、ANTAGE W−500は川口化学工業(株)製、ブチル化ヒドロキシトルエン、4−ヒドロキシ−TEMPOは東京化成工業(株)製、IRGANOX 245、IRGANOX MD1024はBASFジャパン(株)製、SUMILIZER WX−Rは住友化学(株)製、フェノチアジンは関東化学(株)製のものを使用した。
比較例1について、p−メトキシフェノール0.15質量部を加えなかった以外は実施例1と同様にして、UV硬化性組成物を得た。
実施例1〜11、比較例1で得たUV硬化性組成物について、各試料0.03gのジエチレングリコール20gに対する溶解性を評価した。評価基準は、次の通りである。結果を表1に示す。
○:常温で溶解する。
△:50℃で溶解する。
×:溶解しない。
実施例1〜11、比較例1で得たUV硬化性組成物を、直径2.7cmの円筒状褐色ガラス瓶に10g入れて密閉し、60℃で1週間静置後、熱安定性を目視で評価した。評価基準は、次の通りである。結果を表1に示す。
○:硬化しておらず、濁りが発生していない。
△:硬化していないが、濁りが発生している。
×:硬化している。
実施例1〜11で得たUV硬化性組成物をガラス基板(5.2cm×3.8cm)に2μm厚に塗布し、395nm、100mW/cm2の光を照射し、光を照射してから硬化するまでの時間を評価した。結果を表1に示す。
実施例1〜11で得たUV硬化性組成物について、デュロメーターE型(高分子計器社製)を用いて、0秒後ならびに15秒後のE硬度を測定した。結果を表1に示す。
(iii)硬化性評価で硬化させた硬化物0.3gを水2.7mL(25℃)に浸漬し、硬化物の水溶解性を下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
○:30分以内に溶解する。
△:2時間以内に溶解する。
×:溶解しない。
表1に示すように、特定の安定剤を含むUV硬化性組成物は、高温条件下での熱安定性に優れ、かつ硬化性に優れていた。
Claims (1)
- イオン性基と対イオンとを含有する水溶性エチレン性不飽和単量体と、
光重合開始剤と、
フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤、及びアルコキシアミンラジカル系安定剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の安定剤とを含む
UV硬化性組成物。
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