JP2020132510A - 光学ガラスおよび光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フツリン酸ガラスであって、耐酸性に優れ、温度変化による光学特性の変動が小さい光学ガラスおよび光学素子を提供すること。【解決手段】 フツリン酸ガラスであって、JOGISに基づく粉末法耐酸性DAが1〜3等級であり、He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTが20〜40℃の範囲で−5.0×10−6〜5.0×10−6℃−1である、光学ガラス。【選択図】 なし

Description

本発明は、耐酸性に優れるフツリン酸ガラスからなる光学ガラス、およびその光学ガラスからなる光学素子に関する。
レンズ等の光学素子において、例えば車載用等の高い耐久性が求められる用途では、耐酸性が不十分であった。
また、例えばドローンのような小型遠隔操作機を用いた空撮では、温度変化により屈折率などの光学特性が変動しない光学素子が求められる。
特許文献1には、屈折率の温度変化が小さいフツリン酸ガラスが開示されている。具体的には、20〜40℃における相対屈折率の温度係数(dn/dT)が−4.3〜−4.4×10−6−1であるフツリン酸ガラスからなる光学ガラスが開示されている。ここでいう相対屈折率とは、空気に対するガラスの屈折率を意味する。
しかし、特許文献1に開示された光学ガラスは、ガラス成分として耐酸性を改善する成分を含んでおらず、耐酸性に劣ることが予想される。
特許文献2には、耐酸性に優れ、20〜60℃における屈折率の温度係数dn/dTが−15×10−6/℃以下であるフツリン酸ガラスが開示されている。しかしながら、特許文献2に開示されたガラスは、ガラス成分としてSn2+を多量に含んでいるため、波長500〜700nmにおける透過率が低下し、また製造時に白金からなる熔融容器を侵食するおそれがある。
特開2014−156394号公報 特開2015−224149号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、フツリン酸ガラスであって、耐酸性に優れ、温度変化による光学特性の変動が小さい光学ガラスおよび光学素子を提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕 フツリン酸ガラスであって、
JOGISに基づく粉末法耐酸性Dが1〜3等級であり、
He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTが20〜40℃の範囲で−5.0×10−6〜5.0×10−6−1である、光学ガラス。
〔2〕 (a)〜(f)のうち1以上を満たす、請求項1に記載の光学ガラス。
(a)比重が3.50以下である。
(b)屈折率ndが1.50000以上である。
(c)アッベ数νdが65.00〜76.00である。
(d)屈折率ndとアッベ数νdが下記の関係式(1)を満たす。
nd+0.00250×νd−1.69000≧0 ・・・(1)
(e)ガラス転移温度Tgが360℃以上である。
(f)100〜300℃の平均線膨張係数αが100×10−7〜180×10−7−1である。
〔3〕 P5+の含有量が30.0〜50.0カチオン%であり、
Al3+の含有量が0カチオン%を超え、
Cu2+の含有量が1.0カチオン%以下であり、
の含有量が10.0〜40.0アニオン%であり、
LiおよびNaの合計含有量[Li+Na]が4.5〜30.0カチオン%であり、
Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+の合計含有量に対するMg2+およびCa2+の合計含有量のカチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]が0.45〜1.00であり、
3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+の合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]が0カチオン%を超える、光学ガラス。
〔4〕 波長500〜700nmにおける透過率が90.0%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラス。
〔5〕 請求項1〜4のいずれかに記載の光学ガラスからなる、光学素子。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、カチオン%表示での各成分の含有比率に基づいて本発明に係る光学ガラスを説明する。したがって、以下、各含有量は特記しない限り、%の表示はカチオン%を意味する。
カチオン%とは、全てのカチオン成分の含有量の合計を100%としたときのモル百分率である。また、合計含有量とは、複数種のカチオン成分の含有量(含有量が0%である場合も含む)の合計量をいう。また、カチオン比とは、カチオン%における、カチオン成分同士の含有量(複数種のカチオン成分の合計含有量も含む)の割合(比)をいう。
なお、アニオン%とは、全てのアニオン成分の含有量の合計を100%としたときのモル百分率である。
カチオン成分の価数(例えばB3+の価数は+3、Si4+の価数は+4、La3+の価数は+3)は、慣習により定まった値であり、ガラス成分としてのB、Si、Laを酸化物基準で表記する際、B、SiO、Laと表記するのと同様である。したがって、ガラス組成を分析する際、カチオン成分の価数まで分析しなくてもよい。また、アニオン成分の価数(例えばO2-の価数がー2)も慣習により定まった値であり、上記のように酸化物基準におけるガラス成分を、例えばB、SiO、Laと表記するのと同様である。したがって、ガラス組成を分析する際、アニオン成分の価数まで分析しなくてもよい。
ガラス成分の含有量は、公知の方法、例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)等の方法で定量できる。また、本明細書および本発明において、構成成分の含有量が0%とは、この構成成分を実質的に含まないことを意味し、該成分が不可避的不純物レベルで含まれることを許容する。
また、本明細書では、屈折率は、特記しない限り、ヘリウムのd線(波長587.56nm)における屈折率ndをいう。
アッベ数νdは、分散に関する性質を表す値として用いられるものであり、下式で表される。ここで、nFは青色水素のF線(波長486.13nm)における屈折率、nCは赤色水素のC線(656.27nm)における屈折率である。
νd=(nd−1)/(nF−nC)
以下に、第1実施形態として物性値に基づいて本発明の光学ガラスを説明し、第2実施形態としてガラス組成に基づいて本発明の光学ガラスを説明する。
第1実施形態
第1実施形態に係る光学ガラスは、
フツリン酸ガラスであって、
JOGISに基づく粉末法耐酸性Dが1〜3等級であり、
He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTが20〜40℃の範囲で−5.0×10−6〜5.0×10−6−1である。
以下、第1実施形態に係る光学ガラスについて詳しく説明する。
第1実施形態に係る光学ガラスは、フツリン酸ガラスである。すなわち、カチオン成分としてP5+を含み、アニオン成分としてO2−およびをF含む。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、P5+の含有量の下限は、好ましくは30.0%であり、さらには32.0%、33.0%、34.0%の順により好ましい。また、P5+の含有量の上限は、好ましくは50.0%であり、さらには46.0%、44.0%、42.0%、40.0%の順により好ましい。
5+は、ガラスのネットワーク形成成分であり、屈折率の温度変化を小さくし、また耐酸性の改善および比重の低減に寄与する成分である。一方、P5+を過剰に含むと洗浄耐性が悪化する。したがって、P5+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいては、Fの含有量の下限は、好ましくは10.0アニオン%であり、さらには12.0アニオン%、14.0アニオン%、16.0アニオン%、18.0アニオン%の順により好ましい。また、Fの含有量の上限は、好ましくは50.0アニオン%であり、さらには45.0アニオン%、40.0アニオン%、38.0アニオン%、37.0アニオン%、36.0アニオン%、35.0アニオン%の順により好ましい。
の含有量を上記範囲とすることで、耐候性および耐酸性に優れ、また、低比重で異常部分分散性の高い光学ガラスが得られる。
また、第1実施形態に係る光学ガラスは、アニオン成分としてO2−を含むことができる。O2−の含有量は、好ましくは50.0〜90.0アニオン%であり、さらには55.0〜85.0アニオン%、57.0〜83.0アニオン%、60.0〜81.0アニオン%、62.0〜80.0アニオン%の順により好ましい。
(粉末法耐酸性D
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、粉末法耐酸性Dの等級は1〜3等級であり、好ましくは1〜2等級であり、より好ましくは1等級である。
粉末法耐酸性Dは、日本光学硝子工業会規格JOGIS06−2009の規定に従って測定する。具体的には、比重グラムに相当する重量の粉末ガラス(粒度425〜600μm)を白金かごに入れ、それを0.01mol/L硝酸水溶液の入った石英ガラス製丸底フラスコ内に浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、その処理前後での重量減少率(%)を測定する。重量減少率(%)による等級を表Aに示す。
Figure 2020132510
(相対屈折率の温度係数dn/dT)
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTは、20〜40℃の範囲において、−5.0×10−6〜5.0×10−6−1である。相対屈折率の温度係数dn/dTは、好ましくは−4.8×10−6〜4.0×10−6−1であり、さらには−4.6×10−6〜3.0×10−6−1、−4.4×10−6〜2.0×10−6−1、−4.2×10−6〜1.0×10−6−1、−4.0×10−6〜0℃−1の順により好ましい。
dn/dTを上記範囲とすることで、光学素子の温度が大きく変動するような環境下でも屈折率の変動が小さくなるため、より幅広い温度範囲において、所望の光学特性を高精度に発揮できる。
相対屈折率の温度係数dn/dTは、JOGIS18−2008の干渉法に基づいて測定される。
なお、本明細書では、温度係数dn/dTを[℃−1]の単位で表しているが、単位として[K−1]を用いた場合でも温度係数dn/dTの数値は同じである。
また、第1実施形態に係る光学ガラスは、以下に説明する(a)比重、(b)屈折率nd、(c)アッベ数νd、(d)屈折率ndとアッベ数νdとの関係式、(e)ガラス転移温度Tg、および(f)平均線膨張係数αのうち1以上について、それぞれの項目において記載する好ましい数値範囲を満たし得る。
(a)比重
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、比重は、好ましくは3.50以下であり、さらには3.45以下、3.40以下、3.35以下の順により好ましい。比重は小さいほど好ましく、比重の下限は特に制限されないが、通常は2.40であり、好ましくは2.80である。ガラスの比重を低減することで、レンズの重量を減少できる。その結果、レンズを搭載するカメラレンズのオートフォーカス駆動の消費電力を低減できる。比重は、たとえばBa2+またはP5+の含有量を増減することで調整できる。
(b)屈折率nd
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、屈折率ndは、好ましくは1.50000以上であり、さらには1.50300以上、1.50500以上、1.50700以上、1.50900以上、1.51100以上とすることもできる。屈折率ndの上限は特に制限されないが、通常1.55000であり、好ましくは1.54000である。
(c)アッベ数νd
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、アッベ数νdの下限は、好ましくは65.00であり、さらには65.20、65.40、65.60、65.80、66.00とすることもできる。また、アッベ数νdの上限は、好ましくは76.00であり、さらには75.80、75.60、75.40、75.20、75.00とすることもできる。
(d)屈折率ndとアッベ数νdとの関係式
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、屈折率ndおよびアッベ数νdは、好ましくは下記式(1)を満たす。
nd+0.00250×νd−1.69000≧0・・・(1)
屈折率ndおよびアッベ数νdは、より好ましくは下記式(2)を満たし、さらに好ましくは下記式(3)を満たす。
nd+0.00250×νd−1.69200≧0・・・(2)
nd+0.00250×νd−1.69500≧0・・・(3)
屈折率ndおよびアッベ数νdが上記式(1)、(2)または(3)を満たすことで、色収差の補正に適した光学ガラスが得られる。
(e)ガラス転移温度Tg
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、ガラス転移温度Tgは好ましくは360℃以上であり、さらには、370℃以上、380℃以上、390℃以上の順により好ましい。ガラス転移温度Tgの上限は特に制限されないが、通常480℃であり、好ましくは460℃である。ガラス転移温度Tgを上記範囲とすることで、コーティング工程において求められる耐熱性を確保できる。
(f)平均線膨張係数α
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、100〜300℃の平均線膨張係数αの下限は、好ましくは100×10−7−1であり、さらには、110×10−7−1、120×10−7−1、125×10−7−1の順により好ましい。また、100〜300℃の平均線膨張係数αの上限は、好ましくは180×10−7−1であり、さらには、170×10−7−1、165×10−7−1、160×10−7−1、155×10−7−1の順により好ましい。100〜300℃の平均線膨張係数αを上記範囲とすることで、ガラスの熱膨張に伴う屈折率の変化、すなわち、相対屈折率の温度係数dn/dTの増大を抑制することができる。
平均線膨張係数αは、JOGIS08−2003の規定に基づいて測定される。但し、試料は長さ20mm±0.5mm、直径5mm±0.5mmの丸棒とし、試料に98mNの荷重を印加した状態で、4℃毎分の一定速度で上昇するように加熱し、温度と試料の伸びを測定する。
なお、本明細書では、平均線膨張係数αを[℃−1]の単位で表しているが、単位として[K−1]を用いた場合でも平均線膨張係数αの数値は同じである。
第1実施形態に係る光学ガラスでは、以下の特性も満たし得る。
(光線透過率)
第1実施形態に係る光学ガラスの光線透過性は、波長500nm〜700nmの光線透過率で評価できる。
ガラス試料について、波長500nm〜700nmにおける外部透過率を分光光度計で測定する。波長500nm〜700nmの光線透過率の値が大きいほど、透過率に優れ、ガラスの着色は少ないことを意味する。
本実施形態に係る光学ガラスにおいて、厚さ10.0mmに換算したときの波長500nm〜700nmにおける外部透過率は、好ましくは90.0%以上であり、より好ましくは90.5%以上であり、さらに好ましくは91.0%以上である。波長500nm〜700nmにおける外部透過率は、ガラス中のV、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ceなどの着色成分を総量で10質量ppm以下とすることにより上記の値を満たすことができる。
また、第1実施形態に係る光学ガラスの光線透過性は、着色度λ80およびλ5によっても評価できる。
ガラス試料について、波長200〜700nmの範囲で分光透過率を測定し、外部透過率が80.0%となる波長をλ80、外部透過率が5.0%となる波長をλ5とする。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、厚さ10.0mmに換算したときのλ80は、好ましくは430nm以下であり、より好ましくは410nm以下であり、さらに好ましくは390nm以下である。また、厚さ10.0mmに換算したときのλ5は、好ましくは370nm以下であり、より好ましくは360nm以下であり、さらに好ましくは350nm以下である。
(ガラス成分)
第1実施形態に係る光学ガラスは、好ましくはAl3+を含有する。すなわち、Al3+の含有量は好ましくは0%を超え、さらには、1.0%以上、3.0%以上、5.0%以上、7.0%以上の順により好ましい。また、Al3+の含有量の上限は、好ましくは30.0%であり、さらには25.0%、23.0%、21.0%、18.0%、16.0%の順により好ましい。
Al3+は、ガラスの屈折率の温度変化を小さくし、また、耐酸性を改善し、光学特性をより低分散化する働きを有するガラス成分である。一方、Al3+の含有量が多くなると、ガラスの耐失透性が低下する。したがって、Al3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、LiおよびNaの合計含有量[Li+Na]の下限は、好ましくは4.5%であり、さらには7.0%、9.0%、11.0%、13.0%、15.0%の順により好ましい。また、合計含有量[Li+Na]の上限は、好ましくは30.0%であり、さらには28.0%、26.0%、25.0%、24.0%の順により好ましい。
合計含有量[Li+Na]を上記範囲とすることで、ガラスの熔融性を改善し、比重が低減され、また、屈折率の温度変化の小さい光学ガラスが得られる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Cu2+の含有量の上限は、好ましくは1.0%であり、さらには0.7%、0.5%、0.3%、0.1%の順により好ましい。Cu2+の含有量は少ない方が好ましく、その下限は、好ましくは0%である。
Cu2+ガラスの着色を増大させる成分である。したがって、Cu2+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、カチオン%表示における、Mg2+、Ca2+、Sr2+、およびBa2+の合計含有量に対するMg2+およびCa2+の合計含有量のカチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]の下限は、好ましくは0.45であり、さらには0.47、0.49、0.51、0.53の順により好ましい。カチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]の上限は、好ましくは1.00であり、さらには0.95、0.90、0.85、0.80、0.75、0.70、0.65の順により好ましい。
カチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]を上記範囲とすることで、比重が低減され、また、屈折率の温度変化の小さい光学ガラスが得られる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Y3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+の合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]は、好ましくは0%を超え、さらには、0.1%以上、0.3%以上、0.5%以上、0.6%以上、0.7%以上の順により好ましい。また、合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%の順により好ましい。
3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+は、耐酸性の改善に寄与する成分である。したがって、合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおける上記以外のガラス成分の含有量および比率について、非制限的な例を以下に詳述する。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Liの含有量の上限は、好ましくは30.0%であり、さらには25.0%、22.0%、19.0%、17.0%、15.0%、13.0%の順により好ましい。また、Liの含有量の下限は、好ましくは4.5%であり、さらには5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%の順により好ましい。
Liは、ガラスの低比重化に寄与する成分であり、ガラスの熔融性を改善し、また屈折率の温度変化を小さくする働きを有する。一方、Liの含有量が多くなると、耐失透性や耐酸性が低下する。したがって、Liの含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Naの含有量の下限は、好ましくは4.5%であり、さらには5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、7.5%の順により好ましい。また、Naの含有量の上限は、好ましくは30.0%であり、さらには25.0%、22.0%、19.0%、17.0%、15.0%の順により好ましい。
Naは、ガラスの低比重化に寄与する成分であり、ガラスの熔融性を改善し、また屈折率の温度変化を小さくする働きを有する。一方、Naの含有量が多くなると、耐失透性や耐酸性が低下する。したがって、Naの含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Kの含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには6.0%、4.0%、2.0%の順により好ましい。また、Kの含有量の下限は、好ましくは0%である。Kの含有量は0%であってもよい。
は、ガラスの低比重化に寄与する成分であり、ガラスの熱的安定性を改善する働きを有する。一方、これらの含有量が多くなると、熱的安定性が低下し、ガラス化時に脈理が発生しやすくなる。したがって、Kの含有量は、それぞれ上記範囲であることが好ましい。
また、第1実施形態に係る光学ラスにおいて、Li、NaおよびKの合計含有量[Li+Na+K]に対するNaの含有量のカチオン比[Na/(Li+Na+K)]の下限は、好ましくは0.40であり、さらには0.42、0.44、0.46、0.48、0.50、0.52の順により好ましい。また、カチオン比[Na/(Li+Na+K)]の上限は、好ましくは0.85であり、さらには0.78、0.75、0.73、0.70、0.67、0.65の順により好ましい。
カチオン比[Na/(Li+Na+K)]を上記範囲とすることで、平均線膨張係数αの増大を抑制し、相対屈折率の温度係数dn/dTを所望の範囲とすることができる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Rbの含有量の上限は、好ましくは4.0%であり、さらには3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Rbの含有量の下限は、好ましくは0%である。Rbの含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Csの含有量の上限は、好ましくは4.0%であり、さらには3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Csの含有量の下限は、好ましくは0%である。Csの含有量は0%であってもよい。
RbおよびCsは、いずれも、ガラスの熔融性を改善する働きを有するが、これらの含有量が多くなると、屈折率ndが低下し、また熔解中にガラス成分の揮発が増加して、所望のガラスが得られなくなる。したがって、RbおよびCsの各含有量は、それぞれ上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Mg2+の含有量の下限は、好ましくは3.0%であり、さらには5.0%、7.0%、9.0%、11.0%の順により好ましい。また、Mg2+の含有量の上限は、好ましくは40.0%であり、さらには35.0%、30.0%、27.0%、23.0%、20.0%の順により好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ca2+の含有量の下限は、好ましくは0%であり、さらには0.1%、0.2%、0.3%の順により好ましい。また、Ca2+の含有量の上限は、好ましくは20.0%であり、さらには17.0%、15.0%、13.0%、11.0%、9.0%、7.0%、5.0%、3.0%の順により好ましい。Ca2+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Sr2+の含有量の上限は、好ましくは20.0%であり、さらには17.0%、15.0%、13.0%、11.0%の順により好ましい。また、Sr2+の含有量の下限は、好ましくは0%であり、さらには0.5%、1.0%、3.0%、5.0%の順により好ましい。Sr2+の含有量は0%であってもよい。
Mg2+、Ca2+およびSr2+の各含有量を上記範囲とすることで、耐酸性、熱的安定性、熔融性および耐失透性に優れる光学ガラスが得られる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ba2+の含有量の上限は、好ましくは20.0%であり、さらには17.0%、15.0%、13.0%、11.0%、9.0%の順により好ましい。また、Ba2+の含有量の下限は、好ましくは0.3%であり、さらには0.5%、0.7%、1.0%、3.0%の順により好ましい。
Ba2+の含有量を上記範囲とすることで、低比重を保ちつつ、耐酸性に優れたガラスを得ることができ、またガラス化時の分相、失透および結晶化が抑制される。さらには屈折率の温度変化が小さいガラスが得られる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Zn2+の含有量の上限は、好ましくは10.0%であり、さらには8.0%、6.0%、4.0%、2.0%の順により好ましい。また、Zn2+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Zn2+の含有量は0%であってもよい。
Zn2+は、ガラスの熱的安定性を改善する働きを有するガラス成分である。一方、Zn2+の含有量が多すぎると熔融性が悪化し、アッベ数νdが減少する。したがって、Zn2+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、カチオン%表示における、Li、NaおよびKの合計含有量[Li+Na+K]に対するMg2+、Ca2+、Sr2+、およびBa2+の合計含有量[Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+]のカチオン比[(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)/(Li+Na+K)]の下限は、好ましくは1.00であり、さらには1.05、1.07、1.11、1.13、1.15、1.17、1.20の順により好ましい。また、上記カチオン比の上限は、好ましくは1.90であり、さらには1.85、1.83、1.80、1.77、1.75、1.70の順により好ましい。
カチオン比[(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)/(Li+Na+K)]を上記範囲とすることで、耐酸性に優れ、屈折率の温度変化が小さな光学ガラスが得られる。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Y3+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%の順により好ましい。また、Y3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Y3+の含有量は0%であってもよい。
3+は耐酸性を改善する働きを有する成分である。一方、Y3+の含有量が多くなり過ぎるとガラスの熱的安定性および耐失透性が低下する。したがって、Y3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、La3+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%の順により好ましい。また、La3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。La3+の含有量は0%であってもよい。
La3+は耐酸性を改善する働きを有する成分である。一方、La3+の含有量が多くなるとガラスの熱的安定性および耐失透性が低下し、製造中にガラスが失透しやすくなる。したがって、熱的安定性および耐失透性の低下を抑制する観点から、La3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Gd3+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%の順により好ましい。また、Gd3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Gd3+の含有量は0%であってもよい。
Gd3+は耐酸性を改善する働きを有する成分である。一方、Gd3+の含有量が多くなり過ぎるとガラスの熱的安定性および耐失透性が低下し、製造中にガラスが失透しやすくなり、また、比重が増大する。したがって、Gd3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Yb3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Yb3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Yb3+の含有量は0%であってもよい。
Yb3+の含有量が多くなり過ぎるとガラスの熱的安定性および耐失透性が低下し、製造中にガラスが失透しやすくなり、また、比重が増大する。したがって、Yb3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Lu3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Lu3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。なお、Lu3+の含有量は0%であってもよい。
Lu3+の含有量が多くなり過ぎるとガラスの熱的安定性および耐失透性が低下する。また、比重が増大する。したがって、Lu3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ti4+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Ti4+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Ti4+の含有量は0%であってもよい。
Ti4+は、耐酸性を改善する働きを有する成分である。一方、Ti4+の含有量が多くなり過ぎると、アッベ数が大幅に低下する。また、Ti4+は、比較的ガラスの着色を増大させやすく、熔融性も悪化する。したがって、Ti4+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Zr4+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Zr4+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Zr4+の含有量は0%であってもよい。
Zr4+は、ガラスの耐酸性を改善する働きを有するガラス成分である。一方、Zr4+の含有量が多すぎると、熱的安定性、耐失透性が低下する。したがって、Zr4+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Nb5+の含有量の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%、3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Nb5+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Nb5+の含有量は0%であってもよい。
Nb5+は、ガラスの耐酸性を改善する働きを有するガラス成分である。また、ガラスの熱的安定性を改善するガラス成分でもある。一方、Nb5+の含有量が多くなりすぎると、アッベ数が大幅に低下する。また、ガラスの着色が強まる傾向がある。したがって、Nb5+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ta5+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Ta5+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Ta5+の含有量は0%であってもよい。
Ta5+は、ガラスの耐酸性を改善する働きを有するガラス成分である。一方、Ta5+の含有量が多くなると、ガラスの熱的安定性が低下する。したがって、Ta5+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、W6+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、W6+の含有量の下限は、好ましくは0%である。W6+の含有量の0%であってもよい。
6+は、適量を含有させることにより、Tgを低下させ、ガラスの熱的安定性を改善する働きを有する。一方、W6+の含有量を高めると、ガラスの着色が増大する。したがって、W6+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、B3+の含有量の上限は、好ましくは5.0%であり、さらには3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、B3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。B3+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Si4+の含有量の上限は、好ましくは5.0%であり、さらには3.0%、2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Si4+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Si4+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Bi3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Bi3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Bi3+の含有量の0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ga3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Ga3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Ga3+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、In3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、In3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。In3+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Sc3+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Sc3+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Sc3+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Hf4+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Hf4+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Hf4+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスにおいて、Ge4+の含有量の上限は、好ましくは3.0%であり、さらには2.0%、1.0%の順により好ましい。また、Ge4+の含有量の下限は、好ましくは0%である。Ge4+の含有量は0%であってもよい。
第1実施形態に係る光学ガラスのカチオン成分は、主として上述の成分、すなわち、P5+、Al3+、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+、Y3+、La3+、Gd3+、Yb3+、Lu3+、Ti4+、Zr4+、Nb5+、Ta5+、W6+、B3+、Si4+、Bi3+、Ga3+、In3+、Sc3+、Hf4+およびGe4+で構成されていることが好ましく、上述の成分の合計含有量は、好ましくは95.0%以上であり、さらには98.0%以上、99.0%以上、99.5%以上の順により好ましい。
第1実施形態に係る光学ガラスは、アニオン成分として、FおよびO2−以外の成分を含んでいてもよい。FおよびO2−以外のアニオン成分として、Cl、Br、Iを例示できる。しかし、Cl、Br、Iは、いずれもガラスの熔融中に揮発しやすい。これらの成分の揮発によって、ガラスの特性が変動する、ガラスの均質性が低下する、熔融設備の消耗が著しくなる等の問題が生じる。したがって、Clの含有量は、好ましくは5.0アニオン%未満であり、さらには3.0アニオン%未満、1.0アニオン%未満、0.5アニオン%未満、0.3アニオン%未満の順により好ましい。また、BrおよびIの合計含有量は、好ましくは5.0アニオン%未満であり、さらには3.0アニオン%未満、1.0アニオン%未満、0.5アニオン%未満、0.1アニオン%未満、0アニオン%の順により好ましい。
第1実施形態の光学ガラスは、基本的に上記成分により構成されることが好ましいが、本発明の作用効果を妨げない範囲において、その他の成分を含有させることも可能である。また、本発明において、不可避的不純物の含有を排除するものではない。
Pb、As、Cd、Tl、Be、Seは、いずれも毒性を有する。そのため、第1実施形態の光学ガラスがこれら元素をガラス成分として含有しないことが好ましい。
U、Th、Raはいずれも放射性元素である。そのため、第1実施形態の光学ガラスがこれら元素をガラス成分として含有しないことが好ましい。
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Pr,Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ceは、ガラスの着色を増大させ、蛍光の発生源となり得る。そのため、第1実施形態の光学ガラスでは、これら元素の含有量は総量で10質量ppm以下とすることが好ましく、これら元素をガラス成分として含有しないことがより好ましい。
Sb(Sb)、Sn(SnO)、Ce(CeO)は清澄剤として機能する任意に添加可能な元素である。このうち、Sb(Sb)は、清澄効果の大きな清澄剤である。しかし、Sb(Sb)は酸化性が強く、Sb(Sb)の添加量を多くしていくと、精密プレス成形のときに、ガラスに含まれるSb(Sb)がプレス成形型の成形面を酸化する。そのため、精密プレス成形を重ねるうちに、成形面が著しく劣化し、精密プレス成形ができなくなる。また、成形した光学素子の表面品質が低下する。また、Sn(SnO)、Ce(CeO)は、Sb(Sb)と比較し、清澄効果が小さい。さらに、Ce(CeO)は、多量に添加するとガラスの着色が強まる。したがって、清澄剤を添加する場合は、添加量に注意しつつ、Sb(Sb)を添加することが好ましい。
下記清澄剤の含有量については、酸化物換算した値を示す。
Sbの含有量は、外割り表示とする。すなわち、Sb、SnOおよびCeO以外の全ガラス成分の合計含有量を100.0質量%としたときのSbの含有量は、好ましくは1.0質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、さらに好ましくは0.1質量%未満の範囲である。Sbの含有量は0質量%であってもよい。
SnOの含有量も、外割り表示とする。すなわち、SnO、SbおよびCeO以外の全ガラス成分の合計含有量を100.0質量%としたときのSnOの含有量は、好ましくは2.0質量%未満、より好ましくは1.0質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%未満、一層好ましくは0.1質量%未満の範囲である。SnOの含有量は0質量%であってもよい。SnOの含有量を上記範囲とすることによりガラスの清澄性を改善できる。
CeOの含有量も、外割り表示とする。すなわち、CeO、Sb、SnO以外の全ガラス成分の合計含有量を100.0質量%としたときのCeOの含有量は、好ましくは2.0質量%未満、より好ましくは1.0質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%未満、一層好ましくは0.1質量%未満の範囲である。CeOの含有量は0質量%であってもよい。CeOの含有量を上記範囲とすることによりガラスの清澄性を改善できる。
(光学ガラスの製造)
第1実施形態に係る光学ガラスは、所定の組成となるようにガラス原料を調合し、調合したガラス原料により公知のガラス製造方法に従って作製すればよい。例えば、複数種の化合物を調合し、十分混合してバッチ原料とし、バッチ原料を石英坩堝や白金坩堝中に入れて粗熔解(ラフメルト)する。粗熔解によって得られた熔融物を急冷、粉砕してカレットを作製する。さらにカレットを白金坩堝中に入れて加熱、再熔融(リメルト)して熔融ガラスとし、さらに清澄、均質化した後に熔融ガラスを成形し、徐冷して光学ガラスを得る。熔融ガラスの成形、徐冷には、公知の方法を適用すればよい。
なお、ガラス中に所望のガラス成分を所望の含有量となるように導入することができれば、バッチ原料を調合するときに使用する化合物は特に限定されないが、このような化合物として、酸化物、炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、フッ化物、塩化物等が挙げられる。
(光学素子等の製造)
第1実施形態に係る光学ガラスを使用して光学素子を作製するには、公知の方法を適用すればよい。例えば、ガラス原料を熔融して熔融ガラスとし、この熔融ガラスを鋳型に流し込んで板状に成形し、本発明に係る光学ガラスからなるガラス素材を作製する。得られたガラス素材を適宜、切断、研削、研磨し、プレス成形に適した大きさ、形状のカットピースを作製する。
カットピースを加熱、軟化して、公知の方法でプレス成形(リヒートプレス)し、光学素子の形状に近似する光学素子ブランクを作製する。光学素子ブランクをアニールし、公知の方法で研削、研磨して光学素子を作製できる。
カットピースを粗研磨加工(バレル研磨)して重量を均等化するとともに表面に離型剤を付着し易くして、再加熱し、軟化したガラスを所望の光学素子の形状に近似した形状にプレス成形し、最後に研削・研磨して光学素子を製造することもできる。
または、所定重量の熔融ガラスを成形型上に分離して直接にプレス成形し、最後に研削および研磨して光学素子を製造してもよい。
作製した光学素子の光学機能面には使用目的に応じて、反射防止膜、全反射膜などをコーティングしてもよい。
光学素子としては、球面レンズなどの各種レンズ、プリズム、回折格子などが例示できる。
第2実施形態
本発明の第2実施形態に係る光学ガラスは、
5+の含有量が30.0〜50.0カチオン%であり、
Al3+の含有量が0カチオン%を超え、
Cu2+の含有量が1.0カチオン%以下であり、
の含有量が10.0〜40.0アニオン%であり、
LiおよびNaの合計含有量[Li+Na]が4.5〜30.0カチオン%であり、
Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+の合計含有量に対するMg2+およびCa2+の合計含有量のカチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]が0.45〜1.00であり、
3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+の合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]が0カチオン%を超える。
以下、第2実施形態に係る光学ガラスについて詳しく説明する。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、P5+の含有量は30.0〜50.0%である。P5+の含有量の下限は、好ましくは32.0%であり、さらには33.0%、34.0%の順により好ましい。また、P5+の含有量の上限は、好ましくは46.0%であり、さらには44.0%、42.0%、40.0%の順により好ましい。
5+は、ガラスのネットワーク形成成分であり、屈折率の温度変化を小さくし、また耐酸性の改善および比重の低減に寄与する成分である。一方、P5+を過剰に含むと洗浄耐性が悪化する。したがって、P5+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、Al3+の含有量は0%を超える。Al3+の含有量の下限は、好ましくは1.0%であり、さらには、3.0%、5.0%、7.0%の順により好ましい。また、Al3+の含有量の上限は、好ましくは30.0%であり、さらには25.0%、23.0%、21.0%、18.0%、16.0%の順により好ましい。
Al3+は、ガラスの屈折率の温度変化を小さくし、また、耐酸性を改善し、光学特性をより低分散化する働きを有するガラス成分である。一方、Al3+の含有量が多くなると、ガラスの耐失透性が低下する。したがって、Al3+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、Cu2+の含有量は1.0%以下である。Cu2+の含有量の上限は、好ましくは1.0%であり、さらには0.7%、0.5%、0.3%、0.1%の順により好ましい。Cu2+の含有量は少ない方が好ましく、その下限は、好ましくは0%である。
Cu2+ガラスの着色を増大させる成分である。したがって、Cu2+の含有量は上記範囲であることが好ましい。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、Fの含有量は10.0〜40.0アニオン%である。Fの含有量の下限は、好ましくは12.0アニオン%であり、さらには14.0アニオン%、16.0アニオン%、17.0アニオン%、18.0アニオン%の順により好ましい。また、Fの含有量の上限は、好ましくは38.0アニオン%であり、さらには37.0アニオン%、36.0アニオン%、35.0アニオン%の順により好ましい。
の含有量を上記範囲とすることで、耐候性および耐酸性に優れ、また、低比重で異常部分分散性の高い光学ガラスが得られる。
また、第2実施形態に係る光学ガラスは、アニオン成分としてO2−を含むことができる。O2−の含有量は、好ましくは60.0〜90.0アニオン%であり、さらには62.0〜85.0アニオン%、63.0〜83.0アニオン%、64.0〜81.0アニオン%、65.0〜80.0アニオン%の順により好ましい。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、LiおよびNaの合計含有量[Li+Na]は4.5〜30.0%である。合計含有量[Li+Na]の下限は、好ましくは7.0%であり、さらには9.0%、11.0%、13.0%、15.0%の順により好ましい。また、合計含有量[Li+Na]の上限は、好ましくは28.0%であり、さらには26.0%、25.0%、24.0%の順により好ましい。
合計含有量[Li+Na]を上記範囲とすることで、ガラスの熔融性を改善し、比重が低減され、また、屈折率の温度変化の小さい光学ガラスが得られる。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、カチオン%表示における、Mg2+、Ca2+、Sr2+、およびBa2+の合計含有量に対するMg2+およびCa2+の合計含有量のカチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]は0.45〜1.00である。カチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]の下限は、好ましくは0.47であり、さらには0.49、0.51、0.53の順により好ましい。カチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]の上限は、好ましくは0.95であり、さらには0.90、0.85、0.80、0.75、0.70、0.65の順により好ましい。
カチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]を上記範囲とすることで、比重が低減され、また、屈折率の温度変化の小さい光学ガラスが得られる。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、Y3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+の合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]は0%を超える。合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]の下限は、好ましくは0.1%であり、さらには0.3%、0.5%、0.7%の順により好ましい。また、合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]の上限は、好ましくは8.0%であり、さらには7.0%、6.0%、5.0%、4.0%の順により好ましい。
3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+は、耐酸性の改善に寄与する成分である。したがって、合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]は上記範囲であることが好ましい。
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、上記以外のガラス成分の含有量および比率は、第1実施形態と同様とすることができる。
(粉末法耐酸性D
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、粉末法耐酸性Dの等級は、好ましくは1〜3等級であり、より好ましくは1〜2等級であり、さらに好ましくは1等級である。
粉末法耐酸性Dは、第1実施形態に係る光学ガラスと同様に測定し、評価することができる。
(相対屈折率の温度係数dn/dT)
第2実施形態に係る光学ガラスにおいて、He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTは、20〜40℃の範囲において、好ましくは−5.0×10−6〜5.0×10−6−1であり、さらには−4.8×10−6〜4.0×10−6−1、−4.6×10−6〜3.0×10−6−1、−4.4×10−6〜2.0×10−6−1、−4.2×10−6〜1.0×10−6−1、−4.0×10−6〜0℃−1の順により好ましい。
dn/dTを上記範囲とすることで、光学素子の温度が大きく変動するような環境下でも屈折率の変動が小さくなるため、より幅広い温度範囲において、所望の光学特性を高精度に発揮できる。
相対屈折率の温度係数dn/dTは、第1実施形態に係る光学ガラスと同様に測定できる。
また、第2実施形態に係る光学ガラスは、第1実施形態において説明した(a)比重、(b)屈折率nd、(c)アッベ数νd、(d)屈折率ndとアッベ数νdとの関係式、(e)ガラス転移温度Tg、および(f)平均線膨張係数αのうち1以上について、それぞれの項目において記載した好ましい数値範囲を満たし得る。
さらに、第2実施形態に係る光学ガラスは、第1実施形態に係る光学ガラスと同様の光線透過性を有する。
第2実施形態に係る光学ガラスの製造および光学素子等の製造は、第1実施形態と同様とすることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
表1−1、1−2に示すガラス組成を有するガラスサンプルを以下の手順で作製し、各種評価を行った。なお、No.A、Bは比較例である。
なお、表1−1、1−2では、カチオン成分についてはカチオン%表示にてガラス組成を表示し、アニオン成分についてはアニオン%表示にてガラス組成を表示している。
[光学ガラスの製造]
ガラスの構成成分に対応するフッ化物、酸化物、水酸化物、炭酸塩、および硝酸塩を原材料として準備し、得られる光学ガラスのガラス組成が、表1−1、1−2に示す各組成となるように上記原材料を秤量、調合して、原材料を十分に混合した。得られた調合原料(バッチ原料)を、白金坩堝に投入し、900℃〜1200℃で1〜2時間加熱して熔融ガラスとし、攪拌して均質化を図り、清澄してから、熔融ガラスを適当な温度に予熱した金型に鋳込んだ。鋳込んだガラスを、ガラス転移温度Tg付近で熱処理し、炉内で室温まで放冷することにより、ガラスサンプルを得た。
[ガラス成分組成の確認]
得られたガラスサンプルについて、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)で各ガラス成分の含有量を測定し、表1−1、1−2に示す各組成のとおりであることを確認した。
[相対屈折率の温度係数dn/dTの測定]
得られたガラスサンプルについて、JOGIS18―2008の干渉法に基づき測定した。光源は波長633nmのHe−Neレーザを用い、温度−70〜150℃の範囲で連続測定した。測定結果のうち、20℃〜40℃の範囲のdn/dT値を表2−1、2−2に示す。
[粉末法耐酸性Dの測定]
粉末法耐酸性Dは、日本光学硝子工業会規格JOGIS06−2009の規定に従って測定した。具体的には、比重グラムに相当する重量の粉末ガラス(粒度425〜600μm)を白金かごに入れ、それを0.01mol/L硝酸水溶液の入った石英ガラス製丸底フラスコ内に浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、その処理前後での重量減少率(%)を測定した。測定サンプル数は2とし、得られた重量減少率(%)の平均値に基づき等級を評価した。結果を表2−1、2−2に示す。なお、重量減少率(%)による等級は表Aに示したとおりである。
[平均線膨張係数αの測定]
100〜300℃の平均線膨張係数αは、JOGIS08−2003の規定に基づいて測定した。但し、試料は長さ20mm±0.5mm、直径5mm±0.5mmの丸棒とし、試料に98mNの荷重を印加した状態で、4℃毎分の一定速度で上昇するように加熱し、温度と試料の伸びを測定した。結果を表2−1、2−2に示す。
[光学特性の測定]
得られたガラスサンプルを、さらにガラス転移温度Tg付近で約30分から約2時間アニール処理した後、炉内で降温速度−30℃/時間で室温まで冷却してアニールサンプルを得た。得られたアニールサンプルについて、屈折率nd、アッベ数νd、比重、ガラス転移温度Tg、透過率、λ80およびλ5を測定した。結果を表2−1、2−2に示す。
(i)屈折率ndおよびアッベ数νd
上記アニールサンプルについて、JIS規格 JIS B 7071−1の屈折率測定法により、屈折率nd、ng、nF、nCを測定し、下式に基づきアッベ数νdを算出した。
νd=(nd−1)/(nF−nC)
(ii)比重
比重は、アルキメデス法により測定した。
(iii)ガラス転移温度Tg
ガラス転移温度Tgは、リガク社製の示差熱膨張計(TMA8310)を使用し、昇温速度4℃/分にて測定した。
(iv)透過率
上記ガラスサンプルを、厚さ10mmで、互いに平行かつ光学研磨された平面を有するように加工し、波長500〜700nmにおける外部透過率を測定したところ、すべてのサンプルで90%以上となった。なお、外部透過率には試料表面における光線の反射損失も含まれる。
(v)λ80、λ5
上記アニールサンプルを、厚さ10mmで、互いに平行かつ光学研磨された平面を有するように加工し、波長200nmから700nmまでの波長域における分光透過率を測定した。光学研磨された一方の平面に垂直に入射する光線の強度を強度Aとし、他方の平面から出射する光線の強度を強度Bとして、分光透過率B/Aを算出した。分光透過率が80.0%になる波長をλ80とし、分光透過率が5.0%になる波長をλ5とした。なお、分光透過率には試料表面における光線の反射損失も含まれる。
Figure 2020132510
Figure 2020132510
Figure 2020132510
Figure 2020132510
(実施例2)
実施例1で得られたガラスサンプルを使用し、公知の方法で精密プレス成形用プリフォームを作製した。得られたプリフォームを窒素雰囲気中で加熱、軟化し、プレス成形型で精密プレス成形し、光学ガラスを非球面レンズの形状に成形した。その後、成形した光学ガラスをプレス成形型から取り出し、アニールし、芯取りすることで、非球面レンズが得られた。
(実施例3)
実施例1で得られたガラスサンプルを、切断、研削してカットピースを作製した。カットピースをリヒートプレスによりプレス成形して、光学素子ブランクを作製した。光学素子ブランクを精密アニールし、所要の屈折率になるよう屈折率を精密に調整した後、公知の方法で研削、研磨することで、両凸レンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズ、凹メニスカスレンズ、凸メニスカスレンズ等の各種レンズが得られた。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記に例示されたガラス組成に対し、明細書に記載の組成調整を行うことにより、本発明の一態様にかかる光学ガラスを作製できる。
また、明細書に例示または好ましい範囲として記載した事項の2つ以上を任意に組み合わせることは、もちろん可能である。

Claims (5)

  1. フツリン酸ガラスであって、
    JOGISに基づく粉末法耐酸性Dが1〜3等級であり、
    He−Neレーザの波長(633nm)における相対屈折率の温度係数dn/dTが20〜40℃の範囲で−5.0×10−6〜5.0×10−6−1である、光学ガラス。
  2. (a)〜(f)のうち1以上を満たす、請求項1に記載の光学ガラス。
    (a)比重が3.50以下である。
    (b)屈折率ndが1.50000以上である。
    (c)アッベ数νdが65.00〜76.00である。
    (d)屈折率ndとアッベ数νdが下記の関係式(1)を満たす。
    nd+0.00250×νd−1.69000≧0 ・・・(1)
    (e)ガラス転移温度Tgが360℃以上である。
    (f)100〜300℃の平均線膨張係数αが100×10−7〜180×10−7−1である。
  3. 5+の含有量が30.0〜50.0カチオン%であり、
    Al3+の含有量が0カチオン%を超え、
    Cu2+の含有量が1.0カチオン%以下であり、
    の含有量が10.0〜40.0アニオン%であり、
    LiおよびNaの合計含有量[Li+Na]が4.5〜30.0カチオン%であり、
    Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+の合計含有量に対するMg2+およびCa2+の合計含有量のカチオン比[(Mg2++Ca2+)/(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)]が0.45〜1.00であり、
    3+、La3+、Zr4+、Gd3+、およびTi4+の合計含有量[Y3++La3++Zr4++Gd3++Ti4+]が0カチオン%を超える、光学ガラス。
  4. 波長500〜700nmにおける透過率が90.0%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラス。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学ガラスからなる、光学素子。
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