JP2020131486A - 印刷装置、および、印刷装置における媒体のセット位置の指示方法 - Google Patents

印刷装置、および、印刷装置における媒体のセット位置の指示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザーが媒体をセットする際の位置合わせを容易化できる技術を提供する。【解決手段】印刷装置は、媒体を支持する支持面を有し、ユーザーが前記支持面に前記媒体をセット可能に構成されている支持部と、前記支持面に支持されている前記媒体に印刷を行う印刷部と、前記ユーザーが前記媒体をセットすべき位置であるセット位置を示すオブジェクトを前記支持面に投影する投影部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、印刷装置に関する。
印刷装置には、ユーザーによって支持面に媒体がセットされ、その支持面に支持されている媒体に印刷を行うものがある。例えば、下記特許文献1には、ユーザーによって、搬送ベルト上の支持面にセットされた布などの媒体が、搬送ベルトによって支持されたまま、捺染印刷が行われる位置まで搬送されていく印刷装置が開示されている。
特開2015−128847号公報
ユーザーが支持面における媒体をセットするように予め定められた領域内に任意に媒体をセットする印刷装置では、媒体をセットする際の位置合わせが不正確であると、媒体上における印刷位置が狙いとする場所からずれてしまう可能性がある。特許文献1では、ユーザーが媒体をセットした後に印刷開始位置を設定できるため、セット後の媒体の位置を精度良く測定すれば、媒体上における印刷位置のずれを抑制できる。しかしながら、媒体をセットする際の位置合わせを容易化できれば、セット後の媒体の位置を精度良く測定できなくても、媒体上における印刷位置のずれを抑制でき、印刷工程をより簡素化することができる。
このように、印刷装置においてはユーザーが媒体をセットする際の位置合わせを容易に行えることが望ましい。こうした課題は、捺染印刷を行う印刷装置に限らず、他の種類の印刷装置において共通する。
本開示の技術の一形態は、印刷装置として提供される。この形態の印刷装置は、媒体を支持する支持面を有し、ユーザーが前記支持面に前記媒体をセット可能に構成されている支持部と、前記支持面に支持されている前記媒体に印刷を行う印刷部と、前記ユーザーが前記媒体をセットすべき位置であるセット位置を示すオブジェクトを前記支持面に投影する投影部と、を備える。
第1実施形態の印刷装置の構成を示す概略斜視図。 第1実施形態の印刷工程のフローを示す説明図。 第2実施形態の印刷装置の構成を示す概略斜視図。 第2実施形態の印刷工程のフローを示す説明図。 第3実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 第4実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 第5実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 第6実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 第7実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 第8実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 帯状媒体の取付工程のフローを示す説明図。 設定情報の入力画面の一例を示す概略図。
1.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における印刷装置100の構成を模式的に示す概略斜視図である。図1では、紙面左下側が印刷装置100の正面側に相当し、紙面右上側が背面側に相当する。図1には、互いに直交する3方向を示すx軸、y軸、z軸が図示してある。x軸方向は印刷装置100の左側面から右側面に向かう方向であり、y軸方向は印刷装置100の正面から背面に向かう方向であり、z軸方向は鉛直上向きの方向である。後に参照する他の図に示されているx,y,z軸も図1と同じ方向を示している。
第1実施形態では、印刷装置100は、印刷データに基づいて、媒体Pにインクを吐出して画像を印刷する、いわゆるインクジェットプリンターである。第1実施形態では、媒体Pは四角形状を有する平面状の部材である。媒体Pの種類の例については後述する。印刷装置100は、制御部10と、操作部11と、支持部20と、印刷部30と、投影部50と、を備えている。
制御部10は、印刷装置100の各構成部20,30,50を制御して、印刷装置100の動作を制御する。制御部10は、少なくとも一つのプロセッサーと、主記憶装置と、を備えるコンピューターによって構成される。制御部10は、プロセッサーがプログラムや命令を主記憶装置に読み込んで実行することによって、印刷装置100を制御するための種々の機能を発揮する。なお、制御部10の機能の少なくとも一部は、ハードウェア回路によって実現されてもよい。
操作部11は、ユーザーの操作を受け付けて、制御部10に送信する機構である。操作部11は、例えば、スイッチやキーボードなどによって構成される。ユーザーは、操作部11を操作することによって、印刷に関する指令を制御部10に入力することができる。
支持部20は、印刷中に媒体Pを支持する機構である。第1実施形態では、支持部20は、媒体Pを搬送方向Daに搬送する搬送ベルト21を備える搬送機構によって構成されている。第1実施形態では、搬送ベルト21は無端ベルトである。媒体Pは、搬送ベルト21の表面21fに支持される。以下、搬送ベルト21の表面21fを「支持面21f」とも呼ぶ。第1実施形態の支持部20では、搬送ベルト21の支持面21fが媒体Pの搬送路25を構成する。印刷装置100では、媒体Pに対する印刷の際には、媒体Pは、ユーザーによって搬送ベルト21の支持面21fにセットされる。このとき、印刷装置100では、支持面21fにおいて媒体Pがセットされるべき位置は、媒体Pに対して印刷が行われる位置に応じて予め定まった領域となる。また、印刷装置100では、媒体Pがセットされるべき位置を示すガイドなどが設けられておらず、ユーザーが、支持面21f上へ媒体Pをセットする位置の自由度が比較的高くなっており、支持面21f上における最終的な媒体Pのセット位置はユーザーによって定まる。このように、印刷装置100では、支持部20は、ユーザーが、支持面21f上における媒体Pをセットするように予め定められた領域内の任意の位置に、媒体Pをセット可能に構成されている。
支持部20は、駆動ローラー22と、従動ローラー23と、を備え、搬送ベルト21は、駆動ローラー22と従動ローラー23との間にy軸方向に張り渡されている。支持部20は、駆動ローラー22によって搬送ベルト21を回転方向Dcに回転させることにより、媒体Pを搬送方向Daに搬送する。第1実施形態では、搬送方向Daは、y軸方向である。支持部20は、搬送ベルト21を逆回転させて媒体Pを搬送方向Daとは反対の方向に後退させることもできる。第1実施形態では、支持部20による媒体Pの搬送は、制御部10によって制御される。
第1実施形態では、搬送ベルト21の支持面21fに、媒体Pを貼り付かせるための粘着剤層が形成されており、支持面21fは粘着性を有している。これによって、媒体Pが、搬送中や印刷中に、ユーザーがセットした位置からずれたり、媒体Pの一部が支持面21fから浮き上がったりすることが抑制される。なお、搬送ベルト21としては、粘着性ベルト以外のベルトを用いてもよく、例えば、静電吸着式のベルトを用いてもよい。
印刷部30は、支持部20の支持面21fに支持されている媒体Pに対して印刷を行う機構である。印刷部30は、インクを吐出する印刷ヘッド31と、印刷ヘッド31を下面に搭載しているキャリッジ32と、を備える。
印刷ヘッド31は、複数のノズルを備えており、制御部10の制御下においてノズルからインクを吐出する。ノズルからのインクの吐出は、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加など、公知の方法によって行われる。キャリッジ32は、図示しない駆動部によって、媒体Pの搬送路25の上方を、搬送方向Daに交差する走査方向Ds、および、その逆方向に移動する。第1実施形態では、走査方向Dsはx軸方向である。キャリッジ32の移動は制御部10によって制御される。
キャリッジ32が走査方向Dsまたはその逆方向に移動するときに、印刷ヘッド31と対面する支持面21fの領域を「印刷領域PA」と呼ぶ。媒体Pに対する印刷は、後述する媒体Pのセット位置SPから搬送方向Daに離れた印刷領域PAにおいて行われる。第1実施形態では、セット位置SPから印刷領域PAまでの搬送路25の距離Lpは、搬送方向Daにおける印刷領域PAの長さLaより大きい。印刷領域PAでの印刷では、媒体Pを停止させた状態でキャリッジ32を移動させながら行われる印刷ヘッド31からのインクの吐出と、媒体Pの搬送方向Daへの移動と、が交互に行われる。
投影部50は、制御部10の制御下において、ユーザーが媒体Pをセットすべき位置であるセット位置SPを示すオブジェクトOJを搬送ベルト21の支持面21f上に投影する機構である。第1実施形態では、投影部50は、例えば、レーザーポインターなどのレーザー光源によって構成される。投影部50は、支持部20の支持面21f上における予め決められた位置への投影が可能なように、媒体Pの搬送路25の上方に架設されている支持部材51に固定されている。第1実施形態では、投影部50が投影するオブジェクトOJは、媒体Pの角部CCの配置位置を示す点として表示される。
なお、投影部50は、モーターなどの駆動力源を用いて、制御部10の制御下において投影方向を変更可能に構成されていてもよい。この場合には、制御部10は、ユーザーから予め指定されている媒体Pの形状やサイズに合わせてオブジェクトOJの投影位置を変更するものとしてもよい。
ここで、印刷装置100で用いられる媒体Pの種類の例を説明する。媒体Pとしては、例えば、被捺染材を用いることができる。被捺染材とは、捺染の対象となる布帛や、衣服や、その他の服飾製品等のことを言う。布帛には、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維や、ナイロン等の化学繊維、あるいはこれらを混ぜた複合繊維の、織物、編物、不織布等が含まれる。また、衣服や、その他の服飾製品には、縫製後のTシャツ、ハンカチ、スカーフ、タオル、手提げ袋、布製のバッグ、カーテン、シーツ、ベッドカバー等のファニチャー類の他、縫製前の状態のパーツとして存在する裁断前後の布帛等も含まれる。
なお、媒体Pとして上述したような被捺染材を用いる場合、支持部20には、媒体Pが回収された後の搬送ベルト21の支持面21fを洗浄する機構である洗浄部が、搬送ベルト21の下方に設けられてもよい。洗浄部は、例えば、支持面21fを擦るブラシによって構成される。洗浄部を設けることによって、印刷によって媒体Pの裏面に染み出て支持面21fに付着したインクを除去することができる。
媒体Pとしては、上記被捺染材の他、普通紙、上質紙、及び光沢紙などのインクジェット印刷用専用紙等を用いることができる。また、媒体Pとしては、例えば、インクジェット印刷用に表面処理をしていない、すなわち、インク吸収層が形成されていない、プラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているもの、及び紙等の基材上にプラスチックフィルムが接着されているものも用いることができる。このように、媒体Pとして多様な材料を使用可能であり、媒体Pの厚みも広範囲にわたる。なお、印刷装置100は、印刷ヘッド31と媒体Pとの間のギャップの値を、媒体Pに適した適切な値に調整可能なギャップ調整機構を備えているものとしてもよい。
図2は、印刷装置100において実行される印刷工程のフローを示す説明図である。工程S10では、制御部10が、操作部11を通じたユーザーからの指示に従って、投影部50にセット位置SPを示すオブジェクトOJを投影させる。工程S20では、ユーザーによって支持面21f上のセット位置SPに媒体Pがセットされる。ユーザーは、オブジェクトOJが示す位置に媒体Pをセットする。ユーザーは、媒体Pのセットが完了した場合には、操作部11を通じて、制御部10にその旨を入力する。
工程S30では、制御部10の制御により、媒体Pを、印刷領域PAでの印刷が開始される際に媒体Pが配置されるべき位置である印刷開始位置PPまで搬送させる搬送動作が実行される。この搬送動作により、媒体Pにおいて印刷が施される部位が、搬送方向Daにおける印刷領域PAの上流端に到達する。制御部10は、上述したユーザーによる操作により、媒体Pのセットの完了を検知したときに、この搬送動作を実行する。制御部10は、支持部20に、媒体Pを搬送方向Daに、セット位置SPと印刷開始位置PPとの間の距離だけ搬送させる。
工程S40では、印刷領域PAにおいて媒体Pに対する印刷が実行される。制御部10は、予め供給されている印刷データに従って、キャリッジ32の移動と、印刷ヘッド31からのインクの吐出と、支持部20による媒体Pの搬送方向Daへの移動と、を制御する。これによって、媒体P上に印刷画像が形成される。
以上のように、第1実施形態の印刷装置100および媒体Pのセット位置の指示方法によれば、ユーザーが媒体Pをセットすべきセット位置SPが、投影部50が投影するオブジェクトOJによって示される。そのため、ユーザーが媒体Pをセットする際の位置合わせが容易化され、セット位置SPからの媒体Pの位置ずれが抑制される。
また、第1実施形態の印刷装置100では、制御部10の制御下において、媒体Pがセット位置SPから印刷領域PAまで自動で搬送されるため、媒体Pにおける印刷位置のずれが抑制される。ここで、第1実施形態の印刷装置100では、媒体Pのセット位置SPから印刷領域PAまでの距離Lpが搬送方向Daにおける印刷領域PAの長さLaより大きい。このように、セット位置SPと印刷領域PAとが離れていると、印刷領域PAを目標に媒体Pをセットすることは容易ではない。こうした場合であっても、印刷装置100によれば、上記のように、オブジェクトOJの投影により、セット位置SPに対する媒体Pの位置合わせが容易であり、また、媒体Pが自動搬送されるため、媒体Pにおける印刷位置のずれが効果的に抑制される。
また、第1実施形態の印刷装置100および媒体Pのセット位置の指示方法によれば、搬送ベルト21にセット位置SPを示すマークを設けなくとも、投影部50の投影によって簡易に、セット位置SPを示すことができる。よって、そうしたマークを予め設けておく手間を省くことができるし、マークを設ける際に、その作業者が搬送ベルト21に触れ、手が汚れてしまうことを抑制できる。また、投影部50が投影するオブジェクトOJであれば、そうした後付けのマークのように、搬送ベルト21の洗浄や経年劣化によって表示が不鮮明になってしまうことが抑制される。その他に、投影部50であれば、搬送ベルト21の回転位置にかかわらず、印刷領域PAに対して予め定められた場所に、オブジェクトOJを、支持面21f上に簡易に表示させることができる。また、搬送ベルト21の支持面21fが黒色など高濃度の色彩を有していても、セット位置SPを明示することができる。
2.第2実施形態:
図3は、第2実施形態における印刷装置100Aの構成を示す概略斜視図である。第2実施形態の印刷装置100Aの構成は、以下に説明する点以外は、第1実施形態の印刷装置100の構成とほぼ同じである。なお、第2実施形態では、説明の便宜上、投影部50を「第1投影部50」と呼び、第1投影部50が投影するオブジェクトOJを「第1オブジェクトOJ」と呼ぶ。
第2実施形態の印刷装置100Aは、第1投影部50に加えて、第2投影部55を備えている。第2投影部55は、投影部50とともに、支持部材51に固定されている。第2投影部55は、第1投影部50と同様に、レーザーポインターによって構成される。第2投影部55は、媒体Pに対する印刷が開始される印刷開始位置PPを示す第2オブジェクトOJaを投影する。第2実施形態では、第2オブジェクトOJaは、媒体Pの角部CCの配置位置を示す点として表示される。
第2実施形態の印刷装置100Aでは、制御部10は、操作部11を通じたユーザーの操作に従って、支持部20に媒体Pの搬送を実行させる。支持部20は、ユーザーからの搬送開始の操作に従って媒体Pの搬送を開始し、ユーザーからの搬送停止の操作に従って媒体Pの搬送を停止させる。そのため、第2実施形態の印刷装置100Aでは、セット位置SPからの媒体Pの搬送量、および、印刷部30が印刷を開始するときの印刷領域PAにおける媒体Pの位置は、ユーザーの操作によって定まる。
図4は、第2実施形態の印刷工程のフローを示す説明図である。第2実施形態の印刷工程は、工程S30の代わりに、工程S31,S32が設けられている点以外は、第1実施形態の印刷工程とほぼ同じである。
制御部10は、ユーザーからセット位置SPへの媒体Pのセットが完了したことを示す操作を受け付けると、工程S31において、第2投影部55に、印刷開始位置PPを示す第2オブジェクトOJaを投影させる。工程S32では、ユーザーによって支持面21f上のセット位置SPにセットされた媒体Pを、ユーザーの操作に従った支持部20の搬送によって、印刷開始位置PPまで搬送させる。工程S32では、ユーザーは、第2オブジェクトOJaを目印として、媒体Pの搬送操作を実行できる。
以上のように、第2実施形態の印刷装置100Aによれば、第2投影部55による第2オブジェクトOJaの投影によって、印刷開始位置PPに対する媒体Pの位置合わせが容易化される。よって、媒体P上における印刷位置のずれを抑制できる。その他に、第2実施形態の印刷装置100Aおよび印刷装置100Aにおいて実現されている媒体Pのセット位置の指示方法によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
3.第3実施形態:
図5は、第3実施形態における印刷装置100Bの構成を左側面側から見たときの概略図である。図5では、紙面右側が印刷装置100Bの正面側に相当し、紙面左側が印刷装置100Bの背面側に相当する。なお、図5では、便宜上、投影部50を支持する支持部材51の図示は省略されている。
印刷装置100Bは、第1実施形態で説明した制御部10と、支持部20と、印刷部30と、投影部50とに加えて、繰出部60と、押圧部70と、巻取部80と、を備えている。印刷装置100Bは、支持部20によって搬送される帯状媒体Psに対して印刷を実行する。
なお、図5では、便宜上、帯状媒体Psおよびそれを搬送するための繰出部60および巻取部80を破線で図示してある。この理由は、印刷装置100Bにおいて、投影部50が投影するオブジェクトOJが示すのは、帯状媒体Psのセット位置ではなく、帯状媒体Psを取り外した後にセットされ、個体ごとに支持面21fにセットされて印刷される媒体Pであるためである。以下では、まず、印刷装置100Bでの帯状媒体Psに対する印刷機構を説明する。
繰出部60は、ロールR1から帯状媒体Psを繰り出す機構である。繰出部60は、回転軸61にセットされたロールR1を回転させて、従動ローラー62,63を介して媒体Pを支持部20に繰り出す。支持部20は、繰出部60から繰り出された帯状媒体Psを、支持面21fで支持した状態で、搬送方向Daに搬送する。
押圧部70は、帯状媒体Psを支持面21fに押し付ける機構である。押圧部70は、印刷部30より搬送方向Daにおける上流側に設けられている。押圧部70は、押付ローラー71と、ベルト支持部72とを備えている。押付ローラー71は、搬送ベルト21の支持面21f側に配置され、ベルト支持部72は、搬送ベルト21を挟んで押付ローラー71の反対側に配置されている。帯状媒体Psは、押付ローラー71とベルト支持部72との間に入り込み、押付ローラー71によって搬送ベルト21の支持面21fに押し付けられることによって、支持面21fに対してより緊密に貼り付けられる。なお、押付ローラー71は、帯状媒体Psの同じ場所に一定の時間接触することで帯状媒体Psに接触痕がつくことを抑制するため、搬送方向Da及びその逆方向往復移動可能な構成となっている。
巻取部80は、印刷部30による印刷が施された後の帯状媒体Psを巻き取る機構である。巻取部80は、従動ローラー81と、巻取軸82とを有する。巻取軸82には巻き取り用の紙管がセットされ、従動ローラー81を介して支持部20に搬送された帯状媒体PsをロールR2として巻き取ることができる。
印刷装置100Bでは、上記のような繰出部60から供給される帯状媒体Psに対する印刷の他に、ユーザーが支持部20の支持面21fにセットする媒体Pに対する印刷も可能である。媒体Pに対する印刷は、帯状媒体Psを支持面21fから取り外した状態で行われる。媒体Pは、通常の被印刷媒体であってもよいし、例えば、印刷部30によるインクの吐出状態を検証するためのテスト用紙であってもよい。
媒体Pへの印刷は、第1実施形態で説明した図2のフローによって行われる。ただし、印刷装置100Bでは、媒体Pは、そのセット位置SPが押圧部70と干渉することを避けるために、印刷装置100Bの背面側からセットされる。そのため、工程S10において、投影部50は、印刷部30に対して搬送方向Daの下流側、つまり、印刷部30を挟んで押圧部70とは反対側において、媒体Pのセット位置SPを示すオブジェクトOJを投影する。
制御部10は、ユーザーによって媒体Pがセット位置SPにセットされたことを検出すると、工程S30において、支持部20に、媒体Pをセット位置SPから搬送方向Daとは逆方向に搬送する逆搬送動作を実行させる。制御部10は、印刷領域PAにおいても、媒体Pを搬送方向Daとは逆方向に搬送させながら、印刷部30による印刷を実行してもよい。あるいは、制御部10は、逆搬送動作により、媒体Pを、印刷領域PAを超えて押圧部70まで搬送した後、媒体Pの搬送方向Daへの搬送を開始させて、印刷部30による印刷を実行してもよい。
以上のように、第3実施形態の印刷装置100Bでは、支持部20は、印刷部30を挟んで押圧部70側にセットされた帯状媒体Psを搬送方向Daに搬送する搬送動作を実行する。また、支持部20は、投影部50によって示されたセット位置SPにセットされた媒体Pを搬送方向Daとは逆方向に搬送する逆搬送動作を実行する。なお、支持部20による逆搬送動作は、第2実施形態で説明したように、ユーザーの操作に従って実行されてもよい。この場合には、第2実施形態で説明した第2投影部55の構成が印刷装置100Bに適用されてもよい。
第3実施形態の印刷装置100Bおよび媒体Pのセット位置の支持方法によれば、帯状媒体Psへの印刷と、ユーザーが支持面21fに対して個別にセットする媒体Pへの印刷の両方を実行することができる。また、媒体Pのセットの際に、ユーザーが、押圧部70との干渉を避けて媒体Pをセットしやすくなる。その他に、第3実施形態の印刷装置100Bおよび媒体Pのセット位置の支持方法によれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
4.第4実施形態:
図6は、第4実施形態の印刷装置100Cの構成を模式的に示す概略斜視図である。第4実施形態の印刷装置100Cの構成は、投影部50が、媒体Pの外周辺PEが配置される位置を示す線状のオブジェクトOJcを投影する点以外は、第1実施形態の印刷装置100の構成とほぼ同じである。第4実施形態では、媒体Pの外周辺PEは、搬送路25の幅方向に沿った辺であり、搬送方向Daにおいて最も下流側に配置される辺である。ここでの「搬送路25の幅方向」とは、X軸方向である。なお、媒体Pの外周辺PEは、これに限定されることはない。他の実施形態では、媒体Pの外周辺PEは、例えば、搬送方向Daに沿った媒体Pの側辺であってもよい。
投影部50は、アクチュエーター52を介して、支持部材51に固定されている。アクチュエーター52は、制御部10の制御下において、投影部50を高速で往復回動させることができる。制御部10は、アクチュエーター52によって投影部50の光軸をスイングさせて、支持面21fに対する投影部50の光軸の交点を媒体Pの外周辺PEに沿って直線的に往復移動させる。これによって、ユーザーに、投影部50の投影映像として、外周辺PEに沿った線状のオブジェクトOJcを視認させることができる。なお、他の実施形態では、投影部50の射出光をスリット状の開口で成形することによって、線状のオブジェクトOJcを支持面21fに投影させてもよい。また、MEMSミラーを用いて、投影部50の光軸を高速に直線移動させることによって、線状のオブジェクトOJcを支持面21fに投影させてもよい。
以上のように、第4実施形態の印刷装置100Cおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、線状のオブジェクトOJcを投影して、媒体Pのセット位置SPを示すことによって、セット位置SPでの媒体Pの配置角度のずれを抑制することができる。その他に、第4実施形態の印刷装置100Cおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
5.第5実施形態:
図7は、第5実施形態の印刷装置100Dの構成を模式的に示す概略斜視図である。第5実施形態の印刷装置100Dは、図3に示した第2実施形態の印刷装置100Aの第1投影部50と第2投影部55とに、第4実施形態で説明した線状のオブジェクトOJcを投射する構成を適用したものに相当する。第5実施形態の印刷装置100Dおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、第2実施形態と第4実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
6.第6実施形態:
図8は、第6実施形態の印刷装置100Eの構成を模式的に示す概略斜視図である。第6実施形態の印刷装置100Eの構成は、投影部50の代わりに、セット位置SPに配置される媒体Pの外周形状を表すオブジェクトOJeを投影する投影部50Eを備えている点以外は、第1実施形態の印刷装置100の構成とほぼ同じである。投影部50Eは、複数のレーザー光源が2次元的に密に配列された構成を有する。制御部10は、ユーザーによって予め供給される媒体Pの外周形状を表すデータに基づいて、各レーザーポインターのオン・オフを制御して、支持面21fのセット位置SP上に、オブジェクトOJeを投影する。オブジェクトOJeは、輪郭線として表示されてもよいし、輪郭に沿った点列として表示されていてもよい。また、媒体Pの輪郭線に囲まれた領域を塗りつぶした画像として表示されてもよい。なお、投影部50Eは、例えば、MEMSスキャナーを有するレーザー走査式の小型プロジェクターによって構成されてもよい。
第6実施形態の印刷装置100Eおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、媒体Pが、Tシャツやズボンなどの複雑な形状を有していても、媒体Pの外周輪郭を表すオブジェクトOJeの投影によって、媒体Pをセット位置SPにセットする際の位置合わせが容易化される。また、ユーザーに、セット位置SPにおける媒体Pの配置姿勢をより分かりやすく指示することができる。その他に、第6実施形態の印刷装置100Eおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
7.第7実施形態:
図9は、第7実施形態の印刷装置100Fの構成を模式的に示す概略斜視図である。第7実施形態の印刷装置100Fは、複数の媒体PのオブジェクトOJeを搬送路25の幅方向に配列させて表示可能なように、投影部50Eが改変されている点以外は、第6実施形態の印刷装置100Eの構成とほぼ同じである。投影部50Eは、x軸方向に並ぶレーザー光源が追加されることによって、その投影領域が、第6実施形態での構成よりも搬送路25の幅方向に拡大されている。第7実施形態の印刷装置100Fや媒体Pの指示方法によれば、複数の媒体Pのセット位置SPを同時に投影することができる。また、第7実施形態の印刷装置100Fおよび媒体Pのセット位置の指示方法によれば、第6実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
8.第8実施形態:
図10は、第8実施形態の印刷装置100Gの構成を模式的に示す概略斜視図である。第8実施形態の印刷装置100Gは、搬送路25に配列され、搬送方向Daに搬送される複数の帯状媒体Psに対して印刷を実行する。第8実施形態の印刷装置100Gの主な構成は、第3実施形態の印刷装置100Bと同様である。便宜上、図示は省略されているが、第8実施形態の印刷装置100Gは、第3実施形態で説明したのと同様な繰出部60、押圧部70、及び、巻取部80を備える。ただし、第8実施形態の印刷装置100Gは、投影部50が印刷部30に対して、搬送方向Daにおける上流側に設けられている点が、第8実施形態の印刷装置100Gとは異なる。
印刷装置100Gは、投影部50の投影によって、支持面21fにおける複数の帯状媒体Psのセット位置SPを、ユーザーに順番に示すように構成されている。投影部50は、制御部10の制御下において可動するアクチュエーター53を介して、投影方向を変更可能なように支持部材51に固定されている。投影部50は、アクチュエーター53の可動により、その投影方向が搬送路25の幅方向に沿って変化する。後述するように、制御部10は、ユーザーから入力された設定情報に従って、投影部50によるオブジェクトOJの投影位置を変化させる。
図11は、印刷装置100Gにおいてユーザーが実行する帯状媒体Psの取付工程のフローを示す説明図である。工程S100では、制御部10は、操作部11を通じて、ユーザーから帯状媒体Psの取り付けに関する設定情報の入力を受け付ける。
図12には、制御部10がユーザーに示す設定情報の入力画面ISの一例が示されている。この例では、帯状媒体Psの幅と、取り付けられる本数と、取り付ける際に帯状媒体Ps同士の間に設けるマージンの入力欄が設けられている。制御部10は、ユーザーによってこれらの入力欄に入力された値を設定情報として受け付ける。
工程S110では、制御部10は入力された設定情報に従って、オブジェクトOJの複数の投影位置を決定する。ここで、n,kを、n≧kを満たす任意の自然数とする。n本の帯状媒体Psが取り付けられる場合、制御部10は、例えば、k番目に取り付けられる帯状媒体Psのセット位置SPを以下の数式(1)によって算出する。
Figure 2020131486
L:搬送路25の側端からの距離
BW:搬送路25の幅
w:各帯状媒体Psの幅
m:帯状媒体Ps同士の間のマージン
また、制御部10は、k番目の帯状媒体Psのセット位置SPを示すオブジェクトOJを投影する際における投影部50の光軸の角度θを以下の数式(2)によって算出する。
Figure 2020131486
h:支持面21fに対する投影部50の高さ
なお、数式(2)では、hは「支持面21fに対する投影部50の高さ」としているが、hは「z軸方向における支持面21fと投影部50との距離」と言い換えることもできる。次に、取り付けられる帯状媒体Psの本数の分だけ、工程S120と工程S130とが繰り返される。工程S120では、制御部10は、k番目の帯状媒体Psのセット位置SPを示すオブジェクトOJを投影する。工程S130では、ユーザーが、そのオブジェクトOJを目印として、支持面21f上のセット位置SPに帯状媒体Psの先端部分をセットする。取り付けが完了した場合には、ユーザーは、操作部11を通じて制御部10にその旨を入力する。取り付け完了を検出した制御部10は、工程S120において、k+1番目の帯状媒体Psk+1のセット位置SPk+1を示すオブジェクトOJの投影を開始する。なお、他の実施形態では、ユーザーが各帯状媒体Psをセットする間、投影部50は、複数のレーザー光源から、各帯状媒体Psのセット位置SPを示す複数のオブジェクトOJを同時に支持面21fに投影してもよい。
工程S140では、ユーザーは、操作部11を通じて制御部10に、支持面21fにセットされた帯状媒体Psの先端部分を搬送路25の下流端まで搬送する搬送動作の実行を指示する。工程S150では、ユーザーは、各帯状媒体Psの先端を巻取部80の巻取軸82に取り付ける。以上の工程により、印刷装置100Gに対する複数の帯状媒体Psの取り付けが完了し、複数の帯状媒体Psを並列に搬送方向Daに搬送しながらの印刷が可能になる。
以上のように、第8実施形態の印刷装置100Gおよび帯状媒体Psのセット位置の指示方法によれば、投影部50によって、複数の帯状媒体Psの先端位置をセットすべき位置が支持面21fに投影される。よって、ユーザーが各帯状媒体Psをセットする際における各帯状媒体Psの先端部分の位置合わせが容易化され、各帯状媒体Psの先端部分のセット位置に対する位置ずれが抑制される。そのため、帯状媒体Psの搬送方向Daへの搬送の途中で帯状媒体Psの位置が次第にずれていってしまうことを抑制でき、帯状媒体Psに対する印刷位置がずれてしまうことが抑制される。その他に、第8実施形態の印刷装置100Gおよび帯状媒体Psのセット位置の指示方法によれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
9.他の実施形態:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように改変することが可能である。以下に説明する他の実施形態はいずれも、上記の各実施形態と同様に、本開示の技術を実施するための形態の一例として位置づけられる。
(1)他の実施形態1:
投影部50が投影するオブジェクトは上記の各実施形態で説明した構成には限定されない。投影部50が投影するオブジェクトは、例えば、媒体Pの角部に沿った矩形状であってもよい。投影部50は、媒体Pにおける複数の部位のセット位置を示す複数のオブジェクトを投影するものとしてもよい。
(2)他の実施形態2:
投影部50,50E,55は、上記の各実施形態で説明した投影手段の他、例えば、液晶パネルを用いて投影画像を投射する種々のプロジェクターによって構成されてもよい。
(3)他の実施形態3:
支持部20は、搬送ベルト21を有する搬送機構として構成されていなくてもよい。印刷装置は、支持部20が媒体Pを搬送することなく、ユーザーが媒体Pをセットした位置において印刷部30が媒体Pに印刷を実行するように構成されていてもよい。搬送ベルト21は、無端ベルトによって構成されていなくてもよく、長手方向に往復移動する帯状のベルトによって構成されていてもよい。
(4)他の実施形態4:
支持部20の支持面21fは、粘着性を有していなくてもよい。また、支持部20の支持面21fは、連続した平板な面によって構成されていなくてもよい。支持面21fは、支持する対象を支持可能なように、直交する二方向に存在することが把握できるものであればよい。支持面21fは、例えば、x軸方向およびy軸方向に張られた網状の部材によって構成されてもよいし、y軸方向に並列に並べられた複数の搬送ローラーの側面によって構成されていてもよい。
(5)他の実施形態5:
上記の各実施形態の構成は、適宜、組み合わせることが可能である。例えば、第2実施形態で説明した第2投影部55に、第6実施形態の外周形状を表すオブジェクトOJeを投影させる構成を適用してもよい。また、第3実施形態の印刷装置100Bに、上記の第2実施形態における第2投影部55の構成や、第4実施形態における線状のオブジェクトOJcを投影する構成、第5実施形態の構成、第6実施形態の外周形状を表すオブジェクトOJeを投影する構成、第7実施形態の構成が適用されてもよい。上記の第8実施形態の印刷装置100Gに、上記の第4実施形態における線状のオブジェクトOJcを投影する構成や、第6実施形態の輪郭線を表すオブジェクトOJeを投影する構成が適用されてもよい。
10.形態例:
本開示の技術は、上述の各実施形態や実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態によって実現することができる。例えば、本開示の技術は以下の形態として実現可能である。以下に記載する各形態中の技術的特徴に対応する上記の各実施形態中の技術的特徴は、本開示の技術が達成すべき課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の技術が奏すべき効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中において必須であると説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)第1の形態は、印刷装置として提供される。この形態の印刷装置は、媒体を支持する支持面を有し、ユーザーが前記支持面に前記媒体をセット可能に構成されている支持部と、前記支持面に支持されている前記媒体に印刷を行う印刷部と、前記ユーザーが前記媒体をセットすべき位置であるセット位置を示すオブジェクトを前記支持面に投影する投影部と、を備える。
この形態の印刷装置によれば、ユーザーが媒体をセットすべきセット位置が、投影部が投影するオブジェクトによって示される。そのため、ユーザーが媒体をセット位置にセットしやすくなり、媒体をセットする際に媒体の位置ずれが生じることを抑制できる。なお、ここでの「ユーザー」は、印刷装置を使用する主体という意味であり、必ずしも人間に限定されるものではない。例えば、ロボットによって媒体を支持部にセットする場合、ロボットが「ユーザー」に相当する。
(2)上記形態の印刷装置において、前記支持部は、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送方向に搬送する搬送機構によって構成され、前記印刷部は、前記セット位置から前記搬送方向に離れた位置にある印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、前記印刷装置は、さらに、前記支持部を制御して、前記媒体を前記セット位置から前記印刷領域での印刷が開始される印刷開始位置まで搬送させる搬送動作を実行させる制御部を備えてよい。
この形態の印刷装置によれば、制御部の制御下において、媒体がセット位置から印刷開始位置まで自動搬送されるため、媒体における印刷位置の位置ずれが抑制される。
(3)上記形態の印刷装置において、前記投影部は、前記オブジェクトである第1オブジェクトを投影する第1投影部であり、前記支持部は、前記ユーザーの操作に従って、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送方向に搬送する搬送機構によって構成され、前記印刷部は、前記セット位置から前記搬送方向に離れた位置にある印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、前記印刷装置は、さらに、前記媒体に対する印刷が開始される印刷開始位置を示す第2オブジェクトを投影する第2投影部を備えてよい。
この形態の印刷装置によれば、第2投影部によって印刷開始位置が示されるため、ユーザーによる印刷開始位置への媒体の搬送操作が容易化され、媒体における印刷位置の位置ずれが抑制される。
(4)上記形態の印刷装置において、前記支持部は、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送する搬送機構によって構成され、前記印刷部は、前記搬送路上の印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、前記印刷装置は、さらに、前記搬送路に設けられ、印刷前の前記媒体を前記支持面に押し付ける押圧部を備え、前記投影部は、前記印刷部を挟んで、前記押圧部とは反対側において前記セット位置を示す前記オブジェクトを投影し、前記支持部は、前記搬送路の前記印刷部を挟んで前記押圧部側の領域から前記印刷部に向かう搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作と、前記投影部によって示された前記セット位置にセットされた前記媒体を前記搬送方向とは逆方向に搬送する逆搬送動作と、を実行してよい。
この形態の印刷装置によれば、ユーザーが押圧部との干渉を避けた位置において媒体を支持面にセットできるため、支持面に対する媒体のセットが容易化される。
(5)上記形態の印刷装置において、前記セット位置から前記印刷領域までの間の前記搬送路の距離は、前記印刷領域の前記搬送方向における長さよりも大きくてよい。
この形態の印刷装置によれば、セット位置から印刷領域までの距離が長いため、セット位置を示すオブジェクトが投影され、媒体が自動搬送されることによって得られる効果が大きい。
(6)上記形態の印刷装置において、前記支持面は、粘着性を有してよい。
この形態の印刷装置によれば、支持面に媒体が張り付いて固定されやすくなるため、支持面に対する媒体のセットが容易化される。また、支持面上での媒体の配置姿勢が印刷中に崩れてしまうことが抑制される。
(7)上記形態の印刷装置において、前記投影部は、前記オブジェクトとして、前記媒体の角部が配置される位置を示す点を投影してよい。
この形態の印刷装置によれば、点状のオブジェクトによる簡素な表示で、ユーザーがセット位置を認識しやすくなる。よって、セット位置への媒体のセットが容易化される。
(8)上記形態の印刷装置において、前記投影部は、前記オブジェクトとして、前記媒体の外周辺が配置される位置を示す線を投影してよい。
この形態の印刷装置によれば、ユーザーが、線状のオブジェクトを基準として、媒体の外周辺の配置角度を決定することができるため、セット位置にセットされる際の支持面上での媒体の配置角度のずれを抑制することができる。
(9)上記形態の印刷装置において、前記投影部は、前記媒体の外周形状を表す前記オブジェクトを投影してよい。
この形態の印刷装置によれば、複雑な形状の媒体であっても、セット位置に適切な配置姿勢でセットすることが容易にできる。
(10)上記形態の印刷装置において、前記投影部は、複数の前記媒体のそれぞれに対応する複数の前記セット位置において前記オブジェクトを前記支持面に投影し、前記印刷部は、前記支持面に並べられた複数の前記媒体に対して印刷を実行してよい。
この形態の印刷装置によれば、複数の媒体に同時に印刷を行うような場合でも、各媒体を適切なセット位置にセットすることが容易になる。
11.その他:
本開示の技術は、印刷装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、印刷装置における媒体のセット位置の指示方法、印刷方法、印刷装置の制御方法、および、印刷装置の制御装置などの形態で実現することができる。また、前述の方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体(non-transitory storage medium)等の形態で実現することもできる。
10…制御部、11…操作部、20…支持部、21…搬送ベルト、21f…支持面、22…駆動ローラー、23…従動ローラー、25…搬送路、30…印刷部、31…印刷ヘッド、32…キャリッジ、50…投影部/第1投影部、50E…投影部、51…支持部材、52…アクチュエーター、53…アクチュエーター、55…第2投影部、60…繰出部、61…回転軸、62…従動ローラー、70…押圧部、71…押付ローラー、72…ベルト支持部、80…巻取部、81…従動ローラー、82…巻取軸、100…印刷装置、100A…印刷装置、100B…印刷装置、100C…印刷装置、100D…印刷装置、100E…印刷装置、100F…印刷装置、100G…印刷装置、CC…角部、Da…搬送方向、Dc…回転方向、Ds…走査方向、IS…入力画面、OJ…オブジェクト/第1オブジェクト、OJa…第2オブジェクト、OJc…オブジェクト、OJe…オブジェクト、P…媒体、PA…印刷領域、PE…外周辺、PP…印刷開始位置、Ps…帯状媒体、R1…ロール、R2…ロール、SP…セット位置

Claims (11)

  1. 印刷装置であって、
    媒体を支持する支持面を有し、ユーザーが前記支持面に前記媒体をセット可能に構成されている支持部と、
    前記支持面に支持されている前記媒体に印刷を行う印刷部と、
    前記ユーザーが前記媒体をセットすべき位置であるセット位置を示すオブジェクトを前記支持面に投影する投影部と、
    を備える、印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記支持部は、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送方向に搬送する搬送機構によって構成され、
    前記印刷部は、前記セット位置から前記搬送方向に離れた位置にある印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、
    前記印刷装置は、さらに、前記支持部を制御して、前記媒体を前記セット位置から前記印刷領域での印刷が開始される印刷開始位置まで搬送させる搬送動作を実行させる制御部を備える、印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記投影部は、前記オブジェクトである第1オブジェクトを投影する第1投影部であり、
    前記支持部は、前記ユーザーの操作に従って、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送方向に搬送する搬送機構によって構成され、
    前記印刷部は、前記セット位置から前記搬送方向に離れた位置にある印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、
    前記印刷装置は、さらに、前記媒体に対する印刷が開始される印刷開始位置を示す第2オブジェクトを投影する第2投影部を備える、印刷装置。
  4. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記支持部は、前記支持面を有する搬送路において前記媒体を搬送する搬送機構によって構成され、
    前記印刷部は、前記搬送路上の印刷領域において前記媒体に印刷を実行し、
    前記印刷装置は、さらに、前記搬送路に設けられ、印刷前の前記媒体を前記支持面に押し付ける押圧部を備え、
    前記投影部は、前記印刷部を挟んで、前記押圧部とは反対側において前記セット位置を示す前記オブジェクトを投影し、
    前記支持部は、前記搬送路の前記印刷部を挟んで前記押圧部側から前記印刷部に向かう搬送方向に前記媒体を搬送する搬送動作と、前記投影部によって示された前記セット位置にセットされた前記媒体を前記搬送方向とは逆方向に搬送する逆搬送動作と、を実行する、印刷装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記セット位置から前記印刷領域までの間の前記搬送路の距離は、前記印刷領域の前記搬送方向における長さよりも大きい、印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記支持面は、粘着性を有する、印刷装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記投影部は、前記オブジェクトとして、前記媒体の角部が配置される位置を示す点を投影する、印刷装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記投影部は、前記オブジェクトとして、前記媒体の外周辺が配置される位置を示す線を投影する、印刷装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記投影部は、前記媒体の外周形状を表す前記オブジェクトを投影する、印刷装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記投影部は、複数の前記媒体のそれぞれに対応する複数の前記セット位置において前記オブジェクトを前記支持面に投影し、
    前記印刷部は、前記支持面に並べられた複数の前記媒体に対して印刷を実行する、印刷装置。
  11. 支持面に支持されている媒体に印刷を行う印刷装置において、前記支持面における前記媒体のセット位置をユーザーに指示する方法であって、
    投影部が、前記セット位置を示すオブジェクトを前記支持面に投影する工程を備える、方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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