JP2020131331A - Blade gripping jig - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、ブレードの翼形部に対して切削、研削等の加工を行う際にブレードを把持するためのブレード把持治具に関する。 The present disclosure relates to a blade gripping jig for gripping a blade when cutting, grinding, or the like on a blade-shaped portion of the blade.
特許文献1は、ファンブレードの翼面を加工する際に工作物であるファンブレード素材を固定するための支持装置を開示している。この支持装置では、工作物の被加工面の裏側面に支持基板があり、当該支持基板に、複数本の工作物支持機構が取り付けられている。工作物支持機構は、ばね力により伸縮して工作物の形状に自動的に倣うシリンダ部と、シリンダ部を油圧により固定するスリーブとを備えている。
しかしながら、上記支持装置は、被加工面の裏側面で工作物を支持するため、当該支持点から離れた部分を加工する際に支持剛性が不足して、工作物にびびり振動が発生するおそれがあった。 However, since the support device supports the workpiece on the back surface of the work surface, the support rigidity may be insufficient when machining a portion away from the support point, and the workpiece may vibrate. there were.
本開示の目的は、びびり振動の発生を抑制することができるブレード把持治具を提供することにある。 An object of the present disclosure is to provide a blade gripping jig capable of suppressing the occurrence of chatter vibration.
本開示の一態様は、ブレードの翼形部における前縁部及び後縁部の少なくとも一方を被加工部として加工する際にブレードを把持するブレード把持治具である。ブレード把持治具は、翼形部をその厚さ方向両側から挟持する一対の挟持部を備えている。一対の挟持部は、翼形部を挟持する際に翼形部の表面のうち被加工部を除く領域に当接する当接面をそれぞれ有している。当接面が当該領域に当接したとき、当該当接面の被加工部側の端縁は、被加工部の近傍で被加工部の翼長方向長さにわたって延在する。 One aspect of the present disclosure is a blade gripping jig that grips the blade when at least one of the front edge portion and the trailing edge portion of the airfoil portion of the blade is machined as a machined portion. The blade gripping jig includes a pair of holding portions that hold the airfoil portion from both sides in the thickness direction. Each of the pair of holding portions has a contact surface that comes into contact with a region of the surface of the airfoil portion excluding the processed portion when the airfoil portion is sandwiched. When the abutting surface comes into contact with the region, the edge of the abutting surface on the workpiece side extends in the vicinity of the workpiece over the length of the workpiece in the blade length direction.
上記ブレード把持治具は、ブレードの翼形部以外の部分に当接して、当接面に対する翼形部の位置を位置決めする位置決め部を備えてもよい。また、当接面は、各々が当接する領域の表面形状に倣った表面形状をそれぞれ有してもよい。さらに、当接面は、当接面が上記領域に当接したとき、当該当接面の平面視において、被加工部側の端縁とその反対側の端縁との間に翼形部の最大翼厚線が位置するような形状をそれぞれ有してもよい。 The blade gripping jig may include a positioning portion that abuts on a portion other than the airfoil portion of the blade to position the position of the airfoil portion with respect to the contact surface. Further, each of the contact surfaces may have a surface shape that follows the surface shape of the region in which each contacts. Further, when the abutting surface abuts on the above region, the abutting surface has a blade-shaped portion between the edge on the side to be processed and the edge on the opposite side in the plan view of the abutting surface. Each may have a shape such that the maximum blade thickness line is located.
上記ブレード把持治具によれば、びびり振動の発生を抑制することができる。 According to the blade gripping jig, the occurrence of chatter vibration can be suppressed.
以下、いくつかの実施形態にかかるブレード把持治具について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。 Hereinafter, the blade gripping jig according to some embodiments will be described with reference to the drawings. In each figure, elements having substantially the same function are designated by the same reference numerals, and duplicate description will be omitted.
<第1実施形態>
図1〜図3に示すように、第1実施形態にかかるブレード把持治具1は、ステータブレードSの翼形部S1における前縁部S1Lの一部または全部を加工する際に、ステータブレードSを把持するための治具である。ブレード把持治具1は、例えば5軸加工機等の多軸加工機のテーブル上に載置、固定されて使用される。
<First Embodiment>
As shown in FIGS. 1 to 3, the
把持対象のブレードであるステータブレードSは、例えば、航空機用ジェットエンジン、産業用ガスタービンエンジン等の高圧軸流式圧縮機用の静翼であり、ノズル・ガイド・ベーン(NGV)とも称される。ステータブレードSは、例えば、チタン合金、コバルト基合金、ニッケル基合金等の耐熱合金製であり、図3に示すように、翼断面(翼型)を有する翼形部S1と、翼長方向両端部S2,S3とを有する。両端部S2,S3は、ステータブレードSが圧縮機に取り付けられたとき、翼形部S1よりも圧縮機の径方向内側に位置する内側端部S2と、外側に位置する外側端部S3とからなる。 The stator blade S, which is a blade to be gripped, is a stationary blade for a high-pressure axial compressor such as an aircraft jet engine or an industrial gas turbine engine, and is also called a nozzle guide vane (NGV). .. Stator blades S are, for example, titanium alloys, cobalt-based alloys are made of heat-resistant alloy such as nickel-based alloy, as shown in FIG. 3, the airfoil S 1 having an airfoil section (airfoil), spanwise It has both ends S 2 and S 3 . Both end portions S 2, S 3, when the stator blade S is attached to the compressor, the inner end S 2 located radially inwardly of the compressor than the airfoil S 1, an outer end located outside consisting of part S 3 Metropolitan.
両端部S2,S3は、例えば、それぞれ図示しない内側シュラウド及び外側シュラウドに溶接、ろう付け、拡散接合等により固定される。内側端部S2には、内側シュラウドに設けられた係合孔に挿入され、固定される係合部S2aが形成されており、外側端部S3には、外側シュラウドに設けられた係合孔に挿入され、固定される係合部S3aが形成されている。 Both end portions S 2, S 3, for example, welded to the inner shroud and an outer shroud (not shown), respectively, brazing, it is fixed by diffusion bonding or the like. Engaging the inner end S 2, is inserted into the engaging hole provided in the inner shroud, the engagement portion S 2a to be fixed is formed on the outside end portion S 3, which is provided on the outer shroud is inserted into Goana engaging portion S 3a to be fixed is formed.
翼形部S1は、前縁部S1Lと、後縁部S1Tと、翼弦方向においてそれらの間に位置する中央部S1Mとを備えている。翼形部S1の最大翼厚の位置は、中央部S1Mに属する。また、翼形部S1の翼型がキャンバーを有する場合、最大キャンバーの位置は、中央部S1Mに属する。最大翼厚は、特に限定されないが、例えば2mm程度である。 The airfoil portion S 1 includes a front edge portion S 1L , a trailing edge portion S 1T, and a central portion S 1M located between them in the chord direction. The position of the maximum blade thickness of the airfoil portion S 1 belongs to the central portion S 1M . Also, if the aerofoil of the airfoil S 1 is has a camber, the position of the maximum camber belong to the central portion S 1M. The maximum blade thickness is not particularly limited, but is, for example, about 2 mm.
翼形部S1の表面すなわち翼面は、3次元曲面形状を有している。なお、本実施形態では、少なくとも中央部S1M及び後縁部S1Tの表面は、最終製品形状或いは最終製品形状に近い形状(ニアネットシェイプ)を有している。このため、中央部S1M及び後縁部S1Tは加工範囲から除外されている。 Surface or Tsubasamen of the airfoil S 1 has a three-dimensional curved surface shape. In this embodiment, at least the surfaces of the central portion S 1M and the trailing edge portion S 1T have a final product shape or a shape close to the final product shape (near net shape). Therefore, the central portion S 1M and the trailing edge portion S 1T are excluded from the processing range.
ブレード把持治具1は、図1及び図2に示すように、翼形部S1をその厚さ方向両側から挟持する一対の挟持部2,3を備えている。挟持部2,3は、例えば、黄銅、アルミニウム合金等、工作物であるステータブレードSより軟らかい(硬度の低い)金属より形成され得る。
本実施形態の以下の説明では、図1〜図3に示すように、挟持部2,3が翼形部S1を挟持したとき、挟持部2,3に対して被加工部M1(図3参照)を含む前縁部S1Lが位置する側を前側とし、その反対側を後側とする。また、挟持部2,3に挟持された状態の翼形部S1の翼長方向に略平行で、前後方向X1と直交する方向を上下方向Z1とする。ブレード把持治具1では、多軸加工機のテーブルに固定される側を下側とし、その反対側を上側とする。さらに、前後方向X1及び上下方向Z1と直交する方向を左右方向Y1とする。なお、これらの方向は、本実施形態における各部品・要素間の相対的な位置関係を説明するために便宜上定めたものであり、ブレード把持治具1の実際の取り付け姿勢等を限定するものではない。前後方向X1、左右方向Y1及び上下方向Z1は、それぞれ単にX1方向、Y1方向、Z1方向とも称する。
In the following description of the present embodiment, as shown in FIGS. 1 to 3, when the
ブレード把持治具1は、図1及び図2に示すように、挟持部2,3を支持する基部4を備えてもよい。基部4の下端には、フランジ4aが設けられ、フランジ4aには、複数の孔4bが設けられている。各孔4bには、図示しないボルト等の締結具が挿通される。この締結具を締結することで、ブレード把持治具1は、多軸加工機のテーブル上に位置決めされ固定される。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
挟持部2,3のうち右側の挟持部(以下、右挟持部)2は、図4に示すように、その下端において、基部4の上面4dと一体に接続されている。左側の挟持部(以下、左挟持部)3は、図5に示すように、右挟持部2から分離可能な可動部材であり、図1に示すように、例えばカムレバー機構5によって右挟持部2に対してY1方向に移動可能に連結されている。
Of the
カムレバー機構5は、図6に示すように、シャフト6と、シャフト6先端のねじ部6bに螺合したピン7と、ピン7を介してシャフト6に回動可能に連結されたカムレバー8と、コンタクトプレート9とを備えている。シャフト6は、両挟持部2,3をY1方向に貫通する孔2a,3aに挿通され、かつ、頭部6aが左挟持部3に係合している。また、コンタクトプレート9は、シャフト6が貫通された状態で、右挟持部2の右側側面2bとカムレバー8との間に配置されている。
As shown in FIG. 6, the
カムレバー8は、内部にピン7が挿通されたカム部8aと、カム部8aから延びるレバー部8bとを有している。カム部8aは、その外周に円筒状のカム面8cを備えている。カム面8cの中心軸8dは、ピン7の中心軸7aに対して偏心している。
The
カムレバー8は、レバー部8bがシャフト6に対して略平行に延在するアンクランプ位置(図6(a)参照)と、シャフト6に対して略直角に延在するクランプ位置(図6(b)参照)との間を、ピン7の中心軸7a周りに回動可能である。そして、アンクランプ位置とクランプ位置との間でカムレバー8を回動させることで、カム面8cのコンタクトプレート9との接点Pと、ピン7の中心軸7aとの間の距離を増減させることが可能になっている。カムレバー8がアンクランプ位置にあるとき、上記距離は小さく、左挟持部3は、右挟持部2から離間した開位置(図6(a)参照)に位置する。カムレバー8がクランプ位置にあるとき、上記距離は大きく、左挟持部3は、右挟持部2との間でステータブレードSを挟持することができる閉位置(図6(b)参照)に位置する。開位置では、ステータブレードSをセットしたり、或いはそれらの間からステータブレードSを取り出したりするのに十分な大きさ隙間Gが、両挟持部2,3の間に形成される。
The
カムレバー8をアンクランプ位置からクランプ位置に回動させると、カム面8cからコンタクトプレート9に左向きの力Fが作用し、ピン7からシャフト6に右向きの力Fが作用する。そして、左向きの力Fは、シャフト6の頭部6aを介して左挟持部3に伝達され、右向きの力Fは、コンタクトプレート9を介して右挟持部2に伝達され、これにより、左右の挟持部2,3は互いに近接する方向に移動する。両挟持部2,3の当接面A2,A3が翼形部S1の表面に当接した後は、力Fは当接面A2,A3を介して翼形部S1に作用し、翼形部S1は、その力Fによって保持される。
When the
挟持部2,3は、位置決めピン10(図1参照)と、位置決めピン10が嵌め込まれる位置決め孔11(図2参照)とを有してもよい。本実施形態では、図4及び図5に示すように、左挟持部3の下部にY1方向に貫通する位置決め孔11が設けられ、右挟持部2の左側側面2cの、位置決め孔11とY1方向に対向する位置に位置決めピン10が突設されている。位置決めピン10は、左挟持部3が開位置に位置しているときでも、位置決め孔11に嵌入された状態を維持するので、左挟持部3がシャフト6周りに自重で回転してしまうことを防止することができる。これにより、ステータブレードSのセットまたは取り出しが容易になる。
The sandwiching
挟持部2,3は、翼形部S1を挟持する際に翼形部S1の表面に当接する当接面A2,A3をそれぞれ有している。右挟持部2は、図4に示すように、その左側側面2cに当接面A2を有し、左挟持部3は、図5に示すように、その右側側面3cに当接面A3を有する。当接面A2,A3は、各々、翼形部S1の表面のうち被加工部M1を除く領域、例えば本実施形態では、図3に示すように中央部S1M及び後縁部S1Tの表面に当接する。当接面A2,A3は、各々が当接する翼形部S1の表面の領域ASの表面形状に倣った表面形状、すなわち各々が当接する領域ASの表面形状を転写した形状をそれぞれ有している。なお、当接面A2,A3の表面には、接触面圧をより適切にするべく、溝、凹凸等を形成してもよい。
The sandwiching
当接面A2,A3が領域ASに当接しているとき、当接面A2,A3の被加工部M1側の端縁E2,E3は、被加工部M1の近傍で被加工部M1の翼長方向長さLM1(図3参照)にわたって延在する。端縁E2,E3のY1方向視における形状は、図示したものに限らず、曲線状であってもよい。端縁E2,E3は、被加工部M1に沿って、被加工部M1と略平行に延在してもよい。
When the
各当接面A2,A3の端縁E2,E3のうち被加工部M1に沿って延びる部分の翼長方向長さ(Z1方向長さ)LE2,LE3(図4及び図5参照)は、それぞれ被加工部M1の翼長方向長さLM1の70%以上であることが好ましい。より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは100%以上である。両当接面A2,A3の端縁E2,E3のうち被加工部M1に沿って延びる部分は、端縁E2,E3による支持剛性を向上させるべく、翼形部S1を挟持した状態においてY1方向投影における輪郭が互いに重なるように配置されてもよい。
Each
図3及び図6(b)に示すように、翼面上において、被加工部M1の領域境界と端縁E2,E3との間には、翼長方向(Z1方向)と直交する方向に所定の距離d1が設けられる。距離d1の大きさは、特に限定されないが、端縁E2,E3のうち被加工部M1に沿って延びる部分の翼長方向長さLE2,LE3全体にわたって、多軸加工機で使用されるエンドミル等工具Tの先端径Dの5%以上200%以下の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは5%以上100%以下、さらに好ましくは5%以上60%以下、最も好ましくは5%以上40%以下である。挟持部2,3と工具Tとの干渉を避けつつ当接面A2,A3の端縁E2,E3を被加工部M1に可及的に近接させるべく、挟持部2,3の前部には、傾斜面または凹面2d,3dを形成してもよい。
3 and 6 (b) perpendicular on the blade surface, between the region boundary and the edge E 2, E 3 of the machined portion M 1, the spanwise (Z 1 direction) A predetermined distance d 1 is provided in the direction of movement. The size of the distance d 1 is particularly but not limited to, over spanwise length L E2, L E3 entire portion extending along the machined portion M 1 of the
また、図3に示すように、各当接面A2,A3の外周縁は、平面視において、被加工部M1側(前側)の端縁E2,E3と、被加工部M1側と反対側(後側)の端縁E4,E5との間に最大翼厚線LSが位置するような形状を有している。すなわち、当接面A2,A3が領域ASに当接したとき、端縁E2,E3よりも後縁部S1T側、かつ、端縁E4,E5よりも前縁部S1L側に最大翼厚線LSが位置する。さらに言い換えれば、各当接面A2,A3が領域ASに当接しているとき、翼面上における最大翼厚線LS及びその近傍領域(これらをまとめて最大翼厚部とも称する)が、最大翼厚線LSの長さにわたって当接面A2,A3に当接する。最大翼厚部と当接面A2,A3との接触領域の翼長方向長さは、最大翼厚線LSの長さの70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。最大翼厚線LSとは、各翼長方向位置の翼断面における最大翼厚位置を翼長方向に接続して形成される線である。
Further, as shown in FIG. 3, the outer peripheral edges of the contact surfaces A 2 and A 3 have end edges E 2 and E 3 on the machined portion M 1 side (front side) and the machined portion M in a plan view. It has a shape such that the maximum blade thickness line L S is located between the edge edges E 4 and E 5 on the opposite side (rear side) from the 1 side. That is, when the
ブレード把持治具1は、固定側の右挟持部2に、当接面A2,A3に対する翼形部S1の位置を位置決めする位置決め部12を備えてもよい。例えば、図4に示すように、右挟持部2の左側側面2cの上部及び下部に、当該側面2cから左方に突出する突起2e,2fを設け、それらの前面を位置決め部12としてもよい。また、右挟持部2の下端に接続された基部4の上面4dを位置決め部12としてもよい。
両挟持部2,3間の隙間GにステータブレードSを挿入してセットする際、上側及び下側突起2e,2fの前面は、例えば図4に示すように、それぞれ内側及び外側端部S2,S3の係合部S2a,S3aの後端に当接する。これにより、上側及び下側突起2e,2fの前面は、当接面A2,A3に対する翼形部S1のX1方向位置を位置決めする。また、基部4の上面4dは、内側端部S2の下面に当接して、当接面A2,A3に対する翼形部S1のZ1方向位置を位置決めする。なお、突起2e,2fのいずれか一方または両方を、右挟持部2に対して取り外し可能に構成して、翼形部S1の表面形状が共通するが内側端部S2または外側端部S3の形状が異なるステータブレード用の位置決め部を形成してもよい。
When setting by inserting the stator blade S into the gap G between both of the two sandwiching
ブレード把持治具1の使用する際は、まず、ブレード把持治具1を多軸加工機のテーブル上の所定位置に位置決めし、固定する。次に、図6(a)に示すように、カムレバー機構5のカムレバー8をアンクランプ位置に回動させ、左挟持部3を開位置に移動させる。そして、図4及び図6(a)に一点鎖線で示すように、両挟持部2,3の間に形成された隙間GにステータブレードSを挿入し、両端部S2,S3を位置決め部12に当接させて、当接面A2,A3に対する翼形部S1の位置を位置決めする。その後、図6(b)に示すように、カムレバー8をクランプ位置に回動させて、左挟持部3を閉位置に移動させ、これにより左右の挟持部2,3の間に翼形部S1を挟持する。なお、挟持部2,3からステータブレードSを取り出す際は、上記と逆の操作を行えばよい。
When using the
以下、本実施形態の作用効果について説明する。 Hereinafter, the action and effect of this embodiment will be described.
(1)切削、研削等の機械加工中、工作物、工具類或いは工作機械に、一般にびびり振動と呼ばれる継続的な振動が発生することがある。びびり振動は、その振動発生の要因から強制びびり振動と自励びびり振動に大別される。強制びびり振動は、何らかの強制的な振動原因が機械の振動特性によって拡大されて現れるものであり、その振動源としては、例えば、フライス加工(エンドミル加工を含む)の断続切削における周期的な切削力、工作機械の駆動系の振動等がある。自励びびり振動は、機械加工の過程に振動をフィードバックして拡大する閉ループが存在する場合に発生する。びびり振動が発生すると、工作物の被加工面の寸法精度が低下したり、表面粗さが悪化したりする場合がある。 (1) During machining such as cutting and grinding, a continuous vibration generally called chatter vibration may occur in a workpiece, tools or machine tool. The chatter vibration is roughly classified into forced chatter vibration and self-excited chatter vibration according to the cause of the vibration. Forced chatter vibration is a manifestation of some kind of forced vibration caused by the vibration characteristics of the machine, and the vibration source is, for example, the periodic cutting force in intermittent cutting of milling (including end milling). , There is vibration of the drive system of the machine tool. Self-excited chatter vibration occurs when there is a closed loop in the machining process that feeds back the vibration and expands it. When chatter vibration occurs, the dimensional accuracy of the work surface of the workpiece may decrease or the surface roughness may deteriorate.
ブレード把持治具1では、一対の挟持部2,3で翼形部S1を挟持したとき、当接面A2,A3の被加工部M1側の端縁E2,E3が、被加工部M1の近傍でその翼長方向長さLM1にわたって延在する。すなわち、翼形部S1の被加工部M1は、その翼長方向長さLM1にわたって、その近傍を支持される。このため、ブレード把持治具1によれば、被加工部M1の支持剛性を高めることができ、加工時、断続的に入力される荷重によってステータブレードSにびびり振動が生じることを抑制することができる。また、切削力、研削力等によるステータブレードSのたわみを抑制することができ、加工精度を向上させることができる。
In the
(2)また、ブレード把持治具1では、位置決め部12が、ステータブレードSの翼形部S1以外の部分である内側端部S2及び外側端部S3に当接して、当接面A2,A3に対する翼形部S1の位置を位置決めする。このため、翼形部S1を挟持部2,3で挟持する際に、翼形部S1と当接面A2,A3とを予め定められた位置関係(X1方向及びZ1方向の相対位置、並びにY1方向に平行な軸まわりの相対角度)に配置することが容易になる。これにより、翼形部S1と当接面A2,A3との間の偏当りなど、好ましくない荷重が翼形部S1に作用することを防止することができる。
(2) Further, in the
(3)さらに、ブレード把持治具1では、各当接面A2,A3が、翼形部S1の表面のうち各々が当接する領域ASの表面形状に倣った表面形状を有している。このため、3次元曲面形状を有する翼形部S1の表面に、当接面A2,A3がより広い範囲で当接または面接触することができるため、翼形部S1を当接面A2,A3に対してより精度よく配置することが可能になる。また、翼形部S1を挟持部2,3で挟持したときの当接面A2,A3の接触面圧を低減することができるので、挟持による翼形部S1の表面の損傷を防止することができる。
(3) Furthermore, the
(4)また、ブレード把持治具1では、各当接面A2,A3の外周縁が、領域ASに当接したときの当接面A2,A3の平面視において、被加工部M1側の端縁E2,E3と、反対側の端縁E4,E5との間に最大翼厚線LSが位置するような形状を有している。このため、翼形部S1を挟持部2,3で挟持する際、当接面A2,A3同士の間隔が最大となる部分、すなわちステータブレードSの最大翼厚部に対応する部分に、当該最大翼厚部が収まりやすくなる。これにより、翼形部S1と当接面A2,A3とを、特にX1方向において予め定められた位置関係に配置することが容易になる。
(4) Further, in the
(5)なお、公知のブレード加工方法として、ブレード中腹部に樹脂材を固化連設させ、加工点近くの固化樹脂材を加工機の回転チャックに把持しつつ、固化樹脂を含めてブレード表面を加工する方法がある(特開2011−73131号公報参照)。これに対し、ブレード把持治具1は、ブレード中腹部に樹脂材を固化連設させる必要がないため、特にステータブレードSの一部(例えば前縁部S1L)を加工する場合に、上記方法よりも加工工程を簡略化することができる。
(5) As a known blade processing method, a resin material is solidified and continuously provided in the middle part of the blade, and while the solidified resin material near the processing point is gripped by the rotary chuck of the processing machine, the blade surface including the solidified resin is held. There is a method for processing (see JP-A-2011-733131). On the other hand, in the
(6)また、上記特許文献1記載の支持装置では、工作物を被加工面の裏側面で支持する工作物支持機構を設けているのに対し、ブレード把持治具1では、当該工作物支持機構を設けることなく、高い支持剛性でステータブレードSを把持することができる。すなわちブレード把持治具1によれば、特許文献1記載の支持装置よりも装置全体の構造を簡素化することができる。
(6) Further, while the support device described in
なお、第1実施形態では、挟持部2,3の当接面A2,A3が、ステータブレードSの中央部S1M及び後縁部S1Tの表面における領域ASの表面形状に倣った表面形状を有していた。しかし、当接面A2,A3に、ステータブレードSの後縁部S1Tを除く領域(例えば、中央部S1M及び前縁部S1L)の表面形状に倣った表面形状を付与し、当該領域の表面に当接面A2,A3が当接するようにしてもよい。この変形例によれば、ステータブレードSの後縁部S1Tの一部または全部を被加工部とすることができる。
In the first embodiment, the
<第2実施形態>
第2実施形態にかかるブレード把持治具21は、図7及び図8に示すように、ロータブレードRの翼形部R1における前縁部R1L及び後縁部R1Tの一部または全部を加工する際に、ロータブレードRを把持するための治具である。ブレード把持治具21は、例えば5軸加工機等の多軸加工機のテーブル上に載置、固定されて使用される。
<Second Embodiment>
As shown in FIGS. 7 and 8, the
把持対象のブレードであるロータブレードRは、例えば、高圧軸流式圧縮機用の動翼である。ロータブレードRは、例えば、耐熱合金製であり、図8に示すように、翼断面(翼型)を有する翼形部R1と、ダブテール部R2と、それらの間に位置するプラットフォーム部R3とを有する。ダブテール部R2は、図示しないロータディスクの外周部に設けられたダブテール溝に嵌め込まれ、固定される。 The rotor blade R, which is the blade to be gripped, is, for example, a moving blade for a high-pressure axial compressor. The rotor blade R is made of, for example, a heat-resistant alloy, and as shown in FIG. 8, a blade shape portion R 1 having a blade cross section (airfoil shape), a dove tail portion R 2, and a platform portion R located between them. Has 3 and. The dovetail portion R 2 is fitted and fixed in a dovetail groove provided on the outer peripheral portion of a rotor disk (not shown).
翼形部R1は、前縁部R1Lと、後縁部R1Tと、翼弦方向においてそれらの間に位置する中央部R1Mとを備えている。翼形部R1の最大翼厚の位置、及び最大キャンバーの位置は、中央部R1Mに属する。最大翼厚は、特に限定されないが、例えば2mm程度である。翼形部R1の表面すなわち翼面は、3次元曲面形状を有している。なお、本実施形態では、少なくとも中央部R1Mの表面は、最終製品形状或いは最終製品形状に近い形状(ニアネットシェイプ)を有している。このため、中央部R1Mは加工範囲から除外されている。 The airfoil portion R 1 includes a front edge portion R 1L , a trailing edge portion R 1T, and a central portion R 1M located between them in the chord direction. The position of the maximum blade thickness of the airfoil portion R 1 and the position of the maximum camber belong to the central portion R 1M . The maximum blade thickness is not particularly limited, but is, for example, about 2 mm. The surface of the airfoil portion R 1 , that is, the airfoil surface, has a three-dimensional curved surface shape. In this embodiment, at least the surface of the central portion R1M has a final product shape or a shape close to the final product shape (near net shape). Therefore, the central portion R 1M is excluded from the processing range.
ブレード把持治具21は、図7に示すように、翼形部R1をその厚さ方向両側から挟持する一対の挟持部22,23を備えている。挟持部22,23は、ヒンジピン24を介して互いに開閉可能に連結されている。
本実施形態の以下の説明では、図7に示すように、挟持部22,23が翼形部R1を挟持したとき、ヒンジピン24に対して挟持された翼形部R1が位置する側を前側とし、その反対側を後側とする。また、挟持部22,23に挟持された状態の翼形部R1の厚さ方向に略平行で、前後方向X2と直交する方向を上下方向Z2とする。ブレード把持治具21では、多軸加工機のテーブルに固定される側を下側とし、その反対側を上側とする。さらに、前後方向X2及び上下方向Z2と直交する方向で、ヒンジピン24の延在方向と略平行な方向を左右方向Y2とする。なお、これらの方向は、本実施形態における各部品・要素間の相対的な位置関係を説明するために便宜上定めたものであり、ブレード把持治具21の実際の取り付け姿勢等を限定するものではない。前後方向X2、左右方向Y2及び上下方向Z2は、それぞれ単にX2方向、Y2方向、Z2方向とも称する。
In the following description of the present embodiment, as shown in FIG. 7, when the sandwiching
挟持部22,23のうち上側の挟持部(以下、上挟持部)22は、図7に示すように、その後端部において、下側の挟持部(以下、下挟持部)23の後端部に、ヒンジピン24を介して連結されている。上挟持部22は、下挟持部23に対し、下挟持部23から離間した開位置(図11参照)と、下挟持部23との間でロータブレードRを挟持するときの閉位置(図12参照)との間をヒンジピン24周りに回動可能である。開位置では、ロータブレードRをセットしたり、或いはそれらの間からロータブレードRを取り出したりするのに十分な大きさ隙間Gが、両挟持部22,23の間に形成される。
As shown in FIG. 7, the upper holding portion (hereinafter, upper holding portion) 22 of the holding
両挟持部22,23は、図9及び図10に示すように、工作物であるロータブレードRより軟らかい(硬度の低い)、例えば、黄銅、アルミニウム合金等の金属、或いはポリカーボネート等の樹脂からなる挟持片22A,23Aをそれぞれ備えている。上側の挟持片(以下、上挟持片)22Aは、上挟持部22が閉位置にあるときに下挟持部23に対向する上挟持部22の側面に、例えばボルト等の締結具により着脱可能に取り付けられている。下側の挟持片(以下、下挟持片)23Aは、上挟持部22が閉位置にあるときに上挟持部22に対向する下挟持部23の側面に、締結具により着脱可能に取り付けられている。
As shown in FIGS. 9 and 10, both sandwiching
ブレード把持治具21は、図7に示すように、閉位置にある上挟持部22を下挟持部23側に押し付けて保持するためのトグル機構25Tを備えた保持装置25を備えてもよい。そのような保持装置25としては、例えばミスミ製トグルクランプが挙げられる。保持装置25は、例えば、下挟持部23に固定された取付台26に、ボルト等の締結具26aを用いて固定することができる。
As shown in FIG. 7, the
保持装置25は、ハンドル25aを後側に倒すとアーム25bが上方に退避し、ハンドル25aを前側に起こすとアーム25bが水平に倒れるようになっている。また、保持装置25は、閉位置にある上挟持部22の上面に押さえ金具25cの下端を当接させた後、さらにハンドル25aを前側に起こすと、押さえ金具25cの下端を上挟持部22の上面に押し付けた状態でロックがかかるようになっている。
In the holding
挟持部22,23は、翼形部R1を挟持する際に翼形部R1の表面に当接する当接面A22,A23をそれぞれ有している。上挟持部22は、図10に示すように、その上挟持片22Aの下側側面に当接面A22を有し、下挟持部23は、図9に示すように、その下挟持片23Aの上側側面に当接面A23を有する。各当接面A22,A23は、翼形部R1の表面のうち、被加工部M2,M3を除く領域、例えば本実施形態では、図8に示すように中央部R1Mの表面に当接する。当接面A22,A23は、各々が当接する翼形部R1の表面の領域ARの表面形状に倣った表面形状、すなわち各々が当接する領域ARの表面形状を転写した形状をそれぞれ有している。なお、当接面A22,A23の表面には、接触面圧をより適切にするべく、溝、凹凸等を形成してもよい。
The sandwiching
当接面A22,A23のうち一方の被加工部M2側(前縁部R1L側)の端縁E6,E7は、当接面A22,A23が領域ARに当接しているとき、被加工部M2の近傍で被加工部M2の翼長方向長さLM2にわたって延在する。また、当接面A22,A23の他方の被加工部M3側(後縁部R1T側)の端縁E8,E9は、当接面A22,A23が領域ARに当接しているとき、被加工部M3の近傍で被加工部M3の翼長方向長さLM3にわたって延在する。端縁E6,E7,E8,E9のZ2方向視における形状は、図示したものに限らず、曲線状であってもよい。端縁E6,E7は、被加工部M2に沿って、被加工部M2と略平行に延在してもよく、また、端縁E8,E9は、被加工部M3に沿って、被加工部M3と略平行に延在してもよい。
端縁E6,E7のうち被加工部M2に沿って延びる部分の翼長方向長さ(X2方向長さ)LE6,LE7(図9及び図10参照)は、被加工部M2の翼長方向長さLM2(図8参照)の70%以上であることが好ましい。より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは100%以上である。同様に、端縁E8,E9のうち被加工部M3に沿って延びる部分の翼長方向長さ(X2方向長さ)LE8,LE9(図9及び図10参照)は、被加工部M3の翼長方向長さLM3(図8参照)の70%以上であることが好ましい。より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは100%以上である。
Spanwise length of the portion extending along the portion to be processed M 2 of the
両当接面A22,A23の右側の端縁E6,E7のうち被加工部M2に沿って延びる部分は、端縁E6,E7による支持剛性を向上させるべく、翼形部R1を挟持した状態において、Z2方向投影における輪郭が互いに重なるように配置されてもよい。同様に、両当接面A22,A23の左側の端縁E8,E9のうち被加工部M3に沿って延びる部分は、翼形部R1を挟持した状態においてZ2方向投影における輪郭が互いに重なるように配置されてもよい。
Portion extending along the machined portion M 2 of the right-
図8に示すように、翼面上において、被加工部M2,M3の領域境界と端縁E6,E7,E8,E9との間には、それぞれ翼長方向(X2方向)と直交する方向に所定の距離d2,d3が設けられる。距離d2の大きさは、特に限定されないが、各端縁E6,E7のうち被加工部M2に沿って延びる部分の翼長方向長さLE6,LE7全体にわたって、エンドミル等工具Tの先端径Dの5%以上200%以下の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは5%以上100%以下、さらに好ましくは5%以上60%以下、最も好ましくは5%以上40%以下である。同様に、距離d3の大きさは、特に限定されないが、各端縁E8,E9のうち被加工部M3に沿って延びる部分の翼長方向長さLE8,LE9全体にわたって、エンドミル等工具Tの先端径Dの5%以上200%以下の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは5%以上100%以下、さらに好ましくは5%以上60%以下、最も好ましくは5%以上40%以下である。
As shown in FIG. 8, on the blade surface, between the region boundary of the workpieces M 2 and M 3 and the edge edges E 6 , E 7 , E 8 and E 9 , respectively, in the blade length direction (X 2). The predetermined distances d 2 and d 3 are provided in the direction orthogonal to the direction). The size of the distance d 2 is not particularly limited, in span direction length L E6, L E7 entire portion extending along the machined portion M 2 of the
また、図8に示すように、各当接面A22,A23の外周縁は、平面視において、一方の被加工部M2側の端縁E6,E7と、他方の被加工部M3側の端縁E8,E9との間に最大翼厚線LRが位置するような形状を有している。すなわち、各当接面A22,A23が領域ARに当接したとき、端縁E6,E7よりも後縁部R1T側、かつ、端縁E8,E9よりも前縁部R1L側に最大翼厚線LRが位置する。さらに言い換えれば、各当接面A22,A23が領域ARに当接しているとき、翼面上における最大翼厚線LR及びその近傍領域(これらをまとめて最大翼厚部とも称する)が、最大翼厚線LRの長さにわたって当接面A22,A23に当接する。最大翼厚部と当接面A22,A23との接触領域の翼長方向長さは、最大翼厚線LRの長さの70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
Further, as shown in FIG. 8, the outer peripheral edge of each abutment surface A 22, A 23 are, in plan view, the
ブレード把持治具21は、例えば図7及び図9に示すように、固定側の下挟持部23に、当接面A22,A23に対する翼形部R1の位置を位置決めする位置決め部27を備えてもよい。位置決め部27は、ガイド面27aを有し、ガイド面27aは、翼形部R1が下挟持片23Aの当接面A23上に所定の姿勢で載置されたときに、ダブテール部R2の側面がガイド面27aに平行に当接するような位置及び傾斜角で設置される。ここで、所定の姿勢とは、翼形部R1と下挟持部23との位置関係(X2方向及びY2方向の相対位置、並びにZ2方向に平行な軸まわりの相対角度)が翼形部R1を挟持したときのそれらの位置関係と略同一となるような姿勢をいう。
ガイド面27aは、上挟持部22が開位置にある状態で下挟持部23の当接面A23上にロータブレードRをセットする際、ダブテール部R2の側面に当接して、当接面A22,A23に対する翼形部R1の位置を位置決めする。
When the rotor blade R is set on the contact surface A 23 of the
ガイド面27aは、ロータブレードRより軟らかい(硬度の低い)金属または樹脂からなるガイド片27bを、下挟持部23の前部に設けた傾斜面に取り付けることで形成することができる。なお、翼長方向と直交する方向における翼形部R1に対するダブテール部R2の位置公差は比較的大きく、そのため当接面A23に対するガイド面27aの位置精度は低くてもよい。
The
ブレード把持治具21は、図7に示すように、下挟持部23を支持するベース28を備えてもよい。ブレード把持治具21は、ベース28を図示しない多軸加工機のテーブル上に締結することで、多軸加工機のテーブル上に位置決めされ固定される。また、図7及び図9に示すように、位置決め部27と下挟持片23Aとの間に、プラットフォーム部R3との干渉を避けるための凹部23aを設けてもよい。
As shown in FIG. 7, the
ブレード把持治具21の使用する際は、まず、ブレード把持治具21を多軸加工機のテーブル上の所定位置に位置決めし、固定する。次に、図11(a)に示すように、保持装置25のハンドル25aを後側に倒し、アーム25bを上方に退避させ、上挟持部22を手動で開位置まで回動させる。その状態で、図11(b)に示すように、ロータブレードRを下挟持部23の当接面A23上にセットし、ダブテール部R2を位置決め部27に当接させ、当接面A23に対する翼形部R1の位置を位置決めする。そして、図12(c)に示すように、上挟持部22を手動で閉位置まで回動させた後、図12(d)に示すように、保持装置25のハンドル25aを前側に起こし、押さえ金具25cを上挟持部22に押し付けた状態でロックする。これにより上下の挟持部22,23の間に翼形部R1を挟持する。なお、挟持部22,23からロータブレードRを取り出す際は、上記と逆の操作を行えばよい。
When using the
以下、本実施形態の作用効果について説明する。 Hereinafter, the action and effect of this embodiment will be described.
(7)ブレード把持治具21では、一対の挟持部22,23で翼形部R1を挟持したとき、当接面A22,A23の一方の被加工部M2側(前縁部R1L側)の端縁E6,E7が、被加工部M2の近傍でその翼長方向長さLM2にわたって延在する。また、当接面A22,A23の他方の被加工部M3側(後縁部R1T側)の端縁E8,E9が、被加工部M3の近傍でその翼長方向長さLM3にわたって延在する。すなわち、翼形部R1の被加工部M2,M3は、各々、その翼長方向長さLM2,LM3にわたって、その近傍を支持される。このため、ブレード把持治具21によれば、被加工部M2,M3の支持剛性を高めることができ、加工時、断続的に入力される荷重によってロータブレードRにびびり振動が生じることを抑制することができる。また、切削力、研削力等によるロータブレードRのたわみを抑制することができ、加工精度を向上させることができる。
(7) In the
(8)また、ブレード把持治具21では、位置決め部27が、ロータブレードRの翼形部R1以外の部分であるダブテール部R2に当接して、当接面A22,A23に対する翼形部R1の位置を位置決めする。このため、翼形部R1を挟持部22,23で挟持する際に、翼形部R1と当接面A22,A23とを予め定められた位置関係(X2方向及びY2方向の相対位置、並びにZ2方向に平行な軸まわりの相対角度)に配置することが容易になる。これにより、翼形部R1と当接面A22,A23との間の偏当りなど、好ましくない荷重が翼形部R1に作用することを防止することができる。
(8) Further, in the
(9)さらに、ブレード把持治具21では、各当接面A22,A23が、翼形部R1の表面のうち各々が当接する領域ARの表面形状に倣った表面形状を有している。このため、3次元曲面形状を有する翼形部R1の表面に、当接部がより広い範囲で当接または面接触することができるため、翼形部R1を当接面A22,A23に対してより精度よく配置することが可能になる。また、翼形部R1を挟持部22,23で挟持したときの当接面A22,A23の接触面圧を低減することができるので、挟持による翼形部R1の表面の損傷を防止することができる。
(9) Furthermore, the
(10)また、各当接面A22,A23の外周縁は、領域ARに当接したときの当接面A22,A23の平面視において、被加工部M2側の端縁E6,E7と、被加工部M3側の端縁E8,E9との間に最大翼厚線LRが位置するような形状を有している。このため、翼形部R1を挟持部22,23で挟持する際、当接面A22,A23同士の間隔が最大となる部分、すなわちロータブレードRの最大翼厚部に対応する部分に、当該最大翼厚部が収まりやすくなる。これにより、翼形部R1と当接面A22,A23とを、特にY2方向において予め定められた位置関係に配置することが容易になる。
(10) Further, the outer peripheral edge of each abutment surface A 22, A 23 are, in a plan view of the abutment surface A 22, A 23 at the time of contact with the area A R, the portion to be processed M 2 side edge It has a shape such that the maximum blade thickness line LR is located between E 6 and E 7 and the edge edges E 8 and E 9 on the side of the processed portion M 3 . Therefore, when clamping the airfoil R 1 in a
なお、本実施形態において、上述の(5)及び(6)の効果を得ることができることは勿論である。 Of course, in the present embodiment, the above-mentioned effects (5) and (6) can be obtained.
<他の実施形態>
第1実施形態では、挟持部2,3自体の表面に当接面A2,A3を形成していたが、第2実施形態と同様に、挟持部2,3の各々に、例えば樹脂からなる挟持片を取り付け、当該挟持片の互いに対向する面に当接面A2,A3を形成してもよい。また、第2実施形態の挟持部22,23を工作物より軟らかい金属または樹脂から構成し、それらの表面に当接面A22,A23を直接形成することで、挟持片22A,23Aを省略してもよい。
<Other embodiments>
In the first embodiment, the contact surfaces A 2 and A 3 are formed on the surface of the sandwiching
さらに、上記実施形態の当接面A2,A3,A22,A23の形状は、挟持部により挟持される翼形部の形状に応じて適宜選択可能である。例えば、翼面上の領域AS,ARが、上記ニアネットシェイプを備えていない場合は、領域AS,ARの実際の表面形状を計測して、これを転写した形状に相当する表面形状を当接面A2,A3,A22,A23に付与すればよい。また、ブレード把持治具1,21によって把持される工作物は、上記実施形態で示したものに限らず、例えば、可変式ステータブレード、シュラウド付ロータブレード等であってもよい。これら変形例にかかるブレード把持治具では、ボタン、シュラウド等との干渉を避けるための凹部、或いは、それらボタン等に当接することで当接面に対する翼形部の位置を位置決めする位置決め部を、挟持部の当接面の外側の部位に設けてもよい。
Further, the shapes of the contact surfaces A 2 , A 3 , A 22 and A 23 of the above embodiment can be appropriately selected according to the shape of the airfoil portion sandwiched by the sandwiching portion. For example, the surface area A S on the blade surface, A R is, if not provided with the near net shape, an area A S, to measure the actual surface shape of A R, corresponding to the transfer shape this The shape may be given to the contact surfaces A 2 , A 3 , A 22 , and A 23 . Further, the workpiece gripped by the
以上、いくつかの実施形態について説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。 Although some embodiments have been described above, the present disclosure is not limited to these embodiments, and various modifications and changes can be made within the scope of the gist thereof.
1,21 ブレード把持治具
2,3,22,23 挟持部
A2,A3,A22,A23 当接面
E2,E3,E4,E5,E6,E7,E8,E9 端縁
12,27 位置決め部
S,R ステータブレード、ロータブレード(ブレード)
S1,R1 翼形部
S1L,R1L 前縁部
S1T,R1T 後縁部
S2,S3 端部(翼形部以外の部分)
R2 ダブテール部(翼形部以外の部分)
M1,M2,M3 被加工部
AR,AS 当接面が当接する領域
LR,LS 最大翼厚線
1,21
S 1 , R 1 Airfoil S 1L , R 1L Front edge S 1T , R 1T Trailing edge S 2 , S 3 Ends (parts other than the airfoil)
R 2 dovetail portion (portion other than the airfoil)
Claims (4)
前記翼形部をその厚さ方向両側から挟持する一対の挟持部を備え、
前記一対の挟持部は、前記翼形部を挟持する際に前記翼形部の表面のうち前記被加工部を除く領域に当接する当接面をそれぞれ有しており、
前記当接面が前記領域に当接したとき、当該当接面の前記被加工部側の端縁は、前記被加工部の近傍で前記被加工部の翼長方向長さにわたって延在する、ブレード把持治具。 A blade gripping jig for gripping the blade when at least one of the front edge portion and the trailing edge portion of the airfoil portion of the blade is machined as a machined portion.
A pair of sandwiching portions for sandwiching the airfoil portion from both sides in the thickness direction are provided.
Each of the pair of holding portions has a contact surface that comes into contact with a region of the surface of the airfoil portion excluding the processed portion when the airfoil portion is sandwiched.
When the contact surface comes into contact with the region, the edge of the contact surface on the workpiece side extends in the vicinity of the workpiece over the blade length direction length of the workpiece. Blade gripping jig.
When the contact surface comes into contact with the region, the contact surface has the airfoil shape between the edge on the side to be processed and the edge on the opposite side in the plan view of the contact surface. The blade gripping jig according to any one of claims 1 to 3, each having a shape such that the maximum blade thickness line of the portion is located.
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