JP2020131325A - スカイビング加工用カッタ、スカイビング加工用カッタユニット、およびスカイビング加工装置 - Google Patents

スカイビング加工用カッタ、スカイビング加工用カッタユニット、およびスカイビング加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークの内周部にカッタの刃が接触する位置を含め、ワークの内側に位置する刃に切削液を容易に供給可能なスカイビング加工用カッタを提供すること。【解決手段】スカイビング加工用カッタ10は、軸周りに回転される基部11と、基部11の外周部に形成されてワーク9を切削する複数の切削刃20とを備える。各切削刃20は、ワーク9を切削する切削過程を分担可能に構成された2以上の分断刃21〜23を含む。スカイビング加工用カッタ10は、基部11の内部の主流路31により導入される切削液を分断刃21〜23に供給する支流路301〜303を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、スカイビング加工に用いられる切削工具であるカッタ、当該カッタを備えるスカイビング加工用カッタユニットおよびスカイビング加工装置に関する。
歯車の歯切りに用いられるスカイビング加工用カッタは、主軸ユニットに装着される基体の外周部に、ワークを切削する複数の切削刃を備えている。かかるスカイビング加工用カッタによりワークに内歯車を形成する際には、円環状のワークの内側からカッタがワークに内接し、かつ、カッタの軸線と、ワークの軸線とが交差するようにカッタがワークに対して傾斜している。その状態で、カッタとワークとをそれぞれの軸線周りに同期回転させて切削刃のすべりによりワークを切削しつつ、ワークの軸線方向にカッタを送ることで、ワークの周方向および軸方向の全体に亘り内歯車を削り出す。切削加工中は、カッタやワークの冷却と潤滑、また切り屑を除去するため、切削液が使用される。
切削に伴う負荷を分散させるため、切削刃が溝により分断されることで多刃状に形成されたスカイビング加工用カッタが提供されている(例えば、特許文献1)。分断された刃が切削に寄与するように、カッタの基体は形成されている。
特開2018−069349号公報
スカイビング加工用カッタに関する切削液の供給に関しては、専ら、カッタの外部からカッタおよびワークに切削液が供給されている。内歯車を加工する際に、スカイビング加工用カッタは円環状のワークの内側にあり、しかも、ワークの軸線に対して傾斜している。この状態において、カッタとワークとの接触位置(加工位置)を潤滑かつ冷却し、また切り屑を除去するため、カッタやワークから離れた位置に設置した供給管から切削液を噴射している。ワークの大きさやカッタの傾斜角度等に応じて、加工前に供給管の位置や向き等を調整する作業が行われている。
しかし、ワークの周囲に位置する供給管から、ワークの内側にある加工位置およびその近傍に切削液を供給することは難しい。これは、加工位置の付近ではワークとカッタとの間が狭く、ワークの内周部の一部が傾斜したカッタの裏に隠れており、加工が進むとカッタが全体的にワークの内側に囲まれてしまうためである。
つまり、スカイビング加工時のカッタの姿勢や、ワークの内側でカッタが回転しつつ送られるというスカイビング加工法自体に起因して、切削液の供給が難しくなっている。
本発明は、ワークの内周部にカッタの刃が接触する位置を含め、ワークの内側に位置する刃に切削液を容易に供給可能なスカイビング加工用カッタ、およびそれを備えたスカイビング加工用カッタユニットおよびスカイビング加工装置を提供することを目的とする。
本発明のスカイビング加工用カッタは、軸周りに回転される基部と、基部の外周部に形成されて被削材を切削する複数の切削刃と、を備える。
各切削刃は、被削材を切削する切削過程を分担可能に構成された2以上の分断刃を含む。
そして、本発明は、スカイビング加工用カッタが、基部の内部の主流路により導入される切削液を分断刃に供給する支流路を含むことを特徴とする。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、支流路は、主流路に連通する入口と、切削液が流出する出口と、を有し、出口は、分断刃のすくい面よりも基部の軸方向先端側に位置することが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、出口は、分断刃のすくい面および刃先に向いていることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、切削過程における加工順が相対的に前である分断刃に対応する前段の支流路と、加工順が相対的に後である分断刃に対応する後段の支流路と、を含むことが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、後段の支流路における切削液の流路断面積は、前段の支流路における切削液の流路断面積と比べて大きいことが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタは、分断刃をそれぞれ含み、分断刃による切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品を備え、加工順が連続する2つのカッタ部品の間に、相対的に後段のカッタ部品に含まれる分断刃に対応する支流路としての部品間支流路が位置していることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタは、隣り合うカッタ部品の間に配置される板部材を備え、部品間支流路は、板部材に形成されていることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタは、切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品を備え、複数のカッタ部品を締結する締結部材と、最前段のカッタ部品との間に、最前段の分断刃に対応する最前段支流路が位置していることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタは、同一段の分断刃に対応する複数の支流路を備え、複数の支流路は、周方向において異なる位置に分布していることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、支流路は、主流路に連通する入口と、切削液が流出する出口と、を有し、支流路は、入口から出口に向かうにつれて基部の周方向に拡がっていることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、基部は、基部を支持する支持体に装着され、主流路は、基部の内部に位置する支持体に形成されていることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、主流路と支流路とは、主流路から分岐した分岐流路と、分岐流路に連通し、基部の周方向に延びる連通流路と、を介して接続されていることが好ましい。
本発明のスカイビング加工用カッタは、切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品と、隣り合うカッタ部品の間に配置される円環状の板部材と、を備え、加工順が連続する2つのカッタ部品のうちの後段のカッタ部品に含まれる分断刃に対応する支流路としての部品間支流路が、板部材に形成され、連通流路は、板部材の内周部と支持体の外周部との間に形成されていることが好ましい。
また、本発明のスカイビング加工用カッタユニットは、上述したスカイビング加工用カッタと、支持体と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のスカイビング加工装置は、上述のスカイビング加工用カッタと、スカイビング加工用カッタに回転駆動力を伝達する回転軸装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、主流路により切削液が供給される支流路をカッタに備えていることにより、スカイビング加工中に、加工位置を含め、被削材の内側で各分断刃に切削液を容易にかつ確実に供給することができる。このため、被削材の加工精度の向上、および分断刃の摩耗の抑制による長寿命化に寄与することができる。
第1実施形態に係るスカイビング加工装置を示す斜視図である。 図1に示す加工装置に備わるスカイビング加工用カッタの一例を示す側面図である。このカッタは3つに分割されている。 スカイビング加工用カッタおよびワークを示す模式図である。カッタの軸線とワークの軸線とが交差している。 (a)は、スカイビング加工用カッタと主軸ユニットのアーバ(支持体)との縦断面図である。(a)は、(b)のIVa−IVa線矢視断面図である。(b)は、(a)のIVb−IVb線矢視においてカッタおよびアーバを示す図である。(b)において、切削液の流路領域を網掛けパターンで示している(図11〜図13でも同様)。 図4(a)に示すカッタを分解して示す図である。 図4(a)の部分拡大図である。 第2実施形態に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバの縦断面図である。 第3実施形態に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバの縦断面図である。 (a)は、第4実施形態に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバを示す縦断面図である。(b)は、第4実施形態の変形例に係るスカイビング加工用カッタを示す縦断面図である。 切削刃の形状が異なるカッタに関し、本発明の変形例に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバを示す縦断面図である。 本発明の第1変形例に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバの横断面図である。 本発明の第2変形例に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバの横断面図である。図7に示すXII−XII線矢視における横断面に相当する。 本発明の第3変形例に係るスカイビング加工用カッタおよびアーバの横断面図である。図12と同様に、本図も、図7に示すXII−XII線矢視における横断面に相当する。
〔第1実施形態〕
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すスカイビング加工装置1は、スカイビング加工用カッタ10(カッタ10)により、円環状のワーク9(被削材)の内側に内歯車を加工する。
スカイビング加工装置1は、ベッド2と、コラム3と、サドル4と、旋回ヘッド5と、スライダ6と、主軸ユニット7と、回転テーブル8と、図示しない制御装置とを備えている。
主軸ユニット7には、スカイビング加工のための切削工具であるカッタ10(図2)が着脱可能に取り付けられる。
以下、鉛直方向のことをZ軸方向と称する。Z軸方向と直交する水平面内にX軸方向を定め、X軸方向およびZ軸方向の双方に対して直交する方向をY軸方向と称する。
図1に示すように、ベッド2上には、コラム3がX軸方向に水平移動可能に支持されている。このコラム3には、サドル4がZ軸方向に昇降可能に支持されている。
サドル4には、旋回ヘッド5がヘッド軸5x周りに回転可能に支持されている。ヘッド軸5xはX軸方向に沿っている。
旋回ヘッド5には、スライダ6がY軸方向に水平移動可能に支持されている。スライダ6には、主軸ユニット7が固定されている。
主軸ユニット7は、サーボモータ等の図示しない駆動源と、カッタ10を支持する支持体であるアーバ71(図4(a))とを備えている。
図4(a)に示すように、カッタ10がアーバ71に装着されると、主軸ユニット7の駆動源から得られる回転駆動力がアーバ71を介してカッタ10に伝達されることで、カッタ10が主軸ユニット7の主軸線A周りに回転する。主軸線Aは、カッタ10の軸線と一致する。
ベッド2(図1)上におけるコラム3の正面の位置には、回転テーブル8が軸線8z周りに回転可能に設けられている。軸線8zはZ方向に沿っている。軸線8zは、回転テーブル8に固定されるワーク9の軸線と一致している。
図示しない制御装置により、コラム3、サドル4、およびスライダ6のそれぞれを駆動することで主軸ユニット7およびカッタ10をX軸、Y軸、およびZ軸のそれぞれの方向に移動可能である。
また、旋回ヘッド5を駆動することにより、ヘッド軸5xを回転中心として主軸ユニット7およびカッタ10を旋回させて、回転テーブル8およびワーク9に対して傾斜させることができる。
カッタ10は、図3に示すように、ワーク9の軸線に対してカッタ10の軸線である主軸線Aが所定の角度θ(交差角)で交差し、かつ、カッタ10がワーク9に内接した状態に位置決めされる。このときカッタ10とワーク9との内接位置で、カッタ10の軸線に対して直交する方向へ引いた接線L1が、ワーク9の軸線と交差している。
ワーク9とカッタ10とのすべりによる加工速度も考慮し、ワーク9に切削される内歯車のねじれ角とカッタ10の切削刃20のねじれ角とが対応するように、交差角θが適切に定められる。
交差角θは、例えば、10°〜30°に定めることができる。但し、これに限られない。
図示しない制御装置により主軸ユニット7および回転テーブル8を制御することで、カッタ10とワーク9とが同期するように、カッタ10を主軸線A周りに回転させ、ワーク9を軸線周りに回転させる。それぞれ回転するカッタ10の切削刃20はワーク9における被削部とすべりを生じつつワーク9を切削する。カッタ10およびワーク9を回転させながら、サドル4の位置を制御することで、主軸ユニット7およびカッタ10がワーク9に対してZ軸方向に送られることにより、ワーク9に亘り内歯車が形成される。
切削時におけるカッタ10やワーク9の冷却や潤滑、切り屑の除去のため、切削液が使用されている。
「切削液」は、切削油や、水溶性の切削剤、クーラント(Coolant)と称されるもの等、切削加工時における工具およびワークの冷却や潤滑、切り屑の除去のために使用される種々の液体を言うものとする。カッタ10によるワーク9の加工時には、加工条件、ワーク9の材質等に応じて、適宜な成分の切削液を用いることができる。
切削加工時に発生する熱により刃の軟化が進み、刃のすくい面の摩耗が進行するのを防ぐため、後述するようにすくい面を中心に切削液を供給する。
図2、図4(a)および(b)を参照して、カッタ10と、カッタ10を支持するアーバ71の構成を説明する。
スカイビング加工用カッタユニット100は、カッタ10とアーバ71とを含んで構成されている。
本実施形態は、後述するように、切削液をカッタ10の刃に供給するための流路をアーバ71およびカッタ10に備えていることを主な特徴としている。
まず、カッタ10およびアーバ71のそれぞれの全体の構成を説明した後、切削液の供給に関する構成を説明する。
カッタ10は、基本的な構成として、図2および図4(a)に示すように、略円筒状の基部11と、基部11の外周部に形成されてワーク9を切削する複数の切削刃20とを備えている。
以下、基部11の軸線の方向のことを軸方向D1と称する。
カッタ10は、はすば歯車(helical gear)等の歯車と噛み合う内歯車をワーク9に切削するための切削刃20を備えている。
切削刃20は、基部11の周方向に並んでいる。各切削刃20は、ワーク9を順次切削する複数段の分断刃21〜23からなり、多段に構成されている。「段」は、分断刃21〜23のそれぞれに相当する。本実施形態における分断刃の段数Nは3である。切削過程においては、最前段である第1分断刃21(1段)から、第2分断刃22(2段)、第3分断刃23(3段)の順にワーク9を切削する。したがって、複数の分断刃のうち、「前段」は、切削過程における加工順が相対的に前である分断刃を言い、「後段」は、切削過程における加工順が相対的に後である分断刃を言う。前段は、後段よりも、カッタ10においてアーバ71の先端部711Aに近い側に位置する。
なお、本願発明において、分断刃の段数Nに制限はなく、カッタ10が、2段、あるいは4段以上の分断刃を備えるものであってもよい。2段の場合は、カッタ10が、1段の荒刃と、1段の仕上刃とを備えている。4段以上の場合は、荒刃および仕上刃の段数には制限はない。
第1〜第3分断刃21〜23は、一の切削刃20の刃すじL(図2)の方向において分断されている。隣接する第1、第2分断刃21,22の間、および隣接する第2、第3分断刃22,23の間にはそれぞれ空隙S(図2)が存在する。
第1分断刃21および第2分断刃22は、ワーク9に荒加工を行う荒刃であり、第3分断刃23は、ワーク9に仕上加工を行う仕上刃である。
すなわち、カッタ10による切削過程(荒加工および仕上加工)は、第1〜第3分断刃21〜23が分担する。
カッタ10は、軸方向D1において、複数(ここでは3つ)のカッタ部品101〜103に分割されている。
カッタ10が複数のカッタ部品101〜103に分割されていると、カッタ部品単位で交換・再研磨を行い得るため、保守作業を効率的に行い得ると共に、経済的にも有利である。
ここで、分断刃の段数Nと、カッタ部品の個数Mとは、必ずしも一致している必要がない。例えば、カッタ10が、2段の分断刃21,22を含むカッタ部品と、1段の分断刃23とを含むカッタ部品とに二分割されていてもよい。
ワーク9に対向するアーバ71の先端部711A側から、第1カッタ部品101、第2カッタ部品102、および第3カッタ部品103の順に配置される。
これらの第1〜第3カッタ部品101〜103は、例えば、高速度工具鋼、超硬合金等の工具に使用可能な材質から構成することができる。第1〜第3分断刃21〜23には、耐摩耗性を有する材質、例えば、TiAlN、AlCrN等からなるコーティングを施すことができる。
本実施形態のカッタ10は、図4(a)および図5に示すように、第1〜第3カッタ部品101〜103に加え、円環状の板部材としての第1、第2カラー41,42を備えている。第1カラー41は、第1カッタ部品101と第2カッタ部品102との間に配置される。第2カラー42は、第2カッタ部品102と第3カッタ部品103との間に配置される。隣接する分断刃21〜23の間に切削液の流路を容易に与えるために、第1、第2カラー41,42が有用である。
第1カラー41および第2カラー42は、同一の形態に構成することができる。
第1カラー41および第2カラー42は、例えば、炭素鋼等の適宜な材質から構成することができる。第1カラー41および第2カラーに使用される材質は、第1〜第3カッタ部品101〜103と一体に組み付けられた状態で分断刃21〜23による加工の精度を担保するために必要な剛性および強度を備えていれば足りる。第1カラー41および第2カラーに使用される材質に、分断刃を備えた第1〜第3カッタ部品101〜103に使用される材質までの高い硬度は必要ない。
切削液の流路を形成する目的からは、第1カラー41および第2カラー42に代えて、矩形状やC字状の任意の形状の板部材を用いることができる。一般には、入手性や加工コストを考慮すると、円環状のカラーを用いることが好ましい。
図5に示すように、第1カッタ部品101は、基部111と、第1分断刃21とを備えている。基部111は円環状に形成されている。第1分断刃21は、基部111の外周部に一体に形成されている。第2、第3カッタ部品102,103も同様である。第2カッタ部品102は、基部112と、第2分断刃22とを備え、第3カッタ部品103は、基部113と、第3分断刃23とを備えている。
第1〜第3カッタ部品101〜103および第1、第2カラー41,42は、図4(b)に示すように、これらを軸方向D1に貫通する孔12に挿入されたピン13が嵌合することで、一体に組み付けることができる。組み付けられた第1〜第3カッタ部品101〜103および第1、第2カラー41,42のそれぞれの軸線は一致する。
複数のピン13により、分断刃21〜23の周方向の位相が合うように第1〜第3カッタ部品101〜103を相互に位置決めすることができる。ここでは一例として、4本のピン13が用いられている。
第1〜第3カッタ部品101〜103および第1、第2カラー41,42には、図4(b)に示すように、これらを軸方向D1に貫通するキー溝14も形成されている。キー溝14にはアーバ71に形成されたキー713が挿入される。
図4(b)は、第2カッタ部品102および第2カラー42を図4(a)の紙面における上方から示している。図4(b)には第2カッタ部品102の基部112の外周部を破線で示している。ここに示す例では、第2カラー42の外径が基部112の外径よりも若干大きいが、同等であってもよいし、第2カラー42の外径が基部112の外径よりも若干小さくても構わない。
一方、第2カラー42の内径は、基部112の内径と比べて大きい。これは、第2カラー42の内周部42Cと、基部112が接触するアーバ71の小径部711の外周部711Bとの間に、円環状の間隙(連通流路33)を形成するためである。
第1〜第3分断刃21〜23は、切削時の負荷や、削り取る範囲、発生させる切り屑の厚さ等に応じて、基部11から立ち上がる刃の高さ(刃丈)、刃の断面形状、ねじれ角、刃すじの長さ等がそれぞれ定められている。
例えば、刃の強度を確保するため、第1〜第3分断刃21〜23のうち切削時の負荷が最も大きい第1分断刃21の刃丈が最も低い。また、第3分断刃23は、ワーク9に切削される内歯車の輪郭に対応する形状を有している。
第2分断刃22を例に取り、切削刃の形状を簡単に説明する。第1分断刃21および第3分断刃23も基本的な形状は同様である。
図2および図4(a)に示すように、第2分断刃22は、すくい面22Aと、外周逃げ面22Bと、背面22Cと、側方逃げ面22D,22E(図2)とを有している。すくい面22Aと外周逃げ面22Bとが外周切れ刃22Fをなしている。すくい面22Aと側方逃げ面22D,22Eとがそれぞれ、側方切れ刃22G,22H(図2)をなしている。
次に、アーバ71は、図4(a)において下方に突出して形成されており、先端側にカッタ10が取り付けられる。
アーバ71は、カッタ10に包囲される小径部711と、締結部材であるねじ24,25によりカッタ10と締結される大径部712とを備えている。
アーバ71は、カッタ10を支持し、カッタ10に回転駆動力を確実に伝達するために必要な剛性および強度を備える材質、例えば、炭素鋼等から構成することができる。
ねじ24,25も、締結に必要な剛性および強度を備える炭素鋼等の材質から構成することができる。
アーバ71にカッタ10が取り付けられると、主軸線Aと、カッタ10の基部11の軸方向D1とが一致する。小径部711の先端部711A側のことを軸方向D1の先端側と称する。また、軸方向D1においてアーバ71の大径部712側のことを軸方向D1の基端側と称する。
また、小径部711には、第1〜第3カッタ部品101〜103と係合するキー713(図4(b))が、軸方向D1に沿って形成されている。
小径部711よりも径が大きい大径部712には、軸方向D1と直交する被締結面712Aが形成されている。
図4(b)に示すように、小径部711に形成されているキー713が、キー溝14に挿入された状態に第1〜第3カッタ部品101〜103と嵌合することによって、カッタ10とアーバ71との相対回転が規制される。また、第1〜第3カッタ部品101〜103が周方向において相互に位置決めされる。カッタ10はアーバ71と一体に回転する。
なお、図4(b)に示す例とは逆に、第1〜第3カッタ部品101〜103にキーが形成され、アーバ71の小径部711にはキー溝が形成されていてもよい。
第1〜第3カッタ部品101〜103の内周部に小径部711を挿入し、第3カッタ部品103と小径部711の先端部711Aとに亘り配置されるナット24(雌ねじ)に雄ねじ25を係合すると、カッタ部品101〜103がナット24とアーバ71の大径部712の被締結面712Aとの間に固定される。ナット24の外径は、第1カッタ部品101の基部111の外径と同等である。
本実施形態の他にも、適宜な方法により、第1〜第3カッタ部品101〜103を相互に位置決めしたり、アーバ71と第1〜第3カッタ部品101〜103との相対回転を規制したりすることができる。例えば、ピン13を用いる代わりに、第1カッタ部品101および第2カッタ部品102の一方を貫通する孔に挿入したタッピングねじにより第1カッタ部品101と第2カッタ部品102とを固定し、これと同様にして第2カッタ部品102と第3カッタ部品103も固定することで、第1〜第3カッタ部品101〜103を一体化するようにしてもよい。
図4(a)および(b)、図5,図6等を参照して、スカイビング加工中にカッタ10の分断刃21〜23に切削液を供給する供給路30について説明する。
図4(a)に示すように、カッタ10の内側(内部)に位置するアーバ71には、図示しない切削液の供給源から切削液が供給される主流路31が形成されている。
供給路30は、主流路31と、カッタ10の基部11に備わる複数段の支流路301〜303とを含んで構成されている。
本実施形態の供給路30は、第1〜第3分断刃21〜23のいずれにも切削液を確実に供給するため、第1〜第3分断刃21〜23の各段に個別に対応する第1段〜第3段支流路301〜303を備えている。
図示を省略するが、供給路30と、図示しないポンプや濾過部とを含む切削液の循環系が構成されていることが好ましい。その場合、分断刃21〜23に供給された切削液はポンプにより回収されて循環系を循環する。
主流路31は、大径部712から、小径部711の内部を軸方向D1に沿って先端部711Aの近くまで延びている。この主流路31により各段の支流路301〜303に切削液が導入される。
主流路31には、各段の支流路301〜303に切削液を供給するため、支流路301〜303の流路断面積に対して十分に大きい流路断面積が与えられている。
主流路31と各段の支流路301〜303とは、主流路31から分岐した複数の分岐流路32と、小径部711の周りに周方向に延びて形成される連通流路33とを介して連通している。分岐流路32および連通流路33は、段毎に与えられる。
分岐流路32は、図4(b)に示す例では、支流路302の数に対応して4つ形成されており、主流路31から平面視において放射状に延びている。
図4(b)では、切削液が流れる流路領域を網掛けパターンで示している。
主流路31は、アーバ71に主軸線Aに沿って孔あけ加工することにより形成することができる。分岐流路32は、小径部711の周りから主流路31に向けて孔あけ加工することにより形成することができる。
第1〜第3分断刃21〜23に個別に対応する第1〜第3段支流路301〜303は、主流路31により導入される切削液を対応する分断刃21〜23に供給する。
例えば、第3段支流路303は、主流路31により導入される切削液を第3分断刃23に供給する。加工中はカッタ10およびアーバ71が主軸線A周りに回転されるため、主流路31および第3段支流路303の切削液に遠心力が作用する。このため、図示しない切削液の供給源からの供給圧に加えて、本遠心力が作用することにより、主流路31から第3段支流路303へと切削液が引き込まれつつ、第3段支流路303の出口303Bから切削液が継続的に噴射される。出口303Bから噴射された切削液は第3分断刃23に向けて供給される。
第3段支流路303と同様に、第2段支流路302は、主流路31により導入される切削液を第2分断刃22に供給し、第3段支流路303は、主流路31により導入される切削液を第3分断刃23に供給する。
図4(a)および図5に示すように、第1分断刃21のすくい面21A、第2分断刃22のすくい面22A、および第3分断刃23のすくい面23Aのいずれも、概ね、軸方向D1の先端側を向いている。
第1〜第3段支流路301〜303は、対応する分断刃に切削液を効率よく供給するため、対応する分断刃のすくい面よりも軸方向D1の先端側から、切削液を噴射する。
例えば、図6に矢印で示すように、切削液は第3段支流路303を基部113の径方向内側から外側に向けて流れ、第3分断刃23のすくい面23Aおよび刃先Tに向けて噴射される。第3分断刃23の外周切れ刃と側方切れ刃とが刃先Tをなしている。
本実施形態では、切削刃20が第1〜第3分断刃21〜23に分断されているため隣接する分断刃21〜23の間に空隙Sが存在する構造を利用して、カッタ10の内部から切削液を分断刃21〜23に供給するために必要な第2、第3段支流路301,302をカッタ10に与えている。
つまり、第1〜第3分断刃21〜23のうち互いに隣接する前段と後段との間に存在する空隙Sに支流路の出口を配置すると、後段のすくい面および刃先Tに向けて切削液を噴射させることができる。
ここで、軸方向D1の最も先端側に位置する、最前段である第1分断刃21のすくい面21A側には、隣接するカッタ部品が存在しないので、第1カッタ部品101とナット24との間に第1段支流路301を形成している。
第2段支流路302は、第1分断刃21と第2分断刃22との間から第2分断刃22のすくい面22Aおよび刃先Tに向けて切削液を供給する。第3段支流路303は、第2分断刃22と第3分断刃23との間から、上述したように第3分断刃23のすくい面23Aおよび刃先Tに向けて切削液を供給する。これらの第2、第3段支流路302,303は、いずれも、隣り合う分断刃の間から、対応する分断刃にすくい面側から切削液を供給する点で共通する。
ここで、切削過程における加工順が連続する分断刃、例えば、第1分断刃21と第2分断刃22はそれぞれ別の第1、第2カッタ部品101,102に個別に備えられている。第2段支流路302は、これら第1、第2カッタ部品101,102の間に位置している。本実施形態では、第1、第2カッタ部品101,102の間に介在する第1カラー41に第2段支流路302が形成されている。
同様に、加工順が連続する第2分断刃22と第3分断刃23はそれぞれ別の第2、第3カッタ部品102,103に備えられている。第3段支流路302は、これら第2、第3カッタ部品102,103の間に位置しており、具体的には第2カラー42に形成されている。
第1段支流路301が対応する第1分断刃21は、すくい面21A側に他の分断刃が存在していない。この第1段支流路301は、ナット24と第1カッタ部品101との間に形成されている。第1段支流路301も、部材間に形成されるという意味では、カッタ部品間に形成される第2、第3段支流路303と同様である。
なお、第1段支流路301は、他段と同様にカラーを用いることにより形成しても構わない。この場合、ナット24と第1カッタ部品101との間に別のカラーを配することとなる。
図4(a)および(b)の双方に示されている第3段支流路303を例に取り、第1〜第3段支流路301〜303に共通の構成を説明する。
図4(b)に示すように、第2カラー42には、複数の第3段支流路303が形成されている。第2カラー42は、上述のように第2カッタ部品102と第3カッタ部品103との間に配置されている。
複数の第3段支流路303は、基部112の周方向において異なる位置に分布している。いずれの第3段支流路303も、基部113の周方向に配列されている第3段の分断刃23に対応している。
図4(a)および図5に示すように、各第3段支流路303は、第2カラー42の表面42Aから板厚方向に窪んだ凹部42Bが形成されていることで、第2カラー42と、第3カッタ部品103の端面103Cとの間に区画されている。
なお、第1段支流路301は、凹部42Bに相当する凹部24Bがナット24の端面241に形成されることを除いて、第3段支流路303と同様に構成することができる。
図4(b)に示すように、第2カラー42の周方向において、網掛けパターンで示す第3段支流路303の扇形の領域と、白色で示す平坦な領域42Dとが交互に配置されている。
第2カラー42の領域42Dが第3カッタ部品103の端面103Cに接触し、第2カラー42の平坦な裏面42Eが第2カッタ部品102の端面102Aに接触するため、第2カラー42は軸方向D1に対して直交した状態に維持される。
図4(b)に示す例では、第3段支流路303の領域にピン13が存在しているが、当該領域における切削液の流れにピン13は殆ど影響しない。ピン13は、第3段支流路303の領域に位置していても、流路以外の領域42Dに位置していても、いずれでもよい。第3段支流路303および領域42Dの両者に亘りピン13が配置されることも許容される。キー713についても、第3段支流路303の入口303Aへの切削液の流入を妨げない限り、第3段支流路303の領域の一部に配置されることが許容される。
図4(b)に示す例では、4つの第3段支流路303が周方向に等間隔に分布している。これらの第3段支流路303はそれぞれ、主流路31と連通する入口303Aと、切削液が流出する出口303Bとを備えている。
第3段支流路303の数には制約がなく、1以上の適宜な数に定めることができる。
図4(a)、(b)および図6には、第3段支流路303を例に取り、支流路の好適な一例を示している。
各第3段支流路303の領域は、入口303Aから出口303Bに向かうにつれて、図4(b)に示すように次第に周方向に拡大する一方で、図4(a)および図6に示すように次第に板厚方向の寸法(凹部42Bの深さ)が減少している。
凹部42Bの底部は、軸方向D1に対して直交する方向に対して傾斜していることが好ましい。凹部42Bの底部の傾斜により、出口303Bが第3分断刃23のすくい面23Aおよび刃先Tに向いている。
上記構成によれば、周方向への拡大に伴う流路断面積の増大に伴う切削液の圧力減少は、板厚方向への流路断面積の減少により補償される。入口303Aから出口303Bに向けて凹部42Bの傾斜した底部に沿って流れる切削液は、図6に示すように、漸次第3カッタ部品103の端面103Cに近づき、スリット状に形成される出口303Bから第3分断刃23のすくい面23Aおよび刃先Tに向けて吐出される。
切削液が出口303Bから圧力減少に伴い流速を増加させて噴出するように、出口303Bには、入口303Aの開口面積と比べて十分に小さい開口面積が与えられている。
図4(b)に示す例では、4つの第3段支流路303の出口303Bが周方向に連続しているため、第2カラー42の全周に亘り切削液が吐出されることとなる。
なお、出口303Bから刃先Tまでの軸方向D1における距離あるいは軸方向D1に対して直交する方向における距離や、すくい面23Aの角度等によっては、第3段支流路303に傾斜を与える必要はない。切削液が第3段支流路303を軸方向D1に対して直交する方向に流れて噴出することも許容される。
図4(a)および(b)、図6を参照し、主流路31と第3段支流路303とを接続する分岐流路32および連通流路33の構成について説明する。
第3段支流路303に対応する分岐流路32は、図4(a)に示すように、アーバ71にカッタ10を取り付けた際の第3段支流路303の位置と対応するように小径部711に形成されている。
主流路31から分岐流路32に流入する切削液の圧力損失を抑え、切削液がスムーズに流れるように、図4(a)に示すように分岐流路32には傾斜が与えられることが好ましい。具体的には、分岐流路32の入口32Aの位置よりも軸方向D1の先端側に出口32Bが位置している。
分岐流路32は、図4(b)に示す平面視において、アーバ71の径方向に沿って形成されている。
分岐流路32は、第3段支流路303の数と同じ数だけ小径部711に形成されることが好ましい。4つの分岐流路32は4つの第3段支流路303に個別に対応している。
分岐流路32の出口32Bは、第3段支流路303の入口303Aに対して、連通流路33を挟んで対向する。分岐流路32の出口32Bの径と第3段支流路303の入口303Aの径とは同等に設定されている。
連通流路33は、小径部711の外周部711Bと、第2カラー42の内周部42Cと、第3カッタ部品103の端面103Cと、第2カッタ部品102の端面102Aとの間に円環状に区画されている。連通流路33は部材間の隙間に該当するから、連通流路33を形成するために部材を加工する必要はない。連通流路33の一部にはキー713が配置される。
連通流路33を介して分岐流路32と第3段支流路303とが連通するため、分岐流路32の出口32Bと第3段支流路303の入口303Aとを厳密に位相合わせする必要がない。
分岐流路32の切削液の流れが、連通流路33を介して流入した第3段支流路303においても引き継がれることで、第3段支流路303を切削液が径方向へと流れて吐出される。
第1カラー41に形成される第2段支流路302は、上記の第3段支流路303と同様に構成することができる。第2段支流路302に対応する分岐流路32および連通流路33も、上記と同様に構成することができる。
第1段支流路301は、凹部42Bに相当する凹部24Bがナット24に形成されることを除いて、上記の第3段支流路303と同様に構成することができる。第1段支流路301に対応する分岐流路32も、上記と同様に構成することができる。
第1段に関しては、連通流路33をナット24に円環状に加工することができる。
支流路301〜303や分岐流路32および連通流路33の構成は、全ての段について必ずしも同様である必要はない。例えば、第1段の支流路301および第1段の分岐流路32のそれぞれの数が、図11に示す例と同様に2つであってもよい。
内歯車を形成するスカイビング加工は、図3に示すように、カッタ10をワーク9の軸線に対して所定の交差角θで傾斜させ、かつワーク9の内周部91に内接させた状態で、カッタ10とワーク9とを同期回転させながらカッタ10をワーク9の軸線方向(Z方向)に送ることで行われる。主軸回転数は、例えば、500〜2000rpm(回転毎分)であり、送り量は、例えば、0.1〜1.0mm/回転である。
加工中に亘り、カッタ10の刃がワーク9に接触する加工位置Pはワーク9の内側にある。ワーク9の内側の空間にカッタ10が配置されているため、加工位置Pの付近ではワーク9とカッタ10との間が狭い。また、ワーク9に対してカッタ10が傾斜していると、傾斜していない場合と比べ、ワーク9の内側におけるカッタ10の平面視における専有面積が広いため、ワーク9の内周部91が広い範囲に亘りカッタ10の裏側に隠れている。また、ワーク9の内径とカッタ10の外径との差が小さいほど、相対的に広い範囲に亘りワーク9の内周部91がカッタ10の裏側に隠れてしまう。そのため、切削液をワーク9の外部から供給しようとする場合は、ワーク9の内側の必要な箇所に切削液を供給するために供給管の位置や向きを定める作業に手間が掛かる。
しかし、本実施形態によれば、ワーク9の内側に配置されるカッタ10の内部に切削刃20の各段に対応する支流路301〜303が備えられているため、加工位置Pへ切削液を供給することに支障がない。そのため、主流路31より切削液が導入される支流路301〜303を通じて加工位置Pへと切削液を容易にかつ確実に供給することができる。
例えば、図6に示すように、第3分断刃23がワーク9の加工位置Pを切削しているとき、第3分断刃23のすくい面23Aの直下で、かつすくい面23Aよりも径方向内側に位置する出口303Bから切削液がすくい面23Aおよび刃先Tに向けて噴射される。すくい面23Aおよび刃先Tに供給された切削油は逃げ面(23B等)にも供給される。
切削液は、出口303Bから噴射された直後に加工位置Pに当たる。切削液により、切削に伴いせん断熱や摩擦熱が発生する加工位置Pを効率よく冷却することができる。
また、加工位置Pを離れた第3分断刃23にも、出口303Bから噴射された切削液が直接的に当たるので、すくい面23Aや逃げ面23B等に付着した切り屑を切削液により剥がして、切削液の流れにより除去することができる。
切削過程の加工順としては、第1分断刃21、第2分断刃22、および第3分断刃23の順序で、それぞれの切れ刃により断続的に切削が行われる。
カッタ10は、上述したように、第1〜第3分断刃21〜23のそれぞれに対応する第1〜第3段支流路303〜303を備えている。主流路31から各段の支流路301〜303に導入される切削液が各支流路301〜303の出口303Bからすくい面および刃先Tへと噴射される。
このとき図6、図4(a)に示すように、凹部24Bや凹部41B,42Bに設定されている傾斜に沿った向きに切削液が案内されて、各支流路の出口から噴出するので、すくい面および刃先Tへと切削液が供給される。
さらに、出口303Bは、上述のようにスリット状に、周方向に連続して形成されているため、同一段の全ての分断刃23に切削液を均等に供給することができる。切削液による冷却、潤滑、および切り屑の除去の効果を得るため、切削液がカッタの全周に亘り均等に供給されるのが望ましい。
加工が進んで加工位置Pがワーク9の軸線方向の下方に変位することで、カッタ10が全体的にワーク9に囲まれることとなっても、主流路31および各段の支流路301〜303を通じて切削液が噴射されているので、加工位置Pに接触する分断刃に向けて、切削開始当初と同様に切削液を供給することができる。
分断刃21〜23によりワーク9が断続的に切削されることで、一連の切削過程が終了すると、ワーク9の内周部の全体に亘り内歯車が形成される。
分断刃21〜23に切削の負荷が分散されることで、長寿命化が図られ、パス数を抑えることができるのでサイクルタイムを短縮することができる。
カッタ10によれば、分断刃21〜23による切削過程を1回のみ行う(パス数が1)、あるいは、複数回繰り返すことにより、ワーク9に内歯車を形成することができる。
以上で説明した本実施形態のカッタ10によれば、主流路31および支流路301〜303を含む供給路30により、スカイビング加工中に、加工位置Pを含め、ワーク9の内側で分断刃21〜23に切削液を容易にかつ確実に供給することができる。このため、ワーク9の加工精度や仕上げ面の粗さの向上、および分断刃21〜23の摩耗の抑制による長寿命化に寄与することができる。
本実施形態のカッタ10によれば、ワーク9の外部から切削液を供給する機構を設ける必要がない。したがって、装置コストを抑えることができ、切削液の供給管の位置や向きの調整作業等が必要ないため、作業コストも抑えることができる。
なお、ワーク9の外部からの切削液の供給を、本実施形態のカッタ10の内部を通じた切削液の供給と併用することも許容される。
第1〜第3段支流路303〜303はいずれも、部材間に位置している。つまり、ナット24と第1カッタ部品101との間に位置する第1段支流路301は、ナット24に形成されている。第1カッタ部品101と第2カッタ部品102との間に位置する第2段支流路302は、これらの間に介在する第1カラー41に形成されている。第2カッタ部品102と第3カッタ部品103との間に位置する第3段支流路303も、同様に第2カラー42に形成されている。
ナット24や第1、第2カラー41,42は、工具用の鋼材と比べて容易に加工が行えるので、コストを抑えながら、分断刃21〜23に対応する支流路301〜303をカッタ10に備えることができる。
また、再研磨を繰り返して寿命が尽きた第1〜第3カッタ部品101〜103を廃却するとしても、ナット24や第1、第2カラー41,42は引き続き使用することができるので経済的である。
さらに、支流路の領域の形状や深さ、支流路の数等が異なる複数種類のカラーをストックしておくことにより、第1カラー41や第2カラー42を組み替えてカッタ10を構成することができる。そのため、加工条件等に応じて、各段の分断刃に切削液をより確実に供給することが可能となる。
〔第2実施形態〕
図7を参照し、本発明の第2実施形態に係るスカイビング加工用カッタ50(カッタ50)を説明する。
以下では、第1実施形態とは相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
第2実施形態のカッタ50は、第1実施形態のカッタ10とは異なり、第1、第2カラー41,42を備えていない。
そのため、第2実施形態では、第1カッタ部品101の端面101Aに、第1実施形態の第1カラー41に形成されていた凹部41Bと同様の凹部101Bを形成することで、第1、第2カッタ部品101,102の間に第2段支流路502を与えている。
また、第2カッタ部品102の端面102Aに、第1実施形態の第2カラー42に形成されていた凹部42Bと同様の凹部102Bを形成することで第2、第3カッタ部品102,103の間に第3段支流路503を与えている。
なお、第3カッタ部品103の端面103C単独に、または第2カッタ部品102の端面102Aと第3カッタ部品103の端面103Cの双方に凹部を形成して、第3段支流路503の流路を確保することもできる。
第1段支流路301は、第1実施形態と同様に、ナット24に凹部24Bを形成することで、ナット24と第1カッタ部品101との間に形成されている。
第1、第2カラー41,42を備えていない第2実施形態では、第2段および第3段に関し、連通流路33をカッタ部品の基部111,112に形成することができる。連通流路は端面に円環状に加工することができる。
例えば、第2段支流路502と分岐流路32とを連通する連通流路33は、第1カッタ部品101の端面101Aに形成されている。
また、第3段支流路503と分岐流路32とを連通する連通流路33は、第2カッタ部品102の端面102Aに形成されている。
第2実施形態のカッタ50によっても、第1〜第3分断刃21〜23に個別に対応する第1〜第3段支流路303,502,503を通じて加工位置Pへと切削液を容易にかつ確実に供給することができる。
〔第3実施形態〕
次に、図8を参照し、本発明の第3実施形態に係るスカイビング加工用カッタ60(カッタ60)を説明する。カッタ60は、第3分断刃23に対応する第3段支流路603に、他の段に対応する支流路301,502と比べて大きな流路断面積を与えている。この点を除いて、第3実施形態のカッタ60は、第2実施形態のカッタ50と同様に構成されている。
第3段支流路603が対応する第3分断刃23は、仕上刃に相当する。仕上刃によりワーク9の加工精度が決まる。仕上刃は、荒刃と比べて摩擦が大きく、切り屑が付着し易い。
第3段支流路603を流れる切削液の流量は、他の第1、第2段支流路301,502をそれぞれ流れる切削液の流量よりも大きい。
そのため、荒刃である第1、第2分断刃21,22と比べて、仕上刃である第3分断刃23に、第3段支流路603を通じてより多くの切削液が供給される。第3分断刃23のすくい面23Aおよび刃先Tに供給された切削液は、すくい面23Aや刃先Tから逃げ面にも供給される。そのため、第3分断刃23のすくい面23Aと逃げ面から切り屑を除去して摩擦を抑制し、また、軟化を抑えることができるので、第3分断刃23の摩耗を抑え、かつ、ワーク9の加工精度を向上させることができる。
切削過程における加工順が後であるほど、摩擦が大きい傾向にあるため、第1〜第3段支流路のそれぞれの流路断面積を以下のように設定することもできる。
第1段支流路の流路断面積<第2段支流路の流路断面積<第3段支流路の流路断面積
こうすることで、供給される切削液の流量が、第1分断刃21、第2分断刃22、第3分断刃23の順に多くなる。
第3実施形態の第2段支流路502や第3段支流路603が、第1実施形態に示した第1、第2カラー41,42のようなカラーに形成されるものであってもよい。
この場合は、第3段支流路603に用いるカラーとして、第2段支流路502に用いるカラーよりも板厚が大きいものを選択すればよい。
また、第3実施形態においても、段数Nは3段に限定されるものではない。
〔第4実施形態〕
図9(a)に示す第4実施形態では、複数の分断刃21〜23を備えるスカイビング加工用カッタ70(カッタ70)が一体に形成されている例を示す。つまり、カッタ70は、複数部品に分割されていない。
カッタ70は、基部11と、基部11の外周部に形成された第1〜第3分断刃21〜23と、第1〜第3段支流路301,702,703とを備えている。
第1〜第3段支流路301,702,703のそれぞれの位置は、上述した各実施形態と同様に、隣接する分断刃21〜23の間に相当する。第2、第3段支流路702,703は、例えば、基部11の外周部から軸心に向けて切れ込みを入れるように切削することで形成することができる。
さらに、図9(b)には、主流路81が形成される部分と一体に形成されたスカイビング加工用カッタ80(カッタ80)を示す。
カッタ80は、各分断刃21〜23に切削液を供給する供給路18を備えている。供給路18は、カッタ80の内部に形成された主流路81と、主流路81から直接切削液が流入する第1〜第3段支流路301,802,803とからなる。
第1〜第3段支流路301,802,803はそれぞれ、加工が可能な適宜な形状に構成されている。
カッタ80は、支持部171に締結部材172により締結することができる。主流路81は、支持部171に形成された流路171Aを介して切削液の供給源に接続されている。接続箇所にはシール部材(図示しない)を設けることができる。
図9(a)に示すカッタ70あるいは図9(b)に示すカッタ80によっても、第1〜第3分断刃21〜23に個別に対応する第1〜第3段支流路301,702,703または301,802,803を通じて加工位置Pへと切削液を容易にかつ確実に供給することができる。
上述した各実施形態とは異なり、必ずしも、複数の分断刃21〜23に個別に対応する支流路を備えている必要はない。例えば、第1〜第3分断刃21〜23のうち第2、第3分断刃22,23に対応する支流路302,303のみをカッタ10が備えていてもよい。
図10は、上記各実施形態の分断刃21〜23とは形状が異なる分断刃201〜203を備えたスカイビング加工用カッタ90(カッタ90)を示している。
カッタ90に備わる第1カッタ部品101X、第2カッタ部品102X、および第3カッタ部品103Xには、個別に分断刃201〜203が形成されている。
第1分断刃201は、基部111に対して図10における下方へ突出している。第2分断刃202および第3分断刃203も同様である。
図10に示すカッタ90には、アーバ71に形成された主流路31により導入される切削液を第2分断刃202に供給する第2段支流路902と、主流路31により導入される切削液を第3分断刃203に供給する第3段支流路903とが形成されている。
第2段支流路902は、第1カッタ部品101Xの基部111に形成されている。第2段支流路902は、分岐流路32および連通流路33を介して主流路31と連通している。
第3段支流路903は、第3カッタ部品103Xの基部113に形成されている。第3段支流路903も、分岐流路32および連通流路33を介して主流路31と連通している。
図10に矢印で示しているように、主流路31から、第3分断刃203の刃先Tの位置よりも図10における下方の位置で分岐流路32および連通流路33に流入した切削液は、第3段支流路903に与えられている勾配に従って図10における上方へ流れ、第3分断刃203の刃先Tに向けて噴射される。
第2段支流路902に関しても同様であり、第2段支流路902を流れた切削液は、第2分断刃202の刃先Tに向けて噴射される。
図10に示した例の如く、本発明のスカイビング加工用カッタにおいて、カッタの複数の分断刃のうちの一部の分断刃にのみ支流路を通じて切削液を供給することが許容される。
以下、支流路に係る種々の変形例を示す。以下に掲げる支流路を上述した各実施形態の任意の段の支流路に採用することができる。段毎に支流路の構成が互いに異なっていてもよい。
(第1変形例)
図11に示す例では、平面視において扇形に形成された一対の支流路305を示している。支流路305は、第1実施形態の第3段支流路303(図4(b))と同様に構成されている。
一対の支流路305と対応して、一対の分岐流路32が基部112の直径方向に沿って形成されている。
一対の支流路305はカラー43に形成されている。この例では、ピン13が流路以外の領域431に位置している。1つのピン13と、1つのキー713により、積層されているカッタ部品101〜103が周方向に位置決めされるとともにアーバ71に対する回転が規制される。
支流路305の領域の面積は、図4(b)に示す支流路303の領域の面積と同等である。図4(b)に示す支流路303は4つあるのに対して、図11に示す支流路305は2つである。そのため、図4(b)に示す第2カラー42全体の支流路303の流量に対して、図11に示すカラー43全体の支流路305の流量は約1/2となる。
このように支流路の数の違いに基づいて、分断刃21〜23にそれぞれ供給される切削液の供給量に差を与えてもよい。
(第2変形例)
図12は、図7のXII−XII線矢視相当による断面図である。支流路306の入口306Aは、分岐流路32の径と比べて周方向に大きい。このため、分岐流路32と支流路306とは、他の流路を介することなく連通している。
支流路306は、平面視において入口306Aから出口306Bまでが一定の幅に形成されている。支流路306の底部は、図6に示す凹部42Bの底部のように、出口306Bに向かうにつれて分断刃のすくい面の位置に漸次近づくように傾斜していてもよい。
(第3変形例)
図13は、図7のXII−XII線矢視相当による断面図である。この例では、主流路31から径方向に沿って放射状に延びた多数の支流路307が基部112に形成されている。周方向に分布した支流路307のそれぞれにおいて切削液が遠心力により径方向外側に流れ、各支流路307から噴出する。これらの支流路307により、同一段の全ての分断刃23に切削液を均等に供給することができる。
図13に示す例では、分岐流路32の数が支流路307の数よりも少ない。しかし、分岐流路32と支流路307とは円環状の連通流路33を介して接続されている。
支流路307の数を変更することで、支流路307を流れる切削液の流量が変わる。したがって、図13に示す構成を各段に採用する場合に、各段において支流路307の本数を異ならせることで、分断刃21〜23にそれぞれ供給される切削液の供給量に差を与えることもできる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
本発明のスカイビング加工用カッタは、平歯車(spur gear)の軸線とカッタの軸線を交差するように配置して平歯車を加工するように構成された複数の分断刃を備えるものであってもよい。
本発明は、外歯車を加工するスカイビング加工用カッタと、それを備えたスカイビング加工装置も包含する。
本発明のスカイビング加工用カッタの刃の形状は制限されない。
また、本発明のスカイビング加工用カッタは、外観の形態に限定されず、ストレート型、樽型、テーパ型など任意の形態でも成り立つ。
本発明のスカイビング加工用カッタは、分断刃が基部の外周部に一体に形成されている形態に限定されない。分断刃は基部の外周に別途取り付けたものであっても構わない。
1 スカイビング加工装置
2 ベッド
3 コラム
4 サドル
5 旋回ヘッド
5x ヘッド軸
6 スライダ
7 主軸ユニット(回転軸装置)
8 回転テーブル
8z 軸線
9 ワーク(被削材)
10,50,60,70,80,90 スカイビング加工用カッタ(カッタ)
11 基部
12 孔
13 ピン
14 キー溝
20 切削刃
21 第1分断刃
21A すくい面
22 第2分断刃
22A すくい面
22B 外周逃げ面
22C 背面
22D,22E 側方逃げ面
22F 外周切れ刃
22G,22H 側方切れ刃
23 第3分断刃
23A すくい面
24 ナット(締結部材)
24B 凹部
25 雄ねじ
30,18 供給路
31,81 主流路
32 分岐流路
32A 入口
32B 出口
33 連通流路
41 第1カラー(板部材)
41B 凹部
42 第2カラー(板部材)
42A 表面
42B 凹部
42C 内周部
42D 領域
42E 裏面
43 カラー(板部材)
71 アーバ(支持体)
91 内周部
100 スカイビング加工用カッタユニット
101 第1カッタ部品
101A 端面
101B 凹部
102 第2カッタ部品
102A 端面
102B 凹部
103 第3カッタ部品
103C 端面
101X,102X,103X 第1〜第3カッタ部品
111,112,113 基部
171 支持部
171A 流路
172 締結部材
241 端面
201〜203 第1〜第3分断刃
301 第1段支流路(最前支流路)
302 第2段支流路(部品間支流路)
303 第3段支流路(部品間支流路)
303A 入口
303B 出口
305,306,307 支流路
306A 入口
306B 出口
431 領域
502 第2段支流路
503 第3段支流路
603 第3段支流路
702,802 第2段支流路
703,803 第3段支流路
711 小径部
711A 先端部
711B 外周部
712 大径部
712A 被締結面
713 キー
902 第2段支流路
903 第3段支流路
A 主軸線
D1 軸方向
L1 接線
P 加工位置
S 空隙
T 刃先
θ 交差角

Claims (15)

  1. スカイビング加工用カッタであって、
    軸周りに回転される基部と、前記基部の外周部に形成されて被削材を切削する複数の切削刃と、を備え、
    前記各切削刃は、
    前記被削材を切削する切削過程を分担可能に構成された2以上の分断刃を含み、
    前記スカイビング加工用カッタは、
    前記基部の内部の主流路により導入される切削液を前記分断刃に供給する支流路を含む、
    ことを特徴とするスカイビング加工用カッタ。
  2. 前記支流路は、
    前記主流路に連通する入口と、前記切削液が流出する出口と、を有し、
    前記出口は、
    前記分断刃のすくい面よりも前記基部の軸方向先端側に位置する、
    請求項1に記載のスカイビング加工用カッタ。
  3. 前記出口は、前記分断刃の前記すくい面および刃先に向いている、
    請求項2に記載のスカイビング加工用カッタ。
  4. 前記切削過程における加工順が相対的に前である前記分断刃に対応する前段の前記支流路と、
    前記加工順が相対的に後である前記分断刃に対応する後段の前記支流路と、を含む、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  5. 前記後段の前記支流路における前記切削液の流路断面積は、前記前段の前記支流路における前記切削液の流路断面積と比べて大きい、
    請求項4に記載のスカイビング加工用カッタ。
  6. 前記分断刃をそれぞれ含み、前記分断刃による前記切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品を備え、
    前記加工順が連続する2つの前記カッタ部品の間に、
    相対的に後段の前記カッタ部品に含まれる前記分断刃に対応する前記支流路としての部品間支流路が位置している、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  7. 隣り合う前記カッタ部品の間に配置される板部材を備え、
    前記部品間支流路は、前記板部材に形成されている、
    請求項6に記載のスカイビング加工用カッタ。
  8. 前記切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品を備え、
    前記複数の前記カッタ部品を締結する締結部材と、最前段の前記カッタ部品との間に、最前段の前記分断刃に対応する最前段支流路が位置している、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  9. 同一段の前記分断刃に対応する複数の前記支流路を備え、
    前記複数の支流路は、周方向において異なる位置に分布している、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  10. 前記支流路は、
    前記主流路に連通する入口と、前記切削液が流出する出口と、を有し、
    前記支流路は、
    前記入口から前記出口に向かうにつれて前記基部の周方向に拡がっている、
    請求項1から9のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  11. 前記基部は、
    前記基部を支持する支持体に装着され、
    前記主流路は、前記基部の内部に位置する前記支持体に形成されている、
    請求項1から10のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタ。
  12. 前記主流路と前記支流路とは、
    前記主流路から分岐した分岐流路と、
    前記分岐流路に連通し、前記基部の周方向に延びる連通流路と、を介して接続されている、
    請求項11に記載のスカイビング加工用カッタ。
  13. 前記切削過程における加工順が異なる複数のカッタ部品と、
    隣り合う前記カッタ部品の間に配置される円環状の板部材と、を備え、
    前記加工順が連続する2つの前記カッタ部品のうちの後段の前記カッタ部品に含まれる前記分断刃に対応する前記支流路としての部品間支流路が、前記板部材に形成され、
    前記連通流路は、前記板部材の内周部と前記支持体の外周部との間に形成されている、
    請求項12に記載のスカイビング加工用カッタ。
  14. 請求項11から13のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタと、
    前記支持体と、を備える、
    ことを特徴とするスカイビング加工用カッタユニット。
  15. 請求項1から13のいずれか一項に記載のスカイビング加工用カッタと、
    前記スカイビング加工用カッタに回転駆動力を伝達する回転軸装置と、を備える、
    ことを特徴とするスカイビング加工装置。
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