(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が1〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「ブランク」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「バー」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「スイカ1」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「スイカ2」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「スイカ3」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「スイカ4」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図7(b)に示すように、右上がりラインL5のみが有効ラインとして設定される。より詳しくは、本スロットマシン10では、3枚のメダルをベットしてゲームを開始することと、2枚のメダルをベットしてゲームを開始することと、が可能であるが、いずれの場合であっても右上がりラインL5のみが有効ラインとして設定される。上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3,右下がりラインL4の4本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルをベットして行われたゲームを「3枚遊技」、2枚のメダルをベットして行われたゲームを「2枚遊技」ともいう。
図8は、条件装置の名称と、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
遊技状態の移行のみが行われる条件装置としては、BB1とBB2とがある。
左リール32Lの「スイカ2」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「バー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB1入賞となる。左リール32Lの「スイカ2」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB2入賞となる。但し、BB1入賞は、3枚遊技においてのみ成立となる入賞態様であり、BB2入賞は、2枚遊技においてのみ成立となる入賞態様である。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される条件装置としては、再遊技1〜再遊技3がある。
左リール32L及び右リール32Rの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技1入賞となる。左リール32L及び右リール32Rの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「バー」図柄,「リプレイ」図柄のいずれかと、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技2入賞となる。左リール32Lの「チェリー」図柄又は「ブランク」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「バー」図柄,「リプレイ」図柄のいずれかと、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、再遊技3入賞となる。これら再遊技入賞が成立した場合には、3枚遊技であれば次ゲームを3枚遊技とする再遊技の特典が付与され、2枚遊技であれば次ゲームを2枚遊技とする再遊技の特典が付与される。
メダル払出が行われる条件装置としては、小役1〜小役25がある。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、小役1入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役1入賞が成立する場合には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が下ラインL3上に停止する。
各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が有効ライン上に停止した場合には、小役2入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役2入賞が成立する場合には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が右上がりラインL5上に停止する。
左リール32Lの「チェリー」図柄又は「ブランク」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、小役3入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役3入賞が成立する場合には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上段,中段,上段に停止するベル小V型となる。
左リール32Lの「チェリー」図柄又は「ブランク」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、小役4入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役4入賞が成立する場合には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が右下がりラインL4上に停止する。
左リール32Lの「チェリー」図柄又は「ブランク」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、小役5入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役5入賞が成立する場合には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する。
左リール32Lの「チェリー」図柄又は「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「バー」図柄,「ブランク」図柄のいずれかと、が有効ライン上に停止した場合には、小役8入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。左リール32Lの「チェリー」図柄又は「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「チェリー」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、小役9入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。小役8入賞及び小役9入賞は、本スロットマシン10において見かけ上のチェリー入賞としての機能を有する。
小役6,小役7,小役10〜小役14の入賞態様の説明については省略するが、これら入賞が成立した場合には、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても10枚のメダル払出が行われる。
各リール32L,32M,32Rの「スイカ1」図柄〜「スイカ4」図柄のいずれかが有効ライン上に停止した場合には、小役15入賞となり、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても3枚のメダル払出が行われる。小役15入賞は、本スロットマシン10において見かけ上のスイカ入賞としての機能を有する。
小役16〜小役25の入賞態様の説明については省略するが、これら入賞が成立した場合には、3枚遊技と2枚遊技のいずれであっても1枚のメダル払出が行われる。
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、小役1図柄の組合せとは、小役1入賞となる図柄の組合せ、すなわち「ベル」図柄,「リプレイ」図柄,「チェリー」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、小役3図柄とは、左リール32Lにおいては「チェリー」図柄及び「ブランク」図柄であり、中リール32M及び右リール32Rにおいては「ベル」図柄である。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。また、払出枚数表示部61の右下角隅部には、遊技区間を示す区間表示器66が設けられている。これら表示部60〜62及び区間表示器66は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、区間表示器66、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10〜図27のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c、遊技区間を記憶するための区間情報格納エリア106d等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図27のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS214に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技1入賞〜再遊技3入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、規定数として「2」及び「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて右上がりラインL5を有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のBB状態処理、ステップS213の遊技区間処理、ステップS214の演出指示処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の2枚遊技において選択される抽選テーブルであり、図14は、「設定3」の3枚遊技において選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、小役2、小役16、小役19に当選したことを示す左右ベル1当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは、該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。
ちなみに、セットされた当選フラグがBB1に当選したことを示すBB1当選フラグ又はBB2に当選したことを示すBB2当選フラグでない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグがBB1当選フラグ又はBB2当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、BB1,BB2以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、BB1,BB2に当選していれば対応する当選フラグをセットしない。したがって、例えば2枚遊技においてBB2に当選し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選しない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、2枚遊技において図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイ1,リプレイ2に当選となる確率はそれぞれ約14.6分の1、左中ベル1,左中ベル2,左右ベル1,左右ベル2,中左ベル1,中左ベル2,中右ベル1,中右ベル2,右ベル1,右ベル2に当選となる確率はそれぞれ約16400分の1、共通ベルに当選となる確率は約12.7分の1、弱チェリーに当選となる確率は約16400分の1、スイカに当選となる確率は約81.9分の1、チャンス役1,チャンス役2,強チェリー,強チャンス役に当選となる確率はそれぞれ約16400分の1、1枚役に当選となる確率は約1.92分の1、BB2に当選となる確率は約4.00分の1である。2枚遊技においては、いずれの役にも当選しない外れが発生せず、BB1に当選する事象も発生しない。
3枚遊技において図14に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイ1,リプレイ2に当選となる確率はそれぞれ約14.6分の1、左中ベル1,左中ベル2,左右ベル1,左右ベル2,中左ベル1,中左ベル2,中右ベル1,中右ベル2,右ベル1,右ベル2に当選となる確率はそれぞれ約13.8分の1、共通ベルに当選となる確率は約63.0分の1、弱チェリーに当選となる確率は約59.6分の1、スイカに当選となる確率は約79.9分の1、チャンス役1に当選となる確率は約400分の1、チャンス役2に当選となる確率は約799分の1、強チェリーに当選となる確率は約328分の1、強チャンス役に当選となる確率は約512分の1、BB1に当選となる確率は約12.4分の1である。3枚遊技においては、1枚役に当選する事象と、BB2に当選する事象と、が発生しない。また、3枚遊技において図14に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグを持ち越していなければ約255分の1の確率で外れが発生し、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越していれば約11.9分の1の確率で外れが発生する。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、遊技区間の移行に関わる区間抽選処理を行う。ステップS310では、抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、本抽選処理において行った各種結果、具体的には、役の当否判定の結果と、区間抽選処理における抽選結果と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS311では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図15のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(本実施の形態では約4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、左中ベル1,左中ベル2,左右ベル1,左右ベル2,中左ベル1,中左ベル2,中右ベル1,中右ベル2,右ベル1,右ベル2のいずれかに当選となった場合(図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
具体的には、左中ベル1又は左中ベル2に当選している場合、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序で操作されれば小役1入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されれば小役1以外の当選小役入賞(左中ベル1当選時であれば小役16入賞又は小役19入賞)が成立するように、停止情報を変更する。左右ベル1又は左右ベル2に当選している場合には、左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43の操作順序で操作されれば小役2入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されれば小役2以外の当選小役入賞が成立するように、停止情報を変更する。中左ベル1又は中左ベル2に当選している場合には、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の操作順序で操作されれば小役3入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されれば小役3以外の当選小役入賞が成立するように、停止情報を変更する。中右ベル1又は中右ベル2に当選している場合には、中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42の操作順序で操作されれば小役4入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されれば小役4以外の当選小役入賞が成立するように、停止情報を変更する。右ベル1又は右ベル2に当選している場合には、右ストップスイッチ44が最初に操作されれば小役5入賞が成立するように、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43が最初に操作されれば小役5以外の当選小役入賞が成立するように、停止情報を変更する。
したがって、左中ベル1,左中ベル2,左右ベル1,左右ベル2,中左ベル1,中左ベル2,中右ベル1,中右ベル2,右ベル1,右ベル2のいずれかに当選となった場合には、当選役の名称と対応する操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すれば10枚のメダル払出が行われる入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すれば1枚のメダル払出が行われる入賞が成立する。なお以下では、左中ベル1,左中ベル2,左右ベル1,左右ベル2,中左ベル1,中左ベル2,中右ベル1,中右ベル2,右ベル1,右ベル2を総称して「押し順役」又は「押し順ベル役」ともいう。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞した条件装置が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞した条件装置が当選フラグと対応している場合には、入賞した条件装置と、当該条件装置と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞した条件装置が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS413にて今回のゲームにおいて入賞した条件装置を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、再遊技1入賞〜再遊技3入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、再遊技設定処理が行われたと判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。
次に、ステップS212のBB状態処理について説明する。
BB状態処理では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合には、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。
いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、先の払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、対応するBB入賞が成立したか否かを判定する。対応するBB入賞が成立していない場合には、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。対応するBB入賞が成立している場合には、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。このとき、BB1入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。BB2入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB2設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。その後、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。
現在の遊技状態がBB状態である場合には、残BBゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、残BBゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。残BBゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、状態コマンドをセットした後にBB状態処理を終了する。残BBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味するため、BB設定フラグをクリアする。その後、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。
以上のとおり、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグ又はBB2設定フラグをセットした場合には、30回の遊技が行われるまで遊技状態がBB状態となる。BB1設定フラグに基づくBB状態では、3枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる入賞が成立する。したがって、BB1設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを60(=(3−1)×30)枚減少させることとなる。BB2設定フラグに基づくBB状態では、2枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる入賞が成立する。したがって、BB2設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを30(=(2−1)×30)枚減少させることとなる。
本スロットマシン10では、通常状態,BB状態の2種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、通常区間,有利区間の2種類の遊技区間を主制御装置101が管理するようになっている。
図16は、遊技区間の移行を示す図である。
通常区間とは、有利区間に移行させるか否かの移行抽選を行うことが可能な遊技区間である。通常区間においては、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、通常区間では、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。有利区間への移行抽選に当選した場合には、遊技区間が有利区間に移行する。
有利区間とは、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され得る遊技区間である。つまり、有利区間は、操作順序が報知され得る点で通常区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である。有利区間は、チャンスモードAと、チャンスモードBと、前兆モードAと、前兆モードBと、報知モードAと、報知モードBと、引き戻しモードと、の7つの遊技モードによって構成されている。通常区間において有利区間への移行抽選に当選した場合には、有利区間のチャンスモードAに移行する。有利区間は、報知モードAが終了した場合と、チャンスモードBが終了した場合と、に終了する可能性がある。但し、当該有利区間において1500回の遊技が行われた場合と、当該有利区間における差枚数が2400に達した場合と、には、そのときの遊技モードに関わらず、有利区間が終了する。有利区間における差枚数が2400に達した場合とは、より詳しくは当該有利区間における遊技者の所有メダル増加数が0となることなく2400に達した場合であり、換言すれば有利区間において遊技者の所有メダルが最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が2400に達した場合である。
チャンスモードAとは、報知モードAに移行させるか否かの移行抽選が行われる遊技モードである。チャンスモードAは、移行抽選に当選した場合と、チャンスモードA下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。チャンスモードAが終了した場合には、前兆モードAに移行する。チャンスモードAにおいては、通常区間と同様、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、チャンスモードAでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。
前兆モードAとは、報知モードAに移行する際に経由する遊技モードである。前兆モードAにおいては、通常区間と同様、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、前兆モードAでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。
報知モードAとは、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される遊技モードである。報知モードAは、報知モードA下において30回の遊技が行われた場合に終了する。報知モードAが終了した場合には、引き戻しモード,チャンスモードB,通常区間のいずれかに移行する。報知モードAでは、押し順役当選時に操作順序が報知されるため、1ゲーム行う毎にメダルが約5.1枚増加することを期待できる。
引き戻しモードとは、報知モードAに復帰する際に経由する遊技モードである。引き戻しモードは、移行抽選に当選した場合と、引き戻しモード下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。引き戻しモードにおいては、通常区間と同様、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、引き戻しモードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。
チャンスモードBとは、報知モードBに移行させるか否かの移行抽選が行われる遊技モードである。チャンスモードBは、移行抽選に当選した場合と、チャンスモードB下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。移行抽選に当選した場合には、前兆モードBに移行し、チャンスモードB下で所定回数の遊技が行われた場合には、前兆モードB又は通常区間に移行する。チャンスモードBにおいては、通常区間と同様、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、チャンスモードAでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。
前兆モードBとは、報知モードBに移行する際に経由する遊技モードである。前兆モードBにおいては、通常区間と同様、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、前兆モードBでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.24枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.69枚のメダル減少が期待されることとなる。
報知モードBとは、押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される遊技モードである。報知モードBは、報知モードB下において30回の遊技が行われた場合に終了する。報知モードBが終了した場合には、チャンスモードB又は通常区間に移行する。報知モードBでは、押し順役当選時に操作順序が報知されるため、1ゲーム行う毎にメダルが約5.1枚増加することを期待できる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、報知モードA及び報知モードBでの遊技により、所有メダルを増加させる遊技性となっている。
以下では、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理について、図17以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各遊技区間において主制御装置101が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常区間における処理を説明する。
図17は、通常区間における区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS502に進み、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされているか否か、すなわち何らかの役に当選したか否かを判定する。当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進み、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであるか否かを判定する。具体的には、図14に示すように、3枚遊技においてはBB2に当選する事象が発生しない。したがって、セットされている当選フラグがBB2当選フラグのみである場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものでないと判定し、BB2当選フラグ以外の当選フラグがセットされている場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであると判定する。当選フラグが今回の遊技においてセットされたものである場合には、ステップS504にて移行フラグをセットするとともに、ステップS505にて区間表示器66をON点灯させ、本処理を終了する。今回の遊技が2枚遊技である場合と、当選フラグがセットされていない場合と、当選フラグがセットされているものの今回の遊技においてセットされたものでない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
図18は、通常区間における遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS601では、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて移行抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、移行フラグをクリアした後にステップS602〜ステップS608に示す有利区間移行処理を行う。
有利区間移行処理では、ステップS602にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを有利フラグに変更するとともに、ステップS603にて区間情報格納エリア106dに設けられた区間ゲーム数カウンタに0をセットする。続くステップS604では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスAフラグに変更する。ステップS605では、チャンスモードAから前兆モードAに移行させる移行ゲーム数を選択し、ステップS606では、選択した移行ゲーム数を区間情報格納エリア106dに設けられた移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、前兆モードAへの移行ゲーム数として250,275,300のいずれかを取得する構成となっている。より具体的には、250が選択される割合は20%、275が選択される割合は30%、300が選択される割合は50%である。ステップS607では、区間情報格納エリア106dに設けられたモードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS608では、区間情報格納エリア106dに設けられた差枚数カウンタに0をセットする。
ステップS601にて移行フラグがセットされていないと判定した場合と、ステップS608にて差枚数カウンタに0をセットした場合と、には、ステップS609にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、区間コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技区間に関する各種情報(すなわち次回のゲームの遊技区間や遊技モード、有利区間であれば当該有利区間でなされた遊技回数や遊技モードでなされた遊技回数、移行ゲーム数等)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS609では、区間情報格納エリア106dにセットされている遊技区間フラグや遊技モードフラグ、各種カウンタの値と対応する区間コマンドをセットする。
以上のとおり、通常区間の3枚遊技において何らかの役に当選した場合には、有利区間のチャンスモードAに移行する。抽選処理において説明したとおり、例えば「設定3」の場合には、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグを持ち越していなければ約255分の1の確率で外れが発生し、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越していれば約11.9分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えば数ゲームで終了することとなる。なお、2枚遊技を行った場合には、役の当否結果を問わず有利区間に移行しない。
次に、有利区間のチャンスモードAにおける処理を説明する。
図19は、チャンスモードAにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS701では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS702に進み、報知モードAに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードAにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ちなみに、チャンスモードAにおける移行抽選に当選となる確率は約350分の1である。ステップS703では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選した場合には、ステップS704にて移行フラグをセットした後に本処理を終了し、移行抽選に当選しなかった場合には、移行フラグをセットすることなくそのまま本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
図20は、チャンスモードAにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS801では、終了判定処理を行う。
終了判定処理では、図21のフローチャートに示すように、ステップS901にて区間ゲーム数カウンタの値に1を加算し、ステップS902にて区間ゲーム数カウンタの値が1500となったか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が1500となっていない場合には、ステップS906に進み、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS907に進み、差枚数カウンタの値を変更する差枚数調整処理を行う。
差枚数調整処理では、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を減算し、当該減算結果を差枚数カウンタに加算する。その後、差枚数カウンタの値が0以上であるか否かを判定する。差枚数カウンタの値が0未満である場合には、差枚数カウンタの値を0に変更した後に差枚数調整処理を終了し、差枚数カウンタの値が0以上である場合には、そのまま差枚数調整処理を終了する。なお、再遊技入賞が成立した場合に差枚数調整処理を行わないのは、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数を減算した結果が0となるため、差枚数調整処理を行う必要がないからである。
ステップS906にて再遊技入賞が成立したと判定した場合と、ステップS907にて差枚数調整処理を行った場合と、には、ステップS908にて差枚数カウンタの値が2400より大きいか否かを判定する。差枚数カウンタの値が2400以下である場合には、ステップS909にて出玉カウンタA更新処理を行い、本処理を終了する。出玉カウンタAは、区間情報格納エリア106dに設けられており、インカウンタAと、アウトカウンタAと、より構成されている。出玉カウンタA更新処理では、今回のメダルベット数をインカウンタAの値に加算するとともに、今回のゲームで払い出したメダル数をアウトカウンタAの値に加算する処理を行う。
ステップS902にて区間ゲーム数カウンタの値が1500であると判定した場合と、ステップS908にて差枚数カウンタの値が2400より大きいと判定した場合と、には、ステップS903〜ステップS905に示す有利区間終了処理を行い、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS903にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS904にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS905では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、例えば区間情報格納エリア106dに設けられた出玉カウンタA等の各種カウンタを初期化する処理を実行する。
遊技区間処理の説明に戻り、ステップS802では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS801の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS812にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS803に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS804にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS805にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数となっていない場合には、ステップS806に進み、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされていない場合には、移行抽選に当選しなかったことを意味するため、ステップS812にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。一方、移行フラグがセットされている場合には、報知モードAへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS807にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS808〜ステップS811に示す前兆モードA移行処理を行う。その後、ステップS812にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
前兆モードA移行処理では、ステップS808にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを前兆Aフラグに変更する。ステップS809では、前兆モードAから報知モードAに移行させる移行ゲーム数を選択し、ステップS810では、選択した移行ゲーム数を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、報知モードAへの移行ゲーム数として1〜20のいずれかを取得する構成となっている。より具体的には、1〜20が選択される割合はそれぞれ20分の1である。移行ゲーム数を記憶した後、ステップS811では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。
ステップS805にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致すると判定した場合には、移行抽選に当選した場合と同様、ステップS808〜ステップS811に示す前兆モードA移行処理を行う。その後、ステップS812にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS803にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS812にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードAからは、移行抽選に当選しなかった場合であっても、選択された移行ゲーム数(250回,275回,300回のいずれか)の3枚遊技をチャンスモードA下で行えば前兆モードAに移行する。このため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象(ステップS902、図21参照)は、3枚遊技を行っていれば発生しない。また、チャンスモードAにおけるメダル払出の期待値は−0.24枚(2枚遊技)又は−0.69枚(3枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象(ステップS908、図21参照)も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、チャンスモードA下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の前兆モードAにおける処理を説明する。
前兆モードAにおける区間抽選処理では、何ら処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。つまり、前兆モードAにおいては、ゲームの開始段階において有利区間に関わる処理を行わない。
図22は、前兆モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1001では、上述した終了判定処理を行う。ステップS1002では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1001の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1012にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1003に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1004にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1005にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致していない場合には、ステップS1012にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致する場合には、報知モードへの移行時期となったことを意味する。かかる場合には、ステップS1006にて現在の遊技モードが前兆モードAであるか否かを判定する。現在の遊技モードが前兆モードAである場合には、ステップS1007〜ステップS1011に示す報知モードA移行処理を行う。その後、ステップS1012にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
報知モードA移行処理では、ステップS1007にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知Aフラグに変更する。ステップS1008では、報知モードAの継続率を選択し、ステップS1009では、選択した継続率を区間情報格納エリア106dに設けられた継続率記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、継続率として0%、50%、66%、75%のいずれかを取得する構成となっている。継続率を記憶した後、ステップS1010では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットし、ステップS1011では、区間情報格納エリア106dに設けられたセット数カウンタの値に0をセットする。
以上のとおり、前兆モードAからは、選択された移行ゲーム数(1〜20回のいずれか)の3枚遊技を行えば報知モードAに移行する。このため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象(ステップS902、図21参照)は発生しない。また、前兆モードAにおけるメダル払出の期待値は−0.24枚(2枚遊技)又は−0.69枚(3枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象(ステップS908、図21参照)も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、前兆モードA下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の報知モードAにおける処理を説明する。
図23は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1101では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1102に進み、押し順ベル役に当選しているか否かを判定する。押し順ベル役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、押し順ベル役に当選している場合には、10枚のメダル払出が行われる入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。今回の遊技が3枚遊技ではなく2枚遊技である場合には、押し順ベル役に当選している場合であっても操作順序を報知することなく、そのまま本処理を終了する。
図24は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1201では、上述した終了判定処理を行い、ステップS1202では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1201の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1208にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1203にて出玉カウンタB更新処理を行う。出玉カウンタBは、区間情報格納エリア106dに設けられており、出玉カウンタAと同様、インカウンタBと、アウトカウンタBと、より構成されている。出玉カウンタB更新処理では、今回のメダルベット数をインカウンタBの値に加算するとともに、今回のゲームで払い出したメダル数をアウトカウンタBの値に加算する処理を行う。ステップS1204では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1205にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1206にてモードゲーム数カウンタの値が30となったか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が30となっていない場合には、ステップS1208にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が30となった場合、すなわち報知モード下で30回の3枚遊技が行われた場合には、報知モードの終了時期となったことを意味する。かかる場合には、ステップS1207にて継続判定処理を行うとともに、ステップS1208にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
継続判定処理では、図25のフローチャートに示すように、ステップS1301にて報知モードを継続させるか否かの継続抽選を行う。継続抽選では、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、報知モードA移行処理において取得した継続率と、に基づいて、当否判定を行う。ステップS1302では、継続抽選に当選したか否かを判定する。継続抽選に当選した場合には、ステップS1303に進み、セット数カウンタの値が9でないか否かを判定する。セット数カウンタの値が9でない場合には、ステップS1304にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを引き戻しフラグに変更するとともに、ステップS1305にてセット数カウンタの値に1を加算する。ステップS1306では、出玉カウンタBを用いて出玉率算出処理を行う。かかる出玉率算出処理では、アウトカウンタBの値をインカウンタBの値で除算する処理を行う。上記したとおり、出玉カウンタBは、報知モードにおいて更新される(ステップS1203、図24参照)。したがって、報知モードAの1セット目における出玉カウンタBを用いた出玉率算出処理では、報知モードAにおける30回の遊技結果としての出玉率が算出されることとなる。ちなみに、1セット目における出玉率の期待値は約2.7(=8.11÷3)である。
ステップS1307では、出玉カウンタBを用いた出玉率算出処理にて算出した出玉率に応じた移行当選率を選択するとともに、当該選択結果を区間情報格納エリア106dに設けられた移行当選率記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、移行当選率として、0、10分の1、5分の1のいずれかが選択記憶されるようになっている。より具体的には、出玉率が1.5未満である場合、移行当選率0が選択される割合は0%、移行当選率10分の1が選択される割合は20%、移行当選率5分の1が選択される割合は80%である。出玉率が1.5以上2.2未満である場合、移行当選率0が選択される割合は50%、移行当選率10分の1が選択される割合は30%、移行当選率5分の1が選択される割合は20%である。出玉率が2.2以上である場合、移行当選率0が選択される割合は60%、移行当選率10分の1が選択される割合は30%、移行当選率5分の1が選択される割合は10%である。
ステップS1308では、出玉カウンタBを用いた出玉率算出処理にて算出した出玉率に応じた移行ゲーム数を選択するとともに、当該選択結果を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、移行ゲーム数として、10又は20が選択記憶されるようになっている。より具体的には、出玉率が1.5未満である場合、移行ゲーム数10が選択される割合は100%、移行ゲーム数20が選択される割合は0%である。出玉率が1.5以上2.2未満である場合、移行ゲーム数10が選択される割合は50%、移行ゲーム数20が選択される割合は50%である。出玉率が2.2以上である場合、移行ゲーム数10が選択される割合は0%、移行ゲーム数20が選択される割合は100%である。
移行当選率及び移行ゲーム数を選択記憶した後、ステップS1309では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、本処理を終了する。
以上のとおり、報知モードAにおいて30回の3枚遊技が行われるとともに継続抽選に当選した場合には、遊技モードが引き戻しモードに移行する。
ここで、有利区間の引き戻しモードにおける処理を説明する。
引き戻しモードにおける区間抽選処理については、図19に示すように、チャンスモードにおける区間抽選処理と同一の処理を行うため、説明を省略する。
図26は、引き戻しモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1401では、上述した終了判定処理を行い、ステップS1402では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1401の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1411にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1403にて出玉カウンタB更新処理を行う。ステップS1404では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1405にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1406にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数となっていない場合には、ステップS1407に進み、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされていない場合には、移行抽選に当選しなかったことを意味するため、ステップS1411にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。一方、移行フラグがセットされている場合には、報知モードAへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS1408にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS1409にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知Aフラグに変更する。ステップS1410では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、ステップS1411にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS1406にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致すると判定した場合には、移行抽選に当選した場合と同様、ステップS1409にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知Aフラグに変更するとともに、ステップS1410にてモードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、ステップS1411にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS1404にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS1411にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、引き戻しモードからは、移行抽選に当選した場合と、選択された移行ゲーム数(10回,20回のいずれか)の3枚遊技を引き戻しモード下で行った場合と、に報知モードAに復帰する。
引き戻しモードから復帰した報知モードAにおける継続判定処理では、図25に示すように、セット数カウンタの値が9でない状況で継続抽選に当選した場合、ステップS1306にて出玉カウンタBを用いて出玉率算出処理が行われる。上記したとおり、出玉カウンタBは、報知モードAに加えて引き戻しモードにおいても更新が行われる(ステップS1403、図26参照)。このため、ステップS1306の出玉率算出処理では、報知モードAに移行してから報知モードAが終了するまでの出玉率、さらにいえば、報知モードAは遊技者の所有メダルが増加する遊技区間であるため、メダル増加区間に移行した後の出玉率、を算出しているといえる。ちなみに、報知モードAにおいて30回の遊技を行うとともに引き戻しモードにおいて20回の遊技を行った場合には、出玉率の期待値が約1.9(=(8.11×30+2.31×20)÷(3×50))となる。したがって、報知モードAが複数セット継続した場合には、遊技者の所有メダルが増加する一方、出玉率は1セット目の約2.7から減少していくこととなる。報知モードAが10セット継続した場合における出玉率の期待値は、引き戻しモードの終了に全て20ゲームを要した場合、約2.03となり、引き戻しモードを全て1ゲームで終了させた場合、約2.65となる。
継続判定処理の説明に戻り、ステップS1302にて継続抽選に当選しなかったと判定した場合には、ステップS1310に進み、出玉カウンタAを用いて出玉率算出処理を行う。また、継続抽選に当選したもののステップS1303にてセット数カウンタの値が9であると判定した場合、すなわち10セット目の報知モードAが終了した場合についても、ステップS1310に進み、出玉カウンタAを用いて出玉率算出処理を行う。かかる出玉率算出処理では、アウトカウンタAの値をインカウンタAの値で除算する処理を行う。上記したとおり、出玉カウンタAは、有利区間において毎回行われる終了判定処理において更新される(ステップS909、図21参照)。したがって、出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理では、有利区間に移行してから今回のゲームまでの出玉率が算出されることとなる。ステップS1311では、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3以上であるか否かを判定する。出玉率が1.3以上である場合には、ステップS1312にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスBフラグに変更する。
ステップS1307では、出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理にて算出した出玉率に応じた移行当選率を選択するとともに、当該選択結果を区間情報格納エリア106dに設けられた移行当選率記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、チャンスモードB下での移行当選率として、0、約700分の1、約350分の1のいずれかが選択記憶されるようになっている。より具体的には、出玉率が1.5未満である場合、移行当選率として約350分の1が選択され、出玉率が1.5以上2.0未満である場合、移行当選率として約700分の1が選択され、出玉率が2.0以上である場合、移行当選率として0が選択される。
ステップS1308では、出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理にて算出した出玉率に応じた移行ゲーム数を選択するとともに、当該選択結果を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、移行ゲーム数として、250、275、300のいずれかが選択記憶されるようになっている。より具体的には、出玉率が1.5未満である場合、移行ゲーム数250が選択される割合は80%、移行ゲーム数275が選択される割合は20%、移行ゲーム数300が選択される割合は0%である。出玉率が1.5以上2.0未満である場合、移行ゲーム数250が選択される割合は20%、移行ゲーム数275が選択される割合は30%、移行ゲーム数300が選択される割合は50%である。出玉率が2.0以上である場合、移行ゲーム数250が選択される割合は0%、移行ゲーム数275が選択される割合は20%、移行ゲーム数300が選択される割合は80%である。
移行当選率及び移行ゲーム数を選択記憶した後、ステップS1309では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS1311にて出玉率が1.3未満であると判定した場合には、本スロットマシン10における有利区間の終了条件が成立したことを意味する。そこで、ステップS1313では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを通常フラグに変更し、ステップS1314では、区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1315では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。その後、本処理を終了する。
以上のとおり、報知モードAにおいて継続抽選に当選しなかった場合と、10セット目の報知モードAが終了した場合と、には、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3以上であれば遊技モードがチャンスモードBに移行し、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3未満であれば有利区間が終了する。
ここで、有利区間のチャンスモードBにおける処理を説明する。
チャンスモードBにおける区間抽選処理については、図19に示すように、チャンスモードAにおける区間抽選処理と同一の処理を行うため、説明を省略する。
図27は、チャンスモードBにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1501では、上述した終了判定処理を行い、ステップS1502では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1501の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1511にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1503に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1504にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1505にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードBへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS1506にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS1507〜ステップS1510に示す前兆モードB移行処理を行う。その後、ステップS1511にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
前兆モードB移行処理では、ステップS1507にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを前兆Bフラグに変更する。ステップS1508では、前兆モードBから報知モードBに移行させる移行ゲーム数を選択し、ステップS1509では、選択した移行ゲーム数を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。本スロットマシン10では、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、報知モードBへの移行ゲーム数として1〜20のいずれかを取得する構成となっている。より具体的には、1〜20が選択される割合はそれぞれ20分の1である。移行ゲーム数を記憶した後、ステップS1510では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。
ステップS1505にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、移行抽選に当選しなかったことを意味するため、ステップS1512に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数となっていない場合には、ステップS1511にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致した場合には、ステップS1513に進み、出玉カウンタAを用いて出玉率算出処理を行う。かかる出玉率算出処理では、アウトカウンタAの値をインカウンタAの値で除算する処理を行う。上記したとおり、出玉カウンタAは、有利区間において毎回行われる終了判定処理において更新される(ステップS909、図21参照)。したがって、出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理では、有利区間に移行してから今回のゲームまでの出玉率が算出されることとなる。ステップS1514では、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3以上であるか否かを判定する。出玉率が1.3以上である場合には、ステップS1507〜ステップS1510に示す前兆モードB移行処理を行う。その後、ステップS1511にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
一方、ステップS1514にて出玉率が1.3未満であると判定した場合には、本スロットマシン10における有利区間の終了条件が成立したことを意味する。そこで、ステップS1515では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを通常フラグに変更し、ステップS1516では、区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1517では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。その後、ステップS1511にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS1503にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS1511にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードBからは、移行抽選に当選すれば前兆モードBに移行する。移行抽選に当選しなかった場合には、選択された移行ゲーム数(250回,275回,300回のいずれか)の3枚遊技をチャンスモードB下で行い、かかる時点での出玉率、すなわち有利区間に移行してからチャンスモードB終了ゲームまでの出玉率が1.3以上であった場合、前兆モードBに移行する。一方、有利区間に移行してからチャンスモードB終了ゲームまでの出玉率が1.3未満であった場合には、有利区間が終了する。
次に、有利区間の前兆モードBにおける処理を説明する。
前兆モードBにおける区間抽選処理では、何ら処理を行うことなくそのまま本処理を終了する。つまり、前兆モードBにおいては、ゲームの開始段階において有利区間に関わる処理を行わない。
図22は、前兆モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS211、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1001では、上述した終了判定処理を行う。ステップS1002では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1001の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1012にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1003に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1004にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1005にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致していない場合には、ステップS1012にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致する場合には、報知モードへの移行時期となったことを意味する。かかる場合には、ステップS1006にて現在の遊技モードが前兆モードAであるか否かを判定する。現在の遊技モードが前兆モードBである場合には、ステップS1013以降に示す報知モードB移行処理を行う。その後、ステップS1012にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
報知モードB移行処理では、ステップS1013にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知Bフラグに変更する。ステップS1014では、区間情報格納エリア106dに設けられた継続率記憶エリアに、報知モードBの継続率として0を記憶する。ステップS1010では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットし、ステップS1011では、区間情報格納エリア106dに設けられたセット数カウンタの値に0をセットする。
以上のとおり、前兆モードBからは、選択された移行ゲーム数(1〜20回のいずれか)の3枚遊技を行えば報知モードBに移行する。但し、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となった場合には、報知モードBに移行する前に有利区間終了となって通常区間に移行する。
次に、有利区間の報知モードBにおける処理を説明する。
報知モードBにおける処理は、報知モードAにおける処理と同じである。但し、報知モードBにおいては、報知モードBの継続率として0が記憶されているため、継続判定処理(図25参照)において継続抽選に当選となる事象が発生しない。この結果、報知モードBは、必ず1セットで終了することとなり、ステップS1310において出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理が行われることとなる。出玉率算出処理の結果、すなわち有利区間に移行してから報知モードB終了ゲームまでの出玉率が1.3以上である場合には、チャンスモードBに移行することとなり、上記出玉率が1.3未満である場合には、通常区間に移行することとなる。
ここで、本スロットマシン10の遊技性について説明する。
本スロットマシン10では、2枚遊技と3枚遊技が可能である。但し、通常区間において2枚遊技を行った場合には、何らかの役に当選したとしても有利区間に移行しない。また、有利区間において2枚遊技を行った場合には、そのときの遊技モードが報知モードであれば、押し順ベル役に当選したとしてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されず、そのときの遊技モードが報知モード以外であれば、移行抽選が行われない。加えて、2枚遊技においては、他の遊技モードへの移行契機となるモードゲーム数カウンタの更新が行われない一方、通常区間への移行契機となる区間ゲーム数カウンタの更新が行われる(終了判定処理、図21参照)。さらに、2枚遊技においては、約4.00分の1の確率でBB2に当選となり、BB2入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを30枚減少させる必要が生じる。したがって、2枚遊技と3枚遊技を比較した場合には、3枚遊技の方が遊技者にとって有利となる。
3枚遊技においては、約12.4分の1の確率でBB1に当選となり、BB1入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを60枚減少させる必要が生じる。但し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選となる事象が発生せず、BB2入賞が成立する事象も発生しない。したがって、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行うことが、遊技者にとって最も有利な遊技となる。そこで以下では、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技が行われた場合の遊技性について説明する。
図28(a)は、チャンスモード及び引き戻しモードにおいて移行抽選に当選しなかった場合における、有利区間移行後の遊技者の所有メダルの推移例を示す図である。
有利区間に移行した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったとしても、選択された移行ゲーム数(250回,275回,300回のいずれか)の3枚遊技をチャンスモードA下で行えば前兆モードAに移行する。前兆モードAに移行した場合には、選択された移行ゲーム数(1〜20回のいずれか)の3枚遊技を前兆モードA下で行えば報知モードAに移行する。したがって、有利区間に移行した場合には、当該有利区間において320回の3枚遊技を行えば必ず報知モードAに移行する。チャンスモードA及び前兆モードAにおけるメダル払出の期待値は約2.31枚(3枚遊技)であるため、320ゲーム終了時点における出玉カウンタAに基づく出玉率は、約0.77となる。
報知モードAに移行した場合には、30ゲームを1セットして、0%、50%、66%、75%のいずれかの継続率で継続抽選が行われる。継続抽選に当選した場合には、引き戻しモードを経由して報知モードAに復帰する。引き戻しモードは、移行抽選に当選しなかったとしても、選択された移行ゲーム数(10回又は20回)の3枚遊技を行えば終了する。報知モードが6セット継続するとともに、その間の引き戻しモードの移行ゲーム数が全て20回であった場合、出玉率は以下のとおりとなる。1セット目の報知モードが終了した時点(350ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約0.94となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.7となる。2セット目の報知モードが終了した時点(400ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.06となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.22となる。3セット目の報知モードが終了した時点(450ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.16となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.11となる。4セット目の報知モードが終了した時点(500ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.23となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.06となる。5セット目の報知モードが終了した時点(550ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.30となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.03となる。6セット目の報知モードが終了した時点(600ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.35となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.01となる。
6セット目の継続抽選で当選しなかった場合には、上記したとおり出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.35であるため、チャンスモードBに移行する。チャンスモードBは、報知モードへの移行抽選に当選しなかった場合、選択された移行ゲーム数(250回,275回,300回のいずれか)の3枚遊技を行うと終了する。移行ゲーム数として300回が選択されるとともに、チャンスモードB下で3枚遊技を300回行った場合には、かかる時点(900ゲームの時点)における出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.16となる。かかる場合には、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3未満となったため、有利区間が終了して通常区間に移行する。
通常区間では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合、有利区間への移行抽選に当選したこととなる。例えば「設定3」の場合には、約11.9分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は、3枚遊技を行えばほぼ1ゲームで終了することとなる。このため、図28(a)においては、通常区間の図示を省略している。
2回目の有利区間においても、当該有利区間において320回の3枚遊技を行えば必ず報知モードAに移行する。1ゲームあたりのメダル払出の期待値がプラスである期間(すなわち報知モード、又は報知モードと引き戻しモードを合算したモード)をボーナス期間とした場合、本スロットマシン10では、1回目の有利区間におけるチャンスモードBの遊技と、通常区間における遊技と、2回目の有利区間におけるチャンスモードAの遊技と、前兆モードAにおける遊技と、を行うことでボーナス期間に至ることができる。したがって、本スロットマシン10における所謂天井回数は、最大で(600+a)回(aは通常区間における遊技回数)となり、各チャンスモードにおいて選択された移行ゲーム数によって(500+a)、(525+a)、(550+a)、(575+a)のいずれかに変化する。
2回目の有利区間において報知モードAに移行し、1セット目の継続抽選で当選しなかった場合、出玉カウンタAに基づく出玉率算出処理では、2回目の有利区間に移行してからの出玉率が算出される。出玉カウンタA及び出玉カウンタBは、有利区間が終了する際の初期化処理(S1315,S1517等、図25、図27参照)において初期化されるからである。この結果、図28(a)からも明らかなように1回目の有利区間からの出玉率では1を超えているものの、出玉カウンタAに基づく出玉率は約0.94となる。出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3未満であるため、かかる場合には、チャンスモードBに移行するのではなく有利区間が終了して通常区間に移行する。
その後は、ほぼ1ゲームの通常区間を経て3回目の有利区間が開始されることとなる。
図28(b)は、有利区間移行後の1ゲーム目、すなわちチャンスモードAの1ゲーム目に移行抽選に当選した場合における、有利区間移行後の遊技者の所有メダルの推移例を示す図である。
有利区間の1ゲーム目で移行抽選に当選し、前兆モードAの移行ゲーム数として19回が選択された場合、前兆モードA終了となる20ゲーム終了時点における出玉カウンタAに基づく出玉率は、約0.77となる。
報知モードが6セット継続するとともに、その間の引き戻しモードの移行ゲーム数が全て20回であった場合、出玉率は以下のとおりとなる。1セット目の報知モードが終了した時点(50ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.7となる。2セット目の報知モードが終了した時点(100ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.22となる。3セット目の報知モードが終了した時点(150ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.11となる。4セット目の報知モードが終了した時点(200ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.06となる。5セット目の報知モードが終了した時点(250ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.03となる。6セット目の報知モードが終了した時点(300ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.01となる。
6セット目の継続抽選で当選しなかった場合には、上記したとおり出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.93であるため、チャンスモードBに移行する。チャンスモードBは、報知モードへの移行抽選に当選しなかった場合、選択された移行ゲーム数(250回,275回,300回のいずれか)の3枚遊技を行うと終了する。移行ゲーム数として300回が選択されるとともに、チャンスモードB下で3枚遊技を300回行った場合には、かかる時点(600ゲームの時点)における出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.35となる。かかる場合には、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3以上であるため、前兆モードBを経て報知モードBに移行する。前兆モードBの移行ゲーム数として20回が選択されるとともに、前兆モードB下で3枚遊技を20回行った場合には、かかる時点(620ゲームの時点)における出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.33となる。
報知モードBは、継続率として0%が選択されるため、必ず1セットで終了する。1セット目の報知モードが終了した時点(650ゲームの時点)では、出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.39となり、出玉カウンタBに基づく出玉率が約2.7となる。出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.39であるため、再度チャンスモードBに移行する。なお、出玉カウンタAに基づく出玉率は、報知モードBに移行した場合、チャンスモードB終了時点と比して増加する。このため、報知モードBに移行した場合には、有利区間における遊技回数が1500回に達した場合と、差枚数が2400を超えた場合と、を除き、チャンスモードBに復帰することとなる。
復帰後のチャンスモードBの移行ゲーム数として300回が選択されるとともに、当該チャンスモードB下で3枚遊技を300回行った場合には、かかる時点(950ゲームの時点)における出玉カウンタAに基づく出玉率が約1.20となる。かかる場合には、出玉カウンタAに基づく出玉率が1.3未満となったため、有利区間が終了して通常区間に移行する。
その後の遊技の流れについては、図28(a)の場合と同様であるため、説明を省略する。
以上のとおり、本スロットマシン10では、遊技の大半が有利区間における遊技となっている。そして、ボーナス期間が終了してからの3枚遊技の遊技回数が250回,275回,300回となった場合、前兆モードを経てボーナス期間に移行する可能性がある。250回,275回,300回のいずれにおいても前兆モードに移行しなかった場合には、(500+a)回、(525+a)回、(550+a)回、(575+a)回、(600+a)回(aは通常区間における遊技回数)のいずれかで前兆モードを経てボーナス期間に移行する。
次に、本スロットマシン10における補助演出について説明する。上記したとおり、主制御装置101は、遊技区間として通常区間と有利区間を管理し、有利区間の遊技モードとしてチャンスモードA,前兆モードA,報知モードA,引き戻しモード,チャンスモードB,前兆モードB,報知モードBを管理している。しかしながら、表示制御装置81は、区間コマンドによって上記遊技区間及び遊技モードを把握しつつ、本スロットマシン10が通常遊技とボーナス遊技の2種類の遊技形態で構成されているが如く補助演出を実行する。具体的には、通常区間,チャンスモードA及びチャンスモードBにおいては、通常遊技用の補助演出を実行し、報知モードA及び報知モードBにおいては、ボーナス遊技用の補助演出を実行する。このため本スロットマシン10では、遊技者が補助演出を通じていずれの遊技モードに滞在しているかを把握できないようになっている。また、本スロットマシン10では、20ゲーム等の複数の遊技回に亘って行われるCZ演出によってボーナス遊技に移行するか否かが報知されるようになっている。そこで以下では、CZ演出の実行に際して表示制御装置81が行うCZ演出処理を説明する。
図29は、チャンスモードAにおいて表示制御装置81が行うCZ演出処理を示すフローチャートである。
ステップS1601では、区間コマンドを受信したか否かを判定し、区間コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。区間コマンドを受信した場合、より詳しくは、次ゲームの遊技モードがチャンスモードAであることを示す区間コマンドを受信した場合には、ステップS1602に進み、外れフラグがセットされているか否かを判定する。外れフラグがセットされていない場合には、ステップS1603に進み、CZ演出を開始するか否かのCZ演出抽選を行う。CZ演出抽選では、今回のゲームにおける役の抽選結果と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS1604では、CZ演出抽選に当選したか否かを判定し、CZ演出抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。一方、CZ演出抽選に当選した場合には、ステップS1605にて外れフラグをセットするとともに、ステップS1606にて表示制御装置81のRAMに設けられた演出ゲーム数カウンタに20をセットし、本処理を終了する。
詳細な説明は省略するが、上記ステップS1606の処理を行った場合、表示制御装置81は、CZ演出として、補助表示部65にハイビスカスの蕾を表示する制御を開始する。CZ演出では、ハイビスカスの花が咲いた場合、ボーナス遊技(すなわち報知モードA又は報知モードB)に移行し、ハイビスカスの花が咲かなかった場合、ボーナス遊技に移行しないことが確定する。
ステップS1602にて外れフラグがセットされていると判定した場合には、CZ演出を実行中であることを意味する。かかる場合には、ステップS1607にて演出ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1608にて演出ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、演出ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1609にて外れフラグをクリアするとともに、ステップS1610にて外れ報知を行い、本処理を終了する。外れ報知では、補助表示部65に表示されたハイビスカスの蕾を非表示とするとともに「終了」の文字を表示する制御を実行する。
図30は、前兆モードA及び前兆モードBにおいて表示制御装置81が行うCZ演出処理を示すフローチャートである。
ステップS1701では、区間コマンドを受信したか否かを判定し、区間コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。区間コマンドを受信した場合、より詳しくは、次ゲームの遊技モードが前兆モードであることを示す区間コマンドを受信した場合には、ステップS1702に進み、外れフラグがセットされているか否かを判定する。外れフラグがセットされている場合には、チャンスモードにおいてCZ演出を開始し、CZ演出の途中で前兆モードに移行したことを意味する。かかる場合には、ステップS1703にて外れフラグをクリアするとともに、ステップS1704にて当たりフラグをセットする。ステップS1705では、演出ゲーム数カウンタの値を、区間コマンドの示す報知モードまでの移行ゲーム数に変更する。その後、本処理を終了する。
ステップS1702にて外れフラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1706に進み、当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当たりフラグがセットされていない場合には、CZ演出を実行していない状況下で前兆モードに移行したことを意味するため、ステップS1704にて当たりフラグをセットする。ステップS1705では、演出ゲーム数カウンタに、区間コマンドの示す報知モードまでの移行ゲーム数をセットする。その後、本処理を終了する。詳細な説明は省略するが、CZ演出を実行していない状況下で上記ステップS1705の処理を行った場合、表示制御装置81は、CZ演出として、補助表示部65にハイビスカスの蕾を表示する制御を開始する。
ステップS1706にて当たりフラグがセットされていると判定した場合には、CZ演出を実行中であることを意味する。かかる場合には、ステップS1707にて演出ゲーム数カウンタの値から1を減算し、本処理を終了する。
図31は、報知モードA及び報知モードBにおいて表示制御装置81が行うCZ演出処理を示すフローチャートである。
ステップS1801では、区間コマンドを受信したか否かを判定し、区間コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。区間コマンドを受信した場合、より詳しくは、次ゲームの遊技モードが報知モードであることを示す区間コマンドを受信した場合には、ステップS1802に進み、当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当たりフラグがセットされている場合には、CZ演出を実行中であってボーナス遊技への移行を未報知であること、すなわち今回のゲームが前兆モードの最終ゲームであることを意味する。かかる場合には、ステップS1803にて当たりフラグをクリアするとともに、ステップS1804にて当たり報知を行い、本処理を終了する。当たり報知では、補助表示部65に表示されたハイビスカスの花を咲かせる制御を実行する。なお、上記制御は、直ちに実行する場合と、次ゲームの開始指令が発生した際に実行する場合と、がある。つまり、ハイビスカスの花が咲くタイミングは、全リール32L,32M,32Rが停止したタイミングと、開始指令発生となるスタートレバー41の操作タイミングと、の2種類がある。
ステップS1802にて当たりフラグがセットされていないと判定した場合には、CZ演出を実行していないこと、より詳しくはボーナス遊技の2ゲーム目以降であって当たり報知を実行済みであることを意味するため、そのまま本処理を終了する。
以上のとおり、表示制御装置81は、CZ演出を実行している最中に次ゲームの遊技モードが報知モードであることを示す区間コマンドを受信した場合、当たり報知を実行し、演出ゲーム数カウンタの値が0となるまで次ゲームの遊技モードが報知モードであることを示す区間コマンドを受信しなかった場合、外れ報知を実行する。
図32は、引き戻しモードにおいて表示制御装置81が行うCZ演出処理を示すフローチャートである。
ステップS1901では、区間コマンドを受信したか否かを判定し、区間コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。区間コマンドを受信した場合、より詳しくは、次ゲームの遊技モードが引き戻しモードであることを示す区間コマンドを受信した場合には、ステップS1902に進み、当たりフラグがセットされているか否かを判定する。当たりフラグがセットされていない場合には、CZ演出を未実行であること、すなわち今回のゲームが報知モードの最終ゲームであることを意味する。かかる場合には、ステップS1903にて当たりフラグをセットし、本処理を終了する。詳細な説明は省略するが、上記ステップS1903の処理を行った場合、表示制御装置81は、CZ演出として、補助表示部65にハイビスカスの蕾を表示する制御を開始する。ステップS1902にて当たりフラグがセットされていると判定した場合には、CZ演出を実行中であること、より詳しくは引き戻しモードの2ゲーム目以降であることを意味するため、そのまま本処理を終了する。なお、引き戻しモードにおけるCZ演出処理において、演出ゲーム数カウンタに区間コマンドの示す移行ゲーム数をセットしないのは、次ゲームの遊技モードが報知モードであることを示す区間コマンドを後に受信することが確定しているため、演出ゲーム数を管理する必要がないからである。
以上のとおり、表示制御装置81は、報知モードAから引き戻しモードに移行する場合、チャンスモードAにおける場合と同様、CZ演出を実行する。
図33は、チャンスモードBにおいて表示制御装置81が行うCZ演出処理を示すフローチャートである。
ステップS2001では、区間コマンドを受信したか否かを判定し、区間コマンドを受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。区間コマンドを受信した場合、より詳しくは、次ゲームの遊技モードがチャンスモードBであることを示す区間コマンドを受信した場合には、ステップS2002に進み、外れフラグがセットされているか否かを判定する。外れフラグがセットされていない場合には、ステップS2003に進み、次回のゲームがチャンスモードB移行ゲームであるか否か、すなわち今回のゲームが報知モード最終ゲームであったか否かを判定する。次回のゲームがチャンスモードB移行ゲームである場合には、ステップS2004にて外れフラグをセットするとともに、ステップS2005にて演出ゲーム数カウンタに20をセットし、本処理を終了する。詳細な説明は省略するが、上記ステップS2005の処理を行った場合、表示制御装置81は、CZ演出として、補助表示部65にハイビスカスの蕾を表示する制御を開始する。
ステップS2002にて外れフラグがセットされていると判定した場合には、CZ演出を実行中であることを意味する。かかる場合には、ステップS2007にて演出ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS2008にて演出ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、演出ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ステップS2009にて外れフラグをクリアするとともに、ステップS2010にて外れ報知を行い、本処理を終了する。外れ報知では、補助表示部65に表示されたハイビスカスの蕾を非表示とするとともに「終了」の文字を表示する制御を実行する。
ステップS2003にて次回のゲームがチャンスモードB移行ゲームでないと判定した場合には、ステップS2006にて残りゲーム数確認処理を行った後に本処理を終了する。
残りゲーム数確認処理では、図34のフローチャートに示すように、ステップS2101にてチャンスモードBの残りゲーム数が40より大きいか否かを判定する。残りゲーム数については、主制御装置101から残りゲーム数の情報を含む区間コマンドを送信する構成としてもよいし、表示制御装置81側に残りゲーム数カウンタを設けて独自に管理する構成としてもよい。チャンスモードBの残りゲーム数が40より大きい場合には、ステップS2102に進み、CZ演出を開始するか否かのCZ演出抽選を行う。CZ演出抽選では、今回のゲームにおける役の抽選結果と、表示制御装置81が取得する乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS2103では、CZ演出抽選に当選したか否かを判定し、CZ演出抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。一方、CZ演出抽選に当選した場合には、ステップS2104にて外れフラグをセットするとともに、ステップS2105にて表示制御装置81のRAMに設けられた演出ゲーム数カウンタに20をセットし、本処理を終了する。詳細な説明は省略するが、上記ステップS2105の処理を行った場合、表示制御装置81は、CZ演出として、補助表示部65にハイビスカスの蕾を表示する制御を開始する。
ステップS2101にてチャンスモードBの残りゲーム数が40以下であると判定した場合には、ステップS2106に進み、チャンスモードBの残りゲーム数が10であるか否かを判定する。チャンスモードBの残りゲーム数が10でない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンスモードBの残りゲーム数が10である場合には、ステップS2104にて外れフラグをセットするとともに、ステップS2105にて表示制御装置81のRAMに設けられた演出ゲーム数カウンタに20をセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、表示制御装置81は、チャンスモードBにおいて、チャンスモードB移行ゲームと、残りゲーム数が40より多い状況下でCZ演出抽選に当選した場合と、残りゲーム数が10となった場合と、にCZ演出を開始する。
ここで、チャンスモードBの残りゲーム数が10となってCZ演出を開始した場合を例として、CZ演出処理の作用を具体的に説明する。
表示制御装置81は、チャンスモードBの残りゲーム数が10となった場合、残りゲーム数確認処理のステップS2104にて外れフラグをセットするとともに、ステップS2105にて演出ゲーム数カウンタに20をセットする(図34参照)。そして、表示制御装置81は、チャンスモードBが終了するまでの間、ステップS2007にて演出ゲーム数カウンタの値を1ずつ減算する(図33参照)。チャンスモードBの残りゲーム数が10の状況下で演出ゲーム数カウンタに20をセットしているため、チャンスモードBの残りゲーム数が0となった際の演出ゲーム数カウンタの値は10である。このため、チャンスモードBの最終ゲームでは、ステップS2008にて否定判定がなされ、外れフラグがクリアされずに外れ報知も実行されない(図33参照)。
チャンスモードBから前兆モードBに移行する場合には、図30に示すように、ステップS1703及びステップS1704にて外れフラグが当たりフラグに変更されるとともに、ステップS1705にて演出ゲーム数カウンタの値が前兆モードBの移行ゲーム数に変更される。そして、表示制御装置81は、次ゲームの遊技モードが報知モードBであることを示す区間コマンドを受信したゲーム、すなわち前兆モードの最終ゲームにおいて、当たりフラグをクリアするとともに当たり報知を実行する(図31参照)。
一方、チャンスモードBから通常区間に移行した場合、すなわち次ゲームの遊技区間が通常区間であることを示す区間コマンドを受信した場合、表示制御装置81は、CZ演出処理において何ら処理を実行することなくそのまま本処理を終了する。この結果、CZ演出は、有利区間のチャンスモードBと、通常区間と、を跨いで実行されることとなる。通常区間において演出ゲーム数カウンタの値は減算されない。そして、通常区間から有利区間のチャンスモードAに移行した場合には、図29に示すように、ステップS1602にて否定判定がなされ、ステップS1607にて演出ゲーム数カウンタの値が1減算される。演出ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、外れフラグがクリアされるとともに、外れ報知が実行される。
以上のとおり、本スロットマシン10では、先の有利区間におけるチャンスモードBと、通常区間と、次の有利区間におけるチャンスモードAと、を跨いでCZ演出が実行されることがある。
ここで、CZ演出の作用を説明する。
ボーナス遊技(報知モード)が終了した場合には、CZ演出が開始される。ボーナス遊技終了後の遊技モードは、引き戻しモード又はチャンスモードBである。引き戻しモードである場合には、CZ演出の20ゲーム目までに必ず当たり報知が実行される。チャンスモードBである場合には、移行抽選に当選しなければCZ演出の20ゲーム目に外れ報知が実行される。一方、チャンスモードBであって移行抽選に当選した場合には、移行抽選に当選したゲームと、前兆モードBの移行ゲーム数(以下、単に「前兆ゲーム数」ともいう。)と、により、当たり報知の実行タイミングが変化する。具体的には、移行抽選に当選したゲームと前兆ゲーム数との和が20以下である場合には、CZ演出の20ゲーム目までに当たり報知が実行されることとなる。移行抽選に当選したゲームと前兆ゲーム数との和が20より大きい場合には、CZ演出の21ゲーム目以降に当たり報知が実行されることとなる。
つまり、ボーナス遊技終了後のCZ演出では、20ゲーム目までの各ゲームにおいて当たり報知が実行される可能性があるとともに、21ゲーム以上継続すると当たり報知が確定する。また、20ゲーム目までに当たり報知が実行された場合には、引き戻しモードとチャンスモードBのいずれの可能性も残るため、遊技者が仮に本スロットマシン10の遊技モードに関する知識を有していたとしても、次回のボーナス遊技が報知モードAなのか報知モードBなのかを判別できない。
ボーナス遊技終了後の21ゲーム目以降においては、CZ演出抽選に当選した場合にCZ演出が開始される。CZ演出の途中で移行抽選に当選しなかった場合には、CZ演出の20ゲーム目に外れ報知が実行される。一方、移行抽選に当選した場合には、移行抽選に当選したゲームと、前兆ゲーム数と、により、当たり報知の実行タイミングが変化する。具体的には、移行抽選に当選したゲームと前兆ゲーム数との和が20以下である場合には、CZ演出の20ゲーム目までに当たり報知が実行されることとなる。移行抽選に当選したゲームと前兆ゲーム数との和が20より大きい場合には、CZ演出の21ゲーム目以降に当たり報知が実行されることとなる。また、CZ演出は、CZ演出抽選に当選した場合に限らず、報知モードへの移行抽選に当選した場合にも開始される。かかる場合には、CZ演出の20ゲーム目までに必ず当たり報知が実行される。加えて、CZ演出は、チャンスモードBの残りゲーム数が10となった場合にも開始される。チャンスモードBの残りゲーム数が10となって開始されたCZ演出は、途中に通常区間を挟むと21ゲーム以上継続することとなる。したがって、チャンスモードBの残りゲーム数が10となって開始されたCZ演出では、21ゲーム以上継続したとしても当たり報知が確定しない。21ゲーム以上継続したとしても当たり報知が確定しないCZ演出としては、移行ゲーム数として250が選択されている状況でボーナス遊技終了後の241ゲーム目から開始されたCZ演出と、移行ゲーム数として275が選択されている状況でボーナス遊技終了後の266ゲーム目から開始されたCZ演出と、移行ゲーム数として300が選択されている状況でボーナス遊技終了後の291ゲーム目から開始されたCZ演出と、がある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
報知モードA終了後の継続抽選に当選しなかった場合には、遊技者の所有メダルの減少が期待されるチャンスモードBに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、例えば報知モードA終了後の継続抽選に当選しなかった場合に通常区間へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くのメダルを獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、報知モードAが終了した場合にチャンスモードBに移行する構成とした場合には、報知モードAが終了した段階で遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。有利区間は1500回の遊技が行われた場合に終了しなければならないという規定があるため、チャンスモードBにおいて遊技を継続することと、チャンスモードAにおいて遊技を行うことと、を比較した場合には、有利区間の残りゲーム数が多い後者の方が遊技者にとって有利となり得るからである。
そこで本スロットマシン10では、所謂天井機能を設け、天井回数の最大値が、チャンスモードBにおいて設定される移行ゲーム数と、通常区間に滞在したゲーム数と、チャンスモードAにおいて設定される移行ゲーム数と、の和である(600+a)回(aは通常区間における遊技回数)となる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者がチャンスモードBにおける遊技が無駄なものであるとの印象を抱いてしまうことを緩和することが可能となり、次回の報知モードに向けて遊技を継続する意欲を高めることが可能となる。最悪でも600回の3枚遊技を行えば前兆モードを経て増加モードに移行するという安心感を遊技者に与えることができるからである。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
報知モード終了後の継続抽選に当選しなかった場合には、有利区間に移行してからの出玉率を算出し、当該算出結果が1.3未満であれば有利区間が終了する構成とした。かかる構成とすることにより、例えば遊技機の設計者が想定する以上のメダルを遊技者が獲得した状態で有利区間が終了する事態を回避することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。さらにいうと、一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率(以下、「長期出玉率」ともいう。)が1.5以下である場合、遊技の健全性が確保されているといわれている。有利区間の上限回数は1500回であるため、例えば有利区間が上限回数に到達したことを以って終了し、次回の有利区間の1ゲーム目で移行抽選に当選した場合には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5を超えてしまう可能性が生じ、遊技の健全性を確保できない可能性が生じる。一方、有利区間に移行してからの出玉率が1.3未満となった場合に有利区間が終了する本スロットマシン10においては、仮に次回の有利区間において早期に報知モードへ移行したとしても、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5を超えてしまう機会を低減することができ、遊技の健全性を確保することができる。
有利区間に移行してからの出玉率を、報知モード終了後の継続抽選に当選しなかった場合に算出する構成とした。かかる構成とすることにより、有利区間を終了させる出玉率として適正値を設定することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。有利区間がチャンスモードAから開始される構成においては、報知モードAに移行した時点での出玉率が1未満となっている可能性が高い。このため、出玉率に基づいて有利区間を終了させる構成において、報知モードAの途中で出玉率に基づいて有利区間が終了してしまうことを回避するためには、出玉率を低く設定する必要が生じてしまうからである。また、かかる構成とすることにより、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。例えば、チャンスモードA及び前兆モードAの遊技によって減少したメダル以上のメダルを報知モードA下で獲得できなかった場合には、チャンスモードBに移行することなく有利区間が終了することを意味し、次回の報知モードAまでの天井回数が減少するからである。
報知モード終了後の継続抽選に当選しなかった場合には、有利区間に移行してからの出玉率を算出し、当該算出結果が1.3以上であればチャンスモードBに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードAが終了した際に本スロットマシン10の設計者が想定する以上のメダルが払い出されていた場合、チャンスモードBで遊技者の所有メダルを減少させることが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
報知モードAからチャンスモードBに移行する場合には、有利区間に移行してからの出玉率に基づいて移行ゲーム数を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、次回の報知モードに当選となるまでに必要な遊技回数を、有利区間に移行してからの出玉率によって変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
報知モードAからチャンスモードBに移行する場合には、有利区間に移行してからの出玉率に基づいて移行抽選の当選確率を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、次回の報知モードに当選となるまでに必要な遊技回数を、有利区間に移行してからの出玉率によって変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、出玉率が1.5以上である場合には、チャンスモードAにおける移行抽選の当選確率よりも低い約700分の1又は0が設定される構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選当選に基づいてチャンスモードBから報知モードBに移行する機会を低下させることが可能となり、チャンスモードB移行後の遊技によって出玉率を確実に低下させることが可能となる。この結果、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5を超えてしまう機会を低減することができ、遊技の健全性を確保することができる。
チャンスモードBにおいて移行ゲーム数の3枚遊技が行われた場合には、有利区間に移行してからの出玉率を算出し、当該算出結果が1.3未満であれば有利区間が終了して通常区間に移行する構成とした。かかる構成とすることにより、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5を超えてしまう機会を低減することができ、遊技の健全性を確保することができる。また、移行ゲーム数終了後の出玉率に基づいて有利区間を終了させる構成とすることにより、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。例えば、チャンスモードBにおいて3枚遊技が行われる毎に出玉率を算出し、当該算出結果が1.3未満となった場合に有利区間が終了する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、報知モードAからチャンスモードBに移行した際の出玉率やチャンスモードBにおける役の抽選結果等によってチャンスモードBの滞在ゲーム数が大きく変化することとなる。これは、天井回数が不定のものとなることを意味し、遊技者がチャンスモードBにおける遊技に意味を見出せなくなってしまう可能性が懸念されるからである。
チャンスモードBにおいて移行ゲーム数の3枚遊技が行われた場合には、有利区間に移行してからの出玉率を算出し、当該算出結果が1.3以上であれば前兆モードBを経て報知モードBに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。遊技の健全性の観点のみから考えた場合には、上記時点での出玉率が1.3以上であった場合、チャンスモードBに再度移行させる構成とすればよい。しかしながら、かかる構成とした場合には、次回の報知モードに移行するまでに必要な遊技回数が増加することとなり、報知モードAが終了した時点で遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。一方、上記時点での出玉率が1.3以上であった場合に報知モードBに移行させる構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。天井回数の最大値を、チャンスモードBにおいて設定される移行ゲーム数と、通常区間に滞在したゲーム数と、チャンスモードAにおいて設定される移行ゲーム数と、の和である(600+a)回(aは通常区間における遊技回数)とすることができ、さらに、チャンスモードBにおいて設定される移行ゲーム数の最大値である300回に仮天井機能を持たせることができるからである。
このように、チャンスモードB終了時における出玉率が1.3以上であれば報知モードBに移行する構成とした場合には、チャンスモードB下で減少させたメダル数以上のメダル払出が報知モードB下で行われた場合、有利区間に移行してからの出玉率が1.3未満とならずに、1500回の遊技が行われて有利区間が終了する事象や、差枚数が2400枚に達して有利区間が終了する事象が発生し得る。これは、次の有利区間で速やかに報知モードAに移行した場合に、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5を超えてしまい、遊技の健全性を確保できなくなることに繋がり得る。そこで本スロットマシン10では、報知モードBが必ず1セットで終了する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モードBが複数セット継続した結果として上記各懸念が生じてしまうことを回避することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
報知モードを1セット遊技した場合に期待されるメダル増加数を約153枚とし、チャンスモードBの最小移行ゲーム数である250回の3枚遊技を行った場合に期待されるメダル減少数を約173枚とした。かかる構成とすることにより、チャンスモードB下で減少させたメダル数以上のメダル払出が報知モードB下で行われる機会を好適に低減させることが可能となるとともに、報知モードによって遊技者の所有メダルの減少速度を緩和しつつ、有利区間に移行してからの出玉率を低下させることが可能となる。
有利区間が終了する場合には、初期化処理が行われる。かかる構成においては、例えば所定の有利区間において移行した報知モードと、次回の有利区間において移行する報知モードと、を関連付けることができず、遊技の単調化が懸念される。具体的に説明すると、チャンスモードBを備えず、チャンスモードAのみで天井回数を設定する従来のスロットマシンにおいては、先の有利区間における遊技結果を参照できないため、天井到達(600回遊技)→報知モード1セット終了→天井到達(600回遊技)→報知モード1セット終了というループが発生し得る。一方、本スロットマシン10においては、チャンスモードA下で300回遊技→報知モード1セット終了という事象が発生した場合、有利区間に移行してからの出玉率が1.3未満となるため、チャンスモードBへ移行せずに有利区間が終了する。したがって、本スロットマシン10においては、従来のスロットマシンにおいて懸念されていた上記ループが発生しない。また、600回の遊技を必要とする事象が発生するのは、報知モードA(複数セット継続した場合には最終セットの報知モードA)が終了した際の出玉率が1.3以上であって、チャンスモードB下で300回の遊技を行った際の出玉率が1.3未満となった場合のみである。このように、本スロットマシン10では、所定の有利区間において移行した報知モードと、次回の有利区間において移行する報知モードと、を関連付けることができる。この結果、新規の遊技性を提供することで遊技の単調化を好適に抑制することが可能となる。
報知モードA終了後の継続抽選に当選した場合には、引き戻しモードを経て報知モードAに復帰する構成とした。そして、引き戻しモードでは、1ゲーム行う毎に遊技者の所有メダルの減少が期待される構成とした。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。一般的には、400回の遊技を行った際の出玉率が2.2以下である場合、遊技の健全性が確保されているといわれている。本スロットマシン10における報知モードの出玉率の期待値は約2.7であるため、継続抽選に当選した場合に報知モードに直ちに復帰する構成とした場合には、13セット以上継続した場合に遊技の健全性を確保できなくなる可能性が懸念されるからである。また、400回の遊技を行った際の出玉率(以下、「短期出玉率」ともいう。)を2.2以下とするためには、報知モードにおける1ゲームあたりのメダル払出の期待値を6.6枚以下とする構成も考えられる。しかしながら、かかる構成とした場合には、報知モード下で400回継続遊技可能な構成とすることが可能となるものの、遊技者が所有メダルの増加速度に物足りなさを感じてしまう可能性が懸念されるからである。
報知モードAの最大継続回数を10回とした。かかる構成とすることにより、報知モードA移行ゲームを基点として短期出玉率を算出した場合であっても、100ゲームを引き戻しモード又はチャンスモードB下での遊技とすることが可能となり、短期出玉率が2.2を超えてしまう機会を低減させることが可能となる。
継続抽選に当選した場合には、報知モードAに移行してからの出玉率を算出し、当該算出結果に基づいて引き戻しモードの移行ゲーム数及び移行当選率を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が短期間にメダルを大量獲得する機会を低減することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。これに加えて、報知モードAに移行してからの遊技結果によって引き戻しモードに滞在する長さを変化させることが可能となるため、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
2セット目以降の継続抽選に当選した場合の出玉率の算出では、直前の報知モードAにおける出玉率を算出するのではなく、1セット目の報知モードA移行ゲームから直前の報知モードA終了ゲームまでの出玉率を算出する構成とした。かかる構成とすることにより、次回の引き戻しモードにおける移行ゲーム数及び移行当選率を、報知モードAにおける遊技結果に引き戻しモードにおける遊技結果も加味した上で設定することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
引き戻しモードにおける移行ゲーム数及び移行当選率の設定に際しては、出玉率が高いほど、長い移行ゲーム数が選択され易く、低い移行当選率が選択され易くなる構成とした。かかる構成とすることにより、短期出玉率が2.2を超えてしまう機会を低減させつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。引き戻しモードにおける遊技結果も加味した出玉率を算出する本スロットマシン10においては、報知モードAが継続するほど出玉率が低下することとなるため、報知モードAが継続するほど引き戻しモードの滞在ゲーム数を短くすることが可能となるからである。
本スロットマシン10のように、報知モードの継続率がチャンスモードAとチャンスモードBのいずれから移行したかによって異なるとともに、チャンスモードAとチャンスモードBで移行当選率が異なる構成においては、例えばチャンスモードBに滞在していることを遊技者が把握した場合、遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。そこで、通常区間,チャンスモードA及びチャンスモードBにおいては、通常遊技用の補助演出を実行し、報知モードA及び報知モードBにおいては、ボーナス遊技用の補助演出を実行する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が補助演出を通じていずれの遊技モードに滞在しているかを把握してしまうことを回避することが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
有利区間においてON点灯され、通常区間においてOFF消灯される区間表示器66を設けた。かかる構成においては、通常区間,チャンスモードA及びチャンスモードBにおいて通常遊技用の補助演出を実行しているにも関わらず、区間表示器66を通じてそのときの遊技区間を遊技者に察知されてしまう可能性が懸念される。
そこで本スロットマシン10では、有利区間から通常区間に移行する場合、全リール32L,32M,32Rを停止させてメダル払出も終了した後、すなわち有利区間終了ゲームの終了後に区間表示器66をOFF消灯させる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技回の途中で有利区間が終了することを遊技者が察知してしまうことを回避することが可能となる。また、通常区間から有利区間に移行する場合には、役の抽選が終了した後であってリール回転処理を開始する前、すなわち通常区間終了ゲームの開始段階において区間表示器66をON消灯させる構成とした。かかる構成とすることにより、区間表示器66がOFF消灯されている期間を可能な限り短くすることが可能となり、区間表示器66を通じて遊技者が通常区間であることを察知する機会を低減させることが可能となる。
加えて、通常区間の3枚遊技において何らかの役に当選した場合には、通常区間からチャンスモードAに移行する構成とした。そして、3枚遊技を行えば約11.9分の1の確率でしか外れが発生せず、通常区間がほぼ1ゲームで終了する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が通常区間であることを察知する機会を低減させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。さらにいうと、通常区間を跨いだ天井機能を備えた本スロットマシン10においては、通常区間に滞在するゲーム数をほぼ1ゲームとすることにより、チャンスモードAのみで天井機能を設定する従来のスロットマシンと同等の天井機能を確保することが可能となる。
チャンスモードBの残りゲーム数が10ゲームとなった場合には、少なくとも20ゲームに亘って実行されるCZ演出を開始する構成とした。かかる構成とすることにより、チャンスモードBと、通常区間と、チャンスモードAと、を跨いでCZ演出を実行することが可能となり、遊技者が通常区間に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また、かかる構成においては、遊技者の関心をCZ演出に向けさせるとともに区間表示器66から遠ざけることが可能となる。この結果、区間表示器66を備えた構成であっても、区間表示器66を通じて遊技者が通常区間であることを察知する機会を低減させることが可能となる。
CZ演出を、チャンスモードBの残りゲーム数が10ゲームとなった場合に加えて、チャンスモードB下でCZ演出抽選に当選した場合にも開始する構成とした。かかる構成とすることにより、CZ演出が開始されたことを以って遊技者にチャンスモードBの残りゲーム数が10ゲームとなったと把握されてしまうことを回避することが可能となる。また、CZ演出を、チャンスモードA下でCZ演出抽選に当選した場合にも開始する構成とした。かかる構成とすることにより、CZ演出が開始されたことを以って遊技者に現在の遊技モードがチャンスモードBであると把握されてしまうことを回避することが可能となる。加えて、CZ演出を、報知モードが終了した場合にも開始する構成とした。かかる構成とすることにより、報知モード終了後のCZ演出において当たり報知が実行された場合に、引き戻しモードから報知モードAに移行するのか、チャンスモードB下で移行抽選に当選して報知モードBに移行するのか、を遊技者が把握することを困難なものとすることが可能となる。以上の結果、遊技者がCZ演出を通じて現在の遊技モード等を察知する機会を低減することが可能となる。また、かかる構成とすることにより、通常区間,チャンスモードA及びチャンスモードBが通常遊技と対応すること等の内部仕様を理解している遊技者に対して、現在の遊技モード等を推測させながら通常遊技やボーナス遊技を行わせることが可能となり、遊技の単調化を好適に抑制することが可能となる。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、通常区間を跨いでCZ演出を実行する場合、通常区間では演出ゲーム数カウンタの値を減算しない構成としたが、通常区間でも演出ゲーム数カウンタの値を減算する構成としてもよい。なお、基本構成については上記第1の実施の形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図35は、本実施の形態におけるCZ演出を説明するための図である。
通常区間でも演出ゲーム数カウンタの値を減算する構成の場合、チャンスモードBの残りゲーム数が10となって開始されたCZ演出は、図35(a)に示すように、1ゲーム目〜10ゲーム目までが先の有利区間におけるチャンスモードBと対応し、11ゲーム目が通常区間と対応し、通常区間における役の抽選結果によって変化するものの、12ゲーム目〜20ゲーム目までが次の有利区間におけるチャンスモードAとほぼ対応することとなる。
表示制御装置81が通常区間において行うCZ演出処理については図示を省略するが、表示制御装置81は、図29に示すステップS1607〜ステップS1610の処理を行う。すなわち、次ゲームの遊技区間が通常区間であることを示す区間コマンドを受信した場合には、演出ゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、演出ゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。演出ゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、演出ゲーム数カウンタの値が0となった場合には、外れフラグをクリアするとともに外れ報知を行い、本処理を終了する。
主制御装置101は、チャンスモードBから前兆モードBに移行させる場合、ステップS1508の移行ゲーム数の選択(図27参照)において、以下に示す処理を行う。
先ず、移行ゲーム数からモードゲーム数を減算し、チャンスモードBの残りゲーム数を算出する。チャンスモードBの残りゲーム数が10以上である場合には、上記第1の実施の形態と同様、前兆ゲーム数として1〜20のいずれかを取得する。1〜20が選択される割合はそれぞれ20分の1である。チャンスモードBの残りゲーム数が9以下である場合には、図35(b)に示すように、取得され得る前兆ゲーム数の最大値が残りゲーム数に応じて少なくなるとともに、取得される可能性の高い前兆ゲーム数が残りのゲーム数に応じて変化する。チャンスモードBの残りゲーム数が9である場合には、前兆ゲーム数として1〜14のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として15〜19のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が8である場合には、前兆ゲーム数として1〜13のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として14〜18のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が7である場合には、前兆ゲーム数として1〜12のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として13〜17のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が6である場合には、前兆ゲーム数として1〜11のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として12〜16のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が5である場合には、前兆ゲーム数として1〜10のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として11〜15のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が4である場合には、前兆ゲーム数として1〜9のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として10〜14のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が3である場合には、前兆ゲーム数として1〜8のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として9〜13のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が2である場合には、前兆ゲーム数として1〜7のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として8〜12のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が1である場合には、前兆ゲーム数として1〜6のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として7〜11のいずれかが取得される割合が80%となる。チャンスモードBの残りゲーム数が0である場合には、前兆ゲーム数として1〜5のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として6〜10のいずれかが取得される割合が80%となる。
また、主制御装置101は、チャンスモードAから前兆モードAに移行させる場合、ステップS809の移行ゲーム数の選択(図20参照)において、モードゲーム数カウンタの値を参照した上で移行ゲーム数を取得する。具体的には、図35(b)に示すように、モードゲーム数カウンタの値が1である場合、前兆ゲーム数として1〜3のいずれかが取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として4〜8のいずれかが取得される割合が80%となる。モードゲーム数カウンタの値が2である場合には、前兆ゲーム数として1又は2が取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として3〜7のいずれかが取得される割合が80%となる。モードゲーム数カウンタの値が3である場合には、前兆ゲーム数として1が取得される割合が20%となり、前兆ゲーム数として2〜6のいずれかが取得される割合が80%となる。モードゲーム数カウンタの値が4である場合には、前兆ゲーム数として1〜5のいずれかが均等な割合で取得される。モードゲーム数カウンタの値が5である場合には、前兆ゲーム数として1〜4のいずれかが均等な割合で取得される。モードゲーム数カウンタの値が6である場合には、前兆ゲーム数として1〜3のいずれかが均等な割合で取得される。モードゲーム数カウンタの値が7である場合には、前兆ゲーム数として1又は2が均等な割合で取得される。モードゲーム数カウンタの値が8である場合には、前兆ゲーム数として1が取得される。
モードゲーム数カウンタの値が9である場合には、図22に示すステップS1007以降の処理を行う。つまり、モードゲーム数カウンタの値が9である場合には、前兆モードAを経ることなく報知モードAに移行させる。モードゲーム数カウンタの値が10以上である場合には、上記第1の実施の形態と同様、前兆ゲーム数として1〜20のいずれかを均等な割合で取得する。
ここで、主制御装置101が上記前兆ゲーム数の取得を行った場合の作用について説明する。
表示制御装置81は、チャンスモードBの残りゲーム数が10となった場合、CZ演出を開始する。このため、チャンスモードBの残りゲーム数が9〜0の際に主制御装置101が前兆ゲーム数を取得する場合には、CZ演出の前半で報知モードBへの移行抽選に当選したことを意味する。図35(b)に示すように、例えばチャンスモードBの残りゲーム数が8の際に移行抽選に当選した場合、主制御装置101は、前兆ゲーム数として1〜18のいずれかを取得する。チャンスモードBの残りゲーム数8は、CZ演出の2ゲーム目に相当する。したがって、主制御装置101がいずれの前兆ゲーム数を取得した場合であっても、CZ演出の20ゲーム目までに当たり報知を実行することができる。換言すれば、主制御装置101は、チャンスモードBの残りゲーム数からCZ演出の現在のゲーム数(以下、「CZゲーム数」ともいう。)を把握し、CZゲーム数と前兆ゲーム数の和が20以下となるよう、前兆ゲーム数を取得している、ともいえる。
チャンスモードAの1ゲーム目〜9ゲーム目のいずれかの際に主制御装置101が前兆ゲーム数を取得する場合には、CZ演出の後半で報知モードAへの移行抽選に当選したことを意味する。図35(b)に示すように、例えばチャンスモードAの4ゲーム目で移行抽選に当選した場合、主制御装置101は、前兆ゲーム数として1〜5のいずれかを取得する。チャンスモードAの4ゲーム目は、CZ演出の(14+a)ゲーム目に相当する。aは、通常区間に滞在したゲーム数であり、ほぼ1となる。したがって、主制御装置101がいずれの前兆ゲーム数を取得した場合であっても、通常区間に2ゲーム以上滞在した場合を除き、CZ演出の20ゲーム目までに当たり報知を実行することができる。換言すれば、主制御装置101は、チャンスモードAのゲーム数からCZゲーム数を把握し、CZゲーム数と前兆ゲーム数の和が20以下となるよう、前兆ゲーム数を取得している、ともいえる。
また、主制御装置101は、図35(b)に示すように、チャンスモードB,チャンスモードAのいずれの遊技モードであっても、CZゲーム数と前兆ゲーム数の和が16〜20となる際の前兆ゲーム数の取得割合が80%となるよう、前兆ゲーム数を取得する。この結果、図35(c)に示すように、移行抽選に当選した際の遊技モードに関わらず、CZ演出の16ゲーム目〜20ゲーム目に80%の割合で当たり報知が実行され、CZ演出の1ゲーム目〜15ゲーム目に20%の割合で当たり報知が実行される構成とすることができる。
チャンスモードBの残りゲーム数が10以上である場合と、チャンスモードAの10ゲーム目以降である場合と、には、前兆ゲーム数として1〜20のいずれかを均等な割合で取得する。上記したとおり、表示制御装置81は、チャンスモードA及びチャンスモードBにおいて、すなわち移行抽選に当選していない状況において、CZ演出抽選を独自に行い、当該CZ演出抽選に当選すればCZ演出を開始する(図29、図34参照)。また、表示制御装置81は、主制御装置101の出力側に接続される一方で入力側に接続されていない(図9参照)。このため、主制御装置101は、チャンスモードBの残りゲーム数が10以上である場合と、チャンスモードAの10ゲーム目以降である場合と、において、表示制御装置81がCZ演出を実行しているか否かを判断することができない。そこで、チャンスモードBの残りゲーム数が10以上である場合と、チャンスモードAの10ゲーム目以降である場合と、においては、前兆ゲーム数として1〜20のいずれかを均等な割合で取得することにより、CZ演出の途中で移行抽選に当選した場合にCZ演出が必要以上に長くなってしまうことを回避することができる。
以上のとおり、本実施の形態では、通常区間においても演出ゲーム数カウンタの値を減算する構成としたため、CZ演出が21ゲーム以上続いたとしても当たり報知が確定しない事象が発生することを回避することが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
チャンスモードBの残り10ゲームから開始されるCZ演出では、移行抽選に当選した際の遊技モードに関わらず、CZ演出の16ゲーム目〜20ゲーム目に80%の割合で当たり報知が実行され、CZ演出の1ゲーム目〜15ゲーム目に20%の割合で当たり報知が実行される構成とした。かかる構成とすることにより、当たり報知が実行されたタイミングによって報知モードAと報知モードBのいずれに移行するのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。例えば上記第1の実施の形態のように均等な割合で前兆ゲーム数を設定した場合には、CZ演出の1〜10ゲーム目に当たり報知が実行された場合、報知モードBへの移行が確定してしまい、所有メダルの増加を期待できる報知モードBに移行したにも関わらず、報知モードAでないことにがっかりして報知モードBにおける遊技を十分に楽しめない可能性が懸念されるからである。
(第3の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、出玉カウンタAに基づく出玉率に基づいてチャンスモードBから通常区間に移行させる構成としたが、チャンスモードBから通常区間に移行させる構成であればよく、出玉率算出処理機能を有さない構成であってもよい。そこで以下では、かかる構成について具体的に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施の形態と同一であるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図36は、本実施の形態における遊技区間の移行を示す図である。
本実施の形態では、前兆モードB及び報知モードBを有しておらず、チャンスモードBに移行した場合には、必ず通常区間に移行する。
次に、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理のうち、上記第1の実施の形態との相違点を説明する。
本実施の形態では、出玉カウンタA及び出玉カウンタBを備えていない。これに伴い、本実施の形態では、出玉カウンタA更新処理(ステップS909、図21参照)及び出玉カウンタB更新処理(ステップS1203、図24参照、ステップS1403、図26参照)を備えていない。
また、本実施の形態では、前兆モードB及び報知モードBを有していない。これに伴い、本実施の形態では、前兆モードB及び報知モードBに関わる処理(ステップS1006、ステップS1013、ステップS1014、図22参照)を備えていない。
本実施の形態では、通常区間における遊技区間処理が相違する。
具体的には、上記第1の実施の形態では、図18に示すように、ステップS604にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスAフラグに変更し、ステップS605にてチャンスモードAから前兆モードAに移行させる移行ゲーム数を選択している。本実施の形態では、ステップS604にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスAフラグに変更した場合、ステップS604.5において、区間情報格納エリア106dに有利区間状況フラグをセットする。本実施の形態では、有利区間状況として、通常状況と、地獄状況と、天国状況と、の3つの有利区間状況を有している。ステップS604.5では、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、50%の割合で通常状況フラグをセットし、25%の割合で地獄状況フラグをセットし、25%の割合で天国状況フラグをセットする。続くステップS605では、セットされている有利区間状況フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて、チャンスモードAから前兆モードAに移行させる移行ゲーム数を選択する。具体的には、通常状況である場合には、図37(a)に示すように、1〜50のいずれかを30%の割合で取得し、151〜200のいずれかを30%の割合で取得し、301〜350のいずれかを20%の割合で取得し、451〜500のいずれかを20%の割合で取得する。地獄状況である場合には、図37(b)に示すように、1〜50のいずれかを30%の割合で取得し、151〜200のいずれかを30%の割合で取得し、301〜350のいずれかを20%の割合で取得し、451〜500のいずれかを20%の割合で取得する。天国状況である場合には、図37(c)に示すように、1〜50のいずれかを30%の割合で取得し、151〜200のいずれかを30%の割合で取得し、301〜350のいずれかを20%の割合で取得し、451〜500のいずれかを20%の割合で取得する。
図38は、本実施の形態における継続判定処理を示すフローチャートである。継続判定処理は、報知モードにおける遊技区間処理において行われる処理である(ステップS1207、図24参照)。
ステップS2201では、報知モードを継続させるか否かの継続抽選を行う。継続抽選では、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、報知モードA移行処理において取得した継続率と、に基づいて、当否判定を行う。ステップS2202では、継続抽選に当選したか否かを判定する。継続抽選に当選した場合には、ステップS2203にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを引き戻しフラグに変更するとともに、ステップS2204にてセット数カウンタの値に1を加算する。ステップS2205では、移行ゲーム数を選択するとともに、当該選択結果を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。引き戻しモードの移行ゲーム数を選択記憶する場合には、セットされている有利区間状況フラグに関わらず、移行ゲーム数記憶エリアに20を記憶する。続くステップS2206では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、本処理を終了する。
ステップS2202にて継続抽選に当選しなかったと判定した場合には、ステップS2207に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスBフラグに変更する。ステップS2205では、移行ゲーム数を選択するとともに、当該選択結果を移行ゲーム数記憶エリアに記憶する。チャンスモードBの移行ゲーム数を選択記憶する場合には、セットされている有利区間状況フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて、チャンスモードBの移行ゲーム数を選択記憶する。具体的には、通常状況である場合には、図37(a)に示すように、1〜50のいずれかを25%の割合で取得し、201〜250のいずれかを25%の割合で取得し、401〜450のいずれかを50%の割合で取得する。地獄状況である場合には、図37(b)に示すように、101〜150のいずれかを25%の割合で取得し、301〜350のいずれかを25%の割合で取得し、50%の割合で501を取得する。天国状況である場合には、図37(c)に示すように、1〜50のいずれかを取得する。続くステップS2206では、モードゲーム数カウンタの値に0をセットする。その後、本処理を終了する。
以上のとおり、本実施の形態では、継続抽選に当選しなかった場合、遊技モードがチャンスモードBに移行する。このとき、チャンスモードBの移行ゲーム数は、通常区間から有利区間に移行する際に決定された有利区間状況に応じた値が取得される。また、本実施の形態では、上記第1の実施の形態とは異なり、継続抽選に当選しさえすれば報知モードが際限なく継続する。
ここで、チャンスモードBにおける相違点を説明する。
チャンスモードBにおける区間抽選処理では、上記第1の実施の形態と同様の処理を行う(図19参照)。但し、ステップS702にて行う移行抽選は、報知モードに移行させるか否かの抽選ではなく、通常区間に移行させるか否かの抽選であり、換言すれば有利区間を終了させるか否かの転落抽選である。なお、転落抽選に当選となる確率は、有利状況によって異なる構成としてもよいし、有利状況に関わらず同一であってもよい。
図39は、本実施の形態におけるチャンスモードBの遊技区間処理を示すフローチャートである。
ステップS2301では、上述した終了判定処理を行い、ステップS2302では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS2301の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS2310にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS2303に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS2304にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS2305にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、有利区間を終了させる転落抽選に当選したことを意味するため、ステップS2306にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS2307にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更する。ステップS2308では、区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS2309では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。その後、ステップS2310にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2305にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、転落抽選に当選しなかったことを意味するため、ステップS2311に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数記憶エリアに記憶された移行ゲーム数と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数となっていない場合には、ステップS2310にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数と一致した場合には、ステップS2307に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更する。ステップS2308では、区間表示器をOFF消灯させる。ステップS2309では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。その後、ステップS2310にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2303にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS2310にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードBに移行した場合には、有利区間が終了して通常区間に移行する。
次に、本実施の形態における遊技性の作用を説明する。
本実施の形態においては、チャンスモードBから報知モードに移行しないため、ボーナス期間が終了した場合、当該有利区間におけるチャンスモードBの遊技と、通常区間における遊技と、次回の有利区間におけるチャンスモードAの遊技と、を行うことで次回のボーナス期間に至ることができる。チャンスモードBの移行ゲーム数の最大値は、地獄状況において取得され得る501である。チャンスモードAの移行ゲーム数の最大値は、いずれの有利区間状況においても取得され得る500である。このため、本スロットマシン10における所謂天井回数は、最大で(1001+a)回(aは通常区間における遊技回数)となる。
ここで、本実施の形態のようにボーナス期間の終了後にチャンスモードBに移行するのではなく、有利区間が終了して通常区間に移行する構成とした場合を考える。
かかる構成とした場合には、チャンスモードAの移行ゲーム数の最大値を1001とすれば、本実施の形態と同様の遊技性を実現可能であるように考えられる。
しかしながら、かかる構成においては、有利区間において遊技可能な遊技回数は1500回と規定されているため、天井に到達してしまった場合、ボーナス期間において遊技可能な遊技回数が499回しか残されていない。また、天井到達後は前兆モードを経てボーナス期間に至るため、ボーナス期間において遊技可能な遊技回数は499回よりも少なくなる。さらに、所有メダルが増加する報知モードは1セット30回であり、継続抽選に当選した場合には、所有メダルが減少する引き戻しモード下での遊技を行う必要がある。引き戻しモードは最大20ゲーム継続する。したがって、かかる構成とした場合には、報知モードの継続回数に上限値を設けなかったとしても、報知モードを11セット以上継続させることが困難であり、仮に報知モードが11セット以上継続したとしても、報知モードの途中で有利区間が終了してしまう可能性が高くなる。これでは、遊技者が遊技意欲を著しく減退させてしまうことが懸念される。
一方、本実施の形態においては、天井回数がチャンスモードBの移行ゲーム数とチャンスモードAの移行ゲーム数の合算となるため、仮に天井に到達してしまったとしても、ボーナス期間において遊技可能な遊技回数が1000(=1500−500)回も残されている。20ゲームの前兆モードを経て報知モードに移行し、引き戻しモードを全て20ゲームで終了させたとしても、本実施の形態では、報知モードを20セット継続させることができる。但し、有利区間には遊技回数の他に差枚数の上限値として2400が規定されているため、実際には、理論上18セット目の途中で差枚数が2400に達して終了することとなる。
ここで、差枚数が2400に達したことを以って有利区間が終了した場合には、上記した他の例と同様、報知モードの途中で有利区間が終了してしまったことに対して遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことが懸念される。しかしながら、本実施の形態においては、差枚数が2400に達したことを以って有利区間が終了した場合と、有利区間における遊技回数が1500に達したことを以って有利区間が終了した場合と、のいずれにおいても、次回のボーナス期間までの天井回数が短縮されたことと等しくなる。チャンスモードBに移行することなく有利区間が終了しているため、次回の有利区間におけるチャンスモードAの移行ゲーム数を消化するだけでよいからである。故に、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、上記したような差枚数上限や遊技回数上限に到達するまで報知モードを継続させなくても、報知モードを11セット以上継続させれば次回のボーナス期間までの天井回数を短縮させることが可能となる。仮にチャンスモードBの移行ゲーム数として501が取得されたとしても、チャンスモードBの途中で遊技回数上限に到達して有利区間が終了する可能性が生じるからである。故に、本実施の形態では、ボーナス期間の終了後にチャンスモードBに移行する構成とすることにより、報知モードを継続させることができれば所有メダルを増加させつつ次回のボーナス期間までの天井回数を短縮させることが可能となるという新たな遊技性を提供することが可能となる。
以上のとおり、本実施の形態では、チャンスモードBにおいて報知モードへの移行抽選を行わない構成としたため、仮に遊技者が報知モードで多量のメダルを獲得したとしてもチャンスモードBで所有メダルを減少させることが可能となる。この結果、継続抽選に当選すれば報知モードAが際限なく継続する構成とした場合であっても、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、チャンスモードB下で移行抽選を行わない構成とした場合には、報知モードAが終了した段階で遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。そこで本スロットマシン10では、通常区間に移行させるか否かの転落抽選を行う構成とした。かかる構成とすることにより、新規の遊技性を提供することで上記懸念を好適に解消することが可能となる。転落抽選に当選した場合には、チャンスモードBの残りゲーム数分だけ天井回数を減少させることができる。このため、チャンスモードBにおける遊技を、天井回数の削減を図ることが可能な遊技とすることができるからである。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記各実施の形態では、チャンスモードにおいて移行抽選に当選した場合、前兆モードを経て報知モードに至る構成としたが、チャンスモードから報知モードへ直接移行する構成としてもよい。
(2)上記第1の実施の形態では、報知モードAが最大で10セットまで継続する構成としたが、継続抽選に当選すれば際限なく継続する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、新規の遊技性を提供することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。報知モードの継続抽選に当選した場合には、チャンスモードBの途中で有利区間の上限回数の遊技となり、チャンスモードBにおいて設定された移行ゲーム数よりも少ないゲーム数で有利区間を終了させることができる可能性が生じる。天井機能を設けた構成においては、継続抽選に当選した場合、報知モードにおいて所有メダルをさらに増加させつつ、天井回数を減少させることが可能となるからである。
(3)上記各実施の形態では、前兆モードにおいて遊技モード等に関する抽選を行わない構成としたが、前兆ゲーム数を短縮させるか否かの短縮抽選を行う構成としてもよいし、報知モードのゲーム数を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う構成としてもよい。
(4)上記各実施の形態において、報知モード下で当該報知モードのゲーム数を増加させるか否かの上乗せ抽選を行う構成としてもよい。また、報知モード下で継続率をアップさせるか否かの継続率変更抽選を行う構成としてもよい。
(5)上記各実施の形態では、継続抽選に当選した場合に引き戻しモードを経て報知モードに復帰する構成としたが、引き戻しモードを経ることなく報知モードに直接復帰する構成としてもよい。但し、かかる構成とする場合には、報知モードにおける1ゲームあたりの純増メダル数の期待値を3枚以下とすることが望ましい。遊技の健全性を考えた場合には、報知モードに移行してからの出玉率を220%以下とすることが望ましいからである。
(6)上記各実施の形態では、報知モードにおいて遊技可能な遊技回数が継続抽選によって増加する構成としたが、上乗せ抽選によって増加する構成としてもよいことはいうまでもない。但し、かかる構成とする場合には、報知モードにおける1ゲームあたりの純増メダル数の期待値を3枚以下とすることが望ましい。遊技の健全性を考えた場合には、報知モードに移行してからの出玉率を220%以下とすることが望ましいからである。
(7)上記第1の実施の形態では、報知モードBが必ず1セットで終了する構成としたが、報知モードAと同様に2セット以上継続し得る構成としてもよい。
(8)上記第1の実施の形態では、チャンスモードBにおける移行当選率がチャンスモードAにおける移行当選率以下となる構成としたが、出玉率に関わらずチャンスモードAにおける移行当選率と等しい構成としてもよい。かかる構成とする場合には、出玉率に基づいて移行ゲーム数が変化する構成とすれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(9)上記第1の実施の形態では、チャンスモードBにおける移行ゲーム数が出玉率に基づいて変化する構成としたが、変化しない構成としてもよい。かかる構成とする場合には、出玉率に基づいて移行当選率が変化する構成とすれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(10)上記第1の実施の形態では、チャンスモードBにおいて移行ゲーム数の3枚遊技が行われた場合に出玉カウンタAを用いて出玉率を算出する構成としたが、チャンスモードBにおいて3枚遊技が行われる毎に出玉カウンタAを用いて出玉率を算出し、当該算出結果が1.3未満となった場合に有利区間が終了する構成としてもよい。このように、3枚遊技が行われる毎に出玉率を算出して有利区間の終了判定を実行する構成とした場合には、移行ゲーム数を設定しない構成としてもよい。
(11)上記第1の実施の形態では、引き戻しモードにおいて押し順役に当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない構成としたが、前記操作順序が所定確率で報知される構成としてもよい。このとき、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が3枚未満となるように前記所定確率を設定すれば、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。チャンスモード及び前兆モードについても同様である。
(12)上記第1の実施の形態では、報知モード終了ゲームにおいて継続抽選を行う構成としたが、報知モード移行ゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよいし、報知モード下の所定のゲームにおいて継続抽選を行う構成としてもよい。
(13)上記第1の実施の形態では、継続抽選に当選した場合に引き戻しモードに移行する構成としたが、かかる構成を変更する。
報知モードが終了した場合には、必ず高確率モードに移行する構成とする。高確率モードに移行する場合には、出玉カウンタBを用いて出玉率を算出し、当該算出結果に基づいて、高確率モードの移行ゲーム数及び移行当選率を設定する。移行ゲーム数及び移行当選率の詳細については、上記第1の実施の形態における引き戻しモードと同様でよい。そして、高確率モードにおいて移行抽選に当選した場合には、報知モードAに移行し、高確率モードにおいて移行抽選に当選することなく移行ゲーム数の3枚遊技が行われた場合には、出玉カウンタAを用いて出玉率を算出する。当該算出結果が1.3未満であった場合には、有利区間を終了して通常区間に移行させ、前記算出結果が1.3以上であった場合には、チャンスモードBに移行させる構成とする。かかる構成とした場合であっても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
なお、上記構成において出玉カウンタBを備えない構成とする場合には、高確率モードを例えば20ゲームの3枚遊技又は移行抽選当選で終了する構成、すなわち1種類の高確率モードのみを備えた構成としてもよいし、移行ゲーム数と移行当選率の少なくとも一方が異なる複数の高確率モードを備え、所定の抽選によっていずれの高確率モードに移行させるかを決定する構成としてもよい。
(14)上記第1の実施の形態では、CZ演出の11ゲーム目に通常区間に移行する構成としたが、CZ演出の途中で通常区間に移行する構成であればよく、CZ演出の開始タイミングは任意である。
(15)上記第1の実施の形態では、チャンスモードBの残りゲーム数が10ゲーム以下となった場合に必ずCZ演出を開始する構成としたが、CZ演出が開始されない構成としてもよい。但し、かかる構成とした場合には、チャンスモードBが終了するまでにCZ演出抽選に当選しなかった場合、通常区間において演出が実行されない事象が発生し得る。
(16)上記第3の実施の形態では、通常区間から有利区間に移行する場合に有利区間状況フラグをセットする構成としたが、チャンスモードBに移行する場合に有利区間状況フラグをセットする構成としてもよい。
(17)上記第3の実施の形態では、チャンスモードBにおける各ゲームにおいて転落抽選を行う構成としたが、所定の期間に限って転落抽選を行う構成としてもよい。図37(a)を例として説明すると、通常状況において移行ゲーム数として450を設定した場合には、チャンスモードBの1〜50ゲーム目と、201〜250ゲーム目と、401〜450ゲーム目と、に転落抽選を行う構成とする。かかる構成とした場合であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(18)上記第3の実施の形態では、上記第3の実施の形態では、チャンスモードBにおける各ゲームにおいて転落抽選を行う構成としたが、100ゲーム毎等の所定の周期で転落抽選を行う構成としてもよい。また、役の抽選結果に基づいてポイントを獲得する構成とし、獲得ポイントが10ポイント等の所定値に達する毎に転落抽選を行う構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(19)上記各実施の形態において、チャンスモードAとチャンスモードBの少なくとも一方の移行ゲーム数を300ゲーム等の固定値としてもよい。
(20)上記各実施の形態において、チャンスモードA移行ゲームにおいて約5分の1の確率で移行抽選に当選し、その後は100ゲーム毎に約10分の1の確率で移行抽選に当選する構成としてもよい。このように、チャンスモードAの滞在ゲーム数によって移行当選率が変化する構成とした場合であっても、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(21)上記各実施の形態では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合に通常区間からチャンスモードAに移行し、約11.9分の1の確率でしか外れが発生しない構成としたが、外れとなる確率は任意である。但し、通常区間に滞在するゲーム数が多くなるほど遊技者が通常区間であることを察知する機会が高まるため、外れとなる確率よりも何らかの役に当選する確率の方が高い構成とすることが望ましい。
(22)上記各実施の形態において、報知モードが終了してから行われた3枚遊技の遊技回数を補助表示部65に表示する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、遊技者にチャンスモードB,通常区間,チャンスモードAのいずれに滞在しているかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
(23)上記各実施の形態において、演出用の操作スイッチを設け、有利区間終了ゲーム又は通常区間の各ゲームにおいて上記演出スイッチを操作させる補助演出を実行する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、遊技者の関心を区間表示器66から演出スイッチ及び補助演出に向けることが可能となるため、遊技者が通常区間に移行したことを察知する機会を低減することが可能となる。なお、上記演出スイッチを操作させる補助演出を、チャンスモードAや引き戻しモード等の他の遊技モードにおいて実行してもよいことはいうまでもない。
(24)上記各実施の形態では、区間表示器66を払出枚数表示部61の右下角隅部に設ける構成としたが、区間表示器66を設ける位置は任意である。但し、遊技者が有利区間終了ゲームであること等を察知する機会を低減するためには、補助表示部65から離間した位置に配置することが望ましく、例えば精算スイッチ59に設けること等が望ましい。
(25)上記各実施の形態では、3枚遊技であることを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としたが、3枚遊技であってBB状態でないことを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としてもよい。
(26)上記各実施の形態では、区間表示器66を、遊技区間処理においてOFF消灯させる構成としたが、開始待ち処理においてOFF消灯させる構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、有利区間終了ゲームの終了後に区間表示器66をOFF消灯させる構成となるため、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。同様に、区間表示器66を、区間抽選処理においてON点灯させる構成としたが、回転開始処理の後であってストップスイッチ42〜44が操作されたか否かを判定する前にON点灯させる構成としてもよい。
(27)上記各実施の形態において、報知モードA又は報知モードBからチャンスモードBに移行する構成としたが、チャンスモードAからチャンスモードBに移行する構成としてもよいし、チャンスモードBからチャンスモードBに再度移行する構成としてもよい。
(28)上記各実施の形態では、有利区間に移行するとストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定のストップスイッチの操作タイミングが報知される構成としてもよいし、操作タイミング及び操作方法が報知される構成としてもよい。すなわち、有利区間は、ストップスイッチの指示機能が作動し得る遊技区間であればよい。なお、通常区間は、小役入賞を成立させるためのストップスイッチの指示機能が作動しない遊技区間であればよい。
(29)上記各実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(30)上記各実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであってもよいし、BB状態とRB状態を共に備えたスロットマシンであってもよい。また、CB状態やMB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであってもよい。
(31)上記各実施の形態では、メダルが3枚ベット又は2枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。
(32)上記各実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(33)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
(34)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機A1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態(有利区間)と、前記指示機能が作動しない通常状態(通常区間)と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記通常状態から前記第1減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605)と、
前記有利状態において、前記第1減少モードから1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態において、前記増加モードが終了した場合に1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)と、
前記増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2減少モードから前記通常状態に移行させる第4移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1515〜S1517)と
を備え、
前記増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数の最大値が、前記第2設定手段の設定する遊技回数と、前記通常状態に滞在する遊技回数と、前記第1設定手段の設定する遊技回数と、の和となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において増加モードに移行し、当該増加モードが終了した場合に、第2減少モードを経て通常状態に移行する。かかる構成とすることにより、例えば増加モードが終了した場合に通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
かかる一方、増加モードが終了した場合に第2減少モードに移行する構成とした場合には、増加モードが終了した段階で遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数の最大値が、通常状態から第1減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、増加モードから第2減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、の和となる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者が第2減少モードにおける遊技が無駄なものであるとの印象を抱いてしまうことを緩和することが可能となり、次回の増加モードに向けて遊技を継続する意欲を高めることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A2.上記遊技機A1において、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)と、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加するよう、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数又は前記増加モードへの移行回数を増加させる遊技回数増加手段(主制御装置101の継続抽選機能S1301)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数は増加することがあり、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成を上記遊技機A1に適用することにより、新規の遊技性を提供することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。増加モードにおいて遊技可能な遊技回数を増加させることができた場合には、第2減少モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となり、第2設定手段の設定した遊技回数よりも少ない遊技回数で有利状態を終了させることができる可能性が生じる。増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数の最大値が、通常状態から第1減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、増加モードから第2減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、の和となる構成においては、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加した場合、増加モードにおいて遊技媒体をさらに増加させつつ、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を減少させることが可能となるからである。
遊技機A3.上記遊技機A1又は遊技機A2において、前記有利状態に移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を、前記有利状態に移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率を導出する出玉率導出手段(主制御装置101の出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理機能S1310,S1513)と、前記出玉率導出手段の導出結果が予め定めた特定値(1.3)未満となった場合に前記有利状態を終了させる特定値終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1313〜S1315,S1515〜S1517)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態に移行してから払い出した遊技媒体の総数を、有利状態に移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率が導出される。そして、導出された出玉率が特定値未満となった場合に有利状態が終了する。かかる構成とすることにより、例えば遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体を遊技者が獲得した状態で有利状態が終了する事態を回避することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
遊技機A4.上記遊技機A3において、前記出玉率導出手段は、前記増加モードが終了した遊技回で前記出玉率を導出する一方、前記増加モードの途中の遊技回で前記出玉率を導出しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、出玉率は、増加モードが終了した遊技回で導出される一方、増加モードの途中の遊技回で導出されない。増加モードの途中の遊技回で出玉率を導出しない構成とすることにより、特定値として適正値を設定することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。有利状態が第1減少モードから開始される構成においては、増加モードに移行した時点での出玉率が1未満となっている可能性が高い。このため、出玉率が特定値未満となった場合に有利状態を終了させる構成において、増加モードの途中で出玉率に基づいて有利状態が終了してしまうことを回避するためには、特定値を低く設定する必要が生じてしまうからである。また、増加モードが終了した遊技回で出玉率を導出する構成とすることにより、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。本遊技機においては、増加モードが終了した際に当該増加モードで遊技機の設計者が想定する遊技媒体が払い出されなかった場合、出玉率が特定値未満となって有利状態が終了することとなる。このことは、第2減少モードに移行することなく有利状態が終了することを意味し、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数が減少することを意味するからである。
遊技機A5.上記遊技機A4において、前記第3移行手段は、前記出玉率導出手段の導出結果が前記特定値未満とならなかった場合、前記第2減少モードに移行させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードが終了した遊技回での出玉率が特定値未満でない場合に第2減少モードに移行する。かかる構成とすることにより、増加モードが終了した際に当該増加モードで遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体が払い出された場合、第2減少モードで遊技者の所有する遊技媒体を減少させることが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
遊技機A6.上記遊技機A5において、前記第2設定手段は、前記出玉率導出手段の導出結果に基づいて、前記遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードにおける遊技回数は、増加モードが終了した時点での出玉率に基づいて設定される。かかる構成とすることにより、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を、先の増加モードが終了した時点での出玉率によって変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A7.上記遊技機A3乃至遊技機A6のいずれかにおいて、前記出玉率導出手段は、前記第2減少モードにおいて前記第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた場合、前記出玉率を導出することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、出玉率は、第2減少モードにおいて第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた場合に導出される。かかる構成とすることにより、第2設定手段の設定した回数の遊技が第2減少モードで行われ、かかる時点での出玉率が特定値未満となった場合、有利状態を終了させることが可能となる。
遊技機A8.上記遊技機A7において、前記第2減少モードにおいて前記第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた際の前記出玉率導出手段の導出結果が前記特定値以上であった場合、前記増加モードに移行させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2設定手段の設定した回数の遊技が第2減少モードで行われ、かかる時点での出玉率が特定値以上であった場合、増加モードに移行する。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。遊技の健全性の観点のみから考えた場合には、上記時点での出玉率が特定値以上であった場合、第2減少モードに再度移行させる構成とすればよい。しかしながら、かかる構成とした場合には、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数が増加することとなり、第1減少モードから移行した増加モードが終了した時点で遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。一方、上記時点での出玉率が特定値以上であった場合に増加モードに移行させる構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数の最大値を、通常状態から第1減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、増加モードから第2減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、の和とすることができる、換言すれば上記最大値の遊技までに次回の増加モード当選を期待できるという安心感を遊技者に与えることができるからである。
遊技機A9.上記遊技機A8において、前記第2設定手段の設定した遊技回数の遊技を前記第2減少モードにおいて行った場合に期待される遊技媒体の減少数は、前記第2減少モードから移行した前記増加モードを終了するまで遊技した場合に期待される遊技媒体の増加数より多いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2設定手段の設定した遊技回数の遊技を第2減少モードにおいて行った場合に期待される遊技媒体の減少数は、第2減少モードから移行した増加モードを終了するまで遊技した場合に期待される遊技媒体の増加数より多い。かかる構成とすることにより、増加モードによって遊技者の所有遊技媒体の減少速度を緩和しつつ、有利状態に移行してからの出玉率を低下させることが可能となる。
遊技機A10.上記遊技機A1乃至遊技機A9のいずれかにおいて、前記有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段(主制御装置101の区間情報格納エリア106d)と、前記有利状態が終了する場合に前記一時記憶手段を初期化する初期化手段(主制御装置101の初期化処理機能S905,S1315,S1517)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する場合、有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段が初期化される。かかる構成においては、例えば所定の有利状態において移行した増加モードと、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることができず、遊技の単調化が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機A1乃至遊技機A9のいずれかに適用した場合には、増加モードの遊技結果に基づいて第2設定手段が遊技回数に関わる情報を設定可能なため、所定の有利状態において移行した増加モードと、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることが可能となる。この結果、新規の遊技性を提供することで遊技の単調化を好適に抑制することが可能となる。
遊技機B1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記有利状態において、前記第1減少モードから1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態に移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を、前記有利状態に移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率を導出する出玉率導出手段(主制御装置101の出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理機能S1310,S1513)と、
前記出玉率導出手段の導出結果が予め定めた特定値(1.3)未満となった場合に前記有利状態を終了させる特定値終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1313〜S1315,S1515〜S1517)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態に移行してから払い出した遊技媒体の総数を、有利状態に移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率が導出される。そして、導出された出玉率が特定値未満となった場合に有利状態が終了する。かかる構成とすることにより、例えば遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体を遊技者が獲得した状態で有利状態が終了する事態を回避することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
遊技機B2.上記遊技機B1において、前記出玉率導出手段は、前記増加モードが終了した遊技回で前記出玉率を導出する一方、前記増加モードの途中の遊技回で前記出玉率を導出しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、出玉率は、増加モードが終了した遊技回で導出される一方、増加モードの途中の遊技回で導出されない。増加モードの途中の遊技回で出玉率を導出しない構成とすることにより、特定値として適正値を設定することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。有利状態が第1減少モードから開始される構成においては、増加モードに移行した時点での出玉率が1未満となっている可能性が高い。このため、出玉率が特定値未満となった場合に有利状態を終了させる構成において、増加モードの途中で出玉率に基づいて有利状態が終了してしまうことを回避するためには、特定値を低く設定する必要が生じてしまうからである。
遊技機B3.上記遊技機B2において、前記有利状態において、前記増加モードが終了した際の前記出玉率導出手段の導出結果が前記特定値未満とならなかった場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において増加モードに移行し、当該増加モードが終了した遊技回での出玉率が特定値未満でない場合に、第2減少モードに移行する。かかる構成とすることにより、増加モードにおける遊技によって上昇した出玉率を、第2減少モードにおける遊技によって特定値未満となるまで低下させることが可能となる。また、かかる構成とすることにより、例えば増加モードが終了した場合に通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機B4.上記遊技機B3において、前記増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)を備え、前記第2設定手段は、前記出玉率導出手段の導出結果に基づいて、前記遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードにおける遊技回数は、増加モードが終了した時点での出玉率に基づいて設定される。かかる構成とすることにより、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を、先の増加モードが終了した時点での出玉率によって変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機B5.上記遊技機B4において、前記出玉率導出手段は、前記第2減少モードにおいて前記第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた場合、前記出玉率を導出することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、出玉率は、第2減少モードにおいて第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた場合に導出される。かかる構成とすることにより、第2設定手段の設定した回数の遊技が第2減少モードで行われ、かかる時点での出玉率が特定値未満となった場合、有利状態を終了させることが可能となる。
遊技機B6.上記遊技機B5において、前記第2減少モードにおいて前記第2設定手段の設定した回数の遊技が行われた際の前記出玉率導出手段の導出結果が前記特定値以上であった場合、前記増加モードに移行させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2設定手段の設定した回数の遊技が第2減少モードで行われ、かかる時点での出玉率が特定値以上であった場合、増加モードに移行する。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。遊技の健全性の観点のみから考えた場合には、上記時点での出玉率が特定値以上であった場合、第2減少モードに再度移行させる構成とすればよい。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が次回の増加モードに当選となるまでの展望を描けなくなり、第1減少モードから移行した増加モードが終了した時点で遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。一方、上記時点での出玉率が特定値以上であった場合に増加モードに移行させる構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。第2設定手段の設定した回数の遊技を第2減少モードで行えば増加モードに移行するチャンスがあるからである。
遊技機B7.上記遊技機B6において、前記第2設定手段の設定した遊技回数の遊技を前記第2減少モードにおいて行った場合に期待される遊技媒体の減少数は、前記第2減少モードから移行した前記増加モードを終了するまで遊技した場合に期待される遊技媒体の増加数より多いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2設定手段の設定した遊技回数の遊技を第2減少モードにおいて行った場合に期待される遊技媒体の減少数は、第2減少モードから移行した増加モードを終了するまで遊技した場合に期待される遊技媒体の増加数より多い。かかる構成とすることにより、増加モードによって遊技者の所有遊技媒体の減少速度を緩和しつつ、有利状態に移行してからの出玉率を低下させることが可能となる。
遊技機C1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記通常状態から前記第1減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605)と、
前記有利状態において、前記第1減少モード下で前記第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態において、前記増加モードが終了した場合に1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)と、
前記増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2減少モードから前記通常状態に移行させる第4移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1515〜S1517)と
を備え、
前記第2設定手段は、予め記憶された複数の遊技回数に関わる情報から1の遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において増加モードに移行し、当該増加モードが終了した場合に、第2減少モードを経て通常状態に移行する。そして、通常状態から第1減少モードに移行し、当該第1減少モード下で第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合には、増加モードに移行する。かかる構成とすることにより、例えば増加モードが終了した場合に通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、有利状態の増加モード→有利状態の第2減少モード→通常状態→有利状態の第1減少モード→有利状態の増加モードというように、所謂天井機能を通常状態を跨いで設けることが可能となる。これに加えて、第2設定手段を、予め記憶された複数の遊技回数に関わる情報から1の遊技回数に関わる情報を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、天井到達となる遊技回数を第2設定手段の設定結果によって変化させることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機C2.上記遊技機C1において、前記第2減少モードと、前記通常状態と、前記第1減少モードと、を跨いで補助演出を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機C3.上記遊技機C1又は遊技機C2において、前記第1移行手段を、前記通常状態において前記役の抽選結果が所定結果(何らかの役に当選)となった場合、前記第1減少モードに移行させる構成とし、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となる確率を、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果とならない確率よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態において役の抽選結果が所定結果となった場合、通常状態から第1減少モードに移行する。かかる構成においては、役の抽選結果が所定結果となるか否かによって通常状態に滞在する遊技回数が変化することとなり、通常状態に長く滞在した場合には、遊技者が通常状態であることを察知して遊技を終了してしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、通常状態において役の抽選結果が所定結果となる確率を、通常状態において役の抽選結果が所定結果とならない確率よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、第1減少モードに移行しない確率よりも第1減少モードに移行する確率を高くすることができ、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となる。この結果、遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。これに加えて、通常状態を跨いだ天井機能を備えた本遊技機においては、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることにより、例えば第1減少モードのみで天井機能を設定する構成と同等の天井機能を確保することが可能となる。
遊技機C4.上記遊技機C1乃至遊技機C3のいずれかにおいて、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)と、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加するよう、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数又は前記増加モードへの移行回数を増加させる遊技回数増加手段(主制御装置101の継続抽選機能S1301)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数は増加することがあり、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成を上記遊技機C1乃至遊技機C3のいずれかに適用することにより、新規の遊技性を提供することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。増加モードにおいて遊技可能な遊技回数を増加させることができた場合には、第2減少モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となり、第2設定手段の設定した遊技回数よりも少ない遊技回数で有利状態を終了させることができる可能性が生じる。増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数が、増加モードから第2減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、通常状態から第1減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、の和となる構成においては、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加した場合、増加モードにおいて遊技媒体をさらに増加させつつ、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を減少させることが可能となるからである。
遊技機C5.上記遊技機C1乃至遊技機C4のいずれかにおいて、前記第2設定手段は、前記増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて前記遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードにおける遊技回数は、増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて設定される。かかる構成とすることにより、所定の有利状態における増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて、次の有利状態における増加モードへの移行に必要な遊技回数を変化させることが可能となる。この結果、例えば第1減少モードのみで天井機能を設定する遊技機では実現し得ない斬新な遊技性を提供することが可能となる。
遊技機C6.上記遊技機C5において、前記有利状態に移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を、前記有利状態に移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率を導出する出玉率導出手段(主制御装置101の出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理機能S1310,S1513)を備え、前記第2設定手段は、前記増加モードが終了した際の前記出玉率導出手段の導出結果に基づいて、前記遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態に移行してから払い出した遊技媒体の総数を、有利状態に移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数で除算することにより、出玉率が導出される。そして、第2減少モードにおける遊技回数は、増加モードが終了するまでの出玉率に基づいて設定される。かかる構成とすることにより、例えば増加モードが終了した際に遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体を遊技者が獲得していた場合、第2減少モードによって遊技者の獲得した遊技媒体を遊技機の設計者が想定する範囲内に収まるよう調整することが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機C7.上記遊技機C1乃至遊技機C6のいずれかにおいて、前記有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段(主制御装置101の区間情報格納エリア106d)と、前記有利状態が終了する場合に前記一時記憶手段を初期化する初期化手段(主制御装置101の初期化処理機能S905,S1315,S1517)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する場合、有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段が初期化される。かかる構成においては、例えば所定の有利状態において移行した増加モードと、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることができず、遊技の単調化が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機C1乃至遊技機C6のいずれかに適用した場合には、増加モードの遊技結果に基づいて第2設定手段が遊技回数に関わる情報を設定可能なため、所定の有利状態において移行した増加モードと、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることが可能となる。この結果、新規の遊技性を提供することで遊技の単調化を好適に抑制することが可能となる。
遊技機D1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記通常状態から前記第1減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605)と、
前記有利状態において、前記第1減少モード下で前記第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態において、前記増加モードが終了した場合に1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)と、
前記増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2減少モードから前記通常状態に移行させる第4移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1515〜S1517)と
を備え、
前記第1移行手段を、前記通常状態において前記役の抽選結果が所定結果(何らかの役に当選)となった場合、前記第1減少モードに移行させる構成とし、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となる確率を、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果とならない確率よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において増加モードに移行し、当該増加モードが終了した場合に、第2減少モードを経て通常状態に移行する。そして、通常状態から第1減少モードに移行し、当該第1減少モード下で第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合には、増加モードに移行する。かかる構成とすることにより、例えば増加モードが終了した場合に通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、有利状態の増加モード→有利状態の第2減少モード→通常状態→有利状態の第1減少モード→有利状態の増加モードというように、所謂天井機能を通常状態を跨いで設けることが可能となる。
加えて、通常状態において役の抽選結果が所定結果となった場合、通常状態から第1減少モードに移行する。かかる構成においては、役の抽選結果が所定結果となるか否かによって通常状態に滞在する遊技回数が変化することとなり、通常状態に長く滞在した場合には、遊技者が通常状態であることを察知して遊技を終了してしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、通常状態において役の抽選結果が所定結果となる確率を、通常状態において役の抽選結果が所定結果とならない確率よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、第1減少モードに移行しない確率よりも第1減少モードに移行する確率を高くすることができ、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となる。この結果、遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。これに加えて、通常状態を跨いだ天井機能を備えた本遊技機においては、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることにより、例えば第1減少モードのみで天井機能を設定する構成と同等の天井機能を確保することが可能となる。
遊技機D2.上記遊技機D1において、前記通常状態において消灯表示されるとともに前記有利状態において点灯表示される表示手段(区間表示器66)と、前記表示手段を制御する制御手段(主制御装置101)と、を備え、前記制御手段は、前記有利状態から前記通常状態に移行する場合、前記有利状態が終了する遊技回の遊技が終了してから次遊技回の遊技が開始される前までに前記表示手段を消灯表示させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、表示手段は、有利状態から通常状態に移行する場合、有利状態が終了する遊技回の遊技が終了してから次遊技回の遊技が開始される前までに消灯表示される。かかる構成とすることにより、遊技回の途中で有利状態が終了することを遊技者が察知してしまうことを回避することが可能となる。
遊技機D3.上記遊技機D2において、前記制御手段は、前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、前記通常状態が終了する遊技回の遊技が終了する前までに前記表示手段を点灯表示させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、表示手段は、通常状態から有利状態に移行する場合、通常状態が終了する遊技回の遊技が終了する前までに点灯表示される。かかる構成とすることにより、遊技回の途中で有利状態に移行することを遊技者に察知させることが可能となる。また、本構成を上記遊技機D1及び遊技機D2に適用することにより、表示手段が消灯表示されている期間を短くすることが可能となり、表示手段を通じて遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となる。
遊技機D4.上記遊技機D3において、前記制御手段は、前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、前記役の抽選結果が前記所定結果となってから前記絵柄の循環表示を停止させることが可能となる前までに前記表示手段を点灯表示させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、表示手段は、通常状態から有利状態に移行する場合、役の抽選結果が所定結果となってから絵柄の循環表示を停止させることが可能となる前までに点灯表示される。かかる構成を上記遊技機D1乃至遊技機D3に適用することにより、通常状態の1回目の遊技において役の抽選結果が所定結果となった場合には、表示手段の消灯表示されている期間を1遊技回未満とすることができる。この結果、表示手段を通じて遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となる。
遊技機D5.上記遊技機D1乃至遊技機D4のいずれかにおいて、前記第2減少モードと、前記通常状態と、前記第1減少モードと、を跨いで補助演出を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また特に、本構成を上記遊技機D2乃至遊技機D4のいずれかに適用した場合には、遊技者の関心を補助演出に向けさせるとともに表示手段から遠ざけることが可能となる。この結果、表示手段を備えた構成であっても、表示手段を通じて遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となる。
遊技機D6.上記遊技機D1乃至遊技機D5のいずれかにおいて、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)と、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加するよう、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数又は前記増加モードへの移行回数を増加させる遊技回数増加手段(主制御装置101の継続抽選機能S1301)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数は増加することがあり、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成を上記遊技機D1乃至遊技機D5のいずれかに適用することにより、新規の遊技性を提供することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。増加モードにおいて遊技可能な遊技回数を増加させることができた場合には、第2減少モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となり、第2設定手段の設定した遊技回数よりも少ない遊技回数で有利状態を終了させることができる可能性が生じる。増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数が、増加モードから第2減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、通常状態から第1減少モードに移行する場合に設定される遊技回数と、の和となる構成においては、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加した場合、増加モードにおいて遊技媒体をさらに増加させつつ、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を減少させることが可能となるからである。
遊技機D7.上記遊技機D1乃至遊技機D6のいずれかにおいて、前記第2設定手段は、前記増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて前記遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードにおける遊技回数は、増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて設定される。かかる構成とすることにより、所定の有利状態における増加モードが終了するまでの遊技結果に基づいて、次の有利状態における増加モードへの移行に必要な遊技回数を変化させることが可能となる。この結果、例えば第1減少モードのみで天井機能を設定する遊技機では実現し得ない斬新な遊技性を提供することが可能となる。
遊技機E1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記有利状態において、前記第1減少モードから1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態に移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を、前記有利状態に移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数で除算することにより、第1出玉率を導出する第1出玉率導出手段(主制御装置101の出玉カウンタAを用いた出玉率算出処理機能S1310,S1513)と、
前記増加モードに移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を、前記増加モードに移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数で除算することにより、第2出玉率を導出する第2出玉率導出手段(主制御装置101の出玉カウンタBを用いた出玉率算出処理機能S1306)と、
前記増加モードが終了した場合、前記第2出玉率導出手段の導出結果に基づいて、前記有利状態における遊技モードの移行先を決定する移行先決定手段(主制御装置101の引き戻しモード設定機能S1307,S1308)と、
前記第1出玉率導出手段の導出結果に基づいて、前記有利状態を終了させるか否かを決定する終了決定手段(主制御装置101の出玉率確認機能S1311,S1514)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態に移行してから払い出した遊技媒体の総数を、有利状態に移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数で除算することにより、第1出玉率が導出される。そして、導出された第1出玉率に基づいて有利状態を終了させるか否かが決定される。かかる構成とすることにより、例えば遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体を遊技者が獲得した状態で有利状態が終了する事態を回避すること等が可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
また、増加モードに移行してから払い出した遊技媒体の総数を、増加モードに移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数で除算することにより、第2出玉率が導出される。そして、増加モードが終了した場合、導出された第2出玉率に基づいて有利状態における遊技モードの移行先が決定される。増加モードは遊技者の所有する遊技媒体が増加する遊技モードであるため、かかる構成とすることにより、遊技者が短期間に遊技媒体を大量獲得する機会を低減することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。これに加えて、移行先の遊技モードを増加モードに移行してからの遊技結果と関連付けることが可能となるため、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
以上の結果、長期間遊技と短期間遊技のいずれにおいても遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E2.上記遊技機E1において、前記増加モードに移行してから払い出した前記遊技媒体の総数を記憶する払出数記憶手段(アウトカウンタB)と、前記増加モードに移行してから遊技に使用した前記遊技媒体の総数を記憶する使用数記憶手段(インカウンタB)と、を備え、前記払出数記憶手段及び前記使用数記憶手段を、前記有利状態が終了した場合に初期化される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードに移行してから払い出した遊技媒体の総数を記憶する払出数記憶手段と、増加モードに移行してから遊技に使用した遊技媒体の総数を記憶する使用数記憶手段と、は、有利状態が終了した場合に初期化される。かかる構成とすることにより、例えば増加モードが所謂連荘をした場合において、最初の増加モードにおける遊技結果と、移行先の遊技モードにおける遊技結果と、2回目の増加モードにおける遊技結果と、を纏めた出玉率を第2出玉率として導出することが可能となる。この結果、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。2回目の増加モードが終了した後の遊技モードは、移行先の遊技モードにおける遊技結果も加味した上で決定されるからである。
遊技機E3.上記遊技機E1又は遊技機E2において、前記遊技モードとして、前記増加モードへの移行確率が高い第1遊技モードと、前記増加モードへの移行確率が低い第2遊技モードと、を有し、前記移行先決定手段が前記第1遊技モードに移行させると決定する割合が、前記第2出玉率導出手段の導出結果に応じて異なる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードに移行してからの出玉率によって増加モード終了後の増加モードへの移行確率が変化する。かかる構成とすることにより、増加モードに移行してからの出玉率によって増加モードが連荘する頻度や連荘回数を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E4.上記遊技機E1乃至遊技機E3のいずれかにおいて、前記遊技モードとして、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなるとともに第1回数の遊技が行われた場合に終了する第3遊技モードと、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなるとともに前記第1回数より多い第2回数の遊技が行われた場合に終了する第4遊技モードと、を有し、前記移行先決定手段が前記第3遊技モードに移行させると決定する割合が、前記第2出玉率導出手段の導出結果に応じて異なる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードに移行してからの出玉率によって増加モード終了後の遊技媒体の減少数が変化する。かかる構成とすることにより、所定の増加モードにおいて想定以上の遊技媒体を払い出した場合であっても、その後の遊技モードによって遊技者の遊技媒体を減少させて第2出玉率を適正値に近付けることが可能となる。
遊技機E5.上記遊技機E1乃至遊技機E4のいずれかにおいて、前記増加モードが終了した後に前記増加モードに再度移行させるか否かを決定する再移行決定手段(主制御装置101の継続抽選機能S1301)を備え、前記移行先決定手段は、前記再移行決定手段が前記増加モードに再度移行させると決定した場合、次回の増加モードに至る前の遊技モードを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1の有利状態において増加モードに複数回移行する場合、遊技モードの流れは、増加モード→移行先決定手段の決定した遊技モード→増加モードとなる。このように、増加モードと増加モードの間に他の遊技モードを挟む構成とすることにより、増加モードが連続する構成と比して第2出玉率の低減を図ることが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
遊技機E6.上記遊技機E5において、前記終了決定手段は、前記第1出玉率導出手段の導出結果が予め定めた特定値(1.3)未満となった場合に前記有利状態を終了させると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、導出された第1出玉率が特定値未満となった場合に有利状態が終了する。かかる構成とすることにより、例えば遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体を遊技者が獲得した状態で有利状態が終了する事態を回避することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。
遊技機E7.上記遊技機E6において、前記第1出玉率導出手段は、前記増加モードが終了した遊技回で前記第1出玉率を導出する一方、前記増加モードの途中の遊技回で前記第1出玉率を導出しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1出玉率は、増加モードが終了した遊技回で導出される一方、増加モードの途中の遊技回で導出されない。増加モードの途中の遊技回で第1出玉率を導出しない構成とすることにより、特定値として適正値を設定することが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。有利状態が第1減少モードから開始される構成においては、増加モードに移行した時点での第1出玉率が1未満となっている可能性が高い。このため、第1出玉率が特定値未満となった場合に有利状態を終了させる構成において、増加モードの途中で第1出玉率に基づいて有利状態が終了してしまうことを回避するためには、特定値を低く設定する必要が生じてしまうからである。
遊技機E8.上記遊技機E7において、前記終了決定手段が前記有利状態を終了させないと決定した場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードが終了した遊技回での出玉率が特定値未満でない場合に第2減少モードに移行する。かかる構成とすることにより、増加モードが終了した際に当該増加モードで遊技機の設計者が想定する以上の遊技媒体が払い出された場合、第2減少モードで遊技者の所有する遊技媒体を減少させることが可能となり、遊技の健全性を確保することが可能となる。また、本構成を上記遊技機E7に適用することにより、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。本遊技機においては、増加モードが終了した際に当該増加モードで遊技機の設計者が想定する遊技媒体が払い出されなかった場合、出玉率が特定値未満となって有利状態が終了することとなる。このことは、第2減少モードに移行することなく有利状態が終了することを意味し、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数が減少することを意味するからである。
遊技機FF1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モード(チャンスモード)と、前記第1遊技モードよりも1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が高くなる第2遊技モード(報知モード)と、を有し、
前記第1遊技モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605、S1308)と、
前記第1遊技モードにおいて前記第2遊技モードに移行させるか否かの移行抽選を行う第1移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードにおける移行抽選機能S702)と、
前記移行抽選に当選した場合に前記第2遊技モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モード移行機能S1007、S1013)と、
前記第1遊技モード下で前記第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、前記第1遊技モードから前記通常状態に移行させる第3移行手段(主制御装置101の通常移行機能S1515)と、
補助演出(CZ演出)を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記補助演出実行手段は、
前記第1遊技モードの残り遊技回数が所定回数(10回)となった場合、前記補助演出を実行する演出期間として、前記所定回数と、前記通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数(20回)を設定する演出期間設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S2105)と、
前記演出期間において、前記移行抽選に当選した場合に所定の報知(当たり報知)を実行する報知実行手段(表示制御装置81の当たり報知設定機能S1804、補助表示部65)と
を備え、
前記演出期間設定手段により、先の有利状態の第1遊技モードと、通常状態と、次の有利状態の第1遊技モードと、を跨いで前記補助演出が実行される構成とし、
前記報知実行手段は、前記先の有利状態の第1遊技モードにおいて前記移行抽選に当選した場合に、前記次の有利状態の第1遊技モードにおいて前記移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で前記所定の報知を実行し得ることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出を、第1遊技モードの残り遊技回数が所定回数となってから、前記所定回数と、通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数の期間に行われる構成とした。かかる構成とすることにより、補助演出を、先の有利状態の第1遊技モードと、通常状態と、次の有利状態の第1遊技モードと、を跨いで実行することが可能となり、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
また、補助演出では、先の有利状態の第1遊技モードにおいて移行抽選に当選した場合、次の有利状態の第1遊技モードにおいて移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で所定の報知が実行され得る。かかる構成とすることにより、所定の報知が実行されたタイミングによっていずれの有利状態において移行抽選に当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機FF2.上記遊技機FF1において、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成においては、先の有利状態の第1遊技モードにおいて移行抽選に当選した場合と、次の有利状態の第1遊技モードにおいて移行抽選に当選した場合と、で、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数の上限値に差異が生じることとなる。このため、遊技者が先の有利状態の第1遊技モードにおいて移行抽選に当選したことを察知した場合には、第2遊技モードに移行したにも関わらず、上限回数の遊技を以って第2遊技モード及び有利状態が終了してしまうことを懸念して、第2遊技モードにおける遊技を十分に楽しめない可能性が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機FF1に適用した場合には、いずれの有利状態において移行抽選に当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機F0.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モードと、第2遊技モードと、を少なくとも有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、前記第1遊技モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記第1遊技モードにおいて第1移行抽選を行う第1移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードAにおける移行抽選機能S702)と、
前記有利状態において前記第1移行抽選に当選した場合、前記第1遊技モードよりも1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が高くなる第3遊技モード(報知モードA)に移行させる第3移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記第2遊技モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2遊技モード下で前記第2設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、前記第2遊技モードから前記通常状態に移行させる通常移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1515〜S1517)と、
前記第2遊技モードにおいて第2移行抽選を行う第2移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードBにおける移行抽選機能S702)と、
前記有利状態において前記第2移行抽選に当選した場合、前記第2遊技モードよりも1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が高くなる第4遊技モード(報知モードB)に移行させる第4移行手段(主制御装置101の報知モードB移行機能S1013)と、
補助演出(CZ演出)を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記補助演出実行手段は、
前記第2遊技モードの残り遊技回数が所定回数(10回)となった場合、前記補助演出を実行する演出期間として、前記所定回数と、前記通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数(20回)を設定する演出期間設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S2105)と、
前記演出期間において、前記第1移行抽選に当選した場合と、前記第2移行抽選に当選した場合と、に、所定の報知(当たり報知)を実行する報知実行手段(表示制御装置81の当たり報知設定機能S1804、補助表示部65)と
を備え、
前記報知実行手段は、前記演出期間において前記第2移行抽選に当選した場合に、前記演出期間において前記第1移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で前記所定の報知を実行し得ることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出は、第2遊技モードの残り遊技回数が所定回数となってから、前記所定回数と、通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数の期間に行われる。かかる構成とすることにより、補助演出を、第2遊技モードと、通常状態と、第1遊技モードと、を跨いで実行することが可能となり、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
さらに、演出期間において第2移行抽選に当選した場合には、演出期間において第1移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で所定の報知が実行され得る。かかる構成とすることにより、所定の報知が実行されたタイミングによって第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機F1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記通常状態から前記第1減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605)と、
前記第1減少モードにおいて第1移行抽選を行う第1移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードAにおける移行抽選機能S702)と、
前記有利状態において、前記第1減少モード下で前記第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合と、前記第1移行抽選に当選した場合と、に、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる第1増加モード(報知モードA)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態において、前記第1増加モードが終了した場合に1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)と、
前記第1増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2減少モード下で前記第2設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、前記第2減少モードから前記通常状態に移行させる第4移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S1515〜S1517)と、
前記第2減少モードにおいて第2移行抽選を行う第2移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードBにおける移行抽選機能S702)と、
前記有利状態において、前記第2移行抽選に当選した場合に、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる第2増加モード(報知モードB)に移行させる第5移行手段(主制御装置101の報知モードB移行機能S1013)と、
補助演出(CZ演出)を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)と
を備え、
前記補助演出実行手段は、
前記第2減少モードの残り遊技回数が所定回数(10回)となった場合、前記補助演出を実行する演出期間として、前記所定回数と、前記通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数(20回)を設定する演出期間設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S2105)と、
前記演出期間において、前記第1移行抽選に当選した場合と、前記第2移行抽選に当選した場合と、に、所定の報知(当たり報知)を実行する報知実行手段(表示制御装置81の当たり報知設定機能S1804、補助表示部65)と
を備え、
前記報知実行手段は、前記演出期間において前記第2移行抽選に当選した場合に、前記演出期間において前記第1移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で前記所定の報知を実行し得ることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において第1増加モードに移行し、当該第1増加モードが終了した場合に、第2減少モードを経て通常状態に移行する。そして、通常状態から第1減少モードに移行し、当該第1減少モード下で第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合には、第1増加モードに移行する。かかる構成とすることにより、例えば第1増加モードが終了した場合に通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。この結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、かかる構成においては、例えば、有利状態の第1増加モード→有利状態の第2減少モード→通常状態→有利状態の第1減少モード→有利状態の第1増加モードというように、所謂天井機能を通常状態を跨いで設けることが可能となる。
加えて、補助演出を、第2減少モードの残り遊技回数が所定回数となってから、前記所定回数と、通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数の期間に行われる構成とした。かかる構成とすることにより、補助演出を、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで実行することが可能となり、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
さらに、演出期間において第2移行抽選に当選した場合には、演出期間において第1移行抽選に当選した場合と同じ遊技回で所定の報知が実行され得る。かかる構成とすることにより、所定の報知が実行されたタイミングによって第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機F2.上記遊技機F1において、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成においては、例えば第2減少モード下で第2移行抽選に当選して第2増加モードに移行した場合、第2増加モードの途中で有利状態が終了してしまう事象が発生し得る。このため、遊技者が第2移行抽選に当選したことを察知した場合には、所有遊技媒体の増加を期待できる第2増加モードに移行したにも関わらず、第1増加モードでないことにがっかりして第2増加モードにおける遊技を十分に楽しめない可能性が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機F1に適用した場合には、第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機F3.上記遊技機F1又は遊技機F2において、前記報知実行手段は、前記演出期間において前記第2移行抽選に当選した場合、前記所定回数の遊技回までよりも前記所定回数以降の遊技回の方が前記所定の報知を実行する割合が高いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、演出期間において第2移行抽選に当選した場合、所定回数の遊技回までよりも所定回数以降の遊技回の方が所定の報知が実行される割合が高い。かかる構成とすることにより、補助演出を、演出期間の所定回数以降の遊技回において所定の報知が実行される割合が高い演出とすることが可能となる。この結果、所定の報知が実行されたタイミングによって第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機F4.上記遊技機F1乃至遊技機F3のいずれかにおいて、前記補助演出実行手段は、前記第1減少モードにおいて前記補助演出を開始するか否かを判定する開始判定手段(表示制御装置81のCZ演出抽選機能S1603)と、前記開始判定手段が前記補助演出を開始すると判定した場合、前記演出期間として前記特定回数を設定する演出期間第2設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S1606)と、を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出は第1減少モードから開始される場合がある。かかる構成とすることにより、演出期間の所定回数の遊技回までに所定の報知が実行された場合であっても、第2移行抽選ではなく第1移行抽選に当選している事象を発生させることが可能となる。この結果、所定の報知が実行されたタイミングによって第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となる。また、通常状態を跨がない補助演出を実行することが可能となるため、補助演出を通じて第1減少モードと第2減少モードのいずれに滞在しているかを察知されてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機F5.上記遊技機F1乃至遊技機F4のいずれかにおいて、前記第2移行抽選に当選した場合、前記第2増加モードに移行させるまでの遊技回数を設定する遊技回数設定手段(主制御装置101の前兆ゲーム数設定機能S1508、図35)を備え、前記遊技回数設定手段は、前記第2減少モードの残り遊技回数が前記所定回数より少ない場合、前記遊技回数として前記残り遊技回数より多い回数を設定し得ることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2移行抽選に当選した場合、遊技回数設定手段の設定した遊技回数の遊技を経て第2増加モードに移行する。このとき、遊技回数設定手段は、第2減少モードの残り遊技回数が所定回数より少ない場合、遊技回数として前記残り遊技回数より多い回数を設定し得る。かかる構成とすることにより、演出期間において第2移行抽選に当選した場合に、所定回数より後の遊技回において第2増加モードに移行させることが可能となる。この結果、移行した増加モードが第1増加モードと第2増加モードのいずれであるかを遊技者に察知されてしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機F6.上記遊技機F1乃至遊技機F5のいずれかにおいて、前記第1移行抽選に当選する確率と、前記第2移行抽選に当選する確率と、が異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1移行抽選に当選する確率と、第2移行抽選に当選する確率と、が異なる。かかる構成においては、例えば移行抽選に当選する確率の低い減少モードに滞在していることを遊技者が察知した場合、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。しかしながら、本遊技機のように、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで補助演出を実行する構成とした場合には、少なくとも補助演出が終了するまで遊技意欲を継続させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機F7.上記遊技機F1乃至遊技機F6のいずれかにおいて、前記第1増加モードに移行した場合と、前記第2増加モードに移行した場合と、で遊技者の有利度合いが異なることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1増加モードに移行した場合と、第2増加モードに移行した場合と、で遊技者の有利度合いが異なる。かかる構成においては、例えば遊技者の有利度合いが低い増加モードに移行する移行抽選に当選したことを遊技者が察知した場合、その後の増加モードにおける遊技を十分に楽しめない可能性が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機F1乃至遊技機F6のいずれかに適用した場合には、第2移行抽選と第1移行抽選のいずれに当選したのかを察知されてしまう機会を低減することが可能となるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機F8.上記遊技機F1乃至遊技機F7のいずれかにおいて、前記第1移行手段を、前記通常状態において前記役の抽選結果が所定結果(何らかの役に当選)となった場合、前記第1減少モードに移行させる構成とし、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となる確率を、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果とならない確率よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態において役の抽選結果が所定結果となった場合、通常状態から第1減少モードに移行する。かかる構成においては、役の抽選結果が所定結果となるか否かによって通常状態に滞在する遊技回数が変化することとなり、通常状態に長く滞在した場合には、遊技者が通常状態であることを察知し、補助演出の途中で遊技を終了してしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、通常状態において役の抽選結果が所定結果となる確率を、通常状態において役の抽選結果が所定結果とならない確率よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、第1減少モードに移行しない確率よりも第1減少モードに移行する確率を高くすることができ、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となる。この結果、遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
なお、上記遊技機F2乃至遊技機F8に記載の構成を、第1減少モードを第1遊技モード、第2減少モードを第2遊技モード、第1増加モードを第3遊技モード、第2増加モードを第4遊技モードとした上で、上記遊技機F0に適用してもよい。かかる場合であっても、上記した作用効果を奏することは明らかである。
遊技機G1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態に移行する場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第1減少モード(チャンスモードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101のチャンスモードA移行機能S604)と、
前記通常状態から前記第1減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第1設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S605)と、
前記有利状態において、前記第1減少モード下で前記第1設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも高くなる増加モード(報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の報知モードA移行機能S1007)と、
前記有利状態において、前記増加モードが終了した場合に1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1遊技回に必要な遊技媒体数よりも低くなる第2減少モード(チャンスモードB)に移行させる第3移行手段(主制御装置101のチャンスモードB移行機能S1312)と、
前記増加モードから前記第2減少モードに移行する場合、遊技回数に関わる情報を設定する第2設定手段(主制御装置101の移行ゲーム数選択機能S1308)と、
前記第2減少モード下で前記第2設定手段の設定した遊技回数の遊技が行われた場合に、前記第2減少モードから前記通常状態に移行させる第4移行手段(主制御装置101の有利区間終了機能S2307〜S2309)と
を備え、
前記第2減少モード下で前記増加モードに移行させるか否かの移行抽選を行う手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技の基本的な流れは、通常状態→第1減少モード→増加モード→第2減少モード→通常状態となる。このように、増加モードから通常状態に移行するのではなく第2減少モードに移行する構成とすることにより、増加モードから通常状態へ移行する構成と比して、所謂連荘の発生頻度を低減させることが可能となるとともに、遊技者が短時間で多くの遊技媒体を獲得する頻度を低減させることが可能となる。
また、第2減少モードでは増加モードに移行させるか否かの移行抽選を行わない構成としたため、例えば遊技者が増加モードで多量の遊技媒体を獲得したとしても第2減少モードで上記遊技媒体を減少させることが可能となる。
以上の結果、遊技の健全性を確保することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機G2.上記遊技機G1において、前記第2減少モードにおいて移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101のチャンスモードBにおける移行抽選機能S702)を備え、前記第4移行手段は、前記移行抽選に当選した場合、前記第2減少モードから前記通常状態に移行させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードでは、増加モードへの移行抽選は行われないものの通常状態への移行抽選が行われる。増加モードが終了した場合に第2減少モードに移行する構成とした場合には、増加モードが終了した段階で遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。しかしながら、本遊技機のように通常状態への移行抽選を行う構成とすることにより、新規の遊技性を提供することで上記懸念を好適に解消することが可能となる。本遊技機においては、増加モードが終了してから次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数、すなわち増加モードに至るまでの天井回数が、第2設定手段の設定する遊技回数と、通常状態に滞在する遊技回数と、第1設定手段の設定する遊技回数と、の和となる。第2減少モードにおいて通常状態への移行抽選が行われるため、本遊技機においては、第2減少モードにおける遊技を、上記天井回数の削減を図ることが可能な遊技とすることができるからである。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機G3.上記遊技機G1又は遊技機G2において、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)と、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加するよう、前記増加モードにおいて遊技可能な遊技回数又は前記増加モードへの移行回数を増加させる遊技回数増加手段(主制御装置101の継続抽選機能S2201)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数は増加することがあり、有利状態は予め定めた上限回数の遊技が行われた場合に終了する。かかる構成を上記遊技機G1又は遊技機G2に適用することにより、新規の遊技性を提供することで遊技興趣の向上を図ることが可能となる。増加モードにおいて遊技可能な遊技回数を増加させることができた場合には、第2減少モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となり、第2設定手段の設定した遊技回数よりも少ない遊技回数で有利状態を終了させることができる可能性が生じる。このため、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数が増加した場合、増加モードにおいて遊技媒体をさらに増加させつつ、次回の増加モードに当選となるまでに必要な遊技回数を減少させることが可能となるからである。
また、本遊技機においては、増加モードから通常状態へ移行する構成と比して、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減することが可能となる。第2減少モードに移行しない構成において本遊技機と同等の出玉性能を実現するためには、第1設定手段の設定する遊技回数を、本遊技機の第1設定手段の設定する遊技回数と第2設定手段の設定する遊技回数との和とする必要が生じる。これは、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数の最大値が((有利状態の上限回数)−(第1設定手段の設定する遊技回数)−(第2設定手段の設定する遊技回数))に制限されてしまうことを意味する。そして、増加モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となって増加モード及び有利状態が終了した場合には、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。一方、本遊技機においては、増加モードにおいて遊技可能な遊技回数の最大値が((有利状態の上限回数)−(第1設定手段の設定する遊技回数))となるため、遊技回数増加手段が増加モードにおいて遊技可能な遊技回数を増加させたとしても有利状態の上限回数を上回る機会を低減することができるからである。
遊技機G4.上記遊技機G1乃至遊技機G3のいずれかにおいて、前記第2設定手段は、予め記憶された複数の遊技回数に関わる情報から1の遊技回数に関わる情報を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2設定手段は、予め記憶された複数の遊技回数に関わる情報から1の遊技回数に関わる情報を設定する。かかる構成とすることにより、天井到達となる遊技回数を第2設定手段の設定結果によって変化させることが可能となる。
遊技機G5.上記遊技機G1乃至遊技機G4のいずれかにおいて、前記第2減少モードと、前記通常状態と、前記第1減少モードと、を跨いで補助演出を実行する補助演出実行手段(表示制御装置81、補助表示部65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機G6.上記遊技機G5において、前記補助演出実行手段は、前記第2減少モードの残り遊技回数が所定回数(10回)となった場合、前記補助演出を実行する演出期間として、前記所定回数と、前記通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数(20回)を設定する演出期間設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S2105)と、前記演出期間において前記増加モードに移行する場合に所定の報知(当たり報知)を実行する報知実行手段(表示制御装置81の当たり報知設定機能S1804、補助表示部65)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出は、第2減少モードの残り遊技回数が所定回数となってから、前記所定回数と、通常状態に滞在することが期待される遊技回数と、の和より大きい特定回数の期間に行われる。そして、演出期間において報知モードに移行する場合には、所定の報知が実行される。かかる構成とすることにより、補助演出を、第2減少モードと、通常状態と、第1減少モードと、を跨いで実行することが可能となり、遊技者が通常状態に移行したことを察知して遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機G7.上記遊技機G6において、前記補助演出実行手段は、前記第1減少モードにおいて前記補助演出を開始するか否かを判定する開始判定手段(表示制御装置81のCZ演出抽選機能S1603)と、前記開始判定手段が前記補助演出を開始すると判定した場合、前記演出期間として前記特定回数を設定する演出期間第2設定手段(表示制御装置81の演出ゲーム数設定機能S1606)と、を備えることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、補助演出は第1減少モードから開始される場合がある。かかる構成とすることにより、通常状態を跨がない補助演出を実行することが可能となり、補助演出を通じて第1減少モードと第2減少モードのいずれに滞在しているかを察知されてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機G8.上記遊技機G1乃至遊技機G7のいずれかにおいて、前記第1移行手段を、前記通常状態において前記役の抽選結果が所定結果(何らかの役に当選)となった場合、前記第1減少モードに移行させる構成とし、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となる確率を、前記通常状態において前記役の抽選結果が前記所定結果とならない確率よりも高くなる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、通常状態において役の抽選結果が所定結果となった場合、通常状態から第1減少モードに移行する。かかる構成においては、役の抽選結果が所定結果となるか否かによって通常状態に滞在する遊技回数が変化することとなり、通常状態に長く滞在した場合には、遊技者が通常状態であることを察知して遊技を終了してしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、通常状態において役の抽選結果が所定結果となる確率を、通常状態において役の抽選結果が所定結果とならない確率よりも高くなる構成とした。かかる構成とすることにより、第1減少モードに移行しない確率よりも第1減少モードに移行する確率を高くすることができ、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることが可能となる。この結果、遊技者が通常状態であることを察知する機会を低減させることが可能となり、上記懸念を好適に解消することが可能となる。これに加えて、通常状態を跨いだ天井機能を備えた本遊技機においては、通常状態に滞在する遊技回数を少なくすることにより、例えば第1減少モードのみで天井機能を設定する構成と同等の天井機能を確保することが可能となる。
遊技機G9.上記遊技機G1乃至遊技機G8のいずれかにおいて、前記有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段(主制御装置101の区間情報格納エリア106d)と、前記有利状態が終了する場合に前記一時記憶手段を初期化する初期化手段(主制御装置101の初期化処理機能S905,S1315,S1517)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態が終了する場合、有利状態において用いる情報を一時記憶する一時記憶手段が初期化される。かかる構成においては、例えば所定の有利状態における遊技結果と、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることができず、遊技の単調化が懸念される。しかしながら、本構成を上記遊技機G1乃至遊技機G8のいずれかに適用した場合には、第2減少モードによって天井到達となる遊技回数が変化するため、所定の有利状態における遊技結果と、次回の有利状態において移行する増加モードと、を関連付けることが可能となる。この結果、新規の遊技性を提供することで遊技の単調化を好適に抑制することが可能となる。
遊技機G10.上記遊技機G1乃至遊技機G9のいずれかにおいて、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)と、前記有利状態において遊技媒体が最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が予め定めた上限枚数(2400枚)に達した場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる第2終了手段(主制御装置101の差枚数カウンタ値2400超に基づく有利区間終了処理機能S903〜S905)と、を備え、前記第1設定手段が設定する遊技回数の最大値と、前記増加モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の純増枚数の期待値で前記上限枚数を除算した場合に得られる終了期待回数と、の和が前記上限回数以下となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1設定手段が設定する遊技回数の最大値と、増加モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の純増枚数の期待値で上限枚数を除算した場合に得られる終了期待回数と、の和が上限回数以下となる。かかる構成とすることにより、増加モードの途中で有利状態の上限回数の遊技となって増加モード及び有利状態が終了する機会よりも、増加モードの途中で差枚数が上限枚数となって増加モード及び有利状態が終了する機会を多くすることが可能となる。この結果、有利状態が遊技回数によって制約を受ける構成であったとしても、かかる制約によって遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減することが可能となる。
なお、上記遊技機A群〜上記遊技機G群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。