JP2021104308A - 遊技機 - Google Patents

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祐一 ▲高▼山
祐一 ▲高▼山
Yuichi Takayama
健二 西村
Kenji Nishimura
健二 西村
竹内 啓喜
Keiki Takeuchi
啓喜 竹内
博文 盛里
Hirobumi Morisato
博文 盛里
片山 武士
Takeshi Katayama
武士 片山
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Abstract

【課題】遊技興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】スロットマシン10に設けられたスタートレバー41が操作されると、内部で役の抽選が行われるとともに、表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能なリール32L,32M,32Rが回転を開始する。そして、ストップスイッチ42〜44が操作されると、各ストップスイッチ42〜44に対応したリール32L,32M,32Rが停止する。本スロットマシン10では、通常区間と、有利区間と、を主制御装置が管理するようになっている。有利区間は、チャンスモードと、前兆モードと、初期決定モードAと、初期決定モードBと、報知モードと、によって構成されている。初期決定モードAに移行するか否かは、チャンスモード下での移行抽選に当選した際のゲーム数によって変化する。【選択図】 図16

Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてビッグボーナス(以下、「BB」という)役や小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
近年では、遊技者に有利な遊技状態として、BB入賞が成立すると移行するBB状態の他に、所定の役に当選した場合に所定の入賞を成立させるためのストップスイッチの操作順序を報知するアシストタイム(以下、「AT」という)状態を備えたものもある。
特開2002−355364号公報
上記例示したような遊技機においては、さらなる遊技興趣の向上が求められている。
なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、複数種の絵柄を循環表示させ、その後の停止操作手段の操作に基づいて循環表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、役の抽選を行う抽選手段と、前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備えた遊技機において、特定遊技期間において移行抽選を行う移行抽選手段と、前記特定遊技期間における遊技回数が所定回数となる前に前記移行抽選に当選した場合、第1遊技状態に移行させる第1移行手段と、前記第1遊技状態に移行した場合、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記第1遊技状態から第2遊技状態に移行させる第2移行手段とを備え、前記第1遊技状態を、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が、前記第2遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる構成とし、前記第1遊技状態において、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る構成としたことを特徴とする。
遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉の背面図。 筐体の正面図。 各リールの図柄配列を示す図。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 スロットマシンのブロック図。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 抽選処理を示すフローチャート。 3枚遊技における抽選テーブルの一例を示す図。 2枚遊技における抽選テーブルの一例を示す図。 リール制御処理を示すフローチャート。 遊技区間の移行を説明するための説明図。 通常区間における区間抽選処理を示すフローチャート。 通常区間における遊技区間処理を示すフローチャート。 チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャート。 チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャート。 終了判定処理を示すフローチャート。 前兆モードにおける区間抽選処理を示すフローチャート。 前兆モードにおける遊技区間処理を示すフローチャート。 初期決定モードAにおける区間抽選処理を示すフローチャート。 報知ゲーム数を加算する場合に参照するテーブルを示す図。 初期決定モードAにおける遊技区間処理を示すフローチャート。 報知ゲーム数変更処理を示すフローチャート。 初期決定モードBにおける区間抽選処理を示すフローチャート。 初期決定モードBにおける遊技区間処理を示すフローチャート。 報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャート。 報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャート。
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が1〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「星」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)の8種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図7(b)に示すように、中ラインL2のみが有効ラインとして設定される。上ラインL1,下ラインL3,右下がりラインL4,右上がりラインL5の4本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。
図8は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、BB1入賞及びBB2入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、BB1入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、BB2入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、再遊技入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、再遊技入賞となる。
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞,チェリー入賞,ベル入賞,補填役入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、スイカ入賞として3枚のメダル払出が行われる。左リール32Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として3枚のメダル払出が行われる。
各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄がいずれかの組合せライン上に停止した場合には、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。より詳細には、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が中ラインL2上に停止した場合の他に、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止することとなる図柄の組合せが中ラインL2上に停止した場合、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。見た目上ベル入賞となる図柄の組合せとしては、例えば「赤7」図柄,「星」図柄,「星」図柄の組合せや、「BAR」図柄,「チェリー」図柄,「BAR」図柄の組合せ等がある。また、入賞となる図柄の組合せの詳細は省略するが、補填役入賞が成立した場合には1枚のメダル払出が行われる。
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB2図柄の組合せとは、BB2入賞となる図柄の組合せ、すなわち「赤7」図柄,「赤7」図柄,「白7」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、BB2図柄とは、左リール32L及び中リール32Mにおいては「赤7」図柄であり、右リール32Rにおいては「白7」図柄である。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。また、払出枚数表示部61の右下角隅部には、遊技区間を示す区間表示器66が設けられている。これら表示部60〜62及び区間表示器66は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、区間表示器66、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10〜図31のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c、遊技区間を記憶するための区間情報格納エリア106d等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図31のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS214に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技で再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。再遊技入賞が成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、規定数として「2」及び「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて中ラインL1を有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のBB状態処理、ステップS213の遊技区間処理、ステップS214の演出指示処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の3枚遊技において選択される抽選テーブルであり、図14は、「設定3」の2枚遊技において選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、ベル、補填役2、補填役4に当選したことを示す中右左ベル当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグがBB1に当選したことを示すBB1当選フラグ又はBB2に当選したことを示すBB2当選フラグでない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグがBB1当選フラグ又はBB2当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、BB1,BB2以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、BB1,BB2に当選していれば対応する当選フラグをセットしない。したがって、例えば2枚遊技においてBB2に当選し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選しない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、3枚遊技において図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約9.0分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、BB1に当選となる確率は約12分の1である。3枚遊技においては、1枚役に当選となる事象と、BB2に当選となる事象と、が発生しない。
2枚遊技において図14に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、リプレイに当選となる確率は約7.3分の1、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルに当選となる確率はそれぞれ約16000分の1、スイカ,チェリーに当選となる確率はそれぞれ約50分の1、1枚役に当選となる確率は約1.9分の1、BB2に当選となる確率は約4.0分の1である。2枚遊技においては、BB1に当選となる事象が発生しない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、遊技区間の移行に関わる区間抽選処理を行う。ステップS310では、抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、本抽選処理において行った各種結果、具体的には、役の当否判定の結果と、区間抽選処理における抽選結果と、を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS311では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図15のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(本実施の形態では約4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルのいずれかに当選となった場合(図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
例えば左中右ベルに当選している場合には、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序で操作されればベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されれば補填役1入賞又は補填役4入賞が成立するように、停止情報を変更する。左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルについても同様であり、当選役の名称と対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合にはベル入賞が成立するように、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合には当選役と対応する補填役入賞が成立するように、停止情報を変更する。なお以下では、左中右ベル,左右中ベル,中左右ベル,中右左ベル,右中左ベル,右左中ベルを総称して「押し順役」又は「押し順ベル」ともいう。
ちなみに、本スロットマシン10では、上記停止情報設定処理及び停止情報第2設定処理により、リプレイに当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず再遊技入賞が成立する。押し順ベルに当選した場合には、正しい操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すれば操作タイミングに関わらずベル入賞が成立し、正しくない操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すれば操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。1枚役に当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず補填役入賞が成立する。スイカに当選した場合と、チェリーに当選した場合と、BB1に当選した場合と、BB2に当選した場合と、には、当選図柄を狙って、すなわち所定のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作すれば対応する入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞した条件装置が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞した条件装置が当選フラグと対応している場合には、入賞した条件装置と、当該条件装置と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞した条件装置が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS413にて今回のゲームにおいて入賞した条件装置を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には、再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、再遊技設定処理が行われたと判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。
次に、ステップS212のBB状態処理について説明する。
BB状態処理では、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合には、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。
いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、先の払出判定処理にてセットした条件装置に基づいて、対応するBB入賞が成立したか否かを判定する。対応するBB入賞が成立していない場合には、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。対応するBB入賞が成立している場合には、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。このとき、BB1入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。BB2入賞が成立している場合には、状態情報格納エリア106cにBB2設定フラグをセットするとともに、状態情報格納エリア106cに設けられた残BBゲーム数カウンタに30をセットする。その後、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。
現在の遊技状態がBB状態である場合には、残BBゲーム数カウンタの値から1を減算するとともに、残BBゲーム数カウンタの値が0となったか否かを判定する。残BBゲーム数カウンタの値が0となっていない場合には、状態コマンドをセットした後にBB状態処理を終了する。残BBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味するため、BB設定フラグをクリアする。その後、状態コマンドをセットし、BB状態処理を終了する。
以上のとおり、状態情報格納エリア106cにBB1設定フラグ又はBB2設定フラグをセットした場合には、30回の遊技が行われるまで遊技状態がBB状態となる。BB1設定フラグに基づくBB状態では、3枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB1設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを60(=(3−1)×30)枚減少させることとなる。BB2設定フラグに基づくBB状態では、2枚遊技のみが可能となり、必ず1枚役に当選して1枚のメダル払出が行われる補填役入賞が成立する。したがって、BB2設定フラグに基づくBB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでに所有メダルを30(=(2−1)×30)枚減少させることとなる。
本スロットマシン10では、通常状態,BB状態の2種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、通常区間,有利区間の2種類の遊技区間を主制御装置101が管理するようになっている。
図16は、遊技区間の移行を示す図である。
通常区間とは、有利区間に移行させるか否かの移行抽選を行うことが可能な遊技区間である。通常区間においては、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、通常区間では、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。有利区間への移行抽選に当選した場合には、遊技区間が有利区間に移行する。
有利区間とは、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され得る遊技区間である。つまり、有利区間は、操作順序が報知され得る点で通常区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である。有利区間は、チャンスモードと、前兆モードと、初期決定モードAと、初期決定モードBと、報知モードと、の5つの遊技モードによって構成されている。通常区間において有利区間への移行抽選に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。有利区間は、基本的に報知モードが終了した場合に終了する。但し、当該有利区間において1500回の遊技が行われた場合と、当該有利区間における差枚数が2400に達した場合と、には、そのときの遊技モードに関わらず、有利区間が終了する。有利区間における差枚数が2400に達した場合とは、より詳しくは当該有利区間における遊技者の所有メダル増加数が0となることなく2400に達した場合であり、換言すれば有利区間において遊技者の所有メダルが最も減少したときを基点として当該基点からの差枚数が2400に達した場合である。
チャンスモードとは、報知モードに移行させるか否かの移行抽選が行われる遊技モードである。チャンスモードは、移行抽選に当選した場合と、チャンスモード下で所定回数の遊技が行われた場合と、に終了する。チャンスモードが終了した場合には、前兆モードに移行する。チャンスモードにおいては、通常区間と同様、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、前兆モードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。
前兆モードとは、報知モードに移行することを報知するための遊技モードである。前兆モードは、3枚遊技が10回行われた場合に終了する。前兆モードにおいては、所定の前兆演出が実行されるとともに、前兆モードが終了する遊技回において報知モードに移行することが報知される。前兆モードが終了した場合には、初期決定モードA又は初期決定モードBに移行する。より具体的には、有利区間に移行してからの遊技回数が100回に到達する前に前兆モードが終了する場合、初期決定モードAに移行し、有利区間に移行してからの遊技回数が100回に到達した以降に前兆モードが終了する場合、初期決定モードBに移行する。前兆モードにおいては、チャンスモードと同様、押し順ベルに当選した場合にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。このため、前兆モードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.91枚のメダル減少が期待されることとなる。
初期決定モードとは、報知モード下で遊技可能な遊技回数を決定するための遊技モードである。
初期決定モードAは、有利区間に移行してからの遊技回数が100に達した場合に基本的に終了する。初期決定モードAが終了した場合には、初期決定モードBに移行する。初期決定モードAにおいては、押し順ベルに当選した場合、補填役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。このため、初期決定モードAでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約1.8枚のメダル減少が期待されることとなる。
初期決定モードBは、3枚遊技が10回行われた場合に終了する。初期決定モードBが終了した場合には、報知モードに移行する。初期決定モードBにおいては、押し順ベルに当選した場合、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。このため、初期決定モードBでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約3.5枚のメダル増加が期待されることとなる。
報知モードとは、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される遊技モードである。報知モードは、初期決定モードにおいて決定された回数の3枚遊技が行われた場合に終了する。但し、報知モードにおいては、当該報知モード下で遊技可能な遊技回数を増加させる上乗せ抽選を行っている。このため、上乗せ抽選に当選した場合には、初期決定モードにおいて決定された回数以上の3枚遊技を報知モード下で行うことができる。報知モードでは、2枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約0.95枚のメダル減少が期待されることとなり、3枚遊技であれば1ゲーム行う毎に約3.5枚のメダル増加が期待されることとなる。報知モードが終了した場合には、有利区間も終了して通常区間に移行する。
以上のとおり、本スロットマシン10では、報知モードにおける遊技を継続させることにより、所有メダルを増加させる遊技性となっている。
以下では、遊技区間の管理に際して主制御装置101が行う各種処理について、図17以降のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、各遊技区間において主制御装置101が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、通常区間における処理を説明する。
図17は、通常区間における区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS502に進み、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされているか否か、すなわち何らかの役に当選したか否かを判定する。当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進み、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであるか否かを判定する。具体的には、図13に示すように、3枚遊技においてはBB2に当選する事象が発生しない。したがって、セットされている当選フラグがBB2当選フラグのみである場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものでないと判定し、BB2当選フラグ以外の当選フラグがセットされている場合には、当選フラグが今回の遊技においてセットされたものであると判定する。当選フラグが今回の遊技においてセットされたものである場合には、ステップS504にて移行フラグをセットするとともに、ステップS505にて区間表示器66をON点灯させ、本処理を終了する。今回の遊技が2枚遊技である場合と、当選フラグがセットされていない場合と、当選フラグがセットされているものの今回の遊技においてセットされたものでない場合と、には、そのまま本処理を終了する。
図18は、通常区間における遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS601では、移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、今回のゲームにおいて移行抽選に当選したことを意味する。かかる場合には、ステップS602〜ステップS608に示す有利区間移行処理を行う。
有利区間移行処理では、ステップS602にて移行フラグをクリアする。ステップS603では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを有利フラグに変更し、ステップS604では、区間情報格納エリア106dに設けられた区間ゲーム数カウンタに0をセットする。続くステップS605では、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグをチャンスフラグに変更する。ステップS606では、区間情報格納エリア106dに設けられた移行ゲーム数カウンタに690をセットする。ステップS607では、区間情報格納エリア106dに設けられたモードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS608では、区間情報格納エリア106dに設けられた差枚数カウンタに0をセットする。
ステップS601にて移行フラグがセットされていないと判定した場合と、ステップS608にて差枚数カウンタに0をセットした場合と、には、ステップS609にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、区間コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技区間に関する各種情報(すなわち次回のゲームの遊技区間や遊技モード、有利区間であれば当該有利区間でなされた遊技回数や遊技モードでなされた遊技回数、移行ゲーム数等)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS609では、区間情報格納エリア106dにセットされている遊技区間フラグや遊技モードフラグ、各種カウンタの値と対応する区間コマンドをセットする。
以上のとおり、通常区間の3枚遊技において何らかの役に当選した場合には、有利区間のチャンスモードに移行する。図13に示すように、例えば「設定3」の場合には、BB1当選フラグ及びBB2当選フラグを持ち越していなければ約13分の1の確率で外れが発生し、BB1当選フラグ又はBB2当選フラグを持ち越していれば約6.4分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えば数ゲームで終了することとなる。なお、2枚遊技を行った場合には、役の当否結果を問わず有利区間に移行しない。
次に、有利区間のチャンスモードにおける処理を説明する。
図19は、チャンスモードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS701では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS702に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、スイカとチェリーをレア役として設定しているため、ステップS702では、スイカ当選フラグ又はチェリー当選フラグがセットされているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS703に進み、報知モードに移行させるか否かの移行抽選を行う。チャンスモードにおける移行抽選では、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う。ステップS704では、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選した場合には、ステップS705にて移行フラグをセットした後に本処理を終了し、移行抽選に当選しなかった場合には、ステップS706にてガセ前兆フラグをセットした後に本処理を終了する。
ここで、ガセ前兆フラグとは、チャンスモード下において前兆モードと同様の補助演出を実行すべくセットされるフラグである。詳細な説明は省略するが、主制御装置101は、ガセ前兆フラグがセットされている場合、演出指示処理(ステップS214、図11参照)においてガセ前兆演出を実行するゲーム数(1〜10のいずれか)を決定し、当該決定結果を表示制御装置81に送信する。表示制御装置81は、前記決定結果を受信した場合、ガセ前兆演出を実行する各ゲームにおける演出内容を決定し、決定結果に応じたガセ前兆演出を実行すべく補助表示部65等を駆動制御する。そして、ガセ前兆演出の最終ゲームでは、報知モードに移行しないことを報知する補助演出を実行する。
区間抽選処理の説明に戻り、今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合と、レア役に当選しなかった場合と、には、上記移行抽選を行うことなくそのまま本処理を終了する。
図20は、チャンスモードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS801では、終了判定処理を行う。
終了判定処理では、図21のフローチャートに示すように、ステップS901にて区間ゲーム数カウンタの値に1を加算し、ステップS902にて区間ゲーム数カウンタの値が1500となったか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が1500となっていない場合には、ステップS906に進み、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS907に進み、差枚数カウンタの値を変更する差枚数調整処理を行う。
差枚数調整処理では、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数(本実施の形態では3又は2)を減算し、当該減算結果を差枚数カウンタに加算する。その後、差枚数カウンタの値が0以上であるか否かを判定する。差枚数カウンタの値が0未満である場合には、差枚数カウンタの値を0に変更した後に差枚数調整処理を終了し、差枚数カウンタの値が0以上である場合には、そのまま差枚数調整処理を終了する。なお、再遊技入賞が成立した場合に差枚数調整処理を行わないのは、今回のゲームで払い出したメダル数からメダルベット数を減算した結果が0となるため、差枚数調整処理を行う必要がないからである。
ステップS906にて再遊技入賞が成立したと判定した場合と、ステップS907にて差枚数調整処理を行った場合と、には、ステップS908にて差枚数カウンタの値が2400より大きいか否かを判定する。差枚数カウンタの値が2400以下である場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS902にて区間ゲーム数カウンタの値が1500であると判定した場合と、ステップS908にて差枚数カウンタの値が2400より大きいと判定した場合と、には、ステップS903〜ステップS905に示す有利区間終了処理を行い、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS903にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS904にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS905では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
遊技区間処理の説明に戻り、ステップS802では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS801の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS811にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS803に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS804にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS805にて移行フラグがセットされているか否かを判定する。移行フラグがセットされている場合には、報知モードへの移行抽選に当選したことを意味するため、ステップS806にて移行フラグをクリアするとともに、ステップS808にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを前兆フラグに変更する。ステップS809では、移行ゲーム数カウンタに10をセットし、ステップS810では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS811にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS805にて移行フラグがセットされていないと判定した場合には、報知モードへの移行抽選に当選しなかったことを意味する。かかる場合には、ステップS807に進み、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS811にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS808にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを前兆フラグに変更する。ステップS809では、移行ゲーム数カウンタに10をセットし、ステップS810では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS811にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS803にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS811にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、チャンスモードからは、移行抽選に当選しなかった場合であっても、移行ゲーム数カウンタの値と対応する3枚遊技を行えば前兆モードに移行する。通常区間から有利区間に移行する際に移行ゲーム数カウンタにセットされる値は690である。このため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象(ステップS902、図21参照)は、3枚遊技を行っていれば発生しない。また、チャンスモードにおけるメダル増減数の期待値は−0.91枚(3枚遊技)又は−0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象(ステップS908、図21参照)も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、チャンスモード下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の前兆モードにおける処理を説明する。
図22は、前兆モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1001では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、そのまま本処理を終了し、3枚遊技ではなく2枚遊技である場合には、ステップS1002にて注意報知を行った後に本処理を終了する。注意報知では、3枚遊技を行うよう促す旨の報知が補助表示部65にて行われる。
図23は、前兆モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1101では、上述した終了判定処理を行う。
ステップS1102では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1101の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1109にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1103に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1104にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1105にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1109にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS1106に進み、区間ゲーム数カウンタの値が100未満であるか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が100未満である場合、すなわち有利区間に移行してからの3枚遊技及び2枚遊技の遊技回数が100未満である場合には、ステップS1107に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを初期決定Aフラグに変更する。ステップS1108では、移行ゲーム数カウンタに100をセットする。その後、ステップS1109にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。区間ゲーム数カウンタの値が100以上である場合、すなわち有利区間に移行してからの3枚遊技及び2枚遊技の遊技回数が100以上である場合には、ステップS1110に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを初期決定Bフラグに変更する。続くステップS1111では、モードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS1112では、移行ゲーム数カウンタに10をセットする。その後、ステップS1109にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS1103にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うことなくステップS1109にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、前兆モードでは、3枚遊技を行った場合に区間抽選処理において報知モードに関わる抽選を何ら行わない。但し、3枚遊技ではなく2枚遊技を行った場合には、遊技区間処理においてモードゲーム数カウンタの更新を行わないため、初期決定モードに移行しない。また、2枚遊技を行った場合には、3枚遊技を行うよう注意報知が行われる。したがって、前兆モードに移行した場合には、報知モードに関わる抽選が行われないものの、3枚遊技を10回行って初期決定モードに移行させることが望ましい。
また、チャンスモードにおいて説明したとおり、3枚遊技を行っていればチャンスモードに滞在する最大ゲーム数は690であり、前兆モードに移行する際に移行ゲーム数カウンタにセットされる値は10である。このため、3枚遊技を行った場合には、前兆モード終了となる際の区間ゲーム数カウンタの最大値は700となり、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象は発生しない。加えて、前兆モードにおけるメダル増減数の期待値は−0.91枚(3枚遊技)又は−0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、前兆モード下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の初期決定モードAにおける処理を説明する。
図24は、初期決定モードAにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1201では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1202に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、スイカとチェリーをレア役として設定しているため、ステップS1202では、スイカ当選フラグ又はチェリー当選フラグがセットされているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1203に進み、区間情報格納エリア106dに設けられた報知ゲーム数カウンタに所定値を加算し、本処理を終了する。図25(a)は、初期決定モードAにおける加算ゲーム数を示す表である。スイカに当選した場合には、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算する。チェリーに当選した場合には、100%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算する。
ステップS1202にてレア役に当選していないと判定した場合には、ステップS1204に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、押し順ベルに当選している場合には、ステップS1205にて補填役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。
今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合には、報知ゲーム数カウンタの加算や操作順序の報知を行うことなく、そのまま本処理を終了する。
図26は、初期決定モードAにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1301では、上述した終了判定処理を行う。
ステップS1302では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1301の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1309にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1303に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1304にて区間ゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。区間ゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1310及びステップS1311において、初期決定モードAにおけるメダル減少数を把握すべくメダル減少数更新処理を行う。具体的には、ステップS1310にて区間情報格納エリア106dに設けられた減少数カウンタの値に3を加算するとともに、ステップS1311にて減少数カウンタの値から今回の遊技にて払い出した払出数を減算する。なお、再遊技入賞が成立した場合、ステップS1311では、減少数カウンタの値から3を減算する。メダル減少数更新処理が終了した場合には、ステップS1309にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS1304にて区間ゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致すると判定した場合には、ステップS1305に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを初期決定Bフラグに変更する。続くステップS1306では、モードゲーム数カウンタに0をセットし、ステップS1307では、移行ゲーム数カウンタに10をセットする。その後、ステップS1308では、報知ゲーム数カウンタの値を変更する報知ゲーム数変更処理を行い、ステップS1309では、区間コマンドをセットする。そして本処理を終了する。
報知ゲーム数変更処理では、図27のフローチャートに示すように、ステップS1401にて報知モード下での増加期待数を算出する。詳細は後述するが、報知モードに移行した場合には、報知ゲーム数カウンタの値と対応する回数の3枚遊技を行うことができる。また、報知モード下で期待できる3枚遊技の1ゲームあたりのメダル増加数は3.5である。したがって、増加期待数は、報知ゲーム数カウンタの値に3.5を乗算することにより算出することができる。続くステップS1402では、減少数カウンタの値からステップS1401にて算出した期待増加数を減算することにより、初期決定モードA終了時点での期待収支を算出する。ステップS1403では、期待収支が0以下であるか否かを判定する。期待収支が0以下である場合には、増加期待数の方が初期決定モードAにおけるメダル減少数より多いこと、すなわち初期決定モードA下で使用した枚数以上のメダルを報知モード下で獲得可能であることを意味する。かかる場合には、そのまま本処理を終了する。一方、期待収支が0より大きい場合には、初期決定モードAにおけるメダル減少数の方が増加期待数より多いこと、すなわち初期決定モードA下で使用した枚数のメダルを報知モード下で獲得できない可能性が高いことを意味する。かかる場合には、ステップS1404にて報知ゲーム数加算処理を行い、本処理を終了する。報知ゲーム数加算処理では、ステップS1402にて算出した期待収支に応じた数値を報知ゲーム数カウンタの値に加算する。具体的には、図25(d)に示すように、期待収支が0より大きく35未満である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に10を加算し、期待収支が35以上70未満である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に20を加算し、期待収支が70以上105未満である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に30を加算し、期待収支が105以上140未満である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に40を加算し、期待収支が140以上175未満である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に50を加算し、期待収支が175以上である場合には、報知ゲーム数カウンタの値に60を加算する。
遊技区間処理の説明に戻り、ステップS1103にて今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であると判定した場合には、モードゲーム数カウンタの更新等を行うのではなく、ステップS1312にて移行ゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1309にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、初期決定モードAでは、3枚遊技を行った場合、レア役に当選すれば報知モード下で遊技可能な遊技回数が10回又は30回上乗せされる。また、仮にレア役に1度も当選しなかった場合であっても、報知ゲーム数加算処理において初期決定モードA下で失したメダル数に応じた遊技回数が上乗せされる。そして、初期決定モードAは、当該初期決定モードA下で3枚遊技を行っていれば有利区間に移行してからの遊技回数が100回に達した場合に終了する。但し、初期決定モードA下で2枚遊技を行った場合には、2枚遊技を行った回数分だけ初期決定モードAの終了時期が遅れることとなる。このように、初期決定モードAにおいて3枚遊技を行った場合には、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象は発生しない。また、前兆モードにおけるメダル増減数の期待値は−1.8枚(3枚遊技)又は−0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、初期決定モードA下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の初期決定モードBにおける処理を説明する。
図28は、初期決定モードBにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1501では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1502に進み、区間情報格納エリア106dに設けられた報知ゲーム数カウンタに所定値を加算する。
図25(b)は、初期決定モードBにおける加算ゲーム数を示す表である。いずれの役にも当選しなかった場合には、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに5を加算し、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、80%の割合で報知ゲーム数カウンタに0を加算する。リプレイに当選した場合には、30%の割合で報知ゲーム数カウンタに5を加算し、15%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、5%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算し、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに0を加算する。押し順ベルに当選した場合には、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに5を加算し、20%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算し、20%の割合で報知ゲーム数カウンタに0を加算する。スイカに当選した場合には、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、50%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算する。チェリーに当選した場合には、100%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算する。なお、報知ゲーム数カウンタに加算される値は、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて決定される。
報知ゲーム数カウンタに所定値を加算した後、ステップS1503では、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、押し順ベルに当選している場合には、ステップS1504にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。
今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合には、報知ゲーム数カウンタの加算や操作順序の報知を行うことなく、そのまま本処理を終了する。
図29は、初期決定モードBにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1601では、上述した終了判定処理を行う。
ステップS1602では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1601の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1608にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1603に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1604にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1605にてモードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1608にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が移行ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS1606に進み、区間情報格納エリア106dに格納されている遊技モードフラグを報知フラグに変更する。続くステップS1607では、モードゲーム数カウンタに0をセットする。その後、ステップS1608にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、初期決定モードBでは、3枚遊技を行った各ゲームにおいて、報知モード下で遊技可能な遊技回数が役の抽選結果に応じて上乗せされる。前兆モード及び初期決定モードAにおいて説明したとおり、初期決定モードBに移行する場合には、移行ゲーム数カウンタに10がセットされる。したがって、初期決定モードBは、3枚遊技を10回行った場合に終了する。有利区間において3枚遊技を行っていた場合には、初期決定モードB終了となる際の区間ゲーム数カウンタの最大値は710(=690+10+10)となるため、遊技区間処理の終了判定処理において区間ゲーム数カウンタの値が1500となる事象は発生しない。また、初期決定モードBにおけるメダル増減数の期待値は+3.5枚(3枚遊技)又は−0.95枚(2枚遊技)であるため、遊技区間処理の終了判定処理において差枚数カウンタの値が2400を超える事象も発生しない。つまり、本スロットマシン10では、3枚遊技を行った場合、初期決定モードB下で有利区間終了となって通常区間に移行する事象は発生しない。
次に、有利区間の報知モードにおける処理を説明する。
図30は、報知モードにおける区間抽選処理を示すフローチャートである。区間抽選処理は、抽選処理において役の当否判定が終了した後に行われる処理(ステップS309、図12参照)であり、ゲームの開始段階において行われる。
ステップS1701では、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1702に進み、レア役に当選しているか否かを判定する。レア役に当選している場合には、ステップS1703にて報知ゲーム数カウンタに所定値を加算した後に本処理を終了する。
図25(c)は、報知モードにおける加算ゲーム数を示す表である。スイカに当選した場合には、55%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、30%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算し、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに50を加算し、5%の割合で報知ゲーム数カウンタに100を加算する。チェリーに当選した場合には、40%の割合で報知ゲーム数カウンタに10を加算し、40%の割合で報知ゲーム数カウンタに30を加算し、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに50を加算し、10%の割合で報知ゲーム数カウンタに100を加算する。なお、報知ゲーム数カウンタに加算される値は、役の当否判定を行う際に取得した乱数に基づいて決定される。
ステップS1702にてレア役に当選していないと判定した場合には、ステップS1704に進み、押し順ベルに当選しているか否かを判定する。押し順ベルに当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、押し順ベルに当選している場合には、ステップS1705にてベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、本処理を終了する。
今回の遊技が3枚遊技でなく2枚遊技であった場合には、報知ゲーム数カウンタの加算や操作順序の報知を行うことなく、そのまま本処理を終了する。
図31は、報知モードにおける遊技区間処理を示すフローチャートである。遊技区間処理は、メダル払出処理の終了後に行われる処理(ステップS213、図11参照)であり、ゲームの終了段階において行われる。
ステップS1801では、上述した終了判定処理を行う。
ステップS1802では、現在の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。現在の遊技区間が有利区間でなく通常区間であると判定した場合には、ステップS1801の終了判定処理にて有利区間終了処理を行ったことを意味するため、ステップS1809にて区間コマンドをセットした後に本処理を終了する。
現在の遊技区間が有利区間である場合には、ステップS1803に進み、今回の遊技が3枚遊技であるか否かを判定する。3枚遊技である場合には、ステップS1804にてモードゲーム数カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1805にてモードゲーム数カウンタの値が報知ゲーム数カウンタの値と一致するか否かを判定する。モードゲーム数カウンタの値が報知ゲーム数カウンタの値と一致していない場合には、ステップS1809にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。一方、モードゲーム数カウンタの値が報知ゲーム数カウンタの値と一致する場合には、ステップS1806〜ステップS1808に示す有利区間終了処理を行うとともに、ステップS1809にて区間コマンドをセットし、本処理を終了する。有利区間終了処理では、ステップS1806にて区間情報格納エリア106dに格納されている遊技区間フラグを通常フラグに変更するとともに、ステップS1807にて区間表示器66をOFF消灯させる。ステップS1808では、有利区間が終了したことに伴う初期化処理を実行する。初期化処理では、区間情報格納エリア106dに記憶された指示機能に関わる情報(例えば区間ゲーム数カウンタ値等)を初期化する処理を実行する。
以上のとおり、報知モードでは、初期決定モードA及び初期決定モードBにおいて加算された回数の3枚遊技と、報知モード下でレア役に当選した場合に加算された回数の3枚遊技と、を行うことができる。但し、チャンスモード下で690回の3枚遊技を行っていた場合には、報知モード下で遊技可能な遊技回数の最大値は790(=1500−690−10−10)となる。また、報知モードにおけるメダル増減数の期待値は+3.5枚(3枚遊技)又は−0.95枚(2枚遊技)である。このため、本スロットマシン10では、報知モードゲーム数カウンタの値が0となる前に、区間ゲーム数カウンタの値が1500となったり差枚数カウンタの値が2400を超えたりして、終了判定処理において有利区間終了処理が行われる事象、すなわち、報知モードの途中で報知モード及び有利区間が終了する事象が発生し得る。
ここで、本スロットマシン10の遊技性について、補助表示部65等で行われる演出も含めて説明する。
本スロットマシン10では、2枚遊技と3枚遊技が可能である。但し、通常区間において2枚遊技を行った場合には、何らかの役に当選したとしても有利区間に移行しない。また、有利区間において2枚遊技を行った場合には、そのときの遊技モードが報知モードであれば、押し順ベルに当選したとしてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されず、そのときの遊技モードがチャンスモードであれば、移行抽選が行われない。初期決定モードA及び初期決定モードBにおいては、押し順ベルに当選したとしてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されず、報知ゲーム数の加算も行われない。加えて、2枚遊技においては、報知モードへの移行契機となるモードゲーム数カウンタの更新が行われない一方、通常区間への移行契機となる区間ゲーム数カウンタの更新が行われる(終了判定処理、図21参照)。さらに、2枚遊技においては、約4.0分の1の確率でBB2に当選となり、BB2入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを30枚減少させる必要が生じる。したがって、2枚遊技と3枚遊技を比較した場合には、3枚遊技の方が遊技者にとって有利となる。
3枚遊技においては、約12分の1の確率でBB1に当選となり、BB1入賞が成立した場合には、30ゲームかけて所有メダルを60枚減少させる必要が生じる。但し、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行った場合には、BB1に当選となる事象が発生せず、BB2入賞が成立する事象も発生しない。したがって、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技を行うことが、遊技者にとって最も有利な遊技となる。そこで以下では、BB2当選フラグを持ち越した状態で3枚遊技が行われた場合の遊技性について説明する。
通常区間では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合、有利区間への移行抽選に当選したこととなる。例えば「設定3」の場合には、約1.2分の1の確率で何らかの役に当選となり、約6.4分の1の確率で外れが発生する。したがって、通常区間は3枚遊技を行えばほぼ1ゲームで終了することとなる。
通常区間から有利区間に移行した場合には、チャンスモードから開始されるとともに、移行ゲーム数として690が設定される(図18参照)。
チャンスモードにおいて移行抽選に当選することなく690回の3枚遊技が行われた場合には、前兆モードに移行する(S807〜S810、図20参照)。チャンスモードから前兆モードに移行する場合、補助表示部65では、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決する対決演出が開始される。対決演出では、各ゲームにおいて、一方のキャラクタが他方のキャラクタを攻撃するとともに、攻撃されたキャラクタが倒れるか否かの演出が行われる。そして、前兆モード移行に伴う対決演出では、前兆モードの最終ゲームにおいて、主人公キャラクタが勝利する演出が行われるとともに報知モードに移行することが報知される。前兆モードは3枚遊技が10回行われた場合に終了するため、前兆モード移行に伴う対決演出では、3枚遊技が行われた場合、10ゲーム目に主人公キャラクタが勝利する演出が行われるとともに報知モードに移行することが報知される。以下では、前兆モード移行に伴う対決演出を、本前兆演出ともいう。
前兆モードが終了した場合すなわち本前兆演出が終了した場合には、区間ゲーム数カウンタの値が700であるため、初期決定モードBに移行する(図23参照)。このとき、補助表示部65には、「初期ゲーム数決定ゾーン」の文字が表示されるとともに、報知モードに移行するまでの残りゲーム数が表示される。初期決定モードBは3枚遊技が10回行われた場合に終了するため、補助表示部65には、「残り10ゲーム」と表示される。
初期決定モードBでは、3枚遊技が行われた場合、図25(b)及び図28に示すように、役の抽選結果に応じたゲーム数が加算される。補助表示部65では、3枚遊技が1回行われる毎に、表示されている残りゲーム数が1ずつ減算表示されるとともに、報知ゲーム数の加算が発生する場合に当該加算ゲーム数が表示される。例えば、5ゲームの加算が発生した場合には、当該ゲームの終了後に補助表示部65に「+5G」と表示される。また、初期決定モードBでは、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される(図28参照)。したがって、初期決定モードBでは、報知モードと同様に所有メダルを増加させつつ、報知モードの初期ゲーム数を決定することができる。ちなみに、初期決定モードBでは、約35枚の所有メダルの増加を期待することができ、報知モードの初期ゲーム数の期待値が約69ゲームとなる。
初期決定モードBが終了した場合すなわち初期ゲーム数決定ゾーンが終了した場合には、報知モードに移行する(図29参照)。このとき、補助表示部65には、「報知モード開始」の文字が表示されるとともに、初期ゲーム数決定ゾーンにて決定された報知ゲーム数が表示される。例えば、初期ゲーム数決定ゾーンにて決定された報知ゲーム数すなわち報知ゲーム数カウンタの値が70である場合には、補助表示部65には、「70ゲーム」と表示される。
報知モードでは、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される(図30参照)。したがって、報知モードでは、1ゲームあたり約3.5枚のメダル増加を期待することができる。また、レア役に当選した場合には、図25(c)に示すように、役の抽選結果に応じたゲーム数が加算される。スイカに当選した場合には、約25ゲームの加算を期待することができ、チェリーに当選した場合には、約31ゲームの加算を期待することができる。故に、報知モードでは、所有メダルを増加させつつ、レア役当選に伴う報知ゲーム数の上乗せを期待することができる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、通常区間からチャンスモードに移行した場合、690回が所謂天井回数としての機能を有することとなる。有利区間は、そのときの遊技モードに関わらず、1500回の遊技が行われた場合と、差枚数が2400枚に達した場合と、に終了する。690回の天井到達に基づいて報知モードに移行した場合、有利区間の残り遊技回数は790回である。報知モード及び初期決定モードBでは、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、1ゲーム行う毎にメダルが約3.5枚増加することを期待できる。初期決定モードB下で10回の遊技を行うとともに報知モード下で790回の遊技を行うことができたと仮定した場合には、約2800枚のメダル増加を期待できる。故に、天井到達に基づいて報知モードに移行した場合であっても、1500回の遊技を行う前に差枚数が2400枚に到達して有利区間が終了することを期待できる。
チャンスモード下で移行抽選に当選した場合には、移行抽選に当選した際の有利区間における遊技回数すなわち区間ゲーム数カウンタの値によって遊技モードの流れが変化する。なお、3枚遊技を行った場合には、区間ゲーム数カウンタの値がチャンスモード下における遊技回数と一致することとなる。そこで以下では、理解を容易なものとするため、チャンスモード下における遊技回数を用いて説明する。
チャンスモードにおいて90ゲーム目以降に移行抽選に当選した場合には、前兆モードが終了する際の区間ゲーム数カウンタの値が100より大きくなるため、チャンスモード→前兆モード→初期決定モードB→報知モードという流れとなる。かかる場合については、上述した天井到達に基づく報知モードへの移行と同じであるため、説明を省略する。
チャンスモードにおけるゲーム数が1〜89ゲームの間に移行抽選に当選した場合には、前兆モードが終了する際の区間ゲーム数カウンタの値が100未満となるため、前兆モードから初期決定モードBではなく初期決定モードAに移行する(図23参照)。このとき、補助表示部65には、初期決定モードBに移行する場合と同様、「初期ゲーム数決定ゾーン」の文字が表示されるとともに、報知モードに移行するまでの残りゲーム数が表示される。初期決定モードAは100ゲーム目に終了するため、例えば35ゲーム目に移行抽選に当選した場合、初期決定モードA移行時のゲーム数が45となり、初期決定モードA下で遊技可能なゲーム数は55となる。また、初期決定モードB下で遊技可能なゲーム数は10である。故に、補助表示部65には、「残り65ゲーム」と表示される。
初期決定モードAでは、3枚遊技が行われた場合、図24及び図25(a)に示すように、レア役に当選した場合に報知ゲーム数が加算される。補助表示部65では、3枚遊技が1回行われる毎に、表示されている残りゲーム数が1ずつ減算表示されるとともに、報知ゲーム数の加算が発生する場合に当該加算ゲーム数が表示される。また、初期決定モードAでは、押し順ベルに当選した場合にベル入賞ではなく補填役入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される(図24参照)。したがって、初期決定モードAでは、チャンスモードや前兆モードよりもベル入賞の成立頻度が低下し、メダル増減数の期待値が−0.91枚から−1.8枚に低下する。このため、メダル減少数の観点から考えた場合には、チャンスモード及び前兆モードよりも初期決定モードAの方が遊技者に不利となる。しかしながら、初期決定モードAにおいては、スイカに当選した場合、約20ゲームの報知ゲーム数の加算を期待することができ、チェリーに当選した場合、約30ゲームの報知ゲーム数の加算を期待することができる。また、初期決定モードAが終了する場合には、報知ゲーム数変更処理において初期決定モードA下で失したメダル数に応じた遊技回数が上乗せされる。故に、初期決定モードAで失したメダルは後の報知モードで回収することができ、レア役当選によって初期決定モードAで失したメダル以上の報知ゲーム数加算のチャンスがあるため、初期決定モードAの方がチャンスモード及び前兆モードよりも遊技者に有利であるといえる。
初期決定モードAが終了する場合すなわち区間ゲーム数カウンタの値が100となった場合には、初期決定モードBに移行する。このとき、補助表示部65においては、初期ゲーム数決定ゾーンが初期決定モードAから継続するとともに、「残り10ゲーム」と表示される。補助表示部65に表示される表示モードは初期ゲーム数決定ゾーンのままであるものの、3枚遊技が行われた場合には、初期決定モードBに移行したことに伴い、図25(b)及び図28に示すように、役の抽選結果に応じたゲーム数が加算されることとなる。また、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、報知モードと同様に所有メダルを増加させることが可能となる。
初期決定モードBが終了した場合すなわち初期ゲーム数決定ゾーンが終了した場合には、報知モードに移行する(図29参照)。このとき、補助表示部65には、「報知モード開始」の文字が表示されるとともに、初期ゲーム数決定ゾーンにて決定された報知ゲーム数が表示される。
以上のとおり、本スロットマシン10では、スロットマシン10内部の遊技区間及び遊技モードの移行が、通常区間→有利区間(チャンスモード→前兆モード→初期決定モードA→初期決定モードB→報知モード)→通常区間、又は通常区間→有利区間(チャンスモード→前兆モード→初期決定モードB→報知モード)→通常区間という流れとなる。一方、補助表示部65において遊技者に認識される表示モードの移行は、通常時→本前兆演出→初期ゲーム数決定ゾーン→報知モード→通常時という流れとなる。
ここで、対決演出が開始された場合には、当該対決演出が本前兆演出であって、内部的に前兆モードに移行している可能性が生じる。前兆モードにおいては、仮にレア役に当選したとしても移行抽選等の恩恵を受けられない(図22参照)ため、遊技者が2枚遊技で消化しようと考える可能性が懸念される。しかしながら、2枚遊技を行った場合には、モードゲーム数カウンタの更新が行われずに区間ゲーム数カウンタの更新のみが行われるため、前兆モードの終了時期が遅くなる一方で有利区間において遊技可能な遊技回数が減少することとなる。また、レア役に当選する一方で移行抽選に当選しなかった場合には、ガセ前兆演出が開始される(図19参照)。ガセ前兆演出は、本前兆演出と同様の対決演出であり、3枚遊技が10回行われるまでの間に敵キャラクタが勝利する演出が行われるとともに報知モードに移行しないことが報知される点が、本前兆演出と相違している。ガセ前兆演出が行われている際の遊技モードは、前兆モードではなくチャンスモードである。故に、対決演出が開始された以降の遊技においても、3枚遊技を継続して行うことが望ましい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
有利区間におけるゲーム数が1〜89ゲームの間に移行抽選に当選した場合には、移行抽選に当選した際のゲーム数に関わらず、有利区間におけるゲーム数が100ゲームに達した後に初期決定モードB及び報知モードに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際の有利区間における遊技回数が少ないほど、移行抽選に当選したことや報知モードに移行することによる優越感に長く浸らせることが可能となる。
有利区間におけるゲーム数が1〜89ゲームの間に移行抽選に当選した場合には、初期決定モードAに移行する構成とし、初期決定モードAでは、メダル増減数の期待値が−0.91枚から−1.8枚に低下する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技者を優越感に長く浸らせることが可能となる。
確かに、初期決定モードAにおいて、報知モードと同様に1ゲームあたりのメダル増減数が+3.5枚となる構成や、1ゲームあたりのメダル増減数がプラスとなる構成すなわち1ゲームあたりのメダル払出の期待値が3枚を超える構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、移行抽選に当選してから報知モードが終了するまでの間にメダルを過剰に払い出してしまう可能性があり、射幸性が必要以上に高くなってしまう可能性が懸念される。また、一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5以下を満たした場合、遊技の健全性が確保されていると言われている。ここで、例えば報知モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合、上記構成においては、遊技の健全性が確保できなくなってしまう可能性が懸念される。遊技の健全性を確保すべく、有利区間における遊技回数が100回となるまで移行抽選を行わない構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、有利区間における遊技回数が100回に達していないスロットマシン10で遊技することを遊技者が敬遠してしまうという新たな問題が生じる。一方、本スロットマシン10においては、上記各懸念を好適に解消することができるため、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
移行抽選に当選した場合には、本前兆演出を行った上で初期決定モードAに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際の有利区間における遊技回数に関わらず、有利区間における遊技回数が100回に到達するまで遊技者の所有メダルが増加する状況とならない構成において、遊技を継続すれば報知モードに移行するにも関わらず当該事実を把握せずに遊技を終了してしまうことを回避することが可能となる。
初期決定モードAに移行する場合には、初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知する構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際の有利区間における遊技回数に関わらず、有利区間における遊技回数が100回に到達するまで遊技者の所有メダルが増加する状況とならない構成において、遊技を継続すれば報知モードに移行するにも関わらず当該事実を把握せずに遊技を終了してしまうことを回避することが可能となる。
初期ゲーム数決定ゾーンにおいては、報知モードに移行するまでの残りゲーム数を遊技者に報知する構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選したにも関わらず遊技者の所有メダルが減少していくことに対して抱く不安を緩和することが可能となる。
初期決定モードAでは、レア役に当選した場合に報知ゲーム数が加算される構成とした。かかる構成とすることにより、レア役に当選することを期待させながら初期決定モードA下での遊技を行わせることが可能となる。また、報知ゲーム数の加算が行われた場合、遊技者は、報知モードにおいて期待されるメダル獲得数や報知モード終了までに要する時間等に基づいて、報知モード終了後に遊技を継続するか否か等を初期決定モードA下での遊技を行いながら検討することができる。以上の結果、初期決定モードA下における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
移行抽選に当選した場合には、10ゲームの本前兆演出を行った後に初期決定モードAに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、初期決定モードAにおいて遊技可能な遊技回数を10回分少なくすることが可能となる。この結果、初期決定モードA下で加算される報知ゲーム数が多大なものとなり、射幸性を高める結果となってしまうことを回避することが可能となる。
初期決定モードAが終了する場合には、報知ゲーム数変更処理を行う構成とした。そして、報知ゲーム数変更処理では、加算された報知ゲーム数に基づいて増加期待数を算出し、当該算出結果と、初期決定モードA下で減少したメダル数と、に基づいて期待収支を算出し、期待収支が0より大きい場合には、期待収支に応じた報知ゲーム数を加算する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、初期決定モードA下で減少したメダルをその後の報知モード下で回収することができる。故に、初期決定モードAにおいて遊技者の所有メダルが減少する構成とした場合であっても、初期決定モードA下での遊技を安心して行わせることが可能となる。
初期決定モードAに移行した場合には、当該初期決定モードAにおけるメダル減少数を把握すべくメダル減少数更新処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、初期決定モードA下で減少したメダルをその後の報知モード下で回収できなくなる事象が発生する機会を低減することが可能となる。例えば、初期決定モードA下で行われた遊技回数に1遊技回あたりのメダル減少数の期待値を乗算することにより、初期決定モードA下で減少したメダル数を推定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、役の抽選結果の偏り等により、初期決定モードA下で実際に減少したメダル数が推定以上となる事象が発生するからである。
報知ゲーム数変更処理では、期待収支が0以下である場合、報知ゲーム数を加算しない構成とした。期待収支が0以下である場合には、初期決定モードAが終了するまでの遊技において、初期決定モードA下で減少したメダルを回収可能な報知ゲーム数が加算されたことを意味する。故に、かかる場合には報知ゲーム数を加算しない構成とすることにより、報知モードに移行する前段階で多大な報知ゲーム数が加算されることを回避することが可能となり、射幸性が高くなってしまうことを抑制することが可能となる。
初期決定モードAが終了した場合には初期決定モードBに移行し、当該初期決定モードBでは、初期決定モードAと同様に報知ゲーム数が加算される構成とした。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際を基点とした報知モード終了時のメダル増加数が、移行抽選に早く当選するほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。初期決定モードBにおいて加算される報知ゲーム数により、報知モード移行に伴う一定数のメダル付与を担保することができるからである。故に、移行抽選に早く当選することを期待させながらチャンスモード下での遊技を行わせることが可能となり、チャンスモード下での遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
初期決定モードBが終了するまで初期ゲーム数決定ゾーンの報知が継続する構成とした。初期決定モードBに移行した場合には、押し順ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、1ゲームあたりのメダル増減数が+3.5枚となる。故に、初期決定モードBが終了するまで初期ゲーム数決定ゾーンの報知を継続する構成とすることにより、初期ゲーム数決定ゾーンにおいて操作順序が報知された場合に、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作するよう、遊技者を促すことが可能となる。
有利区間におけるゲーム数が90ゲームに達した後に移行抽選に当選した場合には、初期決定モードAを経由せずに初期決定モードB及び報知モードに移行する構成とした。かかる構成とすることにより、有利区間におけるゲーム数が90ゲームに達する前と、90ゲームに達した後と、で遊技性を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態では、チャンスモードにおいて移行抽選に当選した場合、前兆モードを経て初期決定モードA又は初期決定モードBに移行する構成としたが、チャンスモードから初期決定モードA又は初期決定モードBに直接移行する構成としてもよい。
(2)上記実施の形態では、報知モードが終了した場合に有利区間も終了する構成としたが、報知モードが終了した場合に有利区間が終了せずにチャンスモードに移行する構成としてもよい。
(3)上記実施の形態では、報知モードが遊技回数に基づいて終了する構成としたが、純増枚数や払出枚数に基づいて終了する構成としてもよいし、ベル入賞を成立させることができる操作順序の報知回数に基づいて終了する構成としてもよい。
また、報知モードにおいては、押し順ベルに当選した場合に必ずベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成としたが、例えば5分の4等の所定確率で前記操作順序を報知する構成としてもよい。また、報知モードにおいて、例えば有利区間における遊技回数等の規定条件が成立した場合に前記操作順序の報知確率が変化する構成としてもよい。
(4)上記実施の形態では、前兆モードにおいて報知モードに関わる抽選を行わない構成としたが、報知モードに関わる抽選を行う構成としてもよい。報知モードに関わる抽選としては、初期決定モードAのようにレア役に当選した場合に報知ゲーム数を増加させる構成としてもよいし、チャンスモードと同様の移行抽選を行って当該移行抽選に当選した場合には報知モード終了後に再度報知モードに移行させる構成(所謂ストック)としてもよい。
(5)上記実施の形態では、前兆モードにおいて2枚遊技が行われた場合に注意報知を行う構成としたが、そのときの遊技モードに関わらず有利区間において2枚遊技が行われた場合に注意報知を行う構成としてもよい。
(6)上記実施の形態では、初期決定モードAにおいて、2枚遊技が行われた場合に移行ゲーム数カウンタの値に1を加算する構成すなわち2枚遊技を行った回数分だけ初期決定モードAの終了時期が遅くなる構成としたが、2枚遊技が行われた場合に移行ゲーム数カウンタの値に1を加算しない構成としてもよい。
(7)上記実施の形態では、初期決定モードAが終了する場合に報知ゲーム数変更処理を行う構成としたが、報知ゲーム数変更処理を行わない構成としてもよい。
また、初期決定モードAに移行した場合に、初期決定モードAの残りゲーム数に応じた値を報知ゲーム数に加算する構成としてもよい。かかる構成においては、残りゲーム数に1ゲームあたりのメダル減少数の期待値(上記実施の形態では1.8)を乗算することにより、初期決定モードA下で減少するメダル数の期待値を導出する。そして、前記導出結果に基づいて図25(d)に示したゲーム数を加算する構成とする。かかる構成とした場合には、上記実施の形態と同様、初期決定モードA下で減少したメダルをその後の報知モード下で回収させることが可能となる。
(8)上記実施の形態では、初期決定モードAにおいて、押し順ベルに当選した場合にベル入賞ではなく補填役入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成としたが、チャンスモードと同様に、押し順ベルに当選した場合に操作順序を報知しない構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、メダル増減数の期待値が−0.91枚となり、遊技者の所有メダルが減少することとなるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(9)上記実施の形態では、初期決定モードAにおいて、押し順ベルに当選した場合にベル入賞ではなく補填役入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、チャンスモード(すなわち通常時の遊技)よりもメダル増減数の期待値が低くなる構成であればよい。例えば、メダル増減数の期待値が−0.91枚すなわち1ゲームあたりのメダル払出の期待値が2.09枚未満となるBB等のボーナス状態を設け、初期決定モードAの遊技を前記ボーナス状態下で行わせる構成とする。
(10)上記実施の形態では、初期決定モードAに移行した場合、チャンスモードよりもメダル増減数の期待値が低くなる構成としたが、チャンスモードよりもメダル増減数の期待値が高くなる構成としてもよい。このとき、報知モードよりもメダル増減数の期待値が低くなる構成としてもよいし、報知モードとメダル増減数の期待値が等しくなる構成としてもよい。報知モードよりもメダル増減数の期待値が低くなる構成としては、押し順ベルに当選した場合に例えば2分の1等の所定確率でベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成や、押し順ベルに例えば2回当選する等の所定回数当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成が挙げられる。
なお、報知モードよりもメダル増減数の期待値が高くなる構成としてもよい。
(11)上記実施の形態では、初期決定モードAと、初期決定モードBと、報知モードと、において、報知ゲーム数を加算する場合に参照するテーブル(図25(a)〜図25(c)参照)が異なる構成としたが、少なくとも2つの遊技モードにおいて同じテーブルを参照する構成としてもよい。
(12)上記実施の形態では、初期決定モードAにおいて、報知ゲーム数を加算する場合に同一のテーブル(図25(a)参照)を参照する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、図25(a)に示すテーブル(以下、第1テーブルとする。)に加えて、スイカに当選した場合に100%の割合で10ゲーム加算となり、チェリーに当選した場合に100%の割合で15ゲーム加算となるテーブル(以下、第2テーブルとする。)を予め用意しておく。そして、初期決定モードAに移行する場合には、100から区間ゲーム数カウンタの値を減算することで初期決定モードAの残りゲーム数を導出し、残りゲーム数が50より大きい場合には、第2テーブルを取得し、残りゲーム数が50以下である場合には、第1テーブルを取得する。初期決定モードA下でレア役に当選した場合には、取得したテーブルに基づいて報知ゲーム数を加算する構成とする。
上記構成においては、第1テーブルを参照した場合、スイカ当選時の加算ゲーム数の期待値が20となり、チェリー当選時の加算ゲーム数の期待値が30となる。第2テーブルを参照した場合、スイカ当選時の加算ゲーム数の期待値が10となり、チェリー当選時の加算ゲーム数の期待値が15となる。故に、かかる構成とした場合には、初期決定モードA下で遊技可能な遊技回数に差異が生じた場合であっても、初期決定モードA下で加算される報知ゲーム数の期待値に生じる差異を小さくすることができる。この結果、射幸性が高くなることを抑制することが可能となるとともに、移行抽選に当選しても初期決定モードA下で遊技可能な遊技回数が50以下となった状況(すなわちチャンスモード下でのゲーム数が50を超えた状況)において遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。
なお、上記構成において、残りゲーム数が50より大きい場合には、第1テーブルを取得し、残りゲーム数が50以下である場合には、第2テーブルを取得する構成としてもよい。
なお、上記構成において、報知ゲーム数を加算する場合に参照するテーブルを3つ以上用意する構成としてもよい。
なお、上記構成に代えて又は加えて、報知ゲーム数を加算するか否かの加算抽選を行う構成とし、当該加算抽選に当選した場合にテーブルを参照する構成としてもよい。ここで、残りゲーム数に応じて加算抽選の当選確率が変化する構成とした場合には、予め用意するテーブルを1つとしても上記構成と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、残りゲーム数が50より大きい場合には、加算抽選の当選確率として2分の1を取得し、残りゲーム数が50以下である場合には、加算抽選の当選確率として1分の1を取得する。そして、加算抽選に当選した場合に第1テーブルを参照する構成とした場合には、上記構成と同一の事象を発生させることができる。
(13)上記実施の形態では、初期決定モードAにおいて報知ゲーム数が加算され得る構成としたが、これに代えて又は加えて、設定状態を示唆する情報が報知され得る構成としてもよい。かかる構成とした場合には、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、報知モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。故に、初期決定モードAにおける遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
(14)上記実施の形態において、初期決定モードAに移行した場合に、初期決定モードB又は報知モードに移行するまで、報知モード又は本スロットマシン10のキャラクタと関連するオープニングムービーを上映する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、仮に初期決定モードAにおいて遊技者の所有メダルが減少する構成とした場合であっても、移行抽選に当選したことや報知モードに移行することによる優越感に長く浸らせることを可能なものとしつつ、報知モード移行前に遊技者の気持ちを高ぶらせることが可能となる。
(15)上記実施の形態では、有利区間における遊技回数が100に達した場合に初期決定モードAが終了する構成としたが、初期決定モードA終了となる有利区間における遊技回数は任意である。但し、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる基準の遊技回数が1600回であって、有利区間の上限回数が1500回であることを考慮すると、100以上の値とすることが望ましい。
また、有利区間に移行した場合に所定の抽選を行って100,150,200のいずれかを初期決定モードA終了となる遊技回数として取得する構成としてもよい。このように、有利区間に移行した場合に予め複数用意された遊技回数の一つを設定する構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(16)上記実施の形態では、有利区間における遊技回数が100に達した場合に初期決定モードAが終了する構成としたが、有利区間に移行してから例えばリプレイ等の所定の役に当選した回数が例えば15回等の所定回数に達した場合に初期決定モードAが終了する構成としてもよい。
(17)上記実施の形態では、初期決定モードAが終了した場合と、前兆モード終了時の区間ゲーム数カウンタの値が100以上である場合と、に、初期決定モードBに移行する構成としたが、報知モードに直接移行する構成としてもよい。すなわち、初期決定モードBを有さない構成としてもよい。
かかる構成とする場合には、報知モードに移行する場合に、例えば50ゲーム等の固定値を報知ゲーム数カウンタに加算する構成としてもよいし、報知モード1ゲーム目の役の抽選結果に基づいて30,50,100のいずれかを報知ゲーム数カウンタに加算する構成としてもよい。
また、初期決定モードAから報知モードに移行する場合には、初期決定モードA下で加算された報知ゲーム数を初期ゲーム数として報知モードを開始し、前兆モードから報知モードに移行する場合には、初期ゲーム数として上記固定値又は役の抽選結果に基づく選択値を設定して報知モードを開始する構成としてもよい。
(18)上記実施の形態では、初期決定モードAと初期決定モードBとを纏めて初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知する構成としたが、これは、初期決定モードAと初期決定モードBが報知モード下でのゲーム数を増加させる機能を有する点に着目したものである。1ゲームあたりのメダル払出数の期待値に着目した場合には、初期決定モードAが3未満(1.2)となり、初期決定モードB及び報知モードが3以上(6.5)となる。故に、1ゲームあたりのメダル払出数の期待値に着目し、初期決定モードAのみを初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知し、初期決定モードBと報知モードを報知モードとして遊技者に報知する構成としてもよい。
(19)上記実施の形態では、初期決定モードAと初期決定モードBとを纏めて初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知する構成としたが、別個のものとして遊技者に報知する構成としてもよいことはいうまでもない。例えば、初期決定モードAを初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知し、初期決定モードBを超初期ゲーム数決定ゾーンとして遊技者に報知する構成とする。
(20)上記実施の形態では、チャンスモードにおける移行抽選において、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、に基づいて当否判定を行う構成としたが、セットされている当選フラグと、役の当否判定を行う際に取得した乱数と、モードゲーム数カウンタの値と、に基づいて当否判定を行う構成としてもよい。すなわち、チャンスモードにおける遊技回数によって移行抽選の当選確率が変化する構成としてもよい。また、レア役当選等を契機として所定の終了条件が成立するまで移行抽選の当選確率が高確率となる構成としてもよい。
(21)上記実施の形態では、3枚遊技で何らかの役に当選した場合に通常区間からチャンスモードに移行し、約6.4分の1の確率でしか外れが発生しない構成としたが、外れとなる確率は任意である。但し、通常区間に滞在するゲーム数が多くなるほど遊技者が通常区間であることを察知する機会が高まるため、外れとなる確率よりも何らかの役に当選する確率の方が高い構成とすることが望ましい。
(22)上記実施の形態では、区間表示器66を払出枚数表示部61の右下角隅部に設ける構成としたが、区間表示器66を設ける位置は任意である。但し、遊技者が有利区間終了ゲームであること等を察知する機会を低減するためには、補助表示部65から離間した位置に配置することが望ましく、例えば精算スイッチ59に設けること等が望ましい。
(23)上記実施の形態では、3枚遊技であることを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としたが、3枚遊技であってBB状態でないことを条件として移行抽選等の遊技モードに関わる処理を行う構成としてもよい。
(24)上記実施の形態では、区間表示器66を、遊技区間処理においてOFF消灯させる構成としたが、開始待ち処理においてOFF消灯させる構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、有利区間終了ゲームの終了後に区間表示器66をOFF消灯させる構成となるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。同様に、区間表示器66を、区間抽選処理においてON点灯させる構成としたが、回転開始処理の後であってストップスイッチ42〜44が操作されたか否かを判定する前にON点灯させる構成としてもよい。
(25)上記実施の形態では、有利区間に移行するとストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定のストップスイッチの操作タイミングが報知される構成としてもよいし、操作タイミング及び操作方法が報知される構成としてもよい。すなわち、有利区間は、ストップスイッチの指示機能が作動し得る遊技区間であればよい。なお、通常区間は、小役入賞を成立させるためのストップスイッチの指示機能が作動しない遊技区間であればよい。
(26)上記実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(27)上記実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであってもよいし、BB状態とRB状態を共に備えたスロットマシンであってもよい。また、CB状態やMB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであってもよい。
(28)上記実施の形態では、メダルが3枚ベット又は2枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。また、メダルが3枚ベットされた後に限って開始指令が発生したか否かを判定する構成、すなわち3枚遊技のみ遊技可能な構成としてもよいこともいうまでもない。
(29)上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(30)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。
(31)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機A1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
遊技状態として、特定入賞を成立させるための操作方法を報知する指示機能(入賞操作報知機能)が作動し得る有利状態と、前記指示機能が作動しない通常状態と、を有し、
前記有利状態は、第1遊技モード(チャンスモード)と、前記第1遊技モードと前記指示機能の作動する頻度が異なる第2遊技モード(報知モード、初期決定モードB)と、を有し、
前記有利状態においてなされた遊技回数に関わる回数情報を記憶する記憶手段(区間ゲーム数カウンタ)と、
前記回数情報を更新する更新手段(主制御装置101の区間ゲーム数カウンタ更新機能S901)と、
前記第1遊技モードにおいて前記第2遊技モードに移行させるか否かの移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と
を備え、
前記有利状態における遊技回数が所定回数(100回)となる前に前記移行抽選に当選した場合、前記移行抽選に当選した際の前記有利状態における遊技回数に関わらず、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数を超えた後に前記第2遊技モードが終了する構成とし、
前記移行抽選に当選してから前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達するまでと、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達した後と、で1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値が変化する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となる前に移行抽選に当選した場合、移行抽選に当選した際の有利状態における遊技回数に関わらず、有利状態における遊技回数が所定回数を超えた後に第2遊技モードが終了する。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際の有利状態における遊技回数が少ないほど、移行抽選に当選したことや第2遊技モードに移行することによる優越感に長く浸らせることが可能となる。
かかる一方、移行抽選の当選タイミングに関わらず第2遊技モードが所定回数を超えた後に終了する構成とした場合には、遊技媒体を過剰に付与してしまう事象が発生し、遊技の健全性が損なわれてしまう可能性が懸念される。そこで本遊技機では、有利状態における遊技回数が所定回数に到達する前と後とで1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値が変化する構成とした。かかる構成とすることにより、上記懸念を好適に解消しつつ、遊技者を優越感に長く浸らせることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A2.上記遊技機A1において、前記移行抽選に当選してから前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達するまでにおいて、入賞成立による特典とは異なる特定特典(報知ゲーム数加算)が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選してから有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでにおいては、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る。かかる構成とすることにより、特定特典が付与されることを期待させながら所定回数に到達するまでの遊技を行わせることが可能となる。故に、移行抽選に当選してから有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでの遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機A3.上記遊技機A2において、前記特定特典は、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、第2遊技モードにおいて期待される遊技媒体の獲得数や所要時間等に基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
なお、「第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機A4.上記遊技機A2又は遊技機A3において、前記役の当選確率を複数段階に設定可能であって、前記特定特典は、前記役の当選確率の設定状態を示唆する特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、役の当選確率の設定状態を示唆する特典が付与される。かかる構成とすることにより、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機A5.上記遊技機A1乃至遊技機A4のいずれかにおいて、前記移行抽選に当選してから前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達してから前記第2遊技モードが終了するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選してから有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、有利状態における遊技回数が所定回数に到達してから第2遊技モードが終了するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機A6.上記遊技機A1乃至遊技機A5のいずれかにおいて、前記移行抽選に当選してから前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選してから有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機A7.上記遊技機A6において、前記移行抽選に当選してから前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達するまでに減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となる前に移行抽選に当選した場合には、移行抽選に当選してから有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでに減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでに遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでの遊技を安心して行わせることが可能となる。
遊技機A8.上記遊技機A1乃至遊技機A7のいずれかにおいて、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数となる前に前記移行抽選に当選した場合、1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値が変化するまでの残り遊技回数を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となる前に移行抽選に当選した場合、1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値が変化するまでの残り遊技回数が報知される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選しているにも関わらず、遊技者が途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また特に、本構成を上記遊技機A6又は遊技機A7に適用した場合には、移行抽選に当選したにも関わらず遊技者の所有する遊技媒体が増加しないことに対して抱く不安を緩和することが可能となる。
遊技機A9.上記遊技機A1乃至遊技機A8のいずれかにおいて、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数となる前に前記移行抽選に当選した場合、前記第1遊技モードから第3遊技モード(初期決定モードA)に移行させる第3遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードA移行機能S1107)と、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数に到達した後に前記第3遊技モードから前記第2遊技モードに移行させる第2遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と、を備え、前記第3遊技モードと、前記第2遊技モードと、で1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値が変化する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となる前に移行抽選に当選した場合、第1遊技モードから第3遊技モードに移行し、有利状態における遊技回数が所定回数に到達した後に第2遊技モードに移行する。かかる構成とすることにより、1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値を遊技モードによって変化させることが可能となり、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機A10.上記遊技機A9において、前記第1遊技モードから前記第3遊技モードに移行する場合、前記移行抽選に当選したことを報知する報知手段(本前兆演出、表示制御装置65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技モードから第3遊技モードに移行する場合、移行抽選に当選したことが報知される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選しているにも関わらず、遊技者が第3遊技モードの途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機A11.上記遊技機A9又は遊技機A10において、前記第3遊技モードを入賞成立による特典とは異なる特定特典(報知ゲーム数加算)が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードでは、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る。かかる構成とすることにより、特定特典が付与されることを期待させながら第3遊技モード下での遊技を行わせることが可能となる。故に、第2遊技モードに移行する前に第3遊技モードに移行する構成とした場合であっても、第3遊技モードにおける遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機A12.上記遊技機A11において、前記特定特典は、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、第2遊技モードにおいて期待される遊技媒体の獲得数や所要時間等に基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
なお、「第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機A13.上記遊技機A11又は遊技機A12において、前記役の当選確率を複数段階に設定可能であって、前記特定特典は、前記役の当選確率の設定状態を示唆する特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、役の当選確率の設定状態を示唆する特典が付与される。かかる構成とすることにより、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機A14.上記遊技機A9乃至遊技機A13のいずれかにおいて、前記第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、前記第2遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、第2遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機A15.上記遊技機A9乃至遊技機A14のいずれかにおいて、前記第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機A16.上記遊技機A9乃至遊技機A15のいずれかにおいて、前記第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、前記第1遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、第1遊技モードにおける1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機A17.上記遊技機A15又は遊技機A16において、前記第3遊技モード下で減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を前記第3遊技モード下で付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードに移行した場合には、第3遊技モード下で減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、第3遊技モード下で減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、第3遊技モード下で遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して第3遊技モード下での遊技を行わせることが可能となる。
遊技機A18.上記遊技機A17において、前記第2遊技モードに移行した場合に前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報を設定する情報設定手段(主制御装置101の初期決定モードBにおける報知ゲーム数加算機能S1502)を、前記増加特典付与手段と別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードに移行した場合に第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報が、第3遊技モード下で付与された増加特典と別個に設定される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際を基点とした第2遊技モード終了時の遊技媒体増加数が、移行抽選に早く当選するほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。第2遊技モードに移行した場合に設定される第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報により、第2遊技モード移行に伴う一定数の遊技媒体付与を担保することができるからである。故に、移行抽選に早く当選することを期待させながら第1遊技モード下での遊技を行わせることが可能となり、第1遊技モード下での遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機A19.上記遊技機A9乃至遊技機A18のいずれかにおいて、前記第3遊技モードにおいて前記第2遊技モードに移行するまでの残り遊技回数を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3遊技モードにおいて第2遊技モードに移行するまでの残り遊技回数が報知される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選しているにも関わらず、遊技者が第3遊技モードの途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また特に、本構成を上記遊技機A15乃至遊技機A18のいずれかに適用した場合には、移行抽選に当選したにも関わらず遊技者の所有する遊技媒体が増加しないことに対して抱く不安を緩和することが可能となる。
遊技機A20.上記遊技機A9乃至遊技機A19のいずれかにおいて、前記有利状態における遊技回数が前記所定回数となった後に前記移行抽選に当選した場合、前記第1遊技モードから前記第2遊技モードに移行させる手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1110)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となった後に移行抽選に当選した場合、第1遊技モードから第3遊技モードを経由せずに第2遊技モードに移行する。かかる構成とすることにより、有利状態における遊技回数が所定回数に到達するまでと、有利状態における遊技回数が所定回数に到達した後と、で遊技性を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機A21.上記遊技機A1乃至遊技機A20のいずれかにおいて、前記有利状態において予め定めた上限回数(1500回)の遊技が行われた場合、前記有利状態を終了させて前記通常状態に移行させる終了手段(主制御装置101の有利区間終了機能S903〜S905)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態において予め定めた上限回数の遊技が行われた場合、有利状態が終了して通常状態に移行する。かかる構成を上記遊技機A1乃至遊技機A20のいずれかの構成に適用することにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機B1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
特定遊技期間(有利区間)において移行抽選(報知モードへの移行抽選)を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記特定遊技期間における遊技回数が所定回数(100回)となる前に前記移行抽選に当選した場合、第1遊技状態(初期決定モードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101の初期決定モードA移行機能S1107)と、
前記第1遊技状態に移行した場合、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記第1遊技状態から第2遊技状態(初期決定モードB、報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と
を備え、
前記第1遊技状態を、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が、前記第2遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる構成とし、
前記第1遊技状態において、入賞成立による特典とは異なる特定特典(報知ゲーム数加算)が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間における遊技回数が所定回数となる前に移行抽選に当選した場合、第1遊技状態に移行し、特定遊技期間における遊技回数が所定回数となった後に第1遊技状態から第2遊技状態に移行する。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際の特定遊技期間における遊技回数が少ないほど、移行抽選に当選したことや第2遊技状態に移行することによる優越感に長く浸らせることが可能となる。
また、第1遊技状態では、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が、第2遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5以下を満たした場合、遊技の健全性が確保されていると言われている。ここで、移行抽選に当選した場合に第1遊技状態を経由せずに第2遊技状態に移行する構成とした場合には、例えば第2遊技状態が終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合、遊技の健全性が確保できなくなってしまう可能性が生じる。かかる懸念を解消すべく、特定遊技期間における遊技回数が所定回数となるまで移行抽選を行わない構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に達していない遊技機で遊技することを遊技者が敬遠してしまうという新たな問題が生じる。一方、本遊技機においては、上記各懸念を好適に解消することができるため、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
さらにいうと、第1遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が、第2遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる構成とした場合には、遊技者が第2遊技状態に移行しないことに対して苛立つ可能性が考えられる。そこで本遊技機では、第1遊技状態において、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る構成とした。かかる構成とすることにより、特定特典が付与されることを期待させながら第1遊技状態下での遊技を行わせることが可能となる。故に、上記懸念を好適に解消しつつ、第1遊技状態下での遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機B2.上記遊技機B1において、前記第1遊技状態に移行した場合、前記第1遊技状態であることを報知する報知手段(初期ゲーム数決定ゾーン、表示制御装置65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態に移行した場合、第1遊技状態であることが報知される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選してその後に第2遊技状態に移行するにも関わらず、遊技者が上記事実を把握せずに第1遊技状態の途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機B3.上記遊技機B1又は遊技機B2において、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記移行抽選に当選した場合、前記第1遊技状態ではなく前記第2遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1110)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間における遊技回数が所定回数となった後に移行抽選に当選した場合、第1遊技状態を経由せずに第2遊技状態に移行する。かかる構成とすることにより、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達するまでと、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達した後と、で遊技性を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機B4.上記遊技機B1乃至遊技機B3のいずれかにおいて、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達するまでと、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達した後と、で前記移行抽選に当選となる確率が変化しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達するまでと、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達した後と、で移行抽選に当選となる確率が変化しない。かかる構成とすることにより、特定遊技期間における遊技回数によって遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機B5.上記遊技機B1乃至遊技機B4のいずれかにおいて、前記第1遊技状態における1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態における1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技状態が終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機B6.上記遊技機B5において、前記第1遊技状態下で減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技状態下で獲得できるよう、前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を前記第1遊技状態下で付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態に移行した場合には、第1遊技状態下で減少する遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技状態下で獲得できるよう、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、第1遊技状態下で減少した遊技媒体をその後の第2遊技状態下で回収することができる。故に、第1遊技状態下で遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して第1遊技状態下での遊技を行わせることが可能となる。
遊技機B7.上記遊技機B6において、前記第2遊技状態に移行した場合に前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報を設定する情報設定手段(主制御装置101の初期決定モードBにおける報知ゲーム数加算機能S1502)を、前記増加特典付与手段と別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態に移行した場合に第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報が、第1遊技状態下で付与された増加特典と別個に設定される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際を基点とした第2遊技状態終了時の遊技媒体増加数が、移行抽選に早く当選するほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。第2遊技状態に移行した場合に設定される第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報により、第2遊技状態移行に伴う一定数の遊技媒体付与を担保することができるからである。故に、移行抽選に早く当選することを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機B8.上記遊技機B1乃至遊技機B7のいずれかにおいて、前記第1遊技状態において前記第2遊技状態に移行するまでの残り遊技回数を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態において第2遊技状態に移行するまでの残り遊技回数が報知される。かかる構成とすることにより、遊技を継続すれば第2遊技状態に移行するにも関わらず、遊技者が第1遊技状態の途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また特に、本構成を上記遊技機B5乃至遊技機B7のいずれかに適用した場合には、移行抽選に当選したにも関わらず遊技者の所有する遊技媒体が増加しないことに対して抱く不安を緩和することが可能となる。
遊技機B9.上記遊技機B1乃至遊技機B8のいずれかにおいて、前記特定特典は、前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、第2遊技状態において期待される遊技媒体の獲得数や所要時間等に基づいて、第2遊技状態終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
なお、「第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて第2遊技状態が終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて第2遊技状態が終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機B10.上記遊技機B1乃至遊技機B9のいずれかにおいて、前記役の当選確率を複数段階に設定可能であって、前記特定特典は、前記役の当選確率の設定状態を示唆する特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、役の当選確率の設定状態を示唆する特典が付与される。かかる構成とすることにより、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、第2遊技状態終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機C1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技モード(チャンスモード)において第2遊技モード(初期決定モードB、報知モード)に移行させるか否かの移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記移行抽選に当選した場合、特定条件(区間ゲーム数カウンタ値100以上)が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が前記第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなるように制御する特定制御手段(主制御装置101の1枚入賞操作報知機能S1205)と、
前記特定条件が成立した後に前記第2遊技モードに移行させる第2遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選した場合、特定条件が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる。そして、特定条件が成立した後に第2遊技モードに移行する。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5以下を満たした場合、遊技の健全性が確保されていると言われている。ここで、移行抽選に当選した場合に直接第2遊技モードに移行する構成とした場合には、例えば第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合、遊技の健全性が確保できなくなってしまう可能性が生じる。かかる懸念を解消すべく、例えば第2遊技モードが終了してからの一定期間に移行抽選を行わない構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、第2遊技モードが終了すると遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性や、第2遊技モード終了直後の遊技機を遊技者が敬遠してしまう可能性が考えられる。一方、本遊技機においては、上記各懸念を好適に解消することができるため、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機C2.上記遊技機C1において、前記特定制御手段の制御下である場合に、入賞成立による特典とは異なる特定特典(報知ゲーム数加算)が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなっている状況において、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る。かかる構成とすることにより、特定特典が付与されることを期待させながら特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。この結果、遊技者が、移行抽選に当選したにも関わらず、所有する遊技媒体が移行抽選当選前よりも早く減少していく中で第2遊技モードに移行しないことに対して苛立ってしまうことを抑制することが可能となる。故に、特定条件が成立するまでの遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機C3.上記遊技機C2において、前記特定特典は、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、第2遊技モードにおいて期待される遊技媒体の獲得数や所要時間等に基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
なお、「第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機C4.上記遊技機C2又は遊技機C3において、前記役の当選確率を複数段階に設定可能であって、前記特定特典は、前記役の当選確率の設定状態を示唆する特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、役の当選確率の設定状態を示唆する特典が付与される。かかる構成とすることにより、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機C5.上記遊技機C1乃至遊技機C4のいずれかにおいて、前記特定条件が成立した場合、前記移行抽選に当選してから前記特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定条件が成立した場合には、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者は、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
遊技機C6.上記遊技機C5において、前記特定制御手段の制御下において遊技媒体の増減数を把握する増減数把握手段(主制御装置101のメダル減少数更新処理機能S1310〜S1311)を備え、前記増加特典付与手段は、前記増減数把握手段の把握結果に応じた増加特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなっている状況において、遊技媒体の増減数が把握される。そして、特定条件が成立した場合には、遊技媒体の増減数の把握結果に応じた増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収できなくなる事象が発生する機会を低減することが可能となる。例えば1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなっている状況下でなされた遊技回数に応じた増加特典を付与する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、役の抽選結果の偏り等により、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体数が想定以上となる事象が発生するからである。
遊技機C7.上記遊技機C5又は遊技機C6において、前記特定制御手段の制御下で前記役の抽選結果が特定結果(レア役当選)となった場合に前記増加特典を付与する第2増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数加算処理機能S1203)を備え、前記増加特典付与手段は、前記第2増加特典付与手段の付与結果が前記移行抽選に当選してから前記特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるものであった場合、前記増加特典を付与しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定制御手段の制御下で役の抽選結果が特定結果となった場合に増加特典が付与される。そして、特定条件が成立した場合に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるだけの増加特典が付与されていた場合、新たな増加特典が付与されない。かかる構成とすることにより、第2遊技モードに移行する前段階で多大な増加特典が付与されることを回避することが可能となり、射幸性が高くなってしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機C8.上記遊技機C5乃至遊技機C7のいずれかにおいて、前記第2遊技モードに移行した場合に前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報を設定する情報設定手段(主制御装置101の初期決定モードBにおける報知ゲーム数加算機能S1502)を、前記増加特典付与手段と別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードに移行した場合に第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報が、特定条件が成立した場合に付与された増加特典と別個に設定される。かかる構成とすることにより、特定制御手段の制御下となった際を基点とした第2遊技モード終了時の遊技媒体増加数が、特定条件成立までに要する遊技回数が多くなるほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。第2遊技モードに移行した場合に設定される第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報により、第2遊技モード移行に伴う一定数の遊技媒体付与を担保することができるからである。故に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
遊技機C9.上記遊技機C1乃至遊技機C8のいずれかにおいて、前記特定制御手段の制御下となる前に、前記移行抽選に当選したことを報知する報知手段(本前兆演出、表示制御装置65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が第1遊技モードにおける1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる状況となる前に、移行抽選に当選したことが報知される。かかる構成とすることにより、特定条件が成立すれば第2遊技モードに移行するにも関わらず、遊技者が上記事実を把握せずに遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機C10.上記遊技機C1乃至遊技機C9のいずれかにおいて、前記特定制御手段の制御下となった場合、前記特定条件に関わる情報を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定制御手段の制御下となった場合、特定条件に関わる情報が報知される。かかる構成とすることにより、遊技者は、どうすれば第2遊技モードに移行するのかを把握した上で特定制御手段の制御下における遊技を行うことが可能となる。この結果、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
遊技機C11.上記遊技機C1乃至遊技機C10のいずれかにおいて、前記特定条件は、前記第1遊技モード移行時を基点とした遊技回数が所定回数(100回)に到達することであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技モード移行時を基点とした遊技回数が所定回数に到達した場合、特定条件成立となる。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機D1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技モード(チャンスモード)において第2遊技モード(初期決定モードB、報知モード)に移行させるか否かの移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記移行抽選に当選した場合、特定条件(区間ゲーム数カウンタ値100以上)が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなるように制御する特定制御手段(主制御装置101の1枚入賞操作報知機能S1205)と、
前記特定条件が成立した後に前記第2遊技モードに移行させる第2遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と、
前記特定条件が成立した場合、前記移行抽選に当選してから前記特定条件が成立するまでに減少した又は減少したと推定される遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選した場合、特定条件が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなる。そして、特定条件が成立した後に第2遊技モードに移行する。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5以下を満たした場合、遊技の健全性が確保されていると言われている。ここで、移行抽選に当選した場合に直接第2遊技モードに移行する構成とした場合には、例えば第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合、遊技の健全性が確保できなくなってしまう可能性が生じる。かかる懸念を解消すべく、例えば第2遊技モードが終了してからの一定期間に移行抽選を行わない構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、第2遊技モードが終了すると遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性や、第2遊技モード終了直後の遊技機を遊技者が敬遠してしまう可能性が考えられる。一方、本遊技機においては、上記各懸念を好適に解消することができるため、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、特定条件が成立した場合には、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでに減少した又は減少したと推定される遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者は、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、「第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典」とは、遊技回数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技回数を増加させる特典が該当し、遊技媒体の付与数に基づいて第2遊技モードが終了する構成であれば遊技媒体の付与数を増加させる特典が該当する。
遊技機D2.上記遊技機D1において、前記特定制御手段の制御下において遊技媒体の増減数を把握する増減数把握手段(主制御装置101のメダル減少数更新処理機能S1310〜S1311)を備え、前記増加特典付与手段は、前記増減数把握手段の把握結果に応じた増加特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選し、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなっている状況において、遊技媒体の増減数が把握される。そして、特定条件が成立した場合には、遊技媒体の増減数の把握結果に応じた増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収できなくなる事象が発生する機会を低減することが可能となる。例えば上記状況下でなされた遊技回数に応じた増加特典を付与する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、役の抽選結果の偏り等により、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体数が想定以上となる事象が発生するからである。
遊技機D3.上記遊技機D1又は遊技機D2において、前記特定制御手段の制御下で前記役の抽選結果が特定結果(レア役当選)となった場合に前記増加特典を付与する第2増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数加算処理機能S1203)を備え、前記増加特典付与手段は、前記第2増加特典付与手段の付与結果が前記移行抽選に当選してから前記特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるものであった場合、前記増加特典を付与しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定制御手段の制御下で役の抽選結果が特定結果となった場合に増加特典が付与される。そして、特定条件が成立した場合に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるだけの増加特典が付与されていた場合、新たな増加特典が付与されない。かかる構成とすることにより、第2遊技モードに移行する前段階で多大な増加特典が付与されることを回避することが可能となり、射幸性が高くなってしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機D4.上記遊技機D1乃至遊技機D3のいずれかにおいて、前記第2遊技モードに移行した場合に前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報を設定する情報設定手段(主制御装置101の初期決定モードBにおける報知ゲーム数加算機能S1502)を、前記増加特典付与手段と別個に設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技モードに移行した場合に第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報が、特定条件が成立した場合に付与された増加特典と別個に設定される。かかる構成とすることにより、特定制御手段の制御下となった際を基点とした第2遊技モード終了時の遊技媒体増加数が、特定条件成立までに要する遊技回数が多くなるほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。第2遊技モードに移行した場合に設定される第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数に関わる情報により、第2遊技モード移行に伴う一定数の遊技媒体付与を担保することができるからである。故に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
遊技機D5.上記遊技機D1乃至遊技機D4のいずれかにおいて、前記特定制御手段の制御下である場合に、入賞成立による特典とは異なる特定特典(報知ゲーム数加算)が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定制御手段の制御下において、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る。かかる構成とすることにより、特定特典が付与されることを期待させながら特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。この結果、遊技者が、移行抽選に当選したにも関わらず、所有する遊技媒体が減少していく中で第2遊技モードに移行しないことに対して苛立ってしまうことを抑制することが可能となる。故に、特定条件が成立するまでの遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機D6.上記遊技機D5において、前記特定特典は、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる特典が付与される。かかる構成とすることにより、第2遊技モードにおいて期待される遊技媒体の獲得数や所要時間等に基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機D7.上記遊技機D5又は遊技機D6において、前記役の当選確率を複数段階に設定可能であって、前記特定特典は、前記役の当選確率の設定状態を示唆する特典であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典として、役の当選確率の設定状態を示唆する特典が付与される。かかる構成とすることにより、設定状態が高設定状態であるか否かに基づいて、第2遊技モード終了後に遊技を継続するか否か等を事前に検討させることが可能となる。
遊技機D8.上記遊技機D1乃至遊技機D7のいずれかにおいて、前記特定制御手段の制御下となる前に、前記移行抽選に当選したことを報知する報知手段(本前兆演出、表示制御装置65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなる状況となる前に、移行抽選に当選したことが報知される。かかる構成とすることにより、特定条件が成立すれば第2遊技モードに移行するにも関わらず、遊技者が上記事実を把握せずに遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
遊技機D9.上記遊技機D1乃至遊技機D8のいずれかにおいて、前記特定制御手段の制御下となった場合、前記特定条件に関わる情報を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定制御手段の制御下となった場合、特定条件に関わる情報が報知される。かかる構成とすることにより、遊技者は、どうすれば第2遊技モードに移行するのかを把握した上で特定制御手段の制御下における遊技を行うことが可能となる。この結果、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
遊技機D10.上記遊技機D1乃至遊技機D9のいずれかにおいて、前記特定条件は、前記第1遊技モード移行時を基点とした遊技回数が所定回数(100回)に到達することであることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技モード移行時を基点とした遊技回数が所定回数に到達した場合、特定条件成立となる。かかる構成とすることにより、第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機D11.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技モード(チャンスモード)において第2遊技モード(初期決定モードB、報知モード)に移行させるか否かの移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記移行抽選に当選した場合、特定条件(区間ゲーム数カウンタ値100以上)が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなるように制御する特定制御手段(主制御装置101の1枚入賞操作報知機能S1205)と、
前記特定条件が成立した後に前記第2遊技モードに移行させる第2遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と、
前記特定制御手段の制御下となる場合、前記特定条件が成立するまでに減少すると推定される遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与する増加特典付与手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選した場合、特定条件が成立するまで、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低くなる。そして、特定条件が成立した後に第2遊技モードに移行する。かかる構成とすることにより、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。一般的には、1600回の遊技を行った際の出玉率が1.5以下を満たした場合、遊技の健全性が確保されていると言われている。ここで、移行抽選に当選した場合に直接第2遊技モードに移行する構成とした場合には、例えば第2遊技モードが終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合、遊技の健全性が確保できなくなってしまう可能性が生じる。かかる懸念を解消すべく、例えば第2遊技モードが終了してからの一定期間に移行抽選を行わない構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、第2遊技モードが終了すると遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性や、第2遊技モード終了直後の遊技機を遊技者が敬遠してしまう可能性が考えられる。一方、本遊技機においては、上記各懸念を好適に解消することができるため、遊技の健全性を確保しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
また、特定制御手段の制御下となる場合には、特定条件が成立するまでに減少すると推定される遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者は、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでの間に遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機D12.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
第1遊技モード(チャンスモード)において第2遊技モード(初期決定モードB、報知モード)に移行させるか否かの移行抽選を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記移行抽選に当選した場合、特定条件(区間ゲーム数カウンタ値100以上)が成立した後に前記第2遊技モードに移行させる第2遊技モード移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と、
前記移行抽選に当選してから前記特定条件が成立するまでの遊技媒体の増減数を把握する増減数把握手段(主制御装置101のメダル減少数更新処理機能S1310〜S1311)と、
前記増減数把握手段の把握結果が遊技媒体の減少を示すものであった場合、当該減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技モード下で獲得できるよう、前記第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与する増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選した場合、特定条件が成立した後に第2遊技モードに移行する。そして、移行抽選に当選してから特定条件が成立するまでに遊技媒体が減少していた場合には、当該減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技モード下で獲得できるよう、第2遊技モード下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者は、特定条件が成立するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技モード下で回収することができる。故に、安心して特定条件が成立するまでの遊技を行わせることが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
特定遊技期間(有利区間)において移行抽選(報知モードへの移行抽選)を行う移行抽選手段(主制御装置101の移行抽選機能S703)と、
前記移行抽選に当選した場合に第1遊技状態(初期決定モードA)に移行させる第1移行手段(主制御装置101の初期決定モードA移行機能S1107)と、
前記第1遊技状態が終了した場合に第2遊技状態(初期決定モードB、報知モード)に移行させる第2移行手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1305)と、
前記第1遊技状態において、前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与するか否かの付与抽選を行う付与抽選手段と、
前記付与抽選手段が前記付与抽選を行う場合に用いる付与抽選情報を予め複数記憶する付与抽選情報記憶手段と、
前記第1遊技状態に移行した場合に、前記付与抽選情報を選択する選択手段と
を備え、
前記移行抽選に当選した際の前記特定遊技期間における遊技回数によって前記第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が変化する構成とし、
前記選択手段は、前記第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数に応じた付与抽選情報を選択することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、移行抽選に当選した場合には、第1遊技状態を経て第2遊技状態に移行する。第1遊技状態では、第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数が増加することとなる増加特典を付与するか否かの付与抽選が行われ、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数は、移行抽選に当選した際の特定遊技期間における遊技回数によって変化する。そして、付与抽選に用いられる付与抽選情報は、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数に応じて異なる。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選していない状況において遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。確かに、第1遊技状態の長さに関わらず、1の付与抽選情報を用いて付与抽選を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、増加特典の付与される期待値が第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数と一義的に対応することとなる。このため、移行抽選に当選した際の特定遊技期間における遊技回数によって第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が変化する構成においては、仮に移行抽選に当選したとしても第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が少ない状況となった場合に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が懸念される。一方、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数に応じた付与抽選情報を選択する本遊技機においては、選択された付与抽選情報によって増加特典の付与される期待値が変化することとなるため、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
以上の結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E2.上記遊技機E1において、前記選択手段は、前記第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数より多い場合、前記増加特典の付与される期待値が小さい付与抽選情報を選択し、前記第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が前記規定回数以下である場合、前記増加特典の付与される期待値が大きい付与抽選情報を選択することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数より多い場合、増加特典の付与される期待値が小さい付与抽選情報が選択され、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数以下である場合、増加特典の付与される期待値が大きい付与抽選情報が選択される。かかる構成とすることにより、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数より多い場合と、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数以下である場合と、で、増加特典の付与される期待値に生じる差異を小さくすることが可能となる。この結果、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が多い状況下において射幸性が高くなってしまうことを抑制しつつ、移行抽選に当選しても第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が規定回数以下となる状況下において遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機E3.上記遊技機E1又は遊技機E2において、前記特定遊技期間における遊技回数が所定回数(100回)となった場合に前記第1遊技状態が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態は特定遊技期間における遊技回数が所定回数となった場合に終了する。かかる構成とすることにより、特定遊技期間において移行抽選に早く当選するほど第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が長くなる構成とすることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E4.上記遊技機E3において、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記移行抽選に当選した場合、前記第1遊技状態ではなく前記第2遊技状態に移行させる手段(主制御装置101の初期決定モードB移行機能S1110)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、有利状態における遊技回数が所定回数となった後に移行抽選に当選した場合、第1遊技状態を経由せずに第2遊技状態に移行する。かかる構成とすることにより、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達するまでと、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達した後と、で遊技性を変化させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機E5.上記遊技機E3又は遊技機E4において、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達するまでと、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達した後と、で前記移行抽選に当選となる確率が変化しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達するまでと、特定遊技期間における遊技回数が所定回数に到達した後と、で移行抽選に当選となる確率が変化しない。かかる構成とすることにより、特定遊技期間における遊技回数によって遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機E6.上記遊技機E1乃至遊技機E5のいずれかにおいて、前記第1遊技状態における1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低いことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態における1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低い。かかる構成とすることにより、第2遊技状態が終了した後に少ない遊技回数で移行抽選に当選する所謂連荘が発生した場合に、遊技の健全性が確保されていると一般的にいわれる1600回の遊技を行った際の出玉率1.5以下を満たす頻度を高めることが可能となる。
遊技機E7.上記遊技機E6において、前記第1遊技状態が終了した場合に、前記増加特典付与手段の付与結果が前記第1遊技状態に移行してから前記第1遊技状態が終了するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を前記第2遊技状態下で獲得できないものであった場合、前記増加特典を付与する第2増加特典付与手段(主制御装置101の報知ゲーム数変更処理機能S1308)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態が終了した場合に、増加特典付与手段の付与結果が第1遊技状態に移行してから第1遊技状態が終了するまでに減少した遊技媒体よりも多い遊技媒体を第2遊技状態下で獲得できないものであった場合、増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、付与抽選の偏り等によって増加特典が付与されなかった又は増加特典の付与量が少なかった場合であっても、第1遊技状態下で減少した遊技媒体をその後の第2遊技状態下で回収することが可能となる。故に、第1遊技状態下で遊技者の所有する遊技媒体が減少する構成とした場合であっても、安心して第1遊技状態下での遊技を行わせることが可能となる。
遊技機E8.上記遊技機E7において、前記第1遊技状態において遊技媒体の増減数を把握する増減数把握手段(主制御装置101のメダル減少数更新処理機能S1310〜S1311)を備え、前記第2増加特典付与手段は、前記増減数把握手段の把握結果と、前記増加特典付与手段の付与結果と、に応じた増加特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態において、遊技媒体の増減数が把握される。そして、第1遊技状態が終了した場合には、遊技媒体の増減数の把握結果と、増加特典の付与結果と、に応じた増加特典が付与される。かかる構成とすることにより、第1遊技状態が終了するまでに減少した遊技媒体をその後の第2遊技状態下で回収できなくなる事象が発生する機会を低減することが可能となる。例えば第1遊技状態下でなされた遊技回数と、増加特典の付与結果と、に応じた増加特典を付与する構成とすることも可能であるが、かかる構成とした場合には、役の抽選結果の偏り等により、第1遊技状態が終了するまでに減少した遊技媒体数が想定以上となる事象が発生するからである。
遊技機E9.上記遊技機E6乃至遊技機E8のいずれかにおいて、前記第2遊技状態に移行した場合に前記第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報を設定する情報設定手段(主制御装置101の初期決定モードBにおける報知ゲーム数加算機能S1502)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2遊技状態に移行した場合に第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報が設定される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選した際を基点とした第2遊技状態終了時の遊技媒体増加数が、第1遊技状態下で遊技可能な遊技回数が多くなるほど少なくなってしまう、という事象が発生することを回避することが可能となる。第2遊技状態に移行した場合に設定される第2遊技状態下で遊技可能な遊技回数に関わる情報により、第2遊技状態移行に伴う一定数の遊技媒体付与を担保することができるからである。故に、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機E10.上記遊技機E1乃至遊技機E9のいずれかにおいて、前記第1遊技状態において前記第2遊技状態に移行するまでの残り遊技回数を報知する手段(初期ゲーム数決定ゾーンにおける残りゲーム数表示機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態において第2遊技状態に移行するまでの残り遊技回数が報知される。かかる構成とすることにより、遊技を継続すれば第2遊技状態に移行するにも関わらず、遊技者が第1遊技状態の途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。また特に、本構成を上記遊技機E6乃至遊技機E9のいずれかに適用した場合には、移行抽選に当選したにも関わらず遊技者の所有する遊技媒体が増加しないことに対して抱く不安を緩和することが可能となる。
遊技機E11.上記遊技機E1乃至遊技機E10のいずれかにおいて、前記第1遊技状態に移行した場合、前記第1遊技状態であることを報知する報知手段(初期ゲーム数決定ゾーン、表示制御装置65)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1遊技状態に移行した場合、第1遊技状態であることが報知される。かかる構成とすることにより、移行抽選に当選してその後に第2遊技状態に移行するにも関わらず、遊技者が上記事実を把握せずに第1遊技状態の途中で遊技を終了してしまう機会を低減することが可能となる。
なお、上記遊技機A群〜上記遊技機E群を適宜組み合わせてもよく、組み合わせた場合であっても上記した作用効果を奏することができる。また、上記各遊技機群において、「1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値」を「1遊技回あたりに期待される遊技媒体の期待値」、「遊技媒体の純増枚数」或いは「遊技価値の付与速度」と置き換えてもよい。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…循環表示手段を構成すると共に周回体としてのリール、41…開始操作手段又は始動操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、56…開始操作手段又は入力操作手段としての第1クレジット投入スイッチ、57…開始操作手段又は入力操作手段としての第2クレジット投入スイッチ、58…開始操作手段又は入力操作手段としての第3クレジット投入スイッチ、63…補助演出部又は特定演出実行手段を構成する上部ランプ、64…補助演出部又は特定演出実行手段を構成するスピーカ、65…補助演出部又は特定演出実行手段を構成する補助表示部、81…サブ制御基板又は特定演出実行手段を構成する表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (5)

  1. 複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、
    前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、
    役の抽選を行う抽選手段と、
    前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
    前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段と
    を備えた遊技機において、
    特定遊技期間において移行抽選を行う移行抽選手段と、
    前記特定遊技期間における遊技回数が所定回数となる前に前記移行抽選に当選した場合、第1遊技状態に移行させる第1移行手段と、
    前記第1遊技状態に移行した場合、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記第1遊技状態から第2遊技状態に移行させる第2移行手段と
    を備え、
    前記第1遊技状態を、1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値が、前記第2遊技状態における1遊技回あたりの遊技媒体の払出の期待値よりも低くなる構成とし、
    前記第1遊技状態において、入賞成立による特典とは異なる特定特典が付与され得る構成としたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1遊技状態に移行した場合、前記第1遊技状態であることを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数となった後に前記移行抽選に当選した場合、前記第1遊技状態ではなく前記第2遊技状態に移行させる第3移行手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達するまでと、前記特定遊技期間における遊技回数が前記所定回数に到達した後と、で前記移行抽選に当選となる確率が変化しないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記第1遊技状態における1遊技回あたりにおける遊技媒体の払出の期待値は、1回の遊技に必要な遊技媒体数よりも低いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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