JP2020130580A - オーブントースター - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら、加熱調理時においても扉の把手の温度上昇を抑え、ユーザがより安心して使用することができるオーブントースターを得る。【解決手段】加熱室50と、前記加熱室の前面を覆う開閉可能な扉20と、前記加熱室内に配置された被調理物が載置される調理網41と、前記加熱室内の前記調理網の上方に配置された上側ヒータ51、および、前記加熱室内の前記調理網の下方に配置された下側ヒータ52、53の、少なくともいずれか一方のヒータを備え、前記扉は、前面側に配置された第1のガラス26と前記加熱室側に配置された第2のガラス27とを備え、前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間に形成される前記扉内の空間60が外部とつながるとともに、前記扉に把手21を固着する固着部材29が前記空間内に配置されている。【選択図】図10

Description

本願はオーブントースターに関し、特に、加熱室の前方に配置された扉を開閉するための把手の温度上昇を低減したオーブントースターに関する。
オーブントースターは、加熱室内に食パンなどの被調理物を載置する調理網を備え、調理網の上下に、それぞれが加熱室の左右方向に延在するように配置されたヒータによって、調理網上の被調理物を加熱、調理する。加熱室内に調理網が配置されたオーブン形状であるため、ポップアップ形式のトースターと比較して、ピザトーストなどの具材を載せた食パンをそのまま載置したり、餅を焼いたり、ピザやグラタンなどの被調理物の表面に焼き目を付けたりすることができる。また、調理網上に被調理物を載せた金属製の調理皿を載置して調理するなど、食パンをトーストする以外の多彩なメニューの調理が可能である。
このようなオーブントースターでは、加熱室内に被調理物を出し入れするために前方に設けられている扉の一部をガラス製として、加熱室内の被調理物の焼き加減を確認できるようになっている。一方、加熱室を構成する側面壁、背面壁、上面などの壁面部分には、ヒータの輻射熱を反射して加熱室内全体に行き渡らせることができるように、ガルバリウム鋼板(登録商標)などの亜鉛メッキ鋼板が用いられている。これらの各壁部に対して、加熱室の前面は、輻射熱を透過しやすいガラスが配置された扉となっているため、調理網の前方部分に配置された被調理物の温度が上がりにくく焼きムラが生じてしまうという課題があった。
このような前面扉にガラス製の窓を有するオーブントースターにおいて、扉のガラス窓の内側部分に、複数枚の板状の遮蔽板をその主面の後方側が下がるように傾斜させて、かつ、互いに少しずつ間隔をあけて配置する構成のものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2000− 51094号公報
上記従来のオーブントースターでは、扉の透明窓の内面に主面が斜め下方に形成された遮蔽板が配置されているため、特に加熱室内の上方に配置されたヒータからの輻射熱を加熱室の内側に反射することで調理網の前端部分の焼きムラを低減することができる。また、複数の遮蔽板を平行に所定の間隔を隔てて配置することで、ユーザは、主面が斜め下方に傾斜する遮蔽板の間から加熱室内の被調理物の焼き具合を確認することができる。
しかし、上記従来のオーブントースターでは、ガラス製の窓の背面側に遮蔽板を取り付ける機構が必要となるために扉の構成が複雑となり、また、ユーザが加熱室内に配置された被調理物の上面の様子を確認できる範囲も限られてしまう。
さらに、上記従来のオーブントースターでは、加熱室内の熱によって扉の開閉に用いられる把手の温度については、何ら対策を行うものではなかった。
本開示は、このような従来のオーブントースターにおける課題を解決するものであり、簡易な構成でありながら、加熱調理時においても扉の把手の温度上昇を抑え、ユーザがより安心して使用することができるオーブントースターを得ることを目的とする。
上記課題を解決するため本開示のオーブントースターは、加熱室と、前記加熱室の前面を覆う開閉可能な扉と、前記加熱室内に配置された被調理物が載置される調理網と、前記加熱室内の前記調理網の上方に配置された上側ヒータ、および、前記加熱室内の前記調理網の下方に配置された下側ヒータの、少なくともいずれか一方のヒータを備え、前記扉は、前面側に配置された第1のガラスと前記加熱室側に配置された第2のガラスとを備え、前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間に形成される前記扉内の空間が外部とつながるとともに、前記扉に把手を固着する固着部材が前記空間内に配置されていることを特徴とする。
本開示のオーブントースターは、加熱室の前方を覆う扉が、第1のガラスと第2のガラスとの2つのガラスを備えた二重ガラス構成であり、扉の把手を固着する固着部材が、扉内の空間に配置されている。このため、固着部を介して加熱室内の熱が伝わる把手の温度上昇を効果的に抑制することができ、高温での調理直後でもユーザが安全に扉の開閉を行うことができる。
本実施形態にかかるオーブントースターの外観を示す斜視図である。 本実施形態にかかるオーブントースターの扉を開けた状態を示す斜視図である。 本実施形態にかかるオーブントースターの内部の構成を説明する、加熱室を前後方向に切断した断面図である。 本実施形態にかかるオーブントースターの扉の構成を説明するイメージ図である。 本実施形態にかかるオーブントースターの扉の構成を説明する要部拡大断面図である。 本実施形態にかかるオーブントースターの扉の構成を説明する分解斜視図である。 扉の下部の構成を説明するための要部拡大イメージ図である。 扉の側面の形状を説明するための要部拡大側面図である。 扉の側面に形成された開口部近傍の形状を示す要部拡大断面図である。 把手の固着部材が配置されている扉の上方部分の構成を説明する要部拡大断面図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、把手の温度変化を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、扉の前面に置かれたカップへの熱の伝わり具合を比較する図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、加熱室内の温度変化を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、トーストの上面の状態を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、トーストの下面の状態を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、キッシュ風トーストの表面の状態を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、キッシュ風トーストのチーズ内部の温度変化を示す図である。 本実施形態のオーブントースターと比較例のオーブントースターにおける、トースト前後の食パンの水分減衰率を示す図である。
本開示のオーブントースターは、加熱室と、前記加熱室の前面を覆う開閉可能な扉と、前記加熱室内に配置された被調理物が載置される調理網と、前記加熱室内の前記調理網の上方に配置された上側ヒータ、および、前記加熱室内の前記調理網の下方に配置された下側ヒータの、少なくともいずれか一方のヒータを備え、前記扉は、前面側に配置された第1のガラスと前記加熱室側に配置された第2のガラスとを備え、前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間に形成される前記扉内の空間が外部とつながるとともに、前記扉に把手を固着する固着部材が前記空間内に配置されている。
本開示のオーブントースターは、上記構成を備えることで、扉に把手を固着するために扉の内側に配置される固着部材に加熱室の熱が直接伝わることを回避できる。この結果、固着部材を介して温度が上昇していた把手の温度上昇を抑制して、高温での調理直後であっても、ユーザが安全に扉の開閉を行うことができる。
上記本開示にかかるオーブントースターにおいて、前記扉の側面には、前記把手の固着部材が配置されている位置の側方に、前記空間と外部とを連通させる開口が形成されていることが好ましい。このようにすることで、固着部材周辺の空間内の暖まった空気が側面の開口から外部へと流出しやすくなり、固着部の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
また、前記扉において、前記第1のガラスの背面側に当接して前記第1のガラスを保持する押さえ部材が、前面側に突出する複数個の突起部を備えることで前記第1のガラスと前記押さえ部材の間に形成される隙間を介して、前記空間における前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間の部分と前記把手の固着部材が配置される部分とが直接連通していることが好ましい。このようにすることで、固着部が配置された部分の空間の温度だけが上昇することを回避し、把手の固着部材の温度上昇を効果的に抑制することができる。
さらに、上記本開示にかかるオーブントースターにおいて、前記第2のガラスは前記第1のガラスよりも面積が小さく、前記第2のガラスの下端部は前記調理網よりも上方に位置していることが好ましい。このようにすることで、加熱室内からの熱の逃げを抑制し、また、下側のヒータからの熱を調理網側に反射することで加熱室内での温度のムラを低減することができる。
さらにまた、前記第2のガラスは、前記扉の前記加熱室側の表面から前記加熱室側に突出した位置に配置されていることが好ましい。このようにすることで、扉内部の空間を大きくして断熱効果を向上させることができるとともに、加熱室から熱や水分が逃げるルートを制限することができる。
(実施の形態)
以下、本願で開示するオーブントースターについて、具体的な実施形態を用いて説明する。
図1は、本実施形態にかかるオーブントースターの外観を示す斜視図である。
本実施形態のオーブントースター100は、図1に示すように、オーブントースター100の外殻を構成し内部に加熱室50(図2参照)を有する筐体10と、筐体10の前方側に配置されて筐体10内に形成された加熱室50の前面を覆う開閉可能な扉20と、筐体10の前面における扉20の下方位置に配置された操作部30とを備えている。
なお、以下本明細書では、オーブントースターを通常の使用状態としてテーブルなどの載置台に載置して扉に正対したユーザから見た方向に基づいて、オーブントースターの前後、左右、上下それぞれの方向を定め、適宜これらの各方向を用いてオーブントースターを構成する各部材の配置について説明するものとする。具体的には、図1に示す斜視図において、図の左手前側がオーブントースターの前方、右奥側がオーブントースターの後方となる。また、図1の左右方向がオーブントースターの左右方向、図1の上下方向がオーブントースターの上下方向となる。さらに、扉の説明においては、扉の前方側、すなわちユーザ側の面を扉の前面、扉の後方側、すなわち加熱室側の面を扉の背面と称する場合がある。
本実施形態のオーブントースター100において、筐体10の下方には加熱室内でこぼれたパン屑などを受け止めるためのトレー11(図3参照)が配置されている。トレー11は、手前側に引き出して取り外すことが可能である。また、筐体10の下面には、オーブントースター100をテーブルなどの載置台に載置する際の脚部12が形成されている。
扉20は、本実施形態のオーブントースター100では、前面の上端部分に配置された把手21を手前下側に倒すようにして(図2の矢印A参照)開けることができる。
扉20下方の左右両端部分は下方に延在する接続部22となっていて、接続部22の先端部分(下端部分)には、筐体10と扉20とを接続するヒンジ機構23(図3参照)が設けられている。また、扉20の一対の接続部22に挟まれた中央部分は切り欠かれたようになっていて、図1に示すように扉20を閉めた状態で、筐体10の下部に配置された操作部30が露出してユーザが容易に操作できるようになっている。
本実施形態にかかるオーブントースター100では、デザイン性も考慮して、接続部22を除く扉20の前面のほぼ全体が、透明な板状ガラスからなる第1のガラスとしての外ガラス26で構成されている。
扉20の周辺部分を除く中央部分には、扉20を貫通する開口が形成されている。また、図2、図3に示されるように、扉20に形成された開口の加熱室側にも、透明な板状部材である第2のガラスとしての内ガラス27が配置されている。このように構成されることで、扉20の前面の外ガラス26と開口と背面側の内ガラス27とを介して、ユーザは、扉20が閉じている状況でも加熱室50内部の被調理物の状態を把握することができる。なお、扉20の構成については、図4以降を用いて後に詳述する。
操作部30には、加熱時間や加熱温度を設定、調節するための複数個の操作ダイヤル31、図示を省略する各種の操作ボタンなどが配置されている。なお、図1に示す例では、操作部30には2つの操作ダイヤル31が配置されている例を示しているが、操作ダイヤル31や操作ボタンなどの配置個数や配置場所などは、図1に示したものに限られず、オーブントースター100で調理可能な調理メニューに対応させて、適宜必要なものを必要な個数、デザイン面も考慮して配置されるべきものである。また、操作部30に、調理メニューの設定状況やオーブントースター100の各種動作状態を表示するための液晶パネルなどを用いた表示パネルや、LEDランプをはじめとする各種の報知ランプ類を配置することができる。
また、本実施形態のオーブントースター100として、操作部30を筐体10の前面下方に設けて扉20が閉じられたときに操作部30が前面に露出する構成のものを例示したが、操作部30の配置場所は例示したものには限られない。例えば、扉が加熱室の前面側全体を覆う形状として、操作部を扉に形成された窓部の下方側部分、または、左右側や上側を含めたいずれかの周辺部分に配置することができる。また、筐体の左右方向中心に対して、加熱室の左右方向中心を左右いずれかの方向に偏心させて配置し、加熱室の位置が左右方向にずれたことによって生じる筐体と加熱室との間隙部分の前面に操作部を配置する構成とすることができる。さらに、操作部の配置位置に関係なく、操作部に配置される一部の操作ボタンなどを、筐体の上面や側面などオーブントースターの前面側以外の部分に配置することも可能である。
図2は、本実施形態にかかるオーブントースターの扉を開いた状態を示す斜視図である。
本実施形態のオーブントースター100は、扉20下側の左右両端部分に形成された接続部22の先端部分と筐体10前面の左右両端部の下端部とが、ヒンジ機構23で接続されていて、ユーザが把手21を手前側下方に引き下ろすようにすることで、扉20が図2中矢印Aとして示す方向に回動して開く構成となっている。
本実施形態のオーブントースター100は、扉20を開けた状態で、ユーザが加熱室50内部に配置される調理網41を引き出すことができるようになっている。また、グラタンなどの皿状の容器に入った被調理物を加熱調理する場合に使用される調理プレート42が、調理網41上に載置可能となっている。
なお、扉20の背面に調理網41の先端部分に接続できるフック部材を配置して、扉20を開くと同時に調理網41が引き出されるような構成として、扉20を開けた状態で、調理網41上に被調理物である食パンや調理プレート42を載置しやすいようにすることもできる。
本実施形態にかかるオーブントースター100では、扉20の左右一対の接続部22それぞれの背面に、扉20の開閉時に扉20を支える支持部24が形成され、支持部24の端部には扉20が閉じているときには筐体10内に収容される可動部25の端部(扉20側の端部)が回動可能に接続されている。可動部25は加熱室50の側壁と筐体10の側壁との間で前後方向にスライド可能に配置されていて、扉20をスムーズに開閉できるようになっている。このように本実施形態にかかるオーブントースター100では、支持部24と可動部25とが扉20の開閉機構を構成しているが、扉20の開閉機構は図2に示した形状のものに限られず、扉20が、ヒンジ機構23の周りをスムーズに回動して加熱室50の前面が開放されるように動作させることができる各種の形状のものを採用することができる。
調理網41は、骨格部分である枠体と被調理物が載置される編み目部分とが一体に形成されたもの、骨格部分に対して編み目部分が着脱可能に構成されたものなど、各種の形態を採用することができる。また、調理プレート42は、アルミメッキ鋼板などにより構成され、比較的低い側壁を有する略矩形上の皿となっている。
図3は、本実施形態のオーブントースターの内部の構成を示すための断面図である。図3は、本実施形態にかかるオーブントースターの左右方向における中央位置での断面を右側方から見た状態を図示している。
図3に示すように、扉20が閉じている状態で、調理網41は、加熱室50内部において前後方向の略全体にわたって位置している。
本実施形態にかかるオーブントースター100は、加熱室50内部に収容された状態の調理網41の前後方向における中央部分の上方に、上側ヒータ51が配置されている。また、加熱室50の調理網41の下側に、加熱室50の前方側に位置する第1の下側ヒータ52と、加熱室50の後方側に位置する第2の下側ヒータ53との2本の下側ヒータを備えた構成となっている。
オーブントースターに用いられている上側ヒータ51としては、一例として、外径がΦ12mm、長さが315mm、定格610Wの石英管ヒータを用いることができる。また、第1の下側ヒータ52および第2の下側ヒータ53としては、一例として、外径がΦ12mm、長さが315mm、定格345Wの石英管ヒータを用いることができる。なお、本実施形態のオーブントースターとして用いられるヒータとしては、上記の他に600Wから700W程度のシーズヒータなど、各種のヒータを用いることができる。
本実施形態のオーブントースターでは、3つのヒータ51、52、53は、加熱室50内でいずれもオーブントースターの左右方向に延在するように配置されている。ここで、3つのヒータ51、52、53は、それぞれのヒータの両端部が、オーブントースターの加熱室50内での前後位置および上下位置が略等しくなるように、すなわち、製造上の誤差などを除いて正確に水平状態を保ってかつ正確に左右方向に向くように配置されている。また、調理網41上に載置される被調理物をなるべく均一に加熱するために、図3の断面図に現れる3つのヒータ51、52、53が頂点を形成する三角形の中心部分に、調理網41の前後方向における中央部分が位置するように配置される。
加熱室50は、上面を構成する上面壁54、扉20と対向して背面を構成する背面壁55、上面壁54と対向して下面を構成する底面56と、上面壁54、背面壁55、底面56に連続して左右の側面を形成する互いに対向した一対の側面壁57(左側57a、右側57b)とでその周囲を囲まれて形成されている。なお、図3では、加熱室50の左側の側面壁57aのみが見えている。また、加熱室50の前面の開口部分の上側は、扉20の背面で覆われている。
本実施形態のオーブントースターでは、上面壁54と底面56とが水平方向に配置され、側面壁57が鉛直方向に配置され、いずれも略平坦な面で構成されている。これに対し背面壁55は、調理網の後端部分近傍の中間部分55aと、この中間部分55aの上方に位置して主面を斜め下側に向けた上方部分55bと、中間部分55aよりも下方に位置し、主面を斜め上方に向けた下方部分55cとの、3つの部分で構成されている。
このように、背面壁55の上方部分55bを主面が下側に向いた傾斜面とすることで、上側ヒータ51からの輻射熱を調理網41上の被調理物に向けて反射することができる。また、背面壁55の下方部分55cを主面が上側に向いた傾斜面とすることで、特に、後方側に配置された第2の下側ヒータ53からの輻射熱を調理網41上の被調理物に向けて反射することができる。この結果、被調理物をよりまんべんなく加熱することができ、調理時間の短縮が図れるとともに、例えば、複数枚のトーストを焼く場合には、調理網41上の載置場所により焼きムラが生じることを効果的に低減することができる。
なお、図3に示すように、背面壁55の一部分、特に、上面壁54側を傾斜面55bとすることにより、加熱室50内の空間における奥側(背面側)の高さが小さくなるため、調理網41上に直接、または、調理プレート42を介して載置される被調理物の高さが制限されることになる。このため、背面壁55における垂直部分55aの高さの設定や、上方部分55bと下方部分55cの傾斜角度などは、調理空間として加熱室50に対して要求される大きさを勘案して適宜設定すべきである。また、本実施形態のオーブントースター100でのように上下に傾斜面55b、55cを設けた構成とするのではなく、背面壁55を略垂直な面とすることで加熱室50内の容量を十分に確保することを優先した設計とすることもできる。
本実施形態にかかるオーブントースター100では、図3に示すように、上側ヒータ51の配置部分よりも前方側の上面壁54の前方側端部近傍に、断面が略三角形の上面突起58が、1つの頂点を下方に向けた状態で、かつ、左右方向に延在して形成されている。上面突起58は、前方の扉20を介して上側ヒータ51が見えないようにする目的を有するため、正面側から見た際に上側ヒータ51を覆い隠せる程度の高さを持って上面壁54の表面から下方側に突出して形成されている。また、上側ヒータ51の前方に、上側ヒータ51と対向する傾斜面を備えた上面突起58を設けることにより、上側ヒータ51から前方側へと放射される輻射熱を反射して調理網41上に載置される被調理物側に向かわせることができる。
さらに、本実施形態のオーブントースターにおいて、第1の下側ヒータ52の前方の加熱室50内には、筐体10の下側に配置された操作部30を加熱室50から分離する操作部隔離板59が配置されている。本実施形態のオーブントースターでは、操作部30の操作ダイヤル31などに接続されたスイッチ回路や、ヒータのオン/オフ制御などのオーブントースター全体を制御するための制御回路などが搭載された回路基板32を、操作部30の背面側の回路基板配置領域に配置している。操作部隔離板59は、加熱室50内の熱、特に最も近い位置に配置されている第1の下側ヒータ52からの熱が、回路基板配置領域に配置された回路基板32上のタイマーなどの電子部品などに悪影響を与えることを回避できるように、熱反射特性が高い部材で形成されることが好ましい。
また、本実施形態のオーブントースターでは、扉20の下方背面側に、湾曲した反射板28が配置されている。図3に示すように、反射板28は、扉20が閉じられた調理時において第1の下側ヒータ52からの輻射熱を調理網41上に載置される被調理物の方向に反射して、扉20に近い部分の被調理物の裏側面(下側に配置されている面)に十分な輻射熱が放射されるように機能する。また、図示は省略するが、反射板28は、扉20が開かれた状態では扉20の回転に伴って前方側に引き出されて、操作部30の上方および前方を覆う位置に到達する。このように、扉20が開かれた状態において、反射板28は調理網41上に載置された被調理物などがこぼれて操作部30を汚すことを防止するカバー部材としての機能を果たすことができる。
なお、図3を用いて説明した加熱室50の外殻を構成する各壁面部分(54〜57)の構成は、一例を示したものに過ぎない。例えば、上面壁54の前方側に断面が略三角柱状の上面突起58を形成することは必須の要件ではない。また、上面壁54の後方側部分の背面壁55の上側部分55bと接続される部分との間に、さらに傾斜面を形成して、上面壁54から背面壁55にかけて2段以上の複数の傾斜面が形成されるような構成とすることができる。さらに、上面壁54の後方側部分を後方上側に凸の湾曲面で形成することができる。さらにまた、上面壁54の前方側に略三角柱状の上面突起58を形成する替わりに、後方側と同じような前方側への傾斜面を配置することができる。また、上記実施形態で説明した、操作部隔離板59や反射板28についても、必ずしも必須の構成部材ではなく、必要に応じて適宜配置すればよい。
本実施形態のオーブントースター100では、加熱室50の周囲を形成する上面壁54、背面壁55、底面壁56、側面壁57を、高い熱反射特性を有するガルバリウム鋼板で構成しているため、上側ヒータ51、下側ヒータ52、53の熱によって被調理物を効率よく加熱することができる。なお、加熱室50の各壁面を構成する材料としては、ガルバリウム鋼板の他にも熱反射特性が高い各種の鋼板、例えばアルミめっきが施されたアルスター鋼板や剛性が高い鋼板である亜鉛メッキ鋼板などを用いることができる。また、回路基板配置領域への熱の伝達を軽減する操作部隔壁板59も、ガルバリウム鋼板など壁面部分と同じ材料を好適に用いることができる。
底面56の下側には、底面56に形成された開口部分を覆う大きさの平面を有するトレー11が配置されている。トレー11の前方側の扉20の下部に配置される取っ手部11aに指をかけることで、ユーザはトレー11を前方側へと引き出し、さらに、引き抜くことができ、トレー11内部に溜まったパンくずや水などを容易に捨てることができる。
次に、本実施形態にかかるオーブントースターにおいて加熱室の前面側を覆うように配置される扉の構成についてより詳細に説明する。
図4は、本実施形態にかかるオーブントースターの扉の構成を説明するイメージ図である。図4は、本実施形態にかかるオーブントースターの左右方向における中間部分での断面を右斜め前方から斜視した状態を示す図であり、扉部分を拡大して示す要部拡大イメージ図である。
図5は、本実施形態にかかるオーブントースターの扉の構成を説明する断面図である。図5は、扉の左右方向中間位置における断面について、扉部分を中心とした要部拡大図である。
図6は、本実施形態にかかるオーブントースターの扉を構成する主要部材の形状と、位置関係を示す分解斜視図である。
なお、以下、扉20の説明においては、図1、図3にて示したように、扉20が加熱室50の前方を覆っている閉じた状態を基準として、扉20の上下方向がオーブントースター100の上下方向に対応するものとして説明する。
図4、図5、および、図6に示すように、本実施形態にかかるオーブントースター100の扉20は、全体として所定の厚さを有する略板状に形成され、扉20の全体の外殻を構成するメインプレート20aと、扉20の上方に配置されて扉20の前面上部と左右両側面の上部、さらに扉20の上面を覆う上部カバー20bと、扉20の下部に配置されて、扉20の下面を形成して外ガラス26を支えるとともに前方部分が折り返されて前方から外ガラス26を保持する下部プレート20cと、メインプレート20a、上部カバー20b、下部プレート20cとの間で、外ガラス26と内ガラス27とを保持するガラス押さえ20dとで構成されている。なお、図4では、扉20を構成するメインプレート20a、上部カバー20b、下部プレート20c、ガラス押さえ20dそれぞれの部材の形状がわかりやすいように、部材毎に異なる濃さで着色して示している。
本実施形態にかかるオーブントースター100では、外ガラス26として、縦123mm、横373mm、厚さ3mmの強化ガラスを用いている。上述したように、本実施形態のオーブントースターでは、扉20の前面の大部分を外ガラス26が占めるように構成し、オーブントースター全体としてのデザイン性を高めている。また、内ガラス27として、面積が外ガラスよりも小さく、縦73mm、横297mm、厚さ3mmの透明ガラスを用いている。なお、外ガラス26と内ガラス27の大きさや材料は一例であって、扉20のデザイン性や、加熱室50内部の被調理物の状態を良好に視認できる光の透過性、耐熱性などを踏まえて、適宜選択可能であることは言うまでもない。
メインプレート20aは、中央部に開口を有し加熱室の前方を覆う枠状部分と、この枠状部分の下端の左右両端部に連続して形成され下方に延在する一対の接続部22の背面を構成する部分とを有していて、扉20の背面を構成する板状の部材である。なお、本実施形態にかかるオーブントースター100では、内ガラス27が加熱室50内に入り込んだ位置に配置されるため、メインプレート20aの開口の周囲部分20a1は、背面側に突出して形成されている。また、メインプレート20aは、プレートの左右両端部から前方側に折り曲げられた一対の折り曲げ部20a2を有し、この折り曲げ部20a2が扉20の左右両側面を構成する。
メインプレート20aの接続部22部分には、接続部22の前面を構成する左右一対の接続部カバー22aが装着される(図6参照)。
上部カバー20bは、扉20が閉じた状態での上部に配置され、扉20前面の上部を構成する前面部分20b1と、この前面部分の上端部から後方に折り返されて扉20の上面を構成する上部折り返し部分20b2と、前面部分の左右両端部からそれぞれ後方に折り返されて扉20の左右両側面の上端部を構成する側方折り返し部分20b3とを有している。本実施形態のオーブントースター100では、上部カバー20bはユーザの目に触れやすい場所に配置されているものであるため、白色などの目立つ色で着色されて外観をよくするデザイン上の作用を果たすとともに、扉20の前面に配置される外ガラス26の上端部を前方から保持する役割を担っている。また、上部カバー20bは、扉20上方の把手21が取り付けられる場所に配置されて、扉20の前面と上面とを覆うように略90度に折り曲げられた部材として、扉20の把手21取付部分の強度を増す補強部材としての作用も果たす。
下部プレート20cは、扉20の接続部22以外の部分の底面を覆うとともに、扉20の前面側に張り出して外ガラス26の底部を支える底面部分20c1と、この底面部分20c1の前端から上方に折り返されて外ガラス26の前面を保持する前面保持部20c2と、底面部分20c1の後端から上方に折り返されて扉20の下部の背面側を構成する背面折り返し部20c3とから構成されている。なお、図4、および、図5に示すように、前面保持部20c1の上端部分はさらに後方に折り返されて、後述するガラス押さえ20dとの間で、より確実に外ガラス26を保持することができるようになっている。
ガラス押さえ20dは、上方カバー20bの前面部分の背面と、下部プレート20cの前面保持部との間で外ガラス26を保持する第1の平面20d1と、メインプレート20aにおいて背面側に突出して形成された開口部近傍の前面との間で内ガラス27を保持する第2の平面20d2とを有している。本実施形態にかかるオーブントースター100は、扉20が、外ガラス26と加熱室側の内ガラス27とを備え、2枚のガラス間が空洞60となっている。このため、ガラス押さえ20dの外ガラス26の背面側に当接する第1の平面20d1、すなわち、扉20が閉じた状態におけるガラス押さえ20dの前面と、内ガラス27の前面側に当接する第2の平面20d2、すなわちガラス押さえ20dの背面とは、所定の間隔を有して略平行に配置された2つの面を形成する。
また、前述のとおり、内ガラス27は外ガラス26よりも面積が小さいため、ガラス押さえ20dの第2の平面20d2は第1の平面20d1よりも小さく形成されている。本実施形態にかかるオーブントースター100のガラス押さえ20dは、第2の平面20d2と第1の平面20d1とを連続する傾斜面20d3で繋いで、ユーザが前方から扉20を見た際に、扉20の前面より後退した位置に配置され、かつ、面積が小さな内ガラス27を違和感なく見ることができ、扉20全体を、加熱室50内を視認可能な窓として認識できるようなデザインとなっている。
なお、本実施形態にかかるオーブントースター100では、ガラス押さえ20dの第1の平面20d1の表面に、先端が基底部よりも小面積の平面として形成された略角錐台形状の突起部20d4が複数個配置されていて、この突起部20d4の先端の小面積の平面が外ガラス26の背面側に当接することで、外ガラス26の背面とガラス押さえ20dの第1の平面20d1との間には、所定の隙間が形成されるようになっている。突起部20d4は、外ガラス26の背面に均等に力が加わるように接触することが好ましいため、矩形枠状のガラス押さえ20dの第1の平面20d1の各辺において所定の間隔を置いて配置されている。図6に示す例では、矩形の枠状に構成される第1の平面20d1の上下の長辺には、やや中央寄りの位置にそれぞれ3つ、左右の短辺には、上下の端部であるコーナー部寄りの位置にそれぞれ2つ、併せて10個の突起部20d4が配置されている。
なお、本実施形態にかかるオーブントースター100では、ガラス押さえ20dの第2の平面20d2には第1の平面20d1のような突起部20d4は形成されておらず、第2の平面20d2の背面側の全体が内ガラスの前面側に接触するように構成されている。
本実施形態にかかるオーブントースター100では、扉20の背面を構成するメインプレート20aおよび内ガラス27と、扉20の前面を構成する上部カバー20b、下部プレート20c、および外ガラス26との間隔部分が、2枚のガラスを保持するためのガラス押さえ20dや把手21を固着するための固着部材としてのボス29などの扉20の構成部材を除いて他の部材が存在しない中空の空間60として構成されている。また、この扉20内部の中空の空間60は、図1、図2に示した扉20の側面に形成されたスリット61と、下部プレート20cの底面部分20c1に形成された孔部62(図7参照)によって、外部の空間、すなわち、オーブントースター100の周囲の空間とつながった状態となっている。
また、本願で開示するオーブントースターでは、扉20の背面に第2のガラスである内ガラス27が配置されることで、加熱室50前方で加熱室50の開口部分を塞ぐ扉20の背面の位置が、加熱室50に極めて近い位置となる。特に、図4、図5にその詳細な構成を示す本実施形態のオーブントースター100の扉20では、内ガラス27が扉20の背面から突出して加熱室50の前方部分に入り込むように構成されていて、扉20の背面がこの突出部分と周辺部分とをつないだ湾曲面として構成されている。
図5中に幅Bとして示す、本実施形態にかかるオーブントースターにおける内ガラス27の突出量(後退量)は一例として7.3mmに設定されている。このように、内ガラス27を後方に突出させて、扉20を閉じている状態で加熱室50内に入り込むようにすることで、扉20の厚さを厚くすることなく扉20内部の空間60の体積を広げることができる。このため、扉20内部の空間に存在する空気による断熱効果が向上する。
なお、内ガラス27の後方への突出量は、加熱室50内部の構成を変更しない場合には、加熱室50内部の部材で最も前方に位置することとなる調理網41の前端と接触しない範囲が限度となる。ただし、調理網41が使用に際して適宜前方に引き出されるものであることを考慮すると、ある程度の裕度を確保することが必要となる。また、内ガラスの後方への突出量が大きくなると、扉20を構成する各部材の内、少なくとも、メインプレート20aやガラス押さえ20dが大きくなり扉20の重量増につながる。扉20の重量が大きくなると、使用時にユーザが扉20を半開きにした際、扉20の自重で扉20が倒れて開いてしまう場合がある。ユーザが予期していない状態で扉20が開くと、オーブントースターの前方に置いていたカップなどの食器と扉20が接触することや、扉20の温度が高い場合にユーザの手に触れてしまうなどの不測の事態となる恐れがある。このため、扉20が自重で開かない範囲にとどめることが好ましい。これらの観点から、本実施形態では上述のとおり、内ガラス27の後方への突出量を7.3mmに設定した。この時、外ガラス26の前面と内ガラス27の背面との距離は、23mmとなっている。また、調理プレート42上にグラタン皿を3枚載置できることを目安として、図5に幅Cとして示す調理網41の前端部分との隙間(裕度)は、5mmとしている。
また、図5に示すように、本実施形態のオーブントースターでは、内ガラス27の下端部が調理網41よりも上方に位置するようにしている。このようにすることで、内ガラス27の下方部分が金属製のメインプレート20aで構成されることとなるため、下ヒータ、特に加熱室50内の前方に位置する第1の下ヒータ52からの輻射熱を調理網41上に載置された被調理物の方向に反射させることができ、載置網41の前方に位置する被調理物に対して効果的に熱を伝えることができる。同時に、内ガラス27の面積を小さくすることで、加熱室内のヒータ51〜53からの輻射熱の扉20内部の空間60への伝熱を低減させ、扉20内部の空間60、さらには、外ガラス26の温度上昇を抑制することができる。
次に、本実施形態にかかるオーブントースター100において、扉20内の空間60と、オーブントースターの外部の空間とを連通させる構成について詳細に説明する。
図7は、扉の下部の構造を説明する要部拡大断面図である。なお、図7では図面の煩雑化を避けるため、各部材のハッチングは省略している。
上述したように、本実施形態にかかるオーブントースター100では、扉20の外殻を構成するメインプレート20aの下端部に接続された下部プレート20cの底面部分20c1が外ガラス26の底部を支え、底面部分20c1の前端から上方に折り返された前面保持部20c2の後方への折り返し部分とガラス押さえ20dの前面側に位置する第1の平面20d1との間で、外ガラス26を挟んで保持している。本実施形態のオーブントースター100では、扉の底面を構成する下部プレート20cの底面部20c1に、扉20の底面に形成される開口としての複数の孔部62が形成されることで、外ガラス26および内ガラス27との間に形成される扉20内の空間60と、オーブントースター100の外部の空間とが連通している。
なお、図7では、前後方向に細長い複数の孔部62が形成された例を示しているが、左右方向に延在する孔部としてもよく、扉20の下面から外部の空気が良好に空間60に流入する構成である限りにおいて、孔部の形状や個数についての制限はない。
また、本実施形態にかかるオーブントースターにおいて、扉20の下面を構成する下部プレート20cと、オーブントースター100の前面下部に配置されている操作部30の上面との間には所定の隙間が形成されているため、外部の空気が、孔部62を通って扉20の内部の空間60内に流入することの妨げとはならない。
また、上述したとおり、ガラス押さえ20dの第1の平面20d1に複数個が形成された、略角錐台形状の突起部20d4の上面が外ガラス26の背面に当接するため、外ガラス26の背面とガラス押さえ20dの第1の平面20d1との間には、突起部20d4の高さに相当する間隙dが形成される。
図7に示すように、本実施形態にかかるオーブントースター100では、下部プレート20cの底面部分20c1に形成された孔部62が、外ガラス26の背面とガラス押さえ20dの第1の平面20d1との間の間隔dの隙間に対応する位置に配置されることによって、孔部62を通ってとびら20の内部の空間60に流入してきた比較的低温の空気が、そのまま外ガラス26と内ガラス27との間の部分に達するため、特に加熱室50内の熱によって高温となる内ガラス27の温度を効果的に下げることができる。
図8は、本実施形態にかかるオーブントースターの扉の側面の形状を示す要部拡大側面図である。
図8に示すように、扉20の側面には、扉20の外殻を構成するとともに側面を構成するメインプレート20aの折り曲げ部20a2には、扉20の側面に形成される開口としての複数個のスリット61が上下方向に並んで形成されている。図8では、縦長の全部で5つ(61a、61b、61c、61d、61e)が形成されている例が示されているが、一つ一つのスリット61の形状や配置個数は例示であって、図示された形態のものには限られない。
なお、略矩形状の扉20において、側面は底面よりも上方に位置するため、扉20の側面に形成されたスリット61は、扉20の底面に形成された孔部62よりも上方に位置することとなる。扉20内の空間60で暖められた空気は、自然対流によって上方へと移動するため、扉20底面に形成された開口である孔部62から扉20内部の空間60に流入した空気が、扉20の側面に形成された開口であるスリット61から流出するという空気の流れが自然に生じる。このため、図8に示すように、少なくとも一部のスリット61を、側面の中心よりも上方である上半分の領域に形成することによって、空間60内のより温度の高い空気がそのまま外部へと流出しやすくなって、扉20内部の空間60の空気の温度を低くする効果が強まるため好ましい。
図9は、扉の側面に形成された開口部であるスリットと、扉内部の空間との位置関係を示す要部拡大図である。図9は、側面にスリットが形成されている位置の断面を、扉の上方側から見た図として表されている。
図9に示すように、扉20の側面に形成されたスリット61を、ガラス押さえ20dの突起部20d4によって形成された、外ガラス26とガラス押さえ20dの第1の平面20d1との間の幅dの間隙部分に対向させることで、外ガラス26と内ガラス27との間の空間の温度が上昇した空気を、効率よく扉20の外部に流出させることができる。
図10は、扉の上部における内部構造を説明するための要部拡大断面図である。
図10に示すように、本実施形態のオーブントースター100では外ガラス26と内ガラス27との間に形成されて外部とつながっている空間60内に、把手21を扉20に固着する部材であるボス29が配置されている。このため、上述した空間60内部の空気の温度上昇が抑制される効果を受けてボス29の温度上昇が低減され、ボス29に接続された把手21の温度上昇を低減させることができる。
なお、暖まった空気は上昇することから、ボス29が配置されている扉20内部の空間60の上部の空気は、少なくとも、空間60内のより低い位置にある部分の空気よりも温度が高くなることが想定される。このため、本実施形態にかかるオーブントースター100では、図8に示すように、扉20の上面および上部の側面を形成し把手21の取付部分でもある上部カバー20bの側方折り返し部分20b3、すなわち、ボス29が配置されている空間60の位置の側方に当たる部分に、空間60と外部とを連通するスリット63を形成して、ボス29の配置部分の空間内の温度上昇をより効果的に抑えることができるようにしている。
また、本実施形態のオーブントースター100では、外ガラス26の背面側に当接して外ガラス26を保持するガラス押さえ20dの第1の平面20d1に、所定の高さの略角錐台形状の複数の突起部20d4が形成されていて、外ガラス26の背面とガラス押さえ20dとの間に、所定の大きさの間隔dが設けられている。図6を用いて説明したように、突起部20d4は、矩形枠状のガラス押さえ20dの上辺にも形成されているから、図10に示すように、扉20の内部の空間60において、ボス29が配置されている領域と外ガラス26と内ガラス27との間隙部分の領域とは、突起部20d4の周辺部分を介して直接連通している。この結果、空間60の外ガラス26と内ガラス27との間隙部分の温度上昇が抑制された空気によって、ボス29の温度上昇が抑えられる。特に、図8を用いて説明した、上部カバー20bの側方折り返し部分20b3にスリット63を設けている場合には、ボス29の周囲の暖まった空気がスリット63を介して流出する。このため、外ガラス26の背面とガラス押さえ20dの第1の平面20d1との間の隙間から、スリット63にかけての空気の流路が形成され、外ガラス26当地ガラス27との間隙部分の空気の温度を低減する効果と、ボス29の配置部分の空間60内の空気温度が低減されて把手21の温度上昇が抑制される効果との両方の効果が発揮される。
以上のように、本実施形態にかかるオーブントースター100では、二重ガラス構成とした扉20内の空間の温度上昇が抑制される効果によって、把手21の扉20への固着手段であるボス29の温度上昇が低減する。このため、従来の扉の加熱室側に把手の固着部材が配置されたオーブントースターと比較して、特に、高温で長時間の加熱が必要な被調理物を調理した直後においても、把手21の温度が高くなりにくく、ユーザが安全に扉20を開閉することができる。
次に、本実施形態にかかるオーブントースターにおける、把手の温度上昇を抑制する効果について説明する。
図11は、本実施形態にかかるオーブントースターと、比較例としての二重ガラス構成ではない、従来のオーブントースターでの把手の温度変化を比較する図である。
なお、測定は、加熱室内の温度が最も高くなる条件として、加熱室内に食材を配置せず設定温度250℃として加熱した。図11は、加熱開始から5分間の把手の温度変化を示している。
図11に実線71で示すように、加熱開始時にはほぼ室温(25℃)であった把手21の温度は、5分間経過した場合でも約31℃とあまり上昇していない。これに対し、破線72として示す比較例のオーブントースターの把手の温度は、5分経過時には約49℃まで上昇している。
なお、図示は省略するが、最大の温度上昇値を確認するために、30分間加熱した後であっても、本実施形態にかかるオーブントースター100の把手21の温度は約48℃であったのに対し、比較例のオーブントースターの把手の温度は、約65まで上昇した。
オーブントースターの把手の温度は、電気用品安全法に70℃以下であることが定められているため、把手の温度が約65℃まで上昇する従来のオーブントースターでは、許容される温度上昇のほぼ上限に近い値となっている。これに対し、最も温度が上昇すると考えられる設定条件での30分間の加熱後の把手21の温度が、50℃よりも低い本実施形態のオーブントースター100では、実用上問題のないレベルであると判断することができる。
以下、本実施形態にかかるオーブントースター100のその他の効果について説明する。
図12は、オーブントースターの前方への熱の伝わり具合を示す、サーモグラフィでの測定結果を示している。図12(a)が本実施形態のオーブントースターでの測定結果を、図12(b)が比較例としての一重ガラス構成の扉を有するオーブントースターでの測定結果を示している。
なお、いずれの場合も、加熱室内の温度が最も上昇しやすい条件として加熱室内に食材を配置せず、設定温度250℃で10分間が経過した時の状態を示している。このとき、加熱室内部の温度は設定温度である250℃前後に到達していると考えられる。また、オーブントースターの扉の中央部分に、本体からの間隔約12cmの位置に樹脂製のカップを置いてカップ先端の注ぎ口部分にサーモグラフィの測定点を併せて計測を行った。
図12(a)に示すように、本実施形態のオーブントースターでは、加熱室内温度が200℃を超えている場合でも、扉20上方の把手21の温度上昇は小さく、26〜27℃ぐらいとなっている。また、カップ先端の注ぎ口の部分の温度は、図中に示すように30.4℃となっている。
これに対し、図12(b)に示す一重ガラス構成の扉を有する比較例のオーブントースターでは、取っ手の温度が30℃を超えて上昇していること、扉の正面に配置されたカップの先端部分が40.4℃と40℃以上まで上昇していることがわかる。
このように、本実施形態にかかるオーブントースター100では、扉20内部の空間60、特に、外ガラスと内ガラスとの間の空間の空気が、扉20の底面に形成された孔部62から流入して、扉20の側面に形成されたスリット61から流出するという空気の流れが生じることで、扉20の内部の空間60の温度が良好に低下していることを示している。
なお、図12(a)として示す、本実施形態のオーブントースターの方が、図12(b)に示す比較例のオーブントースターと比較して、扉の下部やトースター本体の外殻部分の下部の温度が高く、40℃以上となっていることが確認できる。これは、本実施形態にかかるオーブントースターでは、二重ガラス構成の扉とし、さらに、扉の内ガラスが加熱室内部に位置するように突出した背面を備えることで、加熱室と扉との間から加熱室内の温度が逃げてしまうことが抑制されて、ヒータの加熱条件を同じとしても、加熱室内の温度が高くなった測定結果を反映するものと考えられる。
図13は、オーブントースターの加熱室内温度の変化を示す図である。
図13において、符号73として示す実線が、本実施形態にかかる外ガラス26と内ガラス27とを備えた2重構成のガラスを有するオーブントースターでの加熱室50内温度の変化を表している。また、図13における符号74の破線は、加熱室50内の体積やヒータの出力などが同じであるが、扉には1枚のガラスのみが配置された比較例としてのオーブントースターでの加熱室内温度の変化を示している。なお、いずれの場合も、被調理物や調理プレート42は配置しないで、加熱室50内に調理網41のみが配置された状態で、調理網41の中央部分上方約30mmの位置における温度を測定している。
図13に示すように、本実施形態の二重ガラス構成のオーブントースター(符号73)では、加熱開始直後の10数秒経過後から比較例の一重ガラス構成のオーブントースター(符号74)よりも高い温度を維持して加熱室内の温度が上昇していることがわかる。
このように、本実施形態にかかるオーブントースターにおいて、加熱室内の温度が比較例の一重ガラス構成のオーブントースターよりも高くなったのは、二重ガラス構成とすることで扉20の背面の位置が加熱室50の前端部に近づいたこと、さらに、扉20の中央部分に位置する内ガラス27を加熱室50内に配置させるとともに周辺部から内ガラス27の配置部分である中央部にかけて湾曲する面で構成したことで、加熱室50と扉20との隙間が効果的に塞がれて、加熱室50内の暖まった空気が外部に逃げる際の経路が長くなって、加熱室50内の温度が高い状態で維持できたためと考えられる。
次に、調理網41上に4枚のパンを載せてトーストした際の、焼き色のばらつきを確認した。
図14は、オーブントースターで4枚の食パンをトーストした際の上面の焼き色を示している。また、図15は、同様に、4枚の食パンをトーストした際の下面、すなわち、調理網側の焼き色を示している。
なお各図において、(a)が本実施形態にかかる二重ガラス構成の扉を有するオーブントースターでの焼き色を、(b)が比較例としての一重ガラス構成の扉を備えたオーブントースターでの焼き色を、それぞれ示している。また、確認を行ったトースト時間はいずれも250℃、3分間に設定し、3つのヒータ51〜53全てを動作させてトーストを行った。
図14に示すように、二重ガラス構成の扉20を備えた本実施形態のオーブントースターでの上面焼き色を示す(a)は、調理網41上に載置された4枚の食パンの表面がいずれも濃い焼き色になっている、一方、一重ガラス構成の扉を備えた比較例のオーブントースターでの上面の焼き色は明らかに色が薄く、十分な加熱がされていないことがわかる。また、図14(b)中の上方の2枚、すなわち扉に近い側の2枚と、下側の背面壁に近い側の2枚とでは、焼き色に明らかなレベル差が生じていて、二重ガラス構成の扉を有する本実施形態にかかるオーブントースターと比較して、加熱室内の温度分布も不均一な状態であることがわかる。
図15に示す、トーストの下面の状態においても、図15(a)の二重ガラス構成の扉の本実施形態に係るオーブントースターでの焼き色に対して、図15(b)として示される一重ガラス構成の扉のオーブントースターでは、焼き色が薄く、また、調理網上の位置による焼き色のさも大きいことがわかる。
このように、実際にトーストを焼いた場合でも、外ガラス26と内ガラス27とを備えた二重ガラス構成の扉20を備えた本実施形態にかかるオーブントースターでは、十分でかつより均一な加熱が行われることが確認できた。
図16は、食パンの上面を少し凹ませて、卵とチーズと牛乳とを混ぜた調理物を載せてトーストしたキッシュ風トーストの加熱状態を示す図である。
図16(a)が、二重ガラス構成の扉を備えた本実施形態にかかるオーブントースターでの焼き目を、図16(b)が比較例としての一重ガラス構成のオーブントースターでの焼き目を示している。
また、図17は、図16に示したキッシュ風トーストの食材の略中央部分の温度を測定した結果を示している。図17において、符号75の実線が2重ガラス構成の本実施形態のオーブントースターでのトースト表面のチーズ内の温度変化を示している。
図16に示すように、食パンの上に、じっくりとした加熱が必要な卵やチーズを牛乳と混ぜた食材を載せてトーストした場合でも、二重ガラス構成の扉を備えた本実施形態のオーブントースターでは、一重ガラス構成の扉を有する比較例のオーブントースターと比較して、チーズ表面全体にまんべんなく焼き色がつき、トースト表面が均一に加熱されていることがわかる。また、図17に示す温度変化の結果から、二重ガラス構成の扉を有する本実施形態のオーブントースターでは、15分間の調理時間後のチーズ内部の温度がほぼ100℃に達しているのに対し(このときの加熱室内温度は約215℃)、一重ガラス構成の比較例のオーブントースターでは、チーズ内温度が85℃前後と低い温度に留まっている(このときの加熱室内温度は役210℃)ことが確認できた。なお、図示は省略するが、比較例のオーブントースターでの調理では、断面を確認したところ食パン表面に近い部分のチーズの一部に加熱不十分と判断される部分が残っていることが確認できた。このことから、本実施形態にかかるオーブントースターでは、チーズ内部での温度上昇も大きくなって、より効果的に加熱されていることが確認できた。
なお、発明者らが確認したところ、二重ガラス構成のオーブントースターでの加熱具合は、約2分半で一重ガラス構成のオーブントースターでの加熱具合に相当すること、すなわち、従来は3分の調理時間が必要であったものが、2分半に調理時間を短くすることができることがわかった。
図18は、オーブントースターでトーストした際の、食パン内部の水分蒸発率を示す図である。
図18において、左側の符号77として示すものが、一重ガラス構成の扉を有する比較例のオーブントースターでの水分蒸発率を、右側の符号78として示すものが、二重ガラス構成の扉を有する本実施形態にかかるオーブントースターでの水分蒸発率を示している。
より詳細には、水分蒸発率は、食パンをトーストした前後での重さの変化から、パン全体の重さに対するトースト後の重さの変化量(重さの減少量)を、トースト前の重さに対する割合としての水分蒸発率を規定した。それぞれについて、2枚の食パンをトーストして、加熱前の重量が65gである場合の重量の減少率を算出した。
図18において符号77で示す一重ガラス構成の扉を有するオーブントースターでは、1枚目のトーストでは、トースト前の重さが64.6gであったのに対し、3分間のトースト調理後の重さが59.3gとなった。また、2枚目のトーストでは、トースト前の60.6gが55.5gとなった。これを65g当たりに換算して、水分蒸発率8.2%を得た。
一方、二重ガラス構成の扉を有する本実施形態のオーブントースターでは、1枚目がトースト前の65.1gが60.1gに、2枚目のトーストでは、トースト前の65.0gが60.0gとなった。この結果から求めた水分蒸発量は、7.7%であった。
このように、本実施形態にかかるオーブントースターでは、外ガラス26と内ガラス27との二重ガラス構成とすることで、加熱室50内から、熱量のみではなく、水分の逃げ量も低減されることが確認できた。このことから、2重ガラス構成の扉のオーブントースターでは、一重ガラス構成の扉を備えた従来のオーブントースターと比較して、調理中の水分の逃げが抑制されて、表面はかりっとした食感、内部はもちっとした食感となるトーストを調理できることが確認できた。
以上説明したように、本実施形態にかかるオーブントースターでは、扉を開閉する把手の固着部材であるボスが、外ガラスと内ガラスとの二重ガラス構成によって扉内部に形成される、外部とつながった空間内に配置されている。このため、加熱室内の高温がそのまま把手の固着部材に伝わることが回避でき、固着部材を介する把手の温度上昇を効果的に抑制することができ、高温での調理直後でも、ユーザが安心して扉の開閉を行えるオーブントースターが実現できる。
また、本実施形態にかかるオーブントースターでは、扉を外ガラスと内ガラスとの二重ガラス構成として外ガラスと内ガラスとの間に空間を形成し、扉の底面に形成された開口としての孔部と、扉の側面に形成された開口としてのスリットとによって、扉内の空間と外部の空間とが連通するよう構成となっている。このため、扉内部の空間で暖められた空気の自然対流によって、扉の底面の孔部から扉内部の空間に空気が流入し扉の側面のスリットから外部へと流出する空気の流れができて、扉内の空間における空気の温度の上昇を抑えることができる。この結果、扉の内ガラスと外ガラスとを介しての、加熱室内の温度の扉前方への伝熱が低減され、例えば、扉の前方に置かれた調理器具などの他の部材や、扉上方の把手の温度が上昇することを効果的に防止することができる。
さらに、本実施形態に示すオーブントースターでは、加熱室の前方を覆う扉を、外ガラスと内ガラスとを備えた二重ガラス構成とすることで、加熱室内の温度の逃げを効果的に防止することができて、加熱室内の温度をより高い温度とすることができる。また、本実施形態にかかるオーブントースターでは、二重ガラス構成の扉の内部をオーブントースターの外部とつながる空間とすることで、加熱室内の熱が外ガラスや、扉の近くに置いたカップなどに伝わることを効果的に防止することができる。
例えば、グラタンなどの最も長い時間高い温度で調理するメニューの場合でも、30分間、加熱室内設定温度250℃の設定において、外ガラス外表面の温度を、一重ガラス構成のオーブントースター場合での180℃から、約40℃低い140℃前後に下げることができた。また、食パン1枚焼きのトーストの場合、3分間のトースト時間後における外ガラス表面の温度は、一枚ガラス構成の場合の100℃から約60℃低い40℃にまで下げることができた。
さらに、二重ガラス構成とすることによる、加熱室内の温度や水分が扉との隙間から逃げることを防止する効果によって、トースト時における焼き色のムラが低減されるとともに、トースト前後での食パンからの水分蒸発率も低減できることが確認できた。
なお、上記説明では、扉の背面の中央部分を突出させて内ガラスの配置位置を加熱室内に下例を図示したが、扉の背面が全体として平坦である場合でも、加熱室の前方すぐに内ガラスが位置することとなるため、加熱室内の熱や水分が逃げることを防止する効果が発揮される。また、上記実施形態では、内ガラスの面積を外ガラスの面積よりも小さくし、内ガラスの下端部を調理網の位置よりも上方に位置させる例を図示したが、外ガラスと内ガラスそれぞれの面積や、特に内ガラスの上下方向、左右方向の配置位置については、加熱室からの熱の逃げや2重のガラスを介して外部に伝わる熱量、扉全体の重さ、厚さなどの扉の形状、さらには、オーブントースターのデザインなどを考慮して適宜定めることができる。
本開示のオーブントースターは、扉を開閉する把手の固着部分が、二重ガラス構成の扉の内部の空間内に配置され、高温での調理直後でも把手の温度上昇が効果的に抑制される。このため、高い安全性を備えたオーブントースターとして、有用である。
20 扉
21 把手
29 ボス(固着部材)
26 外ガラス(第1のガラス)
27 内ガラス(第2のガラス)
41 調理網
50 加熱室
51 上側ヒータ(ヒータ)
52、53 下側ヒータ(ヒータ)
60 空間

Claims (5)

  1. 加熱室と、
    前記加熱室の前面を覆う開閉可能な扉と、
    前記加熱室内に配置された被調理物が載置される調理網と、
    前記加熱室内の前記調理網の上方に配置された上側ヒータ、および、前記加熱室内の前記調理網の下方に配置された下側ヒータの、少なくともいずれか一方のヒータを備え、
    前記扉は、前面側に配置された第1のガラスと前記加熱室側に配置された第2のガラスとを備え、前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間に形成される前記扉内の空間が外部とつながるとともに、
    前記扉に把手を固着する固着部材が前記空間内に配置されていることを特徴とするオーブントースター。
  2. 前記扉の側面には、前記把手の固着部材が配置されている位置の側方に、前記空間と外部とを連通させる開口が形成されている、請求項1に記載のオーブントースター。
  3. 前記扉において、前記第1のガラスの背面側に当接して前記第1のガラスを保持する押さえ部材が、前面側に突出する複数個の突起部を備えることで前記第1のガラスと前記押さえ部材の間に形成される隙間を介して、前記空間における前記第1のガラスと前記第2のガラスとの間の部分と前記把手の固着部材が配置される部分とが直接連通している、請求項1または2に記載のオーブントースター。
  4. 前記第2のガラスは前記第1のガラスよりも面積が小さく、前記第2のガラスの下端部は前記調理網よりも上方に位置している、請求項1〜3のいずれかに記載のオーブントースター。
  5. 前記第2のガラスは、前記扉の前記加熱室側の表面から前記加熱室側に突出した位置に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載のオーブントースター。
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