JP2020130185A - 医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置 - Google Patents

医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置 Download PDF

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Abstract

【課題】好適なエキスパートプランをより容易に設定することができる医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置を提供することである。【解決手段】実施形態の医用画像診断装置は、設定部と、取得部と、更新部とを備える。設定部は、撮影対象の被検体の情報に基づいたエキスパートプランを設定する。取得部は、前記被検体の寝台天板上における体位情報を取得する。更新部は、前記体位情報に基づいて、前記エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置に関する。
X線CT装置等の医用画像診断装置において、撮影部位ごとに検査条件(以下、エキスパートプラン)をあらかじめ登録する機能がある。エキスパートプランには、例えば、撮影部位(腹部、胸部など)や、被検体の撮像部への挿入方向(頭頂方向から挿入、または脚方向から挿入など)や、体位(仰臥、伏臥、横臥など)、再構成処理の中心や再構成画像の大きさなどを含む条件が含まれる。エキスパートプランは、プロトコルと称される場合がある。
従来の技術では、エキスパートプランの撮影方向と実際の撮影方向とが異なる場合にその間違いを検出することについては十分考慮されていなかった。また、従来の技術では撮影者が好適なエキスパートプランを選択しやすくすることについては十分考慮されていなかった。
特開2010−51726号公報 特開2015−130906号公報
本発明が解決しようとする課題は、好適なエキスパートプランをより容易に設定することができる医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置を提供することである。
実施形態の医用画像診断装置は、設定部と、取得部と、更新部とを備える。設定部は、撮影対象の被検体の情報に基づいたエキスパートプランを設定する。取得部は、前記被検体の寝台天板上における体位情報を取得する。更新部は、前記体位情報に基づいて、前記エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する。
第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成図。 メモリ41に格納されるデータの一例を示す図。 スキャン制御機能55の構成図。 推奨エキスパートプラン設定機能59による処理の内容について説明するための図。 エキスパートプラン41−9に含まれる内容の一例を示す図。 被検体情報41−1に含まれる内容の一例を示す図。 エキスパートプラン41−9に含まれる撮影方向について説明するための図。 最終エキスパートプラン更新機能60による最終スキャン範囲FCAの設定の一例について説明するための図。 X線CT装置1による撮影処理の流れの一例を示すフローチャート。 変形例のX線CT装置1Aの構成図。
以下、実施形態の医用画像診断装置、医用画像診断方法、および寝台装置を、図面を参照して説明する。医用画像診断装置は、例えば、X線CT(Computed Tomography:コンピュータ断層診断)装置や、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)装置、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層撮影)装置等の医用画像に対する処理を行って被検体を診断する装置である。以下の説明において、医用画像診断装置はX線CT装置であるものとして説明するが、これに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1の構成図である。X線CT装置1は、例えば、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。図1では、説明の都合上、架台装置10をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置10は一つである。本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム17の回転軸または寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して水平である軸をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18と、カメラ19とを有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。
X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS18に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管11の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向支持する円環状の部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。なお、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、X線管11などを支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate−TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate−TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受け付けて、架台装置10および寝台装置30の動作を制御する。
制御装置18は、例えば、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、制御装置18は、回転フレーム17の回転角度を随時、処理回路50に提供する。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
カメラ19は、天板33の上に横たわる被検体Pを撮影し、光学画像41−3を取得する。カメラ19は、架台装置10以外の箇所に設置されてもよく、例えば、寝台装置30の全体が撮影できる位置(例えば、X線CT装置1Aの設置される部屋の天井や、寝台装置30の近傍)に設置されてもよい。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して移動させ、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
寝台駆動装置32は、天板33だけでなく、支持フレーム34を天板33の長手方向に移動させてもよい。また、上記とは逆に、架台装置10がZ軸方向に移動可能であり、架台装置10の移動によって回転フレーム17が被検体Pの周囲に来るように制御されてもよい。また、架台装置10と天板33の双方が移動可能な構成であってもよい。また、X線CT装置1は、被検体Pが立位または座位でスキャンされる方式の装置であってもよい。この場合、X線CT装置1は、寝台装置30に代えて被検体支持機構を有し、架台装置10は、回転フレーム17を、床面に垂直な軸方向を中心に回転させる。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、メモリ41と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像、CT画像等を記憶する。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバが読み書きの要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
図2は、メモリ41に格納されるデータの一例を示す図である。図2に示すように、メモリ41には、例えば、被検体情報41−1や、体位情報41−2、カメラ19により撮像された光学画像41−3、処理回路50により生成される検出データ41−4、投影データ41−5、再構成画像41−6、エキスパートプラン41−9などの情報が格納される。
被検体情報41−1には、例えば、被検体を識別するID情報や、撮影日時、検査目的、検査項目、被検体のカルテ情報(過去の病歴、特定医療行為の禁忌情報など)や、過去に用いられたエキスパートプラン41−9が含まれる。被検体情報41−1に含まれる検査目的とは、例えば、「大腸の外科手術前の撮影」、「術後の経過観察」、「肺がん検診」などである。
体位情報41−2には、例えば、被検体の体勢(仰臥、伏臥、横臥、その他の姿勢など)や、撮影方向(例えば、被検体の身体を架台装置10へ挿入する際の挿入方向のことであり、被検体の頭頂方向から架台装置10へ挿入するHF[Head First]や、被検体の脚方向から架台装置10へ挿入するFF[Foot First])などが含まれる。体位情報41−2は、例えば、カメラ19により撮像された光学画像41−3の解析することで取得される情報である。
再構成画像41−6は、例えば、本撮影前の位置決め時の撮像結果であるスキャノ画像41−7と、本撮影時の撮像結果である本撮影画像41−8と分類することができる。
エキスパートプラン41−9は、後述する推奨エキスパートプラン設定機能59により設定されたエキスパートプラン、または最終エキスパートプラン更新機能60により更新されたエキスパートプランである。エキスパートプラン41−9には、例えば、被検体の体勢、撮影方向、撮影部位などの情報が含まれる。エキスパートプラン41−9には、最終エキスパートプラン更新機能60により更新されたか否かを判別するためのフラグ情報がさらに含まれてもよい。
エキスパートプラン41−9は、あらかじめ設定された標準的なエキスパートプランから撮影条件(例えば、検査目的や被検体Pの性別、年代、体形など)に合ったものが選択されて設定されるものであってもよいし、標準的なエキスパートプランを元に被検体Pの体位や体形に応じた調整が加えられるものであってもよいし、被検体毎または撮影毎に作成されるものであってもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像等を表示する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、検出データまたは投影データ(後述)を収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、タッチパネル、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
ネットワーク接続回路44は、例えば、プリント回路基板を有するネットワークカード、或いは無線通信モジュールなどを含む。ネットワーク接続回路44は、接続する対象のネットワークの形態に応じた情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット、セルラー網、専用回線等を含む。
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、
システム制御機能51、前処理機能52、再構成処理機能53、画像処理機能54、スキャン制御機能55、表示制御機能56、体位推定情報取得機能57、体位推定機能58、推奨エキスパートプラン設定機能59、最終エキスパートプラン更新機能60などを実行する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、あるいは複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えばクラウドサーバ)である。
システム制御機能51は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。
また、システム制御機能51は、架台装置10のカメラ19が撮影した光学画像を取得して、メモリ41の光学画像41−3として記憶させる。
前処理機能52は、DAS16により出力された検出データ41−4に対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って投影データ41−5を生成し、生成した投影データ41−5をメモリ41に記憶させる。
再構成処理機能53は、前処理機能52によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って再構成画像41−6を生成し、生成した再構成画像41−6をメモリ41に記憶させる。
画像処理機能54は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、再構成画像41−6を公知の方法により、三次元画像や任意断面の断面像データに変換する。三次元画像への変換は、前処理機能52によって行われてもよい。
スキャン制御機能55は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能55は、スキャノ画像41−7または本撮影画像41−8を収集する撮影、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
表示制御機能56は、ディスプレイ42の表示態様を制御する。
体位推定情報取得機能57は、被検体Pの体位を推定するための情報を取得する。体位推定情報取得機能57は、例えば、カメラ19により撮像された光学画像41−3を取得して、光学画像41−3において被検体Pの特徴点(例えば、被検体Pの頭部や胴体の輪郭線、顔の向き、手先や足先の向き)を検出することで、被検体Pの体位情報を取得する。また、体位推定情報取得機能57は、寝台装置30の天板33や、天板33の固定位置のヘッドレスト(不図示)などが圧力センサを有する場合、その圧力センサにより検出された結果を取得してもよい。体位推定情報取得機能57は、取得した各種情報を体位推定機能58に出力する。なお、体位推定情報取得機能57により取得された情報の一部または全部は体位情報41−2として格納されてもよい。体位推定情報取得機能57は、「取得部」の一例である。
体位推定機能58は、体位推定情報取得機能57により出力された情報に基づいて、被検体Pの体位情報を推定する。体位推定機能58は、例えば、被検体Pの天板33の上での体勢や、撮影方向を推定する。体位推定機能58は、「体位推定部」の一例である。
体位推定機能58は、寝台装置30の天板33や、天板33の固定位置のヘッドレスト(不図示)などが圧力センサを有する場合、その圧力センサにより検出された結果を用いて被検体Pの体位情報を推定してもよい。体位推定機能58は、例えば、ヘッドレストがFFの撮影方向を前提とした位置に固定されており、寝台装置30のヘッドレストが所定以上の強度の圧力を検出した場合、被検体Pがヘッドレストを用いており、被検体Pの撮影方向はFFであると推定する。体位推定機能58による体位の推定には、既知の技術(例えば、頭部や胴体の輪郭線などの人体の特徴点を認識してスキャン範囲を自動設定する技術など)が用いられてもよい。
推奨エキスパートプラン設定機能59は、被検体情報41−1に基づいて好適なエキスパートプランをエキスパートプラン41−9から選択して(または作成して)設定する。推奨エキスパートプラン設定機能59の詳細な処理については後述する。推奨エキスパートプラン設定機能59は、「設定部」の一例である。
最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58による推定結果に基づいて、推奨エキスパートプラン設定機能59が設定したエキスパートプランを更新する。最終エキスパートプラン更新機能60の詳細な処理については後述する。最終エキスパートプラン更新機能60は、「更新部」の一例である。
上記構成により、X線CT装置1は、ヘリカルスキャン、コンベンショナルスキャン、ステップアンドシュートなどの態様で被検体Pのスキャンを行う。ヘリカルスキャンとは、天板33を移動させながら回転フレーム17を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンとは、天板33を静止させた状態で回転フレーム17を回転させて被検体Pを円軌道でスキャンする態様である。コンベンショナルスキャンを実行する。ステップアンドシュートとは、天板33の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行う態様である。
図3は、スキャン制御機能55の構成図である。スキャン制御機能55は、例えば、スキャノ画像取得機能55−1と、スキャン範囲設定機能55−2と、スキャン実行機能55−3とを備える。
スキャノ画像取得機能55−1は、スキャン範囲を決定するための被検体Pのスキャノ画像41−7を取得する。なお、スキャノ画像は、位置合わせ画像の一例である。位置合わせ画像の他の例としては、スカウト画像などが挙げられる。
スキャノ画像の取得方法について説明する。スキャノ画像取得機能55−1は、制御装置18に、X線管11の位置を所定の回転角度に固定し、寝台装置30の天板33をZ軸方向に移動させながらX線管11よりX線を被検体Pに照射するよう制御させる。スキャノ画像取得機能55−1は、このようにして取得された検出データ41−4から被検体Pの2次元のスキャノ画像41−7を取得する。
なお、スキャノ画像41−7の取得方法は、上述の方式に限らず、例えば、ヘリカルスキャンあるいはノンヘリカルスキャンによって被検体Pに対する全周囲分の投影データ41−5を収集する方式で取得してもよい。ここで、スキャノ画像取得機能55−1は、被検体の胸部全体、腹部全体、上半身全体、全身などの広範囲に対して本撮影よりも低線量でスキャンを実行する。ノンヘリカルスキャンとは、例えば、ステップアンドシュート方式のスキャンである。このように、スキャノ画像取得機能55−1が被検体Pに対する全周囲分の検出データ41−4を収集することで、再構成処理機能53が3次元の再構成画像41−6(ボリュームデータ)を再構成し、再構成したボリュームデータに基づいて、任意の方向に応じた2次元のスキャノ画像41−7を生成してもよい。また、スキャノ画像41−7は、前述のボリュームデータを用いることで、3次元のスキャノ画像41−7として扱うことも可能である。
スキャノ画像取得機能55−1は、例えば上記例示した方法のいずれかによって取得したスキャノ画像を、スキャン範囲設定機能55−2に出力する。
スキャン範囲設定機能55−2は、操作者によるスキャン範囲の調整、新規設定などを受け付ける。スキャン範囲設定機能55−2は、例えば、エキスパートプラン41−9により設定される撮像部位に基づいてスキャン範囲を設定する。スキャン範囲設定機能55−2は、設定したスキャン範囲をディスプレイ42に表示することで、操作者が入力インターフェース43を介して入力するスキャン範囲の調整(またはやり直し)を受け付け、その内容を反映する。
なお、スキャン範囲設定機能55−2は、CT画像を再構成する際の再構成範囲を設定するものであってもよい。この場合、スキャン範囲設定機能55−2は、例えば、スキャノ画像41−7を再構成範囲に変換する所定の演算を行い、その演算結果に基づいて、制御装置18にスキャンを実行させる。
スキャン実行機能55−3は、後述するスキャン範囲CAによって規定される範囲で本撮影を行い、本撮影画像41−8(スキャン画像)を取得するように、制御装置18を制御する。
以下、推奨エキスパートプラン設定機能59の処理について説明する。図4は、推奨エキスパートプラン設定機能59による処理の内容について説明するための図である。表示制御機能56は、ディスプレイ42に図示のようなGUI画面IMを表示して、撮影者によるエキスパートプランの選択を受け付ける。
表示制御機能56は、例えば、画面IMの左部分に、撮影者による選択操作を受け付ける被検体の撮像部位を示す画像IM1を表示する。また、表示制御機能56は、例えば、画面IMの右部分に、撮影者により選択された撮像部位に対応付いたエキスパートプラン(例えば、撮影箇所、撮影目的、被検体の姿勢などの撮影条件が対応付くもの)を表示する画像IM2を表示する。なお、表示制御機能56は、被検体Pの被検体情報41−1を取得しており、撮影部位や撮影目的等の情報が取得できた場合には、その情報が既に反映された状態の画像IM1および画像IM2をディスプレイ42に表示するものであってもよい。
図5は、エキスパートプラン41−9に含まれる内容の一例を示す図である。エキスパートプラン41−9には、図示のように、撮影時の体勢、撮影時の被検体の架台装置10への撮影方向、撮影部位などの情報が含まれる。エキスパートプラン41−9には、さらに性別、年代、体形などの情報が含まれてもよい。また、被検体毎にエキスパートプランがカスタマイズされて用いられる場合、エキスパートプラン41−9には、さらに被検体を識別するための情報(以下、被検体ID)が含まれてもよい。
図6は、被検体情報41−1に含まれる内容の一例を示す図である。被検体情報41−1には、図示のように、被検体IDや、被検体の年齢、性別、身長、体重、体格、X線CT装置1による撮影日、撮影目的、使用したエキスパートプラン(最終エキスパートプラン更新機能60により更新されたエキスパートプラン)を識別するための情報などが含まれる。
なお、推奨エキスパートプラン設定機能59は、被検体情報41−1を参照して撮影目的に最も関連度合の高いエキスパートプランをエキスパートプラン41−9から選択してディスプレイ42に表示させることで、撮影者による入力負荷を軽減させてもよい。
以下、図7および図8を用いて、最終エキスパートプラン更新機能60の処理について説明する。図7は、エキスパートプラン41−9に含まれる撮影方向について説明するための図である。推奨エキスパートプラン設定機能59は、入力インターフェース43が操作者により被検体Pの撮影を開始することを示す操作を受け付けた場合、その被検体Pに対応付いた被検体情報41−1に基づいて、被検体Pの撮影に適した推奨エキスパートプランをエキスパートプラン41−9から選択する。表示制御機能56は、選択されたエキスパートプランに関する情報をディスプレイ42に表示させる。以下、推奨エキスパートプラン設定機能59は、エキスパートプラン41−9のうち、被検体Pが仰臥で脚方向からの撮影方向(FF)となる体位情報を有するエキスパートプランが設定されたものとする。
このとき、スキャン範囲設定機能55−2は、設定されたエキスパートプランに基づいてスキャン範囲CAを設定する。被検体Pが推奨エキスパートプランの体位に従って天板33に乗った場合、制御装置18は、スキャン範囲CAの一部または全部が含まれるように位置合わせ画像(スキャノ画像)の撮影および本撮影が行われるように処理回路50の各機能を稼働させる。
しかしながら、被検体Pが推奨エキスパートプラン設定機能59によって指定されたエキスパートプランの体位が取れない場合や、撮影者が被検体Pの体位や撮影方向を間違えた場合に、スキャン範囲CAの設定が不適となる場合がある。そのため、最終エキスパートプラン更新機能60は、撮影開始前の被検体Pの天板33での体位に関する情報を取得して、最終的なスキャン範囲(以下、最終スキャン範囲FCA)を設定する。
図8は、最終エキスパートプラン更新機能60による最終スキャン範囲FCAの設定の一例について説明するための図である。例えば、入力インターフェース43は、被検体Pの撮影準備が完了したこと、またはスキャノ撮影の開始を示す操作を受け付けると、最終エキスパートプラン更新機能60にエキスパートプランの更新処理を開始させる。
最終エキスパートプラン更新機能60は、まず、体位推定機能58に被検体Pの体位情報を推定させる。例えば、最終エキスパートプラン更新機能60は、カメラ19に天板33の上の被検体Pを含む光学画像41−3を撮像させて、その画像を体位推定機能58に出力させる。体位推定機能58は、取得した画像に基づいて、被検体Pの体勢、特に被検体Pの頭の位置と、被検体Pの頭の位置から推測される撮影方向とを推定し、推定結果を最終エキスパートプラン更新機能60に出力する。以下、体位推定機能58は、図8に示すように被検体Pが天板33に仰臥で頭頂からの撮影方向(HF)となる体位であると推定したものとして説明する。
最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58により出力された推定結果に基づいて、被検体Pの最終的な体位が推奨エキスパートプラン設定機能59により推奨されたエキスパートプランの体位と同一であるか否かを判定する。同一であると判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、既に設定済みのスキャン範囲CAを最終スキャン範囲FCAとすると決定する。一方、同一でないと判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、図8に示すように体位推定機能58により推定された被検体Pの最終的な体位に基づいて、エキスパートプランを更新し、さらに更新したエキスパートプランに基づいて最終スキャン範囲FCAを設定する。最終エキスパートプラン更新機能60は、エキスパートプランを更新する際に、体位推定機能58により推定された被検体Pの最終的な体位に即したエキスパートプランをエキスパートプラン41−9から新たに選択してもよいし、既に選択したエキスパートプランの内容を体位推定機能58により推定された被検体Pの最終的な体位に即した内容に更新して新たなエキスパートプランを作成してもよい。
最終エキスパートプラン更新機能60は、設定した最終スキャン範囲FCAをスキャン制御機能55に出力して、位置合わせ撮影を開始する。このとき撮像されるスキャノ画像41−7および本撮影画像41−8には、最終エキスパートプラン更新機能60により更新されたエキスパートプランに応じた撮影部位、撮影方向などの情報がラベリングされる。
なお、図7および図8の例では撮影方向が逆向きである例を挙げたが、例えば、被検体に仰臥の体勢を取らせて撮影することを予定していたが被検体Pが横臥しか取れなかった場合なども同様に、最終エキスパートプラン更新機能60によるエキスパートプランの更新および最終スキャン範囲FCAの変更が行われる。
また、上記では推奨エキスパートプラン設定機能59により撮影前にエキスパートプランが設定される例を挙げて説明したが、推奨エキスパートプラン設定機能59によるエキスパートプランの設定は割愛されてもよい。その場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定情報取得機能57により取得された各種情報、および体位推定機能58による推定結果に基づいて被検体Pの体位を推定して最終的なエキスパートプランを設定する。
図9は、X線CT装置1による撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、コンソール装置40は、被検体Pの被検体情報41−1を受け付ける(ステップS100)。次に、推奨エキスパートプラン設定機能59は、被検体情報41−1に基づいて推奨エキスパートプランを設定する(ステップS102)。このとき、当該撮影のセッティング(例えば、寝台装置30に天板33を被検体Pの乗降しやすい高さにさせるなど)が開始されてもよい。
次に、入力インターフェース43が、被検体Pを寝台装置30の天板33に寝かせ、撮影用の姿勢を取らせたことを示す撮影者からの入力を受け付けると(ステップS104)、体位推定機能58はカメラ19などにより被検体Pの体位が分かる体位情報を取得させ(ステップS106)、その体位情報に基づいて被検体の最終的な体位や挿入方向を推定する(ステップS108)。
次に、最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58による推定結果に基づいて、推奨エキスパートプランの挿入方向と被検体Pの挿入方向とが異なるか否かを判定する(ステップS110)。挿入方向が異なると判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58により推定された被検体Pの最終的な体位に基づいてエキスパートプランを更新して(ステップS112)、ステップS114に処理を進める。挿入方向が同一であると判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58による推定結果に基づいて、推奨エキスパートプランの体位と被検体Pの体位とが異なるか否かを判定する(ステップS114)。体位が異なると判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、体位推定機能58により推定された被検体Pの最終的な体位に基づいてエキスパートプランを更新して(ステップS116)、ステップS118に処理を進める。体位が同一であると判定した場合、最終エキスパートプラン更新機能60は、推奨エキスパートプラン設定機能59の設定したエキスパートプランをそのまま用いると決定して、制御装置18にスキャノ撮影(ステップS118)と、本撮影(ステップS120)を行わせる。以上、本フローチャートの説明を終了する。
以上、説明した第1の実施形態のX線CT装置1によれば、推奨エキスパートプラン設定機能59により設定されたエキスパートプランの体位情報の体位を被検体Pが取れない場合や、エキスパートプランの体位情報とは異なる体位を被検体Pに誤って取らせて撮影が開始された場合であっても、最終エキスパートプラン更新機能60によりエキスパートプランが被検体Pの最終的な体位に応じて更新されるため、撮影者がエキスパートプランの変更入力を行わなくても、好適なエキスパートプランをより容易に設定することができる。また、第1の実施形態のX線CT装置1によれば、最終エキスパートプラン更新機能60により更新されたエキスパートプランに基づいて、撮影部位、撮影方向などの情報が41−7および本撮影画像41−8にラベリングされるため、上述のような場合であっても実際の被検体Pの体位情報に応じたラベリングが実現される。
(変形例)
以下、実施形態の変形例について説明する。図10は変形例のX線CT装置1Aの構成図である。図10に示すX線CT装置1Aは、図1のX線CT装置1と比較して、寝台装置30Aが独立した装置である点と、寝台装置30Aが体位推定装置35を有する点が異なる。また、コンソール装置40Aのエキスパートプラン設定機能59Aは、第1の実施形態の推奨エキスパートプラン設定機能59および最終エキスパートプラン更新機能60の機能を兼ね備えたものである。
なお、変形例のX線CT装置1Aは、例えば、急患を撮影する頻度の高いX線CT装置であるものとして説明するが、使用場面がこれに限定されるものではない。
寝台装置30Aの体位推定装置35は、例えば、取得機能35−1と、推定機能35−2と、出力機能35−3とを備える。なお、推定機能35−2は、第1の実施形態の体位推定機能58と同様の機能である。
取得機能35−1は、被検体Pの体位を推定するための情報を取得する。体位を推定するための情報とは、カメラ19により撮像された光学画像41−3であってもよいし、寝台装置30に圧力センサが備わっている場合にはその圧力センサによる検出結果であってもよい。また、取得機能35−1は、寝台装置30が被検体Pの体重、身長などを計測する機能を有する場合、その計測結果を併せて取得してもよい。取得機能35−1は、取得した情報を推定機能35−2に出力する。取得機能35−1は、「体位情報取得部」の一例である。
推定機能35−2は、取得機能35−1により出力された体位を推定するための情報に基づいて、被検体Pの体位を推定する。出力機能35−3は、推定機能35−2による推定結果をエキスパートプランの更新のための情報としてコンソール装置40Aに出力する。推定機能35−2は、「推定部」の一例であり、出力機能35−3は、「出力部」の一例である。
コンソール装置40Aのエキスパートプラン設定機能59Aは、寝台装置30Aから取得した被検体Pの体位の推定結果に基づいて、エキスパートプランを設定または更新する。
エキスパートプラン設定機能59Aは、撮影者により撮影前のエキスパートプランが選択されていない場合、寝台装置30Aにより出力されたエキスパートプランを設定するための推定結果に基づいてエキスパートプランを設定する。エキスパートプラン設定機能59Aは、撮影者により撮影前のエキスパートプランが選択された場合、寝台装置30Aにより出力されたエキスパートプランを設定するための推定結果に基づいてエキスパートプランを更新する。
上述のように、変形例のX線CT装置1Aは、撮影前のエキスパートプランの選択に十分な時間を割くことができない場合であっても、寝台装置30Aより出力された被検体Pの体位を推定するための情報に基づいて、エキスパートプラン設定機能59Aがエキスパートプランを更新することにより、好適な最終スキャン範囲FCAを設定することができる。
また、エキスパートプラン設定機能59Aがエキスパートプランを設定することにより、スキャノ画像41−7および本撮影画像41−8に、誤った体位情報がラベリングされることを抑止することができる。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを格納するストレージと、
プロセッサと、を備え、
撮影対象の被検体の情報に基づいたエキスパートプランを設定し、
前記被検体の寝台天板上における体位情報を取得し、
前記体位情報に基づいて、前記エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する、
ように構成されている、医用画像診断装置。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、撮影対象の被検体Pの情報である被検体情報41−1に基づいてエキスパートプランをエキスパートプラン41−9から選択して設定する推奨エキスパートプラン設定機能59と、カメラ19により撮像された光学画像41−3や、寝台装置30の有するセンサの検出結果などの被検体Pの体位に関する情報を取得する体位推定情報取得機能57と、体位推定情報取得機能57により取得された被検体Pの体位情報に基づいて、エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する最終エキスパートプラン更新機能60と、を備えることにより、好適なエキスパートプランをより容易に設定することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の軽減、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A…X線CT装置、10…架台装置、11…X線管、12…ウェッジ、13…コリメータ、14…X線高電圧装置、15…X線検出器、16…データ収集システム、17…回転フレーム、18…制御装置、19…カメラ、30、30A…寝台装置、31…基台、32…寝台駆動装置、33…天板、34…支持フレーム、35…体位推定装置、35−1…取得機能、35−2…推定機能、35−3…出力機能、40、40A…コンソール装置、50…処理回路、51…システム制御機能、52…前処理機能、53…再構成処理機能、54…画像処理機能、55、…スキャン制御機能、55−1…スキャノ画像取得機能、55−2…スキャン範囲設定機能、55−3…スキャン実行機能、56…表示制御機能、57…体位推定情報取得機能、58…体位推定機能、59…推奨エキスパートプラン設定機能、59A…エキスパートプラン設定機能、60…最終エキスパートプラン更新機能

Claims (6)

  1. 撮影対象の被検体の情報に基づいたエキスパートプランを設定する設定部と、
    前記被検体の寝台天板上における体位情報を取得する取得部と、
    前記体位情報に基づいて、前記エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する更新部と、
    を備える医用画像診断装置。
  2. 前記エキスパートプランには、前記被検体の体位および前記被検体の撮影方向が含まれる、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記取得部により取得された前記体位情報に基づいて、前記被検体の前記寝台天板上での体位を推定する体位推定部をさらに備え、
    前記更新部は、前記体位推定部により推定された前記体位と、前記エキスパートプランの前記体位とが異なる場合、前記体位推定部により推定された前記体位に基づいて前記スキャン範囲に関する条件を更新する、
    請求項1または2に記載の医用画像診断装置。
  4. 前記体位推定部は推定した前記体位に基づいて前記被検体の撮影方向をさらに推定し、
    前記更新部は、前記体位推定部により推定された前記被検体の撮影方向と前記エキスパートプランの前記撮影方向とが異なる場合、前記体位推定部により推定された前記撮影方向に基づいて前記スキャン範囲に関する条件を更新する、
    請求項3に記載の医用画像診断装置。
  5. コンピュータが、
    撮影対象の被検体の情報に基づいたエキスパートプランを設定し、
    前記被検体の寝台天板上における体位情報を取得し、
    前記体位情報に基づいて、前記エキスパートプランのスキャン範囲に関する条件を更新する、
    医用画像診断方法。
  6. 被検体の体位情報を取得する体位情報取得部と、
    前記体位情報に基づいて、前記被検体の体位を推定する推定部と、
    前記推定部による推定結果を、エキスパートプランの更新のための情報として医用画像診断装置に出力する出力部と、
    を備える、寝台装置。
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