JP2022178052A - X線ct装置、およびx線ct装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】様々な撮影用途に対して、より適切な撮影を実現することである。【解決手段】実施形態のX線CT装置は、第1のスキャナ装置と、第2のスキャナ装置と、動作制御部とを持つ。第1のスキャナ装置は、第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする。第2のスキャナ装置は、第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする。動作制御部は、前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる。【選択図】図1
Description
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線CT装置、およびX線CT装置の制御方法に関する。
近年では、小型化されたX線CT(Computed Tomography)装置や、架台装置自体が移動したり、被検体の体勢を臥位や立位等に変位させるように、寝台等を変形させるフレキシブルな構造を持つX線CT装置が開発されている。このようなX線CT装置では、一つの寝台に対して一つの架台を制御することが一般的である。そのため、寝台を停止させて特定の関心領域に限定して撮影するコンベンショナルスキャン、または寝台を動かして撮影するヘリカルスキャンが一般的であった。しかしながら、コンベンショナルスキャンの場合には、検出器に配置に基づく撮影範囲(カバレッジ領域)に制約があり、ヘリカルスキャンの場合には、連続的に広い範囲を撮影できるが撮影部位の時相差が生じる。そのため、離れた関心領域を同時相で撮影したい場合等の様々な用途に対して適切な撮影ができない場合があった。
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、様々な撮影用途に対して、より適切な撮影を実現することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態のX線CT装置は、第1のスキャナ装置と、第2のスキャナ装置と、動作制御部とを持つ。第1のスキャナ装置は、第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする。第2のスキャナ装置は、第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする。動作制御部は、前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる。
以下、図面を参照しながら、実施形態のX線CT装置、およびX線CT装置の制御方法について説明する。X線CT装置は、例えば、被検体を挿入可能な開口が設けられた架台と、被検体を載置する天板を有する寝台を備える医用装置である。X線CT装置は、例えば、被検体の内部をX線によってスキャン(撮影)し、三次元のCT画像データや断面像等を生成する。以下の説明では、被検体は、寝台装置の天板に乗せられた状態で回転フレームの内側(回転中心)に導入されてスキャンされるものとするが、X線CT装置の態様としては種々の変形が可能である。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるX線CT装置1の一構成例を示す図である。X線CT装置1は、例えば、複数の架台装置10-1、10-2、…と、寝台装置30と、コンソール装置40とを備える。以下では、複数の架台装置10-1、10-2、…のそれぞれを区別して説明する場合を除き、単に「架台装置10」と称してまとめて説明するものとする。架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18と、架台駆動装置19とを有する。架台装置10は、「スキャナ装置」の一例である。回転フレーム17は、「回転部」の一例である。架台駆動装置19は、「駆動部」の一例である。
図1は、第1の実施形態におけるX線CT装置1の一構成例を示す図である。X線CT装置1は、例えば、複数の架台装置10-1、10-2、…と、寝台装置30と、コンソール装置40とを備える。以下では、複数の架台装置10-1、10-2、…のそれぞれを区別して説明する場合を除き、単に「架台装置10」と称してまとめて説明するものとする。架台装置10は、例えば、X線管11と、ウェッジ12と、コリメータ13と、X線高電圧装置14と、X線検出器15と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)16と、回転フレーム17と、制御装置18と、架台駆動装置19とを有する。架台装置10は、「スキャナ装置」の一例である。回転フレーム17は、「回転部」の一例である。架台駆動装置19は、「駆動部」の一例である。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管11は、真空管を含む。例えば、X線管11は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ12は、X線管11から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ12は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ12は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ13は、ウェッジ12を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ13は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ13は、X線絞りと呼ばれる場合もある。コリメータ13は、例えばX線を四角錐の形状に絞り込む。そのX線の広がり角のうち、回転フレーム17の回転方向に沿った広がり角をファン角、ファン角に直交する方向の広がり角をコーン角と称する。
X線高電圧装置14は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器等を含む電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管11に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置14は、回転フレーム17に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器15は、X線管11が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器15は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号等でもよい)をDAS18に出力する。X線検出器15は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。図1の例において、X線検出器15は、X線管11の焦点を中心とした円弧状に形成されている。複数のX線検出素子列のそれぞれは、上記円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されている。X線検出器15は、例えばチャネル方向に複数の検出素子が配列された検出素子列が列方向(スライス方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
X線検出器15は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器15は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。光センサまたは半導体素子は、「検出素子」の一例である。
DAS16は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器15の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間(後述)に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS16は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置40に出力する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値である。ビュー番号は、回転フレーム17の回転に応じて変化する番号であり、例えば、回転フレーム17の回転に応じてインクリメントされる番号である。従って、ビュー番号は、X線管11の回転角度を示す情報である。ビュー期間とは、あるビュー番号に対応する回転角度から、次のビュー番号に対応する回転角度に到達するまでの間に収まる期間である。DAS16は、ビューの切り替わりを、制御装置18から入力されるタイミング信号によって検知してもよいし、内部のタイマーによって検知してもよいし、図示しないセンサから取得される信号によって検知してもよい。例えば、フルスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、全周囲分(360度分)の検出データ群を収集する。ハーフスキャンを行う場合においてX線管11によりX線が連続曝射されている場合、DAS16は、半周囲分(180度分)の検出データを収集する。
回転フレーム17は、X線管11、ウェッジ12、およびコリメータ13と、X線検出器15とを対向保持した状態で回転させる円環状(リング状)の回転部材である。回転フレーム17は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム17は、架台装置(ガントリ)10内に収容される。回転フレーム17は、更にDAS16を支持する。DAS16が出力する検出データは、回転フレーム17に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置40に転送される。なお、回転フレーム17から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム17は、X線管11やX線検出器15等を支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置1は、例えば、X線管11とX線検出器15の双方が回転フレーム17によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管11が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータ等を含む駆動機構とを有する。制御装置18は、コンソール装置40または架台装置10に取り付けられた入力インターフェース43からの入力信号を受け付けて、架台装置10や寝台装置30等の各装置の動作を制御する。
制御装置18は、例えば、回転フレーム17を回転させたり、架台装置10をチルトさせたり、寝台装置30の天板33を移動させたりする。架台装置10をチルトさせる場合、制御装置18は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。制御装置18は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、制御装置18は、回転フレーム17の回転角度を随時、処理回路50に提供する。制御装置18は、架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
制御装置18は、例えば、架台装置10を移動レールに沿って自走させて目的とする画像を取得するための本スキャン撮影を行ったり、X線管11およびX線検出器15の位置決めのために本スキャン撮影に先立って行われるスキャノ撮影を行う。
架台駆動装置19は、例えば、モータやアクチュエータを含む。架台駆動装置19は、例えば、架台装置10が所定方向に沿って移動するように駆動させる。所定方向とは、例えば、被検体Pが載置された天板33の長手方向(Z軸方向または-Z軸方向)である。ここで、複数の架台装置10-1、10-2、…は、他の架台装置10と同期して移動させてもよく、非同期で移動させてもよい。また、架台駆動装置19は、例えば、予めZ軸方向に沿って設けられたレールに沿って架台装置10を移動させてもよく、アーム等によって架台装置10を吊り下げて移動させてもよい。
また、架台駆動装置19は、架台装置10をチルトさせてもよい。架台装置10をチルトさせる場合、架台駆動装置19は、入力インターフェース43に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム17を回転させる。これにより、架台装置10の回転フレーム17を、Y軸方向を基準として所定角度傾けることができる。架台駆動装置19は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム17の回転角度を把握している。また、架台駆動装置19は、回転フレーム17の回転角度を随時、スキャン制御機能56に提供する。架台駆動装置19は、架台装置10に設けられてもよく、コンソール装置40に設けられてもよい。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置して、架台装置10の回転フレーム17の内部に導入する装置である。寝台装置30は、例えば、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置32は、例えば、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、支持フレーム34に沿って、天板33の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板33は、被検体Pが載置される板状の部材である。
コンソール装置40は、例えば、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、ネットワーク接続回路44と、処理回路50とを有する。第1の実施形態では、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。メモリ41は、「記憶装置」の一例である。ネットワーク接続回路44は、「通信部」の一例である。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、架台動作情報41-1等を記憶する。架台動作情報41-1には、例えば、撮影条件、被検体情報、架台装置情報、動作内容等の情報が含まれる。また、メモリ41は、例えば、プログラム、X線CT装置1により取得される検出データや投影データ、再構成画像、CT画像等を記憶してもよい。これらのデータは、メモリ41ではなく(或いはメモリ41に加えて)、X線CT装置1が通信可能な外部メモリに記憶されてもよい。外部メモリは、例えば、外部メモリを管理するクラウドサーバがコンソール装置40からの読み書き要求を受け付けることで、クラウドサーバによって制御されるものである。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、X線CT装置1の処理状態や処理回路によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)画像、入力インターフェース43により受け付けられた情報等を表示する。ディスプレイ42は、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ42は、複数の架台装置10-1、10-2、…の一部または全部に設けられてもよい。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
入力インターフェース43は、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路50に出力する。例えば、入力インターフェース43は、撮影条件やスキャン撮影の実行、画像の表示要求等の情報の入力操作を受け付ける。撮影条件には、例えば、スキャン計画、検出データまたは投影データを収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等が含まれてよい。スキャン計画には、例えば、再構成画像の撮影対象部位(例えば、関心領域)、X線の照射量、照射タイミング、撮影時間、スキャンの種類等が含まれる。上述した撮影条件は、予め複数種類の条件が動作モードとして設定されていてもよい。その場合、入力インターフェース43により複数種類の動作モードのうち何れかの動作モードの選択によって、撮影条件が決定される。
入力インターフェース43は、例えば、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。なお、本明細書において、入力インターフェース43は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
ネットワーク接続回路44は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続回路44は、この各種プロトコルに従ってX線CT装置1と他の装置とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続等を適用することができる。ここで電子ネットワークには、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワーク等が含まれる。
処理回路50は、X線CT装置1の全体の動作を制御する。処理回路50は、例えば、動作制御機能51、システム制御機能52、前処理機能53、再構成処理機能54、画像処理機能55、スキャン制御機能56、表示制御機能57等を実行する。処理回路50は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ41に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit;ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device;CPLD)や、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array;FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。メモリ41にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、処理回路50は、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置40または処理回路50が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路50は、コンソール装置40が有する構成ではなく、コンソール装置40と通信可能な処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、一つのX線CT装置と接続されたワークステーション、あるいは複数のX線CT装置に接続され、以下に説明する処理回路50と同等の処理を一括して実行する装置(例えば、クラウドサーバ)である。
動作制御機能51は、「動作制御部」の一例である。動作制御機能51は、被検体Pに対する撮影条件や被検体情報等に基づいて、動作させる架台装置10や各架台装置10の動作内容を決定し、決定した動作内容にしたがって、架台装置10を動作させる。動作制御機能51の詳細については、後述する。
システム制御機能52は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路50の各種機能を制御する。例えば、システム制御機能52は、例えば、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32を制御することで、架台装置10における検出データの収集処理等を実行する。また、システム制御機能52は、例えば、スキャノ撮影によるスキャノ画像や本スキャン撮影によるスキャン画像を収集する撮影、および診断に用いる再構成画像を撮影する際の各部の動作を制御する。
前処理機能53は、DAS16により出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って、投影データを生成し、生成した投影データをメモリ41に記憶させる。
再構成処理機能54は、前処理機能53によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って、再構成画像(CT画像)を生成する。また、再構成処理機能54は、生成したCT画像をメモリ41に記憶させてもよい。
画像処理機能55は、入力インターフェース43が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像を公知の方法により、三次元画像や任意断面の断面像データに変換する。三次元画像への変換は、前処理機能53によって行われてもよい。また、画像処理機能55は、断面像データの画像を解析して、解析結果に基づいて被検体の形状(体型)や大きさ(サイズ)を分類してもよい。
スキャン制御機能56は、X線高電圧装置14、DAS16、制御装置18、および寝台駆動装置32に指示することで、架台装置10における検出データの収集処理を制御する。スキャン制御機能56は、例えば、スキャノ画像や本スキャン画像を収集する撮影、および診断に用いる画像を撮影する際の各部の動作をそれぞれ制御する。
表示制御機能57は、X線CT装置1の稼働状況や、各種画像(撮影画像、入力インターフェース43の受け付けた入力操作結果を示す画像等)をディスプレイ42に表示させる。例えば、入力操作結果を示す画像には、例えば、入力インターフェース43の受け付けた被検体Pの体形(形状や大きさ)、撮影条件、移動後のX線管11およびX線検出器15の位置を示す画像が含まれる。
上記構成により、X線CT装置1は、例えば、ヘリカルスキャンやバリアブルヘリカルスキャン、コンベンショナルスキャン、ステップアンドシュートスキャン等の形式で被検体Pの本スキャン撮影を行う。ヘリカルスキャンとは、架台装置10を移動させながら回転フレーム17を回転させて被検体Pを螺旋状にスキャンする態様である。なお、ヘリカルスキャンでは、架台装置10に代えて(または加えて)、天板33を移動させてもよい。バリアブルヘリカルスキャンとは、スキャンする被検体Pの部位や撮影目的に応じて寝台(天板33)の移動速度を異ならせてヘリカルスキャンを実行する態様である。また、バリアブルヘリカルスキャンは、スキャン中にヘリカルピッチを変える撮影方法である。コンベンショナルスキャンとは、例えば、架台装置10および天板33を停止させて特定の関心領域に限定して被検体Pのスキャン撮影を行う態様である。ステップアンドシュートスキャンとは、天板33の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行う態様である。どの形式(撮影の種類)で撮影を行うかについては、例えば、入力インターフェース43により受け付けられた撮影条件に設定されている。
次に、動作制御機能51の機能の詳細について説明する。図2は、動作制御機能51の一構成例を示す図である。動作制御機能51は、撮影条件取得機能51-1と、架台動作情報取得機能51-2と、駆動制御機能51-3とを備える。撮影条件取得機能51-1は、「取得部」の一例である。
撮影条件取得機能51-1は、被検体Pの撮影条件を取得する。また、撮影条件取得機能51-1は、撮影条件に加えて(または代えて)、被検体情報を取得してもよい。被検体情報には、例えば、被検体Pの体形情報が含まれていてもよい。体形情報には、被検体Pの形状や大きさの他、体型の分類(タイプ)に関する情報でもよく、身長や体重に関する情報でもよい。架台動作情報取得機能51-2は、例えば、入力インターフェース43により入力された情報に基づいて撮影条件を設定する。また、撮影条件取得機能51-1は、X線CT装置1のユーザが撮影条件を入力するための画像を生成し、生成した画像をディスプレイ42に表示し、表示した画像に対するユーザからの入力情報を入力インターフェース43から取得してもよい。
架台動作情報取得機能51-2は、撮影条件取得機能51-1により取得された撮影条件に対応付けられた架台動作情報を取得する。架台動作情報には、例えば、X線撮影に使用する架台装置10の数や、使用する架台装置10の動作情報(例えば、移動速度や、停止位置)に関する情報が含まれる。例えば、架台動作情報取得機能51-2は、撮影条件取得機能51-1により取得された撮影条件や被検体情報等に基づいて、メモリ41に格納された架台動作情報41-1を参照し、撮影条件や被検体情報等に対応付けられた架台装置10の動作情報を取得する。
図3は、架台動作情報41-1の内容の一例を示す図である。架台動作情報41-1は、例えば、撮影条件および被検体情報に、架台装置情報および動作内容が対応付けられた情報である。架台装置情報は、例えば、撮影条件に沿って被検体Pを撮影するために利用される架台装置の識別情報である。また、動作内容には、それぞれの架台装置の動作内容(例えば、移動速度や停止位置、チルト角)に関する情報が含まれる。
架台動作情報取得機能51-2は、撮影条件に基づいて、架台動作情報41-1の撮影条件を参照し、合致した場合にその情報に対応付けられた架台装置情報および動作内容を取得する。これにより、架台動作情報取得機能51-2は、被検体Pに対する撮影条件に基づいて、使用する架台装置10と、それぞれの架台装置10のスキャン中での位置または速度のうち一方または双方を設定する。なお、被検体情報を取得している場合には、撮影条件および被検体情報を用いて架台動作情報41-1を参照し、合致する架台装置情報および動作内容を取得してもよい。また、架台動作情報取得機能51-2は、ユーザが入力した撮影に利用する架台装置情報やそれぞれの動作内容等の情報を入力インターフェース43により直接受け付けてもよい。
駆動制御機能51-3は、架台動作情報取得機能51-2により取得された情報に架台装置情報や動作内容に基づいて、対象の架台装置10の架台駆動装置19に駆動させるための信号を送信し、対象の架台装置10を駆動させる。システム制御機能52やスキャン制御機能56は、駆動制御機能51-3により駆動された架台装置10の動作内容にしたがって、他の機器を動作させて被検体Pのスキャン撮影を実行する。
次に、各種の撮影条件における複数の架台装置10を用いた撮影内容を幾つかパターンに分けて説明する。なお、以下の例では、2つの架台装置10-1、10-2を用いた例について説明する。また、架台装置10-1が備えるX線管11およびX線検出器15は、「第1のX線管」および「第1のX線検出器」の一例である。また、架台装置10-2が備えるX線管11およびX線検出器15は、「第2のX線管」および「第2のX線検出器」の一例である。架台装置10-1、10-2の動作は、動作制御機能51によって制御される。また、以下の例では、スキャン中において天板33が移動しないものとする。
(第1の撮影パターン)
図4は、第1の撮影パターンについて説明するための図である。図4の例では、天板33の上に被検体Pが仰向けに載置されており、架台装置10の開口部を天板33および被検体Pが通過するように架台装置10を-Z軸方向へ移動させる様子を簡略的に示している。以降に示す関連する図面についても同様とする。第1の撮影パターンは、図4に示すように、2つの架台装置10-1、10-2のうち、架台装置10-2が被検体Pの頭部の位置に停止してスキャン撮影(コンベンショナルスキャン)を行い、架台装置10-1が被検体Pの頭部の位置から足先方向へ速度V1でスライド移動しながらスキャン撮影(ヘリカルスキャン)を行う。つまり、第1の撮影パターンでは、架台装置10-1と架台装置10-2との相対距離が被検体Pのスキャン中に変化している。
図4は、第1の撮影パターンについて説明するための図である。図4の例では、天板33の上に被検体Pが仰向けに載置されており、架台装置10の開口部を天板33および被検体Pが通過するように架台装置10を-Z軸方向へ移動させる様子を簡略的に示している。以降に示す関連する図面についても同様とする。第1の撮影パターンは、図4に示すように、2つの架台装置10-1、10-2のうち、架台装置10-2が被検体Pの頭部の位置に停止してスキャン撮影(コンベンショナルスキャン)を行い、架台装置10-1が被検体Pの頭部の位置から足先方向へ速度V1でスライド移動しながらスキャン撮影(ヘリカルスキャン)を行う。つまり、第1の撮影パターンでは、架台装置10-1と架台装置10-2との相対距離が被検体Pのスキャン中に変化している。
第1の撮影パターンでは、例えば、被検体Pに造影剤を注入した後、一方の架台装置10-2では、被検体Pの頭部の血流情報を撮影して灌流検査(Perfusion検査)を行い、他方の架台装置10-1で、頭部から抜けた造影剤が血管内でピークとなる領域を捉えながら、血流情報をスキャン撮影していく。なお、第1の撮影パターンにおいて、駆動制御機能51-3は、例えば架台装置10-2の撮影結果として得られた画像から、脳内の造影剤の位置や流れ(移動速度)に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて架台装置10-1の移動を開始するタイミングや移動速度V1を制御してもよい。
上述した第1の撮影パターンによれば、例えば頭部等の特定部位の撮影と、全身における血流の流れの撮影を同じタイミングで(同期して)行うことができる。したがって、特定部位等の灌流検査を行いながら、全身の血流の流れを検査することができるため、被検体Pの血流に関するより詳細な検査を行うことができる。
(第2の撮影パターン)
図5は、第2の撮影パターンについて説明するための図である。第2の撮影パターンは、図5に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが同期した速度(速度V1)で同一方向(-Z軸方向)にスライド移動しながら、撮影を行うパターンである。なお、図5の例では、架台装置10-1と架台装置10-2とが隣接させた状態で移動しているが、架台装置10間に所定の間隔を設けてもよい。
図5は、第2の撮影パターンについて説明するための図である。第2の撮影パターンは、図5に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが同期した速度(速度V1)で同一方向(-Z軸方向)にスライド移動しながら、撮影を行うパターンである。なお、図5の例では、架台装置10-1と架台装置10-2とが隣接させた状態で移動しているが、架台装置10間に所定の間隔を設けてもよい。
第2の撮影パターンでは、例えば、架台装置10-1と架台装置10-2のそれぞれでヘリカルスキャンを2回行う。第2の撮影パターンを用いることで、例えば、架台装置10-1または10-2のうちの一方で、造影前または造影後の被検体Pをスキャンさせ、他方で造影時の被検体Pをスキャンすることができる。例えば、動作制御機能51は、架台装置10-1で造影前の被検体Pをスキャンし、架台装置10-2で造影時の被検体Pをスキャンするといった制御を行う。また、動作制御機能51は、例えば、架台装置10-1で造影時の被検体Pをスキャンし、架台装置10-2で造影後の被検体Pをスキャンするといった制御を行う。
第2の撮影パターンで撮影を行うことで、造影データと非造影データとをより早く取得することができる。また、第2の撮影パターンで撮影を行うことで、それぞれの架台装置10-1、10-2により撮影された画像のサブトラクション(差分処理)によって、被検体Pの一部分(例えば骨の部分)を画像から削除した画像を生成することができる。また、それぞれの架台装置で撮影された画像の時間差があまりないため、例えば、一方の架台装置で造影データを撮影し、他方の架台装置で非造影データ等を撮影することができる。
また、第2の撮影パターンでは、架台装置10-1で被検体Pの腹部から足先までを撮影し、架台装置10-2で被検体Pの頭部から腹部までを撮影してもよい。これにより、被検体Pの全身を早く撮影することができる。
(第3の撮影パターン)
図6は、第3の撮影パターンについて説明するための図である。第3の撮影パターンは、第2の撮影パターンに代えて、図6に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが異なる速度で移動しながら撮影する撮影パターンである。第3の撮影パターンでは、架台装置10-1と架台装置10-2との相対距離が被検体Pのスキャン中に変化する。また、第3の撮影パターンでは、動作制御機能51により、架台装置10-1と架台装置10-2とが接触しないように制御される。
図6は、第3の撮影パターンについて説明するための図である。第3の撮影パターンは、第2の撮影パターンに代えて、図6に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが異なる速度で移動しながら撮影する撮影パターンである。第3の撮影パターンでは、架台装置10-1と架台装置10-2との相対距離が被検体Pのスキャン中に変化する。また、第3の撮影パターンでは、動作制御機能51により、架台装置10-1と架台装置10-2とが接触しないように制御される。
第3の撮影パターンでは、例えば、架台装置10-1が血流内を造影剤が流れる速度と同じ速度V1で移動しながら被検体Pをスキャン撮影する第1の動作と、架台装置10-2が速度V1よりも遅い速度V2で移動しながら被検体Pをスキャン撮影する第2の動作を同時に行う。また、第3の撮影パターンでは、例えば、架台装置10-1が血流内を造影剤が流れる速度よりも早い速度V1で移動しながら被検体Pをスキャン撮影する第1の動作と、架台装置10-2が速度V1よりも遅く、血流内を造影剤が流れる速度と同じ速度V2で移動しながら被検体Pをスキャン撮影する第2の動作を同時に行ってもよい。
第3の撮影パターンにより撮影することで、それぞれの架台装置10-1、10-2の撮影によって得られた画像から、より正確なサブトラクション画像を生成することができる。
(第4の撮影パターン)
図7は、第4の撮影パターンについて説明するための図である。第4の撮影パターンは、図7に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが異なる位置に固定して撮影する撮影パターンである。例えば、心臓部や下腹部のそれぞれの血流の関連性を検査する場合に、架台装置10-1を被検体Pの下腹部の血流が撮影できる位置に位置付け、架台装置10-2を被検体Pの心臓部の血流が撮影できる位置に位置付ける。
図7は、第4の撮影パターンについて説明するための図である。第4の撮影パターンは、図7に示すように、架台装置10-1および10-2のそれぞれが異なる位置に固定して撮影する撮影パターンである。例えば、心臓部や下腹部のそれぞれの血流の関連性を検査する場合に、架台装置10-1を被検体Pの下腹部の血流が撮影できる位置に位置付け、架台装置10-2を被検体Pの心臓部の血流が撮影できる位置に位置付ける。
第4の撮影パターンにより、それぞれの架台装置10-1、10-2を任意の位置で固定して撮影することで、例えば、心臓部の血流と、腫瘍等がある部位の血流とを同期して取得できるため、それぞれの部位の血流の関係性を、より詳細に把握することができる。
(第5の撮影パターン)
図8は、第5の撮影パターンについて説明するための図である。図8の例では、時間経過に伴う架台装置10-1、10-2のそれぞれの位置を示している。また、図8の例において、時刻t1が最も早く、時刻t2、t3の順に遅くなっているものとする。第5の撮影パターンでは、一方の架台装置が等速に移動してヘリカルスキャン撮影を行い、他方の架台装置においてスキャン中に移動速度を可変させてバリアブルヘリカルスキャン撮影を行う。
図8は、第5の撮影パターンについて説明するための図である。図8の例では、時間経過に伴う架台装置10-1、10-2のそれぞれの位置を示している。また、図8の例において、時刻t1が最も早く、時刻t2、t3の順に遅くなっているものとする。第5の撮影パターンでは、一方の架台装置が等速に移動してヘリカルスキャン撮影を行い、他方の架台装置においてスキャン中に移動速度を可変させてバリアブルヘリカルスキャン撮影を行う。
例えば、被検体Pの部位や体形によって、造影剤が通過する速度が異なる。そのため、第5の撮影パターンにおいて、動作制御機能51は、被検体Pの体形情報に基づいて、架台駆動装置19による架台装置10-1、10-2のそれぞれの駆動速度(例えば、水平方向への移動速度)を設定する。例えば、動作制御機能51は、架台装置10-1の速度V1で等速に移動させると共に、架台装置10-2の速度V2を部位等に応じて可変させる。図8の例では、架台装置10-1が非造影データを取得するための動作を行い、架台装置10-2が造影データを取得するための動作を行う。
図9は、二つの架台装置10-1、10-2のそれぞれの時刻に対する速度の様子について説明するための図である。図9の横軸は時刻を表し、縦軸は速度を表すものとする。図8の時刻t1において、架台装置10-1および架台装置10-2は、それぞれ速度Vaで同一方向に移動しヘリカルスキャン撮影によって画像を取得する。時刻t2は、架台装置10-2が胸部の撮影を開始する時刻である。胸部は心臓の鼓動によって動くため、鼓動による胸部の大きさが同一の大きさとなるように、所定間隔ごとにスキャンを行う。所定間隔ごとにスキャンを行うため、データ量が少なくなり、再構成画像が生成できなかったり、精度が劣化する可能性がある。そのため、駆動制御機能51-3は、架台装置10-2が胸部の撮影を開始する時刻t2において、架台装置10-2の速度V2を現在の速度Vaから、Vaよりも小さい速度Vbに変更する。これにより、再構成画像を生成するために必要が再構成データを取得することができる。
なお、速度Vbは、変更前の速度Vaから所定比率または所定値だけ下げた速度であってもよい。また、速度Vbは、例えば、撮影する被検体Pの体形情報やその他の撮影条件に応じて設定されてよい。
時刻t3において、架台装置10-2が胸部を通過した場合、駆動制御機能51-3は、再び架台装置10-2の速度V2をVbからVaに変更して(戻して)スキャンを実行する。
また、第5の撮影パターンでは、例えば、架台装置10-1は、低線量撮影を行うために動作(速度Vaで等速移動)させ、得られた再構成画像から各部位の大まかな血流の流れを捉え、その後、架台装置10-2によって、本スキャンを撮影するために架台装置10-2の速度を制御して動作させてもよい。また、第5の撮影パターンでは、撮影条件として、例えば被検体Pの外傷部位をスキャンする場合に、外傷部位付近を他の部位よりも低速に移動しながらスキャン撮影することによって、外傷部位に対して多くのスキャンデータを取得して、高精細の再構成画像を生成してもよい。なお、第5の撮影パターンでは、被検体Pのスキャンする部位等に応じて、架台装置10-1または10-2の一方または双方の移動速度を変化させて、それぞれの架台装置でバリアブルヘリカルスキャンを実行してもよい。
上述した第5の撮影パターンで撮影することで、撮影条件や撮影する部位、被検体の体形等に基づいて、被検体ごとの血流の状態に対応させた速度でスキャン撮影を行うことができる。これにより、目的に応じた各部位の血流情報を、より詳細に検査することができる。
(第6の撮影パターン)
図10は、第6の撮影パターンについて説明するための図である。第6の撮影パターンでは、架台装置10-1、10-2のそれぞれを移動させる場合に、チルト角も個別に変えながら撮影する。図10の例において、架台装置10-1は、Y軸方向を基準として-Z軸方向に角度θ1だけ傾斜させており、架台装置10-2は、Y軸方向を基準としてZ軸方向に角度θ2だけ傾斜させている。これにより、架台装置10に含まれる回転フレーム17が同一の傾斜角度に傾斜した状態で位置付けられる。この傾斜角度θ1、θ2は、撮影部位の形状等に応じて決定されてもよく、被検体Pの体形等に応じて決定してもよい。
図10は、第6の撮影パターンについて説明するための図である。第6の撮影パターンでは、架台装置10-1、10-2のそれぞれを移動させる場合に、チルト角も個別に変えながら撮影する。図10の例において、架台装置10-1は、Y軸方向を基準として-Z軸方向に角度θ1だけ傾斜させており、架台装置10-2は、Y軸方向を基準としてZ軸方向に角度θ2だけ傾斜させている。これにより、架台装置10に含まれる回転フレーム17が同一の傾斜角度に傾斜した状態で位置付けられる。この傾斜角度θ1、θ2は、撮影部位の形状等に応じて決定されてもよく、被検体Pの体形等に応じて決定してもよい。
なお、第6の撮影パターンでは、架台装置10-1または架台装置10-2のうち一方または双方をチルトさせてもよい。また、図10の例では、架台装置10-1が速度V1で移動し、架台装置10-2が速度V2で移動しながら、スキャン撮影を行っているが、第6の撮影パターンにおいて、速度V1およびV2は、同じ速度でもよく、異なる速度でもよい。また、速度V1およびV2は、撮影途中に撮影部位等に応じて可変させてもよい。
上述した第6の撮影パターンによれば、被検体Pの撮影部位に応じて架台装置10を傾けて(チルトさせて)撮影することで、適切な角度で各部位のCT画像を取得することができる。
(第7の撮影パターン)
図11は、第7の撮影パターンについて説明するための図である。上述した第1~第6の撮影パターンは、架台装置10-1、10-2の移動方向が同一のものであったが、第7の撮影パターンは、一連のスキャン動作において、架台装置10-1および架台装置10-2のそれぞれの移動方向の一部または全部を異ならせる撮影パターンである。
図11は、第7の撮影パターンについて説明するための図である。上述した第1~第6の撮影パターンは、架台装置10-1、10-2の移動方向が同一のものであったが、第7の撮影パターンは、一連のスキャン動作において、架台装置10-1および架台装置10-2のそれぞれの移動方向の一部または全部を異ならせる撮影パターンである。
例えば、図11の例では、架台装置10-1を被検体Pの足先から腹部へ移動させながらヘリカルスキャンを実行している期間において、架台装置10-2を被検体Pの頭部から腹部へ移動させながらヘリカルスキャンを実行する。更に、架台装置10-1を被検体Pの腹部から足先に移動させながらヘリカルスキャンを実行している期間において、架台装置10-2を被検体Pの頭部から腹部へ移動させながらヘリカルスキャンを実行する。
上述した第7の撮影パターンによりスキャン撮影を実行することで、被検体Pの全身を早く撮影することができる。また、同じ時点で異なる部位の画像を取得することができるため、より多くの種類の検査を行うことができる。
上述した第1~第7の撮影パターンのうちのそれぞれは、他の撮影パターンの一部または全部を組み合わせてもよい。
[処理フロー]
図12は、第1の実施形態におけるX線CT装置1により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12の例において、撮影条件取得機能51-1は、入力インターフェース43等によって受け付けられる情報に基づいて、撮影条件を取得すると共に(ステップS100)、被検体情報を取得する(ステップS102)。次に、架台動作情報取得機能51-2は、取得した撮影条件および被検体情報等に基づいて、スキャンに利用する架台装置10を決定し(ステップS104)、架台装置10ごとの動作内容を設定する(ステップS106)。
図12は、第1の実施形態におけるX線CT装置1により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12の例において、撮影条件取得機能51-1は、入力インターフェース43等によって受け付けられる情報に基づいて、撮影条件を取得すると共に(ステップS100)、被検体情報を取得する(ステップS102)。次に、架台動作情報取得機能51-2は、取得した撮影条件および被検体情報等に基づいて、スキャンに利用する架台装置10を決定し(ステップS104)、架台装置10ごとの動作内容を設定する(ステップS106)。
次に、駆動制御機能51-3は、設定された動作内容に基づいて、動作対象のそれぞれの架台装置10を駆動させてスキャンを実行する(ステップS108)。次に、再構成処理機能54は、スキャンにより得られたデータの再構成処理を行う(ステップS110)。次に、画像処理機能55は、再構成画像に基づく画像処理を実行する(ステックS112)。ステップS112の処理では、それぞれの架台装置10で撮影された画像を用いてサブトラクション等の処理を行ってもよい。次に、表示制御機能57は、画像処理機能55により処理された画像をディスプレイ42等に表示させる(ステップS114)。これにより、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した第1の実施形態によれば、X線CT装置1の様々な撮影用途に対して、より適切な撮影を実行することができる。具体的には、第1の実施形態によれば、複数の異なる関心領域を同時相で撮影することができる。例えば、より小型化で自由度の高い構造を備えるCT装置を考えた場合には、二以上の架台装置(スキャナ装置)を備え、それぞれが独立した制御を行うことで、2箇所以上の関連する部位を同期させて撮影することができる。また、第1の実施形態によれば、例えば、複数の架台装置のうち、一つは頭部撮影を撮影し、もう一方で体幹部等の身体全体を撮影するようなこともできる。また、同じ軌道で、一方は造影剤よりも早いタイミングで撮影し、もう一方は遅いタイミングで撮影することで、より正確なサブトラクション画像を生成することができる。また、複数の架台装置10によって、被検体の異なる位置を撮影することによって、全身を早く撮影することができる。
また、第1の実施形態によれば、それぞれの架台装置を任意の位置で固定して撮影することで、関連のある腫瘍等の血流情報を取得することができる。また、第1の実施形態によれば、複数の架台装置のうち、一つは低線量撮影を行って血流情報を取得し、他の一つは取得した血流情報に基づいて本スキャンを撮影することで、適切に造影画像等を取得することができる。
また、第1の実施形態によれば、架台装置10ごとにチルト角を変えて撮影することができる。そのため、撮影部位に応じて架台装置10のチルト角を変えながら、より適切な撮影することができる。また、複数の架台装置で撮影された画像を用いて、従来では捉えられなかった血流情報を画像化することができる。
(第2の実施形態)
次に、本実施形態の内容を適用した第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、X線CT装置1に複数の架台装置を備えた構成について説明したが、例えば、複数のX線CT装置間で通信を行い、他のX線CT装置に設けられている架台装置10と、自装置の架台装置とを用いて、第1の実施形態で示した被検体Pのスキャン撮影を行ってもよい。上記の内容を第2の実施形態として以下に説明する。
次に、本実施形態の内容を適用した第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、X線CT装置1に複数の架台装置を備えた構成について説明したが、例えば、複数のX線CT装置間で通信を行い、他のX線CT装置に設けられている架台装置10と、自装置の架台装置とを用いて、第1の実施形態で示した被検体Pのスキャン撮影を行ってもよい。上記の内容を第2の実施形態として以下に説明する。
図13は、第2の実施形態における撮影システム2の一例を示す図である。撮影システム2は、例えば、二つのX線CT装置1Aおよび1Bを備え、これらはそれぞれに設けられたネットワーク接続回路44A、44Bによりネットワークを介して通信可能に接続されている。X線CT装置1A、1Bは、例えば、一方に設けられた架台装置10A、10Bが、他方に利用できるような位置(例えば、架台装置10の移動可能範囲内)に設置されている。
X線CT装置1Aは、例えば、架台装置10Aと、寝台装置30Aと、コンソール装置40Aとを備える。コンソール装置40Aは、例えば、メモリ41Aと、ディスプレイ42Aと、入力インターフェース43Aと、ネットワーク接続回路44Aと、処理回路50Aとを備える。また、X線CT装置1Bは、例えば、架台装置10B、寝台装置30Bと、コンソール装置40Bとを備える。コンソール装置40Bは、例えば、メモリ41Bと、ディスプレイ42Bと、入力インターフェース43Bと、ネットワーク接続回路44Bと、処理回路50Bとを備える。処理回路50Aおよび50Bには、第1の実施形態のX線CT装置1と同様に、動作制御機能51、システム制御機能52、前処理機能53、再構成処理機能54と、画像処理機能55、スキャン制御機能56、および表示制御機能57を備えているものとする。
例えば、図13に示すようにX線CT装置1Aで被検体Pをスキャン撮影する場合であって、撮影条件等に基づいて、複数の架台装置10で撮影する場合に、処理回路50Aは、X線CT装置1Bに架台装置10Bの利用が可能であるか否かの問い合わせを行う。X線CT装置1Bは、例えば、現在または近い将来において架台装置10Bを利用しない場合に、架台装置10Bの利用を許可する旨を示す情報をX線CT装置1Aに送信する。
X線CT装置1Aは、X線CT装置1Bから架台装置10Bの使用の許可を取得した場合に、架台装置10Aおよび10Bの動作を制御し、例えば、上述の第1~第7の撮影パターンと同様の処理を実行する。この場合、架台装置10Bの動作は、X線CT装置1Aで制御してもよく、X線CT装置1Aからの指示に基づきX線CT装置1Bの処理回路50Bに制御させてもよい。また、X線CT装置1Aがメイン装置として動作し、X線CT装置1Bがサブ装置としてX線CT装置1Aからの指示のみに従って動作してもよい。
[処理シーケンス]
図14は、第2の実施形態における撮影システム2により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図14の例では、撮影システム2にX線CT装置1Aと、X線CT装置1Bとが含まれる場合について説明する。また、以下では、X線CT装置1Aの寝台装置30Aに載置された被検体Pに対してスキャンを行う場面について説明する。
図14は、第2の実施形態における撮影システム2により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図14の例では、撮影システム2にX線CT装置1Aと、X線CT装置1Bとが含まれる場合について説明する。また、以下では、X線CT装置1Aの寝台装置30Aに載置された被検体Pに対してスキャンを行う場面について説明する。
図14の例において、X線CT装置1Aは、被検体Pに対する撮影条件を取得すると共に(ステップS200)、被検体情報を取得する(ステップS202)。次に、X線CT装置1Aは、撮影条件および被検体情報に基づいて、スキャン内容を取得する(ステップS204)。次に、X線CT装置1Aの動作制御機能51は、スキャン内容に基づいて、自装置の架台装置10A以外の架台装置を利用すると判定した場合に、X線CT装置1Bに架台装置10Bの利用が可能か否かを問い合わせるための情報を生成し、生成した情報をX線CT装置1Bに送信する(ステップS206)。
X線CT装置1Bは、X線CT装置1Aから架台装置10Bの利用の問い合わせがあった場合に、架台装置10BをX線CT装置1Aに利用させてもよいか否かの判定を行う (ステップS208)。例えば、X線CT装置1Bは、現在または将来においてX線CT装置1Bで撮影を行う場合や、メンテナンス等の他の理由で架台装置10Bを動作させる場合には、架台装置10Bを利用させることができないと判定する。また、X線CT装置1Bは、現在または将来においてX線CT装置1Bで撮影を行わない場合や、他の理由で架台装置10Bを利用しない場合には、架台装置10Bを利用させることが可能であると判定する。以下では、架台装置10BをX線CT装置1Aに利用させることができると判定されたものとして説明する。X線CT装置1Bは、架台装置10Bが利用可能であることを示す情報を、X線CT装置1Aに出力する(ステップS210)。
X線CT装置1Aは、X線CT装置1Bから架台装置10Bが利用可能であることを示す情報を受け付けると、以降に示すように、架台装置10Aおよび10Bの両方の動作を制御して被検体Pを撮影する。この場合、X線CT装置1Bは、架台装置10BがX線CT装置1Aにより駆動制御されている場合には、スキャンが終了するまでは架台装置10Bの動作制御が実行できないように制御される。X線CT装置1Aは、架台装置10Aおよび架台装置10Bを用いてスキャン撮影を行うため、架台装置ごとに駆動制御情報を生成する(ステップS212)。次に、X線CT装置1Aは、生成した駆動制御情報に基づいてそれぞれの架台装置を動作させ(ステップS214)、被検体Pのスキャン撮影を実行する(ステップS216)。
次に、X線CT装置1Aは、それぞれの架台装置10A、10Bのスキャンにより得られたデータの再構成処理を行う(ステップS218)。次に、X線CT装置1Aは、それぞれの架台装置の撮影データによって生成された再構成画像に基づいて画像処理を行い(ステックS220)、処理された画像をディスプレイ42等に表示させる(ステップS222)。次に、X線CT装置1Aは、架台装置10Bの利用が終了したことを示す情報をX線CT装置1Bに送信する(ステップS224)。X線CT装置1Bは、X線CT装置1Aから架台装置10Bの利用の終了を受け付けることで、X線CT装置1Bは、架台装置10Bの動作を制御することができる。これにより、本シーケンスの処理を終了する。
なお、図14に示すシーケンス図において、X線CT装置1Bは、架台装置10Bを動作させる必要が生じた場合に、X線CT装置1Aに利用の中断を要求する情報を送信し、X線CT装置1A側での利用の中断または中止が許可された場合に、X線CT装置1Bで操作できるようにしてもよい。
また、図14のシーケンス図においては、X線CT装置1Aが、架台装置10Aおよび10Bの両方の動作制御を行ったが、これに代えて、架台装置10Bの動作の一部または全部をX線CT装置1Bに実行させてもよい。
図15は、第2の実施形態における撮影システム2により実行される処理の流れの他の一例を示すシーケンス図である。図15は、図14に示すステップS200~S224の処理と比較して、ステップS214の処理に代えて、ステップS230~S240の処理が追加されている点で相違する。したがって、以下では、主にステップS230~S240の処理を中心として説明する。
図15の例において、X線CT装置1Aは、ステップS210の処理によってX線CT装置1Bから架台装置10Bが利用可能であることを示す情報を受け付け、架台装置ごとに駆動制御情報を生成し(ステップS212)、架台装置10Bに関する駆動制御信号をX線CT装置1Bに送信する(ステップS230)。
次に、X線CT装置1Aは、駆動制御情報に基づいて架台装置10Aを動作させ(ステップS232)、スキャンを実行し(ステップS216)、再構成処理を行う(ステップS218)。また、X線CT装置1Bは、X線CT装置1Aからの駆動制御情報に基づいて架台装置10Bを動作させ(ステップS234)、スキャンを実行し(ステップS236)、再構成処理を行う(ステップS238)。なお、ステップS236およびS238の処理は、ステップS216およびS218の処理と同期させて実行してもよく、非同期で実行してもよい。次に、X線CT装置1Bは、再構成処理した結果をX線CT装置1Aに送信する(ステップS240)。
X線CT装置1Aは、ステップS218の処理によって得られる情報またはステップS238の処理によって得られる情報のうち、一方または双方を用いて画像処理を行い(ステップS220)、処理された画像を表示する(ステップS222)。更に、X線CT装置1Aは、スキャン撮影が終了後、終了したことを示す情報を、X線CT装置1Bに送信する(ステップS224)。これにより、本シーケンスの処理は、終了する。
上述した図15の例によれば、一部の処理をX線CT装置1Bによって実行させることができるため、分散した処理を実行することができる。なお、図14、15に示す例では、スキャンに利用する二つの架台装置10のうちの一つを、他のX線CT装置から取得したが、スキャンに利用する複数の架台装置10のうちの全部を、他のX線CT装置から取得してもよい。
上述した第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏する他、複数のX線CT装置を連動して動作させることができる。X線CT装置に1つの架台装置しか設けられていない場合であっても、他のX線CT装置の架台装置を利用して、上述した多種の撮影パターンで被検体Pを撮影することができる。また、第2の実施形態によれば、X線CT装置に複数の架台装置が設けられている場合であっても、故障等により必要数の架台装置が確保できない場合に、他のX線CT装置の架台装置を利用して上述したスキャン撮影を実行させることができる。これにより、撮影システム2のロバストネスを向上させることができる。
上述したX線CT装置1、1A、1Bは、例えば被検体の体勢が臥位、立位、または座位等の状態でスキャン可能な装置において適用することができる。また、X線CT装置1、1A、1Bに用いられる架台装置10は、リング型ではなく、例えば略C字形状の支持器(Cアーム)の一端にX線管11が設けられ、他端にX線検出器15が設けられた構成であってもよい。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、
第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる、
ように構成されている、X線CT装置。
第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、
第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、
プログラムを記憶した記憶装置と、
ハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる、
ように構成されている、X線CT装置。
1,1A,1B…X線CT装置、2…撮影システム、10,10A,10B…架台装置、30,30A,30B…寝台装置、40,40A,40B…コンソール装置、41,41A,41B…メモリ、42,42A,42B…ディスプレイ、43,43A,43B…入力インターフェース、44,44A,44B…ネットワーク接続回路、50,50A,50B…処理回路、51…動作制御機能、51-1…撮影条件取得機能、51-2…架台動作情報取得機能、51-3…駆動制御機能、52…システム制御機能、53…前処理機能、54…再構成処理機能、55…画像処理機能、56…スキャン制御機能、57…表示制御機能
Claims (12)
- 第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、
第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、
前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる動作制御部と、
を備えるX線CT装置。 - 第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、
第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、
前記第1のスキャナ装置および前記第2のスキャナ装置の動作を制御する動作制御部と、を備え、
前記動作制御部は、前記第1のスキャナ装置または前記第2のスキャナ装置のうちの一方で、造影前または造影後の前記被検体をスキャンさせ、他方で造影時の前記被検体をスキャンするように制御する、
X線CT装置。 - 前記動作制御部は、前記被検体に対する撮影条件に基づいて、前記第1のスキャナ装置および前記第2のスキャナ装置の位置または速度のうち一方または双方を設定する、
請求項1または2に記載のX線CT装置。 - 前記動作制御部は、前記被検体の体形情報に基づいて、前記第1のスキャナ装置および前記第2のスキャナ装置の移動速度を設定する、
請求項3に記載のX線CT装置。 - 前記動作制御部は、前記被検体のスキャンする部位に応じて前記第1のスキャナ装置または前記第2のスキャナ装置の一方または双方の移動速度を変化させる、
請求項1から4のうち何れか1項に記載のX線CT装置。 - 前記動作制御部は、前記被検体のスキャンする部位に応じて前記第1のスキャナ装置または前記第2のスキャナ装置のうち一方または双方をチルトさせる、
請求項1から5のうち何れか1項に記載のX線CT装置。 - 他のX線CT装置と通信を行う通信部を更に備え、
前記動作制御部は、前記通信部により前記他のX線CT装置と通信を行い、前記他のX線CT装置が備えるスキャナ装置を前記第1のスキャナ装置または前記第2のスキャナ装置として動作させる、
請求項1から6のうち何れか1項に記載のX線CT装置。 - 前記動作制御部は、前記他のX線CT装置に利用が可能か否かの問い合わせを行い、許可された場合に、前記他のX線CT装置が備えるスキャナ装置を前記第1のスキャナ装置または前記第2のスキャナ装置として動作させる、
請求項7に記載のX線CT装置。 - X線管とX線検出器とを備え、被検体をスキャンするスキャナ装置と、
前記被検体の体形情報を取得する取得部と、
前記スキャナ装置を所定方向に移動するように駆動させる駆動部と、
前記体形情報に基づいて、前記駆動部による前記スキャナ装置の駆動速度を設定する動作制御部と、
を備えるX線CT装置。 - 第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、前記第1のスキャナ装置および前記第2のスキャナ装置の動作を制御する動作制御部と、を備えるX線CT装置のコンピュータが、
前記第1のスキャナ装置と前記第2のスキャナ装置との相対距離を前記被検体のスキャン中に変化させる、
X線CT装置の制御方法。 - 第1のX線管と第1のX線検出器とを備え、被検体をスキャンする第1のスキャナ装置と、第2のX線管と第2のX線検出器とを備え、前記被検体をスキャンする第2のスキャナ装置と、前記第1のスキャナ装置および前記第2のスキャナ装置の動作を制御する動作制御部と、を備えるX線CT装置のコンピュータが、
前記第1のスキャナ装置で造影前または造影後の前記被検体をスキャンさせ、前記第2のスキャナ装置で造影時の前記被検体をスキャンするように制御する、
X線CT装置の制御方法。 - X線管とX線検出器とを備え、被検体をスキャンするスキャナ装置と、前記被検体の体形情報を取得する取得部と、前記スキャナ装置を所定方向に移動するように駆動させる駆動部と、を備えるX線CT装置のコンピュータが、
前記体形情報に基づいて、前記駆動部による前記スキャナ装置の駆動速度を設定する、
X線CT装置の制御方法。
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JP2021084559A JP2022178052A (ja) | 2021-05-19 | 2021-05-19 | X線ct装置、およびx線ct装置の制御方法 |
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JP2021084559A Pending JP2022178052A (ja) | 2021-05-19 | 2021-05-19 | X線ct装置、およびx線ct装置の制御方法 |
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