JP2020130077A - 窒素ガスを主成分とする気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを培養液に含有させる機構を備えた嫌気性菌培養装置、およびこの嫌気性菌培養装置を用いた嫌気性菌培養方法 - Google Patents

窒素ガスを主成分とする気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを培養液に含有させる機構を備えた嫌気性菌培養装置、およびこの嫌気性菌培養装置を用いた嫌気性菌培養方法 Download PDF

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信秀 国友
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正守 樋口
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Abstract

【課題】培養開始前において培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができると共に、培養中においても、嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持でき、嫌気性菌の培養を経済的・効率的に行うことのできる嫌気性菌培養装置および嫌気性菌培養方法を提供する。【解決手段】培養槽2に培養液1および嫌気性菌を収容して、嫌気性菌を培養する嫌気性菌培養装置において、上記培養液に、窒素ガスを90体積%以上含有する気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを含有させる機構(I)を備えることを特徴とする嫌気性菌培養装置。【選択図】図3

Description

本発明は、嫌気性菌を培養する嫌気性菌培養装置、およびこの嫌気性菌培養装置を用いた嫌気性菌培養方法に関する。
嫌気性菌は、対流に乏しい水圏や地中、動物の腸内等の酸素濃度が低い環境下で生育する細菌であり、乳酸菌、大腸菌等の酸素存在下でも生育できる通性嫌気性菌と、ビフィズス菌等の大気レベルの濃度の酸素に暴露することにより生育が阻害される偏性嫌気性菌がある。このような嫌気性菌を培養するには、嫌気性菌の培養開始前(以下、「培養開始前」ともいう。)において、嫌気性菌を接種する前の培養液(以下、「培養液」ともいう。)の溶存酸素濃度を効率良く低下できると共に、嫌気性菌の培養中(以下、「培養中」ともいう。)においても、嫌気性菌を接種した後の培養液(以下、「嫌気性菌培養液」ともいう。)の溶存酸素濃度を継続して低く維持でき、嫌気性菌を経済的・効率的に培養できる嫌気性菌培養装置および嫌気性菌培養方法を提供することにある。
培養液および嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度は、嫌気性菌にストレス・ダメージを与えない程度に低く抑える必要があり、実質的に0ppmとするのが好ましい。
嫌気性菌の培養は、一般に、次のような工程により行われている。
1)培養槽内を洗浄する工程
2)培養槽内に培養液を供給する工程
3)高温高圧の水蒸気を用いて、培養槽内等を滅菌処理する工程
4)水蒸気の液化による減圧分を補い培養槽内を陽圧に保つと共に、培養液の溶存酸素濃度を低下させるために、窒素ガスを培養槽内に供給する工程
5)培養液に嫌気性菌を接種し、撹拌機で嫌気性菌培養液を撹拌しながら培養を行う工程
非特許文献1には、通性嫌気性菌である乳酸菌を用いたヨーグルトの製造において、予め培養液(10%脱脂粉乳)に窒素を通気して溶存酸素濃度を0ppmとしてから発酵を行う「脱酸素発酵法」により、発酵時間を短縮できることが開示されている。
また、特許文献1には、通性嫌気性菌である乳酸菌の培養において、培養開始前に培養液を脱酸素するため、高温滅菌後の冷却工程において、培養槽に窒素ガスを注入して陽圧状態を保ち続け、また培養中も窒素ガスを注入し続けるか、培養槽を密閉することにより培養槽内を嫌気状態に保つことが好ましい旨が開示されている。
また、特許文献2には、通性嫌気性菌である乳酸菌の培養において、培養中に、炭酸ガス、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス等)の通気によって保たれる嫌気的条件下で培養を行うことが開示されている。
また、特許文献3には、プロピオン酸菌の培養において、培養中に、炭酸ガスまたは窒素ガス通気下で嫌気的に行ってもよい旨が開示されている。
しかしながら、非特許文献1に開示されるような、予め培養液に窒素を通気して溶存酸素濃度を0ppmとする手法では、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることは難しい。また、特許文献1〜3に開示されるような、滅菌処理後の冷却工程において培養槽内に窒素ガスを注入して培養液の溶存酸素濃度を低下させ、また、培養中も窒素ガスを注入し続けて嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を低く保つ手法では、培養開始前においては、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることは難しく、また、培養中においても、嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持することは難しい。
堀内啓史、「ヨーグルト脱酸素発酵技術の開発」、生物工学会誌、公益社団法人日本生物工学会、平成22年11月25日、第88巻、第11号、p.594−600
特許第4512265号公報 特開平9−121844号公報 特開2012−201599号公報
本発明の嫌気性菌培養装置、およびこの嫌気性菌培養装置を用いた嫌気性菌培養方法(以下、それぞれ、「本発明の培養装置」、「本発明の培養方法」といい、総称して「本発明の培養装置および培養方法」ともいう。)の課題は、培養開始前において、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができると共に、培養中においても、嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持でき、嫌気性菌の培養を経済的・効率的に行うことのできる嫌気性菌培養装置および嫌気性菌培養方法を提供することにある。
本発明者等は、窒素ガスを、ファインバブル・ウルトラファインバブル(以下、「微細気泡」ともいう。)の形態で、嫌気性菌の培養液に含有させることにより、驚くべきことに、培養開始前における培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができると共に、培養中における嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持できることを見出し、本発明を成したものである。
本発明の培養装置および培養方法は、培養開始前の培養液および培養中の嫌気性菌培養液に、酸素ガス濃度を実質的に0ppmにした窒素ガスを90体積%以上含有する気体(以下、「窒素ガス主成分気体」ともいう。)の微細気泡を吹き込み含有させる機構(I)を備えることを特徴とするものである。
また、好ましくは、上記機構(I)と共に、培養槽に供給される培養液に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる機構(II)を備えることにより、前記課題の解決を一層図ることができる。
本発明の培養装置および培養方法は、上記機構(I)を備えることにより、培養開始前における培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができると共に、培養中における嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持できる。
さらに、本発明の培養装置および培養方法は、上記機構(I)と共に上記機構(II)を備えることにより、培養開始前における培養液の溶存酸素濃度をさらに短時間で低下させることができると共に、培養中に嫌気性菌培養液に培養液を追加添加する場合でも、嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度が高く変動することを防止することができる。
本発明の培養装置の第1実施形態を示す模式図である。 本発明の培養装置の第2実施形態を示す模式図である。 本発明の培養装置の第3実施形態を示す模式図である。 本発明の培養装置の第4実施形態を示す模式図である。 本発明の窒素ガス主成分気体の微細気泡を発生させるために用いられる微細気泡発生ノズルの一例を示す断面図である。 従来の嫌気性菌培養装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を、添付の図面も参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<従来の嫌気性菌培養装置および方法>
まず、従来の嫌気性菌培養装置および方法について、図6も参照しながら説明する。
嫌気性菌は、一般に、図6に模式的に示すような培養装置によって培養される。
培養槽2は外気からの酸素の混入を防止するために気密に形成されており、撹拌機4の回転軸4bが培養槽2を貫通する箇所には、メカニカルシールなどのシール部4cが設けられている。
嫌気性菌の培養は、通常、バッチ培養で行われ、コンタミネーションを防止するため、前のバッチ培養が終了し次のバッチ培養を開始する際には、培養槽2内を洗浄した後、培養液供給経路Cから培養槽2に培養液1を供給し、培養液1、撹拌機4、培養液供給経路C等を、高温高圧の水蒸気で滅菌処理する。
その後、水蒸気の液化による減圧分を補い培養槽2内を陽圧に保つと共に、培養槽2に供給された培養液1の溶存酸素濃度を低下させるために、冷却工程において培養槽2内に窒素ガスを供給して加圧状態とし、培養液1に嫌気性菌を接種し、撹拌機4の電動機4aにより撹拌翼4dを回転させ、嫌気性菌培養液3を撹拌しながら培養が行われる。
非特許文献1では、上記のような嫌気性菌培養装置および方法を用いて、通性嫌気性菌である乳酸菌(「ブルガリア菌2038株」および「サーモフィルス菌1131株」)の培養が行われているが、上記のように培養槽2内を窒素加圧するだけでは培養液1(「10%脱脂粉乳」)の溶存酸素濃度を低下させるのに時間を要することから、これを改善するために、培養槽2に供給する前に、培養液1に窒素を通気して溶存酸素濃度を0ppmとしている。
また、特許文献1では、上記のような嫌気性菌培養装置および方法を用いて、通性嫌気性菌である乳酸菌の培養が行われているが、滅菌処理後の冷却工程において培養槽2内に窒素ガスを注入して培養液1の溶存酸素濃度を低下させ、また培養中も嫌気性菌培養液3に窒素ガスを注入し続けて嫌気状態を保っている。
さらに、乳酸菌等の通性嫌気性菌よりも、酸素によりストレス・ダメージを強く受ける偏性嫌気性菌の培養においては、培養開始前の培養液1および培養中の嫌気性菌培養液3(以下、「培養液1&3」ともいう。)の溶存酸素濃度を0ppmに限りなく近くに抑える必要があるといわれている。
<本発明の培養装置および培養方法の特徴>
本発明の培養装置および培養方法は、培養液1&3に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる機構(I)(以下、単に「機構(I)」ともいう。)を用いることを主たる特徴とするものである。
培養開始前においては、培養液1に微細気泡の形態で窒素ガス主成分気体を含有させることにより、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができる。すなわち、微細気泡の形態とすることにより、培養液1と窒素ガス主成分気体との接触面積(界面)を大きくすることができ、培養液1中の溶存酸素(O)を効率良く窒素(N)に置換することができる。
また、培養開始前において培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体の微細気泡は、培養中も長期間にわたって嫌気性菌培養液3中に滞留することから、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を継続して低く維持できる。さらに、培養中にも窒素ガス主成分気体の微細気泡を継続して嫌気性菌培養液3に吹き込み含有させることにより、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を一層低く維持できる。
さらに、本発明の培養装置および培養方法は、上記機構(I)と共に、培養槽に供給される培養液1に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる機構(II)(以下、単に「機構(II)」ともいう。)を併用することにより、培養開始前における培養液の溶存酸素濃度を短時間で低下することができると共に、培養中に、嫌気性菌培養液3に培養液1を追加添加する場合でも、嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度の変動を抑えることができる。
<ファインバブル・ウルトラファインバブル>
本発明の「ファインバブル・ウルトラファインバブル(微細気泡)」とは、「ファインバブル」および/または「ウルトラファインバブル」を意味する。「通常の気泡」は水中を急速に上昇して表面で破裂して消えるのに対し、「ファインバブル」といわれる直径100μm未満の微小気泡は、水中で縮小していって消滅し、この際に、フリーラジカルと共に、直径1μm未満の極微小気泡である「ウルトラファインバブル」を発生し、この「ウルトラファインバブル」はある程度の長時間水中に残存する。本発明においては、ISO(国際標準化機構)により規格化されているように、個数平均直径が100μm未満の気泡を「ファインバブル」といい、個数平均直径が1μm未満の気泡を「ウルトラファインバブル」という。ファインバブルの気泡径を測定する方法としては、画像解析法、レーザー回折散乱法、電気的検知帯法、共振式質量測定法、光ファイバープローブ法等が一般に用いられ、ウルトラファインバブルの気泡径を測定する方法としては、動的光散乱法、ブラウン運動トラッキング法、電気的検知帯法、共振式質量測定法等が一般に用いられている。
<窒素ガス主成分気体>
本発明の微細気泡の形態で用いられる窒素ガス主成分の気体は、酸素ガスの含有率が0体積%に限りなく近く、窒素ガスの含有率が90体積%以上、好ましくは99体積%以上、さらに好ましくは100体積%に限りなく近い高純度のものである。窒素ガスは、空気から簡単かつ経済的に得られる不活性ガスであるので、この観点からは、窒素ガス主成分の気体の窒素ガス含有率を100体積%に限りなく近くするのが好ましい。
窒素ガス主成分気体が含有することのできる、窒素ガス以外のガス成分としては、炭酸ガス(含有率:5〜10体積%程度)、水素ガス(含有率:1〜5体積%程度)等の嫌気細菌の培養に有益となるものが挙げられる。また、純度の高いアンモニアガス(純度99.999%以上)のような、嫌気性菌の種類に応じ、その嫌気性菌の培養に好影響を与えるものであれば、窒素ガス主成分気体のガス成分として配合することができる。
<本発明の培養装置の第1実施形態>
図1に、本発明の培養装置の第1実施形態を示す。
第1実施形態の培養装置は、図6に示す従来の嫌気性菌培養装置に、機構(I)として、培養液1&3中に配置された焼結金属、多孔質ガラス等の多孔体7に、窒素ガス供給源5から供給される窒素ガス主成分気体の圧力をコンプレッサー6で高圧とし、窒素含有ガス供給経路Aを通じて供給することにより、培養液1&3に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる機構を備えたものである。
第1実施形態の培養装置では、次のような工程で、培養液1&3に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる。
1)培養槽2内を洗浄し、培養液供給経路Cを通じて培養槽2内に培養液1を供給し、高温高圧の水蒸気を用いて培養槽内等を滅菌処理した後、多孔体7から培養液1に窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる。
2)培養液1の溶存酸素濃度が、嫌気性菌にストレス・ダメージを与えない程度に十分に低下した段階で、培養液1に嫌気性菌を接種し、撹拌機4で嫌気性菌培養液3を撹拌しながら培養を開始する。
4)培養中に、多孔体7から嫌気性菌培養液3に窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる。
第1実施形態の培養装置では、培養開始前において、微細気泡の形態で培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体により、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができる。すなわち、微細気泡の形態とすることにより、培養液1と窒素ガス主成分気体との接触面積(界面)を大きくすることができ、培養液1中の溶存酸素(O)を効率良く窒素(N)に置換することができる。
また、培養開始前において培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体の微細気泡は、培養中も長期間にわたって嫌気性菌培養液3中に滞留することから、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を継続して低く維持できる。さらに、培養中にも窒素ガス主成分気体の微細気泡を継続して嫌気性菌培養液3に含有させることにより、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を一層低く維持できる。
なお、窒素ガス供給源5により、焼結金属、多孔質ガラス等の多孔体7で窒素ガス主成分気体を微細気泡の形態とできる程度の高圧の窒素ガスが得られる場合には、コンプレッサー6を用いる必要はない。
<本発明の培養装置の第2実施形態>
図2に、本発明の培養装置の第2実施形態を示す。
第2実施形態の培養装置は、図6に示す従来の嫌気性菌培養装置に、機構(I)として、循環ポンプ8を用いて培養液1&3を培養槽2から抜き出し、培養液循環経路Bを通じて微細気泡発生装置9aに供給して、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に還流する機構を設けたものである。微細気泡発生装置9aには、培養液循環経路Bを通じて培養液1&3が供給されると共に、図1の第1実施形態と同様に、窒素含有ガス供給経路Aを通じて、窒素ガス供給源5から供給されコンプレッサー6で高圧とされた窒素ガス主成分気体が供給され、窒素ガス主成分気体の微細気泡が形成される。
第2実施形態の培養装置では、次のような工程で、培養液1&3に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる。
1)培養槽2内を洗浄し、培養液供給経路Cを通じて培養槽2内に培養液1を供給し、高温高圧の水蒸気を用いて培養槽内等を滅菌処理した後、循環ポンプ8を用いて培養液1を培養槽2から抜き出し、培養液循環経路Bを通じて微細気泡発生装置9aに供給して窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に還流する。
2)培養液1の溶存酸素濃度が、嫌気性菌にストレス・ダメージを与えない程度に十分に低下した段階で、培養液1に嫌気性菌を接種し、撹拌機4で嫌気性菌培養液3を撹拌しながら培養を開始する。
3)培養中に、循環ポンプ8を用いて嫌気性菌培養液3を培養槽2から抜き出し、培養液循環経路Bを通じて微細気泡発生装置9aに供給して窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に還流する。
第2実施形態の培養装置では、第1実施形態の培養装置と同様に、培養開始前において、微細気泡の形態で培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体により、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができる。すなわち、微細気泡の形態とすることにより、培養液1と窒素ガス主成分気体との接触面積(界面)を大きくすることができ、培養液1中の溶存酸素(O)を効率良く窒素(N)に置換することができる。
また、培養開始前において培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体の微細気泡は、培養中も長期間にわたって嫌気性菌培養液3中に滞留することから、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を継続して低く維持できる。さらに、培養中にも窒素ガス主成分気体の微細気泡を継続して嫌気性菌培養液3に含有させることにより、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を一層低く維持できる。
なお、窒素ガス供給源5により、微細気泡発生装置9aで窒素ガス主成分気体を微細気泡の形態とできる程度の高圧の窒素ガスが得られる場合には、コンプレッサー6を用いる必要はない。
<本発明の培養装置の第3実施形態>
図3に、本発明の培養装置の第3実施形態を示す。
第3実施形態の培養装置は、図2に示す機構(I)を備える第2実施形態の培養装置に、さらに機構(II)として、培養液供給経路Cを通じて培養液1を微細気泡発生装置9bに供給し、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に供給する機構を設けたものである。
第3実施形態の培養装置では、機構(I)を備えることにより、第1実施形態および第2実施形態の培養装置と同様に、培養開始前において、微細気泡の形態で培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体により、培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができる。すなわち、微細気泡の形態とすることにより、培養液1と窒素ガス主成分気体との接触面積(界面)を大きくすることができ、培養液1中の溶存酸素(O)を効率良く窒素(N)に置換することができる。
また、培養開始前において培養液1に吹き込まれた窒素ガス主成分気体の微細気泡は、培養中も長期間にわたって嫌気性菌培養液3中に滞留することから、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を継続して低く維持できる。さらに、培養中にも窒素ガス主成分気体の微細気泡を継続して嫌気性菌培養液3に含有させることにより、培養中における嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度を一層低く維持できる。
さらに、機構(II)を備えることにより、培養開始前において、培養液1の溶存酸素濃度をさらに短時間で低下させることができる。すなわち、培養槽内を洗浄した後、培養液供給経路Cにおいて、培養液1に窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後に、培養液1を培養槽2に供給することから、機構(I)による培養開始前の溶存酸素低下に要する時間をさらに短時間(機構(II)により培養液1の溶存酸素量を0ppmに近いものとする場合には「瞬時」)とすることができ、高温高圧の水蒸気を用いた滅菌処理、冷却工程の後、嫌気性菌を接種して培養を開始することができる。
さらに、機構(II)を備えることにより、培養中に嫌気性菌培養液3中に培養液1を追加添加する場合でも、嫌気性菌培養液3の溶存酸素濃度が高く変動することを防止することができる。
<本発明の培養装置の第4実施形態>
図4に、本発明の培養装置の第4実施形態を示す。
第4実施形態の培養装置は、第3実施形態の培養装置の機構(I)と機構(II)とを統合し構造を簡素化したものである。第4実施形態の培養装置では、次のような工程で、培養液1&3に、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させる。
1)培養槽内を洗浄した後、バルブ10を開、バルブ11を閉とした状態で、培養液供給経路Cを通じて培養液1を微細気泡発生装置9aに供給し、窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に供給する。
2)高温高圧の水蒸気を用いて培養槽内等を滅菌処理した後、バルブ10を閉、バルブ11を開とした状態で、循環ポンプ8を用いて培養液1を培養槽2から抜き出し、培養液循環経路Bを通じて微細気泡発生装置9aに供給して窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に還流する。
3)培養液1の溶存酸素濃度が、嫌気性菌にストレス・ダメージを与えない程度に十分に低下した段階で、培養液1に嫌気性菌を接種し、撹拌機4で嫌気性菌培養液3を撹拌しながら培養を開始する。
4)培養中に、バルブ10を閉、バルブ11を開とした状態で、循環ポンプ8を用いて嫌気性菌培養液3を培養槽2から抜き出し、培養液循環経路Bを通じて微細気泡発生装置9aに供給して窒素ガス主成分気体の微細気泡を吹き込み含有させた後、培養槽2に還流する。
<微細気泡発生装置>
本発明において用いられる微細気泡発生装置(9aおよび9b)としては、公知あるいは市販されている装置を用いることができ、例えば、ある程度の高圧で十分な量の気体を水中に溶解させた後、その圧力を解放してやることで溶解した気体の過飽和条件を作り出す「加圧溶解型ファインバブル発生装置」や、水流を起こして液体と気体からなる混合流体をループ状の流れとして撹拌混合し、水流によって発生した乱流により気泡が細分化する現象を利用した「ループ流式バブル発生ノズル」等を用いることができる。また、ウルトラファインバブル発生装置としては、例えば、特開2007−312690号公報、特開2006−289183号公報、特開2005−245817号公報、特開2007−136255号公報、特開2009−39600号公報に記載されるような公知のものを用いることもできる。
本発明において用いられる微細気泡発生装置(9aおよび9b)として、水流方式のものを用いると、多量の微細気泡を経済的に発生させることができるので好ましい。図5を用いて本発明に好適に用いることのできる水流方式の微細気泡発生装置について説明する。この微細気泡発生装置20では、圧をかけた状態でノズルの入口部21から流体D(培養開始前に培養槽2から抜き出された培養液1、培養中に培養槽2から抜き出された嫌気性菌培養液3、または培養開始前に培養槽2に供給される培養液1)を供給し、管路の径を絞って流速を上げながら、のど部22で乱流を発生させる。この状態で、窒素ガス主成分気体Eを気体入口24から供給し、吸引部23において流体Dと混合され、水流により微細気泡となり、出口部25から、窒素ガス主成分気体の微細気泡を含有する流体Fが排出され、培養槽2に供給される。
<本発明の培養方法>
本発明の培養方法は、本発明の培養装置を用いて、嫌気性菌の培養を行うことにより、
培養開始前における培養液の溶存酸素濃度を効率良く低下させることができると共に、培養中における嫌気性菌培養液の溶存酸素濃度を継続して低く維持でき、嫌気性菌の培養を経済的・効率的に行うことができる。
1 培養液
2 培養槽
3 嫌気性菌培養液
4 撹拌機
4a 電動機
4b 回転軸
4c シール部
4d 撹拌翼
5 窒素ガス供給源
6 コンプレッサー
7 焼結金属、多孔質ガラス等の多孔体
8 循環ポンプ
9a,9b 微細気泡(ファインバブル・ウルトラファインバブル)発生装置
10 バルブ
11 バルブ
A 窒素含有ガス供給経路
B 培養液循環経路
C 培養液供給経路
20 微細気泡(ファインバブル・ウルトラファインバブル)発生装置
21 入口部
22 のど部
23 吸引部
24 気体入口
25 出口部
D 流体(培養開始前に培養槽2から抜き出された培養液1、培養中に培養槽2から抜き出された嫌気性菌培養液3、または培養開始前に培養槽2に供給される培養液1)
E 窒素ガス主成分気体(窒素ガスを主成分とする気体)
F 窒素ガス主成分気体の微細気泡を含有する流体

Claims (7)

  1. 培養槽に培養液および嫌気性菌を収容して、嫌気性菌を培養する嫌気性菌培養装置において、
    上記培養液に、窒素ガスを90体積%以上含有する気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを含有させる機構(I)を備えることを特徴とする嫌気性菌培養装置。
  2. 前記機構(I)が、前記培養液中に配置された多孔体に、窒素ガスを90体積%以上含有する気体を、高圧で供給するものであることを特徴とする、請求項1に記載の嫌気性菌培養装置。
  3. 前記機構(I)が、前記培養液を前記培養槽から抜き出し、窒素ガスを90体積%以上含有する気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを含有させた後、前記培養槽に還流するものであることを特徴とする、請求項1に記載の嫌気性菌培養装置。
  4. 前記機構(I)と共に、前記培養槽に供給される培養液に、窒素ガスを90体積%以上含有する気体のファインバブル・ウルトラファインバブルを含有させる機構(II)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の嫌気性菌培養装置。
  5. 前記窒素ガスを90体積%以上含有する気体が、窒素ガスのみからなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の嫌気性菌培養装置。
  6. 前記窒素ガスを90体積%以上含有する気体が、窒素ガスと、水素ガスおよび/または炭酸ガスとの混合気体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の嫌気性菌培養装置。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかに記載された嫌気性菌培養装置を用いて、嫌気性菌の培養を行うことを特徴とする、嫌気性菌培養方法。
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